JPH0678838U - ヘリウムリークディテクタ - Google Patents

ヘリウムリークディテクタ

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JPH0678838U
JPH0678838U JP1896093U JP1896093U JPH0678838U JP H0678838 U JPH0678838 U JP H0678838U JP 1896093 U JP1896093 U JP 1896093U JP 1896093 U JP1896093 U JP 1896093U JP H0678838 U JPH0678838 U JP H0678838U
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ion
ions
ion collector
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヘリウムリークディテクタを低バックグランド
・高感度のものにする。 【構成】イオンコレクタ4の位置を入射スリット群3か
ら見て光学的に見通せなくなる位置までイオンチェンバ
1側に偏位させて配置し、また、分析管フィラメント1
0の中心pを出射スリット2aの中心qよりもイオンコ
レクタ4側に偏位させて配置した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、感度の向上とバックグランドの低減化とを図ったヘリウムリークデ ィテクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ヘリウムリークディテクタは、図3に示すように、分析管ケース5にマグネッ ト6を外付けして構成されており、分析管ケース5内には、図4および図5に示 すように、熱電子e- を生成する分析管フィラメント10と、その熱電子e- を z軸に沿って平行に導入するイオンソースたるイオンチェンバ1と、その熱電子 e- がイオンチェンバ1内に存在するHeガスと衝突することにより生じるヘリ ウムイオンHe+ をx軸に平行に引き出す出射スリット2a及びアーススリット 2bから成る出射スリット群2と、その引き出した部位に前記マグネット6によ って与えられる磁場空間Hと、前記スリット2a、2bからy軸方向に偏位した 部位に設けられ入射イオンのうちヘリウムイオンHe+ にのみ適した入射条件を 与える入射スリット3a、サプレッサスリット3b及びアーススリット3cから 成る入射スリット群3と、入射スリット3aを通過したイオンを捕獲して入射量 に比例した電気信号を出力するイオンコレクタ4とが一体に組み込まれている。
【0003】 具体的には、前記出射スリット2aが設けられている電極はプラス電位に、ま た前記アーススリット2bが設けられている電極はグランドにそれぞれ保持され ており、それらのスリット2a、2bに沿って形成される電界がイオン引出し作 用を営むとともに、両スリット2a、2bがイオンを集束させるレンズ作用をも 営むようになっている。そして、熱電子e- が衝突することによりイオンチェン バ1内に生じるヘリウムイオンHe+ を、かかるスリット群2の作用によって効 率良く磁場空間H側に引き出すようにしている。一方、この磁場空間Hでは、フ レミングの法則に従ってイオンを磁場偏向させ、円弧運動を惹起させるようにし ており、その際の円弧の半径がヘリウムイオンHe+ と他のイオンとで異なるこ とに着目して、ヘリウムイオンHe+ の到達位置にイオンコレクタ4を配置し、 該ヘリウムイオンHe+ のみを入射させ他のイオンの入射を排除するようにして いる。さらに、前記入射スリット3a及びアーススリット3cが設けられている 電極はグランドに、また前記サプレッサスリット3bが設けられている電極はプ ラス電位にそれぞれ保持されており、サプレッサスリット3bの電位によって生 じる電界でヘリウムイオンHe+ のみに適した入射条件を与えるとともに、各ス リット3a、3b、3cがイオンを集束させる非同軸系のレンズ作用をも営むよ うになっている。そして、かかる入射スリット群3によってヘリウムイオンHe+ の選択性を高めている。以上の過程を経てイオンコレクタ4にイオンが入射す ると、イオンコレクタ4がイオンの総量に比例した電流を出力し、その値がヘリ ウムリーク量として取り扱われるようになっている。
