JPH0675595A - 音声加工装置と補聴器 - Google Patents

音声加工装置と補聴器

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JPH0675595A
JPH0675595A JP4052543A JP5254392A JPH0675595A JP H0675595 A JPH0675595 A JP H0675595A JP 4052543 A JP4052543 A JP 4052543A JP 5254392 A JP5254392 A JP 5254392A JP H0675595 A JPH0675595 A JP H0675595A
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強司 目片
Yoshiyuki Yoshizumi
嘉之 吉住
Yoshinori Yamada
義則 山田
Ryoji Suzuki
良二 鈴木
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GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実時間で音声加工が可能で、ホルマント強調
効果の高く、不自然な残留雑音のすくない音声加工装置
を得ること。また、ホルマント強調と音声信号スペクト
ルを難聴者の可聴範囲にいれる信号処理とを両方とも効
率的に行う補聴器を得ること。 【構成】 入力周波数を複数の帯域に分割するフィルタ
バンク360と、複数サンプリング周波数毎に入力音声
を周波数分析し、エネルギーの高い帯域には高い利得
を、エネルギーの低い帯域には低い利得を前記フィルタ
バンクの各帯域に対応するように与える利得決定手段3
90と、前記フィルタバンクの出力と前記利得決定手段
で決定された利得をサンプリング周波数毎に乗ずる乗算
手段370と、前期乗算結果を総和する総和手段380
を備える。ホルマント強調を行うためFFT計算手段3
10を用いてフレーム的に入力信号を分析し各帯域の利
得を決定し、フィルタバンク360を用いて帯域分割し
た入力信号に乗じてホルマント強調する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力音声の重要な周波
数帯域を選択的に強調する音声加工装置に関するもので
ある。
【0002】さらに本発明は、入力音声の重要な周波数
帯域を選択的に強調する音声加工装置を備えた補聴器に
関するものである。
【0003】
【従来の技術】音声で各音韻はホルマントというエネル
ギーの集中するいくつかの周波数帯域で特徴づけられ
る。人間は、音声を内耳の蝸牛および聴覚神経で周波数
分析し、各ホルマント周波数の分布を音韻の特定の1つ
の手がかりとしている。しかし、難聴者は同時に存在す
る周波数の異なる音を弁別する能力が低下し(周波数分
解能の低下)、ホルマントの知覚が困難になる場合が多
い。また、健聴者でも雑音環境下では、雑音によるマス
キング効果で周波数分解能が低下し、音声の明瞭度が低
下する。
【0004】この様な、周波数分解能の低下に対応する
ための音声加工装置として、ホルマント強調装置が挙げ
られる。これは、ホルマントとそれ以外の周波数帯域の
エネルギー分布のコントラストを大きくすることによ
り、周波数分解能を改善しようとするものである。
【0005】従来の音声加工装置としては、例えば19
90年電気情報通信学会春季全国大会A−253に示さ
れている。図9はこの従来の音声加工装置の構成図を示
すものである。図9において、白抜きの矢印は複数のデ
ータが転送されることを表すものとする。図9において
10は入力信号を複数の帯域に分割するフィルタバン
ク、20は帯域分割された信号を各帯域毎に整流、積分
し短時間の平均振幅をもとめる整流・積分手段、30は
各帯域の平均振幅に関数発生手段40で発生させた特定
の形状の関数をサンプリング時間毎に周波数軸上で畳み
込む畳み込み積分手段である。50はサンプリング時間
毎に各帯域で畳み込み積分後の信号を畳み込み積分の前
の信号で除して正規化し各帯域の利得を決定する正規化
手段である。60はフィルタバンク10の出力信号と正
規化手段の出力である各帯域の利得を乗算し各帯域の出
力信号を発生させる乗算手段である。70は各帯域の出
力信号を総和を求め出力する総和手段である。
【0006】以上のように構成された従来の音声加工装
置の動作を説明する。図9において、関数発生手段40
で例えば、誤差関数を組み合わせた側抑制関数
【0007】
【数1】
【0008】を発生させると、畳み込み積分手段30の
出力信号のスペクトルは入力信号のスペクトルに比較し
て、振幅の大きな帯域は更に強調され振幅の小さな帯域
は抑圧される。ただ、強調された信号は検波・積分後の
信号であるためこれを音として聞くことはできない。正
規化手段50で畳み込み積分後の信号を畳み込み積分前
の信号で正規化することで、振幅の大きなは帯域は更に
