JPH068107A - 工作機械における熱変位補正方法 - Google Patents
工作機械における熱変位補正方法Info
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- JPH068107A JPH068107A JP17073292A JP17073292A JPH068107A JP H068107 A JPH068107 A JP H068107A JP 17073292 A JP17073292 A JP 17073292A JP 17073292 A JP17073292 A JP 17073292A JP H068107 A JPH068107 A JP H068107A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ニューラルネットワークの学習機能を利用し
て、工作機械における熱変位を高精度に補正する。 【構成】工作機械の各部に配置された複数の温度測定手
段の出力と、テーブル上に配置された位置測定手段の出
力から、ニューラルネットワーク理論に基づいて、各温
度測定手段の出力に対応する工作機械の熱変位量を予測
するデータテーブルを作成し、被加工物の加工時に、前
記各温度測定手段の出力から、前記データテーブルに基
づいて工作機械の熱変位量を予測し、その予測結果に基
づいて工作機械の動きを補正する。
て、工作機械における熱変位を高精度に補正する。 【構成】工作機械の各部に配置された複数の温度測定手
段の出力と、テーブル上に配置された位置測定手段の出
力から、ニューラルネットワーク理論に基づいて、各温
度測定手段の出力に対応する工作機械の熱変位量を予測
するデータテーブルを作成し、被加工物の加工時に、前
記各温度測定手段の出力から、前記データテーブルに基
づいて工作機械の熱変位量を予測し、その予測結果に基
づいて工作機械の動きを補正する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械における熱変
位補正方法に関するものである。
位補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタなどの工作機械におい
て高精度の加工を行なう場合、工作機械の各部における
熱変位をどのように補正するかが大きな課題になってい
る。このような工作機械の熱変位を補正するための装置
として、例えば特開昭57−33938号公報に開示さ
れた熱変位補正機能を備えた数値制御装置が提案されて
いる。この数値制御装置においては、工作機械のベッド
と主軸頭にそれぞれ温度測定手段を設け、予めこれらの
温度測定手段の出力の差と熱変位量の関係を求めてお
き、被加工物の加工時に、前記各温度検出手段の出力の
差に基づいて、工作機械の動きを補正するように構成さ
れている。
て高精度の加工を行なう場合、工作機械の各部における
熱変位をどのように補正するかが大きな課題になってい
る。このような工作機械の熱変位を補正するための装置
として、例えば特開昭57−33938号公報に開示さ
れた熱変位補正機能を備えた数値制御装置が提案されて
いる。この数値制御装置においては、工作機械のベッド
と主軸頭にそれぞれ温度測定手段を設け、予めこれらの
温度測定手段の出力の差と熱変位量の関係を求めてお
き、被加工物の加工時に、前記各温度検出手段の出力の
差に基づいて、工作機械の動きを補正するように構成さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】工作機械は、被加工
物、被加工物の加工部位、使用する工具、周囲の気温、
などにより、温度上昇の仕方がその都度異なる。また、
工作機械を構成するベッド、コラム、主軸頭、テーブル
なども、個々についてみると、全体が均一な温度になる
のではなく、同じベッドでも、部位によって温度が異な
るのが普通である。このため、ベッドの比較的温度変化
の少ない点の温度と主軸頭の温度差を基準に、熱変位に
対する補正を行なっても、精度の良い補正を行なうこと
はできない。
物、被加工物の加工部位、使用する工具、周囲の気温、
などにより、温度上昇の仕方がその都度異なる。また、
工作機械を構成するベッド、コラム、主軸頭、テーブル
なども、個々についてみると、全体が均一な温度になる
のではなく、同じベッドでも、部位によって温度が異な
るのが普通である。このため、ベッドの比較的温度変化
の少ない点の温度と主軸頭の温度差を基準に、熱変位に
対する補正を行なっても、精度の良い補正を行なうこと
はできない。
【0004】本発明の目的は、上記の事情に鑑み、高精
