JPH068065U - 自動車用安全ぬいぐるみ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 補助シートを用いることなく子供の飛び出し
による事故を防ぐことができ、かつ長時間ドライブであ
っても子供に飽きをこさせることのない自動車用安全ぬ
いぐるみを提供することを目的としてなされたものであ
る。 【構成】 クッション性を有する詰物を外皮２内に装入
して子供の胸部乃至腹部前面をカバーし得る大きさとな
るぬいぐるみ本体１を設け、このぬいぐるみ本体に自動
車の座席に備えられているシートベルト６に連結する連
結部４，９，１０を設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車の座席に座る子供の安全を確保するための自動車用安全ぬい ぐるみに関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車の座席に子供を座らせて走行するとき、急停止時や衝突時等に慣性によ って前方へ飛び出す危険性が大きい。

【０００３】 従来ではその対策として、子供用の補助シートを座席に置き、その上に子供を 座らせて補助シートに備えられた補助シートベルトを子供の身体に掛け、補助シ ート自体は車体側のシートベルトにより固定するようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに上記の補助シートは、それ自体が高価であり、かつこの補助シートを 座席に固定するための手段や、補助シートがバケット状となっているため座席に ゆとりがなく、身体を動かすこともままならないので長時間ドライブでは子供が 飽きてしまうという難点があり、普及率もきわめて低い状況にある。さりとて車 体に備えられているシートベルトを子供の身体に掛けても身体が小さい子供では 身体から外れやすく、十分な保護機能を果すことができない。

【０００５】 本考案はこれに鑑み、補助シートを用いることなく子供の飛び出しによる事故 を防ぐことができ、かつ長時間ドライブであっても子供に飽きをこさせることの ない自動車用安全ぬいぐるみを提供することを目的としてなされたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記従来の技術が有する問題点を解決することを課題として、本考案は、クッ ション性を有する詰物を外皮内に装入して子供の胸部乃至腹部前面をカバーし得 る大きさとなるぬいぐるみ本体を設け、このぬいぐるみ本体に自動車の座席に備 えられているシートベルトに連結する連結部を設けたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

子供を自動車の座席へ座らせ、クッション性を有する詰物を装入したぬいぐる み本体を子供の身体の前面に抱かせ、そのぬいぐるみ本体の連結部を自動車の座 席に備え付けのシートベルトに連結することにより子供の身体はシートベルトと ぬいぐるみ本体との間に狭まっておかれる状態となる。走行中に急ブレーキや衝 突などにより子供に慣性力が作用して飛び出しても、子供の前面におかれている ぬいぐるみ本体がクッション材となって子供の身体を衝撃から保護するとともに 、シートベルトとぬいぐるみ本体が連結されていることにより前方に飛び出すこ とが防がれ、大事故が未然に防止される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。

【０００９】 図１に示す実施例における自動車用安全ぬいぐるみのぬいぐるみ本体１は、柔 かい布地、例えばパイル地、植毛布等で動物や人形等、子供の年齢に適した形態 の袋状に形成された外皮２の内部に、スポンジゴム等のクッション性に富む詰物 を装入するか、あるいは着替え用の衣服類を装入して膨らんだ形態とされる。

【００１０】 この実施例では、外皮２の一部（背側上部）にスリット状に開口された開口部 ３を有し、スライドファスナにより開閉自在とされていて、この開口部３から詰 物として衣類や他の小さいぬいぐるみ等を装入することにより膨らんだぬいぐる み形態となるように構成されている。

【００１１】 またぬいぐるみ本体１の背部相当部には、子供が背負えるようにループ状をな す左右の肩バンド４，４が取付けけられており、ぬいぐるみ本体１をリュックザ ック代りとして背中に背負えるようになっている。そしてこの肩バンド４，４が 図２に示すように自動車の座席５に備え付けのシートベルト５への連結部となっ ている。

【００１２】 したがって自動車に乗るときは、ぬいぐるみ本体１を子供の胸部側におき、肩 バンド４，４に腕を通して肩に掛け、その肩バンド４，４を座席５に備え付けの シートベルト６に通すことによりシートベルト６に連結される。

【００１３】 こうすることによりぬいぐるみ本体１は子供の身体の前面に抱いたようにおか れ、万一急ブレーキや衝突などにより衝撃を受けて身体が前方へ飛ばされても、 ぬいぐるみ本体１の肩バンド４，４がシートベルト６に連結されているので前方 へ大きく飛ばされることがなく、また仮に子供の胸部がダッシュボード等に当る ようなことがあっても、ぬいぐるみ本体１が身体との間に介在しているためこれ が緩衝体となって子供の身体が保護され、衝撃を最小限にくい止めることができ る。

【００１４】 図３は本考案の変形例を示すもので、予めクッション材を装入して膨らませた ぬいぐるみ本体１の手７、足８にこれらの手足の一部としての形態を保つバンド ９，１０…が一体的に取付けられ、これらバンド９，１０…の先端に互に係着し 得るバックル１１，１２が取付けられており、図４のようにぬいぐるみ本体１を 子供の前面においてバンド９，１０を身体の後側に廻し、バックル１１，１２を 係着してループ状としたところへ座席に備え付けのシートベルト６を通すことに より連結される。これによってもぬいぐるみ本体１が子供の前面に抱かれた状態 におかれ、飛び出し時の緩衝体となる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、自動車の座席に子供を座らせて走行する とき子供の前面にぬいぐるみを安定よく抱かせておくことができるので、万一子 供が前方へ飛び出しても胸部を強打することがなく、安全性を確保することがで きる。また従来の補助シートのように子供の身体を拘束することがないので身体 を自由に動かすことができ、長時間ドライブであっても飽きさせることがない。 図１に示した実施例によれば、行楽時など着替えを詰物として利用し、降車時に は背中に背負ってリュックザックとして使用することができるので変化に富み、 子供に興味を持たせ、いやがらずに持たせることができる。したがって本考案は 従来の専用補助シートに較べ安価であって、不要時には玩具として遊べ、ドライ ブ時には子供の身体の保護具となり、格納にも場所をとることがないなどの種々 の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による自動車用安全ぬいぐるみの一実施
例を示す斜視図。

【図２】同、使用状態の側面図。

【図３】図１の変形例を示す正面図。

【図４】同、使用状態の側面図。

【符号の説明】

１ ぬいぐるみ ２ 外皮 ３ 開口部 ４ 肩バンド ５ 座席 ６ シートベルト ９，１０ バンド １１，１２ バックル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】クッション性を有する詰物を外皮内に装入
   して子供の胸部乃至腹部前面をカバーし得る大きさとな
   るぬいぐるみ本体を設け、このぬいぐるみ本体に自動車
   の座席に備えられているシートベルトに連結する連結部
   を設けたことを特徴とする自動車用安全ぬいぐるみ。