強調し振幅の小さな帯域をさらに抑圧するため必要な各
帯域の利得を得る。乗算手段60では各帯域に分割され
た入力信号と利得との乗算を行うことにより各帯域毎に
強調または抑圧を行い、最後に総和手段70で各帯域を
総和することで出力信号を得ていた また、別の従来の音声加工装置の構成図を図10に示
す。図10において、100はバッファメモリ、110
はFFT計算手段、120はパワースペクトル計算手
段、130は畳み込み積分計算手段、140は関数発生
手段、150は正規化手段、160は乗算手段、170
は逆FFT手段、180はバッファメモリ、190は重
み付け加算手段である。
【0009】以上のように構成された図10の音声加工
装置において、以下その動作を説明する。説明のために
2n点実数型FFTをFFT計算手段110で用いる場
合について述べる。バッファメモリ100は2n点以上
の音声サンプリングデータを一次的に保持する。FFT
計算手段110はFFTをおこなう。パワースペクトル
計算手段120はFFT計算結果の実部と虚部の自乗和
をもとめるパワースペクトル計算する。畳み込み積分手
段130および関数発生手段140、正規化手段は図9
と同様な機能を有するが、畳み込み積分を行う頻度は時
間的にnサンプリング点毎である。乗算手段は入力信号
のFFT結果の実部、虚部各々に正規化手段160で得
た各周波数の利得を乗じて振幅の大きなは帯域は更に強
調され、振幅の小さな帯域は抑圧された出力信号スペク
トルを得る。逆FFT手段170は出力信号スペクトル
を逆FFT変換して振幅の大きなは帯域は更に強調さ
れ、振幅の小さな帯域は抑圧された2nサンプリング点
の時間データを出力する。隣接するFFTの区間の境目
で急激な利得変化が発生するのを防止するためオーバラ
ップ加算と言われる以下の処理が行われる。バッファメ
モリは逆FFTの結果の後半nサンプル分をnサンプル
時間保持する。逆FFT結果の前半nサンプル分はバッ
ファメモリに蓄えられた前回の逆FFT結果の後半nサ
ンプル分と、時間経過にしたがって、新しい結果の重み
が大きくなるようにサンプリングリング時間毎に重み付
け加算手段190で重み付加算される。
【0010】図11に従来の補聴器の構成図を示す。図
11において、210は低域通過型フィルタ、220は
帯域通過型フィルタ、230は高域通過型フィルタであ
る。240は利得割当手段、250、260、270は
乗算手段、280は総和手段である。
【0011】以上のように構成された補聴器において、
低域通過型フィルタ210、帯域通過型フィルタ22
0、高域通過型フィルタ230は入力信号を低域、中
域、高域の3つの帯域に分割する。利得割当手段240
は入力信号の周波数帯域、短時間平均信号レベルに応じ
て入力信号のスペクトルが難聴者の可聴域に入るために
必要な利得を割り当てるものである。たとえば、高域の
可聴範囲の狭い難聴者の場合、高域の入力信号が小さな
場合には大きな利得を高域に割りあて、高域の入力信号
が小さな場合には可聴範囲に信号が入るように小さな利
得を割り当て、出力する。乗算手段250、260、2
70では、利得割当手段240で計算された利得を各帯
域の信号に乗じて、各帯域の信号が難聴者の可聴域に入
るように増幅する。最後に、各帯域に分割された信号の
総和を総和手段280で計算することで出力信号を得て
いた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9の
音声加工装置ではサンプリング時間毎に利得の計算を行
うため計算量が膨大になり、実時間で音声を加工できる
音声加工装置を構成することが困難であった。また、ホ
ルマント強調効果を強くしようとするとフィルタバンク
10の各帯域フィルタのQを大きくする必要がありさら
に計算量が増加するという問題点を有していた。
【0013】また、図10の音声加工装置では、複数サ
ンプリングリング時間に1回利得の計算を行うので計算
量は少ないが、計算誤差が大きく十分にホルマントを強
調できないできないという問題点を有していた。また、
雑音環境下で音声加工を行うと。雑音の短時間スペクト
ルの変動に起因する「キュルキュル」といった感じの耳
障りな雑音が新たに発生するという問題点も有してい
た。
【0014】また、図11の補聴器では、難聴者の周波
数分解能の劣化を補償することが不可能であった。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の音声加工装置
は、入力周波数を複数の帯域に分割するフィルタバンク
と、複数サンプリング周波数毎に入力音声を周波数分析
し、エネルギーの高い帯域には高い利得を、エネルギー
の低い帯域には低い利得を前記フィルタバンクの各帯域
に対応するように与える利得決定手段と、前記フィルタ
バンクの出力と前記利得決定手段で決定された利得をサ
ンプリング周波数毎に乗ずる乗算手段と、前期乗算結果
を総和する総和手段から出力を得るものである。
【0016】本発明の補聴器は、入力信号を複数の帯域
