JP3171756B2 - ノイズ除去装置 - Google Patents
ノイズ除去装置Info
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Description
し、例えば、電話装置や音響装置などで、特に高騒音下
での音声入力に適したものである。
置やハンズフリー電話機または音声認識装置などの音声
入力装置における雑音除去装置としては特開平4−34
0599号公報に記載されているものがある。
クトルに分解した後、音声の存在する音声区間を検出
し、非音声区間の信号から雑音成分の周波数スペクトル
を推定し、音声区間の周波数スペクトルに推定された雑
音成分の周波数スペクトルを加算する事により音声信号
から雑音成分を除去していた。
区間の検出装置の例を図2に示す。図2において、装置
はマイクロフォン1、2と、マイクアンプ3、6と、帯
域フィルタ4、7と、A/D変換器5、8と、信号の特
徴抽出ブロック9、10と、第1の音声区間検出部11
と、係数演算部12と、雑音成分除去部13と、第2の
音声区間検出部14とから構成されている。
う。雑音源から出た雑音はマイクロフォン1及びマイク
ロフォン2に入力される。マイクロフォン1は第1の特
徴抽出部9に音声信号を出力する。第1の特徴抽出部9
においてマイクロフォン1からの出力はマイクアンプ3
に入力される。
はマイクアンプ3によって予め設定された倍率に増幅さ
れ、帯域フィルタ4で所望の周波数帯域に帯域制限(例
えば、300〜3400Hz)された後、A/D変換器
5に入力される。A/D変換器5は入力信号をアナログ
信号から予め設定したサンプリング周期でディジタル信
号に変換し、第1の音声期間検出部9に出力する。
10に音声信号を出力する。第2の特徴抽出部10にお
いてはマイクロフォン2からの音声信号はマイクアンプ
6に入力される。マイクアンプ6、帯域フィルタ7、A
/D変換器8の動作は上述したマイクアンプ3、帯域フ
ィルタ4、A/D変換器5の動作と同様であるのでここ
では省略する。
(i)を求め、第2の特徴抽出部10で雑音N(i)を
求め、係数演算部12で係数k(i)を下記式(1)に
よって求める。
トルを計算する。スペクトルの算出には周知の高速フ−
リエ変換(Fast Fourie Transfor
m:FFT)を用いる。
声スペクトルの推定値S(i)を下記式(2)の様にし
て求める。
11で検出された大まかな音声区間の前後にそれぞれ予
め定められた区間を追加した区間まで対象区間を広げ、
その広げられた対象区間で(2)式によって求まる音声
スペクトルの推定値S(i)が閾値を超えたかどうかで
各チャンネル毎に、音声期間を決定し、音声期間と決め
られた場合には音声スペクトルの推定値S(i)をそう
でない場合には0を出力していた。
成の装置では以下に示すような問題があった。即ち、 (1)信号の特徴を抽出するために周波数スペクトルの
計算をしなければならないのでFFTを用いる必要があ
り、演算規模が大きかった。
た数だけデ−タをため込んでから処理する必要があり、
処理に遅延が生じるので、信号が時間可変で、かつ連続
的又は周期的に変化する場合、信号の変化に対する追従
性が劣化し、音質が劣化するという問題があった。
〜N(i)の時(尚以下では「=〜」の記号はほぼ等し
いを表すものとする。)、即ち、著しい高S/Nの時ま
たは著しい低S/Nの時に式(1)、式(2)から
ば式(3)より高S/Nの時に音声信号S(i)=〜0
となり所望の音声信号は得られない。また逆にC1/C
2<1で設定してあれば低S/Nの時式4よりS(i)
=〜N(i)となりほとんど音質の改善がなされなくな
ってしまうという問題があった。
捕捉した音響信号から精度良くノイズ成分を迅速に除去
することができる仕組みの提供が要請されている。
響信号を捕捉して主音響信号を出力する主音響信号捕捉
手段と、音響を捕捉して副音響信号を出力する副音響信
号捕捉手段と、上記主音響信号に含まれているノイズ成
分を推定する適応フィルタ部と、上記主音響信号から上
記ノイズ成分を除去する演算手段とを備え、上記主音響
信号から上記ノイズ成分が除去されたノイズ除去音響信
号を出力するノイズ除去装置において、次のような構成
で上述の課題を解決するものである。
まれているノイズ成分を推定するためのノイズ推定適応
