JPH068620B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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- JPH068620B2 JPH068620B2 JP7661685A JP7661685A JPH068620B2 JP H068620 B2 JPH068620 B2 JP H068620B2 JP 7661685 A JP7661685 A JP 7661685A JP 7661685 A JP7661685 A JP 7661685A JP H068620 B2 JPH068620 B2 JP H068620B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は触媒コンバータの上流側および下流側に空燃比
センサ(本明細書では、酸素濃度センサ(O2セン
サ))を設け、上流側のO2センサによる空燃比フィー
ドバック制御に加えて下流側のO2センサによる空燃比
フィードバック制御を行う内燃機関の空燃比制御装置に
関する。
センサ(本明細書では、酸素濃度センサ(O2セン
サ))を設け、上流側のO2センサによる空燃比フィー
ドバック制御に加えて下流側のO2センサによる空燃比
フィードバック制御を行う内燃機関の空燃比制御装置に
関する。
一般に、機関の吸入空気量(もしくは吸入空気圧)およ
び回転速度に応じて燃料噴射弁の基本噴射量を演算し、
機関の排気ガス中の特定成分たとえば酸素成分の濃度を
検出するO2センサの検出信号にもとづいて演算された
空燃比補正係数FAFに応じて前記基本噴射量を補正し、
この補正された噴射量に応じて実際に供給される燃料量
を制御する。この制御を繰返して最終的に機関の空燃比
を所定範囲内に収束させる。このような空燃比フィード
バック制御により、空燃比を理論空燃比近傍の非常に狭
い範囲内に制御できるので、排気系に設けられた三元触
媒コンバータ、すなわち、排気ガス中に含まれるCO,H
C,NOxの3つの有害成分を同時に浄化する触媒コンバー
タの浄化能力を高く保持できる。
び回転速度に応じて燃料噴射弁の基本噴射量を演算し、
機関の排気ガス中の特定成分たとえば酸素成分の濃度を
検出するO2センサの検出信号にもとづいて演算された
空燃比補正係数FAFに応じて前記基本噴射量を補正し、
この補正された噴射量に応じて実際に供給される燃料量
を制御する。この制御を繰返して最終的に機関の空燃比
を所定範囲内に収束させる。このような空燃比フィード
バック制御により、空燃比を理論空燃比近傍の非常に狭
い範囲内に制御できるので、排気系に設けられた三元触
媒コンバータ、すなわち、排気ガス中に含まれるCO,H
C,NOxの3つの有害成分を同時に浄化する触媒コンバー
タの浄化能力を高く保持できる。
上述の空燃比フィードバック制御(シングルO2センサ
システム)では、酸素濃度を検出するO2センサをでき
るだけ燃焼室に近い排気系の個所、すなわち触媒コンバ
ータより上流である排気マニホールドの集合部分に設け
ているが、O2センサの出力特性のばらつきのために空
燃比の制御精度の改善に支障が生じている。O2センサ
の出力特性のばらつきの原因を列挙すると、次の通りで
ある。
システム)では、酸素濃度を検出するO2センサをでき
るだけ燃焼室に近い排気系の個所、すなわち触媒コンバ
ータより上流である排気マニホールドの集合部分に設け
ているが、O2センサの出力特性のばらつきのために空
燃比の制御精度の改善に支障が生じている。O2センサ
の出力特性のばらつきの原因を列挙すると、次の通りで
ある。
(1) O2センサ自体の個体差、 (2) 燃料噴射弁および排気ガス再循環弁等の部品の機
関への組付け位置の公差によるO2センサの個所におけ
る排気ガスの混合の不均一、 (3) O2センサの出力特性の経時あるいは経年的な変
化。
関への組付け位置の公差によるO2センサの個所におけ
る排気ガスの混合の不均一、 (3) O2センサの出力特性の経時あるいは経年的な変
化。
また、O2センサ以外では、燃料噴射弁、排気ガス再循
環量、タペットクリアランス等の機関状態の経時的ある
いは経年的な変化、製造ばらつきによる排気ガスの混合
の不均一性が変化および拡大することがある。
環量、タペットクリアランス等の機関状態の経時的ある
いは経年的な変化、製造ばらつきによる排気ガスの混合
の不均一性が変化および拡大することがある。
かかるO2センサの出力特性のばらつき、および部品の
ばらつき、経時もしくは経年変化を補償するために、触
媒コンバータの下流側に第2のO2センサを設け、これ
により、触媒コンバータ上流側のO2センサによる空燃
比フィードバック制御に加え、下流側O2センサによる
空燃比フィードバック制御を行うダブルO2センサシス
テムは既に提案されている。たとえば、上流側O2セン
サの出力に応じて第1の空燃比補正係数FAF1を演算する
と共に、下流側O2センサの出力に応じて第2の空燃比
補正係数FAF2を演算し、これら2つの空燃比補正係数FA
F1,FAF2により基本噴射量を補正する。あるいは、下流
側O2センサの出力により触媒コンバータ上流側のO2
センサによる空燃比フィードバック制御に関与する定
数、たとえば、遅延時間(参照:特開昭55−37562号公
報、特開昭58−72647号公報)、スキップ量、積分定
数、上流側O2センサの出力電圧の比較電圧(参照:特
開昭55−37562号公報)を補正する。
ばらつき、経時もしくは経年変化を補償するために、触
媒コンバータの下流側に第2のO2センサを設け、これ
により、触媒コンバータ上流側のO2センサによる空燃
比フィードバック制御に加え、下流側O2センサによる
空燃比フィードバック制御を行うダブルO2センサシス
テムは既に提案されている。たとえば、上流側O2セン
サの出力に応じて第1の空燃比補正係数FAF1を演算する
と共に、下流側O2センサの出力に応じて第2の空燃比
補正係数FAF2を演算し、これら2つの空燃比補正係数FA
F1,FAF2により基本噴射量を補正する。あるいは、下流
側O2センサの出力により触媒コンバータ上流側のO2
センサによる空燃比フィードバック制御に関与する定
数、たとえば、遅延時間(参照:特開昭55−37562号公
報、特開昭58−72647号公報)、スキップ量、積分定
数、上流側O2センサの出力電圧の比較電圧(参照:特
開昭55−37562号公報)を補正する。
上述のダブルO2センサシステムにおいては、触媒コン
バータの下流側に設けられたO2センサは、上流側O2
センサに比較して、低い応答速度を有するものの、次の
理由により出力特性のばらつきが小さいという利点を有
している。
バータの下流側に設けられたO2センサは、上流側O2
センサに比較して、低い応答速度を有するものの、次の
理由により出力特性のばらつきが小さいという利点を有
している。
(1) 触媒コンバータの下流では、排気温が低いので熱
的影響が少ない。
的影響が少ない。
(2) 触媒コンバータの下流では、種々の毒が触媒にト
ラップされているので下流側O2センサの被毒量は少な
い。
ラップされているので下流側O2センサの被毒量は少な
い。
(3) 触媒コンバータの下流では、排気ガスは十分に混
合されており、しかも、排気ガス中の酸素濃度は平衡状
態に近い値になつている。
合されており、しかも、排気ガス中の酸素濃度は平衡状
態に近い値になつている。
従つて、ダブルO2センサシステムにより、上流側O2
センサの出力特性のばらつきを下流側O2センサにより
吸収できる。実際に、第2図に示すように、シングルO
2センサシステムでは、O2センサの出力特性が悪化し
た場合には、排気エミッション特性に直接影響するのに
対し、ダブルO2センサシステムでは、上流側O2セン
サの出力特性が悪化しても、排気エミッション特性は悪
化しない。つまり、ダブルO2センサシステムにおいて
は、下流側O2センサが安定な出力特性を維持している
限り、良好な排気エミッションが保証される。
センサの出力特性のばらつきを下流側O2センサにより
吸収できる。実際に、第2図に示すように、シングルO
2センサシステムでは、O2センサの出力特性が悪化し
た場合には、排気エミッション特性に直接影響するのに
対し、ダブルO2センサシステムでは、上流側O2セン
サの出力特性が悪化しても、排気エミッション特性は悪
化しない。つまり、ダブルO2センサシステムにおいて
は、下流側O2センサが安定な出力特性を維持している
限り、良好な排気エミッションが保証される。
しかしながら、上述のダブルO2センサシステムにおい
ては、下流側O2センサの出力の比較電圧は出力振幅の
ほぼ中央たとえば0.55Vに設定されており、従つて、比
較的短時間のうちにリッチ,リーン判定が反転した場合
にも、たとえば空燃比のリッチスパイイクもしくはリー
ンスパイクに対しても、下流側O2センサによる空燃比
フィードバック制御が行われ、この結果、過補正および
制御遅れが生じる。従つて、下流側O2センサによる空
燃比フィードバック制御によるリッチ側過補正の結果、
燃費の悪化、HC,COエミッションの悪化を招き、また、
下流側O2センサによる空燃比フィードバック制御によ
るリーン側過補正の結果、ドライバビリティの悪化、NO
xエミッションの悪化等を招くという問題点があつた。
ては、下流側O2センサの出力の比較電圧は出力振幅の
ほぼ中央たとえば0.55Vに設定されており、従つて、比
較的短時間のうちにリッチ,リーン判定が反転した場合
にも、たとえば空燃比のリッチスパイイクもしくはリー
ンスパイクに対しても、下流側O2センサによる空燃比
フィードバック制御が行われ、この結果、過補正および
制御遅れが生じる。従つて、下流側O2センサによる空
燃比フィードバック制御によるリッチ側過補正の結果、
燃費の悪化、HC,COエミッションの悪化を招き、また、
下流側O2センサによる空燃比フィードバック制御によ
るリーン側過補正の結果、ドライバビリティの悪化、NO
xエミッションの悪化等を招くという問題点があつた。
本発明の目的は、空燃比のリッチスパイク、リーンスパ
イク等の比較的短かいリッチ、リーン反転に対しても確
実に空燃比を適正に制御できるブダル空燃比センサ(O
2センサ)システムを提供することにあり、その手段は
第1A図、第1B図、第1C図、第1D図に示される。
イク等の比較的短かいリッチ、リーン反転に対しても確
実に空燃比を適正に制御できるブダル空燃比センサ(O
2センサ)システムを提供することにあり、その手段は
第1A図、第1B図、第1C図、第1D図に示される。
第1A図は2つの空燃比補正量FAF1,FAF2を導入したダ
ブル空燃比センサシステムを示す。第1A図において、
排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1,第2の空燃
比センサが内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄化
のための触媒コンバータの上流側,下流側にそれぞれ、
設けられている。第1の比較手段は上流側(第1の)空
燃比センサの出力V1を所定の第1の比較電圧VR1と比
較し、この結果、第1の空燃比補正量演算手段は第1の
比較手段の比較結何に応じて第1の空燃比補正量FAF1を
