JPH067608U - 化粧料，外用剤等の塗布，除去用の衛生用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、いわゆるメイクアップやファンデー
ション等の化粧料を塗布し、或いはこれらの化粧料を除
光液やクレンジング等の化粧料で除去する場合に使用さ
れ、さらには外用剤の塗布用等として使用される衛生用
具に関し、これを把持した手指への化粧料や外用剤の滲
出を防止し、しかも化粧料，外用剤の種類を変えるごと
に塗布用具，除去用具を変える手間を緩和することを目
的とするものである。 【構成】本考案の構成上の特徴は、化粧料，外用剤等を
吸収可能な衛生用具本体１の内部に、該化粧料，外用剤
等を透過させない非透過性シート３が設けられてなるこ
とにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は化粧料，外用剤等の塗布，除去用の衛生用具、さらに詳しくは、いわ ゆるメイクアップやファンデーション等の化粧料を塗布し、或いはこれらの化粧 料を除光液やクレンジング等の化粧料除去剤で除去する場合に使用され、さらに は外用剤の塗布用等として使用される衛生用具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ファンデーション，メイクアップ等の化粧料を塗布する場合には、コ ットンやパフ等の塗布用具が使用され、また、塗布された化粧料を除去する場合 には、このようなコットンやパフ等の除去用具に除去剤を含浸させて化粧料が除 去されていた。

【０００３】 一方、外用剤を傷口等に塗布する場合にも、上記コットン，パフ等の塗布用具 が使用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような塗布用具や除去用具は、化粧料や外用剤を吸収すると、 全体に含浸されることとなるため、複数種類の化粧料や外用剤に使用する場合に は、化粧料や外用剤の種類を変えるたびに塗布用具、除去用具を変える必要があ り、従ってこのような場合には塗布用具が使い捨ての状態で使用されているのが 現状であった。

【０００５】 また、コットンやパフは化粧料や外用剤を透過させる性質を有するために、指 で把持している側の面に滲出することとなり、手を汚すおそれがある他、化粧料 や外用剤を不用意に消耗して無駄が生ずることとなっていた。

【０００６】 本考案は、このような問題点を解決するためになされたもので、塗布用具、除 去用具を把持した手指への化粧料や外用剤の滲出を防止し、しかも化粧料，外用 剤の種類を変えるごとに塗布用具，除去用具を変える手間を緩和することを課題 とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、このような課題を解決せんとしてなされたもので、その課題を解決 するための手段は、化粧料，外用剤等を吸収可能な衛生用具本体１の内部に、該 化粧料，外用剤等を透過させない非透過性シート３を設けたことにある。

【０００８】

【作用】

そして、このような構成からなる化粧料，外用剤等の塗布，除去用の衛生用具 を使用する場合には、衛生用具本体１の一面側を化粧料，外用剤等を付着させる 付着面とし、他面側を手指で把持する把持面として使用する。 そして、衛生用具本体１の一面側に化粧料，外用剤等を付着すると、その化粧 料，外用剤等は衛生用具本体１に吸収され、その内部を透過するが、上記のよう に衛生用具本体１の内部に設けられた非透過性シート３によって衛生用具本体１ の他面側への浸透は阻止されることとなる。 従って、手指の把持面である衛生用具本体１の他面側に化粧料等が滲出するこ ともなく、手指が汚れることもないのである。

【０００９】 また、一種の化粧料等を使用した後、衛生用具本体１の他面側に他種の化粧料 等を付着することによっても化粧料の塗布等を行え、この場合にも非透過性シー ト３によって衛生用具本体１の一面側への滲出が阻止されることとなる。 よって、このような衛生用具によって２種の化粧料等の塗布，除去等を行うこ とができるのである。

【００１０】

【実施例１】 以下、本考案の実施例について説明する。 図１及び図２において、１は化粧料を吸収可能な素材の一例としてのパフから なる化粧料除去用の衛生用具本体で、該衛生用具本体１は、表裏の不織布２ａ， ２ｂと、その不織布２ａ，２ｂ間に介装されたポリエチレン製の非透過性シート ３との両側縁４，４を熱圧着によりシールし、表面側の不織布２ａと非透過性シ ート３との間、及び裏面側の不織布２ｂと非透過性シート３との間にそれぞれ綿 ５，５を充填し、しかも、両端縁の２ケ所を熱圧着してシール部６，６を形成す ることによって構成されている。

【００１１】 次に、上記のような構成からなる化粧料除去用の衛生用具を使用する場合につ いて説明すると、先ず不織布２ａが取り付けられた衛生用具本体１の表面側に化 粧料除去剤を含浸させる。

【００１２】 次に、不織布３ｂが取り付けられた衛生用具本体１の裏面側を手指で把持して 、化粧料除去剤を含浸した衛生用具本体１の表面側を、化粧料塗布部にあてて化 粧料を除去する。

