JPH068272B2 - 高塩基性カルシウムスルホネートの製造方法 - Google Patents

高塩基性カルシウムスルホネートの製造方法

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JPH068272B2
JPH068272B2 JP412189A JP412189A JPH068272B2 JP H068272 B2 JPH068272 B2 JP H068272B2 JP 412189 A JP412189 A JP 412189A JP 412189 A JP412189 A JP 412189A JP H068272 B2 JPH068272 B2 JP H068272B2
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真人 田中
敏郎 島崎
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JUNKATSUYU KYOKAI
MATSUMURA SEKYU KENKYUSHO KK
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JUNKATSUYU KYOKAI
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、潤滑油或いは燃料油の添加剤として有用な高
塩基性カルシウムスルホネートの製造方法に関する。
本発明においていう高塩基性スルホネートとは、スルホ
ン酸を中和するのに必要な量と比較して化学量論必要量
より過剰にカルシウムを含む清澄な化合物を意味する。
(従来の技術) 従来、高塩基性カルシウムスルホネートの製造方法とし
ては、低級アルコール、カルシウムの酸化物、水酸化物
の混液中に炭酸ガスを吹き込み炭酸カルシウムを生成さ
せて高塩基化することは基本的には公知である。
しかし、一般に炭酸カルシウムには、カルサイト、アラ
ゴナイト、バテライトと呼ばれる三種の結晶形が存在
し、スルホン酸塩と共に油中に分散された炭酸カルシウ
ムの結晶形のいかんによつて、しばしば目的とする性状
の高塩基性カルシウムスルホネートが得られない場合
や、製造工程上の不都合を生ずる。前者の例としては、
製品の全塩基価(強酸で滴定した時の試料1g当りのK
OHのmg当量数)が向上しないこと、又濁りを生じ清澄
な製品が得られないこと等がある。この場合には、炭酸
カルシウムがカルサイトと呼ばれる結晶形を有し、表面
活性が低く、粒子も粗大化し高塩基性カルシウムスルホ
ネートの潤滑油中での本来の作用、即ち潤滑油中に形成
された酸を中和し、これにより腐食を少なくする作用を
著しく低下させることとなる。又後者の例としては、炭
酸ガス導入中に反応混合物の粘度が著しく増加し、取扱
い不可能なまでに炉過能力が低下する。
従来これらの問題点を克服する方法として、種々の方法
が提案されている。例えば、次のような方法が開示され
ている。
1.炭化水素溶剤中に油溶性スルホン酸又はその塩、メ
タノール及び酸化カルシウム又は水酸化カルシウムを含
ませた反応混合物に、含有する酸化カルシウムを炭酸カ
ルシウムへ転化するのに要する化学量論量より少ない炭
酸ガスを導入したのち、揮発性物質を加熱により除去
し、再度炭酸ガスを導入し炉過して高塩基性カルシウム
スルホネートを得る方法(特公昭58−29360号公報)。
2.芳香族炭化水素溶剤中に油溶性スルホン酸又はその
塩、低級アルコール、水酸化カルシウム及び水を含ませ
た反応混合物に、化学量論量より少ない炭酸ガスを導入
し、昇温後、再度炭酸ガスを導入する方法。二段階炭酸
化及び水を併用することを特徴とした高塩基性カルシウ
ムスルホネートの取得方法(特開昭57−118551号公
報)。
しかしながら、これらの方法ではいまだ十分に満足し得
る程度に改善されていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、反応生成混合物の炭化水素溶解部と主
として無機物質からなる不溶物との分離が速やかで炉過
が容易であり、且つ反応も迅速でカルシウム含有率が高
く、又十分に性澄で全塩基価の高い高塩基性カルシウム
スルホネートの製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は炭酸ガス導入前に、メタノール、水酸化カルシ
ウム、芳香族系炭化水素溶剤の混合物を還流した後、油
溶性スルホン酸の芳香族系炭化水素溶液を加え炭酸ガス