に分割する第1のフィルタバンクと、入力音声を周波数
分析し、エネルギーの高い帯域には高い利得をエネルギ
ーの低い帯域には低い利得を前記フィルタバンクの各帯
域に対応するように与える利得決定手段と、入力信号を
第1のフィルタバンクより少ない帯域数に分割する第2
のフィルタバンクと、第2のフィルタバンクで分割され
た帯域分割信号レベルから各分割後の信号を難聴者の可
聴域に入るよう増幅するために必要な利得を算出する利
得割当手段と、利得決定手段で得た利得を利得割当手段
で得た利得と対応する帯域毎に乗じる乗算手段と、前記
乗算手段の出力信号を第1のフィルタバンクの出力信号
に乗ずる乗算手段と、前期乗算結果を総和手段で総和し
て出力を得るものである。
【0017】また、本発明の補聴器は、入力信号を複数
の帯域に分割する第1のフィルタバンクと、入力音声を
周波数分析し、エネルギーの高い帯域には高い利得をエ
ネルギーの低い帯域には低い利得を前記フィルタバンク
の各帯域に対応するように与える利得決定手段と、帯域
毎に第1のフィルタバンクの出力と前記利得決定手段の
出力とを乗ずる第1の乗算手段と、入力信号を第1のフ
ィルタバンクより少ない帯域数に分割する第2のフィル
タバンクと、第2のフィルタバンクで分割された帯域分
割信号レベルから各分割後の信号を難聴者の可聴域に入
るよう増幅するために必要な利得を算出する利得割当手
段と、利得割当手段の出力と第1の乗算手段の出力結果
を対応する帯域毎に乗算する第2の乗算手段と、第2の
乗算手段の出力の総和を総和手段で求めて出力する。
【0018】さらに、本発明の補聴器は、入力信号を複
数の帯域に分割する第1のフィルタバンクと、入力音声
を周波数分析し、エネルギーの高い帯域には高い利得を
エネルギーの低い帯域には低い利得を前記フィルタバン
クの各帯域に対応するように与える利得決定手段と、帯
域毎に第1のフィルタバンクの出力と前記利得決定手段
の出力とを乗ずる第1の乗算手段と、入力信号を第1の
フィルタバンクより少ない帯域数に分割する第2のフィ
ルタバンクと、第2のフィルタバンクで分割された帯域
分割信号レベルから各分割後の信号を難聴者の可聴域に
入るよう増幅するために必要な利得を算出する利得割当
手段と、第1の乗算手段の出力を第2のフィルタバンク
の帯域毎に総和する第1の総和手段と、第2のフィルタ
バンクの分割帯域ごとに第1の総和手段の出力と利得割
当手段の出力を乗ずる第2の乗算手段と、第2の乗算手
段の出力の総和を総和手段で計算し出力する。
【0019】さらに、本発明の補聴器は入力信号を複数
の帯域に分割する第1のフィルタバンクと、入力音声を
周波数分析し、エネルギーの高い帯域には高い利得をエ
ネルギーの低い帯域には低い利得を前記フィルタバンク
の各帯域に対応するように与える利得決定手段と、帯域
毎に第1のフィルタバンクの出力と前記利得決定手段の
出力とを乗ずる第1の乗算手段と、いくつかの帯域ずつ
信号の総和を計算する第1の総和手段と、第1の総和手
段の出力レベルから各総和の信号を難聴者の可聴域に入
るよう増幅するために必要な利得を算出する利得割当手
段と、第1の総和手段の出力を前記利得割当手段を乗ず
る第2の乗算手段と、第2の乗算手段の出力信号の総和
を総和手段で計算し出力する。
【0020】
【作用】本発明は前記した構成により、ホルマント強調
効果の高い音声加工装置を得ることが可能となる。
【0021】本発明は前記した構成により、ホルマント
強調と音声信号スペクトルを難聴者の可聴範囲にいれる
信号処理とを両方とも効率的に行う補聴器を得ることが
可能となる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例における音声
加工装置の構成図を示すものである。図1において、3
00はバッファメモリ、310はFFT計算手段、32
0はパワースペクトル計算手段、330は畳み込み積分
計算手段、340は関数発生手段、350は正規化手
段、360はフィルタバンク、370は乗算回路、38
0は総和手段である。後の説明のために390を利得決
定手段と称する。
【0023】以上のように構成されたこの実施例の音声
加工装置において、その動作を説明する。説明のために
2n点実数型FFTをFFT計算手段310で用いる場
合について述べる。バッファメモリ300は2n点以上
の音声サンプリングデータを一次的に保持する。FFT
計算手段310はFFTをおこなう。パワースペクトル
計算手段320はFFT計算結果の実部と虚部の自乗和
をもとめるパワースペクトル計算する。畳み込み積分手
段330は各帯域の平均振幅に関数発生手段340で発
生させ側抑制関数を周波数軸上で畳み込む。畳み込み積
分手段330の出力信号は、振幅の大きなは帯域は更に
強調され、振幅の小さな帯域は抑圧される。正規化手段
350は各周波数の畳み込み積分後の信号を畳み込み積
分の前の信号で除してホルマント強調のための各周波数
の利得を決定する。これらの利得がフィルタバンク36
0で帯域分割された入力信号に乗算され、総和手段で各