演算する。極大値検出手段は下流側(第2の)空燃比セ
ンサの出力V2の極大値を検出し、この極大値が検出さ
れたときに高レベル側比較電圧更新手段は極大値にもと
づいて下流側の空燃比センサの出力の高レベル側比較電
圧VR2Rを更新する。他方、低レベル側比較電圧設定手
段は下流側空燃比センサの出力の低レベル側比較電圧V
R2Rを設定する。この結果、第2比較手段は下流側空燃
比センサの出力V2を高レベル側比較電圧VR2Rおよび
低レベル側比較電圧VR2Rとヒステリシス的に比較し、
第2の空燃比補正量演算手段はこの第2の比較手段の比
較結果に応じて第2の空燃比補正量FAF2を演算する。そ
して、空燃比調整手段は第1,第2の空燃比補正量FAF
1,FAF1に応じて前記機関の空燃比を調整するものであ
る。
ブル空燃比センサシステムを示す。第1A図において、
排気ガス中の特定成分濃度を検出する第1,第2の空燃
比センサが内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄化
のための触媒コンバータの上流側,下流側にそれぞれ、
設けられている。第1の比較手段は上流側(第1の)空
燃比センサの出力V1を所定の第1の比較電圧VR1と比
較し、この結果、第1の空燃比補正量演算手段は第1の
比較手段の比較結何に応じて第1の空燃比補正量FAF1を
演算する。極大値検出手段は下流側(第2の)空燃比セ
ンサの出力V2の極大値を検出し、この極大値が検出さ
れたときに高レベル側比較電圧更新手段は極大値にもと
づいて下流側の空燃比センサの出力の高レベル側比較電
圧VR2Rを更新する。他方、低レベル側比較電圧設定手
段は下流側空燃比センサの出力の低レベル側比較電圧V
R2Rを設定する。この結果、第2比較手段は下流側空燃
比センサの出力V2を高レベル側比較電圧VR2Rおよび
低レベル側比較電圧VR2Rとヒステリシス的に比較し、
第2の空燃比補正量演算手段はこの第2の比較手段の比
較結果に応じて第2の空燃比補正量FAF2を演算する。そ
して、空燃比調整手段は第1,第2の空燃比補正量FAF
1,FAF1に応じて前記機関の空燃比を調整するものであ
る。
第1B図もまた2つの空燃比補正量FAF1,FAF2を導入し
たダブル空燃比センサシステムを示す。第1B図におい
ては、第1A図の極大値検出手段および高レベル側比較
電圧更新手段の代り、高レベル側比較電圧設定手段が設
けられ、第1A図の高レベル側比較電圧設定手段の代り
に極小値検出手段および低レベル側比較電圧更新手段が
設けられている。これにより、極小値検出手段は下流側
空燃比センサの出力V2の極小値を検出し、この極小値
が検出されたときに低レベル側比較電圧更新手段は極小
値にもとづいて下流側空燃比センサの出力の低レベル比
較電圧VR2Lを更新する。この結果、第2の比較手段は
下流側空燃比センサの出力V2を高レベル側比較電圧V
R2Rおよび低レベル側比較電圧VR2Lとヒステリシス的に
比較するようにしたものである。
たダブル空燃比センサシステムを示す。第1B図におい
ては、第1A図の極大値検出手段および高レベル側比較
電圧更新手段の代り、高レベル側比較電圧設定手段が設
けられ、第1A図の高レベル側比較電圧設定手段の代り
に極小値検出手段および低レベル側比較電圧更新手段が
設けられている。これにより、極小値検出手段は下流側
空燃比センサの出力V2の極小値を検出し、この極小値
が検出されたときに低レベル側比較電圧更新手段は極小
値にもとづいて下流側空燃比センサの出力の低レベル比
較電圧VR2Lを更新する。この結果、第2の比較手段は
下流側空燃比センサの出力V2を高レベル側比較電圧V
R2Rおよび低レベル側比較電圧VR2Lとヒステリシス的に
比較するようにしたものである。
第1C図は空燃比フィードバック制御に関与する定数を
補正するダブル空燃比センサシステムを示す。第1B図
においては、第1A図の場合と同様に、第1,第2の空
燃比センサ、第1の比較手段、極大値検出手段、高レベ
ル側比較電圧演算手段、低レベル側比較電圧設定手段、
および第2の比較手段が設けられている。定数演算手段
は第2の比較手段の比較結果に応じて空燃比フィードバ
ック制御に関与する定数を演算し、空燃比補正量演算手
段は定数演算手段からの空燃比フィードバック制御に関
与する定数と第1の空燃比センサの出力V1とに応じて
空燃比補正量FAFを演算し、そして空燃比調整手段は空
燃比補正量FAFに応じて機関の空燃比を調整するもので
ある。
補正するダブル空燃比センサシステムを示す。第1B図
においては、第1A図の場合と同様に、第1,第2の空
燃比センサ、第1の比較手段、極大値検出手段、高レベ
ル側比較電圧演算手段、低レベル側比較電圧設定手段、
および第2の比較手段が設けられている。定数演算手段
は第2の比較手段の比較結果に応じて空燃比フィードバ
ック制御に関与する定数を演算し、空燃比補正量演算手
段は定数演算手段からの空燃比フィードバック制御に関
与する定数と第1の空燃比センサの出力V1とに応じて
空燃比補正量FAFを演算し、そして空燃比調整手段は空
燃比補正量FAFに応じて機関の空燃比を調整するもので
ある。
第1D図も空燃比フィードバック制御に関与する定数を
補正するダブル空燃比センサシステムを示す。第1D図
においては、第1B図の場合と同様に、第1,第2の空
燃比センサ、第1の比較手段、高レベル側比較電圧設定
手段、極小値検出手段、低レベル側比較電圧更新手段、
および第2の比較手段が設けられている。そして、第1
C図の場合と同様に、定数演算手段は第2の比較手段に
応じて空燃比フィードバック制御に関与する定数を演算
し、空燃比補正量演算手段は制御定数演算手段からの空
燃比フィードバック制御に関与する定数と第1の空燃比
センサの出力V1とに応じて空燃比補正量FAFを演算し、
そして空燃比調整手段は空燃比補正量FAFに応じて機関
の空燃比を調整するものである。
補正するダブル空燃比センサシステムを示す。第1D図
においては、第1B図の場合と同様に、第1,第2の空
燃比センサ、第1の比較手段、高レベル側比較電圧設定
手段、極小値検出手段、低レベル側比較電圧更新手段、
および第2の比較手段が設けられている。そして、第1
C図の場合と同様に、定数演算手段は第2の比較手段に
応じて空燃比フィードバック制御に関与する定数を演算
し、空燃比補正量演算手段は制御定数演算手段からの空
燃比フィードバック制御に関与する定数と第1の空燃比
センサの出力V1とに応じて空燃比補正量FAFを演算し、
そして空燃比調整手段は空燃比補正量FAFに応じて機関
の空燃比を調整するものである。
上述の手段によれば、下流側空燃比センサの出力V2の
比較電圧はリーン→リッチ判定用の高レベル側比較電圧
VR2Rとリッチ→リーン判定用の低レベル側比較電圧V
R2Lの2レベルを有する。たとえば、高レベル側比較電
圧VR2Rが下流側空燃比センサの出力V2の極大値の検
出毎に更新されると、高レベル側比較電圧VR2Rは下流
側空燃比センサの出力V2の極大値近傍に(好ましくは
ほぼ数%ダウンレベルに)学習され、最大ピーク値に比
較して小さいピーク値を有するリッチスパイク等に対し
てリッチ,リーン判定の反転が行われない。また、低レ
ベル側比較電圧VR2Lが下流側空燃比センサの出力V2
の極小値の検出毎に更新されると、低レベル側比較電圧
VR2Lは下流側空燃比センサの出力V2の極小値の近傍
に(好ましくは数%アップレベルに)学習される。この
結果、最小ピーク値に比較して大きいピーク値を有する
リーンスパイク等に対しては、リッチ、リーン判定は反
転しない。従って、これら短時間のリッチ、リーン反転
時に伴う空燃比の過補正はなくなる。
比較電圧はリーン→リッチ判定用の高レベル側比較電圧
VR2Rとリッチ→リーン判定用の低レベル側比較電圧V
R2Lの2レベルを有する。たとえば、高レベル側比較電
圧VR2Rが下流側空燃比センサの出力V2の極大値の検
出毎に更新されると、高レベル側比較電圧VR2Rは下流
側空燃比センサの出力V2の極大値近傍に(好ましくは
ほぼ数%ダウンレベルに)学習され、最大ピーク値に比
較して小さいピーク値を有するリッチスパイク等に対し
てリッチ,リーン判定の反転が行われない。また、低レ
ベル側比較電圧VR2Lが下流側空燃比センサの出力V2
の極小値の検出毎に更新されると、低レベル側比較電圧
VR2Lは下流側空燃比センサの出力V2の極小値の近傍
に(好ましくは数%アップレベルに)学習される。この
結果、最小ピーク値に比較して大きいピーク値を有する
リーンスパイク等に対しては、リッチ、リーン判定は反
転しない。従って、これら短時間のリッチ、リーン反転
時に伴う空燃比の過補正はなくなる。
(実施例) 以下、図面により本発明の実施例を説明する。
第3図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概要図である。第3図において、機関本
体1の吸気通路2にはエアフローメータ3は吸入空気量
を直接計測するものであって、ボテンショメータを内蔵
して吸入空気量に比例したアナログ電圧の出力信号を発
生する。この出力信号は制御回路10のマルチプレクサ
内蔵A/D変換器101に供給されている。ディストリビ
ュータ4には、その軸がたとえばクランク角に換算して
720゜毎に基準位置検出用パルス信号を発生するクランク
角センサ5およびクランク角に換算して30゜毎に基準
位置検出用パルス信号を発生するクランク角センサ6が
設けられている。これらクランク角センサ5,6のパル
ス信号は制御回路10の入出力インターフェイス102に
供給され、このうち、クランク角センサ6の出力はPU 1
03の込割み端子に供給される。
施例を示す全体概要図である。第3図において、機関本
体1の吸気通路2にはエアフローメータ3は吸入空気量
を直接計測するものであって、ボテンショメータを内蔵
して吸入空気量に比例したアナログ電圧の出力信号を発
生する。この出力信号は制御回路10のマルチプレクサ
内蔵A/D変換器101に供給されている。ディストリビ
ュータ4には、その軸がたとえばクランク角に換算して
720゜毎に基準位置検出用パルス信号を発生するクランク
角センサ5およびクランク角に換算して30゜毎に基準
位置検出用パルス信号を発生するクランク角センサ6が
設けられている。これらクランク角センサ5,6のパル
ス信号は制御回路10の入出力インターフェイス102に
供給され、このうち、クランク角センサ6の出力はPU 1
03の込割み端子に供給される。
さらに、吸気通路2には各気筒毎に燃料供給系から加圧
燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁7が設け
られている。
燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁7が設け
られている。
また、機関本体1のシリンダブロツクのウォータジャケ
ット8には、冷却水の温度を検出するための水温センサ
9が設けられている。水温センサ9は冷却水の温度THW
に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出力
もA/D変換器101に供給されている。
ット8には、冷却水の温度を検出するための水温センサ
9が設けられている。水温センサ9は冷却水の温度THW