フィルタ手段と、このノイズ成分を後述する小適応フィ
ルタを用いるなどして上記主音響信号から除去し、この
除去後の信号から音響の有無を検出し、音響の検出の有
無によって、上記適応フィルタのノイズ成分の推定を制
御する音響検出制御手段と、適応フィルタのフィルタ係
数を、主音響信号が雑音主体のときに算出し設定する第
1の設定手段と、上記小適応フィルタにおいて上記ノイ
ズ推定適応フィルタ手段のフィルタ係数を、適応フィル
タの係数を利用して設定する第2の設定手段とを備え
る。
響を検出すると、上記適応フィルタのフィルタ係数の更
新を停止させ、上記演算手段を実行する構成としたもの
である。
雑音比(S/N)が所定以上に高い場合は、ノイズ除去
処理を停止させ、主音響信号又は副音響信号を出力する
ことが好ましい。
きに適応フィルタ部のフィルタ係数を最適に収束させ
る。そして、この適応フィルタ部のフィルタ係数を利用
して音響検出のためのノイズ推定適応フィルタ手段のフ
ィルタ係数を設定する。
フィルタ係数の一部を利用することや、そのまま全部利
用することもできる。
数が設定されると、主音響信号及び副音響信号として音
響信号が捕捉されると共に、含まれているノイズ成分を
ノイズ推定適応フィルタ手段が推定する。
御手段によって除去され、音響が検出された場合には、
適応フィルタ部のフィルタ係数更新を停止させる。これ
によってノイズ成分を精度良く推定し、適応フィルタの
フィルタ係数を最適に設定できる。
号対雑音比が低いときであっても含まれているノイズを
十分に精度良く推定し、除去することができ、このため
音響の有無検出も精度良く行うことができる。従って、
精度良く音声区間を検出することができると考えられ
る。
の係数更新制御を適格迅速に行うことができる。また、
ノイズ成分に時間的に連続な変動があってとしても、適
応フィルタ部でフィルタ係数を更新しているので、適宜
追従してノイズ除去することができる。
雑音比が高い場合は、ノイズ除去処理を停止させ、主音
響信号又は副音響信号を出力することで、音響の有無検
出処理や、ノイズ除去処理などを行わなくても、良好な
音響を出力しても問題はなく、処理の負担を軽減するこ
とができる。
説明する。 『基本的な構成』: そこで、この実施例はハンズフ
リー電話装置や音声認識装置の音声検出器として適用し
得るものである。音声検出装置においては、低S/Nの
際にノイズを除去するための小フィルタ部と加算器を設
ける。更に、時間可変なノイズ変動にも追従するように
ノイズ除去部を適応デジタルフィルタで構成する。更に
また、周波数領域での演算規模の大規模化をなくすため
に時間軸での適応フィルタ係数更新を行うように構成す
るものである。
発明を音声検出装置に適用した場合の実施例の音声検出
装置の機能構成図である。この図1において、音声検出
装置は、主信号用マイクロフォン201(以下主マイク
ロフォンと記す。)と雑音参照用マイクロフォン202
(以下参照マイクロフォンと記す。)と、音声検出器2
03と、ディレイ回路204、小フィルタ部205、適
応フィルタ部206と、主マイクロフォン201の出力
と小フィルタ部205の出力を合成する加算器207
と、ディレイ回路204の出力と適応フィルタ部206
出力を合成する加算器208とから構成されている。
る。この実施例においては、雑音が入力されることが時
間的に早く、そして、時間的にその後から音声信号が入
力されるものとする。言い換えれば雑音が存在し、時間
的に雑音の初期抽出が終了した後に音声が入力される場
合を説明する。
検出し、疑似雑音信号を作成する動作について説明す
る。
ロフォン202(副音響信号捕捉手段)及び主信号用マ
イクロフォン201(主音響信号捕捉手段)に入力され
る。この時スイッチ209、210は開放されており、
小フィルタ部205には何も入出力されていない。雑音
参照マイクロフォン202から出力された信号は適応フ
ィルタ部206に入力される。適応フィルタ部206で
は一般的に良く知られている学習同定法などのアルゴリ
ズムで駆動される適応フィルタを用いて疑似雑音N*を
作成し加算器208に出力する。疑似ノイズ作成の方法
は後で述べる。この時スイッチ212、スイッチ211
は閉じられている。
た雑音は主マイクロフォンと雑音の間の音響伝達関数H
を加味されてNHと成っている。主マイクロフォン20
