JPH0674776A - 光ファイバジャイロ - Google Patents

光ファイバジャイロ

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JPH0674776A
JPH0674776A JP4353422A JP35342292A JPH0674776A JP H0674776 A JPH0674776 A JP H0674776A JP 4353422 A JP4353422 A JP 4353422A JP 35342292 A JP35342292 A JP 35342292A JP H0674776 A JPH0674776 A JP H0674776A
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fiber
light
optical path
depolarizer
length
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JP4353422A
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Yozo Nishiura
洋三 西浦
Yasuhiko Nishi
康彦 西
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/58Turn-sensitive devices without moving masses
    • G01C19/64Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams
    • G01C19/72Gyrometers using the Sagnac effect, i.e. rotation-induced shifts between counter-rotating electromagnetic beams with counter-rotating light beams in a passive ring, e.g. fibre laser gyrometers
    • G01C19/721Details
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバジャイロに於いて偏光子を通して
から分岐合流素子により光を分岐させファイバコイルに
入射させることとし、発光素子と偏光子の間に第1のデ
ポラライザを入れ、分岐合流素子とファイバコイルの間
にも第2のデポラライザを入れた場合に2つのデポララ
イザの相互の作用が打ち消しあわないようにする事。 【構成】 第1のデポラライザの複屈折性材料の複屈折
性をBa 、Bb 、長さをLa 、Lb とし、第2のデポラ
ライザの複屈折性材料の複屈折性をBc 、Bd 長さをL
c 、Ld とする。光源のコヒ−レント長をC、ファイバ
コイルやカップラでの複屈折性と長さの積の和をBs
s とする。Pa 、Pb 、Pc 、Pd =−1,0,+1と
して、 |Paaa +Pbbb +Pccc +Pd
dd |−Bss >C

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車、飛行機、船舶
など運動体の回転角速度を測定するための光ファイバジ
ャイロに関する。特に光ファイバジャイロのファイバ経
路内に2つのデポラライザを含む場合に、2つのデポラ
ライザの相互干渉を無くした光ファイバジャイロに関す
る。
【0002】ここでデポラライザというのは、2つの複
屈折性材料を組み合わせた狭義のデポラライザの他に、
偏光子と合体して実効的にデポラライザとなる広義のデ
ポラライザも含む。またファイバコイルや分岐合流素子
などの複屈折性も考慮して相互干渉を完全に排除できる
光ファイバジャイロを提案する。従来2つのデポラライ
ザの相互干渉について考察した論文、発明は存在しなか
った。本発明はこの点で全く新規なものである。
【0003】
【従来の技術】光ファイバジャイロはファイバコイルの
中を左廻り右廻りに伝搬する光の位相差がコイルの角速
度に比例することを利用して角速度を求めるものであ
る。位相変調方式というのは、ファイバコイルの一方の
端近くの光ファイバの一部を伸縮させてこの中を伝搬す
る光の位相を変調するものである。干渉光の強度を受光
素子で検出するがこの中には変調周波数及びその高調波
信号がベッセル函数を係数とする展開式の形で含まれ
る。そこで変調周波数またはその整数倍の周波数のキャ
リヤ信号を作り、受光素子出力をこれによって同期検波
すれば基本波成分または任意の高調波成分を得ることが
できる。
【0004】光ファイバジャイロは、左廻り光と右廻り
光を干渉させるのであるから、偏波面が同一でなければ
ならない。偏波面が異なると干渉光は偏波面の挟角の余
弦に比例する値となるし、偏波面が直交すれば光は干渉
しない。ファイバコイルはシングルモ−ドファイバで作
る。これは、直角方向に偏波面が直交する2つの光が位
相定数に関して縮退しているので偏波面が回転すること
がありうる。すると右廻り光と左廻り光とで偏波面が異
なることになり干渉光の強度が偏波面回転を原因として
変化する。そこで、ファイバコイルの一部にデポラライ
ザを入れた光ファイバジャイロが提案されている。
【0005】K.Boehm et al.:"Low-Drift Fiber Gyro U
sing a Superluminescent Diode",ELECTRONICS LETTER
S,vol.17,No.10,p352(1981),
【0006】である。これはデポラライザとしてLyo
t depolarizerというものを用いている。
これは複屈折性を持ち2:1の厚みを持つ扁平な結晶を
2枚光学主軸が45度捩じれたように接着したものであ
る。このようにデポラライザをいれると無偏光になるの
で右廻り光、左廻り光は何れも無偏光になるから干渉可
能である。
【0007】しかしそうなると偏光子を光源の直前にお
いて光源から出た光(これは直線偏光である)と偏光子
の偏光方向を合わせるということができなくなる。光源
と偏光子をつなぐシングルモ−ドファイバ内での偏波面
回転の問題もある。そこで、本発明者は一歩進んで偏光
子の直前にもうひとつのデポラライザを設けることを提
案した。
【0008】 特開平4−106416号公報 特開平4−106420号公報 特開平4−106417号公報
【0009】この内はデポラライザとして、2本の偏
波面保存光ファイバを、光学主軸が45度捩じれた状態
で軸方向に接続したものを用いる。その長さの比は2:
1とする。短い方の偏波面保存光ファイバの長さは、複
屈折による光路差が、発光素子のコヒ−レント長より長
くなるようにする。
【0010】このようなデポラライザは既に述べたよう
に公知である。図7にこれを示す。図6は本発明者が主
張する2つのデポラライザを有する光ファイバジャイロ
の概略構成図である。
【0011】は発光素子の偏光方向に対して45度主
軸が傾いた偏波面保存ファイバを発光素子に対向させる
ことによって実質的にデポラライザとしたものである。
【0012】は複屈折性結晶を発光素子から出た光の
経路に発光素子の偏光に対して45度主軸を傾けて置い
たものである。前例と同じように発光素子の偏光と複屈
折性結晶によって実質的にデポラライザを構成したもの
である。
【0013】以上のものは狭義の独立なデポラライザを
二つ設けたものである。その後、本発明者は偏光子に隣
接してデポラライザを設けるときは、複屈折性材料を一
つ節減できることを発見した。つまり一つの複屈折性材
料によってデポラライザが構成できる。これは偏光子に
依存した不完全なデポラライザであるがその作用は独立
のデポラライザと同様である。広義のデポラライザであ