度の補正を可能にする工作機械における熱変位補正方法
を提供することにある。
度の補正を可能にする工作機械における熱変位補正方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、工作機械の各部に配置された複
数の温度測定手段の出力と、テーブル上に配置された位
置測定手段の出力から、ニューラルネットワーク理論に
基づいて、各温度測定手段の出力に対応する工作機械の
熱変位量を予測するデータテーブルを作成し、被加工物
の加工時に、前記各温度測定手段の出力から、前記デー
タテーブルに基づいて工作機械の熱変位量を予測し、そ
の予測結果に基づいて工作機械の動きを補正する。
め、本発明においては、工作機械の各部に配置された複
数の温度測定手段の出力と、テーブル上に配置された位
置測定手段の出力から、ニューラルネットワーク理論に
基づいて、各温度測定手段の出力に対応する工作機械の
熱変位量を予測するデータテーブルを作成し、被加工物
の加工時に、前記各温度測定手段の出力から、前記デー
タテーブルに基づいて工作機械の熱変位量を予測し、そ
の予測結果に基づいて工作機械の動きを補正する。
【0006】
【作用】工作機械を測定用のプログラムにしたがって作
動させ、工作機械各部の温度と熱変位を測定し、ニュー
ラルネットワークの学習に必要なデータを収集する。デ
ータの収集が終わると、ニューラルネットワークは、そ
の予測誤差が所定の値より小さくなるまで学習を繰返
し、熱変位の予測に必要なニューラルネットワークの各
重み係数を求める。そして、被加工物の加工時に、工作
機械の各部に配置された複数の温度測定手段の出力と前
記重み係数に基づいて、熱変位量を予測し、この予測値
を工作機械を制御する数値制御装置に送り、工作機械の
移動量を補正させる。
動させ、工作機械各部の温度と熱変位を測定し、ニュー
ラルネットワークの学習に必要なデータを収集する。デ
ータの収集が終わると、ニューラルネットワークは、そ
の予測誤差が所定の値より小さくなるまで学習を繰返
し、熱変位の予測に必要なニューラルネットワークの各
重み係数を求める。そして、被加工物の加工時に、工作
機械の各部に配置された複数の温度測定手段の出力と前
記重み係数に基づいて、熱変位量を予測し、この予測値
を工作機械を制御する数値制御装置に送り、工作機械の
移動量を補正させる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1および図2は、本発明を適用するマシニ
ングセンタの一例を示すもので、同図において、1はベ
ッド。2はテーブルで、ベッド1にX方向に移動可能に
支持されている。3はコラムで、ベッド1にY方向に移
動可能に支持されている。4は主軸頭で、コラム3にZ
方向に移動可能に支持されている。5は主軸で、主軸頭
4に回転可能に支持されている。6はテストバーで、主
軸5に固定されている。7、8、9は電気マイクロメー
タなどで構成された測定器で、テーブル2上に固定され
ている。10は温度センサーで、ベッド1、テーブル
2、コラム3、主軸頭4に複数個ずつ固定され、マシニ
ングセンタ近傍にも気温を測定するために複数個配置さ
れている。
説明する。図1および図2は、本発明を適用するマシニ
ングセンタの一例を示すもので、同図において、1はベ
ッド。2はテーブルで、ベッド1にX方向に移動可能に
支持されている。3はコラムで、ベッド1にY方向に移
動可能に支持されている。4は主軸頭で、コラム3にZ
方向に移動可能に支持されている。5は主軸で、主軸頭
4に回転可能に支持されている。6はテストバーで、主
軸5に固定されている。7、8、9は電気マイクロメー
タなどで構成された測定器で、テーブル2上に固定され
ている。10は温度センサーで、ベッド1、テーブル
2、コラム3、主軸頭4に複数個ずつ固定され、マシニ
ングセンタ近傍にも気温を測定するために複数個配置さ
れている。
【0008】図3は、本発明を実施するための回路を示
すブロック線図で、同図において、11は測定器7、
8、9および温度センサー10の出力を入力するための
入力信号切り替えIC。12はA/D変換器で、入力信
号切り替えIC11に接続されている。13はメモリー
で、A/D変換器12に接続されている。14はCPU
で、入力信号切り替えIC11と、メモリー13に接続
されている。15は工作機械を制御するためのNC装置
である。
すブロック線図で、同図において、11は測定器7、
8、9および温度センサー10の出力を入力するための
入力信号切り替えIC。12はA/D変換器で、入力信
号切り替えIC11に接続されている。13はメモリー