1に入力された雑音NHはディレイ回路204に出力さ
れる。ディレイ回路204では音声検出器203が音声
検出処理に必要な時間分(例えば、10ms程度)の遅
延が加えられる。ディレイ回路204は単純な遅延線で
構成することができる。
に入力される。加算器208では疑似雑音N*とディレ
イ回路204の出力NHが加算される。このとき、適応
フィルタのタップ係数が正しく収束し、タップ係数H*
が精度よくノイズの音響伝達関数Hを推定していれば、
H*=〜Hとなり、適応フィルタ部206の畳み込み演
算によって適応フィルタ部206の出力N*はN*=N
H*となる。N*はスイッチ212を通り、加算器20
8に出力される。
うになりノイズが消去された信号になっている。
フィルタのタップ係数更新に用いられる。
に図3を用いて疑似ノイズの作成方法を述べる。図3は
適応フィルタ部206を更に詳細に記述したものであ
る。図3において、適応フィルタ部206は、遅延タッ
プ部300、適応フィルタタップ係数レジスタ部30
1、加算器部302とから構成されている。この加算器
部302は、加算器A1〜Akから構成されている。
雑音は遅延タップ部300のレジスタ群T1〜Tkに入
力される。タップ係数レジスタ群で保存された雑音デ−
タは適応フィルタタップ係数レジスタh(K)の内容と
乗算され、加算器部302に入力される。従って、適応
フィルタ部206での畳み込み演算は式(6)の様にな
る。
音ベクトルとタップ係数の畳み込みに等しい。
(8)の様になる。ここで小文字tは時間を、kはタッ
プのK番目を表す。
収束すると、小フィルタ部205は適応フィルタ部20
6のタップ係数からディレイを差し引いた分の係数をコ
ピーする。またスイッチ209を閉じる。小フィルタ部
205の係数のコピーについては、ディレイ回路204
の遅延サンプル数がMであった場合、小フィルタ部20
5は適応フィルタのh(M+1)番目から小フィルタ部
205に必要な個数、例えば100個分、従ってh(M
+100)までの係数をコピーする。
203でディレイの含まれない有効な疑似ノイズを使用
する事ができる』。
び図1を用いて説明する。信号源から発生した信号Sは
主マイクロフォン201及び参照マイクロフォン202
に入力される。但し参照マイクロフォン202に入力さ
れる信号Sには信号源から参照マイクロフォン202の
間の音響伝達関数Gが付加されSGと成っている。主マ
イクロフォン201に入力された信号Sはディレイ回路
204に入力される。
ディレイ回路204では音声検出器203が音声検出に
要する時間分の遅延を主マイクロフォン201からの信
号に加える。
のパワーの平均値など、データの統計的性質を用いるも
の、又は相関性などの周期性を用いるもの等であればい
ずれでも良い。音声検出器203は音声信号Sを検出し
た場合、スイッチ211を開放して適応フィルタ部20
6の適応フィルタタップ係数更新を停止する。結局加算
器207に入力される信号は雑音が前もって存在するの
で雑音NHと信号Sとなる。
6からコピーした係数を用いて疑似ノイズN*1を作成
する。疑似ノイズN*1の作成方法は適応フィルタでの
疑似ノイズ作成方法で述べたと同様の畳み込み演算法を
用いるものである。但し、小フィルタ部205のフィル
タタップ係数自体は適応フィルタ部206からコピーす
る以外に内容(タップ係数値)を変化させる事はない。
小フィルタ部205の出力はスイッチ210を通って加
算器207に入力される。
N*1と主マイクロフォン201の出力S+NHを加算
する。この時上述したように、適応フィルタが収束して
いれば、N*1=NHとなるので、加算器の出力N*3
は式(9)の様になる。
ら雑音を消去できるので、S/Nが小さい時の音声区間
検出精度を向上する事が出来る。一方、高S/Nのとき
には、主マイクロフォン201の出力と参照マイクロフ
ォン202の出力はほぼ等しい。
07の出力N*3は式(9)よりN*3=〜0となるの
で、音声検出器203が予め設定した閾値以下である
時、スイッチ211を開放して適応フィルタ部206の
フィルタ係数の更新を停止すると共に、スイッチ212
を開放して疑似ノイズN*が加算器208に出力されな
いようにする。
従って、加算器208からはディレイ回路204からの
信号だけが出力される。
203の誤動作をなくし、音声検出の精度を向上させる
