JPH0677840A - ベクトル量子化装置 - Google Patents

ベクトル量子化装置

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JPH0677840A
JPH0677840A JP4229578A JP22957892A JPH0677840A JP H0677840 A JPH0677840 A JP H0677840A JP 4229578 A JP4229578 A JP 4229578A JP 22957892 A JP22957892 A JP 22957892A JP H0677840 A JPH0677840 A JP H0677840A
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JP4229578A
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Yoshiaki Tanaka
良紀 田中
Tomohiko Taniguchi
智彦 谷口
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音声信号や画像信号等をベクトル量子化する
ベクトル量子化装置に関し、演算量及びメモリ容量の造
作を抑え、且つベクトル間相関を有効に利用できるよう
にして、量子化効率を向上する。 【構成】 量子化器4と符号帳2,3とを含むベクトル
量子化部1−1〜1−Mを少なくとも縦属接続したベク
トル量子化装置に於いて、複数のベクトル量子化部1−
1〜1−Mの中の少なくとも一つのベクトル量子化部
は、固定符号ベクトルで構成される固定符号帳2Aと、
過去の複数の量子化ベクトルに対応した符号ベクトルを
格納した適応符号帳2Bとからなる符号帳2を備え、他
のベクトル量子化部は、固定符号ベクトルで構成される
固定符号帳3のみを備え、適応符号帳2Bはコードイン
デックスを逆量子化する逆量子化部5により更新され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、音声信号や画像信号等の帯域圧
縮処理を行うベクトル量子化装置に関する。ベクトル量
子化は、高能率符号化技術として音声信号や画像信号等
を符号化する場合に適用されている。このベクトル量子
化は、被量子化ベクトル内のサンプルの相互間に相関が
あって、滑らかにつながっている等の特殊性を利用する
為、スカラ量子化に比較してビットレートを低くするこ
とができる。このようなベクトル量子化による符号化並
びに復号化の特性改善が要望されている。
【0002】
【従来の技術】ベクトル量子化装置は、例えば、図5に
示すように、符号化部50は、歪最小ベクトル探索を行
う量子化部51と符号帳52とを備え、復号化部60
は、逆量子化部61と符号帳62とを備えている。符号
化部50では、入力ベクトルXと符号帳52の各量子化
ベクトルYi との間の距離を最小とする符号ベクトルを
量子化部51に於いて探索し、その符号ベクトルに対応
するコードインデックスiを送出するものであり、又復
号化部60では、受信したコードインデックスiを基に
逆量子化部61に於いて符号帳62を参照して出力ベク
トルに復号するものである。
【0003】ベクトル量子化に於ける距離尺度Dとし
て、次のような重み付け距離が一般に用いられる。 Di =(X−Yi T W(X−Yi ) …(1) 被量子化ベクトル X=(x0 ,x1 ,・・・xN-1 ) 符号ベクトル Y=(y0 ,y1 ,・・・yN-1 ) 重み付け行列 W=〔 w0001 ・・・ w0,N-1 1011 ・・・ w1,N-1 : : : wN-1,0 N-1,1 ・・・ wN-1,N-1 〕 なお、〔 〕内は行列式を示す。又距離尺度Dは、重み
付け行列Wが対角行列の場合に重み付けユークリッド距
離、単位行列の場合に通常のユークリッド距離となる。
【0004】ベクトル量子化は、できるだけベクトルの