に応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この出力
もA/D変換器101に供給されている。
排気マニホールド11より下流の排気系には、排気ガス
中の3つの有害成分HC,CO,NOxを同時に浄化する三元
触媒を収容する触媒コンバータ12が設けられている。
中の3つの有害成分HC,CO,NOxを同時に浄化する三元
触媒を収容する触媒コンバータ12が設けられている。
排気マニホールド11には、すなわち触媒コンバータ1
2の上流側には第1のO2センサ13が設けられ、触媒
コンバータ12の下流側の排気管14には第2のO2セ
ンサ15が設けられている。O2センサ13,15は排
気ガス中の酸素成分濃度に応じた電気信号を発生する。
すなわち、O2センサ13,15は空燃比が理論空燃比
に対してリーン側かリッチ側かに応じて、異なる出力電
圧を制御回路10のA/D変換器101に発生する。
2の上流側には第1のO2センサ13が設けられ、触媒
コンバータ12の下流側の排気管14には第2のO2セ
ンサ15が設けられている。O2センサ13,15は排
気ガス中の酸素成分濃度に応じた電気信号を発生する。
すなわち、O2センサ13,15は空燃比が理論空燃比
に対してリーン側かリッチ側かに応じて、異なる出力電
圧を制御回路10のA/D変換器101に発生する。
制御回路10は、たとえばマイクロコンピュータとして
構成され、A/D変換器101、入出力インターフェイス1
02、CPU 103の外に、ROM 104、RAM 105、バツクアツプR
AM 106、クロツク発生回路107等が設けられている。
構成され、A/D変換器101、入出力インターフェイス1
02、CPU 103の外に、ROM 104、RAM 105、バツクアツプR
AM 106、クロツク発生回路107等が設けられている。
また、制御回路10において、ダウンカウンタ108、フ
リップフロップ109、および駆動回路110は燃料噴射弁7
を制御するためのものである。すなわち、後述のルーチ
ンにおいて、燃料噴射量TAUが演算されると、燃料噴射
量TAUがダウンカウンタ108にプリセットされると共にフ
リップフロップ109もセツトされる。この結果、駆動回
路110が燃料噴射弁7の付勢を開始する。他方、ダウン
カウンタ108がクロツク信号(図示せず)を計数して最
後にそのキャリアウト端子が“1”レベルとなつたとき
に、フリップフロップ109がセットされて駆動回路110は
燃料噴射弁7の付勢を停止する。つまり、上述の燃料噴
射量TAUだけ燃料噴射弁7は付勢され、従つて、燃料噴
射量TAUに応じた量の燃料が機関本体1の燃焼室に送り
込まれることになる。
リップフロップ109、および駆動回路110は燃料噴射弁7
を制御するためのものである。すなわち、後述のルーチ
ンにおいて、燃料噴射量TAUが演算されると、燃料噴射
量TAUがダウンカウンタ108にプリセットされると共にフ
リップフロップ109もセツトされる。この結果、駆動回
路110が燃料噴射弁7の付勢を開始する。他方、ダウン
カウンタ108がクロツク信号(図示せず)を計数して最
後にそのキャリアウト端子が“1”レベルとなつたとき
に、フリップフロップ109がセットされて駆動回路110は
燃料噴射弁7の付勢を停止する。つまり、上述の燃料噴
射量TAUだけ燃料噴射弁7は付勢され、従つて、燃料噴
射量TAUに応じた量の燃料が機関本体1の燃焼室に送り
込まれることになる。
なお、CPU 103の割込み発生は、A/D変換器101のA/
D変換終了時、入出力インターフェイス102がクランク
角センサ6のパルス信号を受信した時、クロツク発生回
路107からの割込信号を受信した時、等である。
D変換終了時、入出力インターフェイス102がクランク
角センサ6のパルス信号を受信した時、クロツク発生回
路107からの割込信号を受信した時、等である。
エアフローメータ3の吸入空気量データQおよび冷却水
温データTHWは所定時間毎に実行されるA/D変換ルー
チンによつて取込まれてRAM 105の所定領域に格納され
る。つまり、RAM 105におけるデータQおよびTHWは所定
時間毎に更新されている。また、回転速度データNeはク
ランク角センサ6の30゜CA毎の割込みによつて演算さ
れてRAM 105の所定領域に格納される。
温データTHWは所定時間毎に実行されるA/D変換ルー
チンによつて取込まれてRAM 105の所定領域に格納され
る。つまり、RAM 105におけるデータQおよびTHWは所定
時間毎に更新されている。また、回転速度データNeはク
ランク角センサ6の30゜CA毎の割込みによつて演算さ
れてRAM 105の所定領域に格納される。
第4図は上流側O2センサ13の出力にもとづいて空燃
比補正係数FAF1を演算する第1の空燃比フィードバック
制御ルーチンであつて、所定時間たとえば4ms毎に実行
される。
比補正係数FAF1を演算する第1の空燃比フィードバック
制御ルーチンであつて、所定時間たとえば4ms毎に実行
される。
ステップ401では、空燃比の閉ループ(フィードバッ
ク)条件が成立しているか否かを判別する。機関始動
中、始動後の燃料増量動作中、暖機増量動作中、パワー
増量動作中、リーン制御中、上流側O2センサの不活性
状態時等はいずれも閉ループ条件が不成立であり、その
他の場合が閉ループ条件成立である。なお、上流側O2
センサの活性/不活性状態の判別はRAM 105より水温デ
ータTHWを読出して一旦THW≧70℃になつたか否かを判
別するかあるいは上流側O2センサの出力レベルが一度
上下したか否かを判別することによって行なわれる。閉
ループ条件が不成立のときには、ステップ417に進んで
空燃比補正係数FAF1を1.0とする。他方、閉ループ条件
成立の場合はステップ402に進む。
ク)条件が成立しているか否かを判別する。機関始動
中、始動後の燃料増量動作中、暖機増量動作中、パワー
増量動作中、リーン制御中、上流側O2センサの不活性
状態時等はいずれも閉ループ条件が不成立であり、その
他の場合が閉ループ条件成立である。なお、上流側O2
センサの活性/不活性状態の判別はRAM 105より水温デ
ータTHWを読出して一旦THW≧70℃になつたか否かを判
別するかあるいは上流側O2センサの出力レベルが一度
上下したか否かを判別することによって行なわれる。閉
ループ条件が不成立のときには、ステップ417に進んで
空燃比補正係数FAF1を1.0とする。他方、閉ループ条件
成立の場合はステップ402に進む。
ステップ402では、上流側O2センサ13の出力V1を
A/D変換して取込み、ステップ403にてV1が比較電
圧VR1たとえば0.45V以下か否かを判別する、つまり、
空燃比がリッチかリーンかを判別する。リーン(V1≦
VR1)であれば、ステップ404にてディレイカウンタCDL
Yを1減算し、ステップ405,406にてディレイカウンタC
DLYを最小値TDRでガードする。なお、最小値TDRは上流
側O2センサの出力においてリーンからリッチへの変化
があってもリーン状態であるとの判断を保持するための
リッチ遅延時間であって、負の値で定義される。他方、
リッチ(V1>VR1)であれば、ステップ407にてディ
レイカウンタCDLYを1加算して、ステップ408,409にて
ディレイカウンタCDLYを最大値TDLでガードする。な
お、極大値TDLは上流側O2センサの出力においてリッ
チからリーンへの変化があってもリッチ状態であるとの
判断を保持するためのリーン遅延時間であって、正の値
で定義される。
A/D変換して取込み、ステップ403にてV1が比較電
圧VR1たとえば0.45V以下か否かを判別する、つまり、
空燃比がリッチかリーンかを判別する。リーン(V1≦
VR1)であれば、ステップ404にてディレイカウンタCDL
Yを1減算し、ステップ405,406にてディレイカウンタC
DLYを最小値TDRでガードする。なお、最小値TDRは上流
側O2センサの出力においてリーンからリッチへの変化
があってもリーン状態であるとの判断を保持するための
リッチ遅延時間であって、負の値で定義される。他方、
リッチ(V1>VR1)であれば、ステップ407にてディ
レイカウンタCDLYを1加算して、ステップ408,409にて
ディレイカウンタCDLYを最大値TDLでガードする。な
お、極大値TDLは上流側O2センサの出力においてリッ
チからリーンへの変化があってもリッチ状態であるとの
判断を保持するためのリーン遅延時間であって、正の値
で定義される。
ここで、ディレイカウンタCDLYの基準を0とし、CDLY>
0のときに遅延処理後の空燃比をリッチとみなし、CDLY
≦1のときに遅延処理後の空燃比をリーンとみなすもの
とする。
0のときに遅延処理後の空燃比をリッチとみなし、CDLY
≦1のときに遅延処理後の空燃比をリーンとみなすもの
とする。
ステップ410では、ディレイカウンタCDLYの符号が反転
したか否かを判別する、すなわち遅延処理後の空燃比が
反転したか否かを判別する。空燃比が反転していれば、
ステップ411にて、リッチからリーンへの反転か、リー
ンからリッチへの反転かを判別する。リッチからリーン
への反転であれば、ステップ412にてFAF1←FAF1+RS1と
スキップ的に増大させ、逆に、リーンからリッチへの反
転であれば、ステップ413にてFAF1←FAF1−RS1とスキッ
プ的に減少させる。つまり、スキップ処理を行う。
したか否かを判別する、すなわち遅延処理後の空燃比が
反転したか否かを判別する。空燃比が反転していれば、
ステップ411にて、リッチからリーンへの反転か、リー
ンからリッチへの反転かを判別する。リッチからリーン
への反転であれば、ステップ412にてFAF1←FAF1+RS1と
スキップ的に増大させ、逆に、リーンからリッチへの反
転であれば、ステップ413にてFAF1←FAF1−RS1とスキッ
プ的に減少させる。つまり、スキップ処理を行う。
ステップ410にてディレイカウンタCDLYの符号が反転し
ていなければ、ステップ414,415,416にて積分処理を
行う。つまり、ステップ414にてCDLY≦0か否かを判別
し、CDLY≦0(リーン)であればステップ415にてFAF1
←FAF1+KI1とし、他方、CDLY>0(リッチ)であれば
ステップ416にてFAF1←FAF1−KI1とする。ここで、積分
定数KI1はスキップ定数RS1に比して十分小さく設定して
あり、つまりKI1<<RS1である。従つて、ステップ415
はリーン状態(CDLY≦0)で燃料噴射量を徐々に増大さ
せ、ステップ416はリッチ状態(CDLY>0)で燃料噴射
量を徐々に減少させる。
ていなければ、ステップ414,415,416にて積分処理を
行う。つまり、ステップ414にてCDLY≦0か否かを判別
し、CDLY≦0(リーン)であればステップ415にてFAF1
←FAF1+KI1とし、他方、CDLY>0(リッチ)であれば
ステップ416にてFAF1←FAF1−KI1とする。ここで、積分
定数KI1はスキップ定数RS1に比して十分小さく設定して
あり、つまりKI1<<RS1である。従つて、ステップ415
はリーン状態(CDLY≦0)で燃料噴射量を徐々に増大さ
せ、ステップ416はリッチ状態(CDLY>0)で燃料噴射
量を徐々に減少させる。
ステップ412,413,415,416にて演算された空燃比補正