事ができる。
れば、低S/Nの時に主信号マイクロフォンの信号から
雑音を消去するための小フィルタ部205と加算器20
7を設け、雑音が除去された信号で音声検出(音声区間
の検出等)を行うようにしたので低S/Nでも精度良く
音声を検出できた。
するようにノイズ除去部に適応ディジタルフィルタを用
いたのでノイズ(雑音)の変化があっても音質劣化を招
くことがなくなった。
うようにしたので周波数領域での大規模な演算が無くす
ことができた。
ルタ部205の出力を切るスイッチ210、212を設
けたので、高S/Nの時の主信号マイクロフォン上の信
号音質の劣化をなくすことができた。
設けたので音声検出器203の検出時間遅延が、適応フ
ィルタ部206に与える悪影響を未然に防ぎ、主信号マ
イクロフォン上の信号の品質を劣化させないようにする
ことができた。
し、且つ精度良く音声区間を検出できる音声検出装置を
実現することができた。
施例においては、音声検出を主体に説明したが、音響検
出としても適用できる。
なく、水中音響を捕らえる場合にも適用することができ
る。
電話装置、音声認識装置などの種々の音響装置へ適用す
ることができると考えられる。
2は、一つだけでなく、複数備え、複数のマイクロフォ
ンで捕らえた信号から雑音(ノイズ)除去処理を行うこ
ともできる。
構成は、巡回型、非巡回型、巡回型非巡回型の複合型な
どのいずれの構成で実現することでも良い。小フィルタ
部205も同様である。
装置によれば、副音響信号を元に上記主音響信号に含ま
れているノイズ成分を推定するためのノイズ推定適応フ
ィルタ手段と、このノイズ成分を上記主音響信号から除
去し、この除去後の信号から音響の有無を検出し、音響
の検出の有無によって、上記適応フィルタ部のノイズ成
分の推定を制御する音響検出制御手段と、上記適応フィ
ルタのフィルタ係数を、主音響信号が雑音主体のときに
設定する第1の設定手段と、上記ノイズ推定適応フィル
タ手段のフィルタ係数を、上記適応フィルタ部のフィル
タ係数を利用して設定する第2の設定手段とを備え、上
記音響検出制御手段によって音響を検出すると、上記適
応フィルタのフィルタ係数の更新を停止させ、上記演算
手段を実行する構成としたものである。
理で捕捉した音響信号から精度良くノイズ成分を迅速に
除去することができるようになると考えられる。
図である。
である。
器、204…ディレイ回路、205…小フィルタ部、2
06…適応フィルタ部、207、208…加算209、
210、211、212…スイッチ。
Claims (2)
- 【請求項1】 音響信号を捕捉して主音響信号を出力す
る主音響信号捕捉手段と、音響を捕捉して副音響信号を
出力する副音響信号捕捉手段と、上記主音響信号に含ま
れているノイズ成分を推定する適応フィルタ部と、上記
主音響信号から上記ノイズ成分を除去する演算手段とを
備え、上記主音響信号から上記ノイズ成分が除去された
ノイズ除去音響信号を出力するノイズ除去装置におい
て、 上記副音響信号から上記主音響信号に含まれているノイ
ズ成分を推定するためのノイズ推定適応フィルタ手段
と、 このノイズ成分を上記主音響信号から除去し、この除去
後の信号から音響の有無を検出し、音響の検出の有無に
よって、上記適応フィルタ部のノイズ成分の推定を制御
する音響検出制御手段と、 上記適応フィルタのフィルタ係数を、主音響信号が雑音
主体のときに設定する第1の設定手段と、 上記ノイズ推定適応フィルタ手段のフィルタ係数を、上
記適応フィルタ部のフィルタ係数を利用して設定する第
2の設定手段とを備え、 上記音響検出制御手段によって音響を検出すると、上記
適応フィルタのフィルタ係数の更新を停止させ、上記演
算手段を実行する構成としたことを特徴とするノイズ除
去装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のノイズ除去装置におい
て、 主音響信号又は副音響信号の信号対雑音比が所定以上に
高い場合は、ノイズ除去処理を停止させ、主音響信号又
は副音響信号を出力することを特徴とするノイズ除去装
置。
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1994
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