JPH067195B2 - 軽水炉 - Google Patents
軽水炉Info
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- JPH067195B2 JPH067195B2 JP60019972A JP1997285A JPH067195B2 JP H067195 B2 JPH067195 B2 JP H067195B2 JP 60019972 A JP60019972 A JP 60019972A JP 1997285 A JP1997285 A JP 1997285A JP H067195 B2 JPH067195 B2 JP H067195B2
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- reactor
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Physical Water Treatments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、軽水炉(沸騰水型軽水炉及び加圧水型軽水
炉)に係り、特に核分裂性物質の燃焼により削滅する核
分裂性物質の燃焼により消滅する核分裂性物質(U235
にほぼ等しい核分裂性物質(Pu239)を生成するのに
好適な軽水炉に関するものである。
炉)に係り、特に核分裂性物質の燃焼により削滅する核
分裂性物質の燃焼により消滅する核分裂性物質(U235
にほぼ等しい核分裂性物質(Pu239)を生成するのに
好適な軽水炉に関するものである。
従来の発電用の軽水炉(沸騰水型軽水炉及び加圧水型軽
水炉)の構造及び構成要素の機能を以下に記す。これら
の軽水炉は、濃縮ウラン(核分裂性のU−235を2〜
3%に濃縮したウラン)を使用し、この濃縮ウランを燃
焼させ(核分裂させ)て発電することを目的とした原子
炉で、転換比を向上させウラン資源を節約することを目
的としたものではない。
水炉)の構造及び構成要素の機能を以下に記す。これら
の軽水炉は、濃縮ウラン(核分裂性のU−235を2〜
3%に濃縮したウラン)を使用し、この濃縮ウランを燃
焼させ(核分裂させ)て発電することを目的とした原子
炉で、転換比を向上させウラン資源を節約することを目
的としたものではない。
軽水炉(沸騰水型軽水炉及び加圧水型原子炉)は、原子
炉圧力容器を有しており、その原子炉格納容器内に収納
されている。原子炉圧力容器内で熱発生源である燃料集
合体が配置された部分を、通常「炉心」と呼んでいる。
軽水炉の燃料集合体は、沸騰水型原子炉(BWR)及び
加圧水型原子炉(PWR)とも、2〜3%の低濃縮ウラ
ンで形成された二酸化ウラン(UO2)焼結ペレットを
使用している。燃料ペレットの大きさは、直径,高さと
も1cm内外の円柱型である。この燃料ペレットを約mの
ジルコニウム合金でできた被覆管内に充填して、被覆管
の両端に端栓をとりつけ溶接したものを燃料棒という。
被覆管は核分裂の際生成する放射性物質を封じ込める役
割をする。
炉圧力容器を有しており、その原子炉格納容器内に収納
されている。原子炉圧力容器内で熱発生源である燃料集
合体が配置された部分を、通常「炉心」と呼んでいる。
軽水炉の燃料集合体は、沸騰水型原子炉(BWR)及び
加圧水型原子炉(PWR)とも、2〜3%の低濃縮ウラ
ンで形成された二酸化ウラン(UO2)焼結ペレットを
使用している。燃料ペレットの大きさは、直径,高さと
も1cm内外の円柱型である。この燃料ペレットを約mの
ジルコニウム合金でできた被覆管内に充填して、被覆管
の両端に端栓をとりつけ溶接したものを燃料棒という。
被覆管は核分裂の際生成する放射性物質を封じ込める役
割をする。
BWRでは燃料棒を8×8の正方格子状に配列した燃料
集合体を単位として使用する。燃料集合体は、チャンネ
ルボックスと呼ばれる正方形の筒を取付けた状態で原子
炉の炉心に装荷される。
集合体を単位として使用する。燃料集合体は、チャンネ
ルボックスと呼ばれる正方形の筒を取付けた状態で原子
炉の炉心に装荷される。
PWRの燃料集合体は、燃料棒を14×14,15×1
5もしくは17×17に配置した正方格子であり、BW
Rの燃料集合体より大きくまた外側にチャンネルボック
スが設けられていない。
5もしくは17×17に配置した正方格子であり、BW
Rの燃料集合体より大きくまた外側にチャンネルボック
スが設けられていない。
BWRでは、燃料集合体内の出力分布の平均化のため数
種類の濃縮度の燃料棒を使用する。PWRでは燃料集合
体内の燃料棒の濃縮度は均一であるが後述するように3
種類の濃縮度(初装荷燃料)の燃料集合体を使用する。
種類の濃縮度の燃料棒を使用する。PWRでは燃料集合
体内の燃料棒の濃縮度は均一であるが後述するように3
種類の濃縮度(初装荷燃料)の燃料集合体を使用する。
燃料集合体を制御棒とともに配列したのが炉心である。
BWRの炉心断面の一例を第12図に示す。制御棒2は
十字形をしており燃料集合体1の間に挿入される。炉心
は、制御棒2を囲む4体の燃料集合体1を単位としてこ
の単位を格子状に配列し、外形としては円に近い。BW
R沸騰水形軽水炉の燃料集合体のチャンネルボックス
は、燃料棒を冷却するため冷却水の流量を確保するとと
もに、制御棒2のガイドの役割を果たしている。制御棒
2が挿入されない燃料集合体1間には、中性子束検出器
3が配置されている。中性子検出器3は、出力レベルの
測定、監視並びに出力分布の測定に用いられる。
BWRの炉心断面の一例を第12図に示す。制御棒2は
十字形をしており燃料集合体1の間に挿入される。炉心