係数FAF1は最小値たとえば0.8および極大値たとえば1.2
にてガードするものとし、これにより、何らかの原因で
空燃比補正係数FAF1が大きくなり過ぎ、もしくは小さく
なり過ぎた場合に、その値で機関の空燃比を制御しオー
バリッチ、オーバリーンになるのを防ぐ。
係数FAF1は最小値たとえば0.8および極大値たとえば1.2
にてガードするものとし、これにより、何らかの原因で
空燃比補正係数FAF1が大きくなり過ぎ、もしくは小さく
なり過ぎた場合に、その値で機関の空燃比を制御しオー
バリッチ、オーバリーンになるのを防ぐ。
上述のごとく演算されFAF1をRAM 105に格納して、ステ
ップ418にてこのルーチンは終了する。
ップ418にてこのルーチンは終了する。
第5図は第4図のフローチャートによる動作を補足説明
するタイミング図である。上流側O2センサ13の出力
により第5図(A)に示すごとくリッチ、リーン判別の空
燃比信号A/Fが得られると、ディレイカウンタCDLY
は、第5図(B)に示すごとく、リッチ状態でカウントア
ップされ、リーン状態でカウントダウンされる。この結
果、第5図(C)に示すごとく、遅延処理された空燃比信
号A/F′が形成される。たとえば、時刻t1にて空燃
比信号A/Fがリーンからリッチに変化しても、遅延処
理された空燃比信号A/F′はリッチ遅延時間(−TD
R)だけリーンに保持された後に時刻t2にてリツチに
変化する。時刻t3にて空燃比A/Fがリッチからリー
ンに変化しても、遅延処理された空燃比信号A/F′は
リーン遅延時間TDL相当だけリッチに保持された後に時
刻t4にてリーンに変化する。しかし、空燃比信号A/
Fが時刻t5,t6,t7のごとくリッチ遅延時間(−
TDR)より短い期間で反転すると、ディレイカウンタCDL
Yが基準値0を交差するのに時間を要し、この結果、時
刻t8にて遅延処理後の空燃比信号A/F′が反転され
る。つまり、遅延処理後の空燃比信号A/F′は遅延処
理前の空燃比信号A/Fに比べて安定となる。このよう
に遅延処理後の安定した空燃比信号A/F′にもとづい
て第5図(D)に示す空燃比補正係数FAF1が得られる。
するタイミング図である。上流側O2センサ13の出力
により第5図(A)に示すごとくリッチ、リーン判別の空
燃比信号A/Fが得られると、ディレイカウンタCDLY
は、第5図(B)に示すごとく、リッチ状態でカウントア
ップされ、リーン状態でカウントダウンされる。この結
果、第5図(C)に示すごとく、遅延処理された空燃比信
号A/F′が形成される。たとえば、時刻t1にて空燃
比信号A/Fがリーンからリッチに変化しても、遅延処
理された空燃比信号A/F′はリッチ遅延時間(−TD
R)だけリーンに保持された後に時刻t2にてリツチに
変化する。時刻t3にて空燃比A/Fがリッチからリー
ンに変化しても、遅延処理された空燃比信号A/F′は
リーン遅延時間TDL相当だけリッチに保持された後に時
刻t4にてリーンに変化する。しかし、空燃比信号A/
Fが時刻t5,t6,t7のごとくリッチ遅延時間(−
TDR)より短い期間で反転すると、ディレイカウンタCDL
Yが基準値0を交差するのに時間を要し、この結果、時
刻t8にて遅延処理後の空燃比信号A/F′が反転され
る。つまり、遅延処理後の空燃比信号A/F′は遅延処
理前の空燃比信号A/Fに比べて安定となる。このよう
に遅延処理後の安定した空燃比信号A/F′にもとづい
て第5図(D)に示す空燃比補正係数FAF1が得られる。
次に、下流側O2センサ15による第2の空燃比フィー
ドバック制御について説明する。第2の空燃比フィード
バック制御としては、前述のごとく、第2の空燃比補正
係数FAF2を導入するシステムと、第1の空燃比フィード
バック制御に関与する定数としての遅延時間TDR,TDL、
スキップ量RS1(この場合、リーンからリッチへのリッ
チスキツプ量RS1Rおよびリッチからリーンへのリーンス
キップ量RS1Lを別々に設定する)、積分定数KI1(この
場合も、リッチ積分定数KI1Rおよびリーン積分定数KI1L
を別々に設定する)、もしくは上流側O2センサ13の
出力V1の比較電圧VR1を可変にするシステムとがあ
る。
ドバック制御について説明する。第2の空燃比フィード
バック制御としては、前述のごとく、第2の空燃比補正
係数FAF2を導入するシステムと、第1の空燃比フィード
バック制御に関与する定数としての遅延時間TDR,TDL、
スキップ量RS1(この場合、リーンからリッチへのリッ
チスキツプ量RS1Rおよびリッチからリーンへのリーンス
キップ量RS1Lを別々に設定する)、積分定数KI1(この
場合も、リッチ積分定数KI1Rおよびリーン積分定数KI1L
を別々に設定する)、もしくは上流側O2センサ13の
出力V1の比較電圧VR1を可変にするシステムとがあ
る。
たとえば、リッチ遅延時間(−TDR)>リーン遅延時間
(TDL)と設定すれば、制御空燃比はリッチ側に移行で
き、逆に、リーン遅延時間(TDL)>リッチ遅延時間
(−TDR)と設定すれば、制御空燃比はリーン側に移行
できる。つまり、下流側O2センサ15の出力に応じて
遅延時間TDR,TDLを補正することにより空燃比が制御で
きる。また、リッチスキップ量RS1Rを大きくすると、制
御空燃比をリッチ側に移行でき、また、リーンスキップ
量RS1Lを小さくしても制御空燃比をリッチ側に移行で
き、他方、リーンスキップ量RS1Lを大きくすると、制御
空燃比をリーン側に移行でき、また、リッチスキップ量
RS1Rを小さくしても制御空燃比をリーン側に移行でき
る。従って、下流側O2センサ15の出力に応じてリッ
チスキップ量RS1Rおよびリーンスキップ量RS1Lを補正す
ることにより空燃比が制御できる。さらにまた、リッチ
積分定数KI1Rを大きくすると、制御空燃比をリッチ側に
移行でき、また、リーン積分定数KI1Lを小さくしても制
御空燃比をリッチ側に移行でき、他方、リーン積分定数
KI1Lを大きくすると、制御空燃比をリーン側に移行で
き、また、リッチ積分定数KI1Rを小さくしても制御空燃
比をリーン側に移行できる。従って、下流側O2センサ
15の出力に応じてリッチ積分定数KI1Rおよびリーン積
分定数KI1Lを補正することにより空燃比が制御できる。
さらにまた、比較電圧VR1を大きくすると制御空燃比を
リッチ側に移行でき、また、比較電圧VR1を小さくする
と制御空燃比をリーン側に移行できる。従って、下流側
O2センサ15の出力に応じて比較電圧VR1を補正する
ことにより空燃比が制御できる。
(TDL)と設定すれば、制御空燃比はリッチ側に移行で
き、逆に、リーン遅延時間(TDL)>リッチ遅延時間
(−TDR)と設定すれば、制御空燃比はリーン側に移行
できる。つまり、下流側O2センサ15の出力に応じて
遅延時間TDR,TDLを補正することにより空燃比が制御で
きる。また、リッチスキップ量RS1Rを大きくすると、制
御空燃比をリッチ側に移行でき、また、リーンスキップ
量RS1Lを小さくしても制御空燃比をリッチ側に移行で
き、他方、リーンスキップ量RS1Lを大きくすると、制御
空燃比をリーン側に移行でき、また、リッチスキップ量
RS1Rを小さくしても制御空燃比をリーン側に移行でき
る。従って、下流側O2センサ15の出力に応じてリッ
チスキップ量RS1Rおよびリーンスキップ量RS1Lを補正す
ることにより空燃比が制御できる。さらにまた、リッチ
積分定数KI1Rを大きくすると、制御空燃比をリッチ側に
移行でき、また、リーン積分定数KI1Lを小さくしても制
御空燃比をリッチ側に移行でき、他方、リーン積分定数
KI1Lを大きくすると、制御空燃比をリーン側に移行で
き、また、リッチ積分定数KI1Rを小さくしても制御空燃
比をリーン側に移行できる。従って、下流側O2センサ
15の出力に応じてリッチ積分定数KI1Rおよびリーン積
分定数KI1Lを補正することにより空燃比が制御できる。
さらにまた、比較電圧VR1を大きくすると制御空燃比を
リッチ側に移行でき、また、比較電圧VR1を小さくする
と制御空燃比をリーン側に移行できる。従って、下流側
O2センサ15の出力に応じて比較電圧VR1を補正する
ことにより空燃比が制御できる。
本発明においては、上述のダブルO2センサシステムに
おける下流側O2センサ15の出力の比較電圧として高
レベル側の値VR2Rおよび低レベル側の値VR2Lを設定し
ている。ここで、高レベル側比較電圧VR2Rは下流側O
2センサ15の出力がリーンからリッチへ変化するとき
にリッチ,リーン変化点を検出するためのものであり、
低レベル側比較電圧VR2Lは下流側O2センサ15の出
力がリッチからリーンへ変化するときにリッチ,リーン
変化点を検出するためのものである。
おける下流側O2センサ15の出力の比較電圧として高
レベル側の値VR2Rおよび低レベル側の値VR2Lを設定し
ている。ここで、高レベル側比較電圧VR2Rは下流側O
2センサ15の出力がリーンからリッチへ変化するとき
にリッチ,リーン変化点を検出するためのものであり、
低レベル側比較電圧VR2Lは下流側O2センサ15の出
力がリッチからリーンへ変化するときにリッチ,リーン
変化点を検出するためのものである。
第6図は下流側O2センサ15の出力の比較電圧を演算
するための比較電圧演算ルーチンであって、所定時間た
とえば1s毎に実行される。ステップ601では、下流側
O2センサ15の出力電圧V2をA/D変換して取込
み、ステップ602にて前回実行時における出力電圧V20
と比較する。
するための比較電圧演算ルーチンであって、所定時間た
とえば1s毎に実行される。ステップ601では、下流側
O2センサ15の出力電圧V2をA/D変換して取込
み、ステップ602にて前回実行時における出力電圧V20
と比較する。
V2>V20(正の傾き)であればステップ603に進み、
傾きフラグFがF=“0”(負の傾き)か否かを判別す
る。F=“0”であれば、電圧V2が負の傾きから正の
傾きへ変化したことを意味する。つまり、電圧V2の極
小値が検出されたことを意味する。従って、この場合、
ステップ604にて低レベル側比較電圧VR2Lを更新する。
すなわち ただし、aは1.05〜1.20の定数である。これにより、低
レベル側比較電圧VR2Lは今回の極小値の数%アップレ
ベルを1/32なまし値に反映させる。そして、ステップ60
5に傾きフラグFを反転(“0”→“1”)させてステ
ップ609に進む。なお、ステップ603にてF=“1”であ
れば、電圧V2は正の傾きを保持しているので直接ステ
ップ609に進み、VR2Lの更新は行われない。
傾きフラグFがF=“0”(負の傾き)か否かを判別す
る。F=“0”であれば、電圧V2が負の傾きから正の
傾きへ変化したことを意味する。つまり、電圧V2の極
小値が検出されたことを意味する。従って、この場合、
ステップ604にて低レベル側比較電圧VR2Lを更新する。
すなわち ただし、aは1.05〜1.20の定数である。これにより、低
レベル側比較電圧VR2Lは今回の極小値の数%アップレ
ベルを1/32なまし値に反映させる。そして、ステップ60
5に傾きフラグFを反転(“0”→“1”)させてステ
ップ609に進む。なお、ステップ603にてF=“1”であ
れば、電圧V2は正の傾きを保持しているので直接ステ
ップ609に進み、VR2Lの更新は行われない。
他方、V2≦V20(負の傾き)であればステップ606に
