JPH0687604A - ガスの処理方法 - Google Patents

ガスの処理方法

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JPH0687604A
JPH0687604A JP4031914A JP3191492A JPH0687604A JP H0687604 A JPH0687604 A JP H0687604A JP 4031914 A JP4031914 A JP 4031914A JP 3191492 A JP3191492 A JP 3191492A JP H0687604 A JPH0687604 A JP H0687604A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 硫化水素を含むガス流を熱交換器2で予熱す
る。流に含まれる硫化水素の一部は炉6で燃やされて二
酸化硫黄と水蒸気を形成する。純酸素又は酸素富化空気
を用いて燃焼を支持する。二酸化硫黄は残りの硫化水素
と反応して硫黄蒸気と更なる水蒸気を形成する。硫黄蒸
気をコンデンサ14でガス流から除去する。次に、この
ガス流を第一支流と第二支流に分割する。第一支流に含
まれる硫化水素は、焼却装置16内で純酸素又は酸素富
化空気をその燃焼支持に用いて、全面的に二酸化硫黄に
添加する。次にコンデンサ20で水蒸気を第一支流から
除去し、この結果得られる比較的二酸化硫黄に富むガス
流を炉6に再循環する。第二支流は、硫化水素と二酸化
硫黄との触媒反応の複数の段に付して更なる硫黄蒸気を
形成し、その硫黄蒸気をそれから除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス処理に関するもので
あり、更に詳しく述べると硫化水素を含むガス流の処理
に関する。
【0002】
【従来の技術】硫化水素を含むガス流は、代表的には、
多数の工業的プロセスで廃棄生成物又は副生物として製
造される。例えば、炭酸ガスと硫化水素を含む酸性ガス
流は、原油から硫黄を除去する精油操作時に製造される
のが代表的である。硫黄含有ガスの内容物全体を低下さ
せ又は除去するため、そのような硫化水素含有流を大気
への排出前に処理する必要がある。硫化水素を含むガス
流の処理法として良く知られ広く実施されている一方法
はクラウス(Claus)法である。この方法は、硫化水素と
二酸化硫黄が次式にしたがって硫黄蒸気と水蒸気を形成
する反応に基づくものである。
【0003】SO2+2H2S=2H2O+3S 硫黄は、温度に従ってS2、S6及びS8のような多数の
分子種として気相中に存在する。
【0004】クラウス法の第一段は、流入するガス流中
の約1/3の硫化水素を燃やして次式により二酸化硫黄
と水蒸気を形成する。
【0005】2H2S+3O2=2H2O+2SO2 この燃焼反応は適当な炉内で生起し、通常は燃焼のため
の酸素源として空気を使用する。二酸化硫黄と硫化水素
との反応は燃焼域内で開始し、燃焼域の下流で継続す
る。しかしながら、クラウス反応の特徴は、硫化水素の
燃焼で形成される温度では、残りの硫化水素が二酸化硫
黄と反応して硫黄に転化する割合が(空気では)約75
%を越えることができないことであり、代表的には50
乃至70%の硫化水素が転化される。しかしながら、触
媒の存在下では200乃至450℃の反応温度で残りの
硫化水素と二酸化硫黄を反応させると更に高い総転化率
にすることができる。ガス炉から出た後、炉内で形成さ
れた硫黄が凝縮するような温度まで冷却して硫黄を回収
する。次に、硫化水素と二酸化硫黄との触媒反応に好適
な温度、代表的には200℃程度までガスを再加熱す
る。代表的には二段又は三段の触媒転化を行ない、硫化
水素を含むガス流は各段の直前で再加熱され、その結果
得られた硫黄は各段直後の凝縮によりガス流から分離さ
れる。このようにして得られたガス混合物は、比較的低
濃度の硫黄含有ガスしか含有せず、代表的にはテールガ
ス浄化プロセスに通されるか又は焼却される。好適なテ
ールガス浄化プロセスには、スコット(Scot)、ビーボン
(Beavon)及びストレットフォード(Stretford)の方法が
ある。
【0006】従来クラウス法の改善には、酸素を富化し
ていない空気の代わりに純粋酸素又は酸素富化空気を用
いて硫化水素の燃焼を支持することが周く知られてい
る。この置き代えはクラウスプラントに流れるガス流中
の窒素の割合を減らし、従って所与寸法プラントの収量
向上(uprate)を可能にする。しかしながら、実際の多数
のプラントでは、この方法により達成される収量向上度
は制限される。窒素容量が低下するので炉内の温度が高
くなり、炉に係わる廃熱ボイラー又は炉の耐火ライニン
グが耐えられなくなる傾向を生ずるからである。実際、
単に空気を酸素に代えるだけでは、ガス流の硫化水素温
度が高くなるほど、収量向上の達成可能度は小さくな
る。
【0007】従って、空気を酸素に代えることにより生
起する過度の温度上昇の問題を解決すべく、当該技術分
野で多数の提案がなされた。EP-A-O 165 609号明細書
は、燃焼空気に酸素を70モルパーセント水準まで富化
すると、断熱的炎温度の理論計算値は2065℃(3750
°F)になるが、(炉と第一触媒段との中間にある)第一
硫黄コンデンサを出るガス流の一部を炉自身に戻して炎
温度を緩和することにより、この温度を1538℃(280
0°F)以下に保ちながら硫化水素の処理量を50乃至1
00容量%の範囲で増加させることができると開示して
いる。この結果が達成可能なのは、再循環流が窒素より
分子熱容量が大きい水蒸気(スチーム)から大部分構成
されているからである。
【0008】炎温度を緩和する別法も多数提案された。
例えば、GB-A-2 173 780号明細書は、炎域中に単に液体
水を導入することにより炎温度を緩和することを提案し
ている。EP-A-O-252-497号は、二酸化硫黄の温度緩和流
を使用することを提案している。この二酸化硫黄は他か
ら持ち込むか、或いは別のプロセスユニットで供給硫化
水素又は液体硫黄生成物の一部を燃焼させて発生させ
る。別法として、クラウス法の「バックエンド(back en
d)」流(一般に硫化水素を供給原料100モルに対し約
3モルを含有する)から二酸化硫黄を発生させることも
できる。この方法で得られる更なる利点は、酸素消費の
減少、硫化水素転化率の増大及び硫化水素を燃やす炉容
量の増加であるクラウス法の容量及び処理量を改善する
ため純酸素又は酸素富化空気を使用する別法は、二個の
別々の炉で硫化水素を燃焼させる方法である。この方法
では、燃焼により発生する総合熱量をこの二つの炉に割
り当て、外部の温度緩和手段又は再循環温度総和手段を
用いる必要はない。このような方法はGB-B-2 187 445号
明細書に記載されている。この方法の変法では、実質的