帯域の総和を求め出力する。すると、振幅の大きなは帯
域は更に強調され、振幅の小さな帯域は抑圧された出力
信号を得る。図2に男性が発声した母音/a/の図ホル
マントの強調効果を示す。図2において、410は原音
のスペクトル、420は図1の音声加工装置による加工
音のスペクトル、430は図10の従来の音声加工装置
による加工音のスペクトルである。どちらの加工装置と
もFFTは128点FFTをもちいた。図2を見れば明
らかなように、本発明の音声加工装置による加工音のス
ペクトルは、振幅の小さな帯域は原音に比べて最大30
dB程度抑圧されているが抑圧されるが、従来の音声加
工装置による加工音のスペクトルは振幅の小さな帯域で
の抑圧量が少ない。
【0024】以上のように本実施例によれば、FFT計
算手段310を用いて入力音声を解析し、利得を決定す
ると同時に、フィルタバンク360を用いて音声を再合
成することにより、従来のように逆FFTで音声を再合
成する場合に比べて、エネルギーの集中した帯域と、エ
ネルギーの低い帯域とのコントラスト強調、即ち音声の
ホルマント強調を強力に行うことができる。また、利得
の決定はnサンプル点毎に1回行うだけなので計算量も
少なく、実時間で音声加工が可能な音声加工装置を容易
に得ることができる。
【0025】図3は、本発明の第2の実施例における音
声加工装置の構成図を示すものである。図3において、
図1と同一物は同一番号を付して説明する。図3におい
て、フィルタバンク360と乗算手段370と総和手段
380の代わりに周波数標本化フィルタ610が加わっ
ている点、バッファメモリ620と重み付き加算630
が加わっている点、高域強調手段640と積分手段65
0が加わっている点が図1と異なる。また、一点鎖線で
囲んだ部分を後の説明のために利得決定手段660と称
する。
【0026】上記のような構成の図3において、以下そ
の動作を説明する。図3において図1と同一番号を付し
たものは図1と同一の働きをする。正規化手段350の
出力はnサンプル点毎に1回更新される。隣接するFF
Tの区間の境目で急激な利得変化が発生するのを防止す
るためオーバラップ加算と言われる以下の処理でサンプ
リングリング時間毎に利得を滑らかに変化させる。すな
わち、バッファメモリ620は1つ前の利得計算結果を
保持している。新しく計算した利得と1つ前の利得と
を、時間経過にしたがって新しい利得の重みが大きくな
るように重み付け加算手段630で重み付け加算され
る。周波数標本化フィルタ610は、その標本化周波数
がFFTスペクトルの各周波数と同一に設計されてい
る。周波数標本化フィルタに入力信号を与え、各標本化
周波数の利得として、重み付け加算手段630の出力信
号である各周波数の利得をサンプリング時間毎に与え
て、ホルマントが強調された信号を得る。高域強調手段
610の説明のために図4に母音/a/の加工前後のス
ペクトルを示す。図4で710は原音のスペクトル、7
20は図1の実施例の音声加工装置で加工したスペクト
ル、730は図3の実施例の音声加工装置で加工したス
ペクトルを示す。スペクトル720は高い周波数で原音
に比べて周波数のピークにおけるエネルギーが最大15
dB減衰している。これは、聴感上はビリビリという感
じの不明瞭な声として知覚される。そこで、明瞭性を向
上させるために、図3においては利得決定後に利得の高
域を高域強調手段610によって強調し、低域から、高
域までスペクトルのピークの大きさが原音と変わらない
音を得る。また、図1の実施例の音声加工装置を雑音環
境下で使用すると、FFTの分析時間長が短いため、短
時間の雑音スペクトルの変動に対応してシステムの利得
の周波数がnサンプル時間毎に大きく変動し、「キュル
キュル」という不自然な残留雑音を発生させる。積分手
段620は、FFT数区間にわたって利得を平均化し、
「キュルキュル」という不自然な残留雑音を軽減する。
【0027】以上のように本実施例によれば、バッファ
メモリー620とと重み付き加算手段630を備えるこ
とにより利得の不連続な変化による自然性の劣化を防
ぎ、利得の高域強調手段を備えることにより明瞭なホル
マント強調音声に加工でき、積分手段650を設けるこ
とにより不自然な残留雑音を除去できる雑音除去手段を
得る。
【0028】図5は、本発明の第3の実施例におけるの
補聴器の構成図を示すものである。図5において、図1
と同一物には同一番号を付して説明をする。図5におい
て、660、610はそれぞれ、図3で説明した利得決
定手段、周波数標本化フィルタである。810、82
0、830はそれぞれ低域通過型フィルタ、帯域通過型
フィルタ、高域通過型フィルタである。840は利得割
当手段である。850、860、870は乗算手段であ
る。
【0029】以上のように構成された本実施例の補聴器
において、以下その動作を説明する。利得計算手段66
0は図1の実施例に利得計算手段と同一物で、nサンプ
リング時間毎にFFTを行い、ホルマント強調を行うた