る。
【0014】 特願平3−198534(1991.7.12出願) 特願平4−139899(1992.4.30出願)
【0015】は偏波面保存光ファイバでできたファイ
バ型の偏光子の直前に、偏波面保存光ファイバを主軸が
45度捩じれたように接合したものである。もちろんこ
の偏波面保存光ファイバの複屈折率B=nx −ny と長
さLの積が、光源のコヒ−レント長Cよりも長くしてあ
る。つまりBL>Cである。この不等式はデポラライザ
で必ず満たさなければならない。
【0016】図9にこの光ファイバジャイロの構成を示
す。デポラライザは二つあり、偏光子の直前のデポララ
イザが簡略化された広義のデポラライザである。ファイ
バコイルの近くには独立のデポラライザがある。
【0017】は偏光子がファイバ型に限らず一般の偏
光子であり、偏光子の前のデポラライザだけでなく、後
ろのデポラライザも広義の(複屈折性材料が一つ)デポ
ラライザとしている。より一般化したものである。いず
れにしても本発明者の提案する光ファイバジャイロは2
つのデポラライザを備える。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】発光素子と偏光子の間
にシングルモ−ド光ファイバが存在するときには、発光
素子と偏光子の間にもうひとつデポラライザを入れるべ
きだというのが本発明者の意見であり、そうしたものが
前記〜の発明である。つまり、デポラライザは二つ
必要である。、はデポラライザの構造を簡略化した
ものである。
【0019】本発明者以外に同じことを提案しているも
のはいないようである。従って、現在のところ2つのデ
ポラライザを入れた光ファイバジャイロの問題点も明ら
かでないしその難点も気づかれていないと思われる。デ
ポラライザは直線偏光、円偏光、楕円偏光などを無偏光
にするものであるが、基本的な構造は2:1の長さの複
屈折性を有する光学材料を主軸が45度捩じれる方向に
接着したものである。偏波面保存ファイバで作るときも
原理は同様である。
【0020】これらの複屈折性による光路差が光源のコ
ヒ−レント長以上であれば良い。すると偏波面が直交す
る光の光路差がコヒ−レント長以上になり互いに干渉で
きない。2:1の長さであるから、同じ偏波面を有する
光は常にコヒ−レント長以上に光路差を持ち、これらの
光の振幅の2乗の和が一定であるから無偏光なのであ
る。デポラライザがひとつだけの時はそれでよい。
【0021】しかしデポラライザを2つ用いると簡単で
ないことが起きる。ひとつのデポラライザを通過するこ
とによってコヒ−レント長以上の光路差が生じた光の間
では永久に干渉が起こらないかと言うとそうではない。
もうひとつのデポラライザを通るときに複屈折性の影響
が反対方向に現れて2つの光の光路差がコヒ−レント長
以内になることが考えられる。するとこの2つの光が干
渉する。光の偏波面の回転はシングルモ−ドファイバの
中では常に起こりうるから干渉光の強さが変動する。こ
れは出力に現れてノイズになる。
【0022】このような難点は本発明者が2つのデポラ
ライザを入れることにしたために初めて現れるものであ
って本発明者が最初に気づいたものであろう。本発明は
このような2つのデポラライザを有する光ファイバジャ
イロのデポラライザ間の干渉ともいうべきものを解決す
ることが本発明の目的である。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは、ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光を伝搬
させ両廻り光の位相差からファイバコイルの回転角速度
を求めることを原理とする光ファイバジャイロであっ
て、コヒ−レント長がCである準単色光を生ずる発光素
子と、シングルモ−ド光ファイバを多数回巻回したファ
イバコイルと、ファイバコイルの中を左廻り右廻りに伝
搬した光を干渉させ干渉光の強度を検出する受光素子
と、円偏光または楕円偏光の光を直線偏光に変換する偏
光子と、発光素子につながる第1ファイバ光路と受光素
子につながる第5ファイバ光路とを偏光子を含む第2フ
ァイバ光路に結合する第1分岐合流素子と、ファイバコ
イルの両端につながる第3ファイバ光路と第4ファイバ
光路とを第2ファイバ光路に結合する第2分岐合流素子
と、光源と偏光子の中間に設けられ光の偏波面をランダ
ムにする第1のデポラライザと、ファイバコイルの両端
と第2分岐合流素子とをつなぐ第3ファイバ光路又は第
4ファイバ光路の途中に設けられ光の偏波面をランダム
にする第2のデポラライザとを含み、発光素子から出射
した光を第1のデポラライザで無偏光にしてから偏光子
へ通すようにしてあり、第1のデポラライザは長さL
a 、Lb 、複屈折率Ba 、Bb の2つの複屈折性材料
A、Bを主軸を45度傾けて接合したものであり、第2
のデポラライザは長さLc 、Ld 、複屈折率Bc 、Bd
の2つの複屈折性材料C、Dを主軸を45度傾けて接合
したものであり、シングルモ−ドファイバの長さと複屈
折率の積、分岐合流素子の長さと複屈折率の積の和をB
ss で表すこととし、−1、0、+1の何れかの値を
取る各複屈折性材料A、B、C、Dの三値係数をPa
b 、Pc 、Pd とし、各複屈折性材料の三値係数、複
屈折率長さの積の和が次の関係 |Paaa +Pbbb +Pccc +Pd
dd |−Bss >C を満足するようにしたことを特徴とする。
【0024】本発明の第2の光ファイバジャイロは、フ
ァイバコイルの中を左廻り右廻りに光を伝搬させ両廻り
光の位相差からファイバコイルの回転角速度を求めるこ
とを原理とする光ファイバジャイロであって、コヒ−レ
ント長がCである準単色光を生ずる発光素子と、シング
ルモ−ド光ファイバを多数回巻回したファイバコイル
と、ファイバコイルの中を左廻り右廻りに伝搬した光を
干渉させ干渉光の強度を検出する受光素子と、円偏光ま
たは楕円偏光の光を直線偏光に変換する偏光子と、発光
素子につながる第1ファイバ光路と受光素子につながる
第5ファイバ光路とを偏光子を含む第2ファイバ光路に
結合する第1分岐合流素子と、ファイバコイルの両端に
つながる第3ファイバ光路と第4ファイバ光路とを第2
ファイバ光路に結合する第2分岐合流素子と、偏光子の
直前に設けられ光の偏波面をランダムにする第1のデポ
ラライザと、ファイバコイルの両端と第2分岐合流素子
とをつなぐ第3ファイバ光路又は第4ファイバ光路の途
中に設けられ光の偏波面をランダムにする第2のデポラ
ライザとを含み、発光素子から出射した光を第1のデポ
ラライザで無偏光にしてから偏光子へ通すようにしてあ
り、第1のデポラライザは長さLa 、複屈折率Ba の一
つの複屈折性材料Aをその主軸が偏光子の透過軸に対し
て45度傾くように偏光子に直接に接合したものであ
り、第2のデポラライザは長さLc 、Ld 、複屈折率B
c 、Bd の2つの複屈折性材料C、Dを主軸を45度傾
けて接合したものであり、シングルモ−ドファイバの長
さと複屈折率の積、分岐合流素子の長さと複屈折率の積
の和をBss で表すこととし、−1、0、+1の何れ
かの値を取る各複屈折性材料A、B、C、Dの三値係数
をP a 、Pb 、Pc 、Pd とし、各複屈折性材料の三値
係数、複屈折率長さの積の和が次の関係 |Paaa +Pccc +Pddd |−Bs
s >C を満足するようにしたことを特徴とする。
【0025】
【作用】図1は第1デポラライザの中での異なる偏波面
を持つ光の光路差をデポラライザ等の長さの関数として
示すものである。デポラライザは複屈折性材料二つA、
Bを(複屈折性検結晶、偏波面保存光ファイバなど)光
学主軸が45度捩じれたように接合したものである。材
料Aの長さをLa 、複屈折率をBa とする。材料Bの長
さをLb 、複屈折率をBb とする。
