JPH0678531B2 - 石炭ガス化方法及び装置 - Google Patents

石炭ガス化方法及び装置

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JPH0678531B2
JPH0678531B2 JP13366986A JP13366986A JPH0678531B2 JP H0678531 B2 JPH0678531 B2 JP H0678531B2 JP 13366986 A JP13366986 A JP 13366986A JP 13366986 A JP13366986 A JP 13366986A JP H0678531 B2 JPH0678531 B2 JP H0678531B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は石炭のガス化装置に関し、更に詳しく言えば石
炭又はその他の炭化水素類を、空気分離装置で生成した
ガスで搬送して、空気分離装置で生成したガス化剤と共
に石炭ガス化炉に供給し高温,高圧下で反応させ可燃性
ガスを得る石炭ガス化方法及びガス化装置に関する。
〔従来の技術〕
石炭は、豊富な埋蔵量を持つ有用なエネルギー源である
が、固体であり、且つ灰分を多く含有しているため、石
油や天然ガスに比べてその利用分野が限定されている。
しかし、この石炭をガスや液に転換すれば、利用分野が
大幅に広がり有益なエネルギー源になり得るため、各国
で石炭の流体化技術が開発されている。
このような情勢下で、特に石炭ガス化装置は、次世代の
発電方法として注目されている石炭ガス化複合発電シス
テムの要素機器として研究開発が進められている。
石炭ガス化とは、石炭を細かく砕いて酸化剤と共に高温
のガス化炉へ供給する。そして高温の炉内で石炭が反応
して部分酸化等のガス化反応を起こさせる。これにより
一酸化炭素,水素を主成分とする可燃性ガスを生成させ
る。
石炭ガス化複合発電システムでは、この石炭ガス化炉で
得られた高温の可燃性ガスの顕熱を熱回収してスチーム
を作りスチームタービンを駆動させ、これと同時にガス
化した可燃性ガスでガスタービンを駆動させるものであ
る。このシステムでは、従来のスチームタービンだけの
場合に比べて発電効率を数%向上させることができる。
このような、石炭ガス化複合発電のような大規模な需要
に対応して石炭ガス化装置も大容量化、高効率化が進め
られている。
発電を目的に石炭ガス化を行う場合、酸化剤として酸素
を用いる酸素ガス化と、酸化剤として空気を用いる空気
ガス化という2つのガス化方法に大きく分けることがで
きる。このガス化方式の違いによるガス化効率,酸化剤
製造コスト,発電コストを第1表に示す。
酸化ガス化では、酸化剤が全て反応するのでガス化炉の
効率が良い。しかし、酸素の製造コストが必要なため発
電コストが高くなる。一方空気ガス化では、酸化剤とし
て反応しない空気も合わせて供給するのでガス化炉の効
率が低い。しかし、酸素の製造コストが不要なため発電
コストは安くなる。そこで、従来酸素製造に用いられて
いた深冷法の替わりにPSA(Pressure Swing Adsorptio
n)を用いれば低い酸化剤製造コストで高いガス化効率
を得られるので空気だけで石炭をガス化するシステムと
比較して更に発電コストを低減させうると考えられる。
ガス化の場合には純度が極端に高い酸素が必要とされる
わけではない。それは、酸素濃度が空気に比べて少しで
も高い酸素富化空気であれば、炉内の温度が上昇する。
これにより例えば噴流層によるガス化の場合、炉内の石
炭から生じる灰分を容易に溶かすことができるので、不
必要な燃焼反応を促進させて昇温を行う必要がなくな
り、ガス化効率が上昇する。また酸素分圧が上昇するた
めに反応が促進され、効率の向上が計れるのである。こ
のような見地から酸素富化空気を製造するのに、PSAを
用いた例が特開昭51−50298号に見られる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、PSAで石炭ガス化炉の酸化剤を生成するには様
々な問題点があつた。
まず、石炭ガス化炉には石炭を搬送することを目的に純
度の非常に高い窒素が必要なことである。これは石炭を
ガス化炉内に供給する気体に酸素が含まれると石炭が粉
塵爆発し危険であるためである。また、一般に粉体を高
圧の炉内へ供給するにはロツクホツパーシステムが用い
られるが、この方式であると加圧した気体と粉塵を混合