を通ずることを特徴とする高塩基性カルシウムスルホネ
ートの製造方法に係る。
水酸化カルシウムは、市販の工業用消石灰で十分であ
る。使用量の好ましい範囲は、所望する塩基性の度合に
よつて異なるが、油溶性スルホン酸カルシウムに対して
25重量%以上であることが高塩基性を得るために好まし
い。通常は約30〜70重量%まで使用するのが好ましい。
芳香族炭化水素溶剤は、混合物中に炭酸ガスを供給する
際、混合物を流動状態に保つに十分な量使用する。芳香
族炭化水素溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン等が挙げられる。
メタノールは、市販の工業用メタノールで十分であり、
脱水等の精製処理は必要としないが、従来より開示され
ている炭素数2から5の低級アルコールは、本発明の方
法においては使用し得ない。なぜならば、メタノール以
外の低級アルコール中では炭酸カルシウムが生成しない
か、或いは生成してもその結晶形はカルサイト型であり
前記目的を達成し得ないためである。メタノール使用量
は、水酸化カルシウムの1重量部に対して0.5〜1.5容量
部であることが好ましい。
以上の混合物を加熱して還流させるが、還流は約60〜70
℃程度の温度で約1〜2時間程度行うのが好ましい。そ
の後加熱を停止し、徐々に30℃以下まで放冷し油溶性ス
ルホン酸カルシウムの芳香族炭化水素溶液を添加した
後、温度を30〜50℃に保ちながら炭酸ガスを導入する。
炭酸ガスの導入量は、水酸化カルシウムの1当量に対し
約0.7〜0.9当量が好ましい。
本発明の方法で製造する高塩基性カルシウムスルホネー
トは、カルシウムスルホネートの油溶液であり、それ自
身が過剰のコロイド状アルカリ土類金属化合物を分散す
る界面活性剤として働くものであるから、原料のスルホ
ン酸塩は可溶のものであることが必要である。油溶性ス
ルホン酸カルシウムは、例えば油溶性石油スルホン酸、
アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アルキルア
リールスルホン酸のカルシウム塩が挙げられる。
炭酸ガス導入終了後、反応混合物を加圧過し、固形沈
殿物を別する。液から芳香族炭化水素溶剤等の揮発
性物質を留去すると、高塩基性カルシウムスルホネート
の油溶液が得られる。この操作だけでも十分清澄な高塩
基性カルシウムスルホネートが得られるが、更に清澄性
を所望する場合には、炭酸ガス導入終了後過前に、10
0〜130℃に加熱し、塩基化反応で精製した少くとも大部
分の水及び少なくとも大部分のメタノールを含む揮発性
物質を留去する工程を挿入するのが好ましい。
(実施例) 以下、実施例を挙げて更に詳しく説明する。
以下の実施例に於いて、特にことわりのない限り、下記
の比率の出発化合物を用いた。
トルエン 1000ml メタノール 250ml スルホン酸カルシウム1) 100g 水酸化カルシウム2) 330g 注1)平均分子量が1030である石油スルホン酸カルシウ
ムの活性成分を37.5重量%含有する油溶液。
注2)市販の工業用消石灰で約0.4重量%のマグネシウ
ムを含有する。
炭酸ガス導入前のメタノール、水酸化カルシウム、トル
エンの混合物の還流処理に使用するトルエン量は、上記
した量の内の半量とした。
実施例1 還流冷却器、攪拌器を備えた反応器にメタノール、トル
エン及び水酸化カルシウムを仕込み、攪拌しながら加熱
し、1時間還流させた。還流温度は67℃であつた。次に
加熱を停止し、液温が30℃になるまで放冷静置した後、
予め調製したスルホン酸カルシウムのトルエン溶液を添
加した。反応混合物が40±1℃に保たれるように、温度
を制御しながら炭酸ガスの導入を開始した。炭酸ガス
は、87/110分の割合で導入した。導入終了後、放冷
し、ハイフロスーパーセルをプレコートした過器を用
いて、3kg/cm2の圧力で過した。液を減圧下130℃
まで加熱して揮発性物質を留去した。残液は、清澄な高
塩基性カルシウムスルホネート油溶液で、その性状は第
1表の通りであつた。
実施例2 炭酸ガス導入までは、実施例1と同様の条件で同様の操
作を行つた。炭酸ガス導入終了後、130℃まで加熱し、
トルエン、メタノール、水からなく混合液580gを留去し
た。残液を放冷後、トルエン580gを添加し混合後、実施
例1と同様の過操作を行つた。液より揮発性物質を
留去し、清澄な高塩基性カルシウムスルホネート油溶液
を得た。その性状は第1表の通りであつた。
実施例3 還流冷却器、攪拌器を備えた反応器にメタノール、トル
