JPH0673155U - 長時間の連続運転が可能なホローカソードガン - Google Patents

長時間の連続運転が可能なホローカソードガン

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JPH0673155U
JPH0673155U JP1289293U JP1289293U JPH0673155U JP H0673155 U JPH0673155 U JP H0673155U JP 1289293 U JP1289293 U JP 1289293U JP 1289293 U JP1289293 U JP 1289293U JP H0673155 U JPH0673155 U JP H0673155U
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JP
Japan
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hollow cathode
focusing coil
gun
ion plating
hcd
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Application number
JP1289293U
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征夫 井口
一弘 鈴木
治 大久保
夏木 高橋
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JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度プラズマ雰囲気中での高速成膜が可能
で、かつ長時間の安定したコーティングを実現し得る、
イオンプレーティング用のホローカソードガンを提供す
る。 【構成】 HCD法にてイオンプレーティングを行う際
に被着物の蒸発およびイオン化に供する中空陰極8をそ
なえるホローカソードガンであって、該中空陰極8は、
Ta, W, TaおよびWの複合物そしてLaB6 よりなる群の
うちから選んだ少なくとも1種よりなる内側層およびこ
の内側層の外周を覆うグラファイト製の外側層を一体に
組合せ、さらにこの外側層の外周を囲む集束コイル12を
配置し、この集束コイル12を銅製のジャケット14で囲む
構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はイオンプレーティング装置、なかでもいわゆるHCD(Hollow Cat hode Discharge) 法にてイオンプレーティングを行う際に被着物の蒸発およびイ オン化に供するホローカソードガンに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマを利用して、例えばTiN,TiC,Ti(CN)またはCrN 等のセラミックスをコ ーティングする技術が著しく進歩し、耐磨耗性、耐食性または装飾性等を付与す るコーティングに広く利用されている。
【0003】 このプラズマを利用したコーティング法には、HCD法、プラズマCVD法、 マグネトロンスパッタ法およびマルティアーク放電法等が知られているが、中で もHCD法は、イオン化率が20〜40%と極めて高くかつ成膜速度も0.05〜0.5 μ m/min と比較的速いため、その他の方法に従うイオンプレーティングよりも蒸 着膜質が良好でかつ基板との密着性にもすぐれている。さらにHCD法では、反 応ガス流量、真空度、バイアス電圧、基板温度、基板の前処理など条件が多少変 動したとしても容易にしかもスムーズな順応がみられるところにも、大きな利点 がある。
【0004】 このHCD法によるイオンプレーティングに関しては、金属表面技術35〔1〕 P.16 〜24(1984)およびプレスクール13(1984),No.3,P.9に解説されている。
【0005】 しかしながら、現在のセラミックコーティングの多くは、工具類や装飾品等の 小物に適用され、大表面積を有する材料等には殆ど応用されていない。特に、近 年、構造材料の高機能化に対する要請とともに、表面積の大きな材料にセラミッ クコーティングを施して、その表面を改質することが、益々重要となってきてい る。
【0006】 表面積の大きな材料にセラミックコーティングを施すには、(1) 高密度プラズ マ雰囲気中で高速成膜が可能であること、(2) サブストレイト近傍のごく僅かの 熱むらやプラズマ蒸気流むらが発生しないこと、(3) 長時間の安定したコーティ ングが可能であること、(4) 異常放電時の耐久性、操作性および保守性に優れた 装置構造であること、がそれぞれ重要である。
【0007】 考案者らは、上記の要請を満足するため、特開平4−218667号公報において、 高密度プラズマ雰囲気中で高速成膜が可能である、横向きまたは斜め下向きに設 置した一体型の大容量HCDガンをそなえるイオンプレーティング装置について 、提案した。この装置により、従来よりも約10倍の高速成膜が高密度プラズマ雰 囲気中で達成できるようになったが、高速成膜下での大量蒸気流に起因して、長 時間の安定したコーティングが実現できないところに問題を残していた。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
そこで、この考案の目的は、高密度プラズマ雰囲気中での高速成膜が可能で、 かつ長時間の安定したコーティングを実現し得る、イオンプレーティング用のホ ローカソードガンを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
考案者らは、先に提案した特開平4−218667号公報を基本にして、長時間の安 定したコーティングを実現し得るホローカソードガンの構造について種々検討し たところ、電子ビームの発生を制御する集束コイルに問題のあることを見出し、 この考案を完成するに到った。
【0010】 この考案は、HCD法にてイオンプレーティングを行う際に被着物の蒸発およ びイオン化に供する中空陰極をそなえるホローカソードガンであって、該中空陰 極は、Ta, W, TaおよびWの複合物そしてLaB6 よりなる群のうちから選んだ少 なくとも1種よりなる内側層およびこの内側層の外周を覆うグラファイト製の外 側層を一体に組合せ、さらにこの外側層の外周を囲む集束コイルを配置し、この 集束コイルを銅製のジャケットで囲んで成る長時間の連続運転が可能なホローカ ソードガンである。
【0011】
【作用】
大容量のHCD法イオンプレーティング装置、すなわち電子ビーム出力が高く プラズマ蒸気流が大量に発生する装置においては、真空槽内にあるサブストレイ ト以外の部品、例えば電子ビームの向きや蒸発流の向きを制御する集束コイル、 さらには真空槽の内壁に、大量の被着物が付着し、これが磁場分布を変化させ、 長時間の安定したコーティングを阻害していることが、新たに判明した。特に、 ホローカソードガンにおける電子ビームの安定した発生に関与する、ガンの周囲 に配置した集束コイルの機能低下が与える悪影響は甚大である。
【0012】 この考案に従うホローカソードガンは、集束コイルを銅製のジャケットで囲む ことによって、被着物が集束コイルに直接付着することを防止する。従って、集 束コイルが蒸発流に晒されても、集束コイルの機能低下を防ぐことができ、ホロ ーカソードガンは所期した能力を発揮でき、40時間以上を目安とした、長時間の 連続運転が可能となる。
【0013】
【実施例】
さて、図1にこの考案に従うホローカソードガン(以下、HCDガンと示す) をそなえる、バッチ式のHCD法イオンプレーティング装置を模式的に示し、1 はサブストレイト、2は反応ガス導入口、3はるつぼ、4は蒸発源(例えばTi) 、5は高真空引き用の排気口、6は真空槽、7は中空陰極8をそなえるHCDガ ン、9および10はるつぼ3からサブストレイト1までの蒸気移動径路を囲む集束 コイル、11はプラズマビーム、12はHCDガン7の外周に配設した集束コイル、 そして13はサブストレイト1の裏側に配置した集束コイルである。
【0014】 HCDガン7は、軸芯に配置した中空陰極8の外側に集束コイル12を配置して 成る。集束コイル12は、内部が水冷される銅管をらせん状に成形したもので、蒸 発流内に露出されると、コイル上に被着物が堆積して磁場分布が変化し、プラズ マビームを長時間安定して制御することが難しくなるため、銅製のジャケット14 で囲むことによって、集束コイル12と蒸発流との間を遮断することが肝要である 。このジャケット14は、肉厚の円筒の周壁内を中空にし、この中空部内に集束コ イル12を収容する構造に成り、その両端面の一方のみを開口し、その開口した端 面をHCDガン7の基部に固定して組付ける。なお、集束コイル12には、ジャケ ット14への帯電を防ぐための絶縁コーティングを施してある。
【0015】 また、HCDガン7の中空陰極8は、グラファイトの外側層8−1と、Ta, W 、LaB6 又は、Ta及びWの複合物(高温部はW、低温部はTaとしたもの)よりな る内側層8−2とを一体に組合せてなり、外側層8−1及び内側層8−2の間は 一定の空隙にて離隔する。さらにこれらの層間での放電も防ぐため、図示を省略 したが、内側層8−2とるつぼ内の蒸発源4とが通電できるようにしてある。こ れによってこのHCDガンの異常放電が少なくなり、かつガンの長寿命化が達成 される。
【0016】 なお、図に示したイオンプレーティング装置における、他の集束コイル9およ び10も、上記の集束コイル12と同様、内部が水冷される銅管から成り、従ってこ れらの集束コイル9および10に対しても集束コイル12と同様、銅製のジャケット 15で囲むことによって、集束コイル12と蒸発流との間を遮断することが好ましい 。
【0017】
【考案の効果】
この考案によれば、長時間の安定運転を妨げていた、HCDガンまわりの集束 コイルへの被着物の付着を完全に防止することができ、従って高密度プラズマ雰 囲気中での高速成膜を、長時間しかも安定に実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に従うHCDガンをそなえるイオンプ
レーティング装置の模式図である。
【符号の説明】 1 サブストレイト 2 反応ガス導入口 3 るつぼ 4 蒸発源 5 排気口 6 真空槽 7 HCDガン 8 中空陰極 8−1 外側層 8−2 内側層 9,10,12,13 集束コイル 11 ブラズマビーム 14 ジャケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 鈴木 一弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)考案者 大久保 治 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 (72)考案者 高橋 夏木 神奈川県茅ヶ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HCD法にてイオンプレーティングを行
    う際に被着物の蒸発およびイオン化に供する中空陰極を
    そなえるホローカソードガンであって、該中空陰極は、
    Ta, W, TaおよびWの複合物そしてLaB6 よりなる群の
    うちから選んだ少なくとも1種よりなる内側層およびこ
    の内側層の外周を覆うグラファイト製の外側層を一体に
    組合せ、さらにこの外側層の外周を囲む集束コイルを配
    置し、この集束コイルを銅製のジャケットで囲んで成る
    長時間の連続運転が可能なホローカソードガン。
JP1289293U 1993-03-22 1993-03-22 長時間の連続運転が可能なホローカソードガン Pending JPH0673155U (ja)

Priority Applications (1)

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JP1289293U JPH0673155U (ja) 1993-03-22 1993-03-22 長時間の連続運転が可能なホローカソードガン

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JP1289293U JPH0673155U (ja) 1993-03-22 1993-03-22 長時間の連続運転が可能なホローカソードガン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0673155U true JPH0673155U (ja) 1994-10-11

Family

ID=11818053

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JP1289293U Pending JPH0673155U (ja) 1993-03-22 1993-03-22 長時間の連続運転が可能なホローカソードガン

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