JPH0685500B2 - 雑音消去装置 - Google Patents

雑音消去装置

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JPH0685500B2
JPH0685500B2 JP60275443A JP27544385A JPH0685500B2 JP H0685500 B2 JPH0685500 B2 JP H0685500B2 JP 60275443 A JP60275443 A JP 60275443A JP 27544385 A JP27544385 A JP 27544385A JP H0685500 B2 JPH0685500 B2 JP H0685500B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は雑音消去装置に関し、特に少なくとも1個の雑
音源から音声信号入力用の音響ピックアップに混入する
環境雑音としての雑音を除去する雑音除去装置の雑音消
去性能の改善に関する。
〔従来の技術〕
雑音源が存在する運用環境下に配置した音響ピックアッ
プを利用して入力した音声信号の出力には、同時に混入
する環境雑音の出力が含まれる。この雑音を消去する一
般的な手法としては、消去すべき雑音を発生する雑音源
の混入経路、つまり雑音源から音声信号入力用の音響ピ
ックアップまでの雑音伝送路の周波数伝送特性たとえば
伝達関数やインパルス応答を推定したうえ、この周波数
伝送特性を介して雑音源雑音を出力しこれを音声信号入
力用の音響ピックアップの出力から減ずるという形式で
行なわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述した従来のこの種の雑音消去装置に
は次の如き問題点がある。
すなわち、上述した従来のこの種の雑音消去装置では、
雑音伝送路の周波数伝送特性を推定したうえ、その実現
手段として通常これをフィルタ、たとえばトランスバー
サルフィルタ等を利用し、主として雑音源の発する雑音
を捕音するように配置した音響ピックアップの出力を上
記トランスバーサルフィルタを介して出力、これを音声
信号入力用の音響ピックアップの出力から減ずるという
形式で雑音の消去を図っている。しかしながらこのよう
な手法で雑音の消去を図る場合、消去すべき雑音のみが
雑音捕音用の音響ピックアップに入力するならば問題な
いが雑音とともに音声信号が混入する運用環境も多く、
この場合は音声信号が混入した雑音をトランスバーサル
フィルタを介して出力しこれを音声信号入力用の音響ピ
ックアップの出力から減ずることになり、この際得られ
る音声信号出力は音声信号の伝送路のほかに雑音源から
音声信号,雑音捕音用両音響ピックアップまでの伝送路
および音声源から雑音捕音用音響ピックアップまでの伝
送路といった他の伝送路の周波数伝送特性による出力歪
いわゆる空間変調歪を受け音質の劣化が避けられないと
いう欠点がある。
本発明の目的は上述した欠点を除去し、空間変調要素を
除去しうる周波数伝送特性を介して音声信号入力用の音
響ピックアップの出力を取出す手段を備えることによ
り、空間変調要素の発生を基本的に排除した雑音消去装
置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は主として音声信号を捕音する第1の音響ピック
アップと、主として雑音を捕音する少なくとも1個の第
2の音響ピックアップとを有し、前記第1の音響ピック
アップと前記第2の音響ピックアップとに対する前記雑
音の伝送路の特性にもとづいて係数を決定する第1のト
ランスバーサルフィルタの出力を前記第1の音響ピック
アップの出力から減じて前記第1の音響ピックアップの
出力に含む前記雑音の混入成分を消去した出力を得る雑
音消去装置において、 前記音声信号の前記第1の音響ピックアップに対する送
出を断としかつこの断状態を指示する無音表示信号を送
出する通話スイッチと、前記無音表示信号の送出時にお
ける前記第1の音響ピックアップによる第1の出力と前
記第2の音響ピックアップによる第2の出力との第1の
相互相関係数および前記無音表示信号の不送出時におけ
る前記第1の出力と前記雑音の混入成分を消去した出力
との第2の相互相関係数を算出する相互相関係数算出器
と、前記無音表示信号の送出時における前記第2の出力
の第1の自己相関係数および前記無音表示信号の不送出
時における前記雑音の混入成分を消去した出力の第2の
自己相関係数を算出する自己相関係数算出器と、前記雑