は、制御棒2を囲む4体の燃料集合体1を単位としてこ
の単位を格子状に配列し、外形としては円に近い。BW
R沸騰水形軽水炉の燃料集合体のチャンネルボックス
は、燃料棒を冷却するため冷却水の流量を確保するとと
もに、制御棒2のガイドの役割を果たしている。制御棒
2が挿入されない燃料集合体1間には、中性子束検出器
3が配置されている。中性子検出器3は、出力レベルの
測定、監視並びに出力分布の測定に用いられる。
PWRの炉心も、第13図に示すように燃料集合体4
A,4B及び4Cを外形が円に近づくように格子状に配
列することにより構成される。燃料集合体4Aの濃縮度
は約2.1重量%、燃料集合体4B及び4Cの濃縮度は約
2.6重量%及び約3.1重量%である。PWRでは、炉心内
で蒸気が発生しないこと及び制御棒が燃料集合体内に挿
入されること等のため、BWRの様にチャンネルボック
スを必要としない。電気出力110万KWクラスのPWR
では燃料集合体の数は約190体であるが、そのうち制
御棒が挿入されるのは約50体である。PWRでは、出
力レベルおよび出力分布の監視は炉外核計装により行な
い、炉内計装は温度測定用の熱電対のみで中性子検出器
を設置しない。
A,4B及び4Cを外形が円に近づくように格子状に配
列することにより構成される。燃料集合体4Aの濃縮度
は約2.1重量%、燃料集合体4B及び4Cの濃縮度は約
2.6重量%及び約3.1重量%である。PWRでは、炉心内
で蒸気が発生しないこと及び制御棒が燃料集合体内に挿
入されること等のため、BWRの様にチャンネルボック
スを必要としない。電気出力110万KWクラスのPWR
では燃料集合体の数は約190体であるが、そのうち制
御棒が挿入されるのは約50体である。PWRでは、出
力レベルおよび出力分布の監視は炉外核計装により行な
い、炉内計装は温度測定用の熱電対のみで中性子検出器
を設置しない。
制御棒の挿入はPWRでは上から、BWRでは下から行
なう。BWRで制御棒を下から挿入する理由は、上部で
蒸気が発生していることにより、上部での中性子の減速
効果が相対的に少なくなり、下部の出力が高くなるのを
補償するためである。原子炉の燃料物質として有効なの
は核分裂性物質であるU−235(BWR及びPWRと
もU−235の含有量が2〜3%の低濃縮ウランを使用
する。残りの97〜98%は核分裂をしないU−238
である。)である。炉心内に配置された燃料集合体中の
U−235は、燃焼が進むに従って核分裂により減少す
る。したがって、一定の出力レベルを維持するために
は、必要に応じ新たな燃料物質を補給する、すなわち燃
料集合体を取り替える必要がある。BWR及びPWRと
も、ほぼ1年に1回原子炉を停止して燃料集合体を取り
替えるが、新燃料集合体はBWRでは炉心の1/4を炉
心全体一様に(原則として1本の制御棒の周りに1本ず
つ)装荷し、PWRでは炉心の1/3を、炉心の外周部
に装荷する方法を採用している。
なう。BWRで制御棒を下から挿入する理由は、上部で
蒸気が発生していることにより、上部での中性子の減速
効果が相対的に少なくなり、下部の出力が高くなるのを
補償するためである。原子炉の燃料物質として有効なの
は核分裂性物質であるU−235(BWR及びPWRと
もU−235の含有量が2〜3%の低濃縮ウランを使用
する。残りの97〜98%は核分裂をしないU−238
である。)である。炉心内に配置された燃料集合体中の
U−235は、燃焼が進むに従って核分裂により減少す
る。したがって、一定の出力レベルを維持するために
は、必要に応じ新たな燃料物質を補給する、すなわち燃
料集合体を取り替える必要がある。BWR及びPWRと
も、ほぼ1年に1回原子炉を停止して燃料集合体を取り
替えるが、新燃料集合体はBWRでは炉心の1/4を炉
心全体一様に(原則として1本の制御棒の周りに1本ず
つ)装荷し、PWRでは炉心の1/3を、炉心の外周部
に装荷する方法を採用している。
原子炉における熱エネルギーは、熱中性子によるU−2
35の核分裂によるが、この核分裂が起こる度合を表わ
す指標を反応度という。反応度が高ければ核分裂が盛ん
になる。原子炉を所定の出力に維持するためには、核分
裂の度合すなわち反応度を適切に制御する必要がある。
このため使用されるのが制御棒で、制御棒は中性子をよ
く吸収する材料(硼素、Ag・In・Ca合金)を使用
している。
35の核分裂によるが、この核分裂が起こる度合を表わ
す指標を反応度という。反応度が高ければ核分裂が盛ん
になる。原子炉を所定の出力に維持するためには、核分
裂の度合すなわち反応度を適切に制御する必要がある。
このため使用されるのが制御棒で、制御棒は中性子をよ
く吸収する材料(硼素、Ag・In・Ca合金)を使用
している。
核分裂を起こすU−235は燃焼とともに減少するが、
燃料集合体を取り替えた直後の炉心はU−235が豊富
である。従って、燃料集合体を取り替えた直後の炉心
は、それだけ反応度が高く、以後燃焼が進むに従って反
応度は低下する。このため、燃焼に伴い制御棒の挿入度
を徐々に減らしていって反応度の低下を補償している。
従来の軽水炉において、炉心は、燃焼初期(燃料交換後
運転を開始した時点)には約8%の余剰反応度(臨界を
超過した度合)を持っており、これを硼素等の中性子吸
収分質よりなる制御棒を挿入する事により補償してい
る。これを燃焼反応度と呼ぶ。燃焼に伴い余剰反応度は
小さくなり、それに伴い制御棒を引き抜いてゆく。燃焼
末期(原子炉を停止し、新しい燃料を装荷する時期)に
は、余剰反応度はゼロになり制御棒はすべて引き抜かれ
た状態になり原子炉は停止する。