【0026】複屈折率というのは、複屈折性材料内を伝
搬する常光線と異常光線の屈折率の差である。横軸は複
屈折性材料の内部の点の一方の光の入射点Oからの距離
である。縦軸は実効的な光路長である。材料Aが複屈折
性を持つから偏波面が主軸方向に直交する光ア、イに対
して光路長がBa (=nxa−nya)に比例して相違す
る。光路長差をΔWとすると、これはO点からの距離を
xとしてBa xと書くことができる。デポラライザは長
さLa とLb の複屈折性材料A、Bを光学主軸が45度
捩じれたように接着したものである。
【0027】多くはLb =2La というように1:2の
長さにする。しかし本発明ではそのような前提はないも
のとする。一般的なデポラライザの条件を考察する必要
があるからである。
【0028】最初のファイバLa の終わりでは光路長が
D、Eで示されるように分岐する。一方の主軸に偏波面
のある光アはD点に、もう一方の主軸に偏波面のある光
イはE点に光路長がある。これらの絶対値はどうでも良
くてその差が意味をもつ。光路長差DEはBaa であ
る。勿論DEは光源のコヒ−レント長Cより長くする。
そうでなければデポラライザにならない。
【0029】またアとイの光の強度は等しくない。2番
目のファイバLb にアとイの光が入射するが、1番目と
2番目のファイバの光学主軸が45度をなすので、ア、
イともに2等分されて2主軸方向の偏波面を持つ光とし
て伝播する。アの光はウとエに分離する。イの光はオと
カに分離する。ウとオは同方向に偏波面を持つ光であ
る。しかしこれらはコヒ−レント長以上の光路差ΔW=
aa があるのでこの状態では干渉しない。つまり2
乗検波しても交差項がない。エとカも同方向に偏波面を
持つ光である。これの光路長差も同じである。
【0030】2番目の複屈折性材料の終端でウ、オ、
エ、カの光の光路長のずれをF、G、H、Jで示す。無
変化のものに比較して、ウの光(F)は(Baa +B
bb)、オの光(G)は(−Baa +Bbb )、
エの光(H)は(Baa −Bbb )、カの光(J)
は(−Baa −Bbb )というように光路長が増減
変化する。この例ではBaa <Bbb となっている
が、これは逆でも良いのは勿論である。両方を含めるた
めには、差の式において絶対値記号を付ければ良い。
【0031】光路長差FG=Baa 、GH=Bbb
−Baa 、HJ=Baa は何れも光源のコヒ−レン
ト長以上に設定してある。つまりBaa >C、Bb
b >C、|Bbb −Baa |>Cである。
【0032】ウ、オは同一偏波面、エ、カはそれらに直
交する偏波面を持つが、何れにしても相互に干渉しな
い。光強度はウ=エ、オ=カであるから、それぞれの偏
波面の光の強度がウ+オ、エ+カとなるがこれらは同一
になる。したがってどの偏波面についても光の強度が同
一になり無偏光になる。だからデポラライザとなるので
ある。
【0033】通常はこの光路長差を同一にするためにL
b =2La 、Ba =Bb とする。通常はデポラライザの
作用としてこれ以上考察されることはない。本発明はL
a =2Lb でない場合も成り立ちその限界を極めようと
する。それだけではなく本発明では2のデポラライザを
使うからもうひとつのデポラライザの作用についても考
えなければならない。従来このようなことが考察された
ことはなかった。
【0034】図2に第2デポラライザの光路長差を示
す。図1とほぼ同じものである。パラメ−タが違う。二
つの複屈折性材料C、Dがある。初めの複屈折性材料C
の長さがLc で複屈折率はBc である。2番目のものの
複屈折性材料Dの長さがLd で複屈折率はBd である。
長さがLd であるとする。
【0035】1番目の複屈折性材料Cでキとクの光に分
離される。接合面での光路長差をM、Nで表す。この差
はBcc である。2番目の複屈折性材料Dでキがケと
コに分離する。クの光はサとシの光に分離する。複屈折
性材料Dの終点で光路長差がP、Q、R、Sになる。
【0036】ケの光(P)は(Bcc +Bdd )、
サの光(Q)は(−Bcc +Bdd )、コの光
(R)は(Bcc −Bdd )、シの光(S)は(−
cc−Bdd )というように光路長が増減する。
【0037】光路長差はPQ=Bcc 、QR=Bd
d −Bcc 、RS=Bcc となる。これらも光源の
コヒ−レント長C以上になるように設定してある。つま
りBcc >C、|Bdd −Bcc |>Cである。
【0038】さてこれからが問題である。2のデポララ
イザがあるので1番目のデポラライザでコヒ−レント長
以上に離れてしまった光が2番目のデポラライザで反対
方向の光路長変化を受けて再び干渉する可能性がある。
【0039】もしもこれらを繋ぐシングルモ−ドファイ
バで偏波面による光路長差が生じないとすると、1番目
のデポラライザの終点F、G、H、Jそれぞれに、図2
の点Kが接続されることになる。
【0040】もしも第1、第2のデポラライザが全く等
価であり、Ba =Bb =Bc =Bd、La =Lc 、Lb
=Ld 、しかもLb =2La 、Ld =2Lc であるとす
れば、図3のようになる。これは蓋然性が高い仮定であ
ろう。デポラライザが二つ必要なら同じデポラライザを
つい使ってしまうであろう。
【0041】しかしこれは致命的な誤りである。一旦コ
ヒ−レント長以上に離れた光が再びコヒ−レント長以内
に入ってきて相互に干渉するようになるからである。デ
ポラライザの作用が損ない合うということである。
【0042】4つの光がそれぞれ4つずつに分離し16
の光になるが、7種類の光路長差しかないので、この内
14の光までが同一の光路長に戻るわけである。光路長
差が同一になればこれらの光が干渉する。全く同一でな
くても光路長差がコヒ−レント長以内であれば干渉す
る。これはドリフトの原因になる。このような事は本発
明者が初めて気づいたことである。
【0043】再干渉と簡単に呼ぶことにしよう。これを
避けるためには、4つの光がさらに4つに分離されて、
16の互いにコヒ−レント長以上に分離された光になれ
ば良い。図4に図1と図2の光路長差図を合成したもの
を示す。紙面が小さいので、複屈折率Bと対応長さLの
積BLを単にLで表現してある。つまりここで使ってい
る記号は、La →Baa 、Lb →Bbb 、Lc →B
cc 、Ld →Bdd と読み替えるべきである。
【0044】そしてこれが重要なことであるが、光路差
の最終点ではこれらが一致しないようにしてある。隣接
点の光路長の差も書き込んである。これらの光路長の内
最近接のものがコヒ−レント長C以上であれば何れの光
も再干渉しないということになる。
【0045】これは複雑な条件を捜すことのようにも見
えるが、結局のところ、最近接の光路長差というのは、
aa 、(Bbb −Baa )とBcc 、(Bd
d−Bcc )の2つずつの変数を相互に差し引いた
もののいづれかである筈である(Baa <Bbb
cc <Bdd という仮定して)。これらの差がコ
ヒ−レント長以上であることが要求される。つまり、
【0046】 |Baa −Bcc |>C (1) |(Bbb −Baa )−Bcc |>C (2) |Baa −(Bdd −Bcc )|>C (3) |(Bbb −Baa )−(Bdd −Bcc )|>C (4)
【0047】であれば良いのである。但しこれは前記の
不等式(Baa <Bbb 、Bcc <Bdd
や、それぞれの複屈折性材料についての前述のBL>C
という条件と連立させなければならない。これでは分か
りにくいかもしれないので後に一般式を与える。
【0048】もしも同一のデポラライザを2つ使うとし
たらこれらの不等式はいずれも満足されない。同一のデ
ポラライザが二つあるときは、左辺はいずれも0になる
からである。
【0049】さらにシングルモ−ドファイバでは偏波面