次元を大きくし、且つ符号帳のサイズを大きくする程、
同一ビットレートに於ける量子化歪を小さくすることが
できるが、それに伴って量子化部51に於ける探索に要
する演算量が膨大となる。従って、ベクトルの次元を余
り大きくすると、ベクトル量子化装置を実現することが
不可能となる。そこで、特性劣化を低く抑えると共に演
算量の削減を図る手段として、多段ベクトル量子化,積
符号ベクトル量子化,木構造ベクトル量子化等の多くの
量子化方式が提案されている。
【0005】ベクトル量子化は、ベクトル内のサンプル
間相関を利用できる為、高い量子化効率を得ることがで
きるが、時間的に連続するベクトル間の相関は考慮に入
れていない。そこで、これまでに、ベクトル間相関を利
用して更に量子化効率を高める手段として、有限状態ベ
クトル量子化,予測ベクトル量子化,マトリクス量子
化,適応コードブック量子化等の方式が提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】前述の有限状態ベク
トル量子化方式は、設定した幾つかの状態毎に対応する
符号帳を備えており、現在の状態と現在の量子化コード
から次の状態を決定し、次回はこの状態に対応する符号
帳を用いて量子化を行うものであり、この有限状態ベク
トル量子化方式では、各状態毎に符号帳を持つ必要があ
る為、メモリを多く必要とする欠点があり、又伝送路誤
りによって符号化部50側の状態と復号化部60側の状
態とがずれた場合、特性が劣化する欠点がある。
【0007】又予測ベクトル量子化方式は、過去の量子
化ベクトルから現在の入力ベクトルを予測し、その予測
誤差ベクトルをベクトル量子化する方式であり、予測残
差ベクトルのベクトル内サンプル間相関が小さくなる
為、残差ベクトルのベクトル量子化の効率が低下する欠
点がある。又マトリクス量子化方式は、幾つかのベクト
ルをまとめてマトリクスとして量子化を行うもので、演
算量及び符号帳サイズが大きくなる欠点がある。又適応
コードブックベクトル量子化方式は、入力ベクトルの統
計的な性質の変化に応じて符号帳の内容を変化させるも
ので、平均値やゲインのようなスカラ値パラメータの適
応は容易に行うことができるが、時間的な相関を利用す
る場合は総ての符号ベクトルを修正する必要がある為、
演算量が多くなる欠点がある。本発明は、演算量及びメ
モリ容量の増加を抑え、ベクトル間相関を有効に利用し
て、量子化効率を向上することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のベクトル量子化
装置は、図1を参照して説明すると、量子化器4と符号
帳とをそれぞれ含む複数のベクトル量子化部1−1〜1
−Mを少なくとも縦属接続した構成を有し、複数のベク
トル量子化部1−1〜1−Mの中の少なくとも一つのベ
クトル量子化部は、固定符号ベクトルで構成される固定
符号帳2Aと、過去の量子化ベクトルに応じて適応的に
符号ベクトルを更新する適応符号帳2Bとからなる符号
帳2を備え、他のベクトル量子化部は、固定符号ベクト
ルで構成される固定符号帳3のみを備えている。又各段
のベクトル量子化部1−1〜1−Mからのコードインデ
ックスは、コードインデックス出力部6により合成され
て送出される。
【0009】又入力ベクトルを複数に分割してそれぞれ
入力する第1段目のベクトル量子化部に、それぞれ複数
のベクトル量子化部を縦属接続して、複数分割,複数段
縦属接続の構成とする。
【0010】又入力ベクトルを複数に分割してそれぞれ
入力する第1段目のベクトル量子化部の出力、或いは縦
属接続した第2段目以降のベクトル量子化部の出力を合
成して一つのベクトル量子化部に入力する構成とする。
【0011】
【作用】少なくとも縦属接続された複数のベクトル量子
化部1−1〜1−Mの中の少なくとも一つのベクトル量
子化部は、固定符号帳2Aと適応符号帳2Bとからなる
符号帳2を備えているもので、各段のベクトル量子化部
1−1〜1−Mからのコードインデックスは、コードイ