進み、傾きフラグFがF=“1”(正の傾き)か否かを
判別する。F=“1”であれば、電圧V2が正の傾きか
ら負の傾きへ変化したことを意味する。つまり、電圧V
2の極大値が検出されたことを意味する。従って、この
場合、ステップ607に高レベル側比較電圧VR2Rを更新す
る。すなわち ただし、bは0.80〜0.95の定数である。これにより、高
レベル側比較電圧VR2Rは今回の極大値の数%ダウンレ
ベルを1/32なまし値に反映させる。そして、ステップ60
8に傾きフラグFを反転(“1”→“0”)させてステ
ップ609に進む。なお、ステップ606にてF=“0”であ
れば、電圧V2は負の傾きを保持しているので直接ステ
ップ609に進み、VR2Rの更新は行われない。
進み、傾きフラグFがF=“1”(正の傾き)か否かを
判別する。F=“1”であれば、電圧V2が正の傾きか
ら負の傾きへ変化したことを意味する。つまり、電圧V
2の極大値が検出されたことを意味する。従って、この
場合、ステップ607に高レベル側比較電圧VR2Rを更新す
る。すなわち ただし、bは0.80〜0.95の定数である。これにより、高
レベル側比較電圧VR2Rは今回の極大値の数%ダウンレ
ベルを1/32なまし値に反映させる。そして、ステップ60
8に傾きフラグFを反転(“1”→“0”)させてステ
ップ609に進む。なお、ステップ606にてF=“0”であ
れば、電圧V2は負の傾きを保持しているので直接ステ
ップ609に進み、VR2Rの更新は行われない。
また、上述のごとく演算されたVR2R,VR2L,FはRAM
105に格納されるものとする。
105に格納されるものとする。
第7図は第6図のフローチヤートを説明するタイミング
図である。下流側O2センサ15の出力電圧V2が第7
図(A)に示すごとく変化した場合、時刻t0,t1…に
てサンプリングすると、時刻t0,t1,t2,t3で
は出力電圧V2は正の傾きを保持しているので、第6図
のフローはステップ=601,602,603,609と進む。つま
り、傾きフラグFは第7図(B)に示すごとく“1”に保
持される。次に、時刻t4に示すごとく、電圧V2の傾
きが正から負へ変化すると、第6図のフローはステップ
601,602,606〜609と進む。従って、高レベル側比較電
VR2Rが更新され、また、傾きフラグFが反転される。
次に、時刻t5,t6,t7では出力電圧V2は負の傾
きを保持しているので、第6図のフローはステップ60
1,602,606,609と進む。つまり、傾きフラグFは第7
図(B)に示すごとく“0”に保持される。そして、時刻
t8に示すごとく、電圧V2の傾きが負から正へ変化す
ると、第6図のフローはステップ601〜605,609と進
む。従って、低レベル側比較電圧VR2Lが更新され、ま
た、傾きフラグFが反転される。
図である。下流側O2センサ15の出力電圧V2が第7
図(A)に示すごとく変化した場合、時刻t0,t1…に
てサンプリングすると、時刻t0,t1,t2,t3で
は出力電圧V2は正の傾きを保持しているので、第6図
のフローはステップ=601,602,603,609と進む。つま
り、傾きフラグFは第7図(B)に示すごとく“1”に保
持される。次に、時刻t4に示すごとく、電圧V2の傾
きが正から負へ変化すると、第6図のフローはステップ
601,602,606〜609と進む。従って、高レベル側比較電
VR2Rが更新され、また、傾きフラグFが反転される。
次に、時刻t5,t6,t7では出力電圧V2は負の傾
きを保持しているので、第6図のフローはステップ60
1,602,606,609と進む。つまり、傾きフラグFは第7
図(B)に示すごとく“0”に保持される。そして、時刻
t8に示すごとく、電圧V2の傾きが負から正へ変化す
ると、第6図のフローはステップ601〜605,609と進
む。従って、低レベル側比較電圧VR2Lが更新され、ま
た、傾きフラグFが反転される。
このように、下流側O2センサ15の出力電圧V2の極
大値,極小値の検出毎に各比較電圧VR2R,VR2Lが更新
されることになる。
大値,極小値の検出毎に各比較電圧VR2R,VR2Lが更新
されることになる。
第8図〜第10図を参照して第2の空燃比補正係数FAF2
を導入したダブルO2センサシステムについて説明す
る。
を導入したダブルO2センサシステムについて説明す
る。
第8図は下流側O2センサ15の出力にもとづいて第2
の空燃比補正係数FAF2を演算する第2の空燃比フィード
バック制御ルーチンであつて、所定時間たとえば1s毎
に実行される。ステップ801では、下流側O2センサに
よる閉ループ条件か否かを判別する。このステップは第
4図のステップ401とほぼ同一であるが、下流側O2セ
ンサ15の活性/不活性状態時等が異なる。閉ループ条
件でなければステップ813に進んでFAF2=1.0とし、閉ル
ープ条件のときに、ステップ802へ進む。
の空燃比補正係数FAF2を演算する第2の空燃比フィード
バック制御ルーチンであつて、所定時間たとえば1s毎
に実行される。ステップ801では、下流側O2センサに
よる閉ループ条件か否かを判別する。このステップは第
4図のステップ401とほぼ同一であるが、下流側O2セ
ンサ15の活性/不活性状態時等が異なる。閉ループ条
件でなければステップ813に進んでFAF2=1.0とし、閉ル
ープ条件のときに、ステップ802へ進む。
ステップ802では、第6図のルーチンで演算された傾き
フラグFをRAM 105より読出し、F=“1”か否かを判
別する。F=“0”(負の傾き)のときにはステップ80
3に進み、下流側O2センサ5の出力電圧V2をA/D
変換して取込み、ステップ804でV2が低レベル側比較
電圧VR2L以下か否かを判別する。つまり、空燃比がリ
ーンになったか否かを判別する。V2≦VR2Lのときに
は、更にステップ805にて、最初のリーンか否か、すな
わち、今回のルーチン実行が出力V2がリーン側出力
(V2≦VR2L)に変化してから最初の実行か否かを判
別する。この結果、最初のリーンであればステップ806
にてFAF2←FAF2+RS2とスキツプ的に増大させ、それ以
外はステップ807にてFAF2を一定値KI2だけ増大させる。
また、ステップ804にてV2>VR2Lであれば、リッチ状
態が持続しているものとし、ステップ812に進み、FAF2
を一定値KI2だけ減少させる。すなわち、ステップ807,
812はリーン状態もしくはリッチ状態の場合に燃料噴射
量を徐々に増大もしくは減少させるべく積分処理を行う
ものである。このルーチンが繰返して実行されることに
より、FAF2はKI2ずつ増大もしくは減少せしめられる。
なお、スキップ量RS2はKI2より十分大きく設定される。
すなわち、RS2>>KI2である。
フラグFをRAM 105より読出し、F=“1”か否かを判
別する。F=“0”(負の傾き)のときにはステップ80
3に進み、下流側O2センサ5の出力電圧V2をA/D
変換して取込み、ステップ804でV2が低レベル側比較
電圧VR2L以下か否かを判別する。つまり、空燃比がリ
ーンになったか否かを判別する。V2≦VR2Lのときに
は、更にステップ805にて、最初のリーンか否か、すな
わち、今回のルーチン実行が出力V2がリーン側出力
(V2≦VR2L)に変化してから最初の実行か否かを判
別する。この結果、最初のリーンであればステップ806
にてFAF2←FAF2+RS2とスキツプ的に増大させ、それ以
外はステップ807にてFAF2を一定値KI2だけ増大させる。
また、ステップ804にてV2>VR2Lであれば、リッチ状
態が持続しているものとし、ステップ812に進み、FAF2
を一定値KI2だけ減少させる。すなわち、ステップ807,
812はリーン状態もしくはリッチ状態の場合に燃料噴射
量を徐々に増大もしくは減少させるべく積分処理を行う
ものである。このルーチンが繰返して実行されることに
より、FAF2はKI2ずつ増大もしくは減少せしめられる。
なお、スキップ量RS2はKI2より十分大きく設定される。
すなわち、RS2>>KI2である。
他方、ステップ802にてF=“1”(正の傾き)のとき
にはステップ808に進み、下流側O2センサ15の出力
電圧V2をA/D変換して取込み、V2が高レベル側比
較電圧VR2R以上か否かを判別する。つまり、空燃比が
リッチになったか否かを判別する。V2≧VR2Rのとき
には、更にステップ810にて、最初のリッチか否か、す
なわち、今回のルーチン実行が出力V2がリッチ側出力
(V2≧VR2R)に変化してから最初の実行か否かを判
別する。この結果、最初のリッチであればステップ811
にてFAF2←FAF2−RS2とスキップ的に減少させ、それ以
外はステップ812にてFAF2を一定値KI2だけ減少させる。
また、ステップ809にてV2<VR2Rであれば、リーン状
態が持続しているものとし、ステップ807に進み、FAF2
を一定値KI2だけ増大させる。
にはステップ808に進み、下流側O2センサ15の出力
電圧V2をA/D変換して取込み、V2が高レベル側比
較電圧VR2R以上か否かを判別する。つまり、空燃比が
リッチになったか否かを判別する。V2≧VR2Rのとき
には、更にステップ810にて、最初のリッチか否か、す
なわち、今回のルーチン実行が出力V2がリッチ側出力
(V2≧VR2R)に変化してから最初の実行か否かを判
別する。この結果、最初のリッチであればステップ811
にてFAF2←FAF2−RS2とスキップ的に減少させ、それ以
外はステップ812にてFAF2を一定値KI2だけ減少させる。
また、ステップ809にてV2<VR2Rであれば、リーン状
態が持続しているものとし、ステップ807に進み、FAF2
を一定値KI2だけ増大させる。
なお、ステップ806,807,811,812にて最終的に求めら
れた第2の空燃比補正係数FAF2は最大値1.2および最小
値0.8によりガードされ、何らかの原因で空燃比補正係
数FAF2が大きくなり過ぎ、もしくは小さくなり過ぎた場
合に、その値で機関の空燃比を制御してオーバリッチ、
オーバリーンになるのを防ぐ。
れた第2の空燃比補正係数FAF2は最大値1.2および最小
値0.8によりガードされ、何らかの原因で空燃比補正係
数FAF2が大きくなり過ぎ、もしくは小さくなり過ぎた場
合に、その値で機関の空燃比を制御してオーバリッチ、
オーバリーンになるのを防ぐ。
上述のごとく演算されたFAF2はRAM 105に格納された後
にステップ814にてこのルーチンは終了する。
にステップ814にてこのルーチンは終了する。
上述のごとく、空燃比フィードバック中に演算されたFA
F1,FAF2は一旦他の値FAF1′,FAF2′に変換してバック
アップRAM 106に格納することもでき、これにより、再
始動時等における運転性向上に役立つものである。
F1,FAF2は一旦他の値FAF1′,FAF2′に変換してバック
アップRAM 106に格納することもでき、これにより、再
始動時等における運転性向上に役立つものである。
第9図は噴射量演算ルーチンであつて、所定クランク角
たとえば360゜CA毎実行される。ステップ901では、RA
M 105より吸入空気量データQおよび回転速度データNe
を読出して基本噴射量TAUPを演算する。たとえばTAUP←
KQ/Ne(Kは定数)とする。ステップ902にてRAM 105