燃料集合体を取り替えた直後の炉心はU−235が豊富
である。従って、燃料集合体を取り替えた直後の炉心
は、それだけ反応度が高く、以後燃焼が進むに従って反
応度は低下する。このため、燃焼に伴い制御棒の挿入度
を徐々に減らしていって反応度の低下を補償している。
従来の軽水炉において、炉心は、燃焼初期(燃料交換後
運転を開始した時点)には約8%の余剰反応度(臨界を
超過した度合)を持っており、これを硼素等の中性子吸
収分質よりなる制御棒を挿入する事により補償してい
る。これを燃焼反応度と呼ぶ。燃焼に伴い余剰反応度は
小さくなり、それに伴い制御棒を引き抜いてゆく。燃焼
末期(原子炉を停止し、新しい燃料を装荷する時期)に
は、余剰反応度はゼロになり制御棒はすべて引き抜かれ
た状態になり原子炉は停止する。
本発明の目的は、将来のウラン資源の不足に対処するこ
とができると共に設備利用率を向上でき、核燃料物質を
有効に利用でき、更に熱的余裕を増大できる軽水炉を提
供することにある。
とができると共に設備利用率を向上でき、核燃料物質を
有効に利用でき、更に熱的余裕を増大できる軽水炉を提
供することにある。
本発明の特徴は、冷却材である軽水が内部に存在する原
子炉容器と、前記原子炉容器内の炉心に装荷された横断
面が六角形上で複数の燃料棒が三角格子状に配列された
複数の燃料集合体と、前記炉心内に挿入される複数の制
御棒とを備え、 前記燃料集合体内における水領域の横断面積と全燃料棒
の横断面積の合計との比が0.5〜1.2の範囲にあ
り、 前記制御棒は、炉心中央部では密に、炉心周辺部では粗
に配置されている軽水炉にある。
子炉容器と、前記原子炉容器内の炉心に装荷された横断
面が六角形上で複数の燃料棒が三角格子状に配列された
複数の燃料集合体と、前記炉心内に挿入される複数の制
御棒とを備え、 前記燃料集合体内における水領域の横断面積と全燃料棒
の横断面積の合計との比が0.5〜1.2の範囲にあ
り、 前記制御棒は、炉心中央部では密に、炉心周辺部では粗
に配置されている軽水炉にある。
次世代軽水炉として高速増殖炉導入時期までの間、ウラ
ン資源の節約のため高転換型軽水炉による燃焼により消
滅するU−235及びPu−239等の核分裂性物質の量
にできるだけ近い量の核分裂性物質を同時に炉内で生成
する原子炉の開発が要求される。燃焼により消滅する核
分裂性物質と同時に炉内で生成する核分裂性物質の量を
示す指標として転換比を次に示す。
ン資源の節約のため高転換型軽水炉による燃焼により消
滅するU−235及びPu−239等の核分裂性物質の量
にできるだけ近い量の核分裂性物質を同時に炉内で生成
する原子炉の開発が要求される。燃焼により消滅する核
分裂性物質と同時に炉内で生成する核分裂性物質の量を
示す指標として転換比を次に示す。
分母は炉内でU−235,Pu−239及びPu−24
1が核分裂(核分裂反応が生じる確率を通常Σfで表わ
す)及び中性子捕獲(中性子捕獲反応が生じる確率を通
常Σeで表わす)の両反応すなわち中性子吸収反応(Σ
a=Σf+Σc)により、炉内で消滅する量を示す。分
子は核分裂性物質の生成量を示す。(▲Σ238 a▼−▲Σ
238 c▼)はU−238の中性子捕獲反応を示し▲Σ238 a▼
−▲Σ238 f▼=▲Σ238 c▼この反応は次によりPu−2
38を生成する(U−238は炉内でエネルギーの高い
中性子に対し有意な核分裂反応の確率を持つ)。
1が核分裂(核分裂反応が生じる確率を通常Σfで表わ
す)及び中性子捕獲(中性子捕獲反応が生じる確率を通
常Σeで表わす)の両反応すなわち中性子吸収反応(Σ
a=Σf+Σc)により、炉内で消滅する量を示す。分
子は核分裂性物質の生成量を示す。(▲Σ238 a▼−▲Σ
238 c▼)はU−238の中性子捕獲反応を示し▲Σ238 a▼
−▲Σ238 f▼=▲Σ238 c▼この反応は次によりPu−2
38を生成する(U−238は炉内でエネルギーの高い
中性子に対し有意な核分裂反応の確率を持つ)。
U-238+n(中性子)→U-239 Pu−239 ▲Σ238 a▼はPu−240の中性子吸収反応を示し、こ
の反応により以下に示すように核分裂性のPu−241
を生成する。
の反応により以下に示すように核分裂性のPu−241
を生成する。
Pu−240+n(中性子)→Pu−241 軽水炉等の熱中性子炉においては核分裂により平均2.5
個の中性子を発成するが、前述の転換比を向上させるた
めには有効に中性子を利用する(中性子経済を向上させ
る)必要がある。
個の中性子を発成するが、前述の転換比を向上させるた
めには有効に中性子を利用する(中性子経済を向上させ
る)必要がある。
核分裂により発成する中性子量は消滅量と次に示す関係
にある。
にある。
転換比を向上させるために上式右辺の第3項及び第4項
による消滅量を小さくするとともに、上式右辺の第2項
のU−238等の中性子捕獲反応を大きくさせる軽水炉
の構造を発明し、転換比向上を可能とした。
による消滅量を小さくするとともに、上式右辺の第2項
のU−238等の中性子捕獲反応を大きくさせる軽水炉
の構造を発明し、転換比向上を可能とした。
従来の軽水炉においては前記転換比向上を目的としたも
のではないが、本定義に基づく転換比は約0.55であ
る。
のではないが、本定義に基づく転換比は約0.55であ
る。
本発明による軽水炉の基本的構造 (1)減速材による中性子吸収量を小さくする。
減速材そのものの燃料に比べた面積比を小さくする。従
来型軽水炉の燃料集合体の例では断面が約15cm×15
cmの単位セル中に64本の燃料棒を正方格子に配列し、
その燃料の面積比は約22%で減速材である軽水の面積