ンデックス出力部6により合成されて伝送路等に送出さ
れる。又適応符号帳2Bは、適応的に符号ベクトルが更
新されるものであり、例えば、コードインデックスが入
力されて逆量子化する逆量子化部5により符号ベクトル
の更新が行われ、過去複数回分の量子化ベクトルに対応
する符号ベクトルが格納される。
【0012】符号帳2の一部を構成する固定符号帳2A
には予め定めた固定符号ベクトルが格納されており、又
残部を構成する適応符号帳2Bは、過去の複数の量子化
ベクトルに対応した符号ベクトルが格納される。従っ
て、時間的に連続した入力ベクトル間に高い相関がある
場合は、適応符号帳2Bの中に、入力ベクトルとの間の
距離尺度を最小とするベクトルを含む確率が高くなり、
量子化誤差を小さくすることができる。又最終段目或い
はこの最終段目を含む複数段目に入力される量子化誤差
ベクトルは小さい値であるから、固定符号帳のみで量子
化誤差を小さい値とすることができる。即ち、総ての符
号帳を適応符号帳により構成する場合に比較して処理が
簡単化することができる。又入力ベクトルを分割してベ
クトル量子化することにより、高速処理を図ることがで
きる。
【0013】
【実施例】図2は本発明の第1の実施例の説明図であ
り、M個のベクトル量子化部11−1〜11−Mを縦属
接続したM段構成のベクトル量子化装置を示す。同図に
於いて、12−1〜12−Mは符号帳、12A−1〜1
2A−(M−1)は固定符号帳、12B−1〜12B−
(M−1)は適応符号帳、14−1〜14−Mは量子化
器(VQ)、15は逆量子化部、16はコードインデッ
クス出力部、17−1〜17−(M−1)は差回路であ
り、第1段目〜第M−1段目のベクトル量子化部11−
1〜11−(M−1)の符号帳12−1〜12−(M−
1)は、固定符号帳12A−1〜12−(M−1)と適
応符号帳12B−1〜12B−(M−1)から構成さ
れ、最終段のベクトル量子化部11−Mの符号帳12−
Mは固定符号帳のみから構成されている。
【0014】L次元の入力ベクトルXが第1段目のベク
トル量子化部11−1に入力され、量子化器14−1に
より符号帳12−1を構成する固定符号帳12A−1及
び適応符号帳12B−1が探索されてベクトル量子化さ
れる。初期状態に於いては、適応符号帳12B−1の内
容は零とするか或いは任意の符号ベクトルを格納するこ
とになり、量子化処理毎に内容が新たな符号ベクトルが
格納される。又この時に得られたコードインデックスを
1 、量子化ベクトルをY1 とすると、差回路17−1
から、 E1 =X−Y1 …(2) の量子化誤差ベクトルE1 が出力されて、第2段目のベ
クトル量子化部11−2に入力される。
【0015】この第2段目のベクトル量子化部11−2
の量子化器14−2は、入力された量子化誤差ベクトル
1 を符号帳12−2の固定符号帳12A−2及び適応
符号帳12B−2の探索によりベクトル量子化する。こ
の時に得られたコードインデックスをi2 、量子化ベク
トルをY2 とすると、差回路17−2から量子化誤差ベ
クトルE2 が出力される。同様にして、第k段目のベク
トル量子化部11−kには、 Ek-1 =Ek-2 −Yk-1 …(3) のk−1段目までの量子化誤差ベクトルEk-1 が入力さ
れてベクトル量子化が行われ、コードインデックスik
と量子化ベクトルYk が出力される。
【0016】最終段目のベクトル量子化部11−Mの符
号帳12−Mは、固定符号帳のみからなり、予め定めた
符号ベクトルが格納されており、前段からの量子化誤差
ベクトルEM-1 が入力され、量子化器14−Mにより固
定符号帳12−Mが探索されてベクトル量子化され、コ
ードインデックスiM が出力される。
【0017】コードインデックス出力部16は、各段の
コードインデックスi1 〜iM を合成して出力するもの
であり、この出力コードインデックスは逆量子化部15
に加えられ、逆量子化部15は、ベクトル量子化部11
−1〜11−(M−1)対応の適応符号帳12B−1〜
12B−(M−1)の更新を行う。この場合、各適応符