より冷却水温データTHWを読出してROM 104に格納された
1次元マップにより暖機増量値FWLを補間計算する。こ
の暖機増量値FWLは、図示のごとく、現在の冷却水温THW
が上昇するに従って小さくなるように設定されている。
たとえば360゜CA毎実行される。ステップ901では、RA
M 105より吸入空気量データQおよび回転速度データNe
を読出して基本噴射量TAUPを演算する。たとえばTAUP←
KQ/Ne(Kは定数)とする。ステップ902にてRAM 105
より冷却水温データTHWを読出してROM 104に格納された
1次元マップにより暖機増量値FWLを補間計算する。こ
の暖機増量値FWLは、図示のごとく、現在の冷却水温THW
が上昇するに従って小さくなるように設定されている。
ステップ903では、最終噴射量TAUを、 TAU←TAUP・FAF1・FAF2・(1+FWL+α)+βにより演
算する。なお、α,βは他の運転状態パラメータによっ
て定まる補正量であり、たとえば図示しないスロットル
位置センサからの信号あるいは吸気温センサからの信
号、バッテリ電圧等により決められる補正量であり、こ
れらもRAM 105により格納されている。次いで、ステッ
プ904にて、噴射量TAUをダウンカウンタ108にセットす
ると共にフリップフロップ109をセットして燃料噴射を
開始させる。そして、ステップ905にてこのルーチンは
終了する。なお、上述のごとく、噴射量TAUに相当する
時間が経過すると、ダウンカウンタ108のキャリアウト
によってフリップフロップ109がリセットされて燃料噴
射は終了する。
算する。なお、α,βは他の運転状態パラメータによっ
て定まる補正量であり、たとえば図示しないスロットル
位置センサからの信号あるいは吸気温センサからの信
号、バッテリ電圧等により決められる補正量であり、こ
れらもRAM 105により格納されている。次いで、ステッ
プ904にて、噴射量TAUをダウンカウンタ108にセットす
ると共にフリップフロップ109をセットして燃料噴射を
開始させる。そして、ステップ905にてこのルーチンは
終了する。なお、上述のごとく、噴射量TAUに相当する
時間が経過すると、ダウンカウンタ108のキャリアウト
によってフリップフロップ109がリセットされて燃料噴
射は終了する。
第10図は第4図および第8図のフローチャートによつ
て得られる第1,第2の空燃比補正係数FAF1,FAF2を説
明するためのタイミング図である。上流側O2センサ1
3の出力電圧V1が第10図(A)に示すごとく変化する
と、第4図のステップ403での比較結果は第10図(B)の
ごとくなる。この結果、第10図(C)に示すように、リ
ッチとリーンとの切換え時点でFAF1はRS1だけスキップ
する。なお、第10図(C)では遅延処理は考慮していな
い。他方、下流側O2センサ15の出力電圧V2が第1
0図(D)に示すごとく変化すると、出力電圧V2が負の
傾きの場合には、リッチ,リーンの判別がV2≦VR2L
か否か(ステップ804)によって行われるので、第10
図(E)に示すごとく、時刻t0,t2においてリッチ,
リーンが反転する。また、出力電圧V2が正の傾きの場
合には、リッチ,リーンの判別がV2≧VR2Rか否か
(ステップ809)によって行われるので、第10図(E)に
示すごとく、時刻t1においてリッチ,リーンが反転す
る。この結果、第10図(F)に示すように、リッチとリ
ーンとの切換え時点で示すFAF2はRS2だけスキップす
る。
て得られる第1,第2の空燃比補正係数FAF1,FAF2を説
明するためのタイミング図である。上流側O2センサ1
3の出力電圧V1が第10図(A)に示すごとく変化する
と、第4図のステップ403での比較結果は第10図(B)の
ごとくなる。この結果、第10図(C)に示すように、リ
ッチとリーンとの切換え時点でFAF1はRS1だけスキップ
する。なお、第10図(C)では遅延処理は考慮していな
い。他方、下流側O2センサ15の出力電圧V2が第1
0図(D)に示すごとく変化すると、出力電圧V2が負の
傾きの場合には、リッチ,リーンの判別がV2≦VR2L
か否か(ステップ804)によって行われるので、第10
図(E)に示すごとく、時刻t0,t2においてリッチ,
リーンが反転する。また、出力電圧V2が正の傾きの場
合には、リッチ,リーンの判別がV2≧VR2Rか否か
(ステップ809)によって行われるので、第10図(E)に
示すごとく、時刻t1においてリッチ,リーンが反転す
る。この結果、第10図(F)に示すように、リッチとリ
ーンとの切換え時点で示すFAF2はRS2だけスキップす
る。
このようにして、比較電圧がVR2R,VR2Lに設定される
と、第10図(D)の矢印X1,X2に示すようなリッチス
パイクおよび矢印Y1,Y2に示すようなリーンスパイ
クに対してステップ804,809の比較結果は変化せず、つ
まり、リッチ,リーンの反転は行われない。
と、第10図(D)の矢印X1,X2に示すようなリッチス
パイクおよび矢印Y1,Y2に示すようなリーンスパイ
クに対してステップ804,809の比較結果は変化せず、つ
まり、リッチ,リーンの反転は行われない。
次に、第11図および第12図を参照して空燃比フィー
ドバック制御に関与する定数としての遅延時間を可変に
したダブルO2センサシステムについて説明する。
ドバック制御に関与する定数としての遅延時間を可変に
したダブルO2センサシステムについて説明する。
第11図は下流側O2センサ15の出力にもとづいて遅
延時間TDR,TDLを演算する第2の空燃比フィードバック
制御ルーチンであって、所定時間たとえば1s毎に実行
される。ステップ1101では、第8図のステップ801と同
様に、空燃比の閉ループ条件が成立しているか否かを判
別する。
延時間TDR,TDLを演算する第2の空燃比フィードバック
制御ルーチンであって、所定時間たとえば1s毎に実行
される。ステップ1101では、第8図のステップ801と同
様に、空燃比の閉ループ条件が成立しているか否かを判
別する。
閉ループ条件不成立であれば、ステップ1119,1120に進
んでリッチ遅延時間TDR、リーン遅延時間TDLを一定値に
する。たとえば、 TDR←-12(48ms相当) TDL← 6(24ms相当) とする。ここで、リッチ遅延時間(−TDR)をリーン遅
延時間TDLより大きく設定しているのは、上流側O2セ
ンサ13の出力特性の劣化を考慮してその比較電圧VR1
は低い値たとえば0.45Vとしてリーン側に設定されてい
るからである。
んでリッチ遅延時間TDR、リーン遅延時間TDLを一定値に
する。たとえば、 TDR←-12(48ms相当) TDL← 6(24ms相当) とする。ここで、リッチ遅延時間(−TDR)をリーン遅
延時間TDLより大きく設定しているのは、上流側O2セ
ンサ13の出力特性の劣化を考慮してその比較電圧VR1
は低い値たとえば0.45Vとしてリーン側に設定されてい
るからである。
閉ループ条件成立であれば、ステップ1102に進む。
ステップ1102では、第6図のルーチンで演算された傾き
フラグFをRAM 105より読出し、F=“1”か否かを判
別する。
フラグFをRAM 105より読出し、F=“1”か否かを判
別する。
F=“0”(負の傾き)のときにはステップ1103に進
み、下流側O2センサ15の出力電圧V2をA/D変換
して取込み、V2が低レベル側比較電圧VR2L以下か否
かを判別する。つまり、空燃比がリーンになったか否か
を判別する。V2≦VR2Lのときにはステップ1105にてT
DR←TDR−1とし、つまり、リッチ遅延時間(−TDR)を
増大させ、リッチからリーンへの変化をさらに遅延させ
て空燃比をリッチ側に移行させる。ステップ1106,1107
では、TDRを最小値TR1にてガードする。ここでは、T
R1も負の値であり、従つて、(−TR1)は最大リッチ遅
延時間を意味する。さらに、ステップ1108にてTDL←TDL
−1とし、つまり、リーン遅延時間TDLを減少させ、リ
ーンからリッチへの変化の遅延を小さくして空燃比をリ
ッチ側に移行させる。ステップ1109,1110では、TDLを
最小値TL1にてガードする。ここでは、TL1は正の値で
あり、TL1は最小リーン遅延時間を意味する。
み、下流側O2センサ15の出力電圧V2をA/D変換
して取込み、V2が低レベル側比較電圧VR2L以下か否
かを判別する。つまり、空燃比がリーンになったか否か
を判別する。V2≦VR2Lのときにはステップ1105にてT
DR←TDR−1とし、つまり、リッチ遅延時間(−TDR)を
増大させ、リッチからリーンへの変化をさらに遅延させ
て空燃比をリッチ側に移行させる。ステップ1106,1107
では、TDRを最小値TR1にてガードする。ここでは、T
R1も負の値であり、従つて、(−TR1)は最大リッチ遅
延時間を意味する。さらに、ステップ1108にてTDL←TDL
−1とし、つまり、リーン遅延時間TDLを減少させ、リ
ーンからリッチへの変化の遅延を小さくして空燃比をリ
ッチ側に移行させる。ステップ1109,1110では、TDLを
最小値TL1にてガードする。ここでは、TL1は正の値で
あり、TL1は最小リーン遅延時間を意味する。
他方、ステップ1104にV2>VR2Lのときにはリッチ状
態が持続しているものとみなし、ステップ1113にてTDR
←TDR+1とし、つまり、リッチ遅延時間(−TDR)を減
少させ、リッチからリーンへの変化の遅延を小さくして
空燃比をリーン側に移行させる。ステップ1114,1115で
はTDRを最大値TR2にてガードする。ここではTR2も負
の値であり、従って、(−TR2)は最小リッチ遅延時間
を意味する。さらに、ステップ1116にてTDL←TDL+1と
し、つまり、リーン遅延時間TDLを増加させ、リーンか
らリッチへの変化をさらに遅延させて空燃比をリーン側
に移行させる。ステップ1117,1118では、TDLを極大値
TL2にてガードする。ここでは、TL1は正の値であり、
従ってTL2は最大リーン遅延時間を意味する。
態が持続しているものとみなし、ステップ1113にてTDR
←TDR+1とし、つまり、リッチ遅延時間(−TDR)を減
少させ、リッチからリーンへの変化の遅延を小さくして
空燃比をリーン側に移行させる。ステップ1114,1115で
はTDRを最大値TR2にてガードする。ここではTR2も負
の値であり、従って、(−TR2)は最小リッチ遅延時間
を意味する。さらに、ステップ1116にてTDL←TDL+1と
し、つまり、リーン遅延時間TDLを増加させ、リーンか
らリッチへの変化をさらに遅延させて空燃比をリーン側
に移行させる。ステップ1117,1118では、TDLを極大値
TL2にてガードする。ここでは、TL1は正の値であり、
従ってTL2は最大リーン遅延時間を意味する。
他方、ステップ1102にてF=“1”(正の傾き)のとき
にはステップ1111に進み、下流側O2センサ15の出力
電圧V2をA/D変換して取込み、V2が高レベル側比
較電圧TR2R以上か否かを判別する。つまり、空燃比が
リッチになったか否かを判別する。この結果、V2≧T
R2Rのときにはステップ1113〜1118のフローを実行し
て、前述のごとく、空燃比をリーン側に移行させる。ま
た、V2<TR2Rのときにはリーン状態が持続している
ものとみなし、ステップ1105〜1110のフローを実行し