比は、約62%である。燃料の面積比を増すためには、
燃料棒配置を3角形格子配置とし、燃料集合体形状を六
角形とする。これにより第10図に示す様に燃料面積比
を50%以上にまた軽水の面積比を30%以下にする事
が可能である。このため軽水にむだに吸収される中性子
の量が小さくなる。軽水の面積比を小さくする事は(4)
に記す核分裂性物質を生成する親物質であるU−238
の中性子捕獲反応を増加させる事にも寄与する。第10
図は、燃料集合体あたりの燃料棒数が91、燃料棒間の
間隔が1.5mm、被覆管厚みが0.5mm及びチャンネルボッ
クス厚みが3.8mmの場合の特性である。ただし、□,
×,■及び●印は、従来型の軽水炉の燃料の例を示して
おり、上記条件とは異っている。
来型軽水炉の燃料集合体の例では断面が約15cm×15
cmの単位セル中に64本の燃料棒を正方格子に配列し、
その燃料の面積比は約22%で減速材である軽水の面積
比は、約62%である。燃料の面積比を増すためには、
燃料棒配置を3角形格子配置とし、燃料集合体形状を六
角形とする。これにより第10図に示す様に燃料面積比
を50%以上にまた軽水の面積比を30%以下にする事
が可能である。このため軽水にむだに吸収される中性子
の量が小さくなる。軽水の面積比を小さくする事は(4)
に記す核分裂性物質を生成する親物質であるU−238
の中性子捕獲反応を増加させる事にも寄与する。第10
図は、燃料集合体あたりの燃料棒数が91、燃料棒間の
間隔が1.5mm、被覆管厚みが0.5mm及びチャンネルボッ
クス厚みが3.8mmの場合の特性である。ただし、□,
×,■及び●印は、従来型の軽水炉の燃料の例を示して
おり、上記条件とは異っている。
(2)制御材として核分裂性物質を生成する燃料親物質を
使用する。
使用する。
従来の軽水炉においては制御材として硼素及びAg・I
n・Ca合金を使用しているが、中性子を吸収して核分
裂性物質を生成するU238を使用する。このため天然ウ
ラン又はウラン濃縮に使用済の劣化ウランを使用する。
これにより制御材として機能すると同時にU−238の
吸収反応によりPu−239を生成し、転換比の向上に
寄与する。
n・Ca合金を使用しているが、中性子を吸収して核分
裂性物質を生成するU238を使用する。このため天然ウ
ラン又はウラン濃縮に使用済の劣化ウランを使用する。
これにより制御材として機能すると同時にU−238の
吸収反応によりPu−239を生成し、転換比の向上に
寄与する。
(3)原子炉外への中性子のもれは最小にする 燃料集合体の集合により構成される炉心の外形は円筒形
に最も近くなる様に配列し、かつその円筒の直径と高さ
を等しくする。六角柱燃料を使用している事により四角
柱燃料使用の場合より外形を円に近づける事がより容易
である。
に最も近くなる様に配列し、かつその円筒の直径と高さ
を等しくする。六角柱燃料を使用している事により四角
柱燃料使用の場合より外形を円に近づける事がより容易
である。
(4)核分裂性物質を生むU−238の中性子捕獲反応が
多くおこる中性子エネルギーで原子炉を運転する。第1
1図にU−238の中性子エネルギーに対する中性子捕
獲反応の確率を示す。U−238は5〜20eVの間に
大きな中性子吸収の確率を有する特性を持っている。従
来の軽水炉においては軽水は減速材として中性子を5e
V以下に十分減速する(熱中性子にする)役割を持ち、
その為軽水の燃料集合体単位セルにおける大きな専有面
積(大きな面積比)を持っていた。本発明においては軽
水の面積比を小さくし、中性子を熱中性子まで十分減速
させず、5〜20eV近傍の中性子が多く存在する(中
性子エネルギースペクトルのかたい)原子炉炉心とする
ことにより、U−238に多くの中性子を捕獲させ転換
比を向上させる。これは(1)に記したように減速材によ
る中性子のむだ吸収を小さくする事にもなる。
多くおこる中性子エネルギーで原子炉を運転する。第1
1図にU−238の中性子エネルギーに対する中性子捕
獲反応の確率を示す。U−238は5〜20eVの間に
大きな中性子吸収の確率を有する特性を持っている。従
来の軽水炉においては軽水は減速材として中性子を5e
V以下に十分減速する(熱中性子にする)役割を持ち、
その為軽水の燃料集合体単位セルにおける大きな専有面
積(大きな面積比)を持っていた。本発明においては軽
水の面積比を小さくし、中性子を熱中性子まで十分減速
させず、5〜20eV近傍の中性子が多く存在する(中
性子エネルギースペクトルのかたい)原子炉炉心とする
ことにより、U−238に多くの中性子を捕獲させ転換
比を向上させる。これは(1)に記したように減速材によ
る中性子のむだ吸収を小さくする事にもなる。
本発明の好適な一実施例である軽水炉に用いる燃料集合
体の外形を第2図に、その断面を第3図に示す。本実施
例においては1体の燃料集合体16は、チャンネルボッ
クス内に91本の燃料棒5を有し、それらの燃料棒5を
三角格子状に配置したものである。冷却水(軽水)は、
燃料集合体16の下端部の冷却水入口9より燃料集合体
16内に入り、上昇するに伴い燃料棒5より熱を吸収し
て蒸気と高温の水の混合物(BWRの場合)又は高温の
水(PWRの場合)として冷却水出口10より出る。燃
料棒6は、燃料ペレットと、それを収納する被覆管とに
より構成されている。燃料ペレットは、天然ウランとプ
ルトニウムの混合物または劣化ウランとプルトニウムの
混合物または濃縮ウランよりなる。プルトニウムは、従
来型の軽水炉で製造されたものでPu−239,Pu−
240,Pu−241,Pu−242の同位体からなり
その重量比は概略58:24:14:4である。また劣