エン及び水酸化カルシウムを仕込み、攪拌しながら加熱
し、2時間還流させた。還流温度は67℃であった。次に
加熱を停止し、液温が30℃になるまで放冷静置した後、
予め調製したスルホン酸カルシウムのトルエン溶液を添
加した。反応混合物が40±1℃に保たれるように、温度
を制御しながら炭酸ガスの導入を開始した。炭酸ガス
は、84/106分の割合で導入した。導入終了後、130℃
まで加熱し、トルエン、メタノール、水からなる混合液
580gを留去した。残液を放冷後、トルエン580gを添加し
混合後、実施例1と同様の過操作を行つた。液より
揮発性物質を留去し、清澄な高塩基性カルシウムスルホ
ネート油溶液を得た。その性状は第1表の通りであつ
た。
実施例4 実施例1〜3と同様の装置を用いて、67℃で2時間還流
させた。次に加熱を停止し、液温が30℃になるまで放冷
静置した後、予め調製したスルホン酸カルシウムのトル
エン溶液を添加した。反応混合物が50±1℃に保たれる
ように、温度を制御しながら炭酸ガスの導入を開始し
た。炭酸ガスは、87/108分の割合で導入した。導入
終了後、放冷し、ハイフロスーパーセルをプレコートし
た過器を用いて、3kg/cm2の圧力で過した。液
を減圧下130℃まで加熱して揮発性物質を留去した。残
液は、清澄な高塩基性カルシウムスルホネート油溶液
で、その性状は第1表の通りであつた。
比較例1 還流冷却器、攪拌器を備えた反応器にメタノール、トル
エン及び水酸化カルシウムを仕込み、攪拌しながら64℃
になるまで加熱した後、加熱を停止し、攪拌しながら液
温が30℃になるまで放冷した。予め調製したスルホン酸
カルシウムのトルエン溶液を添加し、反応混合物が40±
1℃に保たれるように、温度を制御しながら炭酸ガスの
導入を開始した。炭酸ガスは、87/112分の割合で導
入した。導入終了後、実施例1と同様の操作を行い、塩
基性カルシウムスルホネート油溶液を得た。その性状は
第1表の通りであつた。
比較例2 還流冷却器、攪拌器を備えた反応器にメタノール、トル
エン、水酸化カルシウム及びスルホン酸カルシウムの全
量を仕込み、攪拌しながら温度が40℃になるまで加熱
し、反応混合物の温度を40±1℃になるまで加熱し、反
応混合物の温度を40±1℃に保ちながら炭酸ガスの導入
を開始した。炭酸ガスは、88/110分の割合で導入し
た。導入終了後、実施例1と同様の操作を行い、塩基性
カルシウムスルホネート油溶液を得た。その性状は第1
表の通りであつた。
第1表の結果が示すように、炭酸ガス導入前に還流操作
を挿入することにより、過性が良くなり、生成物のC
a含有量が向上し、且つ全塩基価も高い清澄なものが得
られた。
尚、表において清澄度は試験スルホネートを白灯油で15
wt/vol%に希釈したものを積分球式濁度測定装置を用
いて、白灯油の濁度を0%としたときの試料溶液の濁度
をもって示した。数値が大きくなるほど濁りの程度が大
きいことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:06 125:10 125:00 135:10) C10N 10:04 30:04 40:25 70:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸ガス導入前に、メタノール、水酸化カ
    ルシウム、芳香族系炭化水素溶剤の混合物を還流した
    後、油溶性スルホン酸の芳香族系炭化水素溶液を加え炭
    酸ガスを通ずることを特徴とする高塩基性カルシウムス
    ルホネートの製造方法。
JP412189A 1989-01-10 1989-01-10 高塩基性カルシウムスルホネートの製造方法 Expired - Lifetime JPH068272B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009293038A (ja) * 2000-06-02 2009-12-17 Chemtura Corp カルサイトを含有する塩基過剰の清浄剤を含む油分散体を清澄化する方法

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JP2009293038A (ja) * 2000-06-02 2009-12-17 Chemtura Corp カルサイトを含有する塩基過剰の清浄剤を含む油分散体を清澄化する方法

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