号帳12B−1〜12B−(M−1)は、複数のベクト
ルを格納する領域を有し、1回の量子化処理が終了する
毎に1ベクトル分シフトして、空きとなった領域に新た
に逆量子化された符号ベクトルZk を格納する。この符
号ベクトルZkは、 Zk =ΣM i=k i …(4) で表される。なお、ΣM i=k は、i=kからMまでの量
子化ベクトルYiを累算することを示す。
【0018】従って、逆量子化部15から第1段目の適
応符号帳12B−1に入力される符号ベクトルZ1 は、 Z1 =Y1 (i1 )+Y2 (i2 )+・・・+YM (iM ) …(5) で表される。この符号ベクトルZ1 は、M段縦属接続構
成のベクトル量子化装置への入力ベクトルXの最終的な
量子化ベクトルを示すことになる。又符号ベクトルZk
は(k=1〜M)、k−1段目までの量子化誤差ベクト
ルのベクトル量子化結果を示すものとなる。
【0019】適応符号帳12B−1〜12B−(M−
1)には、過去N回分の量子化ベクトルに対応する符号
ベクトルZ1 〜ZM-1 が格納されることになり、時間的
に連続した入力ベクトル間に高い相関がある場合には、
適応符号帳の中に入力ベクトルXとの間の距離尺度を最
小とするベクトルを含む確率が高くなり、固定符号帳の
みを用いる場合に比較して、量子化誤差を低減すること
ができる。又ベクトル量子化部11−Mの符号帳12−
Mは固定符号帳のみにより構成されており、最終段目の
ベクトル量子化部11−Mでは、入力される量子化誤差
ベクトルEM-1 も小さい値となり、且つ量子化ベクトル
M は符号帳12−Mに存在するから、固定符号帳のみ
でも所望の量子化誤差の範囲内でベクトル量子化を行う
ことができる。又ベクトル量子化部11−1〜11−M
を縦属接続して、順次量子化誤差ベクトルをベクトル量
子化するものであるから、符号帳を大型化することな
く、即ち、メモリ容量を大きくすることなく、量子化誤
差を小さくすることができる。
【0020】この第1の実施例に於いては、最終段目の
ベクトル量子化部11−M以外のベクトル量子化部11
−1〜11−(M−1)の符号帳12−1〜12−(M
−1)を、固定符号帳12A−1〜12A−(M−1)
と、適応符号帳12B−1〜12B−(M−1)とによ
り構成した場合を示すが、少なくとも、一つのベクトル
量子化部に於ける符号帳を、固定符号帳と適応符号帳と
により構成することによっても同様な効果が得られる。
又過去の量子化ベクトルを帰還して適応符号帳の更新を
行う場合を示すが、他の条件を加えた更新手段により更
新することも可能である。
【0021】図3は本発明の第2の実施例の説明図であ
り、図2に示す構成をJ個並列に設け、入力ベクトルX
をJ個に分割して入力するJ分割M段縦属接続構成のベ
クトル量子化装置について示す。同図に於いて、2111
〜21JMはベクトル量子化部、2211〜22JMは符号
帳、22A11〜22AJMは固定符号帳、22B11〜22
JM-1は適応符号帳、2411〜24JMは量子化器(V
Q)、25は逆量子化部、2711〜271M〜27J1〜2
JM-1 は差回路を示す。
【0022】各行のベクトル量子化部の最終段のベクト
ル量子化部211J,212J,・・・21JMの符号帳22
1J,222J,・・・22JMは固定符号帳のみから構成さ
れ、他のベクトル量子化部の符号帳は、固定符号帳22
11〜22A1M-1,22A21〜22A2M-1,・・・22
J1〜22AJM-1と適応符号帳22B11〜22B1M-1
22B21〜22B2M-1,・・・22BJ1〜22BJM-1
から構成されている場合を示し、L次元の入力ベクトル
Xは、J個のLJ 次元ベクトルXJ に分割される。但
し、 L=ΣJ j=1 j …(6) で表される。なお、ΣJ j=1 はj=1からJまでの累算
を示す。分割されたLJ次元ベクトルXJ は、M段から
なるベクトル量子化部によりそれぞれ独立に量子化され
る。
【0023】以下、J分割M段縦属接続構成のベクトル