に純粋な酸素を用いて硫化水素を含む供給原料流を第一
炉内で十分に燃焼させて燃焼を支持し、二酸化硫黄と水
蒸気の再循環流で第一炉内の温度を緩和することができ
る。得られるガス混合物の一部を冷却し、硫化水素の燃
焼により形成される二酸化硫黄の量を減らすため主炉で
ある第二炉に導入する。このような方法はGB-B-2 187 4
44号明細書及びEP-A-O 290 286号明細書に記載されてい
る。燃焼を二炉以上で分けて行うと、酸素強化炎の温度
を緩和させるために炎域に緩和手段を導入する単一炉を
用いる方法で普通可能の値よりも大きな容量及び硫化水
素処理量を得ることが可能である。
【0009】前述の先行技術の方法は、全て純酸素又は
酸素富化空気を用いて一以上の炉及び一以上の触媒段を
含むクラウスプラントの容量又は処理量を改善すること
に集中している。クラウスプラントの資本費及び操業費
の主なものの一つは触媒段階の費用である。触媒は比較
的高価であって周期的に取り替える必要がある。更に
は、各段の上流に再加熱手段を必要とする。供給ガス中
の硫化水素の所与転化率に対して使用する触媒段数を減
らす必要がある旨は、EP-A-O 328 820号明細書に記入さ
れている。EP-A-O 328 820号明細書は、三炉以上、代表
的には四炉用いて触媒段の上流で生起する硫化水素の転
化率を増加させることを開示している。その各炉では、
硫化水素の燃焼支持のために純酵素又は酸素富化空気を
使用している。使用する炉の数そのものは欠点である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一目的は、残
留硫化水素を二酸化硫黄と反応させる触媒反応器の上流
で、硫化水素の硫黄への転化を高い有効転化率で達成可
能にする方法及び装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、硫化水素を含
む供給ガスから硫黄を回収する方法であって、 a)供給ガスを含むガス流の硫化水素含量の一部を一以
上の炉で燃焼させて二酸化硫黄と水蒸気を形成するステ
ップ; b)炉内への酸素容量流速が炉内への硫化水素の容量流
速の半分未満になるような速度で酸素富有ガスを供給し
て(硫化水素の前記部分の燃焼を支持する)ステップ; c)ガス流中の残りの硫化水素を硫化水素の燃焼により
生成した二酸化硫黄と炉内で反応させ、それにより硫黄
蒸気と水蒸気を製造するステップ; d)炉から抜き取られた硫化水素、二酸化硫黄、硫黄蒸
気及び水蒸気を含むガス混合物の流から硫黄蒸気を分離
するステップ; e)酸素富有ガスを硫黄分離後のガス流の少なくとも一
部と反応させ、そのガス流の前記部分中の全硫化水素を
二酸化硫黄と水蒸気とに酸化するステップ; f)ステップ(e)で製造されたガス流から水蒸気を分
離するステップ; g)水蒸気分離後のガス流の少なくとも一部を炉(又は
一以上の炉)に戻し、戻されたガス流中の二酸化硫黄を
その炉内で供給ガス中の硫化水素と反応させるステッ
プ;及び h)更に処理するため、前記ステップ(d)の終端部又
は前記ステップ(f)(又は両者)からガス流の一部を
抜き取るステップ;からなる方法を提供する。
【0012】本発明は、硫化水素を含む供給ガスから硫
黄を回収するための装置であって a)供給ガス流に含まれる硫化水素含量の一部を燃焼す
るための一以上の炉; b)炉内に向かって燃焼する一以上のバーナーに前記の
供給ガス及び酸素富有ガスを供給する手段; c)装置の使用時に炉から抜き取られた硫化水素、二酸
化硫黄、硫黄蒸気及び水蒸気を含むガス流から硫黄蒸気
を分離するため炉の下流にある手段; d)前記の硫黄蒸気分離手段からの前記ガス流の出口に
連通し、それによりその流の少なくとも一部が反応器に
入ることができ、かつ、その部分に含まれる硫化水素を
二酸化硫黄及び水蒸気に十分に酸化するような酸素富有
ガスを硫化水素と反応させるための反応器; e)反応器により製造されるガス流から水蒸気を分離す
るため反応器からその出口に連通している分離手段; f)戻りガスの中の二酸化硫黄が供給ガス中の硫化水素
と反応可能なように上記で得られた水を含まないガス流
の少なくとも一部を炉(又は一以上の炉)に戻す手段;
及び g)硫黄蒸気分離手段及び水蒸気分離手段の一方又は双
方から更なる処理のためにガス流を抜き取る手段;を包
含する装置をも提供するものである。
【0013】本明細書で使用する「酸素富有(oxygen-ri
ch)又は酸素富化(oxygen-enriched)」なる語は、酸素富
化された空気又は商業的に純粋の酸素を意味する。酸素
中の不純物は最小に保つことが好ましい。従って、商業
的に純粋の酸素の方が酸素富化空気よりも好適であり、
後者を使用する場合には、その酸素含量は云わば80容
量%以上であることが好ましい。
【0014】本発明の方法のステップ(a)は単一炉で
実施することが好ましい。反応器を通過するガス流に含
まれる硫化水素を十分に酸化した後、得られたガス流を
炉に戻すことにより、内部の硫化水素が1/3以下しか
燃焼しなくても代表的には80%以上の(新供給ガスに
対する)高い有効転化効率を炉内で達成することができ
る。水分離や二酸化硫黄の多いガス流の製造は(他の従
来の酸素使用プロセスに比べて)この効果を高め、本発
明の装置の下流部分で取り扱う要ある総ガス流量を低下
させる。特に、硫化水素の硫黄蒸気への総合転化率を更
に効率的にすることが可能である。
【0015】本発明の方法及び装置の一好適例では、硫
黄蒸気を分離した流を一部しか炉に戻さず、他の部分
(好ましくは残りの部分)は、一段以上、好ましくは二
又は三段の含有硫化水素と含有二酸化硫黄との触媒反応
に付される。炉に通す供給ガスの所与速度に対して、本
発明の方法は、硫化水素と二酸化硫黄との触媒反応段が
処理せねばならない単位時間当りのガス量の減少を可能
にし、かつ、総合転化効率の向上を可能にする。含有硫
化水素と含有二酸化硫黄との前記触媒反応段に付される
流の一部は、代表的には、その各段の上流で加熱され
る。所望ならば、硫黄分離後の流全体を分割する前の上
流で加熱してもよい。
【0016】反応器に入る硫黄分離装置からのガス流の
割合は、炉上操作に制限があるため、できるだけ大きな
割合であることが好ましい。硫黄分離装置からくるガス
流中の硫化水素/二酸化硫黄のモル比は、化学量論比2
/1に近いことが望ましい。炉に再循環される割合が大
きい程、選択される硫化水素/二酸化硫黄のモル比、代
表的には2/1程度のモル比を与えるために炉内で行わ
れる硫化水素の燃焼量は少なくなる。単位時間当たりの
硫化水素の燃焼量が少ないほど炎温度は低くなる。炎温
度を最小にし、従って炉に再循環できる割合を最大にす
る因子は多数ある。第一に、炎温度は安定な炎を与える
ため十分に高い温度でなければならない。第二に、供給
硫化水素にはアンモニアを含むものがある。炎温度は、
このアンモニアを炎内で完全に焼却するために十分高い