するので、気体に酸素が含まれると石炭が粉塵爆発し危
険であるためである。
従来の深冷法では酸素と同時に窒素も生成するので、こ
の生成した窒素を用いて石炭搬送用のガスとすれば良か
つた。しかしPSAでは、酸素を生成させたときに廃棄さ
れるガスは空気に比べれば窒素濃度は高いが、酸素濃度
が高く搬送用ガスとして使用することはできない。結果
として石炭搬送用の窒素は別のプラントから持ち込む
か、酸化剤製造用以外に窒素製造用のプラントを作らね
ばならない。その結果、結局プラント全体のコストに影
響を及ぼし発電コストを高くする。
次に、大容量化すると装置が極端に大型化する点であ
る。常圧製品を作りだすという従来のPSAの概念からPSA
はほぼ常圧付近で操作されてきた。従つて大容量のガス
を処理しようとすると、塔が非常に大きくなる。一般に
ガス化炉で大容量化を行おうとした時、高圧化するが、
PSAでは、高圧化しても結局大量のガスを廃棄せねばな
らないので、効率が悪くなる。従つて、従来ガス化炉に
必要な酸化剤をPSAで製造しようとするとガス化炉の30
倍の敷地を必要となる。このような大型化を目的として
特開昭51−80682号に脱着を2段行つた例が見られる。
しかしガス化炉に用いるほど大型化は考えられていな
い。
これらの問題点を解決すべくPSAの根本原理から考察し
たうえで本発明は生まれた。
本発明は、非常に小さな装置で大容量の石炭ガス化に使
用する酸化剤等の原料ガスを生産できる石炭ガス化用PS
A及び、該PSAを用いてシステム全体の効率を大幅に向上
させるPSAによる石炭ガス化装置に関する発明である。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の問題点は、基本的に、加圧下において窒素に比べ
て酸素を選択的により多くあるいは高速に吸着し得る吸
着剤を充填した複数の塔に、加圧した空気を流通させて
高濃度窒素ガスを生成し、該塔を通る空気の圧力を減圧
して吸着剤に吸着された酸素を脱着させて富化酸素空気
を生成し、以上の操作を各塔で時間をずらして繰り返す
ことにより高濃度窒素ガス及び富化酸素空気を連続的に
生成して、高濃度窒素ガスを石炭搬送、及び石炭充填容
器の加圧に用い、富化酸素空気を石炭ガス化剤として用
いる石炭ガス化方法、及びそのための装置により解決さ
れる。
空気の加圧は石炭の搬送及び石炭充填容器の加圧を十分
に行えるような値とすること、あるいは吸着剤が酸素の
平衡吸着量に達する以前に前記塔を通る空気の圧力を減
圧して吸着剤に吸着された酸素を脱着させて富化酸素空
気を生成することは特に好ましい態様である。
〔作用〕
本発明の方法及び装置によれば、高濃度窒素ガスを生成
させるために高圧の空気を用いるので小さい容量の塔で
多量のガスを作ることができ、吸着剤に吸着した酸素を
前記した圧力よりも低い圧力にて脱着して塔の再生を計
るとともに生成した富化酸素空気をガス化剤として使用
するのでシステムとしての無駄がなくなり全体として効
率を向上させ得る。
〔実施例〕 本発明の詳細を述べるにあたつて、まず以下にPSA,石炭
ガス化装置の基本概念を述べる。
石炭ガス化装置の簡単なフローを第2図に示す。
また石炭ガス化装置に必要なガスをまとめて第2表に示
す。
石炭ガス化用酸化剤の石炭供給量に対する割合は、最高
の冷ガス効率を与える割合が好ましい。ここで、冷ガス
効率とは、供給した石炭の発熱量に対する生成したガス
の発熱量の割合を表す。石炭ガス化は、一般に部分ガス
化反応を主体とするものであり、下式で示される。
ここで石炭は簡単のため灰分等の成分は除外して炭化水
素として表す。上式から石炭中のカーボンが、全て一酸
化炭素になつた場合に最も生成ガスの発熱量が高くな
る。この反応は、発熱反応であるため、外部から熱を加
えなくとも反応は進行する。しかし、空気で石炭のガス
化を行おうとする場合、一定量の発熱量があつても空気
中に含まれる不活性ガスの窒素により薄められ、炉内の
温度を上昇させることができず、ガス化反応速度が遅く
なり、ガス化速度を低下させるという欠点がある。特
に、気流層で石炭のガス化を行おうとした時、気流層の
大きな特徴として、石炭中の灰分を溶融させて処理する
ことがあるが、このためには炉内の温度を灰分の溶融温
度以上に高くする必要があり、上式の部分酸化反応によ
る発熱量では不充分である。そこで一般に、酸素量を増
大させて、上式の反応と並行して燃焼反応も行わせる。
しかし燃焼反応を同時に起させると、生成ガス中の発熱
