JPH0685406U - 折り畳み式浮橋の固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、折り畳んだ状態で輸送し、河
川等の水面において自動的に展開する浮橋において、浮
体の卸下時に掛金が外れないようにすることにある。 【構成】従来の掛金装置に、ボールキャッチ金具１６及
びボールキャッチ１７から構成される掛金９のロック機
構を設ける。 【効果】卸下時に掛金装置をロックすることができ、浮
体の損傷等を防止することができるという効果がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、折り畳んだ状態で輸送し、河川等の水面において自動的に展開して 浮橋となる折り畳み式浮橋の固定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の浮橋は、緊急時に車両等の渡河を可能にするため、折り畳んだ状 態で車両に積載して輸送し、河川に投入することによって浮体が展開し、浮橋と なるものである。

【０００３】 このような浮橋は、ソルダット・アンド・テクニク（SOLDAT UND TECHNIK）19 79年５月号第238頁〜第289頁（ドイツで発行）に示されている。しかし、内部浮 体及び外部浮体を連結する掛金装置には、ロック機構は備えていない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術による浮橋は、運搬車より折り畳まれた状態で水上に卸下された 後、浮力と自重の関係で自動的に展開する。

【０００５】 水上への卸下状態は自由落下を部分的に含むもので衝撃が大きく、浮橋がまだ 展開しない状態で掛金が外れる場合があり、この場合は外れた掛金が相手側の掛 金に衝突し浮体を損傷することもある。

【０００６】 本考案の目的は、浮体の卸下時に掛金が外れないようにロックすることで浮体 の卸下を安全確実にできるようにすることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、掛金装置の先端にボールキャッチで保持するロック機構を設ける ことにより達成される。

【０００８】

【作用】

上記構成によれば、卸下時に掛金装置をボールキャッチでロックしておくこと により、卸下時の衝撃で掛金が外れようとしてもばね支持のボールにて保持され 、外れることはない。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１〜図７により説明する。 内部浮体１ａ，１ｂ及び外部浮体２ａ，２ｂの連結及び展開の機構は、従来と ほぼ同様である。即ち、各浮体１ａ，１ｂ，２ａ，２ｂの連結端部はそれぞれピ ン３，４で連結され、これらのピン３，４を中心に回転して展開される。

【００１０】 浮橋の長手方向の端面であって、浮橋を卸下展開後、内部浮体１ａと外部浮体 ２ａ及び内部浮体１ｂと外部浮体２ｂを連結する装置として掛金装置７，８を設 置している。

【００１１】 掛金装置７，８は図４，５に示すように、内部浮体１に取付けられたベース１ ２にピン１１にて回転できるように支持された掛金９及びその保持部１０からな り、更に、外部浮体２に取付けられた保持部１０の受け具１５からなる。

【００１２】 掛金９はロッド１３を介してばね１４にて支持されており、更に、ボールキャ ッチ金具１６を先端に備え、ボールキャッチ１７でロックされている。

【００１３】 浮橋の運搬車からの水上への卸下は自由落下を含むもので衝撃が大きく、ばね １４の支持のみでは掛金９が外れて受け具１５に衝撃を与え外部浮体２を破損す る危険性がある。しかし、ばね１４を強くすると、操作が困難及び危険になる。

【００１４】 そこで、本考案はボールキャッチ金具１６及びボールキャッチ１７で掛金９を ロックするようにしたもので、それにより卸下時に掛金９が外れることはない。

【００１５】 浮橋の展開後は手動で掛金９をボールキャッチ１７から外し、図６，７に示す ように掛金９を回転して保持部１０を受け具１５に連結すれば、内部浮体１と外 部浮体２は紫密に連結される。

【００１６】 浮橋を折り畳む場合は、掛金９を受け具１５から外して回転させボールキャッ チ金具１６をボールキャッチ１７にロックするものである。

【００１７】

【考案の効果】

本考案によれば、浮橋の卸下時に掛金装置をロックすることができるので安全 で確実な卸下操作が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の全体斜視図である。

【図２】図１の浮橋の展開中の状態を示す側面図であ
る。

【図３】展開終了状態を示す側面図である。

【図４】橋節卸下前で掛金装置を使用していない状況を
示す平面図である。

【図５】図４の側面図である。

【図６】橋節展開後で掛金装置を使用している状況を示
す平面図である。

【図７】図６の側面図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ…内部浮体、２ａ，２ｂ…外部浮体、３，４
…ピン、５…ラッチ、６…展開ロープ、７…掛金装置
（掛ける側）、８…掛金装置（受け側）、９…掛金、１
０…保持部、１１…ピン、１２…ベース、１３…ロッ
ド、１４…ばね、１５…受け具、１６…ボールキャッチ
金具、１７…ボールキャッチ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 金子 良明 東京都大田区雪ヶ谷大塚町13番５号 (72)考案者 工藤 勝敏 東京都町田市小山田桜台２丁目11番地33− 301 (72)考案者 飯高 不二男 神奈川県相模原市青葉１丁目11番４号 (72)考案者 上原 久則 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)考案者 中村 武男 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】並列に並べた２個の内部浮体と、この２個
   の内部浮体の外側にそれぞれ１個づつ並列に並べた外部
   浮体と、前記内部浮体が対向する面の一端に設けられ、
   この２個の内部浮体を回転自在に連結する第１のピン
   と、左側の外部浮体と左側の内部浮体とが対向する面で
   あって、前記第１のピンを設置した一端に対して他端に
   おいて、この左側の２個の浮体を回転自在に連結する第
   ２のピンと、右側の外部浮体と右側の内部浮体とが対向
   する面であって、前記第１のピンを設置した一端に対し
   て他端において、この右側の２つの浮体を回転自在に連
   結する第３のピンと、展開後の外部浮体と内部浮体を連
   結する掛金装置から構成される折り畳み式浮橋におい
   て、掛金装置にボールキャッチからなるロック機構を備
   えたことを特徴とする折り畳み式浮橋の固定装置。