化ウランは従来型の軽水炉で使用する濃縮ウラン製造時
に残る廃物ウランである。制御棒集合体の断面を第4図
に示す。本実施例に用いられる制御棒集合体17は、6
1本の中性子吸収棒7、それらを束ねる制御棒保護管1
1、制御棒案内管12及びチャンネルボックス6よりな
る。制御棒18は、中性子吸収棒7及び制御棒保護管1
1からなる。制御棒18が制御棒案内管12内を上下に
駆動されて炉心の反応度を制御する。制御棒案内管12
は、制御棒18を案内する役割をする。中性子吸収棒7
は、被覆管内に中性子吸収ペレットを収納して構成され
る。中性子吸収ペレットは、天然ウラン(U−235と
U−238の重量比は0.7:99.3)または劣化ウラン
(U−235とU−238の重量比は0.3:99.7)金属
または酸化物よるなる。ウランの大部分を占めるU−2
38は中性子を吸収し、その挿入割合により炉心を臨界
に保つべく反応度制御をすると同時に、以下の反応によ
り核分裂性物質Pu−239を生成する。
体の外形を第2図に、その断面を第3図に示す。本実施
例においては1体の燃料集合体16は、チャンネルボッ
クス内に91本の燃料棒5を有し、それらの燃料棒5を
三角格子状に配置したものである。冷却水(軽水)は、
燃料集合体16の下端部の冷却水入口9より燃料集合体
16内に入り、上昇するに伴い燃料棒5より熱を吸収し
て蒸気と高温の水の混合物(BWRの場合)又は高温の
水(PWRの場合)として冷却水出口10より出る。燃
料棒6は、燃料ペレットと、それを収納する被覆管とに
より構成されている。燃料ペレットは、天然ウランとプ
ルトニウムの混合物または劣化ウランとプルトニウムの
混合物または濃縮ウランよりなる。プルトニウムは、従
来型の軽水炉で製造されたものでPu−239,Pu−
240,Pu−241,Pu−242の同位体からなり
その重量比は概略58:24:14:4である。また劣
化ウランは従来型の軽水炉で使用する濃縮ウラン製造時
に残る廃物ウランである。制御棒集合体の断面を第4図
に示す。本実施例に用いられる制御棒集合体17は、6
1本の中性子吸収棒7、それらを束ねる制御棒保護管1
1、制御棒案内管12及びチャンネルボックス6よりな
る。制御棒18は、中性子吸収棒7及び制御棒保護管1
1からなる。制御棒18が制御棒案内管12内を上下に
駆動されて炉心の反応度を制御する。制御棒案内管12
は、制御棒18を案内する役割をする。中性子吸収棒7
は、被覆管内に中性子吸収ペレットを収納して構成され
る。中性子吸収ペレットは、天然ウラン(U−235と
U−238の重量比は0.7:99.3)または劣化ウラン
(U−235とU−238の重量比は0.3:99.7)金属
または酸化物よるなる。ウランの大部分を占めるU−2
38は中性子を吸収し、その挿入割合により炉心を臨界
に保つべく反応度制御をすると同時に、以下の反応によ
り核分裂性物質Pu−239を生成する。
U-238+n(中性子)→U-239 Pu−239 これらの燃料集合体16及び制御棒集合体17で構成さ
れた炉心(横断面)8を第1図に示す。第1図は2体の
燃料集合体16の間隔をおいて制御棒集合体17を規制
的に配置した本発明の実施例である。本炉心の水対燃料
比は、0.5〜1.2の範囲である。
れた炉心(横断面)8を第1図に示す。第1図は2体の
燃料集合体16の間隔をおいて制御棒集合体17を規制
的に配置した本発明の実施例である。本炉心の水対燃料
比は、0.5〜1.2の範囲である。
従来のBWR燃料の水対燃料比(燃料集合体断面におけ
る軽水の面積比の比)は約3である。従来型BWRの燃
料棒(直径約1.2cm)において、3角格子配列とし、燃
料棒間隔(燃料棒と燃料棒の間のギャップ)をできるだ
け小さくすることにより(1.5mm)、水対燃料比を0.7
とすることができる。燃料棒を3角格子配列とし、燃料
棒間隔をできるだけ小さくして(1.5mm)、燃料棒直径
を変えた場合の水対燃料比の変化を第5図に示す。燃料
棒径を大きくすることにより、水対燃料比は小さくなり
0.5に近づく。これは水対燃料比の下限と考えられる。
燃料棒径を小さくした場合、水対燃料比は増加する。現
在の高速増殖炉(FBR)の燃料棒径(6.5mm)におい
て水対燃料比は1.2に近づく。転換比は燃料棒径の増加
に伴い向上するが、炉心径心径および燃料装荷量の増大
となる。燃料棒径を小さくした場合、転換比は太径棒に
比較して劣るが、炉心径の減少および燃料装荷量の減少
となる。現在のFBRの燃料棒は製造上、細径の点で限
界設計であることから、水対燃料比の現実的な範囲は0.
5〜1.2となる。
る軽水の面積比の比)は約3である。従来型BWRの燃
料棒(直径約1.2cm)において、3角格子配列とし、燃
料棒間隔(燃料棒と燃料棒の間のギャップ)をできるだ
け小さくすることにより(1.5mm)、水対燃料比を0.7
とすることができる。燃料棒を3角格子配列とし、燃料
棒間隔をできるだけ小さくして(1.5mm)、燃料棒直径
を変えた場合の水対燃料比の変化を第5図に示す。燃料
棒径を大きくすることにより、水対燃料比は小さくなり
0.5に近づく。これは水対燃料比の下限と考えられる。
燃料棒径を小さくした場合、水対燃料比は増加する。現
在の高速増殖炉(FBR)の燃料棒径(6.5mm)におい
て水対燃料比は1.2に近づく。転換比は燃料棒径の増加
に伴い向上するが、炉心径心径および燃料装荷量の増大
となる。燃料棒径を小さくした場合、転換比は太径棒に
比較して劣るが、炉心径の減少および燃料装荷量の減少
となる。現在のFBRの燃料棒は製造上、細径の点で限
界設計であることから、水対燃料比の現実的な範囲は0.