て、前述のごとく、空燃比をリッチ側に移行させる。
にはステップ1111に進み、下流側O2センサ15の出力
電圧V2をA/D変換して取込み、V2が高レベル側比
較電圧TR2R以上か否かを判別する。つまり、空燃比が
リッチになったか否かを判別する。この結果、V2≧T
R2Rのときにはステップ1113〜1118のフローを実行し
て、前述のごとく、空燃比をリーン側に移行させる。ま
た、V2<TR2Rのときにはリーン状態が持続している
ものとみなし、ステップ1105〜1110のフローを実行し
て、前述のごとく、空燃比をリッチ側に移行させる。
上述のごとく演算されたTDR,TDLはRAM 105に格納され
た後に、ステップ1121にてこのルーチンは終了する。
た後に、ステップ1121にてこのルーチンは終了する。
なお、空燃比フィードバック中に演算されたFAF1,TD
R,TDLは一旦他の値FAF1′,TDR′TDL′に変換してバッ
クアップRAM 106に格納することもでき、これにより、
再始動時等における運転性向上に役立つものである。
R,TDLは一旦他の値FAF1′,TDR′TDL′に変換してバッ
クアップRAM 106に格納することもでき、これにより、
再始動時等における運転性向上に役立つものである。
第12図は噴射量演算ルーチンであつて、所定クランク
角毎たとえば360゜CA毎に実行される。ステップ1201
ではRAM 105より吸入空気量データQおよび回転速度デ
ータNeを読出して基本噴射量TAUPを演算する。たとえ
ばTAUP←KQ/Ne(Kは定数)とする。ステップ1202にて
RAM 105より冷却水温データTHWを読出してROM 104に格
納された1次元マツプにより暖機増量値FWLを補間計算
する。
角毎たとえば360゜CA毎に実行される。ステップ1201
ではRAM 105より吸入空気量データQおよび回転速度デ
ータNeを読出して基本噴射量TAUPを演算する。たとえ
ばTAUP←KQ/Ne(Kは定数)とする。ステップ1202にて
RAM 105より冷却水温データTHWを読出してROM 104に格
納された1次元マツプにより暖機増量値FWLを補間計算
する。
ステップ1203では、最終噴射量TAUを、 TAU←TAUP・FAF1・(1+FWL+α)+β により演算する。なお、α,βは他の運転状態パラメー
タによつて定まる補正量である。
タによつて定まる補正量である。
次いで、ステップ1204にて、噴射量TAUをダウンカウン
タ108にセツトすると共にフリップフロップ109をセツト
して燃料噴射を開始させる。そしてステップ1205にてこ
のルーチンは終了する。
タ108にセツトすると共にフリップフロップ109をセツト
して燃料噴射を開始させる。そしてステップ1205にてこ
のルーチンは終了する。
このようにして、空燃比フィードバック制御に関与する
定数たとえば遅延時間を補正するダブルO2センサシス
テムにおいても、第11図のステップ1104,1112におけ
る比較結果は第10図(D)に示すようなリッチスパイ
ク、リーンスパイクに対して変化しない。
定数たとえば遅延時間を補正するダブルO2センサシス
テムにおいても、第11図のステップ1104,1112におけ
る比較結果は第10図(D)に示すようなリッチスパイ
ク、リーンスパイクに対して変化しない。
なお、第1の空燃比フィードバック制御は4ms毎に、ま
た、第2の空燃比フィードバック制御は1s毎に行われ
るのは、空燃比フィードバック制御は応答性の良い上流
O2センサによる制御を主にして行い、応答性の悪い下
流側O2センサによる制御を従にして行うためである。
た、第2の空燃比フィードバック制御は1s毎に行われ
るのは、空燃比フィードバック制御は応答性の良い上流
O2センサによる制御を主にして行い、応答性の悪い下
流側O2センサによる制御を従にして行うためである。
また、上流側O2センサによる空燃比フィードバック制
御に関与する他の定数、たとえばスキップ量、積分定
数、上流側O2センサの比較電圧(参照:特開昭55−37
562号公報)等を下流側O2センサの出力により補正す
るダブルO2センサシステムにも、本発明を適用し得
る。
御に関与する他の定数、たとえばスキップ量、積分定
数、上流側O2センサの比較電圧(参照:特開昭55−37
562号公報)等を下流側O2センサの出力により補正す
るダブルO2センサシステムにも、本発明を適用し得
る。
また、吸入空気量センサとして、エアフローメータの代
りに、カルマン過センサ、ヒートワイヤセンサ等を用い
ることもできる。
りに、カルマン過センサ、ヒートワイヤセンサ等を用い
ることもできる。
さらに、上述の実施例では、吸入空気量および機関の回
転速度に応じて燃料噴射量を演算しているが、吸入空気
圧および機関の回転速度、もしくはスロツトル弁開度お
よび機関の回転速度に応じて燃料噴射量を演算してもよ
い。
転速度に応じて燃料噴射量を演算しているが、吸入空気
圧および機関の回転速度、もしくはスロツトル弁開度お
よび機関の回転速度に応じて燃料噴射量を演算してもよ
い。
さらに、上述の実施例では、燃料噴射弁により吸気系へ
の燃料供給量を制御する内燃機関を示したが、キャブレ
タ式内燃機関にも本発明を適用し得る。たとえば、エレ
クトリック・エア・コントロールバルブ(EACV)により
機関の吸入空気量を調整して空燃比を制御するもの、エ
レクトリック・ブリード・エア・コントロールバルブに
よりキャブレタのエアブリード量を調整してメイン系通
路およびスロー系通路への大気の導入により空燃比を制
御するもの、機関の排気系へ送り込まれる2次空気量を
調整するもの、等に本発明を適用し得る。この場合に
は、ステップ901,1201における基本噴射量TAUP相当の
基本燃料供給量がキャプレタ自身によって決定され、す
なわち、吸入空気量に応じた吸気管負圧と機関の回転速
度に応じて決定され、ステップ903,1203にて最終燃料
噴射量TAUに相当する供給空気量が演算される。
の燃料供給量を制御する内燃機関を示したが、キャブレ
タ式内燃機関にも本発明を適用し得る。たとえば、エレ
クトリック・エア・コントロールバルブ(EACV)により
機関の吸入空気量を調整して空燃比を制御するもの、エ
レクトリック・ブリード・エア・コントロールバルブに
よりキャブレタのエアブリード量を調整してメイン系通
路およびスロー系通路への大気の導入により空燃比を制
御するもの、機関の排気系へ送り込まれる2次空気量を
調整するもの、等に本発明を適用し得る。この場合に
は、ステップ901,1201における基本噴射量TAUP相当の
基本燃料供給量がキャプレタ自身によって決定され、す
なわち、吸入空気量に応じた吸気管負圧と機関の回転速
度に応じて決定され、ステップ903,1203にて最終燃料
噴射量TAUに相当する供給空気量が演算される。
さらに、上述の実施例では、空燃比センサとしてO2セ
ンサを用いたが、COセンサ、リーンミクスチャセンサ
等を用いることもできる。
ンサを用いたが、COセンサ、リーンミクスチャセンサ
等を用いることもできる。
さらに、上述の実施例はマイクロコンピュータすなわち
ディジタル回路によつて構成されているが、アナログ回
路により構成することもできる。
ディジタル回路によつて構成されているが、アナログ回
路により構成することもできる。
第13図は本発明の効果を説明するためのタイミング図
である。第13図(A)に示すごとく車速SPDが変化した場
合、上流側O2センサ13の出力V1は第13図(B)に
示すごとく変化し、第1の空燃比補正係数FAF1は第13
図(C)に示すごとく変化する。このとき、下流側O2セ
ンサ15の出力V2が第13図(D)のごとく変化する
と、すなわち、矢印X1,X2,X3,X4に示すよう
なリッチスパイクが生ずると、従来、これらのリッチス
パイクは下流側O2センサ15の出力の比較電圧たとえ
ば0.45Vを横切ることになる。従って、第13図(E)の
点線に示すように、空燃比はリーン側に制御され、この
結果、要求レベルには時刻t1で到達する。これに対
し、本発明のごとく、下流側O2センサ15の比較電圧
として2つレベル設けると、第13図(D)に示すリッチ
スパイクは空燃比制御に影響せず、従って、第13図
(E)の実線に示すごとく、時刻t0にて要求レベルに到
達する。つまり、制御遅れがなくなる。
である。第13図(A)に示すごとく車速SPDが変化した場
合、上流側O2センサ13の出力V1は第13図(B)に
示すごとく変化し、第1の空燃比補正係数FAF1は第13
図(C)に示すごとく変化する。このとき、下流側O2セ
ンサ15の出力V2が第13図(D)のごとく変化する
と、すなわち、矢印X1,X2,X3,X4に示すよう
なリッチスパイクが生ずると、従来、これらのリッチス
パイクは下流側O2センサ15の出力の比較電圧たとえ
ば0.45Vを横切ることになる。従って、第13図(E)の
点線に示すように、空燃比はリーン側に制御され、この
結果、要求レベルには時刻t1で到達する。これに対
し、本発明のごとく、下流側O2センサ15の比較電圧
として2つレベル設けると、第13図(D)に示すリッチ
スパイクは空燃比制御に影響せず、従って、第13図
(E)の実線に示すごとく、時刻t0にて要求レベルに到
達する。つまり、制御遅れがなくなる。
このように本発明によれば、リッチスパイク、リーンス
パイク等の短時間のリッチ、リーン反転時にはリッチ、
リーン判定は反転しないので、空燃比の過補正は行われ
ず、従つて、燃費の悪化、ドライバビリティの悪化、エ
ミッションの悪化等を防止でき、しかも制御遅れも解消
できる。
パイク等の短時間のリッチ、リーン反転時にはリッチ、
リーン判定は反転しないので、空燃比の過補正は行われ
ず、従つて、燃費の悪化、ドライバビリティの悪化、エ
ミッションの悪化等を防止でき、しかも制御遅れも解消
できる。
第1A図,第1B図,第1C図,第1D図は本発明の構
成を説明するための全体ブロック図、 第2図はシングルO2センサシステムおよびダブルO2
センサシステムを説明する排気エミッション特性図、 第3図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概略図、 第4図,第6図,第8図,第9図,第11図,第12図
は第3図の制御回路の動作を説明するためのフローチャ
ート、 第5図は第4図のフローチャートを補足説明するための
タイミング図、 第7図は第6図のフローチャートを補足説明するための
タイミング図、 第10図は第4図,第8図のフローチャートを補足説明
するためのタイミング図、 第13図は本発明の効果を説明するためのタイミング図
である。 1…機関本体、 3…エアフローメータ、 4…ディストリビュータ、 5,6…クランク角センサ、 10…制御回路、 12…触媒コンバータ、 13…上流側(第1の)O2センサ、 15…下流側(第2の)O2センサ。
成を説明するための全体ブロック図、 第2図はシングルO2センサシステムおよびダブルO2
センサシステムを説明する排気エミッション特性図、 第3図は本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の一実
施例を示す全体概略図、 第4図,第6図,第8図,第9図,第11図,第12図
は第3図の制御回路の動作を説明するためのフローチャ