で、A/D変換器12に接続されている。14はCPU
で、入力信号切り替えIC11と、メモリー13に接続
されている。15は工作機械を制御するためのNC装置
である。
【0009】上記の構成で、ニューラルネットワークの
学習過程を図4に示すフローチャートに基づいて説明す
る。NC装置15にニューラルネットワークの学習に必
要な工作機械の駆動プログラムを設定する(ステップ4
1)。NC装置15は、設定された駆動プログラムにし
たがって、工作機械を駆動する(ステップ42)。
学習過程を図4に示すフローチャートに基づいて説明す
る。NC装置15にニューラルネットワークの学習に必
要な工作機械の駆動プログラムを設定する(ステップ4
1)。NC装置15は、設定された駆動プログラムにし
たがって、工作機械を駆動する(ステップ42)。
【0010】工作機械に駆動中に、所定のタイミングで
工作機械各部の温度、気温、変位量を温度センサー10
および測定器7、8、9で測定し、その測定結果を入力
信号切り替えIC11およびA/D変換機12を介して
メモリー13に記憶させる(ステップ43)。前記ステ
ップ42ないし44を繰返し、ニューラルネットワーク
の学習に必要な量のデータが収集されると、測定を完了
する(ステップ45)。
工作機械各部の温度、気温、変位量を温度センサー10
および測定器7、8、9で測定し、その測定結果を入力
信号切り替えIC11およびA/D変換機12を介して
メモリー13に記憶させる(ステップ43)。前記ステ
ップ42ないし44を繰返し、ニューラルネットワーク
の学習に必要な量のデータが収集されると、測定を完了
する(ステップ45)。
【0011】測定が完了すると、設定されているニュー
ラルネットワークの各係数をクリアする(ステップ4
6)。CPU14に各重み係数の初期値をセットする
と、CPU14は、メモリー13に記憶された測定結果
に基づいて、温度上昇と熱変位の関係を求める。メモリ
ー13に記憶されている実測値を教師信号として、演算
結果を比較し、推論誤差を算出しその2乗和を求める。
推論誤差が大きい場合には、その誤差に対する各重み係
数の偏微分を求め、新たな重み係数を算出し、推論誤差
が十分に(工作機械に要求される加工精度より)小さく
なるまで上記の演算を繰り返す(ステップ47)。
ラルネットワークの各係数をクリアする(ステップ4
6)。CPU14に各重み係数の初期値をセットする
と、CPU14は、メモリー13に記憶された測定結果
に基づいて、温度上昇と熱変位の関係を求める。メモリ
ー13に記憶されている実測値を教師信号として、演算
結果を比較し、推論誤差を算出しその2乗和を求める。
推論誤差が大きい場合には、その誤差に対する各重み係
数の偏微分を求め、新たな重み係数を算出し、推論誤差
が十分に(工作機械に要求される加工精度より)小さく
なるまで上記の演算を繰り返す(ステップ47)。
【0012】推論誤差が十分に小さくなると、熱変位を
推論できたことになり収束する(ステップ48)。そし
て、その時の重み係数を、ニューラルネットワークの各
係数として設定する(ステップ49)。
推論できたことになり収束する(ステップ48)。そし
て、その時の重み係数を、ニューラルネットワークの各
係数として設定する(ステップ49)。
【0013】図5に示す2層ニューラルネットワークに
おける上記ステップ47の推論過程は以下のようにして
行なわれる。温度センサー10からの入力をT1、T2
・・・Tmとし、推論する熱変位量をD1、D2、D3
(推論する熱変位量は何点でも良いが、説明の都合上3
点の場合とする)とすると、
おける上記ステップ47の推論過程は以下のようにして
行なわれる。温度センサー10からの入力をT1、T2
・・・Tmとし、推論する熱変位量をD1、D2、D3
(推論する熱変位量は何点でも良いが、説明の都合上3
点の場合とする)とすると、
【0014】
【数1】
【0015】Wijは、重み係数。により工作機械各部
における温度変化の影響度を求める。この結果を、
における温度変化の影響度を求める。この結果を、
【0016】
【数2】
【0017】βは、関数f(X)のゲイン。μは、任意
の係数。に代入して、推論する熱変位量D1、D2、D
3を、
の係数。に代入して、推論する熱変位量D1、D2、D
3を、
【0018】
【数3】
【0019】θiは、オフセット量。により求めること
ができる。
ができる。
【0020】そして、重み係数Wij、ゲインβおよび
オフセット量θiが適切な値に設定されていれば、式1
ないし式3の計算により工作機械の熱変位量を推論する
ことができる。すなわち、適切な重み係数Wij、ゲイ
ンβとオフセット量θiが決まれば、工作機械の熱変位