めの各標本化周波数の利得をサンプリング時間毎に出力
する。一方、低域通過型フィルタ810、帯域通過型フ
ィルタ820、高域通過型フィルタ830は入力信号を
3分割し、低域通過型フィルタ810は低周波成分、帯
域通過型フィルタ820は中域成分、高域通過型フィル
タ830高域成分の時間波形を出力する。利得割当手段
840は入力信号の周波数帯域、短時間平均信号レベル
に応じて入力信号のスペクトルが難聴者の可聴域に入る
ために必要な利得を割り当てるものである。たとえば、
高域の可聴範囲の狭い難聴者の場合、高域の入力信号が
小さな場合には大きな利得を高域に割りあて、高域の入
力信号が小さな場合には可聴範囲に信号が入るように小
さな利得を割り当て、出力する。乗算手段850では、
利得決定手段660で計算されたホルマント強調のため
の標本化周波数毎の利得のうち低域通過フィルタ810
の帯域内のものが、利得割当手段840で割り当てられ
た低域周波数のための利得とそれぞれ乗算される。乗算
手段860、870もそれぞれ中域、高域周波数に関し
て同様の演算を行う。周波数標本化フィルタ610は以
上のようにして求めた標本化周波数毎の利得により通過
信号の周波数特性がきまり、ホルマント強調を行った上
に、難聴者の可聴域に信号のスペクトルを入れることが
可能となる。
【0030】以上のように、本実施例によれば、ホルマ
ント強調のための利得決定手段660と、入力信号を複
数の帯域に分け、入力信号が難聴者の可聴域の中に入る
ように各帯域の利得を割り当てる利得割当手段840を
そなえ、両方で決定された利得を掛け合わせて各々の周
波数の利得を決定することで、ホルマント強調を行った
上に、難聴者の可聴域に信号のスペクトルを入れること
が可能となる。
【0031】図6は本発明の第4の実施例による補聴器
の構成図を示したものである。図6において、図9と同
一物は同一番号を付して説明する。図6において、10
はフィルタバンク、20は整流・積分手段、30は畳み
込み積分手段、40は関数発生手段、50は正規化手
段、60は乗算手段、70は総和手段であり、これらは
図9で説明した従来例と同様な機能を有する。800は
後の説明のために利得決定手段と称する。810、82
0、830はそれぞれ低域通過型フィルタ、帯域通過型
フィルタ、高域通過型フィルタである。840は利得計
算手段、850、860、870は乗算手段である。
【0032】以上のように構成された本実施例の補聴器
において、以下その動作を説明する。図6においてフィ
ルタバンク10は入力信号を複数の帯域に分割する。整
流・積分手段20は帯域分割された信号を各帯域毎に整
流、積分し短時間の平均振幅をもとめる。畳み込み積分
手段30は各帯域の平均振幅に関数発生手段40で発生
させた側抑制関数をサンプリング時間毎に周波数軸上で
畳み込む。畳み込み積分手段30の出力信号は、振幅の
大きなは帯域は更に強調され、振幅の小さな帯域は抑圧
される。ただ、強調された信号は検波・積分後の信号で
あるためこれを音として聞くことはできない。正規化手
段50はサンプリング時間毎に各帯域で畳み込み積分後
の信号を畳み込み積分の前の信号で除して正規化し各帯
域の利得を決定する。乗算手段60はフィルタバンク1
0の出力信号と正規化手段50の出力である各帯域の利
得を乗算し各帯域の出力信号を発生させる。これらの出
力信号は振幅の大きなは帯域は更に強調され、振幅の小
さな帯域は抑圧されている。一方、低域通過型フィルタ
810、帯域通過型フィルタ820、高域通過型フィル
タ830は入力信号を3分割し、低域通過型フィルタ8
10は低周波成分、帯域通過型フィルタ820は中域成
分、高域通過型フィルタ830高域成分の時間波形を出
力する。利得割当手段840は入力信号の周波数帯域、
短時間平均信号レベルに応じて入力信号のスペクトルが
難聴者の可聴域に入るために必要な利得を割り当てるも
のである。たとえば、高域の可聴範囲の狭い難聴者の場
合、高域の入力信号が小さな場合には大きな利得を高域
に割りあて、高域の入力信号が小さな場合には可聴範囲
に信号が入るように小さな利得を割り当て、出力する。
乗算手段850では、乗算手段60で計算された各帯域
の出力信号のうち図5で説明した低域通過フィルタ81
0の帯域内のものが、利得割当手段840で割り当てら
れた低域周波数のための利得とそれぞれ乗算され、ホル
マント強調されたまま難聴者の可聴域に入るようにそれ
ぞれ増幅される。乗算手段860、870もそれぞれ中
域、高域周波数に関して同様の演算を行う。最後に、総
和手段70は各帯域の出力信号を総和を求め出力する。
【0033】以上のように、本実施例によれば、ホルマ
ント強調のための利得決定手段800を用いてフィルタ
バンク10の出力信号のホルマント強調を行うと同時
に、入力信号を複数の帯域に分け、入力信号が難聴者の
可聴域の中に入れるための各帯域の利得を利得定手段8
80でもとめ、双方を乗じて総和を取ることで、ホルマ
ント強調を行った上に、難聴者の可聴域に信号のスペク
トルを入れることが可能となる。また、ホルマント強調