音の混入成分を消去した出力が前記音声信号の前記第2
の音響ピックアップに対する伝送路の特性と前記雑音の
前記第1の音響ピックアップおよび第2の音響ピックア
ップに対する伝送路の特性とによって受ける空間変調歪
によってもたらされる出力歪を除去する第2のトランス
バーサルフィルタと、前記無音表示信号の送出時におけ
る前記第1の相互相関係数と前記第1の自己相関係数と
にもとづいて前記第1のトランスバーサルフィルタのフ
ィルタ係数を決定しかつ前記無音表示信号の不送出時に
おける前記第2の相互相関係数と前記第2の自己相関係
数とにもとづいて前記第2のトランスバーサルフィルタ
のフィルタ係数を決定する係数決定器とを備える。
〔実施例〕
次に図面を参照して本発明を詳細に説明する。第1図は
本発明の一実施例を示すブロック図であり加算器1,2、
通話スイッチ3、遅延回路4、加算器5、トランスバー
サルフィルタ6,7、相互相関係数算出器8、自己相関係
数算出器9、係数決定器10を備えて構成され、このほか
に音声源100、雑音源200、伝送路301〜304を併記して示
す。第1図に示す実施例は雑音源が1個の場合を例とし
て示している。
音声源100から発する音声信号S(Z)は通話スイッチ
3によって通話状態となっている時のみ伝送路301を介
して加算器1に供給される。
加算器1は音声信号S(Z)を入力する第1の音響ピッ
クアップを代表するものである。加算器1には雑音源20
0の発する雑音N(Z)も伝送路303を介して混入する。
伝送路301と303はそれぞれ伝達関数H1(Z)およびH
3(Z)の周波数伝送特性を有するものとすると加算器
1の出力Aは次の(1)式に示すものとなる。
A=S(Z)H1(Z)+N(Z)H3(Z) ……(1) また、雑音源200の発する雑音N(Z)は、これを主と
して捕音する第2の音響ピックアップに捕音され、加算
器2はこれを代表するものである。雑音N(Z)は伝送
路304の伝達関数H4(Z)を介して加算器2に入力す
る。この加算器2にはまた伝達関数がH2(Z)の伝送路
302を介して音声信号S(Z)が混入し、従ってその出
力は次の(2)式に示すBとなる。
B=S(Z)H2(Z)+N(Z)H4(Z) ……(2) 雑音消去処理は(1)式に示す(A)から雑音源200に
よる影響分N(Z)H4(Z)を何等かの手段によって消
去することにあり、通常は意識的に捕音した雑音N
(Z)を混入伝送路の周波数伝送特性を介して出力して
音声信号入力用の音響ピックアップに混入する雑音とほ
ぼ等価な雑音を生成し、これを同音響ピックアップの出
力から減ずることによって雑音を消去するという手段を
利用し、この場合、伝送路の周波数伝送特性はトランス
バーサルフィルタによって実現し、その伝達関数やイン
パルサ応答等が利用されるのが通常の一般的な処理方法
となっている。
第2図は雑音伝送路の伝達関数推定の基本的手法を説明
するための伝達関数推定説明図である。
第1の音響ピックアップを代表する加算器11には音声信
号が入力され、またこれとともに雑音源100から伝送路3
05を介して雑音も混入し音声信号に重畳加算されて出力
する。加算器11の出力は減算器12に供給される。一方、
トランスバーサルフィルタとして構成される等価雑音生
成フィルタ13は第2の音響ピックアップで意識的に捕音
した雑音を出力し、これを減算器12に供給し加算器11の
出力から減ずる。この場合、減算器12の出力する雑音消
去残留波形の電力が最小となるように等価雑音生成フィ
ルタ13のフィルタ係数を設定すると、その伝達関数H
Q(Z)はほぼHP(Z)と等価なものとなる。つまりこ
うして求められるHQ(Z)が雑音の伝送路305の推定伝
達関数であり、これを求めることが雑音消去の要点であ
る。通常、このような伝達関数の推定は、構成すべき等
価雑音生成フィルタ13のタップ数にもとづいて決る行,
列数の逆行列方程式を解くとか、あるいは最大傾斜法的
アプローチで探索する第1の求解手法、もしくは雑音消
去残留波形の電力を最小化するような何等かの自動制御
ループによる適応制御を利用する第2の求解手法がその
基本処理手法となっている。
このような基本処理手法の処理効率の改善を図ったもの
として次のようなものがある。
第3図は雑音伝送路の効率的な伝達関数推定の手法を説
明するための効率的伝達関数推定説明図である。
音声信号が無音時の第1の音響ピックアップの出力、す
なわち無音時雑音をSμ(t)としこれを相互相関係数
算出器14と減算器18とに供給する。一方、第2の音響ピ
ックアップで意識的に捕音した雑音源雑音をSn(t)と