による位相速度の違いつまり複屈折性がないはずである
が、実際には少しある。またファイバカップラなどの分
岐合流素子での複屈折性も少しはあろう。図5のように
シングルモ−ドファイバやファイバカップラによる分離
も考えなければならない。これらに因る複屈折性をBs
s とする。これはシングルモ−ドファイバの長さ
s1、複屈折率Bs1と分岐合流素子の長さLs2、Ls3
複屈折率Bs2、Bs3の積の和である。Bss =Bs1
s1+Bs2s2+Bs2s2である。
【0050】従来はこの影響も考慮されていなかったと
思う。この複屈折性はデポラライザの光路長差を削減す
る方向に働く。言い換えれば光源のコヒ−レント長Cを
延長するように働く。そこでこれを考慮に入れようとす
ると、コヒ−レント長Cを、(C+BSS )に置き換
えれば良い。
【0051】光が伝搬する光路の中には、シングルモ−
ドファイバや分岐合流素子が介在しているからこれらに
よる影響も考えに入れると、(1)〜(4)はつぎの様
に変形される。
【0052】 |Baa −Bcc |−Bss >C (5) |(Bbb −Baa )−Bcc |−Bss >C (6) |Baa −(Bdd −Bcc )|−Bss >C (7) |(Bbb −Baa )−(Bdd −Bcc )|−Bss >C(8)
【0053】以上の説明は、4つの複屈折性材料の複屈
折率と長さの積BLの大小関係について幾つかの前提を
置いている。不等式もこれらの仮定の下に成り立つべき
ものである。これらの不等式は常に要求されるが、前記
の不等式を前提にしない場合は、これら以外に多くの不
等式を必要とする。
【0054】図4の最終的な出力を見れば分かるが、光
路の違う光成分が24 =16もある。これらの光路長の
差が全て(C+BSS )より大きいことが必要であ
る。16の光路長の全てを相互に比較して不等式を作る
とすれば、その数は16×15÷2=120個の不等式
ができる。しかしこれらの不等式の中には同一のものが
幾つかあり独立ではない。このままでは、独立な不等式
がどれであるのかを指定できないし、独立な不等式の数
が幾つであるかということすら分からない。
【0055】本発明が明確な指針を提供できる発明とし
て成立するためには、独立な不等式が幾つ有り、それが
どう書けるのかを明確にしなければならない。そこで次
に一般理論を述べる。これは本発明者が創意工夫したも
ので他に類例を見ないものである。
【0056】図8に4つの複屈折性材料における光路の
選択の方法を示す。複屈折性材料Aにおいて、光路の選
択により、光路長差が複屈折性がない場合に比較して、
±Baa /2だけ増加または減少する。そこで±1/
2の値を取るスピン係数Saというものを新たに導入す
る。Sa =±1/2である。これを用いると、複屈折性
材料Aでの光路長差の変化がSaaa として表現で
きる。次に複屈折性材料Bでの光路長差の変化は±Bb
b /2てある。これもスピン係数Sc =±1/2を用
いて、Sbbb として表現できる。
【0057】また、第3の複屈折性材料Cでの光路長差
の変動も、Sccc と書ける。第4の複屈折性材料
Dの光路長差の変動もSddd と書くことができ
る。結局4つの複屈折性材料を透過したときの合計の光
路長差Wはこれらの和として書ける。
【0058】 W=Saaa +Sbbb +Sccc +Sddd (9) Sa ,Sb ,Sc ,Sd =±1/2 (10)
【0059】4つの複屈折性材料を通過する時の経路の
選び方は、24 =16通り有る。そこで経路に番号iを
付ける。経路i(=1〜16)は、4つのスピン係数S
a i、Sb i、Sc i、Sd iの値により指定できる。つまり、
【0060】 Wi =Sa iaa +Sb ibb +Sc icc +Sd idd (11)
【0061】と書ける。二つの異なる任意の経路iとj
の光路長差Wi 、Wj の差Wijは、
【0062】 Wij=Wi −Wj =(Sa i−Sa j)Baa +(Sb i−Sb j)Bbb +(Sc i −Sc j)Bcc +(Sd i−Sd j)Bdd (12)
【0063】となる。本発明者の主張は、異なる経路の
光路長差の差Wijの絶対値が(C+BSS )より大き
いということである。つまり、本発明は不等式|Wij
>(C+BSS )によって簡明に表現される。
【0064】Wijの内容をより明確にする。二つの経路
のスピン係数の差(Si −Sj )を三値係数Pijとす
る。つまりPa ij =Sa i−Sa j、Pb ij =Sb i−Sb j
c ij=Sc i−Sc j、Pd ij =Sd i−Sd j とする。
【0065】スピン係数が±1/2の値しか取らないの
であるから、三値係数Pa ij 、Pb ij 、Pc ij 、Pd ij
は−1、0、+1の3つの値しか取らない。それで三値
係数と呼ぶことにする。
【0066】 Wij=Pa ijaa +Pb ijbb +Pc ijcc +Pd ijdd (13)
【0067】となる。本発明の条件(|Wij|>(C+
SS ))は、
【0068】 |Pa ijaa +Pb ijbb +Pc ijcc +Pd ijdd |>(C +BSS ) (14) Pa ij ,Pb ij ,Pc ij ,Pd ij =−1、0、+1 (15) i,j=1,2,3,・・・16 (16) i≠j (17)
【0069】と書ける。これはiとjをサフィックスと
して付けている、省略のない表現である。
【0070】しかし経路の番号iとjは、三値係数の組
合わせが異なっているということを示すだけのもので、
その三値係数自体の選び方を指示しているわけでない。
三値係数は−1、0、+1の何れかをとることというこ
とも分かっている。iとjの付記は実は不要であるとい
える。そこでサフィックスを除いて次のように表現でき
る。
【0071】 |Paaa +Pbbb +Pccc +Pddd |>(C+BS S ) (18) Pa ,Pb ,Pc ,Pd =−1、0、+1 (19)
【0072】となるが、この他のi≠jという条件は、
三値係数Pa 、Pb 、Pc 、Pd の全てが同時に0とな
らないという条件に置き換えられる。このようにするこ
とにより重複した条件の数が少なくなり本発明を特徴付
ける不等式が明らかになる。三値係数は3通りの数を取
り、これが4つあるので、全部で34 =81の場合があ
る。しかし三値係数全てが同時に0になるひとつの場合
が除外されるので、80通りの場合がある。さらに絶対
値記号がついているので、この記号内の三値係数のすべ
てに付き符号を入れ替えたもの(−→+、+→−)は等
価である。従って独立な不等式は80÷2=40で40
通りということになる。
【0073】本発明は4つの複屈折性材料を持つ場合、
光路長差に関する40の不等式(18)によって定義付
けられる。スピン係数と三値係数により本発明を定義付
ける不等式が明瞭になる。上の式で右辺(C+BS
S )のBSS を左辺に移項すると、
【0074】 |Paaa +Pbbb +Pccc +Pddd |−BSS >C (20) Pa ,Pb ,Pc ,Pd =−1、0、+1 (21)
【0075】これを本発明の表現としても良い。
【0076】次に、偏光子に隣接して設けられる一つの
複屈折性材料を用いたデポラライザを一つと、独立のデ
ポラライザとで、実効的に二つのデポラライザを含む光
ファイバジャイロについて同様のことを考える。図9は
このような光ファイバジャイロの全体図である。前述の
ようにこれは特願平3−198534や特願平4−13
9899等で提案されている。
【0077】図9で偏光子19があるがこの直前に長さ
がLa 、複屈折率がBa の複屈折性材料Aが、その主軸
方向が偏光子の透過軸に対して45度捩じれた方向で接
続されている。これが第1デポラライザである。前例で