のための入力信号の分析をサンプリング周波数ごとに行
うため、信号の時間的な変動が少なく、雑音環境下で用
いても不自然な残留雑音を発生させない補聴器を得るこ
とができる。
【0034】図7は本発明の第5の実施例による補聴器
の構成図を示したものである。図7にいて、図1、図
5、図9と同一物は同一番号を付して説明する。図7に
おいて、10はフィルタバンク、60は乗算手段、70
は総和手段であり、これらは図9で説明した従来例と同
様な機能を有する。660は利得決定手段で有り、図1
と同様な機能を有する。840は利得割当手段、85
0、860、870はそれぞれ乗算手段であり、これら
は図5で説明した同一番号のものと同一の機能を有す
る。1010、1020、1030はサンプリング時間
ごとに入力された複数の帯域の信号の総和を求める総和
手段である。1040、1050、1060はそれぞ
れ、低域通過型フィルタ、帯域通過型フィルタ、高域通
過型フィルタであり、それぞれ低域通過型フィルタ81
0、帯域通過型フィルタ820、高域通過型フィルタ8
30と同一の通過帯域を有している。
【0035】以上のように構成された本実施例の補聴器
において、以下その動作を説明する。フィルタバンク1
0は入力信号を複数の帯域に分割する。利得決定手段6
60は図1の説明で述べたように、ホルマント強調を行
うための各帯域の利得を計算する。乗算手段60では、
帯域分割された入力信号に各帯域の割り当てられた利得
を乗じ、振幅の大きなは帯域は更に強調され、振幅の小
さな帯域は抑圧される。一方、入力信号は低域通過型フ
ィルタ810、帯域通過型フィルタ820、高域通過型
フィルタ830は入力信号を低域、中域、高域に分割
し、利得割当手段840は図5で説明したように各帯域
の信号が難聴者の可聴範囲になるために必要な利得を計
算し、各帯域に割り当てる。乗算手段は総和手段101
0、1020、1030の出力信号と利得割当手段88
0で決定した低域、中域、広域の利得を乗じ、3帯域の
信号を得る。非線形な増幅による歪を低域通過型フィル
タ1040、帯域通過型フィルタ1050、高域通過型
フィルタ1060により除去する。最後に総和手段70
でサンプリング時間ごとに入力された3帯域の信号の総
和を求め出力信号とする。
【0036】以上のように、本実施例によれば、フィル
タバンク10と、その分割帯域に対応したホルマント強
調のための各帯域の利得決定手段660とでホルマント
強調を帯域分割した状態で行った後に低域、中域、広域
毎に帯域分割された信号の総和を求め、利得割当手段8
40で求めた各帯域の利得を乗じることにより、ホルマ
ント強調を行った上に、難聴者の可聴域に信号のスペク
トルを入れることが可能となる。また、帯域分割をフィ
ルタバンクで行うため、強調の鋭さをフィルタの共振の
鋭さで調整できる。
【0037】図8は本発明の第6の実施例による補聴器
の構成図を示したものである。図8にいて、図1、図
5、図9と同一物は同一番号を付して説明する。図8に
おいて、10はフィルタバンク、20は整流・積分手
段、30は畳み込み積分手段、40は関数発生手段、5
0は正規化手段、60は乗算手段、70は総和手段であ
り、これらは図9で説明した従来例と同様な機能を有す
る。1010、1020、1030はサンプリング時間
ごとに入力された複数の帯域の信号の総和を求める総和
手段である。840は、利得割当手段であり入力信号の
周波数帯域、短時間平均信号レベルに応じて入力信号の
スペクトルが難聴者の可聴域に入るために必要な利得を
割り当てるものである。1110、1120、1130
はそれぞれ乗算手段であり、これらは図5で説明した同
一番号のものと同一の機能を有する。
【0038】以上のように構成された図8の実施例につ
いて、以下その動作を説明する。図9と同様な方法でホ
ルマント強調された帯域分割された信号は、帯域利得割
当手段840の低域に該当する帯域が総和手段1010
に、中域に相当する各帯域が信号が総和手段1020
に、高域に相当する各帯域が総和手段1030に入力さ
れ、ホルマント強調後の3帯域それぞれの出力信号を得
る。この信号のスペクトルを難聴者の可聴範囲に入れる
ために必要な各帯域の利得を利得割当手段840で決定
し、乗算手段1100、1120、1130で乗ずるこ
とにより、ホルマント強調後の音声をより確実に難聴者
の可聴範囲にいれることが可能になる。
【0039】以上のように本発明の実施例によれば、総
和手段1010、1020、1030を備えることによ
り低域、中域、高域の帯域分割を容易にし、利得割当手
段840による利得決定をホルマント強調後の音声によ
り行うことで確実に難聴者の可聴範囲にホルマント強調
音声のスペクトルをいれることができる。
【0040】なお、図3の高域強調装置は正規化手段の
後ではなく、積分手段の後、または、周波数標本化フィ
ルタの後に用いても良い。また、図3において、積分手
段は重み付け加算手段の後ではなく、パワースペクトル
計算手段の後に用いても良い。また、図5において、利