し、これは相互相関係数算出器14,自己相関係数算出器1
5および等価雑音生成フィルタ16に供給する。この場
合、無音時雑音Sμ(t)は雑音源雑音Sn(t)の線形
結合と見倣しうるのでこれら2つの雑音間の差引相殺に
よるノイズキャンセルは可能である。
いま、トランスバーサルフィルタとして構成する等価雑
音生成フィルタ16のフィルタ係数が1個だけ遅れとのタ
ップ位置に設定され他の係数はすべて零であるとする。
この場合、減算器18の出力として得られる雑音消去残差
波形U(t)は次の(3)式で示される。
U(t)=Sμ(t)−aSn(t−τ) ……(3) 観測区間数をNとし(3)式のU(t)の電力をEとす
ると、Eは次の(4)式で示される。
Eを最小化する係数aは(4)式を係数aについて偏微
分したものを零とすることによって得られる次の(5)
式のaとして求められる。
(5)式の右辺の分子はSμとSnとのタップτにおける
相互相関係数φ(τ)であり、また分母はSnのタップ零
における自己相関係数R(0)である。従ってこれら係
数を利用すると(5)式は次の(6)式の如く表現する
ことができる。
a=φ(τ)/R(0) ……(6) (6)式によってaが決定されたとすると(3)式から
U(t)が得られる。こうして得られるU(t)をSn
(t)に見立てて同様にして雑音消去残留波形の電力を
最小化するフィルタ係数を1個推定しそのあとはEが所
定のレベル以下となるまでこの操作を繰返しつつフィル
タ係数の決定を行なっていくことができる。
さて、いまU(t)とSn(t)との相互相関係数をφ
(v)とすると、φ(v)は次の(7)式で示され
る。
(7)式の意味するところは、タップvにおける相互相
関係数φ(v)を一旦決定すればφ(v)はφ(v)
をaR(τ+v)で補正しつつ相互相関係数列の極大値ご
とのφ(v)が求められるということである。こうし
て得られるφ(v)をR(0)で除して正規化したも
のが雑音消去残留波形の電力を最小とするフィルタ係数
となる。このようにしてU(t)とSn(t)との相互相
関係数を求め、まずその最大値としてのφ(τ)を検索
したのちこれを自己相関係数R(0)で除してaを決
定、このあとはU(t)とSn(t)の相互相関係数を
(7)式によって求めつつ得られるφ(v)をaで除
して正規化する手順を繰返しつつフィルタ係数を効率的
に決定するものである。第3図において、係数決定器17
は相互相関係数算出器14と自己相関係数算出器15からそ
れぞれ係数データを入力しつつ、またU(t)データも
利用し効率的フィルタ係数決定を行ないこれを等価雑音
生成フィルタ16に提供し、かくして雑音伝送路の効率的
伝達関数の推定が完了する。
ふたたび第1図の実施例に戻って実施例の説明を続行す
る。
第1図に示す実施例も基本的には第3図に示す効率的な
伝達関数の推定手段を利用しており、その詳細は次のと
おりである。
加算器1の出力Aは遅延回路4に供給される。
遅延回路4は、加算器1によって代表される第1の音響
ピックアップと加算器2によって代表される第2の音響
ピックアップとの位置関係にもとづく入力相互間の位相
ずれを補正するもので、補正すべき位相差に対応する遅
延量をL段の縦列単位遅延素子によって加算器1の出力
Aに付与したうえこれを加算器5および相互相関係数算
出器に供給する。
一方、第2の音響ピックアップを代表する加算器2の出
力Bは第1のトランスバーサルフィルタとするトランス
バーサルフィルタ6、相互相関係数算出器8、自己相関
係数器9、係数決定器10等に供給される。
トランスバーサルフィルタ6はH3/H4の値の伝達関数を
有するようにその係数が設定され、これを介して出力せ
しめる出力Cを遅延回路4の出力から減ずることによっ
て出力Aに含まれる雑音源200による雑音N(Z)の存
在を排除することを目的とするフィルタであり、これに
よって得られる出力Cは次の(8)式で示される。
つまり出力Aに含まれる雑音成分N(Z)H3(Z)を発
生することがトランスバーサルフィルタ6の目的であり
本実施例では加算器2の出力Bに対しH3/H4の値をもつ
伝達関数を提供するのがこのトランスバーサルフィルタ
である。ところでH3もH4もいずれも未知数であるためH3
/H4なる伝達関数は何等かの手段で推定しなければなら
ない。本実施例ではこれを第3図によって説明した従来
方法にもとづいて次のようにして推定している。
すなわち、加算器2の出力Bと遅延回路4の出力Aとを
相互相関係数演算器8に、また加算器2の出力Bを自己