ート、 第5図は第4図のフローチャートを補足説明するための
タイミング図、 第7図は第6図のフローチャートを補足説明するための
タイミング図、 第10図は第4図,第8図のフローチャートを補足説明
するためのタイミング図、 第13図は本発明の効果を説明するためのタイミング図
である。 1…機関本体、 3…エアフローメータ、 4…ディストリビュータ、 5,6…クランク角センサ、 10…制御回路、 12…触媒コンバータ、 13…上流側(第1の)O2センサ、 15…下流側(第2の)O2センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝野 歳康 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−37562(JP,A) 特開 昭58−72647(JP,A) 特開 昭58−48756(JP,A)
Claims (16)
- 【請求項1】内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄
化のための触媒コンバータの上流側、下流側に、それぞ
れ、設けられ、排気ガス中の特定濃度成分を検出する第
1,第2の空燃比センサと、 該第1の空燃比センサの出力を所定の第1の比較電圧と
比較する第1の比較手段と、 該第1の比較手段の比較結果に応じて第1の空燃比補正
量を演算する第1の空燃比補正量演算手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の極大値を検出する極大
値検出手段と、 前記極大値が検出されたときに該極大値にもとづいて前
記第2の空燃比センサの出力の高レベル側比較電圧を更
新する高レベル側比較電圧更新手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の低レベル側比較電圧を
設定する低レベル側比較電圧設定手段と、 前記第2の空燃比センサの出力を前記高レベル側比較電
圧および前記低レベル側比較電圧とヒステリシス的に比
較する第2の比較手段と、 該第2の比較手段の比較結果に応じて第2の空燃比補正
量を演算する第2の空燃比補正量演算手段と、 前記第1,第2の空燃比補正量に応じて前記機関の空燃
比を調整する空燃比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項2】前記高レベル側比較電圧演算手段が前記高
レベル側比較電圧のなまし値として前記極大値より一定
量小さい値を反映させることにより前記高レベル側比較
電圧を更新する特許請求の範囲第1項に記載の内燃機関
の空燃比制御装置。 - 【請求項3】内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄
化のための触媒コンバータの上流側、下流側に、それぞ
れ、設けられ、排気ガス中の特定濃度成分を検出する第
1,第2の空燃比センサと、 該第1の空燃比センサの出力を所定の第1の比較電圧と
比較する第1の比較手段と、 該第1の比較手段の比較結果に応じて第1の空燃比補正
量を演算する第1の空燃比補正量演算手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の高レベル側比較電圧を
設定する高レベル側比較電圧設定手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の極小値を検出する極小
値検出手段と、 前記極小値が検出されたときに該極小値にもとづいて前
記第2の空燃比センサの出力の低レベル側比較電圧を更
新する低レベル側比較電圧更新手段と、 前記第2の空燃比センサの出力を前記高レベル側比較電
圧および前記低レベル側比較電圧とヒステリシス的に比
較する第2の比較手段と、 該第2の比較手段の比較結果に応じて第2の空燃比補正
量を演算する第2の空燃比補正量演算手段と、 前記第1,第2の空燃比補正量に応じて前記機関の空燃
比を調整する空燃比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項4】前記低レベル側比較電圧演算手段が前記低
レベル側比較電圧のなまし値として前記極小値より一定
量大きい値を反映させることにより前記低レベル側比較
電圧を更新する特許請求の範囲第3項に記載の内燃機関
の空燃比制御装置。 - 【請求項5】内燃機関の排気系に設けられた排気ガス浄
化のための触媒コンバータの上流側、下流側に、それぞ
れ、設けられ、排気ガス中の特定濃度成分を検出する第
1,第2の空燃比センサと、 該第1の空燃比センサの出力を所定の第1の比較電圧と
比較する第1の比較手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の極大値を検出する極大
値検出手段と、 前記極大値が検出されたときに該極大値にもとづいて前
記第2の空燃比センサの出力の高レベル側比較電圧を更
新する高レベル側比較電圧更新手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の低レベル側比較電圧を
設定する低レベル側比較電圧設定手段と、 前記第2の空燃比センサの出力を前記高レベル側比較電
圧および前記低レベル側比較電圧とヒステリシス的に比
較する第2の比較手段と、 該第2の比較手段の比較結果に応じて空燃比フィードバ
ック制御に関与する定数を演算する定数演算手段と、 該空燃比フィードバック制御に関与する定数と前記第1
の比較手段の比較結果とに応じて空燃比補正量を演算す
る空燃比補正量演算手段と、 該空燃比補正量に応じて前記機関の空燃比を調整する空
燃比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項6】前記高レベル側比較電圧演算手段が前記高
レベル側比較電圧のなまし値として前記極大値より一定
量小さい値を反映させることにより前記高レベル側比較
電圧を更新する特許請求の範囲第5項に記載の内燃機関
の空燃比制御装置。 - 【請求項7】前記空燃比フィードバック制御に関与する
定数が遅延時間である特許請求の範囲第5項に記載の内
燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項8】前記空燃比フィードバック制御に関与する
定数がスキップ制御定数である特許請求の範囲第5項に
記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項9】前記空燃比フィードバック制御に関与する
定数が積分制御定数である特許請求の範囲第5項に記載
の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項10】前記空燃比フィードバツク制御に関与す
る定数が前記第1の空燃比センサの出力の比較電圧であ
る特許請求の範囲第5項に記載の内燃機関の空燃比制御
装置。 - 【請求項11】内燃機関の排気系に設けられた排気ガス
浄化のための触媒コンバータの上流側、下流側に、それ
ぞれ、設けられ、排気ガス中の特定濃度成分を検出する
第1,第2の空燃比センサと、 該第1の空燃比センサの出力を所定の第1の比較電圧と
比較する第1の比較手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の高レベル側比較電圧を
設定する高レベル側比較電圧設定手段と、 前記第2の空燃比センサの出力の極小値を検出する極小
値検出手段と、 前記極小値が検出されたときに該極小値にもとづいて前
記第2の空燃比センサの出力の低レベル側比較電圧を更
新する低レベル側比較電圧更新手段と、 前記第2の空燃比センサの出力を前記高レベル側比較電
圧および前記低レベル側比較電圧とヒステリシス的に比
較する第2の比較手段と、 該第2の比較手段の比較結果に応じて空燃比フィードバ
ック制御に関与する定数を演算する定数演算手段と、 該空燃比フィードバック制御に関与する定数と前記第1
の比較手段の比較結果とに応じて空燃比補正量を演算す
る空燃比補正量演算手段と、 該空燃比補正量に応じて前記機関の空燃比を調整する空
燃比調整手段と を具備する内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項12】前記低レベル側比較電圧演算手段が前記
低レベル側比較電圧のなまし値として前記極小値より一
定量大きい値を反映させることにより前記低レベル側比
較電圧を更新する特許請求の範囲第11項に記載の内燃
機関の空燃比制御装置。 - 【請求項13】前記空燃比フィードバック制御に関与す
る定数が遅延時間である特許請求の範囲第11項に記載
の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項14】前記空燃比フィードバック制御に関与す
る定数がスキップ制御定数である特許請求の範囲第11
項に記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項15】前記空燃比フィードバック制御に関与す
る定数が積分制御定数である特許請求の範囲第11項に
記載の内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項16】前記空燃比フィードバック制御に関与す
る定数が前記第1の空燃比センサの出力の比較電圧であ
る特許請求の範囲第11項に記載の内燃機関の空燃比制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7661685A JPH068620B2 (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7661685A JPH068620B2 (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61237857A JPS61237857A (ja) | 1986-10-23 |
JPH068620B2 true JPH068620B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=13610278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7661685A Expired - Lifetime JPH068620B2 (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068620B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2560303B2 (ja) * | 1987-01-21 | 1996-12-04 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
-
1985
- 1985-04-12 JP JP7661685A patent/JPH068620B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61237857A (ja) | 1986-10-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |