JPH067497U - 携帯煙草ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 携帯ホルダーに火の着いた煙草を収納して消
火する機能を施すとともに、あわせて筆記具として利用
できるものである。 【構成】 この携帯煙草ホルダー１は、一端に開閉自在
な蓋体３を備えた軸体４の内部に空洞部５を形成して、
この空洞部５の大きさを少なくとも紙巻煙草Ｔの長さと
太さとに相応せしめ、且つ、この空洞部５に火の着いた
紙巻煙草Ｔを収納した際に、空洞部５内の酸素が直ぐ消
費されてしまう大きさに設定したものであり、他端に鉛
筆、ペン等の筆記手段２を設けることも可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、携帯煙草ホルダーに関し、特に、ゴルファー等に好適で、筆記具 としても利用可能な携帯煙草ホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、筆記具型または筆記具として利用可能な携帯用ホルダーには、軸部内に 空洞を形成して、この空洞へパイプや印鑑を収納取り出し自在とするか（実開昭 ６３─５１７９０号公報、実開平２─７３３８１号公報）またはキャップ部内に 同じく空洞部を設けて小物入れとしている（実開昭６３─１４５６８６号公報） ものが知られていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の筆記具型または筆記具として利用可能な携帯用ホルダー における空洞部は、単に物入れとしての機能のみであり、煙草それも火の着いた 煙草を収納することは全く予定されておらず、消火機能を実現する密閉構造を備 えないので、空洞部に火の着いた紙巻煙草を無理に収納しても火が消えず、従っ て危険でもあるから、紙巻煙草への消火機能を期待するには、筆記具とは別に携 帯灰皿を携えておく必要があった。

【０００４】 また、ゴルファーがグリーンをまわっている時など、プレイの都合で急に移動 しなければならないことが多く、急いで携帯灰皿を取り出すことも間に合わない ことがあり、やむを得ず煙草をこっそり捨てたりしていたため、グリーンの汚染 や火災の原因となっていた。

【０００５】 そこで、この考案は、筆記具型または筆記具として利用可能な携帯用ホルダー に、煙草それも火の着いた紙巻煙草を収納しても必ず火を消すことのできる消火 機能を施し、喫煙後の始末および再利用がし易く、火災等の危険も未然に防ぐこ とが可能な携帯煙草ホルダーを提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このために、本考案に係る携帯煙草ホルダーは、一端に開閉自在な蓋体を備え た軸体の内部に空洞部を形成し、この空洞部の大きさを少なくとも紙巻煙草の長 さと太さに相応せしめ、且つ、この空洞部に火の着いたままの紙巻煙草を収納し た際に、空洞部内の酸素が直ぐ消費されてしまう大きさに設定したものである。 また、上記の軸体を、他端に鉛筆、ペン等の筆記手段を設けるものとした。 更に、空洞部を、蓋体近辺は大径で、先端に向かい先細となる形状を備えたも のとした。

【０００７】

【作用】

喫煙後、蓋体を開いて空洞部内へ火の着いた先端から紙巻煙草を差し込み、蓋 体を閉めると、空洞部の先端近辺に残存する酸素が瞬間的に消費されてしまうと ともに、新しい酸素が供給されないので紙巻煙草の火を急速に消火してしまうも のである。そして、空洞部を、蓋体近辺は大径で、先端に向かい先細となる形状 にしておけば、火の着いた紙巻煙草の差込みも容易であり、また紙巻煙草の火の 近辺にある酸素の量も更に限定されて少量となるので、紙巻煙草の火も一層消え やすいものとなる。また、軸体の他端に筆記手段を設けることで、携帯用の筆記 具としても利用可能となる。

【０００８】

【実施例】

以下、図面を参照して好適な実施例を説明する。第１実施例 図１は、本考案に係る携帯煙草ホルダー１の第１実施例を示すもので、図示し た携帯煙草ホルダー１は、一端（図１上方）に開閉自在なキャップ状のクリップ 付き蓋体３を設けて、この蓋体３の内部および軸体４の内部により空洞部５を形 成し、この空洞部５の大きさを少なくとも紙巻煙草Ｔの長さと太さに対応させる とともに、この空洞部５に火の着いたままの紙巻煙草Ｔを収納した際に空洞部５ 内の酸素が直ぐ消費されてしまう大きさに設定したものである。

【０００９】 蓋体３は、軸体４の内部と併せて紙巻煙草Ｔの長さに適合する空洞部５を形成 するとともに、空洞部５を有効に密閉できるものであれば、下記する如く、どの 様な形状のものも採用可能であるとともに、この蓋体３にはゴルファー等の携帯 に便利なようにクリップ３０を付設している。このクリップ３０は、初めから取 り付けても後で組み付けてもよく、また、このクリップ３０を軸体４に取り付け ることも可能である。

【００１０】 軸体４としては、不燃性材料で成形したものが望ましく、本実施例では火の着 いたままの紙巻煙草Ｔの熱を外部に伝達しにくい良好な断熱材料として、アルミ 管の外表面にプラスチックをコーティングしたものを採用している。