量を容易に算出することができ、その結果に基づいて工
作機械の駆動量を補正することも容易に行なうことがで
きる。実際の測定値である教師信号yiと、推論結果D
iとの差を推論誤差Eとすると、推論誤差Eは、教師信
号yiと推論結果Diの差の2乗和として、
オフセット量θiが適切な値に設定されていれば、式1
ないし式3の計算により工作機械の熱変位量を推論する
ことができる。すなわち、適切な重み係数Wij、ゲイ
ンβとオフセット量θiが決まれば、工作機械の熱変位
量を容易に算出することができ、その結果に基づいて工
作機械の駆動量を補正することも容易に行なうことがで
きる。実際の測定値である教師信号yiと、推論結果D
iとの差を推論誤差Eとすると、推論誤差Eは、教師信
号yiと推論結果Diの差の2乗和として、
【0021】
【数4】
【0022】により求められる。ここで、重み係数Wi
jが推論誤差Eに関係する偏積分は、
jが推論誤差Eに関係する偏積分は、
【0023】
【数5】
【0024】mは、入力である温度測定点の数。により
与えられる。同様に、重み係数βが推論誤差Eに関係す
る偏積分は、
与えられる。同様に、重み係数βが推論誤差Eに関係す
る偏積分は、
【0025】
【数6】
【0026】i=1〜k kは、出力である熱変位量の組数。により与えられる。
また、オフセット量θiが推論誤差Eに関係する偏積分
は、
また、オフセット量θiが推論誤差Eに関係する偏積分
は、
【0027】
【数7】
【0028】i=1〜k により与えられる。ここで、推論誤差Eを最小にする重
み係数Wij、ゲインβおよびオフセット量θiの値を
最急降下法を用いて、
み係数Wij、ゲインβおよびオフセット量θiの値を
最急降下法を用いて、
【0029】
【数8】
【0030】
【数9】
【0031】
【数10】
【0032】により逐次求め、推論誤差Eが十分に小さ
くなったときの重み係数Wij、ゲインβおよびオフセ
ット量θiを、新たに重み係数Wij、ゲインβおよび
オフセット量θiとして設定する。このようにして設定
された係数Wij、ゲインβおよびオフセット量θiを
使用して、工作機械の各部の温度変化から熱変位量を求
めることにより、高精度に熱変位量を推論し、高精度の
補正を行なうことができる。
くなったときの重み係数Wij、ゲインβおよびオフセ
ット量θiを、新たに重み係数Wij、ゲインβおよび
オフセット量θiとして設定する。このようにして設定
された係数Wij、ゲインβおよびオフセット量θiを
使用して、工作機械の各部の温度変化から熱変位量を求
めることにより、高精度に熱変位量を推論し、高精度の
補正を行なうことができる。
【0033】図6に示す3層ニューラルネットワークに
おける上記ステップ47の推論過程は以下のようにして
行なわれる。温度センサー10からの入力をT1、T2
・・・Tmとし、中間層をH1、H2・・・Hmとし、
推論する熱変位量をD1、D2、D3とすると、
おける上記ステップ47の推論過程は以下のようにして
行なわれる。温度センサー10からの入力をT1、T2
・・・Tmとし、中間層をH1、H2・・・Hmとし、
推論する熱変位量をD1、D2、D3とすると、
【0034】
【数11】
【0035】Wijは、重み係数。により工作機械各部
における温度変化の中間層に対する影響度を求めること
ができる。この結果を、
における温度変化の中間層に対する影響度を求めること
ができる。この結果を、
【0036】
【数12】
【0037】αは、関数f(X)のゲイン。μは、任意
の係数。に代入して、
の係数。に代入して、
【0038】
【数13】
【0039】θiは、オフセット量。により中間層のH
1、H2・・・Hm求めることができる。この結果を、
に代入して、
1、H2・・・Hm求めることができる。この結果を、
に代入して、
【0040】
【数14】
【0041】により中間層変化の出力層に対する影響度
を求めることができる。この結果を、
を求めることができる。この結果を、
【0042】
【数15】
【0043】βは、関数g(X)のゲイン。μは、任意
の係数。に代入して、推論する熱変位量D1、D2、D
3を、
の係数。に代入して、推論する熱変位量D1、D2、D
3を、
【0044】
【数16】
【0045】γiは、オフセット量。により求めること
ができる。そして、重み係数Wij、ゲインβ、α、オ
フセット量θi、γiおよびViが適切な値に設定され
ていれば、式11ないし式16の計算により工作機械の
熱変位量を推論することができる。
ができる。そして、重み係数Wij、ゲインβ、α、オ
フセット量θi、γiおよびViが適切な値に設定され