相関係数算出器9に供給し、それぞれ無音状態における
相互相関係数列と自己相関係数列とを算出しこれを係数
決定器10に供給する。無音状態の設定は通話スイッチ3
が非通話状態のとき発生する、あらかじめ特定する形式
の無音表示信号、本実施例では2値の符号“1"レベルに
よって行なわれる。無音状態の出力BはN(Z)H
4(Z)、出力AはN(Z)H3(Z)である。トランス
バーサルフィルタ6は無音時の出力Bを無音時の出力A
に変換する伝達関数H3(Z)/H4(Z)を提供するもの
である。このような伝達関数を従来の推定手法にもとづ
いて設定することは、無音時の出力Aからトランスバー
サルフィルタ6の出力を減じた雑音消去残留波形を最小
とするトランスバーサルフィルタ6のフィルタ係数を求
める推定処理を行なうことに帰着し、これは相互相関係
数算出器8による出力A,B間の相互相関係数出力と、自
己相関係数算出器9による出力Bの自己相関係数出力と
を利用し係数決定器10において(3)〜(7)式の演算
にもとづいて決定することができる。係数決定器10は加
算器5の出力とトランスバーサルフィルタ6の出力とを
受けつつこれら出力の差として得られる雑音消去残留波
形を所定のレベル以下とするまで(3)〜(7)式の演
算を巡回的に実施しトランスバーサルフィルタ6のフィ
ルタ係数を決定する。トランスバーサルフィルタ6は、
こうして決定される伝達関数H3/H4を介して無音時出力
Bを出力して(7)式による出力Cを得、これを加算器
5に符号反転して加算し、共通項としてのN(Z)H
3(Z)はキャンセルし次の(8)式に示す出力Dを得
る。
(8)式の出力からは雑音N(Z)に関する成分が除去
されている。つまり雑音N(Z)の混入は排除したもの
となっているが、S(Z)に対する伝達関数は伝送路30
1によるH1(Z)のほか括弧内の第2項H2(Z)・H
3(Z)が関与している。この第2項分が、加算器2に
対し雑音N(Z)のほかに音声信号S(Z)も混入した
ことにもとづく伝達関数H1(Z)の実効的変化、いわゆ
る空間変調要素でありこの分伝送音質の劣化をもたらす
歪となって影響する。
いま(8)式に示す出力Dから空間変調要素分を除去し
た出力E=S(Z)H1(Z)に変換する伝達関数Hx
(Z)をもった第2のトランスバーサルフィルタとする
トランスバーサルフィルタ7を考えてみる。このような
トランスバーサルフィルタは基本的には明らかに構成可
能なものであり、しかも次のように第3図によって説明
したものと同様な手法で処理できる。
加算器5の入,出力を比較すると音声信号に関しては強
い相関を有し雑音については当然無相関である。この観
点から眺めると出力Dから出力Eを得る伝達関数Hx
(Z)をもつトランスバーサルフィルタの構築は、出力
Dの波形の線形結合として出力AのS(Z)に関する部
分のみを合成することに帰着し、これは出力DとA間の
相互相関係数の最大値を検索しこれを出力Dの自己相関
係数で正規化して第1のフィルタ係数を求めたあと、雑
音消去残留波形の電力を最小とするフィルタ係数を巡回
的に実施しつつフィルタ係数を次次に推定していく
(3)〜(7)式の手法を利用し容易に実施できる。
相互相関係数算出器8は出力AとDとを入力して相互相
関係数を算出し、また自己相関係数算出器9は出力Dの
自己相関係数を算出、これら係数はいずれも係数決定器
10に供給される。
係数決定器10はこうして受ける相互,自己両相関係数を
利用し、トランスバーサルフィルタ7の出力と出力Dと
の差の雑音消去残留波形電力の最小化を図りつつ(3)
〜(7)式を利用して巡回的にフィルタ係数を決定しな
がら上記電力が所定のレベル以下となるまでこの操作を
繰返しHx(Z)を推定する。このようにして推定される
Hx(Z)を介して出力した出力DはほぼS(Z)H
1(Z)のみが得られることとなり空間変調歪がほぼ除
去される。
上述した内容は音声信号S(Z)と雑音S(Z)が互い
に無相関であることを前提とするが、この条件は通常の
運用状態においては容易に期待できるものである。
なお、第1図の実施例は雑音源が1個の場合を例として
説明したが、雑音源が複数個存在する場合でも同様な処
理手法を拡大利用しつつ容易に実施しうることは明らか
である。
また第1図の実施例では音声信号に混入する雑音の除
去、および空間変調歪の除去にはいずれも(3)〜
(7)式にもとづく相互,自己相関係数の利用を前提と
する手段によるトランスバーサルフィルタ係数の推定を
利用しているが、これは他のフィルタ係数推定手段、た
とえば前述した逆行列式を利用する求解、あるいは最大