量が低下し、冷ガス効率が低下する。そこで酸素富化空
気により空気中に含まれる不活性ガスの窒素量を減らし
て高温化することが考えられる。この酸素富化空気の酸
素量は特に気流層においては、炉内の温度を灰分の溶融
温度以上に高くすれば良く、その酸素濃度は25%程度で
ある。
石炭搬送用気体としては、自然発火の考え方から、少な
くとも酸素濃度が5%以下であることが必要である。ま
た、石炭搬送用気体の必要量は、石炭の安定搬送条件か
ら窒素供給量/石炭供給量を0.1にすることが最も好ま
しい。また、石炭を搬送するのに必要な圧力は、石炭の
供給量や搬送ガス量によつて大きく左右され、一般に、
数気圧必要である。
このように石炭ガス化を高効率で行うために、要求され
るガスを小型のPSAで一挙に供給することを考えた。
すなわち、ガス化炉圧力に搬送差圧を加えた圧力で酸素
を吸着させて高純度の窒素を生成して石炭搬送用気体に
用い、ガス化炉圧力で吸着させた酸素を脱着させ酸素富
化を生成して石炭ガス化の酸化剤として使うことを特徴
とする。
第3図にPSAのフローを示す。PSAでは、高圧で時定成分
のガスを吸着させ、低圧で脱着させる。従つて低圧のパ
ージガスでは、前記した特定成分のガスの濃度が高く、
高圧で取り出されるガスでは特定成分のガス濃度が低
い。そこで、一般的に空気中の酸素と窒素を分離するに
は、ゼオライト系の吸着剤を用いて、窒素を吸着させ、
酸素の濃度が高いガスを生成させている。しかし、この
ような方法で製造した酸素富化空気は石炭ガス化に用い
るには好ましくない。窒素吸着型,酸素富化空気製造方
法により得られるガスを第3表に示す。
このようなPSAで生産されたガスは、前記した石炭ガス
化に要求されるガスと比較すると、非常に適合性が悪い
ことが分かる。特に、製品ガスは石炭搬送用ガスとして
使用するには酸素濃度が高すぎる。従つてこれを再度他
のPSAに導入して更に窒素濃度を高めて使用せざるを得
ない。この方法では装置が複雑となり好ましくない。ま
た、他のユーテイリテイで酸素濃度が10%程度のガスを
必要とするものは特に存在しない。
また、仮に再度他のPSAを導入して更に窒素濃度を高め
て使用する場合でも、常にガス化炉より低い圧力で生産
されるため、再度加圧する必要が生じ、エネルギー的に
大きくロスする。
更に、本来大量に必要とすべきガス化剤の酸素富化空気
が少量しか生産されず、また少量で良いはずの石炭搬送
ガスとして使用すべき窒素富化ガスが大量に生産されて
しまう。
この点は、特にPSAが大容量化できない大きな理由であ
る。
すなわち、大容量化の手法として、高圧化があるが、こ
の大量に棄ててしまうガスが多いために加圧化したエネ
ルギーが結局無駄になるのでコストが上り、無駄になつ
しまう。また本来、塔内の無駄なガスを保持するため
に、塔内を有効に使用していないという大きな欠点があ
つた。
以上のように従来の一般的に用いられている富化酸素製
造用PSAは石炭ガス化には非常に不合理であつた。
これに対し本発明は全く逆転の発想を行い、石炭ガス化
に非常に適合性のあるPSAを発明しまた、このPSAを用い
て高効率発電システムを考案するに至つた。
石炭ガス化に必要なガス(第2表)は酸素富化ガスな
のでPSAで生産されるガス(第3表)と対応するが、
石炭ガス化に必要なガスは低圧(ガス化炉圧)でかつ
大量に必要であるのに対しPSA生産されるガスは、こ
れと全く反対であり高圧で小量しか生産されない。この
点が、石炭ガス化に適応性が悪い主な原因である。
しかも、無駄なガスが存在するということは、装置の中
に無駄なスペースが存在するということを示している。
これがPSAを大型化できない原因になつている。
そこで、窒素を吸着させることをやめ、酸素を吸着させ
被吸着ガスを石炭ガス化の搬送用ガスに、パージガスを
石炭ガス化のガス化剤として使用することを試みた。そ
の概略を第4図に示す。
酸素を選択的に吸着させる剤は、特開昭58−33979号に
みられる。また、選択性を持たないとしても、吸着速度
が大きく異なるMSC(Molecular Sieving Carbon)があ
る。これは、平衡吸着量は酸素と窒素でほぼ同等である
が、初期の吸着速度が酸素と窒素で大きく異なるという
性質を有する。従つて、初期には酸素が大量に吸着され
て、まだ窒素の吸着量が少ないために層を通過したガス
から酸素だけが吸着され窒素濃度が高くなり、まだ窒素
の吸着量が少ないうちに脱着操作を開始すれば酸素を選
択的に吸着したのとほぼ同等の効果がある。
本発明の1実施例を第1図により説明する。
全体は、空気分離装置,石炭供給装置,石炭ガス化炉よ
り構成される。
空気分離装置は、空気4を供給する圧縮器18,吸着,脱
着をそれぞれ行うことができる吸脱着塔A11,定期的に吸
脱着塔A11と他の装置とのガスの流通の、開閉を行うバ
ルブ23,27,29、更に吸脱着塔A11と同等の操作を行える
吸脱着塔B12,バルブ23,27,29よりなる。吸着剤は酸素を
選択的に大量あるいは高速に吸着可能な剤を充填する。
石炭供給装置は、石炭1を加圧下に溜める加圧ホツパ1
0,石炭1を供給状態の圧力にする供給ホツパ13,石炭1
を定量するフイーダ14,石炭1と搬送ガスを混合するエ
ゼクター15より構成される。更に石炭1の加圧を行うた
めのバルブ22,26,21,搬送ガスの量を制御する調節計31
等より構成される。
石炭ガス化炉は、ガス化炉本体16,石炭バーナ17より構
成される。
次に本実施例の動作について説明する。空気4は、圧縮
器18の入り口に取り付けられたフイルターにより気流中
のダストを除去され、圧縮器18により加圧される。加圧
する圧力は、石炭供給ホツパ13やエダクター15に十分に
搬送用ガスを供給することが出来る圧力P1に、吸着剤が
充填された吸脱着塔A11あるいは吸着塔B12をガスが通過
する際に必要な圧力損失ΔPPを加えた圧力以上に設定す
る。加圧された空気はバルブ29あるいは30を経て吸脱着
塔A11あるいは吸着塔B12へ供給される。PSAは、吸脱着
塔A11あるいは吸着塔B12内の圧力変化により吸脱着を繰
り返す。そして吸脱着塔A11あるいは吸着塔B12内の圧力
はバルブ23,24,27,28,29,30により決定される。サイク
ルに応じた各バルブ開閉状態を第4表に示す。
まず、吸脱着塔A11について説明する。サイクル1の状
態になるとバルブ29が開き、吸脱着塔11に圧縮器18から
加圧された空気が直接供給されるので、吸脱着塔A11は
圧縮機の圧力に上昇する。これにより、吸脱着塔A11の
内部に充填された吸着剤に酸素が選択的に吸着される。
すなわち吸脱着塔11では吸着操作が行われる。従つて、
吸脱着塔A11よりバルブ23を通過して石炭供給搬送装置
へ送られるガスには酸素含有量が少ないすなわち窒素濃
度が高く石炭を自然発火させない搬送ガスに適したガス
が供給される。
以上の操作をある一定時間連続して行うと、吸脱着塔A1
1は酸素を選択的に吸着できなくなる。本実施例では、
吸脱着塔A11には酸素を窒素に比べて選択的に高速に吸
着可能な吸着剤であるMSCを充填する。従つて、単に吸
着剤の平衡吸着量に達したために酸素を吸着できなくな
つた訳ではない。この理由をMSCの第5図に示した基本
性能曲線から説明する。横軸は吸着操作を開始してから
の経過時間を示し、縦軸は吸着剤1g当たりに吸着するガ
ス量を示す。MSCは、酸素と窒素で平衡吸着量はほぼ等
しいが、初期吸着速度が大きく異なり、初期においては
酸素の吸着速度が、窒素の吸着速度に比べて非常に速い
ことを示している。従つて、1分付近においては酸素吸
着量が窒素吸着量に対して大きい。この結果酸素が選択
的に吸着される。更に、1分以上ガスを流し続けると、
窒素も吸着されるので、選択性がなくなるのである。以
上から吸着操作から脱着操作へ切り替える時間が決定さ
れる。
酸素を選択的に吸着できなくなると、吸脱着塔A11にと
つては脱着操作に当たるサイクル2に移る。サイクル2
では、まず吸脱着塔A11の生成ガス切り替えバルブ23、
及び吸脱着塔A11へ原料ガスである空気を供給するバル
ブ29が同時に閉められる。そしてパージガス切り替えバ
ルブ27が開けられる。バルブ27が開けられると、石炭ガ
ス化炉16へガス化剤を供給するバーナ17と吸脱着塔A11
が連通され、吸脱着塔A11は予め、石炭ガス化炉16より
も高い圧力に設定されているので吸脱着塔A11内のガス
は石炭ガス化炉16へ流れ込む。そして吸脱着塔A11内の
圧力が低くなり始める。吸脱着塔A11内の吸着剤には高
い圧力での吸着操作によつて酸素が大量に吸着されてい
る。この吸脱着塔A11内の圧力を低下させる操作により
吸脱着塔A11内の吸着剤に吸着されていた酸素は脱着さ
れる。この結果、ガス化剤としてガス化炉16へ供給され
るガスの酸素濃度が原料ガスの空気4よりも高くなり、
所謂、酸素富化空気となる。
脱着操作が終了すると再びサイクル1を繰りかえす。以
上のような操作を吸脱着塔B12でも同様に実施する。但
し、吸脱着塔A11が吸着操作を行つているときに吸脱着
塔B12では脱着操作を、吸脱着塔A11が脱着操作を行つて
いる時に吸脱着塔B12では吸着操作を行う。このように
してほぼ連続的に窒素濃度の高い石炭搬送用ガス、及び
石炭ガス化剤用酸素富化空気を同時に得ることができ
る。
石炭搬送用ガスは、バルブ22を経て加圧ホツパ10へ、ま
たバルブ26を経て供給ホツパ13へ、更に流量調節計機能
を持つバルブ31を経てエダクタ15へ供給される。石炭1
は石炭ガス化炉16でガス化し易い粒径に粉砕分級され石
炭加圧ホツパ10へ供給される。
石炭1は、固体であるのでそのまま加圧されたガス加炉
へ供給することはできない。そこでロツクホツパシステ
ムを用いる。この原理を次に述べる。まず、バルブ25を
閉め、バルブ31を開放にして加圧ホツパ10を常圧にして
おき、石炭1を加圧ホツパ10に導く。次に、バルブ31を
閉めてバルブ22を開け搬送用気体を加圧ホツパへ供給し
加圧する。そして、前もつて加圧しておいた供給ホツパ
13と等しい圧力になつたら、バルブ25を開けて石炭1を
加圧ホツパ10から供給ホツパ13へ供給する。その後、バ
ルブ25を閉め、バルブ21をあけることで加圧ホツパ10の
内部の搬送用ガスを抜き出し、加圧ホツパ13を常圧に
し、始めの動作に移る。
供給ホツパ13内に充填された石炭1は、ロータリーフイ
ーダ14により定量され、エダクタ15へ送られる。エダク
タ15で石炭1と流量調節バルブ31で流量を調節された搬
送用ガスと混合され、搬送管を通してバーナ17へ送られ
る。バーナ17で酸化剤と石炭が混合され、石炭ガス化炉
16へ送られる。
石炭ガス化炉16では、高温の炉内で石炭1が酸化剤と反
応してガス化され可燃性のガスを生成する。酸化剤は、
富化酸素空気であるため普通の空気に比べて炉内を高温
化できるため、より低い酸素/石炭でガス化を進めた場
合でも、石炭1中に灰分を溶融させることができるので
ガス化効率を向上させることができる。
酸素富化空気の生成量と搬送ガスの生成量の比率は、サ
イクルの間隔や、吸脱着塔のSV(体積速度)等により大
きく変化するが、必要なガス組成に応じた操作範囲は計
算によりある程度求めることができる。
各、搬送ガス中の窒素濃度における、ガス化剤の生成量
とガス化剤の酸素濃度の関係を第6図に示す。横軸には
ガス化剤である酸素富化空気の酸素濃度を、縦軸には原
料(空気)に対するガス化剤生成量の比を示す。図中に
は、搬送ガス窒素濃度を99.9,99,95,90%とした時に両
者の関係を示す。これらは、吸着剤の性能によることは
勿論であるが、1塔において吸着,脱着の切り替えサイ
クル、あるいは吸着,脱着時における操作圧力を変化さ
せることにより達成される。一般的には、吸着時間を短
くして、より速い時期に、吸着,脱着を切り替えること
で搬送ガス窒素濃度を高くでき、また、吸着,脱着時に
おける操作圧力の差を大きくすることにより、搬送ガス
窒素濃度を高くすることできる。
ガス化剤が、20%の時は、酸素富化を全く行わなかつた
場合の空気を表す。従つて、搬送ガスとしての窒素は生
成せず全量ガス化剤として用いられる。
搬送ガス窒素濃度を一定とした時ガス化剤の酸素濃度を
増大させるほど、ガス化剤生成量は減少する。例えば、
搬送ガス窒素濃度が99.9%の時、ガス化剤の酸素濃度が
25%の場合、ガス化剤生成量の原料ガス量に対する割合
は、80%であり、残りの20%は、搬送ガスとして生成さ
れる。
搬送ガス窒素濃度を小さくする程、ガス化剤生成量の原
料ガス量に対する割合は、減少する。すなわち、原料ガ
スのうち、ガス化剤として使われる量が減少し、搬送ガ
スとして使用される量が増大することを示している。
前述した様に、ガス化剤と搬送ガスとの割合は、5対1
程度が良い。その割合は、ガス化剤生成量の原料ガス量
に対する比率が、80%である。このような場合、ガス化
剤酸素濃度を25%程度にすることができ、ガス化効率を
十分に高めることができる。
本実施例特有の効果としては、吸脱着塔11,12の吸着時
の圧力を、石炭搬送用ガスを供給できる圧力としたの
で、PSAから生成したガスを更に加圧する必要がないこ
とである。一般に、PSAで生成したガスを加圧するのに
圧縮器を用いるが、石炭ガス化の様に石炭搬送用ガスと
酸化剤の2種類のガスが必要とされ、しかも、石炭搬送
用ガスと酸化剤は必要とされる量が10倍程度異なるため
処理量の大きく異なる2台の圧縮器が必要となる。しか
し、本実施例によれば、圧縮器は1台で良く、しかも、
本来ガス化に必要な圧縮器を用いて石炭搬送用ガスと酸
化剤を製造することができる。従つて、従来のPSAと石
炭ガス化装置を単に組み合わせた場合に比べて、装置を
極めて簡単にでき、かつ富化酸素空気を製造するコスト
が殆ど必要なくなる。
また、従来の様に製品ガスよりも大量のガスを廃棄して
いた場合には、廃棄したガスをも加圧していたので、多
くのエネルギーを無駄に使い、棄てていたことを示して
いる。しかし、本発明では、全量のガスを無駄なくガス
化に使用するので、効率良くガス化を行える。しかも、
ガスの全量を使用するので、空気分離器の内部を総て利
用でき、逆に言えば、従来よりはるかに小型の装置で処
理量を満たすことができる。
更に本発明を用いた石炭ガス化装置を石炭ガス化複合発
電システムに使用した実施例を第7図に示す。
石炭ガス化複合発電システムは、石炭ガス化装置16,ガ
スタービン110,空気製造設備11,12より構成される。
石炭ガス化剤置16、及び空気分離装置11,12は、第1図
にに示した吸脱着塔A、Bと同様である。石炭ガス化装
置より生成したガスには、未反応のチヤーや、有害な硫
黄化合物が含まれる。
未反応チヤーは、サイクロン等の脱塵装置101で、生成
ガス中に含まれるダストを除反してホツパ102で溜めら
れた後、ホツパ103,104より構成されたロツクホツパシ
ステムでフイーダ105でガス化炉16へリサイクルされ
る。気流中に含まれる硫黄化合物は、脱硫装置106によ
り除去される。脱硫装置106に入る前に脱硫しやすい温
度に熱交換器107によつて生成ガスの温度が下げられ
る。
脱塵,脱硫されたガスは、ガスタービン燃焼器108によ
つて燃焼され、ガスタービン110を駆動させる。更に燃
焼ガスと熱交換器109を合せてスチームを生成させ、ス
チームタービン111を駆動させる。これらのタービンを
駆動させることで得られたエネルギーにより圧縮器18を
駆動させ空気4を加圧しガス化、及びガスタービン燃焼
器108の燃焼に用いる。以上のようにして、ガスタービ
ン110,スチームタービン11を同時に駆動させることで、
高効率の複合発電を行う。
少しでも大量のガスの方が、ガスタービン110を駆動し
やすくなるので、発電には有利である。従つて、空気で
ガス化して発電を行つた場合、酸素でガス化して発電し
た場合よりも生成ガス量が多いので発電し易い。しか
し、前述した様に、石炭ガス化炉において、生成した熱
が空気中に含まれる窒素により温度を上昇させることが
できないので石炭中の灰分を溶融させられず、燃焼反応
を進めざるを得ない。結果として、生成ガス中の可燃性
ガスが減少して、ガス化効率が低下し、発電コストを上
昇させていた。
しかし、本発明を実施した石炭ガス化炉を用いたシステ
ムにより、酸化剤製造コストは従来の空気ガス化と変わ
らずに、ガス化効率を酸素ガス化程度まで上昇させるこ
とができる。すなわち、加圧した総てのガスを用いるの
で空気ガス化の場合と同様のガス量が得られ。それらを
総て発電に使用できる。更に、ガス化炉内では酸素量富
化空気でガス化を行うので、炉内の温度を高くでき、低
い酸素化でガス化反応を行うことができる。しかも、酸
素富化空気を製造するために、なんら費用を必要としな
い。以上により発電コストを飛躍的に低下させることが
できる。
また、空気分離装置を従来と比較して非常に小型化でき
る。発電を考えた場合、プラントの敷地面積が、そのま
ま発電所建設のコストに関係する。従来PSAを用いた場
合、搬送ガスと石炭搬送用ガスの両方に対してそれぞれ
PSAを設置する必要があり、またPSAでは、半分以上の層
が脱着操作のため停止するので、非常に大きな敷地面積
を必要とした。しかし、本発明により、PSAに供給する
ガスを総て有効に使用するので、従来に比べて飛躍的に
小型化できる。
実施例2について第8図を用いて説明する。
フローの概略は、実施例1とほぼ等しいが、吸着,脱着
塔の操作圧力を低くして、酸素富化空気,石炭搬送用ガ
スを生成した後ブーストアツプ用のコンプレサー38およ
び39により加圧しようとするものである。
一般にPSAは、低温低圧で行われる。これは、特に平衡
吸着量の差を用いて空気中の酸素と窒素を分離するPSA
では、低圧の方が被吸着ガスを脱着でき、性能が良いた
めである。
本実施例特有効果としては、吸着,脱着の操作が容易な
点である。
次に実施例3について第9図により説明する。
フローの概略は、実施例1とほぼ同様である。本実施例
における相違点は、第1に、吸着操作を終了したガス、
すなわち搬送ガスとして用いられる高純度窒素ガスの出
口バルブ23,24の後にバツフアタンク41を設けたこと、
また、脱着操作を終了したガス化剤の出口バルブ27,28
の後にバツフアタンク42を設置したことである。
第2に、原料である空気4を圧縮器18で加圧した後、水
分を除去する剤を充填した吸着塔43を設けたことであ
る。
PSAでは、バルブ23〜24,27〜30の操作により、吸脱着塔
A11,吸脱着塔B12内部の圧力を変化させて吸着、あるい
は脱着操作を行う。従つて、吸脱着塔A11,吸脱着塔B12
の出口ガスには大きな圧力の変動が生じる。
また、脱着操作の初期においては、圧力が脱着に適した
圧力に達しないので、吸着剤からの酸素脱着が十分でな
いために、酸素富化酸素の酸素濃度が低い、一方、脱着
操作の終期においては、逆に吸着剤からの酸素脱着が十
分に行なわれるために、酸素富化酸素の酸素濃度が高く
なる。
以上の用な、吸着,脱着の操作により生じる生成ガスの
圧力や組成の変動を、バツフアタンク41,42によつて取
り除こうとするものである。
次に、第2の変更点である水分除去用の吸着塔43につい
て説明する。一般に、PSAで称される吸着剤は、水分に
弱く、僅な水分含入によつて著しく効率が低下する。し
かも本発明のように、比較的高圧で吸着,脱着操作を行
う場合、空気中に含まれる水分が凝縮し吸脱着塔A11,吸
脱着塔B12内部に充填した剤の性能を劣化させる。
そこで、系の中で最も高圧となる原料の空気4を圧縮器
18で加圧した後に水分吸着用の吸着塔43を設けて、水分
を取り除くものである。
本実施例特有の効果としては、吸着,脱着の操作により
生じる生成ガスの圧力や組成の変動が少なくなり、安定
した組成のガス化剤や、搬送ガスを、安定した圧力で供
給できるのでガス化炉の運転操作性が向上できる点であ
る。
次に実施例4について第10図を用いて説明する。
フローの概略は、実施例1における第7図とほぼ等し
い。相違点は、空気分離装置における吸脱着塔を多数設
けた点、及び脱着操作においてガス化炉で発生したガス
を用いた点である。
前述した様にPSAは吸着操作と脱着操作を交互に繰り返
すが、この繰り返し操作により出口ガス組成の不安定
さ、出口圧力の不安定が生じる。
また、本来、発電を目的とした石炭ガス化炉は処理量が
大きく、PSA1基では石炭ガス化に必要なガスを全て供給
することはできない。そこで、本実施例では第10図に示
すように、この繰り返し操作を、連続的に少しずつ時間
をずらして行えるように多数の吸着脱着塔130を設けた
点である。これにより、PSAの欠点である出口ガス組成
の不安定さ、出口圧力の不安定さを解消することができ
る。
更に、多数の吸着脱着塔130を設けたことにより負荷変
動性も向上させることができる。吸着脱着塔130が一組
しかなかつた場合、負荷を変動させるためには、吸着脱
着塔130自体でガス処理量を変化させねばならない。し
かし、吸着脱着塔130自体でガス処理量を変化させるに
は吸着脱着塔130の中での空塔速度や、バルブの切り替
え間隔を変化させる必要がある。このような操作方法で
は、初期の設計条件に制約が生じる。これに対し本実施
例の様に多数の塔を設けたことで、負荷を低くしたとき
にはそれに応じて使用する塔数を減少するだけで、負荷
変動に対応することができる。
また、本実施例の特徴は、脱着操作においてガス化炉で
発生したガスを用いる点である。スチームタービン111
を通過した後の低級スチームを、ライン140により吸脱
着塔130へ導く。低級スチームとしては、スチームター
ビンの他にガス化炉の水冷壁からの戻り循環水、等の熱
源を用いることが可能である。ライン140により導かれ
た熱源は、吸脱着塔130の脱着操作において吸脱着塔130
に供給する。これにより吸着剤に吸着された酸素がより
速やかに脱着される。また、本発明では、脱着されたガ
スが石炭ガス化のガス化剤となるので、ガス化剤がより
加熱されて、ガス化炉内の温度を上昇させることがで
き、ガス化効率を向上させることができる。
本実施例特有の効果としては、生成ガスの組成や、圧力
が安定し、脱着の効率が向上できるのでより高性能なガ
スの分離が可能なことである。
次に、実施例5について、第11図を用いて説明する。将
来、酸素吸着剤の性能が大幅に向上することが考えられ
る。このような場合、吸脱着塔の大きさを飛躍的に小型
化できると考えられる。そこで、本実施例においては、