温度であることが望ましい。第三に、硫化水素は水素と
硫黄に解離する傾向があり、この傾向は温度の上昇と共
に増大する。このような解離は、硫化水素と二酸化硫黄
との反応により硫黄を形成する必要度を減らし、従って
硫化水素の燃焼反応により二酸化硫黄の一部を形成する
ため供給しなければならない酸素の必要量を減少させる
だけ有利である。従って、硫化水素解離の利点をもたら
すため比較的高い炎温度で操作するよう選択することが
できる。
【0017】代表的には、炎温度は1200乃至160
0℃の範囲になるように選択される。所望の炎温度にす
るため必要な炉内での硫化水素の燃焼量を減らすため、
従って炉に再循環可能な硫黄分離装置からのガス流の割
合を増やすため、硫化水素を含む供給ガス流を300℃
以上、代表的には500℃以上に予熱することが好まし
い。所望ならば、再循環されるガス流及び炉に供給され
る酸素富有ガスを予熱してもよい。供給ガス流を予熱す
ると、所与の炉操作温度に対して、再循環可能な硫黄分
離装置からのガス流の割合を著しく増やすことができ
る。従って、この方法の下流部分で処理しなければなら
ないガスの容積は少なくなり、硫化水素を二酸化硫黄と
反応させる触媒反応器の操作に特に有益である。
【0018】水分離装置からのガス流は炉内の炎域に戻
されるが、炎域に直接的な温度緩和効果を及ぼさないよ
うに炎域の下流域で炉に添加することが好ましい。
【0019】所望ならば、二炉を用いて互いに並列で供
給ガスを受けてもよい。一方の炉に供給されるガスの組
成が他方の炉に供給されるガス構成と異なっていてもよ
い。例えば、精油所では、一方の炉がアミンガス(アン
モニアを含まず、酸性ガスと称されることもある)とサ
ワー水(sour water)ストリッパーガス(アンモニアを含
む)との混合物を含む供給ガスを受け、他方の炉がアミ
ンガスのみを受け取るといった具合にである。こうする
と、所望ならば、全アンモニアを焼却するには不十分な
炎温度で他方の炉を操作できるようになる。代表的には
二炉のうちの一炉のみが反応器に入るガス源となる。こ
の炉を以下では第一炉とし、他方の炉を第二炉とする。
一般に、第一炉は、一炉のみを用いて硫化水素供給ガス
を受ける本発明の装置の炉と同様に操作される。第一炉
に係わる硫黄分離装置からのガス流は、その一部のみを
反応器に通す必要がある。残りは、供給ガスの一部と共
に第二炉に導入することが好ましい、第二炉に供給され
る硫化水素は、代表的には、300℃以上の温度に予熱
することが好ましい。酸素富有ガスは、第二炉の硫化水
素の一部の燃焼を支持するため使用することが好まし
い。水分離装置からのガス流の一部を第二炉に導入する
と好適であり、このガス流の一部は炎域に供給されるか
又は炎域下流のガス流に導入される。水分離装置からの
ガス流が寄与する二酸化硫黄は第二炉の燃焼に必要な燃
焼量を低下させる。
【0020】所望ならば、第一炉に係わる硫黄分離装置
からの全ガス流を反応器に通してもよい。その時には水
分離装置からの混合ガスの一部を第二炉に供給して硫化
水素供給ガスと反応させる必要がある。
【0021】硫化水素含有供給ガスを二炉で並列に受け
る例では、第二炉を出る混合ガスは硫黄蒸気を分離して
おくことが好ましく、その後で硫化水素と二酸化硫黄と
の一段以上の触媒反応に付される。従って、混合ガス中
の硫化水素/二酸化硫黄のモル比は約2/1であること
が好ましい。しかしながら、第一炉を出るガスにはその
ような選択の余地はなく、従って第二炉を使用すると第
一炉の操作パラメータの選択の幅を広げることができ
る。硫化水素を二酸化硫黄と反応させて硫黄蒸気を形成
する触媒反応器上流における(新供給ガスに対する)硫
化水素の有効転化率は、二炉を並列に並べて硫化水素供
給ガスを受ける際にも高くなる利点がもたらされる。
【0022】硫黄は凝縮により分離することが好まし
い。
【0023】本発明のステップ(e)では、硫黄蒸気を
凝縮させた後のガス流の少なくとも一部に含まれる硫化
水素は、少なくともその一部を触媒的に全面酸化するこ
ともできるが、触媒を使用せずに行う方が好ましい。好
適触媒には、クラウスプラントの一部を形成するテール
ガス浄化プラントで処理されたガス流の焼却に使用する
触媒がある。反応温度は、混合ガスに水又は水蒸気を添
加して、或いは熱交換により調節することが望ましい。
反応温度は、代表的には、1000℃未満に維持され
る。微量の硫化水素も本発明の方法のステップ(e)を
出ないようにするため、過剰の酸素を使用することが好
ましい。この過剰酸素は、代表的には、ガス流容積の1
乃至2%の範囲内である(乾燥基準で測定)。
【0024】ステップ(e)の反応は、段間で冷却を行
う複数の段で行われる。第一段は、触媒を用いず、16
00℃未満の温度に維持して化学量論比よりも少ない酸
素を用いて操作することが好ましい。次に、この結果得
られた混合物を好ましくは硫黄の露点に近くて、それに
より高めの温度まで冷却する。硫化水素及び存在する硫
黄蒸気の破壊は、第二段で触媒の非存在下における酸素
との反応により完結される。第二段への反応物のフロー
は、三酸化硫黄の生成を回避しながら、本発明方法のス
テップ(e)に入る全ての硫化水素及び硫黄蒸気を完全
燃焼するよう精密に調節することができる。二段反応に
おける温度は反応する混合ガスに水や水蒸気を加えなく
ても容易に調節可能なので、一般には一段反応よりも二
段反応の方が好適である。その結果、各反応器の寸法を
比較的小さくすることができる。所望ならば、最初に硫
化水素と二酸化硫黄との反応で生成した硫黄を、第一段
と第二段との中間部でガス流から分離してもよいが、所
与の二酸化硫黄流速に対する第一反応器の寸法が大きく
なって追加コンデンサ(又はその他の分離装置の設定)
が必要となるので、一般にはそのような分離を行わない
ほうが好ましい。
【0025】本発明の方法のステップ(f)では、凝縮
により水を分離することが好ましい。ステップ(f)
は、混合ガスを水性媒体と向流で接触させ、得られた混
合を第一温度で、水性媒体を第一温度より高い第二温度
で抜き取って操作することが好ましい。第一温度は、混
合ガスが比較的水蒸気を含まぬように選択することが好
ましく、代表的には50℃未満、例えば25乃至30℃
の範囲内の温度である。第二温度は、水性媒体が溶解二
酸化硫黄を比較的含まぬように選択することが好まし
く、90℃以上が好適であり、操作圧にも関係するが9
5乃至110℃であると更に好適である。従って水性媒
体と混合ガスとの向流接触は、上昇するガス相と下降す
る液相との緊密な接触を容易にするため、例えば充填物
などの手段を含む塔内で行うことが好ましい。所望なら
ば、水性媒体(好ましくは水)を混合ガスとの接触部の
下流で水蒸気ストリッピングに付し、その二酸化硫黄全
量を更に低下させてもよい。
【0026】水蒸気を分離した後のガス流の少なくとも