得決定手段660の代わりに、図1で説明した利得決定
手段390を用いても良い。また、図6の実施例におい
て、乗算手段60を乗算手段850、860、870の
後に配置して、各帯域ことの利得を求めた上で帯域分割
された信号に乗算しても良い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、実時間で音声加工が可
能で、ホルマント強調効果の高い音声加工装置を得るこ
とが可能であり。従来の音声加工装置では顕著であった
不自然な残留雑音も低減できる。
【0042】また、本発明では、ホルマント強調と音声
信号スペクトルを難聴者の可聴範囲にいれる信号処理と
を両方とも効率的に行う補聴器を得ることが可能となり
その実施効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における音声加工装置の
構成図
【図2】男性が発声した母音/a/の図ホルマントの強
調効果
【図3】本発明の第2の実施例における音声加工装置の
構成図
【図4】母音/a/の加工前後のスペクトル図
【図5】本発明の第3の実施例におけるの補聴器の構成
【図6】本発明の第4の実施例による補聴器の構成図
【図7】本発明の第5の実施例による補聴器の構成図
【図8】本発明の第6の実施例による補聴器の構成図
【図9】従来の音声加工装置の構成図
【図10】従来の音声加工装置の構成図
【図11】従来の補聴器の構成図
【符号の説明】
300 バッファメモリ 310 FFT計算手段 320 パワースペクトル計算手段 330 畳み込み積分計算手段 340 関数発生手段 350 正規化手段 360 フィルタバンク 370 乗算手段 380 総和手段 390 利得決定手段 410 母音/a/の原音のスペクトル 420 母音/a/の図1の音声加工装置による加工音
のスペクトル 430 母音/a/の図10の音声加工装置による加工
音のスペクトル 610 周波数標本化フィルタ 620 バッファメモリ 630 重み付き加算手段 640 高域強調手段 650 積分手段 660 利得決定手段 710 母音/a/の原音のスペクトル 720 母音/a/の図1の音声加工装置による加工音
のスペクトル 730 母音/a/の図3の音声加工装置による加工音
のスペクトル 810 低域通過型フィルタ 820 帯域通過型フィルタ 830 高域域通過型フィルタ 840 利得割当手段 850 乗算手段 860 乗算手段 870 乗算手段 1010 総和手段 1020 総和手段 1030 総和手段 1040 低域通過型フィルタ 1050 帯域通過型フィルタ 1060 高域域通過型フィルタ 1110 乗算手段 1120 乗算手段 1130 乗算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 良二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力周波数を複数の帯域に分割するフィル
    タバンクと、複数サンプリング周波数毎に入力音声を周
    波数分析し、エネルギーの高い帯域には高い利得を、エ
    ネルギーの低い帯域には低い利得を前記フィルタバンク
    の各帯域に対応するように与える利得決定手段と、前記
    フィルタバンクの出力と前記利得決定手段で決定された
    利得をサンプリング周波数毎に乗ずる乗算手段と、前期
    乗算結果を総和する総和手段を備えたことを特徴とする
    音声加工装置。
  2. 【請求項2】適当な時間入力信号を保持するバッファメ
    モリと、バッファメモリから信号を読みだしFFT演算
    を行うFFT計算手段と、FFT計算結果からパワース
    ペクトルを計算するパワースペクトル計算手段と、特定
    の関数を発生する関数発生手段と、前記パワースペクト
    ル計算手段の出力と前記関数発生手段で発生された関数
    を畳み込み積分する畳み込み積分計算手段と、前記畳み
    込み積分の結果を各標本化周波数毎に前記パワースペク
    トル計算手段の出力で除して各帯域毎の利得とする正規
    化手段とを利得決定手段に備えたことを特徴とする請求
    項1記載の音声加工装置。
  3. 【請求項3】フィルタバンクと、前記フィルタバンクの
    出力と利得決定手段で決定された利得をサンプリング周
    波数毎に乗ずる乗算手段と、前期乗算結果を総和する総
    和手段の代わりに周波数標本化フィルタを備えたことを
    特徴とする請求項1または2記載の音声加工装置。
  4. 【請求項4】正規化手段の出力を一時保持するバッファ
    メモリと、各周波数数帯域毎に前記バッファメモリに保
    持されている過去の利得と新たに計算された利得とがそ
    の時間差の間1サンプル時間毎になめらかに変化するよ
    うに時間的に補間を行う重み付け加算手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1、2、または3記載の音声加工