5〜1.2となる。
本実施例による軽水炉は装荷した燃料中に含まれる核分
裂性物質(本発明による軽水炉では従来型軽水炉におい
て生成したプルトニウムを使用する)を燃焼させるとと
もに、運転中に炉内で積極的に核分裂性物質(Pu−2
39等)を生成させ、それをも燃焼させ熱を発生するこ
とにより、有効に核燃料物質を活用し設備利用率を向上
することができる。
裂性物質(本発明による軽水炉では従来型軽水炉におい
て生成したプルトニウムを使用する)を燃焼させるとと
もに、運転中に炉内で積極的に核分裂性物質(Pu−2
39等)を生成させ、それをも燃焼させ熱を発生するこ
とにより、有効に核燃料物質を活用し設備利用率を向上
することができる。
本発明の効果を第6図により、より明確に説明する。従
来型軽水炉の例においては、燃焼初期にもつ燃焼反応度
8%は約1年運転することにより、ゼロとなり全体の1
/4の燃料集合体1を新しい燃料集合体1と交換し再び
運転を再開する。転換比が高くなるに伴い、単位燃焼時
間あたりの余剰反応度の減少は小さくなる。これは核分
裂性物質の燃焼による削減量に近い量の核分裂性物質が
生成することによる。増殖性を目的とした原子炉に高速
増殖炉があり現在開発中である。高速増殖炉においては
炉心の転換比が高いこと(0.85)及び炉心より外へもれ
る高速中性子(エネルギーの高い高速中性子は炉心外へ
もれる量が多い)を炉心を囲む形で配置した燃料親物質
(天然ウラン)に捕獲させ核分裂性物質を生成させる。
高速増殖炉のブランケットを含めた増殖比(高速増殖炉
では転換比とは言わず増殖比と言うが、定義は同じ)は
約1.2である。高速増殖炉においては半年で余剰反応度
2.5%が失われる。高速増殖炉の余剰反応度の減少割合
に関係する炉心部の転換比0.85に着目すると、当初余剰
反応度を軽水炉と同じ8%持たせると約1.6年間運転で
きる。本実施例の軽水炉は高速増殖炉の運転期間に近づ
くと考えられる。本実施例の軽水炉において運転期間1.
4年程度は可能と考えられる。これは軽水炉の設備利用
率(原子炉の運転している時間の割合)の向上となり、
燃料交換、定期点検に要する時間を2カ月とするならば
34%の設備利用率の向上となる。
来型軽水炉の例においては、燃焼初期にもつ燃焼反応度
8%は約1年運転することにより、ゼロとなり全体の1
/4の燃料集合体1を新しい燃料集合体1と交換し再び
運転を再開する。転換比が高くなるに伴い、単位燃焼時
間あたりの余剰反応度の減少は小さくなる。これは核分
裂性物質の燃焼による削減量に近い量の核分裂性物質が
生成することによる。増殖性を目的とした原子炉に高速
増殖炉があり現在開発中である。高速増殖炉においては
炉心の転換比が高いこと(0.85)及び炉心より外へもれ
る高速中性子(エネルギーの高い高速中性子は炉心外へ
もれる量が多い)を炉心を囲む形で配置した燃料親物質
(天然ウラン)に捕獲させ核分裂性物質を生成させる。
高速増殖炉のブランケットを含めた増殖比(高速増殖炉
では転換比とは言わず増殖比と言うが、定義は同じ)は
約1.2である。高速増殖炉においては半年で余剰反応度
2.5%が失われる。高速増殖炉の余剰反応度の減少割合
に関係する炉心部の転換比0.85に着目すると、当初余剰
反応度を軽水炉と同じ8%持たせると約1.6年間運転で
きる。本実施例の軽水炉は高速増殖炉の運転期間に近づ
くと考えられる。本実施例の軽水炉において運転期間1.
4年程度は可能と考えられる。これは軽水炉の設備利用
率(原子炉の運転している時間の割合)の向上となり、
燃料交換、定期点検に要する時間を2カ月とするならば
34%の設備利用率の向上となる。
プルトニウムを富化せずに濃縮ウランを充填した燃料集
合体16で炉心を構成した軽水炉は、燃料の再処理を行
わないワンスルー方式で取出し燃焼度を高くすることが
できる。ワンスルー方式とは、濃縮ウランを用いて原子
炉から取出された使用済燃料棒に含まれている燃料物質
のどの成分も、軽水炉で再利用しない燃料物質の利用方
法である。
合体16で炉心を構成した軽水炉は、燃料の再処理を行
わないワンスルー方式で取出し燃焼度を高くすることが
できる。ワンスルー方式とは、濃縮ウランを用いて原子
炉から取出された使用済燃料棒に含まれている燃料物質
のどの成分も、軽水炉で再利用しない燃料物質の利用方
法である。
第7図は、炉心8を有するBWRを示している。炉心8
を有するBWRは、上部が密閉蓋22にて密封された原
子炉圧力容器21を有している。炉心シュラウド23
が、原子炉圧力容器21内に設置されている。気水分離
器24が炉心シュラウド23の上端に取付けられ、ドラ
イヤ25が気水分離器24より上方に位置している。下
部炉心支持板26及び上部炉心支持板27が、炉心シュ
ラウド23内に設置されている。下部炉心支持板26及
び上部炉心支持板27は、炉心8内に装荷された燃料集
合体16の上下端部がそれぞれ保持される。
を有するBWRは、上部が密閉蓋22にて密封された原
子炉圧力容器21を有している。炉心シュラウド23
が、原子炉圧力容器21内に設置されている。気水分離
器24が炉心シュラウド23の上端に取付けられ、ドラ
イヤ25が気水分離器24より上方に位置している。下
部炉心支持板26及び上部炉心支持板27が、炉心シュ
ラウド23内に設置されている。下部炉心支持板26及
び上部炉心支持板27は、炉心8内に装荷された燃料集
合体16の上下端部がそれぞれ保持される。
制御棒駆動機構(図示せず)が、原子炉圧力容器21の
底部の鏡部に取付けられる。制御棒案内管33は、制御
棒駆動機構より上方の原子炉圧力容器21内で制御棒駆
動機構の延長線上に設置される。制御棒18の下端部
が、制御棒駆動機構に着脱可能に連結される。制御棒1
8は、制御案内管33及び制御棒集合体17のチャンネ
ルボックス6内を上下動する。
底部の鏡部に取付けられる。制御棒案内管33は、制御
棒駆動機構より上方の原子炉圧力容器21内で制御棒駆
動機構の延長線上に設置される。制御棒18の下端部
が、制御棒駆動機構に着脱可能に連結される。制御棒1
8は、制御案内管33及び制御棒集合体17のチャンネ
ルボックス6内を上下動する。