【００１３】 このとき、化粧料除去剤により化粧料が除去されるために、化粧料除去剤には 化粧料が混入することとなる。 そして、化粧料が混入した化粧料除去剤は、衛生用具本体１の表面側の不織布 ２ａ及びその不織布２ａと非透過性シート３との間の綿５には浸透するが、非透 過性シート３が上記化粧料除去剤の透過を阻止するために、化粧料除去剤は衛生 用具本体１の裏面側には滲出することがない。

【００１４】 従って、その衛生用具本体１の裏面側を把持する手指に化粧料除去剤が付着す るおそれもないのである。

【００１５】 次に、上記のような化粧料除去剤を使用して化粧料を除去した後、他種の化粧 料除去剤を使用する場合には、不織布２ａが設けられた衛生用具本体１の表面側 を把持し、衛生用具本体１の裏面側に多種の化粧料除去剤を塗布する。

【００１６】 すなわち、衛生用具本体１の裏面側には、上記非透過性シート３の透過阻止作 用によって上記化粧料除去剤が浸透していないために、異種の化粧料除去剤を塗 布して使用することができるのである。

【００１７】 この場合においても、衛生用具本体１の裏面側に塗布された化粧料除去剤は、 非透過性シート３によって反対面（衛生用具本体１の表面）側へ浸透することが ないため、衛生用具本体１の表面側を把持する手指を汚すおそれがない。

【００１８】 このように、上記実施例１では、非透過性シート３による化粧料除去剤の透過 阻止作用によって手指の汚れを防止できる他、衛生用具本体１内の略中央に設け られた非透過性シート３によって化粧料除去剤の透過を阻止しうる故に、衛生用 具本体１の表裏面をそれぞれ別々の化粧料除去剤に使用することができ、１つの 衛生用具を異なる２種の化粧料除去剤に適用しうることとなった。

【００１９】 尚、上記実施例では、衛生用具を化粧料の除去用として使用する場合について 説明したが、化粧料の除去用に限らず、化粧料の塗布用として使用してもよく、 さらには化粧料以外にたとえば外用剤の塗布用として使用することも可能であり 、本考案の衛生用具の用途は問わない。

【００２０】 また、上記実施例では非透過性シート３としてポリエチレンフィルムを使用し たが、非透過性シート３の材質はこれに限定されず、たとえばポリプロピレンフ ィルム、ポリエステルフィルム等の合成樹脂製フィルムであってもよく、また合 成樹脂製フィルム以外の材質のものでもよく、要は化粧料や化粧料除去剤，或い は外用剤等を透過させない素材からなるシート状のものであればよく、その材質 は問うものではない。

【００２１】 また、該実施例では、衛生用具本体１の表裏面に不織布２ａ，２ｂが設けられ ているため、化粧料の除去等の作業を行う場合に衛生用具の滑りが良好になると いう好ましい効果が得られたが、不織布２ａ，２ｂを設けることは条件ではない 。

【００２２】 さらに、上記実施例では、衛生用具本体１の不織布２ａ，２ｂと非透過性シー ト３間に綿５が充填されたが、この綿５に代えて他の材質のものを充填すること も可能である。 要は、衛生用具本体１が化粧料，化粧料除去剤等に対して吸収性を有するよう に構成されていればよいのである。

【００２３】 さらに、衛生用具本体１の形状も上記実施例の平面略長方形状に限定されるも のではなく、その形状は問わない。

【００２４】

【考案の効果】

叙上のように、本考案は、化粧料，外用剤等を吸収可能な衛生用具本体の内部 に、該化粧料等を透過させない非透過性シートを設けたものであるため、衛生用 具本体の他面側を手指で把持し、その一面側に化粧料等を付着すると、その化粧 料等は衛生用具本体に吸収され、その内部を透過するが、上記のように衛生用具 本体の内部に設けられた非透過性シートによって衛生用具本体の他面側への浸透 は阻止されることとなり、手指の把持面である衛生用具本体の他面側に化粧料等 が滲出することもなく、手指の汚れ等が防止されることとなるのである。

【００２５】 また、上記のような非透過性シートが衛生用具本体内の略中央に設けられてい てその非透過性シートによって化粧料やその除去剤，外用剤等の透過が阻止され るため、衛生用具本体の表裏面をそれぞれ別々の化粧料，外用剤等に使用するこ とができ、化粧料用としてはたとえば拭き取り化粧水とひきしめ化粧水との２種 の化粧料に使用でき、また外用剤用としては消毒剤と治療薬との２種のものに使 用できる等、１つの衛生用具を異種の化粧料，外用剤に使用できるという効果が ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例としての衛生用具の平面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】

１…衛生用具本体 ３…非透過性シート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】化粧料，外用剤等を吸収可能な衛生用具本
   体１の内部に、該化粧料，外用剤等を透過させない非透
   過性シート３が設けられてなることを特徴とする化粧
   料，外用剤等の塗布，除去用の衛生用具。