一部を硫化水素供給ガスを受ける炉に通すと、中で使用
する硫化水素/酸素の比は例外的に高くなり、例えば5
/2乃至4/1に保たれる。
【0027】本発明の方法及び装置を付属図面を引用し
て例として説明する。
【0028】図1は、一炉のみを使用する本発明の第一
硫黄回収プラントの概念的フロー図である。
【0029】図2は、二炉を使用する本発明の別の硫黄
回収プラントの概念的フロー図である。
【0030】図3は、二炉を使用する本発明の更に別の
硫黄回収プラントの概念的フロー図である。
【0031】図4は、図1乃至3に示したプラントで使
用するための焼却装置の概念的フロー図である。
【0032】図5は、図1乃至3に示したプラントで使
用するための水分離装置の概念的フロー図である。
【0033】図6は、図1乃至3に示したプラントで使
用するための別種の水分離装置の概念的フロー図であ
る。
【0034】図及び以下の説明では、異なる図面に現れ
る類似の部分は同一参照数字で示すことにする。
【0035】第1図を参照する。硫化水素を含む供給ガ
ス流は熱交換器2で常温から昇温(代表的には約500
℃)に加熱される。熱交換は、熱流体を向流に流して行
われる。この熱流体の温度は、少なくとも一部はプロセ
スの他の部分で発生した熱又は容易に入手できる他の熱
源の熱によるものである。次に、硫化水素を含む予熱さ
れた供給ガス流は炉6内で燃焼するバーナー4に流入す
る。図には示していないが、予熱された硫化水素を含む
供給ガス流を、所望ならば、炉6内で燃焼する複数のバ
ーナーに分配してもよい。供給ガス流に含まれる硫化水
素の一部の燃焼を支持するため、酸素流もバーナー4に
通される。硫化水素と酸素との燃焼反応は次式に従って
進行する。
【0036】2H2S+3O2=2H2O+2SO2 バーナー4は、代表的には、炎が炉の耐火ライニングに
衝突したり近ずいたりしてライニングや炉を損傷させな
いように炎の長さ及び温度分布を調節できる種類のもの
である。
【0037】供給ガス流に含まれる硫化水素含量の部分
燃焼で形成される二酸化硫黄は、次式に従って硫化水素
と反応して硫黄蒸気と水蒸気を形成する。
【0038】 4H2S+2SO2=4H2O+3S2(蒸気) 上に示した二つの化学反応の代学量論を考慮すると、供
給する酸素富有ガス好ましくは商業的に純粋な酸素の化
学量論比は、炉に供給される硫化水素の半量である。し
かしながら、酸素富化ガスは化学量論比より実質的に少
ない割合でバーナー4に供給することが好ましい。二酸
化硫黄と硫化水素との反応は炉6内の実際の炎域8で始
まり、炎域8と出口10との炉中間部分で継続する。再
循環される二酸化硫黄(その生成については後述する)
は、炎域8と出口との中間にある炉の反応域に直接導入
される。この二酸化硫黄の導入は、炉内で生起する硫化
水素と二酸化硫黄の反応量を高め、従って硫黄蒸気の生
成を増大させる。炎8は、代表的には、耐火材の選択に
応じて1400乃至1650℃の範囲の最大温度以下に
耐火ライニングを保つよう操作される。それでも炎域8
内部の局部的温度は1650℃を越えることを理解され
たい。前述の反応に加え、硫化水素の一部は水素と硫黄
に解離する。
【0039】硫化水素、二酸化硫黄、水蒸気、硫化水素
の解離により形成される硫黄蒸気と水素を含むガス流
は、出口10を経由に炉6から流出する。次に、このガ
ス流を廃熱ボイラー12に通して代表的には300乃至
400℃の範囲の温度に低下させる。ガス流の更なる冷
却及びその硫黄蒸気の本質的に全含量の凝縮はコンデン
サ14内で行われる。この液状硫黄凝縮物はコンデンサ
14を出るガス混合物から分離され、代表的には硫黄シ
ールピット(図示していない)に通される。コンデンサ
を出る混合物は、代表的には硫化水素、二酸化硫黄、水
素、及び水蒸気から本質的になり、約140℃の温度に
ある。このガス流中の硫化水素と二酸化硫黄の比は、代
表的には、およそ化学量論比の2:1である。従って、
炉6に供給する硫化水素のモル供給速度と酸素のそれと
の比は2:1よりも十分に過剰である。しかしながら、
そのガス流中の硫化水素と硫黄蒸気の合計含量は水蒸気
含量よりも低い。このガス流は反応に関与しないガスも
含有する。例えば、供給ガス流は不可避的に二酸化炭素
と窒素を含有する。酸素富有ガスによる窒素やアルゴン
も炉6を出る混合ガスの一部を占める。従って、酸素富
有ガス源としては商業的に純粋な酸素を使用することに
より、その中の窒素やアルゴンの含量を最良に保つこと
が好ましい。窒素や二酸化炭素は、例えばガス供給流中
に含まれるアンモニアや炭化水素の燃焼によっても形成
される。
【0040】コンデンサ14を出たガス流は、所望なら
ば、加熱器15内で約230℃に再加熱され、第一支流
と第二支流に分割される。第一支流は反応器すなわち焼
却装置16に通され、その中でその全硫化水素は酸素富
有ガス、好ましくは純酸素との反応により十分に酸化さ
れて二酸化硫黄と水蒸気になる。焼却装置16の操作は
図4を引用して後述する。焼却装置16を出た混合ガス
は、本質的に二酸化硫黄と水蒸気とから構成される。こ
のガス流は、代表的には熱交換器又は廃熱ボイラーのよ
うな熱回収装置18内で200℃程度の温度に冷却され
る。次に冷却されたガス流を水蒸気分離装置20に通
し、その中で水蒸気をガス流から除去する。分離装置2
0の別の二実施態様を図5及び図6に示す。両実施態様
共、水を用いて水蒸気を凝縮させ、亜硫酸や硫酸を取扱
い上又は廃棄上で問題を起こす程多量に含有する流出物
の形成を避けながら、実質的に全ての水蒸気を凝縮でき
るよう操作することができる。
【0041】第一支流の硫化水素は、焼却装置16でそ
の全含量を酸化により破壊して二酸化硫黄と水蒸気にす
ることが重要である。硫化水素が残留していると二酸化
硫黄との反応を継続し、分離装置20内で水蒸気のみな
らず硫黄蒸気をも凝縮し、従って水を硫黄から分離する
ための系を付加する必要が生じるからである。
【0042】コンデンサ20を出たガス流は、実質的に
全ての水蒸気を分離した後の二酸化硫黄を含有する。し
かしながら、この二酸化硫黄は少量の水蒸気を含有し、
焼却装置16で用いた過剰酸素による少量の酸素も含有
する。このガス流は、代表的には25乃至35℃の範囲
の温度の水蒸気で飽和されたガスとして分離装置20を
出る。次に、このガスを加熱器22を用いて高めの温
度、例えば50℃に加熱する。この加熱ステップは、こ
の混合ガスをその取扱い装置、特に二酸化硫黄含有ガス
流を炉6に再循環させるため使用するファン又はブロワ
ー24のブレードに対して攻撃性の少ないガスにする。
炉6の炎域8と出口10との中間に導入する二酸化硫黄
源はこのガス流である。
【0043】コンデンサ14を出たガス流を分割して形
成される第二支流は、実質的に全ての硫黄含有ガスを除
去するため、その含有硫化水素をその含有二酸化硫黄と