【００１１】 そして、軸体４の一端（図１上方）寄り外周面には、記号Ｋ（キングサイズ） やＲ（両切りサイズ）やＮ（ノーマルサイズ）等により長さ調整手段４０が形成 されて、紙巻煙草Ｔの種類により蓋体３の差込み長さを調整できるようにしてい るので、空洞部５内部の残存酸素量を極力減少させて迅速な消火を実現し蓋体３ および軸体４への加熱を抑制するとともに、消火される紙巻煙草Ｔの風味を良好 に保持する。

【００１２】 また、軸体４は、内部の空洞部５の長さを両切りサイズの紙巻煙草Ｔの吸い口 部分がその上端から少し突出する程度に形成することで、紙巻煙草Ｔの取り出し を容易にする。これにより、本考案の携帯煙草ホルダー１で携帯される消火ずみ の紙巻煙草Ｔを容易に捨てることができると同時に、本考案の携帯煙草ホルダー １で消火された紙巻煙草Ｔが、消火後も風味が落ちず２度吸い可能であることと も併せて、紙巻煙草Ｔの再使用も容易となる。

【００１３】 空洞部５としては、その大きさを少なくとも紙巻煙草Ｔの長さと太さに相応す るものとしている。空洞部５内に火の着いた紙巻煙草Ｔを入れると内部の酸素が 消費されて紙巻煙草Ｔが消火できる。そして、特に明示していないが、空洞部５ の内部を蓋体３近辺（図１上方）は大径で、先端（図１下方）に向かい先細とな る形状を備えた形状構造とすることで、空洞部５の内壁面と紙巻煙草Ｔ自体の先 端外径とにより紙巻煙草Ｔの火のついた部分を封鎖できる故に、空洞部５の上方 にまだ大部分の酸素が残留していても、火の着いた紙巻煙草Ｔを速やかに消火可 能である。

【００１４】第２実施例 図２は、本考案に係る携帯煙草ホルダー１の第２実施例を示すもので、以下、 同一部材には同一符号を使用して説明が重複することを避けるが、この第２実施 例では、先端（図２下方）に鉛筆、ペン等の筆記手段２を設けていると共に、筆 記手段２として短い芯を保持する鉛筆２ａが使用され、筆記に使用されない時に は芯をひっくり返して差し込むと、洋服が汚れないので、ゴルファーなどのスコ アカード記入用に最適である。なお、鉛筆２ａに限らず、短いボールペン芯その 他であってもよい。

【００１５】 蓋体３は、ヒンジ３ａを設けて矢印Ａ方向へ開閉自在なものにしてあり、蓋体 ３の開閉が簡単かつ脱落の心配をしなくてもよいので好都合であり、このヒンジ ３ａを薄膜体として蓋体３および軸体４の上端に冠設する蓋枠（いずれも図示せ ず）に一体成形することも可能である。

【００１６】 クリップ付き軸体４は、第１実施例に対応する長さ調整手段４０として、途中 に少なくとも１段の釣竿式のロッド継手を設けているとともに、クリップ４ａを 軸体４に設けている。なお、図示していないが、ロッド継手に代えて螺旋移動式 のネジ継手を採用してもよい。

【００１７】 次に、図３と図４とにおいて、蓋体６のまた別な実施例を説明すると、蓋体６ は、ピン６ａで軸体４に軸留めされており、火の着いた紙巻煙草Ｔを空洞部５に 入れてピン６ａを中心に水平回動させ矢印Ｂ方向に閉鎖すると、紙巻煙草Ｔが速 やかに消火できる。

【００１８】

【考案の効果】

以上に説明したごとく、本考案は、火の着いた紙巻煙草を速やかに消火できる とともに、消火された紙巻煙草は風味が損われないので二度吸いも可能であり、 携帯に便利でクリップで胸ポケットにも簡単に取り付けられ、かつ筆記用具とし ても使用できるので、実用性に富んだものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す分解斜視図である。

【図２】本考案の第２実施例を示す一部破線表示の要部
断面図である。

【図３】本考案に係る蓋体の別な実施例を示す平面図で
ある。

【図４】同じく蓋体の別な実施例を示す要部側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 携帯煙草ホルダー ２ 筆記手段 ３ 蓋体 ４ 軸体 ５ 空洞部 ６ 別な蓋体 Ｔ 紙巻煙草 ３０ クリップ ４０ 長さ調整手段 ３ａ ヒンジ ４ａ クリップ ６ａ ピン

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に開閉自在な蓋体を備えた軸体の内
   部に空洞部を形成して、この空洞部の大きさを少なくと
   も紙巻煙草の長さと太さとに相応せしめ、且つ、この空
   洞部に火の着いたままの紙巻煙草を収納した際に、空洞
   部内の酸素が直ぐ消費されてしまう大きさに設定した携
   帯煙草ホルダー。
2. 【請求項２】 上記の軸体が、その他端に鉛筆、ペン等
   の筆記手段を設けたものである請求項１記載の携帯煙草
   ホルダー。
3. 【請求項３】 上記の空洞部が、蓋体近辺は大径で、先
   端に向かい先細となる形状を備えたものである請求項１
   または２記載の携帯煙草ホルダー。