冷却水は、ジェットポンプ35を通って炉心8内に達す
る。この冷却水は、燃料棒5にて加熱され、蒸気とな
る。蒸気は、気水分離器24及びドライヤ25を通って
原子炉圧力容器21外に吐出され、タービン(図示せ
ず)に送られる。
る。この冷却水は、燃料棒5にて加熱され、蒸気とな
る。蒸気は、気水分離器24及びドライヤ25を通って
原子炉圧力容器21外に吐出され、タービン(図示せ
ず)に送られる。
炉心の他の実施例を第8図に示す。本炉心13の水対燃
料比は、0.5〜1.2の範囲にある。第1図の様に制御棒集
合体17を規則的に配置した場合、配置上単純で、燃料
集合体16の交換計画を規則的に作成することができる
が、炉心8中央部の出力密度(線出力密度)が周辺部よ
り大きくなる。第8図の炉心13は、制御棒集合体17
を炉心周辺部に粗に配置することにより、制御棒18の
局部的な出力抑制効果により出力の平坦化が可能とな
る。これにより熱的余裕が生じ、またその余裕を炉心性
能の向上に活用することが可能となる。さらに本実施例
においても、前述した実施例と同じ効果を得ることがで
きる。本実施例では、炉心13を、第7図の沸騰水型原
子炉の炉心8の代りに用いるものである。
料比は、0.5〜1.2の範囲にある。第1図の様に制御棒集
合体17を規則的に配置した場合、配置上単純で、燃料
集合体16の交換計画を規則的に作成することができる
が、炉心8中央部の出力密度(線出力密度)が周辺部よ
り大きくなる。第8図の炉心13は、制御棒集合体17
を炉心周辺部に粗に配置することにより、制御棒18の
局部的な出力抑制効果により出力の平坦化が可能とな
る。これにより熱的余裕が生じ、またその余裕を炉心性
能の向上に活用することが可能となる。さらに本実施例
においても、前述した実施例と同じ効果を得ることがで
きる。本実施例では、炉心13を、第7図の沸騰水型原
子炉の炉心8の代りに用いるものである。
第9図は炉心8を有するPWRを示している。
PWRは、炉心8を内蔵する原子炉圧力容器42を有し
ている。原子炉圧力容器42は、その壁面に入口ノズル
43及び出口ノズル44を有し、頂部に密閉蓋45を設
置している。実質的に円筒形の炉心シュラウド46は、
密閉蓋45近くにある原子炉圧力容器42のたなに吊下
げられている。バッフル47が、炉心シュラウド46の
下部で炉心シュラウド46内に取付けられている。燃料
集合体16の下端部を収容するための穴を有する下部炉
心支持板48が、炉心シュラウド46の下端に取付けら
れる。燃料集合体16の上端部を収容するための穴を有
する上部炉心支持板49が、複数の支柱50によって太
い梁のある上部支持板51に支持される。複数の案内筒
26が、上部支持51と上部炉心支持49との間に配置
されている。案内筒66には開口73が設けられてい
る。
ている。原子炉圧力容器42は、その壁面に入口ノズル
43及び出口ノズル44を有し、頂部に密閉蓋45を設
置している。実質的に円筒形の炉心シュラウド46は、
密閉蓋45近くにある原子炉圧力容器42のたなに吊下
げられている。バッフル47が、炉心シュラウド46の
下部で炉心シュラウド46内に取付けられている。燃料
集合体16の下端部を収容するための穴を有する下部炉
心支持板48が、炉心シュラウド46の下端に取付けら
れる。燃料集合体16の上端部を収容するための穴を有
する上部炉心支持板49が、複数の支柱50によって太
い梁のある上部支持板51に支持される。複数の案内筒
26が、上部支持51と上部炉心支持49との間に配置
されている。案内筒66には開口73が設けられてい
る。
炉心812は、炉心シュラウド46内の下部に構成さ
れ、多数の燃料集合体16及び制御棒集合体17からな
っている。
れ、多数の燃料集合体16及び制御棒集合体17からな
っている。
PWRは、流体圧力で作動される制御棒駆動機構59を
備えている。制御棒駆動機構59は、アダプタ管71の
上部フランジ72に取付けられる。アダプタ管71は、
密閉蓋5を貫通するとともに密閉蓋45に溶接にて取付
けられている。制御棒駆動機構59の下端に、第4図に
示す制御棒18が着脱可能に取付けられる。制御棒18
は、案内筒26内を上下動する。制御棒駆動機構59
は、制御棒18の燃料集合体16内へ挿入操作、それか
らの引抜き操作を行う。
備えている。制御棒駆動機構59は、アダプタ管71の
上部フランジ72に取付けられる。アダプタ管71は、
密閉蓋5を貫通するとともに密閉蓋45に溶接にて取付
けられている。制御棒駆動機構59の下端に、第4図に
示す制御棒18が着脱可能に取付けられる。制御棒18
は、案内筒26内を上下動する。制御棒駆動機構59
は、制御棒18の燃料集合体16内へ挿入操作、それか
らの引抜き操作を行う。
原子炉の運転中、蒸気発生器(図示せず)から送られて
きた減速材でもある冷却水(軽水)は、入口ノズル43
より原子炉容器42内に入り、原子炉容器42と炉心シ
ュラウド46との間に形成された環状通路79を下方へ
流れ、下部炉心支持板48より下方に形成された下部プ
レナム80に流入する。この冷却水は、さらに下部炉心
支持板48に支持されている燃料集合体16内に流入す
る。
きた減速材でもある冷却水(軽水)は、入口ノズル43
より原子炉容器42内に入り、原子炉容器42と炉心シ
ュラウド46との間に形成された環状通路79を下方へ
流れ、下部炉心支持板48より下方に形成された下部プ
レナム80に流入する。この冷却水は、さらに下部炉心
支持板48に支持されている燃料集合体16内に流入す
る。
冷却水は、各々の燃料集合体16内を上昇する過程で加
熱されて高温の水になる。制御棒集合体17から吐出さ
れた高温の冷却水は、真上にある案内筒66内に流入し
て上部炉心支持板49より上方に位置している上部プレ
ナム82内に開口73より流出する。燃料集合体16か
ら吐出された高温の冷却水は、上部炉心支持板49を通
して上部プレナム82内に達する。そして、高温の冷却
水は、上部プレナム82より出口ノズル44を通して原
子炉容器42外へ流出し、蒸気発生器に送られる。
熱されて高温の水になる。制御棒集合体17から吐出さ
れた高温の冷却水は、真上にある案内筒66内に流入し
て上部炉心支持板49より上方に位置している上部プレ
ナム82内に開口73より流出する。燃料集合体16か
ら吐出された高温の冷却水は、上部炉心支持板49を通
して上部プレナム82内に達する。そして、高温の冷却
水は、上部プレナム82より出口ノズル44を通して原
子炉容器42外へ流出し、蒸気発生器に送られる。
PWRにおいても、炉心8の代りに第8図の炉心13を
用いてもよい。
用いてもよい。
本発明によれば、将来のウラン資源の不足に対処するこ
とができると共に設備利用率を向上でき、核燃料物質を
有効に利用できる。更に熱的余裕を増大できる。
とができると共に設備利用率を向上でき、核燃料物質を
有効に利用できる。更に熱的余裕を増大できる。
第1図は本発明の好適な一実施例である軽水炉の炉心の
横断面図、第2図は第1図の炉心の装荷される燃料集合
体の外観図、第3図は第2図の燃料集合体の横断面図、
第4図は第1図の炉心に配置された制御棒集合体の横断
面図、第5図は燃料棒の直径と面積比及び水対燃料比と
の関係を示す特性図、第6図は燃料燃焼時間と燃焼反応
度との関係を示す特性図、第7図は第1図の炉心を有す
る沸騰水型原子炉の縦断面図、第8図は本発明の他の実
施例である軽水炉の横断面図、第9図は第1図の炉心を
有する加圧水型原子炉の縦断面図、第10図は燃料棒直
径と面積比を燃料,軽水,被覆管およびチャンネルボッ
クス,ギャップのそれぞれについて示した特性図、第1
1図は中性子エネルギーとU−238の中性子捕獲確率
との関係を示す特性図、第12図は従来の沸騰水型原子
炉の炉心の横断面図、第13図は従来の加圧水型原子炉
の炉心の横断面図である。 5…燃料棒、6…チャンネルボックス、7…中性子吸収
棒、8…炉心、11…制御棒保護管、12…制御棒案内
管、16…燃料集合体、17…制御棒集合体、18…制
御棒。
横断面図、第2図は第1図の炉心の装荷される燃料集合
体の外観図、第3図は第2図の燃料集合体の横断面図、
第4図は第1図の炉心に配置された制御棒集合体の横断
面図、第5図は燃料棒の直径と面積比及び水対燃料比と
の関係を示す特性図、第6図は燃料燃焼時間と燃焼反応
度との関係を示す特性図、第7図は第1図の炉心を有す
る沸騰水型原子炉の縦断面図、第8図は本発明の他の実
施例である軽水炉の横断面図、第9図は第1図の炉心を
有する加圧水型原子炉の縦断面図、第10図は燃料棒直
径と面積比を燃料,軽水,被覆管およびチャンネルボッ
クス,ギャップのそれぞれについて示した特性図、第1
1図は中性子エネルギーとU−238の中性子捕獲確率
との関係を示す特性図、第12図は従来の沸騰水型原子
炉の炉心の横断面図、第13図は従来の加圧水型原子炉
の炉心の横断面図である。 5…燃料棒、6…チャンネルボックス、7…中性子吸収
棒、8…炉心、11…制御棒保護管、12…制御棒案内
管、16…燃料集合体、17…制御棒集合体、18…制
御棒。
Claims (1)
- 【請求項1】冷却材である軽水が内部に存在する原子炉
容器と、前記原子炉容器内の炉心に装荷された横断面が
六角形上で複数の燃料棒が三角格子状に配列された複数
の燃料集合体と、前記炉心内に挿入される複数の制御棒
とを備え、 前記燃料集合体内における水領域の横断面積と全燃料棒
の横断面積の合計との比が0.5〜1.2の範囲にあ
り、 前記制御棒は、炉心中央部では密に、炉心周辺部では粗
に配置されていることを特徴とする軽水炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60019972A JPH067195B2 (ja) | 1985-02-06 | 1985-02-06 | 軽水炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60019972A JPH067195B2 (ja) | 1985-02-06 | 1985-02-06 | 軽水炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61180185A JPS61180185A (ja) | 1986-08-12 |
JPH067195B2 true JPH067195B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=12014107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60019972A Expired - Lifetime JPH067195B2 (ja) | 1985-02-06 | 1985-02-06 | 軽水炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH067195B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115394458B (zh) * | 2022-08-26 | 2024-08-20 | 中国核动力研究设计院 | 一种基于棒束型燃料组件的超高通量反应堆堆芯 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3008472A1 (de) * | 1980-03-05 | 1981-09-17 | Kraftwerk Union AG, 4330 Mülheim | Heterogener kernreaktor |
FR2511174B1 (fr) * | 1981-08-06 | 1986-06-27 | Framatome Sa | Assemblage combustible fissile pour reacteur nucleaire sous-modere |
-
1985
- 1985-02-06 JP JP60019972A patent/JPH067195B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61180185A (ja) | 1986-08-12 |
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