量子化装置のJ行目の第1段目〜第M段目のベクトル量
子化部21J1〜21JMについて説明する。LJ 次元ベク
トルXJ は、第1段目ベクトル量子化部21J1の量子化
器24J1に入力されて、前述の実施例と同様に、固定符
号帳22AJ1と適応符号帳22BJ1とからなる符号帳2
J1を用いてベクトル量子化される。この時に、符号帳
22J1を探索して得られたコードインデックスiJ1は、
図示を省略したコードインデックス出力部に加えられ、
他のベクトル量子化部からのコードインデックスと合成
されて出力される。又入力されたLJ 次元ベクトルXJ
と量子化ベクトルYJ1とが差回路27J1に加えられ、 EJ1=XJ −YJ1 …(7) の量子化誤差ベクトルEJ1が出力され、第2段目のベク
トル量子化部21J2の量子化器24J2に入力されて、符
号帳22J2を用いてベクトル量子化される。
【0024】第2段目のベクトル量子化部21J2に於い
ても、固定符号帳22AJ2と適応符号帳22BJ2とから
なる符号帳22J2を用いてベクトル量子化が行われ、量
子化誤差ベクトルEJ2が次段のベクトル量子化部21J3
に加えられて、ベクトル量子化される。同様にして、k
段目のベクトル量子化部21Jkは、k−1段目までの量
子化誤差ベクトルEJk-1をベクトル量子化することにな
る。この量子化誤差ベクトルEJk-1は、 EJk-1=EJk-2−YJk-1 …(8) で表される。この時に得られたコードインデックスiJk
は図示を省略したコードインデックス出力部により合成
され、又量子化ベクトルYJkと前段からの量子化誤差ベ
クトルEJk-1との差の量子化誤差ベクトルEJkが次段の
ベクトル量子化部に入力される。
【0025】適応符号帳22B11〜22B1M-1,・・・
22BJ1〜22BJM-1は、コードインデックスが入力さ
れる逆量子化部25によって更新され、過去N回のベク
トルが格納されるものである。又最終段のベクトル量子
化部211M,・・・21JMの符号帳221M,・・・22
JMは固定符号帳のみから構成され、予め格納されている
内容に従ったベクトル量子化が行われる。このJ分割M
段ベクトル量子化装置の最終的なL次元量子化ベクトル
Zは、 Z=ΣJ j=1 ΣM m=1 jm …(9) と表すことができる。なお、ΣJ j=1 は、j=1からJ
まで累算することを示し、ΣM m=1 はm=1からMまで
累算することを示す。又k〜M段目までのL次元量子化
ベクトルの和をZk とすると、 Z=ΣJ j=1 ΣM m=k jm …(10) と表すことができる。この場合のΣM m=k は、m=kか
らMまで累算することを示す。
【0026】最終段のベクトル量子化部21JM以外のベ
クトル量子化部21J1〜21JM-1の適応符号帳22BJ1
〜21BJM-1は、1回の量子化処理が済む毎に1ベクト
ル分シフトする等の処理により、古いものを消去して1
ベクトル分の空き領域を形成し、その空き領域に新たに
得られたL次元ベクトルZk のそれぞれ分割番号に対応
する部分ベクトルZJk(符号ベクトル)が格納される。
即ち、 Zk =〔Z1k,Z2k,・・・ZJk〕 =〔(zk1・・・zkL1 )(・・・zkL1+L2)・・・(・・・zkL)〕 …(11) が適応符号帳に格納される。
【0027】従って、第1段目のベクトル量子化部21
J1の適応符号帳22BJ1には、過去N回分の量子化ベク
トルに対応する符号ベクトルが格納され、k段目のベク
トル量子化部21Jkの適応符号帳22BJkには、k−1
段目までの量子化誤差ベクトルの過去N回分に対応する
符号ベクトルが格納されることになる。従って、時間的
に連続した入力ベクトル間に高い相関がある場合は、適
応符号帳の中に、入力ベクトルとの間の距離尺度を最小
とするベクトルを含む確率が高くなり、固定符号帳のみ
を用いる場合に比較して量子化誤差を低減することがで
きる。又M段縦属接続のベクトル量子化部をJ行配置し
た構成となり、入力ベクトルXをJ分割することによ
