JPH0680805U - シリンダ油再利用装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案のシリンダ油再利用装置の目的は掃気
室へ落下するシリンダ油を再利用する装置を提供するこ
とにある。 【構成】 ピストンリングとシリンダライナの潤滑を注
油棒から供給されるシリンダ油によって行なう内燃機関
や往復動圧縮機において、ライナ下端にリング状の油受
け皿を配して回収し清浄機を介して再利用する回路を設
けたことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は内燃機関や往復動圧縮機のピストンリングとシリンダライナの潤滑に 適用されるシリンダ油再利用装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

内燃機関や往復動圧縮機ではシリンダライナとピストンの間の気密を保つため にピストンに数本のピストンリングが装着されており、シリンダライナと往復動 するピストンリングの間を潤滑する一つの方法として注油棒から間欠的にシリン ダ油を供給する方法が用いられている。 図２により従来例について説明する。図２は従来例のシリンダ油の廃棄方法を 示す図である。

【０００３】 図において０１はシリンダライナ、０２はピストン、０３はピストンリング、 ０４はピストンロッドで何れも往復動機械の公知の要素である。０１１はシリン ダ油タンク、０１０は注油器、０９は注油棒で注油器０１０に接続されシリンダ ライナ０１の内面に開口している。０１２はシリンダ油である。０７は掃気室、 ０１３はクランク室で公知の要素である。０５はスタフィングボックスでピスト ンロッド０４が掃気室０７の壁を貫くところに設けられている。０６はロッドパ ッキンでスタフィングボックス０５内に複数設けられている。０８は排油管で掃 気室０７の底に設けられている。

【０００４】 次に前記従来例の作用を説明する。 シリンダ油タンク０１１は新らしいシリンダ油を貯え、注油器０１０は前記シ リンダ油を受けこれを設定された時期に設定された量注油棒０７を経てシリンダ ライナ０１内へシリンダ油０１２として供給しシリンダライナ０１とピストンリ ング０３の間を潤滑する。

【０００５】 前記シリンダ油の一部はシリンダライナ０１の下端から掃気室０７内へ落ち掃 気室の底に溜る。スタフィングボックス０５とロッドパッキン０６はピストンロ ッド０４と掃気室０７の間を封じシリンダ油０１２が下部のクランクケース０１ ３に入りシステム油に混入するのを防いでいる。排油管０８は掃気室０７の底部 に溜ったシリンダ油０１２を廃棄する。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

シリンダライナ下端から掃気室へ落ちたシリンダ油内には燃焼生成物等の不溶 分が混入しているが、これを廃棄することは省資源経済性の面で好ましくない。

【０００７】 本考案の目的は前記問題点を解消し掃気室へ落下するシリンダ油を再利用する 装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案のシリンダ油再利用装置は、ピストンリングとシリンダライナの潤滑を 注油棒から供給されるシリンダ油によって行なう内燃機関や往復動圧縮機におい て、シリンダライナの下端にリング状の油受け皿を配設して回収し清浄機を介し て再利用する油回路を設けたことを特徴としている。

【０００９】

【作用】

油受け皿でシリンダライナ下端から落下するシリンダ油を受けて回収し清浄機 により油中の不溶分を排除しシリンダ油タンクへ送り新油と混合して再利用する 。

【００１０】

【実施例】

以下図１を参照し本考案に係る実施例を説明する。図１は前記実施例の構成図 である。 図において１はシリンダライナ、２はピストン、３はピストンリング、７は掃 気室、９は注油棒、１０は注油器、１１はシリンダ油タンクで何れも内燃機関の 公知の要素である。１２はシリンダ油でシリンダライナ１の内面に吐出している 。３０はリング状のシリンダ油受け皿でシリンダライナ１の下端にそって設けら れている。２０はシリンダ油回収タンクである。３１は導管でシリンダ油受け皿 ３０とシリンダ油回収タンク２０を連通する。２１はシリンダ油清浄機でシリン ダ油回収タンク２０とシリンダ油タンク１１の間に連結されている。

【００１１】 次に前記実施例の作用を説明する。 シリンダ油タンク１１は新らしいシリンダ油を貯え注油器１０はシリンダタン ク１１よりシリンダ油の供給を受け設定された時期に設定された量のシリンダ油 １２を注油棒９を通してシリンダライナ１の内面へ供給する。シリンダ油１２は シリンダライナ１と往復動するピストンリング３を潤滑する。利用後のシリンダ 油１２の一部はシリンダライナ１の下端から落下する。これをシリンダ油受け皿 ３０が受け、導管３１は前記受けられた油をシリンダ油回収タンク２０に導き、 シリンダ油回収タンクに之を溜める。シリンダ油清浄機２１はシリンダ油回収タ ンク２０より油をとり出し之に含まれる燃焼生成物等の不溶分を除き油を再利用 するためシリンダ油タンク１１へ送る。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によればこれまで廃棄されていたシリンダライナ下端から掃気室に落下 するシリンダ油を回収し再利用できるため省資源、経費節減に貢献できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例の構成図

【図２】従来例の図１応当図

【符号の説明】

１…シリンダライナ、２…ピストン、３…ピストンリン
グ、７…掃気室、９…注油棒、１０…注油器、１１…シ
リンダ油タンク、１２…シリンダ油、２０…シリンダ油
回収タンク、２１…シリンダ油清浄機、３０…シリンダ
油受け皿、３１…導管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピストンリングとシリンダライナの潤滑
   を注油棒から供給されるシリンダ油によって行なう内燃
   機関や往復動圧縮機において、シリンダライナ下端にリ
   ング状の油受け皿を配設して回収し清浄機を介して再利
   用する油回路を設けたことを特徴とするシリンダ油再利
   用装置。