反応させることを含む更なる処理に付される。従って第
二支流ガス流は、図1に参照数字26で一般的に示した
複数の触媒段を経由して流れる。各触媒段は、第一に混
合ガスの温度を硫化水素と二酸化硫黄との触媒反応に好
適な温度(代表的には190乃至250℃程度)に高め
る熱交換器又はその他の加熱手段(図示していない)、
第二に硫化水素と二酸化硫黄との反応の触媒床(例えば
活性アルミナ)を含む反応器(図示していない)及び第
三に、その結果得られる二酸化硫黄、硫化水素、水蒸気
及び硫黄蒸気を含む混合ガスから硫黄を分離するための
コンデンサ(図示していない)を直列的に包含するもの
である。触媒反応の第一段では加熱手段を加熱器15に
追加する必要はない。加熱器15はガス流温度を硫化水
素と二酸化硫黄との触媒反応に好適な温度に効果的に高
めるからである。代表的には、各々、加熱、二酸化硫黄
と硫化水素との触媒反応及び硫黄蒸気の凝縮を含む触媒
段26を二又は三段使用する。この結果得られたガス流
は、代表的には供給ガスに含まれた硫黄原子を5%未満
しか含有しないが、これをテールガス浄化装置28に通
す。このテールガス浄化装置28は通常どのような種類
のものであってもよい。(例えばスコット(Scot)法、
ビーボン(Beavon)法又はストレットフォード(Stretfor
d)法である)。
【0044】第一支流からの水蒸気をコンデンサ20で
分離すると炉6内の平衡条件に有益な効果があり、かつ
また、触媒反応段26を流れる流体の総合流速を低下さ
せる。従って、この触媒段を小さくすることができる。
炉6内での有効転化効率が高いと、三段でなく二段の使
用が可能となって、三段の従来クラウス法に比べて硫化
水素の硫黄への総括転化率が著しく低下することはな
く、触媒段26を三段使用した場合には転化率は更に高
くなる。触媒段を経由するガスの流量が低下する結果、
硫化水素を含む供給ガスの所与流速にたいしてテールガ
ス浄化装置を更に小さくすることができる。
【0045】図1に示した装置の単純化した操作例を計
算して以下に示す。近似及び仮定は多数行った。
【0046】100容量%の硫化水素を含む供給ガス流
を熱交換機2で500℃の温度に予熱し、バーナー4を
経由して82kモル/時の速度で炉6内に導入する。バ
ーナー4には純酸素を23kモル/時の速度で供給す
る。全酸素は炉6の炎域8で硫化水素と反応する。従っ
て、この結果得られる混合ガスは硫化水素66−67容
量部、二酸化硫黄15.33容量部及び水蒸気15.3
3容量部を含有する。再循環二酸化硫黄を18kモル/
時の速度でこのガスと混合する。硫化水素20容量部、
二酸化硫黄10容量部、水蒸気62容量部及び硫黄蒸気
(全て二量体のS2であると仮定)35容量部を含む混
合ガスが炉を出る(炉6内で起こる硫化水素の解離は無
視)。このガス流を廃熱ボイラー12で冷却した後、コ
ンデンサ14で硫黄蒸気をを混合物から凝縮させる。コ
ンデンサ14を出るガス流を第一流及び第二流に分割す
る。未分割の流速は92kモル/時である。第一流は5
5.2kモル/時の速度で流れ、第二流は36.8kモ
ル/時の速度で流れる。第一流を焼却装置16に通し
て、その中に含まれる硫黄を酸素との反応により二酸化
硫黄と水蒸気に転化する。水蒸気を分離装置20で凝縮
させ、水を49.2kモル/時の速度で回収する。焼却
装置16の温度調節のため混合ガスに水蒸気を添加する
ことはなく、分離装置20は全ての水を効率的に除去す
るが二酸化硫黄は全く除去しないと仮定する。これらの
仮定は全面的に正確なわけではないが、近似としては妥
当である。次に本質的に他成分を含まない二酸化硫黄の
残ガスを加熱器22で120℃の温度に加熱して二酸化
硫黄流となし、炉6内の炎域8を出るガスと混合する。
焼却装置16での酸素使用量は、実際には全硫化水素を
焼却装置16で十分酸化して二酸化硫黄と水蒸気にする
ために代表的には少過剰で使用するのであるが、化学量
論量を使用すると仮定する。
【0047】第二流は触媒段26に流れた後、テールガ
ス浄化装置28に流れる。
【0048】本発明者等は、上記の計算結果を従来法の
結果と比較した。従来法では硫化水素を予熱せずに82
kモル/時の速度で炉に通し;燃焼支持には酸素でなく
空気を使用し、ガス循環は行なっていない。この基準で
比較して本発明等の見出したことは、本発明の方法にお
ける炉6からのガス流が対応する従来法ガス流の60%
未満であるにも係わらず、炉内転化率が70%であると
仮定した際の触媒段26のガス流速は従来法の対応流速
の16%に過ぎないことである。このように触媒段への
流れが実質的に低下する結果、触媒段そのものを従来法
より小さくできると理解することができる。実際には、
純硫化水素からなる供給原料があるとは思われず、代表
的な硫化水素供給ガスは例えば炭酸ガスを含有してい
る。硫化水素の希釈度が高まるにつれ、得られる利点の
大きさは減少する傾向があるだろう。それでも、供給ガ
ス流の硫化水素含量が50容量%以上であるならば、本
発明の方法は有用な利点を与えるものであると本発明者
等は考える。この利点は、供給ガス流の硫化水素含量が
70容量%以上である際に更に著しくなるであろう。二
酸化硫黄の再循環が炉6内での供給原料の有効転化率を
実質的に高めることも理解されたい。従って、実施例で
は実際の転化率は70%と仮定しているが。供給原料の
有効転化率は85.37%なのである。
【0049】図2を参照する。図2に示したプラント
は、加熱器15を出た流を分割して形成される第二ガス
支流に施こす処理が図1に示したプラントとは異なる。
従って、この半量未満の流の処理に使用する図2のプラ
ントの部分のみを以下で説明する。
【0050】図2では、予熱された500℃の硫化水素
流に第二支流を混合する。得られた混合物を炉42内に
向かって燃焼するバーナー40に通す。このバーナー4
0は酸素富有ガス(好ましくは純酸素)の供給も受け
る。炉42内でバーナー40の操作により形成される炎
域40で、酸素は混合ガス流に含まれる硫化水素と反応
する。その結果得られる硫化水素、二酸化硫黄、及び水
蒸気を含むガス流は、出口46を経由して炉42を出
る。次に、このガス流を廃熱ボイラー48で代表的には
300℃程度の温度まで冷却する。次に、このガス流を
コンデンサ50に通し、その中で硫黄蒸気を凝縮させて
分離し、得られた液状硫黄を硫黄シールピット(図示し
ていない)に通す。硫黄蒸気を抽出した後のガス流は、
複数の触媒段52に流れる。各触媒段52は、第一に混
合ガス温を代表的には190乃至250℃の範囲の温度
に高めるための熱交換器又はその他の装置(図示してい
ない)、第二に硫化水素と二酸化硫黄を反応させて硫黄
蒸気と水蒸気を形成するための触媒反応器(図示してい
ない)及び第三に硫黄蒸気を混合物から凝縮させるコン
デンサ(図示していない)を直列的に包含する。このよ
うな触媒段52を三段使用すると、供給原料ガス流中の
硫化水素を97%以上硫黄に転化する。残りの硫黄含有
ガスは触媒段52から通常のテールガス浄化装置54へ
と流れる。
【0051】図2に示したプラントの一操作例を図1に
示したプラントの操作例と同様な方法で計算した。本例
は、第二支流の処理を除いて同一である。36.8kモ
ル/時の速度で流れ、硫化水素8容量部、二酸化硫黄4
容量部及び水蒸気24.8容量部を含む第二支流を50
0℃の温度まで予熱された8kモル/時の硫化水素の流
と混合する。この混合ガスを流速4kモル/時の純酸素
量と共にバーナー40に供給する。酸素と硫化水素との
反応は、硫化水素13.3容量部、二酸化硫黄6.67
容量部及び水蒸気27.47容量部を含む混合ガスを形
成する(二酸化硫黄と硫化水素との反応は無視する)。
炉42内では硫化水素と二酸化硫黄との反応が起こり、
この混合ガスは約950℃の温度で出口46を経由して
炉42から出る。硫化水素と二酸化硫黄との反応は廃熱
ボイラー48でも継続し、硫化水素4.19容量部、二
酸化硫黄2.09容量部、水蒸気36.61容量部及び
硫黄蒸気(全て二量体S2であると仮定)6.86容量
部を含むガス流が49.75kモル/時の流速で廃熱ボ
イラー48を出る。硫黄はコンデンサ50でこのガス流
から凝縮する。残りの硫化水素と二酸化硫黄との更なる
反応が触媒段52で生起した後、得られるガス流をテー
ルガス浄化プラント54で処理した後に大気に排出す
る。
【0052】触媒段への混合ガスの流れは、図1に示し
たプラントの場合と同様に、従来プラントの対応流の少
部分に過ぎない。
【0053】図3を参照する。図3に示したプラントは
図2に示したものと同一の装置を包含する。両プラント
の唯一の差異は、図2に示したプラントでは加熱器15
を出たガス流を第一及び第二の支流に分割したが、図3
に示すプラントでは、このガス流は全て焼却装置16に
流れることである。従って、加熱器22を出るガス流の
全体が炉6に戻るわけではない。そうでなくて、加熱器
22を出るガス流は大流と小流に分割され、大流はバー
ナー40の上流で予熱された硫化水素供給ガス流と混合
され、小流はファン24により炉6に再循環される。
【0054】しかしながら、図3に示す炉42は、図2
に示す対応する炉よりも実質的に大であり、図2に示し
たプラントの操作では硫化水素を含む供給ガスの圧倒的
大部分は炉42でなく炉6に向かって流れるのに対し、
図3に示すプラントの操作では、硫化水素供給ガスの多
くが炉4でなく炉42へ流れると考える。従って、それ
に対応する酸素富化ガスの大流は炉6へではなく炉42
に向かって流れる。
【0055】図4を参照する。図4は図1乃至3に示し
た焼却装置16の何れにも使用できる硫化水素焼却装置
を示すものである。図4に示す焼却装置は、その中でバ
ーナー62が燃焼する第一炉60を包含する。バーナー
62は、硫化水素含有混合ガス用の第一入口64と酸素
富有ガス源(図示していない)、好ましくは純酸素に通
じる第二入口66とを有する。バーナー62への酸素と
硫化水素含有混合ガスとの相対的供給速度は、出口を経
由して炉60から出る混合ガスの温度が例えば1600
℃を越えないように選択される。従って、硫化水素の供
給速度に対する酸素の供給速度は、硫化水素の完全燃焼
に必要な化学量論値よりも少ない。
【0056】次に、出口68を経由して炉を出る混合ガ
スを熱回収装置70(例えば廃熱ボイラー)で硫黄が凝
縮するより僅かに高目の温度まで冷却する。従って、硫
化水素と二酸化硫黄との反応で形成された硫黄は、その
ガス流の他成分と共に熱回収装置70を経由して流れ
る。次に、このガス流は、第二炉72内に向かって燃焼
する第二バーナー74の入口76に流入する。このバー
ナー74は、酸素富有ガス(好ましくは純酸素)のため
の第二入口78を有する。純酸素の供給速度は、バーナ
ー74に入るガス混合物中の全ての硫化水素と硫黄蒸気
が完全燃焼するように選択される。従って、化学量論量
より僅か過剰の酸素が供給される。二酸化硫黄と水蒸気
とから本質的に構成される混合ガスが出口80を経由し
て、代表的には600乃至1000℃の範囲の温度で炉
72を出た後、図1乃至3に夫々示した熱回収装置18
に流れる。
【0057】図5を参照する。図5は、図1乃至3の各
図の水分離装置20として好適な第一装置を示すもので
ある。この装置は、気相と液相を緊密に接触させるため
の構造を有する若しくはランダムな充填物92を含む塔
90を包含する。この塔は、充填物92下部に図1乃至
3の各図に示した熱回収装置18を出た二酸化硫黄と水
蒸気との混合物の入口94を有する。充填物92の下
部、入口94の上部には冷水分配装置が配置されてい
る。従って、操作時には、分配装置96から噴出する水
と入口94から塔90に入るガスが或る程度接触する。
水分配器96は省略できるが、それを用いた操作は、ガ
ス温度を約200℃の入口温度から90乃至110℃の
範囲まで低下させるのに役立つし、かつまた、充填物9
2を経由するガス速度を低下させて充填物の最上部に供
給しなければならない水量を減らす利点も有している。
【0058】第二水分配装置98が充填物92上に配置
される。操作時には冷水が充填物92を経由して下方に
流れ、塔90を上昇する二酸化硫黄含有混合ガスと緊密
な熱移動及び物質移動の関係に入る。ガスは充填物92
を経由して上方に流れるので、ガスは次第に冷やされて
水は気相から液相へと移動する。代表的には、このガス
は25乃至35℃の範囲の温度で充填物92の最上部を
経由して流れ、その温度の水蒸気で飽和されている。こ
の塔の最上部付近には、ガスから液体の水滴を分離する
ためのデミスタ100が装備されている。得られるガス
は、入口94を経由して塔90に入るガスに比べて水蒸
気が比較的少ないが、出口102を経由してその最上部
で塔から流出し、図1乃至3の各図に示した加熱器22
に向かって流れる。
【0059】気相から液相への二酸化硫黄の移動は、ガ
スが充填物92を上昇する際にも生起する。液相は充填
物内を下降するので、液の温度が次第に高まるにつれ
て、この二酸化硫黄は気相に戻る。従って、塔90の底
部に達した液水中に溶解する二酸化硫黄は、塔90の操
作圧にもよるが、90乃至110℃程度の温度では比較
的少ない。(この操作圧力は、代表的には絶対圧100
乃至150kPaの範囲内である。)液水は出口104
を経由して塔90の底部からポンプ106により抜き取
られる。抜き取られた液水流の一部は排出され、残りは
熱交換器108に通されて、その中で代表的には20乃
至30℃の範囲の温度まで下げられる。次に、この冷水
を塔90に戻し、分配装置98の供給源にする。弁10
9及び110は各分配装置96及び98への冷水の供給
速度を調節するよう操作することができる。
【0060】図6を参照する。図6は図5に示した種類
の水分離装置の改造装置を示すものである。図6に示す