り、各段の符号帳を小型化することができる。
【0028】前述の実施例に於いては、最終段のベクト
ル量子化部以外のベクトル量子化部の符号帳を、固定符
号帳と適応符号帳とにより構成した場合を示すが、少な
くとも一つのベクトル量子化部の符号帳を固定符号帳と
適応符号帳とにより構成することも可能であり、例え
ば、第1段目のベクトル量子化部の符号帳のみを固定符
号帳と適応符号帳とにより構成し、他のベクトル量子化
部の符号帳を固定符号帳のみにより構成することも可能
である。このような符号帳の一部を適応符号帳とし、内
容を更新することにより、量子化誤差を低減することが
できる。又適応符号帳の更新手段として、過去の量子化
ベクトルを帰還する場合について説明しているが、他の
条件等を付加して更新することも可能である。
【0029】図4は本発明の第3の実施例の説明図であ
り、1段目は2分割、2段目は分割無しの構成とした場
合を示し、同図に於いて、3111,3112,3121はベ
クトル量子化部、3211,3212,3221は符号帳、3
2A11,32A21は固定符号帳、32B11,32B21
適応符号帳、3411,3412,3421は量子化器(V
Q)、35は逆量子化部、36は加算回路、3711,3
21は差回路である。
【0030】L次元入力ベクトルXは、L1 次元ベクト
ルX1 とL2 次元ベクトルX2 とに分割されて、ベクト
ル量子化部3111,3121に入力される。但し、L1
2=Lである。又各第1段目のベクトル量子化部31
11,3121の符号帳3211,3221は、固定符号帳32
11,32A21と適応符号帳32B11,32B21とから
構成され、最終段のベクトル量子化部3112の符号帳3
12は固定符号帳のみから構成されている。
【0031】ベクトル量子化部3111は、分割された入
力ベクトルX1 を、固定符号帳32A11と適応符号帳3
2B11とからなる符号帳3211を用いてベクトル量子化
し、その時に得られたコードインデックスをi11とし、
量子化ベクトルをY11とし、又ベクトル量子化部3121
は、分割された入力ベクトルX2 を、固定符号帳32A
21と適応符号帳32B21とからなる符号帳3221を用い
てベクトル量子化し、その時に得られたコードインデッ
クスをi21とし、量子化ベクトルをY21とすると、得ら
れたコードインデックスi11,i21は図示を省略したコ
ードインデックス出力部により合成されて出力される。
【0032】又入力ベクトルX1 ,X2 と量子化ベクト
ルY11,Y21とが加えられる差回路3711,3721から
量子化誤差ベクトルE11,E21が出力され、加算回路3
6により加算されて最終段のベクトル量子化部3112
入力される。このベクトル量子化部3112に入力される
量子化誤差ベクトルEは、 E=X−(Y11+Y21) …(12) となる。ベクトル量子化部3112は、固定符号帳のみか
らなる符号帳3212を用いて、入力された量子化誤差ベ
クトルEのベクトル量子化を行い、その時に得られたコ
ードインデックスi22は、前述のコードインデックスi
11,i21と共に送出される。
【0033】コードインデックスi11,i21,i12は、
逆量子化部35に於いて逆量子化され、符号ベクトルZ
1 ,Z2 は適応符号帳32B11,32B21に加えられ、
過去N回分が格納される。従って、適応符号帳32B11
には、L1 次元符号ベクトルZ1 =(z1 ,z2 ,・・
・zL1)が格納され、適応符号帳32B21には、L2
元符号ベクトルZ2 =(zL1+1,zL1+2, ・・・zL
が格納される。従って、過去の量子化ベクトルに対応す
る符号ベクトルが格納されるから、時間的に連続した入
力ベクトル間に高い相関がある場合は、適応符号帳32
11,32B21の中に、入力ベクトルXとの間の距離尺
度を最小とするベクトルを含む確率が高くなり、固定符
号帳のみを用いる場合に比較して量子化誤差を低減する
ことができる。
【0034】この実施例は、最終段のベクトル量子化部