    装置。
  5. 【請求項5】正規化手段で決定された各帯域の利得のう
    ち高域の利得を増大させる高域強調手段を備えたことを
    特徴とする請求項2、3、または4記載の音声加工装
    置。
  6. 【請求項6】正規化手段で決定された各帯域の利得を、
    各帯域毎に特定の時定数をもって積分する積分手段を備
    えたことを特徴とする請求項2、3、または4記載の音
    声加工装置。
  7. 【請求項7】入力信号を複数の帯域に分割する第1のフ
    ィルタバンクと、入力音声を周波数分析し、エネルギー
    の高い帯域には高い利得をエネルギーの低い帯域には低
    い利得を前記フィルタバンクの各帯域に対応するように
    与える利得決定手段と、入力信号を第1のフィルタバン
    クより少ない帯域数に分割する第2のフィルタバンク
    と、第2のフィルタバンクで分割された帯域分割信号レ
    ベルから各分割後の信号を難聴者の可聴域に入るよう増
    幅するために必要な利得を算出する利得割当手段と、利
    得決定手段で得た利得を利得割当手段で得た利得と対応
    する帯域毎に乗じる乗算手段と、前記乗算手段の出力信
    号を第1のフィルタバンクの出力信号に乗ずる乗算手段
    と、前期乗算結果を総和する総和手段を備えたことを特
    徴とする補聴器。
  8. 【請求項8】第1のフィルタバンクと、第1のフィルタ
    バンクの出力と利得決定手段で決定された利得をサンプ
    リング周波数毎に乗ずる乗算手段と、前期乗算結果を総
    和する総和手段の代わりに周波数標本化フィルタを備え
    たことを特徴とする請求項7記載の補聴器。
  9. 【請求項9】入力信号を複数の帯域に分割する第1のフ
    ィルタバンクと、入力音声を周波数分析し、エネルギー
    の高い帯域には高い利得をエネルギーの低い帯域には低
    い利得を前記フィルタバンクの各帯域に対応するように
    与える利得決定手段と、帯域毎に第1のフィルタバンク
    の出力と前記利得決定手段の出力とを乗ずる第1の乗算
    手段と、入力信号を第1のフィルタバンクより少ない帯
    域数に分割する第2のフィルタバンクと、第2のフィル
    タバンクで分割された帯域分割信号レベルから各分割後
    の信号を難聴者の可聴域に入るよう増幅するために必要
    な利得を算出する利得割当手段と、利得割当手段の出力
    と第1の乗算手段の出力結果を対応する帯域毎に乗算す
    る第2の乗算手段と、第2の乗算手段の出力の総和を計
    算する総和手段を備えたことを特徴とする補聴器。
  10. 【請求項10】入力信号を複数の帯域に分割する第1の
    フィルタバンクと、入力音声を周波数分析し、エネルギ
    ーの高い帯域には高い利得をエネルギーの低い帯域には
    低い利得を前記フィルタバンクの各帯域に対応するよう
    に与える利得決定手段と、帯域毎に第1のフィルタバン
    クの出力と前記利得決定手段の出力とを乗ずる第1の乗
    算手段と、入力信号を第1のフィルタバンクより少ない
    帯域数に分割する第2のフィルタバンクと、第2のフィ
    ルタバンクで分割された帯域分割信号レベルから各分割
    後の信号を難聴者の可聴域に入るよう増幅するために必
    要な利得を算出する利得割当手段と、第1の乗算手段の
    出力を第2のフィルタバンクの帯域毎に総和する第1の
    総和手段と、第2のフィルタバンクの分割帯域ごとに第
    1の総和手段の出力と利得割当手段の出力を乗ずる第2
    の乗算手段と、第2の乗算手段の出力の総和を計算する
    総和手段を備えたことを特徴とする補聴器。
  11. 【請求項11】第2の乗算手段の後に、第2のフィルタ
    バンクの帯域に対応した帯域制限フィルタを備えたこと
    を特徴とする請求項9記載の補聴器。
  12. 【請求項12】入力信号を複数の帯域に分割する第1の
    フィルタバンクと、入力音声を周波数分析し、エネルギ
    ーの高い帯域には高い利得をエネルギーの低い帯域には
    低い利得を前記フィルタバンクの各帯域に対応するよう
    に与える利得決定手段と、帯域毎に第1のフィルタバン
    クの出力と前記利得決定手段の出力とを乗ずる第1の乗
    算手段と、いくつかの帯域ずつ信号の総和を計算する第
    1の総和手段と、第1の総和手段の出力レベルから各総
    和の信号を難聴者の可聴域に入るよう増幅するために必
    要な利得を算出する利得割当手段と、第1の総和手段の
    出力を前記利得割当手段を乗ずる第2の乗算手段と、第
    2の乗算手段の出力信号の総和を計算する第2の総和手
    段とを備えたことを特徴とする補聴器。
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