述べた第1デポラライザに比べ複屈折性材料Bが欠けて
いる。通常のデポラライザは二つの複屈折性材料を45
度の角度で接合しなければならないが、このデポラライ
ザは偏光子があるので一つの複屈折性材料で済む。
【0078】第2のデポラライザがファイバコイル4の
近傍にあるが、これは通常の二つの複屈折性材料CとD
を45度捩じれた方向で接合したものである。この場合
は3つの複屈折性材料A、C、Dが存在する。これら3
つの複屈折性材料A、C、Dの複屈折率Ba 、Bc 、B
d 、長さLa 、Lc 、Ld について互いに干渉しない条
件を考察する。複屈折性材料が一つ少ないので条件はよ
り簡単になることが予想される。
【0079】それより前に、偏光子と合体した一つの複
屈折性材料によってデポラライザがどうして構成される
のかということについて説明する。図10において一つ
の複屈折性材料Aと、偏光子がAの光学主軸と偏光子の
透過軸が45度捩じれた角度で接合されているとする。
下に光路長差を描いている。
【0080】O点で複屈折性材料Aに光が入射する。B
a の複屈折率を持つので単位長さ当たりBa の光路長差
が発生する。互いに直交する直線偏光をウとヲで表現し
ている。長さがLa であるから、Aの出口での光路長差
DEはBaa である。これが偏光子に入るが、偏光子
の透過軸が複屈折性材料Aの主軸と45度の角度をなす
ので、直線偏光DとEはともに半分ずつ透過軸方向とこ
れに直角方向に偏波面を持つ光に分割される。ウはノと
オに、ヲはクとヤに別れる。
【0081】偏光子であるから、透過軸方向に偏波面を
持つノとクの光は透過できる。しかしこれと直角方向に
偏波面を持つオとヤの光は偏光子で吸収され消滅する。
外部にはノとオの光しか出ない。これらの光路長差はB
aa でありこれはコヒ−レント長Cより長く選ぶの
で、これらの光は干渉しない。また、D点、E点での光
の分割が正確に1:1であるから、これを通過した光の
エネルギ−は初めの入射光のエネルギ−の正確に半分で
ある。
【0082】デポラライザはいかなる偏波面状態の光で
あったとしてもエネルギ−の半分だけは偏光子を通過で
きるようにするために偏光子の直前に挿入するのであ
る。この条件を満たしているから複屈折性材料Aと偏光
子の組み合わせで、デポラライザが構成されているとい
う事が分かる。
【0083】図12によって、光路長差について考察す
る。これは既に考察したものが4回分岐するのに比較し
て、3回しか分岐しない。分岐が1回少ないのでより単
純な関係にある。第1デポラライザの分が点Oと破線で
結ばれる点D、Eである。光路長差はBaa である。
第2のデポラライザは二つの複屈折性材料C、Dとより
なる。これらの複屈折率はBc 、Bd であり、長さはL
c 、Ld とする。
【0084】2点D、Eから第2デポラライザの作用に
よる光路長差が発生する。複屈折性材料Cによる光路長
差はBcc である。点Dから出発した光は偏波面の違
いにより点F、Hに分離する。点Eから出発した光は偏
波面の違いによりGとHに分離される。これらの光路長
差がBcc である。EとGは同一偏波面、HとJは同
一偏波面を持つ。
【0085】複屈折性材料Dによってこれらがさらに8
つの光路長差のある成分に分離される。上から順にS、
T、U、V、W、X、Y、Zとする。
【0086】光路長差はそれぞれ、S=(Baa +B
cc +Bdd )/2、T=(−Baa +Bcc
+Bdd )/2、U=(Baa −Bcc +Bd
d )/2、V=(−Baa −Bcc +Bdd )/
2、W=(Baa +Bc c −Bdd )/2、X=
(−Baa +Bcc −Bdd )/2、Y=(Ba
a −Bcc −Bdd )/2、Z=(−Baa
cc −Bdd )/2である。
【0087】これらの大小の順序は、Baa 、Bc
c 、Bdd の大小関係により変動する。これら全ての
光路差の差がいずれも(C+BSS )より大きくなけ
ればならない。
【0088】このような事情は前例と同じである。8個
のパラメ−タがあり、これらの差の絶対値が何れも(C
+BSS )より大きいというのであるから、28個の
不等式ができる。しかしこれは先例と同じく、全てが独
立の関係ではなくて、同一の不等式を含む。Baa
cc 、Bdd の大小関係を場合分けして、不等式
の数を制限することができる。しかしこれも繁雑である
から、まず一般式を導くことにしよう。
【0089】点Oから、等確率で点DとEに至るが、複
屈折性のない場合に比較して、±Baa /2だけ増減
する。そこでスピン係数Sa =±1/2というものを定
義する。これを使うと、複屈折性材料Aでの光路長差の
発生はSaaa と書くことができる。スピンという
のは量子力学における電子の角運動量を表すものである
が、ここではそのような意味はない。単に±1/2の値
をとるという事からの類推で名前を付けた。同様に複屈
折性材料Cでの光路長差はスピン係数SC =±1/2を
用いて、Sccc と書くことができる。また複屈折
性材料Dの光路長差はスピン係数Sd を使ってSdd
d と書ける。全光路長差Wは、
【0090】 W=Saaa +Sccc +Sddd (22)
【0091】と表記することができる。スピン係数の選
び方にによりこれは8の異なる値を取る。これが図11
のS〜Zに対応する。光路のモ−ドをiで示す。ここで
はi=1〜8である。サフィックスとしてiを付けて、
光路iの光路長差Wi
【0092】 Wi =Sa iaa +Sc icc +Sd idd (23)
【0093】光路iと光路jの光路長差の差Wijは、
【0094】 Wij=Wi −Wj =(Sa i−Sa i)Baa +(Sc i−Sc i)Bcc +(Sd i −Sd i)Bdd (24)
【0095】となる。スピン係数は+1/2か−1/2
のいずれかの値を取るから、これらの差は−1、0、+
1のいずれかである。これを三値係数Pで表現する。P
a ij =Sa i−Sa j、Pc ij =Sc i−Sc j、Pd ij =Sd i
−Sd jである。これを使うと
【0096】 Wij=Pa ijaa +Pc ijcc +Pd ijdd (25) と書くことができる。本発明は全ての光路に付いてその
光路長差が(C+BSS )より大きいということを要
求するので、|Wij|>(C+BSS )という不等式
が、全ての異なる光路i、jについて成り立てば良い。
これを陽に書くと次の不等式表現が得られる。
【0097】 |Pa ijaa +Pc ijcc +Pd ijdd |>(C+BSS ) (26) Pa ij ,Pc ij ,Pd ij =−1,0,+1 (27) i,j=1,2,・・・,8 (28) i≠j (29)
【0098】これは三値係数が3種類の値を取るので、
3 =27個の式になるが、i=jが除かれるので、三
値係数が全て0というのが除外される。ために26個の
式になる。
【0099】しかし絶対値記号が付いているので、正負
の符号を全て入れ替えた式が等価になる。それで独立な
不等式の数は13個である。三値係数からサフィックス
iとjを除外して簡略化して表現することもできる。但
しこれが−1,0,+1を取るということを忘れてはい
けない。
【0100】 |Paaa +Pccc +Pddd |−BSS >C (30) Pa ,Pc ,Pd =−1,0,+1 (31) これが簡略化した不等式表現である。
【0101】
【実施例】図6は二つの独立のデポラライザを持つ本発
明の実施例に係る光ファイバジャイロを示す。これは光
路が殆ど全て光ファイバで構成されている。シングルモ
−ド光ファイバを主としているが、偏波面保存光ファイ
バを一部に用いている。この光ファイバジャイロは、発
光素子1、第1、第2デポラライザ2、3、ファイバコ
イル4、位相変調器5、受光素子6、第1、第2ファイ
バカップラ7、8、偏光子9などを含む。
【0102】これらの部品が光ファイバにより相互に連
結されている。偏光子は偏光プリズム、偏光板、金属誘
電体多層膜、ファイバ型偏光子などを使うことができ
る。もしファイバ型偏光子を使うと光路の全てをファイ
バで構成できる。
【0103】発光素子1は準単色光を出す光源である。
レ−ザダイオ−ド、ス−パ−ルミネッセントダイオ−ド
が用いられる。ただしコヒ−レント長Cが短いものでな
ければならない。
【0104】デポラライザ2、3は楕円偏光、円偏光、
直線偏光等を無偏光にする素子である。第1のデポララ
イザは第1のファイバカップラ7と偏光子9の間にあ
る。第2のデポラライザ3は第2のファイバカップラ8
とファイバコイル4の間に入れる。
【0105】第1のデポラライザは図7で示すように偏
波面保存光ファイバ2本(A、B)を、光学主軸が45
°をなすように軸方向に接続したものである。同じ偏波
面保存光ファイバであるから、複屈折率は等しい。Ba
=Bb =B1 と書く。そして2つの偏波面を持つ光の光
路差が、発光素子のコヒ−レント長以上であるようにす
る。
【0106】従来は2つの光ファイバの長さは2:1と
することが多かった。しかし本発明ではこの比はもっと
自由に決められる。複屈折率が同一であるから、短い方
の光ファイバが前記の条件を満たさなければならない。
偏波面がx方向、y方向である光の屈折率をnx 、n
y 、ファイバの長さをLa 、Lb 、発光素子のコヒ−レ
ント長をCとすると、
【0107】 (nx −ny )La >C, (nx −ny )Lb >C (32)
【0108】ということであるが、Ba =Bb =B1
x −ny であるので、これは簡単に
【0109】 B1a >C,B1b >C (33) ということである。
【0110】第2のデポラライザ3についても同様で、
偏波面保存光ファイバの長さをLc、Ld とし、複屈折
率をBc =Bd =B2 で表すと
【0111】 B2c >C,B2d >C (34)
【0112】となる。このような条件は良く知られてい
る。本発明ではこれらの複屈折性が、シングルモ−ドフ
ァイバやカップラの複屈折性によって打ち消されないと
いう条件を追加するので、
【0113】 B1a −Bss >C (35) B1b −Bss >C (36) B2c −Bss >C (37) B2d −Bss >C (38) B1 |La −Lb |−Bss >C (39) B1 |Ld −Lc |−Bss >C (40) という条件が独立に課される。
【0114】本発明ではさらに進んで、2つのデポララ
イザの作用が互いに打ち消さないということと、シング
ルモ−ドファイバやファイバカップラでの複屈折性によ
る光路長差BSS を考慮に入れて、Lb >La 、Lc
<Ld の場合に、次の条件を追加する。
【0115】 |B1a −B2c |−Bss >C (41) |B1 (Lb −La )−B2c |−Bss >C (42) |B1a −B2 (Ld −Lc )|−Bss >C (43) |B1 (Lb −La )−B2 (Ld −Lc )|−Bss >C (44)
【0116】このようにすれば第1のデポラライザによ
って4つの光路長差がコヒ−レント長以上の異なる光が
第2のデポラライザで16の光路長差がコヒ−レント長
以上の異なる光になり、再干渉を起こす可能性がない。
【0117】第1のデポラライザで無偏光になったあと
偏光子を通すからひとつの偏波面のものしか存在しなく
なる。すると4つの異なる光路長を持つ光の何れかが消
滅しそうにも思えるがそうではない。デポラライザの光
学主軸と偏光子の主軸が一致しないので、4つの光が何
れも偏光子を通過する。
【0118】勿論偏波面と偏光子主軸のなす角の余弦に
比例して減退する。偏光子を通過したものがすべて第2
のデポラライザで光路長変化を受けるが勿論偏波面が同
じものだけが干渉の可能性がある。
【0119】すると干渉可能な光の間に制限があるよう
にも思えるが、シングルモ−ドファイバで偏波面が偶然
的に回転するので、全ての光の間に干渉の可能性が生ず
るのである。ところが(41)〜(44)のようにすれ
ばいずれの光の間でも干渉が起こらない。従って角速度
測定においてドリフトが少なくなる。
【0120】デポラライザについて説明したから、以下
その他の構成について説明する。ファイバコイル4はシ
ングルモ−ド光ファイバを多数回巻き回したものであ
る。位相変調器5は円筒形の圧電振動子にファイバコイ
ルの一端近くの光ファイバを巻き付けたものである。圧
電振動子に交流の励起電圧を与えるとこれが半径方向に
膨縮するので光ファイバが伸縮しこの中を伝搬する光の
位相が変化する。受光素子6はpin ホトダイオ−ドなど
であり、ファイバコイルを左廻り右廻りに伝搬した光を
干渉させ干渉光の強度を検出する。
【0121】ファイバカップラ7、8は2本の光ファイ
バの被覆を剥離して接近させ融着して引き伸ばしたもの
である。コア間の距離が小さいのでエバネッセント結合
する。一方の端から光を入れると、他方の2本の端に半
分ずつの光パワ−が出てくるように調整して作る。ビ−
ムスプリッタのように嵩高くなくて小型の分岐素子であ
る。
【0122】偏光子9としては、偏光プリズム、ファイ
バ型偏光子、金属誘電体多層膜などを用いることができ
る。ファイバ型偏光子というのは偏波面保存光ファイバ
を円筒に巻き付けたものである。直交する偏波面を持つ
二つのモ−ドの内ひとつのモ−ドが放射モ−ドとなって
減衰するから残りのひとつのモ−ドの光だけがこの中を
通過できる。だから偏光子と等価の働きをする。これが
偏波面保存ファイバであるので本発明のようにデポララ
イザの構造を単純化できる。
【0123】次にファイバで形成される光路について説
明する。第1ファイバ光路11は発光素子1と第1ファ
イバカップラ7の間を連絡する。シングルモ−ド光ファ
イバである。発光素子1とファイバ端の間には集光光学
系10がある。第2ファイバ光路12は第1ファイバカ
ップラ7と第2ファイバカップラ8との間を連絡する。
第3ファイバ光路13と第4ファイバ光路14はファイ
バコイル4の両端部分でいずれも第2ファイバカップラ
8の一端に接続されている。
【0124】第5ファイバ光路15は第1ファイバカッ
プラ7と受光素子6とを連絡する。第6ファイバ光路1
6は第2ファイバカップラ8につながるファイバの余り
であり自由端を持っている。第7ファイバ光路17は第
1ファイバカップラ7につながるファイバの余りであり
自由端を持つ。分岐素子をファイバカップラにするとこ
のように自由端で終わる余りの部分がやむを得ず発生す
る。
【0125】第1、第2ファイバカップラ7、8の間の
第2ファイバ光路12の途中に偏光子が設けられる。位
相変調器5、第2デポラライザ3は、第3、第4ファイ
バ光路13、14の何れかに設けられる。この例では両
者が異なる光路に配分されているが、同一の光路にあっ
ても差し支えない。
【0126】第1のデポラライザ2は第2ファイバ光路
12の、第1ファイバカップラ7と偏光子9の間に設け
る。発光素子1より出射された光は直線偏光であるが、
第1のデポラライザ2で無偏光になる。これが偏光子9
に達しここである方向の直線偏光になる。いったん無偏
光にするから、偏光子9で直線偏光になった時の光の振
幅は、発光素子の方位には無関係で一定となる。発光素
子や偏光子の軸合わせをする必要がない。また外力や温
度により光ファイバ中で偏波面が回転しても、無偏光な
のであるから影響がない。
【0127】その後第2のファイバカップラ8を通って
2つに分岐する。ひとつはデポラライザ3を通りファイ
バコイル4を右廻り光として通過し位相変調器5を通っ
て第2ファイバカップラ8に戻る。もうひとつの光は先
に位相変調器5を通り、ファイバコイル4を左廻り光と
して伝搬しデポラライザ3を通って第2ファイバカップ
ラ8にもどる。第2のデポラライザがあるのは、ここで
直線偏光あるいは特定の方向に主軸を持つ楕円偏光であ
っても無偏光にして偏光子9を通ることが出来るように
するためである。
【0128】位相変調器は一定の変調周波数の信号を光
の位相に与える。左廻り光、右廻り光が何れも受光素子
6に入射しここで干渉する。干渉光の出力を同期検波し
右廻り光左廻り光の位相差を求める。
【0129】図9に示す光ファイバジャイロの実施例に
ついて説明する。これは図6のものとほぼ同じである
が、第1デポラライザ2が、一つの複屈折性材料と偏光
子19によってなっている。これがデポラライザとして
機能するということは既に説明した。この場合の光路差
に課されるべき条件は、前述のように、
【0130】 |Paaa +Pccc +Pddd |−BSS >C Pa ,Pc ,Pd =−1,0,+1 (45) である。その外の作用は前例と同じである。
【0131】
【発明の効果】本発明では、光ファイバジャイロの中に
二つのデポラライザを入れている。発光素子と偏光子と
の間に独立あるいは偏光子に依存した第1デポラライザ
を、第2ファイバカップラとファイバコイルの間に独立
の第2デポラライザを入れている。独立のデポラライザ
は、2本の長さの違う複屈折性材料(例えば偏波面保存
ファイバ、複屈折性結晶)を主軸が45度異なる様に接
続してなる。偏光子に依存したデポラライザは、偏光子
に一つの複屈折性材料を接続したものである。
【0132】デポラライザがふたつあるから相互の干渉
が起こりうるということが従来全く認識されていなかっ
た。等価のデポラライザを二つ使うと確実に相互干渉が
起こる。もしもデポラライザの干渉が起こると、光ファ
イバジャイロ出力のオフセットやドリフトが起こり正確
に角速度を求めることができない。
【0133】これに気づいたのは本発明者が初めてであ
ろう。本発明は2つのデポラライザの相互間証の起こる
条件を考察し、デポラライザを構成する複屈折性材料の
長さをある不等式に従って決定することによって再干渉
が起こらないようになっている。デポラライザ間の干渉
が起こらないので、デポラライザは本来の機能を十分に
発揮することができる。
【0134】さらにまた、コヒ−レント長Cを(C+B
SS )と読み替えて条件を設定しているので、シング
ルモ−ドファイバやファイバカップラによる複屈折性が
あっても出力がドリフトしなくなる。偏光子、デポララ
イザなどを含む殆ど全ての光路を光ファイバによって構
成したスケ−ルファクタの安定したドリフトのない光フ
ァイバジャイロを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2本の偏波面保存光ファイバを接合して作った
第1デポラライザの中での光学軸に沿う偏波面を持つ光
の光路長差をデポラライザ入射端面からの距離の関数と
して示す図。
【図2】2本の偏波面保存光ファイバを接合して作った
第2デポラライザの中での光学軸に沿う偏波面を持つ光
の光路長差をデポラライザ入射端面からの距離の関数と
して示す図。
【図3】2つのデポラライザを通った光の光路長の変化
を調べるために、図1と図2の光路長変化を相加えた場
合に等価な2つのデポラライザであると多くの光成分が
同一光路長になり再干渉可能になることを示す図。
【図4】本発明の場合に2つのデポラライザを通った光
の光路長が相互に異なり同一にならず再干渉可能でない
ことを示す図。
【図5】シングルモ−ドファイバでの複屈折性を考慮す
るための図。
【図6】2つの複屈折性材料を組み合わせて構成される
2つのデポラライザを含む本発明の実施例に係る光ファ
イバジャイロの構成図。
【図7】本発明で用いる偏波面保存光ファイバを組み合
わせたデポラライザの分解斜視図。
【図8】異なる光路を通る光成分の位相差が複屈折性材
料が発生する光路長差の半分を加減することにより得ら
れることを示すための図。
【図9】偏光子と複屈折性材料一つを組み合わせた実効
的デポラライザと、2つの複屈折性材料を組み合わせた
デポラライザを含む光ファイバジャイロの構成図。
【図10】偏光子と複屈折性材料を組み合わせたものが
実効的にデポラライザとして機能することを説明するた
めの図。
【図11】図10の光ファイバジャイロにおいて二つの
デポラライザがあることによる発生する光路の差によ
り、光路長差が発生するということを説明する図。
【符号の説明】
1 発 光 素 子 2 第1デポラライザ 3 第2デポラライザ 4 ファイバコイル 5 位相変調器 6 受 光 素 子 7 第1ファイバカップラ 8 第2ファイバカップラ 9 偏光子 10 集光光学系 11 第1ファイバ光路 12 第2ファイバ光路 13 第3ファイバ光路 14 第4ファイバ光路 15 第5ファイバ光路 16 第6ファイバ光路 17 第7ファイバ光路 19 偏光子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 2番目の複屈折性材料の終端でウ、オ、
エ、カの光の光路長のずれをF、G、H、Jで示す。無
変化のものに比較して、ウの光(F)は(1/2B
+1/2B)、オの光(G)は(−1/2B
+1/2B)、エの光(H)は(1/2B
−1/2B)、カの光(J)は(−1/2B
−1/2B)というように光路長が増減変
化する。この例ではB<Bとなっている
が、これは逆でも良いのは勿論である。両方を含めるた
めには、差の式において絶対値記号を付ければ良い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 ケの光(P)は(1/2B+1/
2B)、サの光(Q)は(−1/2B+1
/2B)、コの光(R)は(1/2B−1
/2B)、シの光(S)は(−1/2B
1/2B)というように光路長が増減する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】 さらにシングルモードファイバでは偏波
面による位相速度の違いつまり複屈折性がないはずであ
るが、実際には少しある。またファイバカップラなどの
分岐合流素子での複屈折性も少しはあろう。図5のよう
にシングルモードファイバやファイバカップラによる分
離も考えなければならない。これらに因る複屈折性をB
とする。これはシングルモードファイバの長さL
s1、複屈折率Bs1と分岐合流素子の長さLs2、L
s3、複屈折率Bs2、Bs3の積の和である。B
=Bs1s1+Bs2s2+Bs3s3であ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正内容】
【0083】 図11によって、光路長差について考察
する。これは既に考察したものが4回分岐するのに比較
して、3回しか分岐しない。分岐が1回少ないのでより
単純な関係にある。第1デポラライザの分が点0と破線
で結ばれる点D、Eである。光路長差はBであ
る。第2のデポラライザは二つの複屈折性材料C、Dと
よりなる。これらの複屈折率はB、Bであり、長さ
はL、Lとする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】 Wij=W−W=(S −S
)B+(S −S )B+(S
−S )B(24)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
    を伝搬させ両廻り光の位相差からファイバコイルの回転
    角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロで
    あって、コヒ−レント長がCである準単色光を生ずる発
    光素子と、シングルモ−ド光ファイバを多数回巻回した
    ファイバコイルと、ファイバコイルの中を左廻り右廻り
    に伝搬した光を干渉させ干渉光の強度を検出する受光素
    子と、円偏光または楕円偏光の光を直線偏光に変換する
    偏光子と、発光素子につながる第1ファイバ光路と受光
    素子につながる第5ファイバ光路とを偏光子を含む第2
    ファイバ光路に結合する第1分岐合流素子と、ファイバ
    コイルの両端につながる第3ファイバ光路と第4ファイ
    バ光路とを第2ファイバ光路に結合する第2分岐合流素
    子と、光源と偏光子の中間に設けられ光の偏波面をラン
    ダムにする第1のデポラライザと、ファイバコイルの両
    端と第2分岐合流素子とをつなぐ第3ファイバ光路又は
    第4ファイバ光路の途中に設けられ光の偏波面をランダ
    ムにする第2のデポラライザとを含み、発光素子から出
    射した光を第1のデポラライザで無偏光にしてから偏光
    子へ通すようにしてあり、第1のデポラライザは長さL
    a 、Lb 、複屈折率Ba 、Bb の2つの複屈折性材料
    A、Bを主軸を45度傾けて接合したものであり、第2
    のデポラライザは長さLc 、Ld 、複屈折率Bc 、Bd
    の2つの複屈折性材料C、Dを主軸を45度傾けて接合
    したものであり、シングルモ−ドファイバの長さと複屈
    折率の積、分岐合流素子の長さと複屈折率の積の和をB
    ss で表すこととし、−1、0、+1の何れかの値を
    取るが同時に全てが0とならない各複屈折性材料A、
    B、C、Dの三値係数をPa 、Pb 、Pc 、Pd とし、
    各複屈折性材料の三値係数、複屈折率長さの積の和が次
    の関係 |Paaa +Pbbb +Pccc +Pd
    dd |−Bss >C を満足するようにしたことを特徴とする光ファイバジャ
    イロ。
  2. 【請求項2】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
    を伝搬させ両廻り光の位相差からファイバコイルの回転
    角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロで
    あって、単色光を生ずる発光素子と、シングルモ−ド光
    ファイバを多数回巻回したファイバコイルと、ファイバ
    コイルの中を左廻り右廻りに伝搬した光を干渉させ干渉
    光の強度を検出する受光素子と、円偏光または楕円偏光
    の光を直線偏光に変換する偏光子と、発光素子につなが
    る第1ファイバ光路と受光素子につながる第5ファイバ
    光路とを偏光子を含む第2ファイバ光路に結合する第1
    分岐合流素子と、ファイバコイルの両端につながる第3
    ファイバ光路と第4ファイバ光路とを第2ファイバ光路
    に結合する第2分岐合流素子と、光源と偏光子の中間に
    設けられ光の偏波面をランダムにする第1のデポラライ
    ザと、ファイバコイルの両端と第2分岐合流素子とをつ
    なぐ第3ファイバ光路又は第4ファイバ光路の途中に設
    けられ光の偏波面をランダムにする第2のデポラライザ
    とを含み、発光素子から出射した光を第1のデポラライ
    ザで無偏光にしてから偏光子へ通すようにしてあり、第
    1のデポラライザは複屈折率がB1 で長さがLa であり
    直交する主軸方向に偏波面を持つ光成分の光路差が発光
    素子のコヒ−レント長C以上である(B1a >C)複
    屈折性材料Aと、複屈折率がB1 でLa より長い長さL
    b を持つ(Lb >La )複屈折性材料Bとを、主軸が4
    5度傾くように接合したものであり、第2のデポラライ
    ザは複屈折率がB2 で長さがLc であり直交する主軸方
    向に偏波面を持つ光成分の光路差が発光素子のコヒ−レ
    ント長C以上である(B1c >C)複屈折性材料C
    と、複屈折率がB2 でLc より長い長さLd を持つ(L
    d >Lc )複屈折性材料Dとを、主軸が45度傾くよう
    に接合したものであり、シングルモ−ドファイバの長さ
    と複屈折率の積、分岐合流素子の長さと複屈折率の積の
    和をBss で表すこととし、 B1a −Bss >C B2c −Bss >C |B1 (Lb −La )|−Bss >C |B2 (Ld −Lc )|−Bss >C |B1a −B2c |−Bss >C |B1 (Lb −La )−B2c |−Bss >C |B1a −B2 (Ld −Lc )|−Bss >C |B1 (Lb −La )−B2 (Ld −Lc )|−Bs
    s >C であるようにしたことを特徴とする光ファイバジャイ
    ロ。
  3. 【請求項3】 第1デポラライザにおいてLb =2La
    であり、第2デポラライザにおいてLd =2Lc であ
    り、 |B1a −B2c |−Bss >C であるようにした事を特徴とする請求項2に記載の光フ
    ァイバジャイロ。
  4. 【請求項4】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
    を伝搬させ両廻り光の位相差からファイバコイルの回転
    角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロで
    あって、コヒ−レント長がCである準単色光を生ずる発
    光素子と、シングルモ−ド光ファイバを多数回巻回した
    ファイバコイルと、ファイバコイルの中を左廻り右廻り
    に伝搬した光を干渉させ干渉光の強度を検出する受光素
    子と、円偏光または楕円偏光の光を直線偏光に変換する
    偏光子と、発光素子につながる第1ファイバ光路と受光
    素子につながる第5ファイバ光路とを偏光子を含む第2
    ファイバ光路に結合する第1分岐合流素子と、ファイバ
    コイルの両端につながる第3ファイバ光路と第4ファイ
    バ光路とを第2ファイバ光路に結合する第2分岐合流素
    子と、偏光子の直前に設けられ光の偏波面をランダムに
    する第1のデポラライザと、ファイバコイルの両端と第
    2分岐合流素子とをつなぐ第3ファイバ光路又は第4フ
    ァイバ光路の途中に設けられ光の偏波面をランダムにす
    る第2のデポラライザとを含み、発光素子から出射した
    光を第1のデポラライザで無偏光にしてから偏光子へ通
    すようにしてあり、第1のデポラライザは長さLa 、複
    屈折率Ba の一つの複屈折性材料Aをその主軸が偏光子
    の透過軸に対して45度傾くように偏光子に直接に接合
    したものであり、第2のデポラライザは長さLc 、L
    d 、複屈折率Bc 、Bd の2つの複屈折率材料C、Dを
    主軸を45度傾けて接合したものであり、シングルモ−
    ドファイバの長さと複屈折率の積、分岐合流素子の長さ
    と複屈折率の積の和をBss で表すこととし、−1、
    0、+1の何れかの値を取るが全てが同時に0にならな
    い各複屈折性材料A、B、Dの三値係数をPa 、Pb
    d とし、各複屈折率材料の三値係数、複屈折率長さの
    積の和が次の関係 |Paaa +Pccc +Pddd |−Bs
    s >C を満足するようにしたことを特徴とする光ファイバジャ
    イロ。
  5. 【請求項5】 第2デポラライザにおいてLd =2Lc
    かつBd =Bc であり、 |Baa −Bcc |−Bss >C であるようにした事を特徴とする請求項4に記載の光フ
    ァイバジャイロ。
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