3112以外のベクトル量子化部の符号帳を、固定符号帳
と適応符号帳とからなる構成としているが、少なくとも
一つのベクトル量子化部の符号帳に適応符号帳を含ませ
た構成とすれば同様な作用,効果を得ることができるも
のであり、又2分割の場合を示すが、前述の第2の実施
例と同様に、更に多数に分割することもできる。又各分
割した入力ベクトルについて、多段縦属接続のベクトル
量子化部によりそれぞれベクトル量子化し、量子化誤差
ベクトルを合成して最終段のベクトル量子化部に入力す
る構成とすることも可能である。その場合、合成して入
力するベクトル量子化部を多段に縦属接続した構成とす
ることも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、複数の
ベクトル量子化部1−1〜1−Mを少なくとも縦属接続
した多段構成のベクトル量子化装置に於いて、少なくと
も一つのベクトル量子化部は、固定符号帳2Aと適用符
号帳2Bとからなる符号帳2により構成し、他のベクト
ル量子化部は、固定符号帳3のみを備えた構成とするも
ので、適応符号帳2Bには、最近の量子化ベクトル、即
ち、現在の入力ベクトルに近い符号ベクトルが格納され
ることから、時間的に連続した入力ベクトル間に高い相
関がある場合には、適応符号帳2Bの中に入力ベクトル
との間の距離尺度を最小とする符号ベクトルを含む確率
が高くなり、固定符号帳のみを用いる場合に比較して量
子化誤差を小さくすることができる利点がある。
【0036】又入力ベクトルを複数に分割してそれぞれ
M段縦属接続したベクトル量子化部に入力する構成とす
ることにより、次元の大きい入力ベクトルが分割されて
並列処理されるから、高速処理を図ることができる。又
入力ベクトルを分割して入力し、途中で合成して一つの
ベクトル量子化部に入力する構成とすることにより、量
子化誤差ベクトルが小さくなった時点で一つのベクトル
量子化部で処理することができるから、装置を大型化す
ることなく、量子化誤差を低減すると共に高速処理を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図5】ベクトル量子化装置の説明図である。
【符号の説明】
1−1〜1−M ベクトル量子化部 2 符号帳 2A 固定符号帳 2B 適応符号帳 3 固定符号帳 4 量子化器 5 逆量子化部 6 コードインデックス出力部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量子化器と符号帳とをそれぞれ含む複数
    のベクトル量子化部(1−1〜1−M)を少なくとも縦
    属接続した構成を有するベクトル量子化装置に於いて、 前記複数のベクトル量子化部(1−1〜1−M)の中の
    少なくとも一つのベクトル量子化部は、固定符号ベクト
    ルで構成される固定符号帳(2A)と、過去の量子化ベ
    クトルに応じて適応的に符号ベクトルを更新する適応符
    号帳(2B)とからなる符号帳(2)を備え、他のベク
    トル量子化部は、固定符号ベクトルで構成される固定符
    号帳(3)のみを備えたことを特徴とするベクトル量子
    化装置。
  2. 【請求項2】 入力ベクトルを複数に分割してそれぞれ
    入力する第1段目のベクトル量子化部に、それぞれ複数
    のベクトル量子化部を縦属接続した構成を有することを
    特徴とする請求項1記載のベクトル量子化装置。
  3. 【請求項3】 入力ベクトルを複数に分割してそれぞれ
    入力する第1段目のベクトル量子化部の出力、或いは縦
    属接続した第2段目以降のベクトル量子化部の出力を合
    成して一つのベクトル量子化部に入力する構成を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のベクトル量子化装置。
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