ていれば、式11ないし式16の計算により工作機械の
熱変位量を推論することができる。
【0046】ここで、重み係数Wij、ゲインβ、α、
オフセット量θi、γiおよびViを収束させる方法に
ついて説明する。重み係数Wijが推論誤差Eに関係す
る偏積分は、
オフセット量θi、γiおよびViを収束させる方法に
ついて説明する。重み係数Wijが推論誤差Eに関係す
る偏積分は、
【0047】
【数17】
【0048】により与えられる。同様に、ゲインβ、
α、オフセット量θi、γiおよびViが推論誤差Eに
関係する偏積分は、
α、オフセット量θi、γiおよびViが推論誤差Eに
関係する偏積分は、
【0049】
【数18】
【0050】
【数19】
【0051】
【数20】
【0052】
【数21】
【0053】
【数22】
【0054】により与えられる。ここで、推論誤差Eを
最小にする重み係数Wij、ゲインβ、α、オフセット
量θi、γiおよびViの値を最急降下法を用いて、
最小にする重み係数Wij、ゲインβ、α、オフセット
量θi、γiおよびViの値を最急降下法を用いて、
【0055】
【数23】
【0056】
【数24】
【0057】
【数25】
【0058】
【数26】
【0059】
【数27】
【0060】
【数28】
【0061】により逐次求め、推論誤差Eが十分に小さ
くなったときの重み係数Wij、ゲインβ、α、オフセ
ット量θi、γiおよびViの値を、新たに重み係数W
ij、ゲインβ、α、オフセット量θi、γiおよびV
iとして設定する。
くなったときの重み係数Wij、ゲインβ、α、オフセ
ット量θi、γiおよびViの値を、新たに重み係数W
ij、ゲインβ、α、オフセット量θi、γiおよびV
iとして設定する。
【0062】上述のように重み係数Wij、ゲインβ、
α、オフセット量θi、γiおよびViが設定された
ら、工作機械を稼動させ被加工物の加工を行なうととも
に、図7に示すフローチャートにしたがって、工作機械
の熱変位の補正を行なう。たとえば、被加工物に要求さ
れる加工精度に基づいて、加工中の工作機械の熱変位の
補正の要否を判断する(ステップ71)。補正を行なう
場合には、工作機械およびその周囲の温度を測定する
(ステップ72)。その測定結果を、初期値として記憶
する(ステップ73)。
α、オフセット量θi、γiおよびViが設定された
ら、工作機械を稼動させ被加工物の加工を行なうととも
に、図7に示すフローチャートにしたがって、工作機械
の熱変位の補正を行なう。たとえば、被加工物に要求さ
れる加工精度に基づいて、加工中の工作機械の熱変位の
補正の要否を判断する(ステップ71)。補正を行なう
場合には、工作機械およびその周囲の温度を測定する
(ステップ72)。その測定結果を、初期値として記憶
する(ステップ73)。
【0063】NC装置により工作機械を作動させ、被加
工物の加工を行なう(ステップ74)。NC装置からの
要求により、工作機械の各部の温度および周囲の気温を
測定する(ステップ75)。温度測定結果と記憶されて
いる初期値を比較し、その差を算出する(ステップ7
6)。前記算出結果に基づいて、熱変位量を予測する
(ステップ77)。予測結果をNC装置へ印加する(ス
テップ78)。NC装置で、工作機械の座標軸の位置補
正を行なう(ステップ79)。
工物の加工を行なう(ステップ74)。NC装置からの
要求により、工作機械の各部の温度および周囲の気温を
測定する(ステップ75)。温度測定結果と記憶されて
いる初期値を比較し、その差を算出する(ステップ7
6)。前記算出結果に基づいて、熱変位量を予測する
(ステップ77)。予測結果をNC装置へ印加する(ス
テップ78)。NC装置で、工作機械の座標軸の位置補
正を行なう(ステップ79)。
【0064】図8は、主軸を5000rpmで回転させ
たときの工作機械各部の温度変化を示し、図9は、この
時の熱変位量を示すものである。図10は、図8に示す
温度変化と、図9に示す熱変位量に基づいて、ニューラ
ルネットワークが学習を行ない、熱変位を予測した結果
と図9に示す実測値を比較したものである。この結果に
よれば、工作機械の温度上昇と、温度上昇に伴う熱変位
のように非線形モデルについても高精度に予測すること
ができることがわかる。
たときの工作機械各部の温度変化を示し、図9は、この
時の熱変位量を示すものである。図10は、図8に示す
温度変化と、図9に示す熱変位量に基づいて、ニューラ
ルネットワークが学習を行ない、熱変位を予測した結果
と図9に示す実測値を比較したものである。この結果に
よれば、工作機械の温度上昇と、温度上昇に伴う熱変位
のように非線形モデルについても高精度に予測すること