装置では、ガス入口94と塔90の底部との中間に下方
充填物112を配置する。従って、充填物92を出た水
と分配装置96を経由して導入された水を合わせた水が
重力により充填物112を経由して下降する。入口11
4を経由して充填物112の下から塔90内に水蒸気を
導入する。この水蒸気は充填物112を上昇し、それに
より充填物112を下降する水から残留する微量の二酸
化硫黄をストリッピングするのに有効である、この水は
代表的には100ないし110℃(塔90の操作圧に関
係する)の範囲の温度で充填物112を離れ、出口10
4を経由してポンプ106により抜き取られる。塔90
への水蒸気導入速度の調節を可能にする入口114には
流量調節弁116が装備されている。
【0061】その他の点では、図6に示す装置の操作及
び構成は、図5に示した装置のものと同一である。
【0062】以下の電算機でシミュレーションを行った
実施例により本発明の方法を更に説明する。
【0063】
【実施例1】アミンと精油所のサワー水ストリッパーガ
スとの混合物を図1に示したプラントで本発明の方法に
より処理する。この混合物を熱交換器2で500℃に予
熱し、循環ガスを加熱器22で50℃に加熱する。供給
ガス流の圧力を55kPa(ゲージ圧)とすると、炉6
の出口温度は1298℃であると計算される。シミュレ
ーションの結果を下記の表1に示す。焼却装置16には
図4に示した装置を使用し、水蒸気分離装置20には図
6に示した装置を使用すると仮定する。更に、水蒸気分
離装置20で凝縮する水は二酸化硫黄を含有しないと仮
定する。
【0064】
【表1】 流の物質フロー(kモル/時A B C D E F G H I J K2 12.1 12.1 7.1 5.0 N2 8.0 13.6 13.6 8.0 5.6 8.0 CO 2.8 2.8 1.6 1.2 CO2 3.3 5.2 6.0 6.0 3.5 2.5 5.2 H2S 72.0 16.8 16.8 9.8 7.0 COS 0.1 0.1 0.1 0.0 SO2 14.8 8.4 8.4 4.9 3.5 14.8 H2O 13.1 1.2 75.0 75.0 43.9 31.1 60.8 59.6 S2 30.8 30.8 HC 0.4 (C1として) NH3 11.2 O2 22.4 0.5 19.7 合計 100.0 22.4 29.7 165.6 134.8 30.8 78.9 55.9 88.8 59.6 19.7 流Aはバーナー4に入る供給ガスである;流Bはバーナ
ー4に入る酸素流である;流Cはファン24の下流の再
循環流である;流Dは硫黄コンデンサ14の入口でのガ
ス流である;流Eは硫黄コンデンサ14の出口でのガス
流である;流Fは硫黄コンデンサ14から抜き取られた
硫黄流である;流Gは第一支流(コンデンサ14から焼
却装置16に流れる流)である;流Hは第二支流(コン
デンサ14から触媒段26に流れる流)である;流Iは
焼却装置16の出口でのガス流である;流Jはセパレー
タ20で凝縮した正味の水流である;流Kは焼却装置1
6に供給される酸素流である。熱的段階(すなわち、炉
6)と本実施例で行った触媒段26(数は3段と仮定)
で達成された有効転化率の合計も計算し、従来の空気ベ
ースクラウスプラントとの比較計算も行った。これらの
計算では、熱的段階と触媒段階は熱力学的平衡に達して
いると仮定する。結果を下記の表に示す。
【0065】
【表2】 熱的段階 第一 第二 第三 触媒段 触媒段 触媒段 実施例1 85.56 95.19 98.45 99.31 空気ベースプラント 69.36 92.07 97.16 98.35
【0066】
【実施例2】アミン供給ガスを図1に示すプラントで本
発明の方法により処理する。供給ガス流を熱交換器2で
500℃に予熱し、再循環流を加熱器22で50℃に加
熱する。供給ガス流の圧力を55kPa(ケージ圧)と
すると、炉6の出口温度は1305℃と計算される。シ
ミュレーションの結果を下記の表3に示す。焼却装置1
6には図4に示した装置を使用し、水蒸気分離装置20
には図6に示した装置を使用すると仮定する。更に、水
蒸気分離装置20で凝縮する水は二酸化硫黄を含まない
と仮定する。
【0067】
【表3】 流の物質フロー A B C D E F G H I J K 2 11.1 11.1 5.3 5.8 N2 CO 6.3 6.3 3.0 3.3 CO2 9.0 9.3 12.7 12.7 6.1 6.6 9.3 H2S 90.0 16.9 16.9 8.1 8.8 COS 0.3 0.3 0.1 0.2 SO2 12.4 8.6 8.6 4.1 4.5 12.4 H2O 0.9 64.9 64.9 31.1 33.8 44.5 43.6 S2 38.3 38.3 HC 1.0 (C1として) O2 25.9 0.5 17.0 合計 100.0 25.9 23.1 159.1 120.8 38.3 57.8 63.0 66.2 43.6 17.0 表3の流A乃至Kは表1の流A乃至Kの夫々と同じ定義
のものである。
【0068】熱的段階(すなわち炉6)と本実施例で行
った触媒段26(数は3段と仮定)との有効転化率の合
計も計算し、従来の空気ベースクラウスプラントとの比
較計算も行った。これらの計算では熱的段階で熱力学平
衡に達していると仮定する。結果を下記の表4に示す。
【0069】
【表4】 熱的段階 第一 第二 第三 触媒段 触媒段 触媒段 実施例2 85.11 95.06 98.47 99.35 空気ベースプラント 72.11 93.06 97.67 98.69
【図面の簡単な説明】
【図1】一炉のみ使用する本発明の第一硫黄回収プラン
トの概念的フロー図である。
【図2】二炉を使用する本発明の別の硫黄回収プラント
の概念的フロー図である。
【図3】二炉を使用する本発明の更に別の硫黄回収プラ
ントの概念的フロー図である。
【図4】図1乃至3に示すプラントで用いる焼却装置の
概念的フロー図である。
【図5】図1乃至3に示すプラントで用いる水分離装置
の概念的フロー図である。
【図6】図1乃至3に示すプラントで用いる別の水分離
装置の概念的フロー図である。
【符号の説明】
2 予熱器 4 バーナー 6 炉 8 炎域 10 炉出口 12 廃熱ボイラー 14 コンデンサー(第一) 15 加熱器 16 焼却装置 18 熱回収装置 20 水蒸気分離装置(第二コンデンサ) 22 加熱器 24 ブロワー(又はファン) 26 触媒段 28 テールガス浄化装置 40 第二炉のバーナー 42 第二炉 44 第二炉の炎域 46 第二炉の出口 48 第二廃熱ボイラー 50 第三コンデンサ 52 触媒段 54 テールガス浄化装置 60 第一炉 62 バーナー 64 第一入口 66 第二入口 68 第一炉出口 70 熱回収装置 72 第二炉 74 第二バーナー 76 第二バーナー入口 78 第二バーナー第二出口 80 第二炉出口 90 塔 92 充填物 94 ガス入口 96 冷水分配装置 98 第二水分配装置 100 デミスタ 102 塔出口 104 塔出口 106 ポンプ 108 熱交換器 109 弁 110 弁 112 下方充填物 114 水蒸気入口 116 流量調節弁