傾斜法を利用する探索等で実現することも勿論可能であ
り、上述した実施例の変形例はいずれも本発明の主旨を
損なうことなく容易に実施しうるものである。
〔発明の効果〕
以上説明した如く本発明によれば、主として音声信号を
捕音する第1の音響ピックアップと、主として雑音を捕
音する第2の音響ピックアップとを有し、第1の音響ピ
ックアップの出力から、第2の音響ピックアップの出力
を雑音の第1および第2の両音響ピックアップに対する
伝導路の伝達関数にもとづいて係数を決定するトランス
バーサルフィルタに通した出力に変換して減ずることに
よって音声信号の雑音消去出力を得る雑音消去装置にお
いて、第2の音響ピックアップに雑音とともに音声信号
が望まざる状態で混入する場合に音声信号の雑音消去出
力に発生する空間変調歪を第1および第2の音響ピック
アップの出力にもとづいて係数を決定するトランスバー
サルフィルタに通してを備えて雑音を消去することによ
り、空間変調歪による音声信号の音質の劣化を著しく改
善できる雑音消去装置が実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
雑音伝送路の伝達関数の基本的手法を説明するための伝
達関数推定説明図、第3図は雑音伝送路の効率的な伝達
関数推定の手法を説明するための効率的伝達関数推定説
明図である。 1,2……加算器、3……無音検出器、4……遅延回路、
5……加算器、6,7……トランスバーサルフィルタ、8
……相互相関係数算出器、9……自己相関係数算出器、
10……係数決定器、11……加算器、12……減算器、13…
…等価雑音生成フィルタ、14……相互相関係数算出器、
15……自己相関係数算出器、16……等価雑音生成フィル
タ、17……係数決定器、18……減算器、100……音声
源、200……雑音源、301〜305……伝送路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として音声信号を捕音する第1の音響ピ
    ックアップと、主として雑音を捕音する少なくとも1個
    の第2の音響ピックアップとを有し、前記第1の音響ピ
    ックアップと前記第2の音響ピックアップとに対する前
    記雑音の伝送路の特性にもとづいて係数を決定する第1
    のトランスバーサルフィルタの出力を前記第1の音響ピ
    ックアップの出力から減じて前記第1の音響ピックアッ
    プの出力に含む前記雑音の混入成分を消去した出力を得
    る雑音消去装置において、 前記音声信号の前記第1の音響ピックアップに対する送
    出を断としかつこの断状態を指示する無音表示信号を送
    出する通話スイッチと、前記無音表示信号の送出時にお
    ける前記第1の音響ピックアップによる第1の出力と前
    記第2の音響ピックアップによる第2の出力との第1の
    相互相関係数および前記無音表示信号の不送出時におけ
    る前記第1の出力と前記雑音の混入成分を消去した出力
    との第2の相互相関係数を算出する相互相関係数算出器
    と、前記無音表示信号の送出時における前記第2の出力
    の第1の自己相関係数および前記無音表示信号の不送出
    時における前記雑音の混入成分を消去した出力の第2の
    自己相関係数を算出する自己相関係数算出器と、前記雑
    音の混入成分を消去した出力が前記音声信号の前記第2
    の音響ピックアップに対する伝送路の特性と前記雑音の
    前記第1の音響ピックアップおよび第2の音響ピックア
    ップに対する伝送路の特性とによって受ける空間変調歪
    によってもたらされる出力歪を除去する第2のトランス
    バーサルフィルタと、前記無音表示信号の送出時におけ
    る前記第1の相互相関係数と前記第1の自己相関係数と
    にもとづいて前記第1のトランスバーサルフィルタのフ
    ィルタ係数を決定しかつ前記無音表示信号の不送出時に
    おける前記第2の相互相関係数と前記第2の自己相関係
    数とにもとづいて前記第2のトランスバーサルフィルタ
    のフィルタ係数を決定する係数決定器とを備えることを
    特徴とする雑音消去装置。
JP60275443A 1985-10-30 1985-12-06 雑音消去装置 Expired - Lifetime JPH0685500B2 (ja)

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