ができることがわかる。
【0065】図11は、上記予測結果に基づいて補正を
行なったときの位置決め精度を示すもので、工作機械の
X、Y、Zの各軸方向の精度を5μm以下にすることが
できた。
行なったときの位置決め精度を示すもので、工作機械の
X、Y、Zの各軸方向の精度を5μm以下にすることが
できた。
【0066】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、工作
機械の各部に配置された複数の温度測定手段の出力と、
テーブル上に配置された位置測定手段の出力から、ニュ
ーラルネットワーク理論に基づいて、各温度測定手段の
出力に対応する工作機械の熱変位量を予測するデータテ
ーブルを作成し、被加工物の加工時に、前記各温度測定
手段の出力から、前記データテーブルに基づいて工作機
械の熱変位量を予測し、その予測結果に基づいて工作機
械の動きを補正するようにしたので、工作機械の熱変位
を高精度に補正することができる。
機械の各部に配置された複数の温度測定手段の出力と、
テーブル上に配置された位置測定手段の出力から、ニュ
ーラルネットワーク理論に基づいて、各温度測定手段の
出力に対応する工作機械の熱変位量を予測するデータテ
ーブルを作成し、被加工物の加工時に、前記各温度測定
手段の出力から、前記データテーブルに基づいて工作機
械の熱変位量を予測し、その予測結果に基づいて工作機
械の動きを補正するようにしたので、工作機械の熱変位
を高精度に補正することができる。
【図1】本発明を適用した工作機械の側面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】本発明を実施するための回路を示すブロック線
図。
図。
【図4】ニューラルネットワークにおける学習過程を示
すフローチャート図。
すフローチャート図。
【図5】2層のニューラルネットワークの概念を示す構
成図。
成図。
【図6】3層のニューラルネットワークの概念を示す構
成図。
成図。
【図7】ニューラルネットワークにおける熱変位の補正
過程を示すフローチャート図。
過程を示すフローチャート図。
【図8】工作機械各部の温度上昇状況を示す特性図。
【図9】温度上昇による熱変位量を示す特性図。
【図10】熱変位量の実測値とユーラルネットワークの
予測値を示す特性図。
予測値を示す特性図。
【図11】熱変位補正後の精度を示す特性図。
7、8、9 測定器 10 温度センサー
Claims (1)
- 【請求項1】工作機械の各部に配置された複数の温度測
定手段の出力と、テーブル上に配置された位置測定手段
の出力から、ニューラルネットワーク理論に基づいて、
各温度測定手段の出力に対応する工作機械の熱変位量を
予測するデータテーブルを作成し、被加工物の加工時
に、前記各温度測定手段の出力から、前記データテーブ
ルに基づいて工作機械の熱変位量を予測し、その予測結
果に基づいて工作機械の動きを補正することを特徴とす
る工作機械における熱変位補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17073292A JPH068107A (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 工作機械における熱変位補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP17073292A JPH068107A (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 工作機械における熱変位補正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH068107A true JPH068107A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=15910366
Family Applications (1)
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JP17073292A Pending JPH068107A (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 工作機械における熱変位補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH068107A (ja) |
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