【0004】 なお、出射スリット2aから入射スリット3aに至る軌道上には、中間スリッ ト7が配設してあり、この中間スリット7においてもHe+ 以外のイオンが直接 又は乱反射後に入射スリット3aに到達することを防止している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、従来においては、ヘリウムイオンHe+ を効率良く捕獲するために 、イオンコレクタ4の中心mを入射スリット3aの中心nに正確に一致させるよ うにしてきた。しかし、この取付位置では、他のイオン(例えば1価当たりの質 量が極めて近いN3+など)がイオンコレクタ4に入射する確率も高く、バックグ ランド(つまりヘリウムイオンHe+ が存在しないときのイオンクレクタの検出 値)をある程度以下に低減できないという技術的な課題があった。また、発生し たヘリウムイオンHe+ をできるだけ多く引き出すために、分析管フィラメント 10の中心pを出射スリット2aの中心qに一致させるようにしてきた。しかし 、入射スリット3aとの位置決めで中間スリット7を配置している関係上、いか に多くHe+ を引き出しても、かかる中間スリット7によってHe+ の通過が半 分以上制限を受け、イオンコレクタ4へのヘリウムイオンHe+ の入射量を一定 以上多くすることができず、上述したバックグランドを更に引き上げるとともに 、検出感度が弱いために測定が不安定になるという課題があった。
【0006】 本考案は、これらの課題に着目してなされたものであって、抜本的な構成の見 直しを図ることにより、かかる課題の好適な解決を図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、かかる目的を達成するために、次のような構成を採用したものであ る。
【0008】 すなわち、本考案に係るヘリウムリークディテクタは、バックグランドを低減 化するために、イオンコレクタを、入射スリットを含むスリット群から見て光学 的に見通せなくなる位置までイオンソース側に偏位させて配置することを特徴と し、また、感度を良好にするために、分析管フィラメントを、出射スリットの中 心からイオンコレクタ側に偏位させて配置することを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
入射スリット群は非同軸系のレンズ作用を営むため、そのレンズ作用を調整す ることによって、入射スリットから入ったヘリウムイオンを他のイオンよりも大 きくイオンソース側に曲げる設定が可能である。そこで、イオンコレクタをかか る配置構造のものにすれば、ヘリウムイオンのみをイオンコレクタに到達させ、 他のイオンをイオンコレクタから相対的に遠ざけることができる。そのため、バ ックグランドの低減化を図ることができる。
【0010】 また、分析管フィラメントをかかる配置構造のものにすると、出射スリットか ら出たヘリウムイオンの軌道が中間スリットを通過し易い正規の位置に変化し、 入射スリット群により多くのヘリウムイオンを集束させることができる。そのた め、イオンコレクタの受感量を増大させ、バックグランドを引き下げると同時に 検出感度を高めて測定の安定化を図ることができる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を、図1及び図2を参照して説明する。なお、図3〜 図5と共通する部分には同一符号を付している。
【0012】 このヘリウムリークディテクタは、基本的には図3〜図5に示した従来構成と 同様のもので、分析管フィラメント10からイオンソースたるイオンチェンバ1 内のヘリウムガス雰囲気に熱電子e- を照射してヘリウムイオンHe+ を生成し 、そのヘリウムイオンHe+ を出射スリット群2を介して磁場空間H側に引き出 すとともに、そのヘリウムイオンHe+ を磁場偏向させ、入射スリット群3を介 してイオンコレクタ4に入射させるようにしている。
【0013】 このような構成において、本実施例は、前記イオンコレクタ4の中心mを前記 入射スリット3aの中心nからイオンチェンバ1側に偏位させ、入射スリット群 3から見て前記イオンコレクタ4が光学的に見通せなくなるようにしている。ま た、前記分析管フィラメント10の中心pを、前記出射スリット2aの中心qか ら前記イオンコレクタ4側に所定距離偏位させ、出射スリット群2を出たイオン の軌跡全体を従来よりも起立させて深い発射角度が得られるようにしている。
【0014】 このように構成すると、先ずイオンコレクタ4側において、入射スリット群3 の営むレンズ作用の中心に入ったヘリウムイオンHe+ は、一点に集束した後、 他のイオンよりも大きくイオンチェンバ1側に曲がって予めイオンチェンバ1側 に偏位させて配置したイオンコレクタ4に無理なく到達するのに対して、入射ス リット群3の営むレンズ作用の中心よりも反イオンチェンバ1側に入ったN3+等 の他のイオンは、僅かに曲がった後、イオンコレクタ4の側方を通過してイオン コレクタ4に殆ど到達することがなくなる。そのため、イオンコレクタ4が従来 よりも高い選択率でヘリウムイオンHe+ を捕獲することになり、バックグラン ドの低減化が果たされるものとなる。