複数の吸脱着塔を1つにまとめ、空気分離塔90とした。
本実施例特有の効果としては、一体化することにより、
構造をシンプルにでき、操作性,運転性を向上させるこ
とができる点である。
〔発明の効果〕
本発明により、ガス化剤及び搬送ガスを空気から同時に
殆ど製造のためのエネルギーを用いずに製造して石炭ガ
ス化にもちいることができるので、ガス化に必要な設備
を非常に小型化でき、且つガス化発電による電気製造コ
ストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の概略図、第2図は、石炭ガス化装
置の概略フローと必要なガスの組成、第3図は、PSAの
概略フローと生成されるガスの組成、第4図は、石炭ガ
ス化装置とPSAを本発明により組み合わせたシステムの
概略フローと送られるガスの組成、第5図は、実施例1
に用いる吸着剤の吸着量と時間の関係、第6図は、実施
例1の操作条件の説明図、第7図は、実施例1の石炭ガ
ス化装置を用いた発電システムのフロー、第8図は、実
施例2の概略図、第9図は、実施例3の概略図、第10図
は、実施例4の概略図、第11図は、実施例5の概略図。 1……石炭、2……廃棄ガス、3……石炭ガス化生成ガ
ス、4……空気、5……スラグ、10……加圧ホツパ、11
……吸脱着塔A、12……吸脱着塔B、13……供給ホツ
パ、14……ロータリーフイーダー、15……エダクター、
16……石炭ガス化炉、17……石炭バーナ、18……圧縮
器、23……吸脱着塔A製品ガス切り替えバルブ、24……
吸脱着塔B製品ガス切り替えバルブ、27……吸脱着塔A
パージガス切り替えバルブ、28……吸脱着塔Bパージガ
ス切り替えバルブ、29……吸脱着塔A原料ガス供給バル
ブ、30……吸脱着塔B原料ガス供給バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 知彦 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 戸室 仁一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 友村 政臣 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 山田 良吉 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 芳賀 鉄郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 野北 舜介 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 菱沼 孝夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加圧下において窒素に比べて酸素を選択的
    による多くあるいは高速に吸着し得る吸着剤を充填した
    複数の塔に、加圧した空気を流通させて高濃度窒素ガス
    を生成し、該塔を通る空気の圧力を減圧して吸着剤に吸
    着された酸素を脱着させて富化酸素空気を生成し、以上
    の操作を各塔で時間をずらして繰り返すことにより高濃
    度窒素ガス及び富化酸素空気を連続的に生成して、高濃
    度窒素ガスを石炭搬送、及び石炭充填容器の加圧に用
    い、富化酸素空気を石炭ガス剤として用いる石炭ガス化
    方法。
  2. 【請求項2】酸素の平衡吸着量に達する以前に、該塔を
    流通する空気の圧力を減圧することを特徴とする、請求
    項1の石炭ガス化方法。
  3. 【請求項3】加圧下において窒素に比べて酸素を選択的
    により多くあるいは高速に吸着し得る吸着剤を充填した
    複数の塔に、加圧した空気を流通させて高濃度窒素ガス
    を生成し、該塔を通る空気の圧力を減圧して吸着剤に吸
    着された酸素を脱着させて富化酸素空気を生成し、以上
    の操作を複数の塔で時間をずらして繰り返すことにより
    高濃度窒素ガス及び富化酸素空気を連続的に生成する空
    気分離装置、及び、該空気分離装置により生成した高濃
    度窒素ガスを石炭搬送、及び石炭充填容器の加圧に用
    い、富化酸素空気を石炭ガス化剤として用いて石炭をガ
    ス化する炉、を有する石炭ガス化装置。
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