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫化水素を含む供給ガスから硫黄を回収
    する方法であって、 a)供給ガスを含むガス流に含まれる硫化水素の一部を
    一以上の炉内で燃焼させて二酸化硫黄と水蒸気を形成す
    るステップ: b)炉内への酸素の容量流速が炉内への硫化水素の容量
    流速の半分未満になるように(該硫化水素部分の燃焼を
    支持するための)酸素富有ガスを供給するステップ; c)該ガス流中の残りの硫化水素を硫化水素の燃焼によ
    り形成された二酸化硫黄と該炉内で反応させ、それによ
    り硫黄蒸気と水蒸気とを製造するステップ; d)炉から抜き取られた硫化水素、二酸化硫黄、硫黄蒸
    気及び水蒸気を含む混合ガスの流から硫黄蒸気を分離す
    るステップ; e)硫黄を分離した後のガス流の少なくとも一部を酸素
    富有ガスと反応させ、該ガス流の前記の部分に含まれる
    全硫化水素を十分に酸化して二酸化硫黄と水蒸気にする
    ステップ; f)ステップ(e)で製造されたガス流から水蒸気を分
    離するステップ; g)水蒸気を分離した後のガス流の少なくとも一部を炉
    (又は1以上の炉)に戻し、その炉内で戻りガス流中の
    二酸化硫黄を供給ガス中の硫化水素と反応させるステッ
    プ; h)ステップ(d)の終端部又はステップ(f)の終端
    部(又は両者)からガス流の一部を取り出して更なる処
    理に供するステップ;からなることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 供給ガスを含むガス流を300℃以上の
    温度に予熱する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記の酸化全体を複数段階で行う請求項
    1又は請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 硫黄を分離した後のガス流の一部のみを
    酸素富有ガスと反応させ、かつ、前記ガス流の他部分
    を、それに含まれる硫化水素と二酸化硫黄との一段以上
    の触媒反応に付する請求項1乃至4の方法。
  5. 【請求項5】 前記の燃焼を行う前記の炉と並列をなす
    第二炉内に硫化水素を含むガス流を通し、第二炉に流入
    する硫化水素の一部の燃焼を支持するため該第二炉に酸
    素富有ガスを供給して水蒸気と二酸化硫黄を形成し、二
    酸化硫黄と残りの硫化水素との反応が該第二炉内で生起
    して硫黄蒸気と水蒸気を形成し、該第二炉から抜き取ら
    れるガス流から硫黄蒸気を分離し、かつ、その結果得ら
    れるガスに含まれる硫化水素と二酸化硫黄との触媒反応
    を行う請求項1乃至3の方法。
  6. 【請求項6】 前記のステップ(f)で水蒸気を分離し
    た後のガス流の一部を該第二炉内に導入し、該第二炉内
    に含まれる硫化水素との反応に供する請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 前記ステップ(d)で硫黄を分離した後
    の全ガス流を前記ステップ(e)における酸素富有ガス
    との反応に用いるか、或いはステップ(d)で硫黄を分
    離した後のガス流の一部のみをステップ(e)における
    酸素富有ガスとの反応に用いて該ガス流の残りの部分を
    第二炉に導入する請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 ステップ(f)で水蒸気を凝縮により分
    離し、その結果得られるガス流を50℃未満の第一温度
    にし且つ該凝縮物を90℃以上の温度で除去し、それに
    より得られるガス流が水蒸気を比較的含有せず且つ該凝
    縮物が溶解二酸化硫黄を比較的含有しない請求項1乃至
    7の方法。
  9. 【請求項9】 硫化水素を含む供給ガスから硫黄を回収
    するための装置であって、 a)供給ガス流に含まれる硫化水素の一部を燃焼するた
    めの一以上の炉; b)該炉内に向かって燃焼する一以上のバーナーに前記
    の供給ガスと酸素富有ガスを供給する手段; c)該装置の使用時に該炉から抜き取られる硫化水素、
    二酸化硫黄、硫黄蒸気及び水蒸気を含むガス流から硫黄
    を分離するため該炉の下流にある手段; d)前記の硫黄蒸気分離手段からの前記ガス流の出口に
    連通し、それにより該流の少なくとも一部を反応器に入
    れることができ、かつ、その一部に含まれる硫化水素を
    十分に硫黄蒸気と水蒸気に酸化できるような酸素富有ガ
    スを硫化水素と反応させるための反応器; e)該反応器で発生したガス流から水蒸気を分離するた
    め、該反応器の出口に連通している分離手段; f)戻りガス中の二酸化硫黄が供給ガス中の硫化水素と
    反応できるよう水を除去したガス流の少なくとも一部を
    炉(又は一以上の炉)に戻す手段; g)硫黄蒸気分離手段及び水蒸気分離手段の一方又は両
    方からガス流を取り出して更なる処理に供給する手段;
    からなることを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 硫化水素を含む供給ガスを予熱するた
    めの熱交換機を更に包含する請求項9の装置。
  11. 【請求項11】 反応器が、酸素と硫化水素との反応の
    複数の段を包含する請求項9又は請求項10の装置。
  12. 【請求項12】 硫化水素と二酸化硫黄との反応の触媒
    を含む反応器を更に包含し、前記反応器が前記の硫黄蒸
    気分離手段の出口に連通している請求項9乃至11の装
    置。
  13. 【請求項13】 硫化水素を含む供給ガス及び酸素富有
    ガスと連通するバーナーを有し、それにより供給ガスに
    含まれる硫化水素を二酸化硫黄と水蒸気に酸化すること
    ができ且つ硫化水素と斯く形成された二酸化硫黄との反
    応を炉内で生起させることができるような第二炉、該第
    二炉のから抜き取られたガス流から硫黄蒸気を分離する
    手段及び該第二炉に係わる硫黄蒸気分離手段の下流にあ
    って硫化水素と二酸化硫黄との反応の触媒を含有する反
    応器を更に包含する請求項9乃至12の装置。
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