【0015】 また、分析管フィラメント10をイオンコレクタ4側に偏位させると、出射ス リット群2から出たヘリウムイオンHe+ の軌道全体が起立して、それまで中間 スリット7の上壁などに衝突して跳ね返されていたものが新たに正規の軌道を通 って該スリット7を通過するようになる。すなわち、中間スリット7を通過する ヘリウムイオンHe+ の数が増え、入射スリット群3により多く集束するように なる。そのため、イオンコレクタ4の受感量が増え、上述したバックグランドを 更に引下げるとともに、検出感度が強くなるため安定した測定が行えるようにな る。本考案者の行った実験では、分析管フィラメント10を徐々にイオンコレク タ4側に近付けていったとき、フィラメント有効長の約30%程度ずらしたとき に感度に変化が出始め、50%前後で感度が最大(従来の約2倍近く)になり、 70%近くまで良好な感度が得られた。
【0016】 以上のようにして、本実施例のヘリウムリークディテクタは、イオンコレクタ 4及び分析管フィラメント10の位置をずらすという極めて簡単な構成を採用す るだけで、従来では得られなかった高感度と低バックグランドレベルとを同時に 実現し、これにより安定して高い精度でのリーク量の測定を行うことが可能とな った。
【0017】
【考案の効果】
本考案に係るヘリウムリークディテクタは、以上説明したように、イオンコレ クタの位置をイオンソース側に偏位させるという構成によりヘリウムイオンに対 する選択性を高めて低バックグランドを実現することができ、分析管フィラメン トの位置をイオンコレクタ側に偏位させるという構成により検出感度を高めて低 バックグランドと測定の安定化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示し、分析管ケースの断面
図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】従来例を示すディテクタ全体の外観斜視図。
【図4】同従来例の測定原理を示す部分斜視図。
【図5】同従来例を原理的に示す図1に対応した断面
図。
【符号の説明】
1…イオンソース(イオンチェンバ) 2a…出射スリット 3…スリット群 3a…入射スリット 4…イオンコレクタ 10…分析管フィラメント e- …熱電子 He+ …ヘリウムイオン m…イオンコレクタの中心 n…入射スリットの中心 p…分析管フィラメントの中心 q…出射スリットの中心 H…磁場空間

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】分析管フィラメントからイオンソース内の
    ヘリウムガス雰囲気に熱電子を照射してヘリウムイオン
    を生成し、そのヘリウムイオンを出射スリットを介して
    磁場空間側に引き出すとともに、そのヘリウムイオンを
    磁場偏向させ、入射スリットを介してイオンコレクタに
    入射させるようにしたヘリウムリークディテクタにおい
    て、前記イオンコレクタを、前記入射スリットを含むス
    リット群から見て光学的に見通せない位置まで前記イオ
    ンソース側に偏位させて配置したことを特徴とするヘリ
    ウムリークディテクタ。
  2. 【請求項2】分析管フィラメントからイオンソース内の
    ヘリウムガス雰囲気に熱電子を照射してヘリウムイオン
    を生成し、そのヘリウムイオンを出射スリットを介して
    磁場空間側に引き出すとともに、そのヘリウムイオンを
    磁場偏向させ、入射スリットを介してイオンコレクタに
    入射させるようにしたヘリウムリークディテクタにおい
    て、前記分析管フィラメントを、前記出射スリットの中
    心から前記イオンコレクタ側に偏位させて配置したこと
    を特徴とするヘリウムリークディテクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10206272A (ja) * 1997-01-23 1998-08-07 Ulvac Japan Ltd 漏洩検知用磁場偏向型質量分析管の分解能向上方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52140385U (ja) * 1976-04-19 1977-10-24
JPH04186132A (ja) * 1990-11-20 1992-07-02 Shimadzu Corp ヘリウムリークデテクタ

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