JPH0671950U - 無段変速装置 - Google Patents

無段変速装置

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JPH0671950U
JPH0671950U JP1282593U JP1282593U JPH0671950U JP H0671950 U JPH0671950 U JP H0671950U JP 1282593 U JP1282593 U JP 1282593U JP 1282593 U JP1282593 U JP 1282593U JP H0671950 U JPH0671950 U JP H0671950U
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cam
fixed
pulley
pulley piece
movable
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JP1282593U
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Inventor
石川  浩
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カム部材を含む可動プーリ片全体を取り替え
ることなく、変速特性を容易に変更できる無段変速装置
の提供を目的とする。 【構成】 駆動側プーリ3と、駆動側プーリ3からVベ
ルト30を介して駆動される従動側プーリ5と、従動側
プーリ5の可動プーリ片23の背後に配設された固定カ
ム部材31と、固定カム部材31に対向して配設された
可動カム部材33と、両カム部材31,33の対向面に
形成されたカム面31a,33aと、カム面31a,3
3aとの協働により可動プーリ片23に押圧力を作用し
て、プーリ幅を変化させる遠心ウェイト39と、両カム
部材31,33間に配置され遠心ウェイト39を保持す
る保持部材41と、保持部材41と連結され遠心ウェイ
ト39とカム面31aとの接触点31eを移動させて変
速特性を変える位置決め装置40を備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、プーリの溝幅を可変とする無段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に実開昭62−200849号公報に記載された無段変速装置を示す。
【0003】 この無段変速装置101は、駆動側プーリ103と従動側プーリ105とを備 え、駆動側プーリ103は駆動軸107に、従動側プーリ105は駆動軸107 と平行に配置された従動軸109にそれぞれ設けられている。
【0004】 駆動側プーリ103は固定プーリ片111と可動プーリ片113とを備え、固 定プーリ片111は外側筒部材115を介して駆動軸107に固定され、可動プ ーリ片113は内側筒部材117を介して軸方向に移動可能に取り付けられてい る。両プーリ片111,113は相対向する円錐状の駆動面を有し、両駆動面間 にV溝119が形成されている。外側筒部材115と内側筒部材117との間に は、両端が固定プーリ片111の背後と内側筒部材117の基部117aとに接 続されたコイル状の圧縮ばね121が介装されている。
【0005】 従動側プーリ105は、駆動側プーリ103と同様に、固定プーリ片123と 可動プーリ片125とを備え、両プーリ片123,125の相対向する円錐状の 駆動面によりV溝127が形成されている。固定プーリ片123は従動軸109 側に固定され、可動プーリ片125は回転軸方向に移動可能に取り付けられてい る。従動側プーリ105には、可動プーリ片125から駆動面の背後側へ屈曲形 成されたフランジ部129と、固定プーリ片123に固定されたハウジング13 1とが設けられている。ハウジング131とフランジ部129の相対向する面に は、両者の間隔が外側に向かって徐々に狭まるように傾斜する傾斜カム面129 a,131aが形成され、傾斜カム面129a,131aの間には、コロ状の遠 心ウェイト133が回転方向への移動が阻止された状態で適数配置されている。
【0006】 駆動軸107と従動軸109の相対向する位置にそれぞれ取り付けられた駆動 側プーリ103と従動側プーリ105のV溝119,127には、Vベルト13 5が巻回されている。非回転時には、駆動側プーリ103の可動プーリ片113 は圧縮ばね121によってV溝119の溝幅が狭くなる方向へ押圧され、Vベル ト135が最外周側へ位置する。
【0007】 駆動軸107が回転すると、無段変速装置101の駆動側プーリ103が回転 し、その回転はVベルト135を介して従動側プーリ105へ伝達され、電磁ク ラッチ137によりプレート139を引き付けることにより従動軸109が駆動 軸107と同方向に回転する。そして、従動軸109の回転が所定の速度以上に なると、従動側プーリ105の遠心ウェイト133は、遠心力によって傾斜カム 面129a,131aの間を外周方向に移動する。このため、可動プーリ片12 5は固定プーリ片123方向へ押圧されてV溝127の溝幅が狭くなり、Vベル ト135が従動側プーリ105の外周側に移動すると共に、駆動側プーリ103 のVベルト135が軸心方向に移動する。これにより、駆動軸107の回転数の 変動によらず、従動軸109の回転数が所望の回転数に維持される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、このような無段変速装置は、傾斜カム面129a,131aがフラ ンジ部129およびハウジング131に一体に形成されているため、異なった変 速特性を得るためには、フランジ部129またはハウジング131の全体を取り 替えて、傾斜カム面129a,131aの傾斜状態を変更しなければならず、変 速特性を容易には変更できなかった。
【0009】 そこで本考案は、カム部材を含む可動プーリ片全体を取り替えることなく、変 速特性を容易に変更できる無段変速装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案は、回転体と一体に回転するよう固定された 固定プーリ片と、前記回転体と一体に回転すると共に回転軸に沿って移動可能に 装着され、前記固定プーリ片との間に可変幅のプーリ溝を形成する可動プーリ片 とからなる一対のプーリを備えた無段変速装置において、前記可動プーリ片の背 後に配置され、前記回転体と一体に回転すると共に前記回転軸方向への移動が阻 止された固定カム部材と、前記固定カム部材と可動プーリ片との間に配置され、 前記固定カム部材に対向し、前記可動プーリ片と一体的に連動する可動カム部材 と、これら両カム部材の少なくとも一方に設けられ、回転半径方向および回転方 向に傾斜したカム面と、前記両カム部材間に配置され、前記回転軸まわりの回転 によって生ずる遠心力を受けて回転半径方向へ移動し、前記カム面との協働によ り可動プーリ片に回転軸方向へ押圧力を作用して、プーリ幅を変化させる遠心ウ ェイトと、前記両カム部材間に配置され、前記遠心ウェイトを収容すると共に収 容部外への移動を拘束して、前記遠心ウェイトを保持する保持部材とを備え、前 記保持部材と連結され、前記遠心ウェイトと前記カム面との接触位相を移動させ て変速特性を変える位置決め手段とを設けたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
本考案の無段変速装置では、駆動軸が回転すると、駆動側プーリが回転し、そ の回転はVベルトを介して従動側プーリへ伝達され、従動軸が駆動軸と同方向に 回転する。そして、従動軸の回転が所定の速度以上になると、従動側プーリの遠 心ウェイトは、遠心力を受けてカム面間を外周方向に移動する。このため、可動 プーリ片は固定プーリ片方向へ押圧されてV溝の溝幅が狭くなり、Vベルトが従 動側プーリの外周側に移動すると共に、駆動側プーリではVベルトが皿ばねの付 勢力に逆らって可動プーリ片を固定プーリ片から遠ざけて、軸心方向に移動する 。これにより、駆動軸の回転数に変動があっても、従動軸の回転数が所望の回転 数範囲内に維持される。
【0012】 この所望の回転数範囲を変更したい場合は、従動側プーリに連結された位置決 め装置により、遠心ウェイトとカム面との接触位相を円周方向に移動させ、そこ に固定する。すると、遠心ウェイトを挟む少なくとも一方のカム面角度がそれま でとは変る。その結果、遠心ウェイトが遠心力を受けて外周方向に移動すること により、従動側プーリのV溝幅が狭くなってVベルトが外周側に移動するときの 、従動側プーリの回転数が変わる。こうして、回転数範囲が変更されて設定され る。つまり変速特性が変更される。カム面が立つように前記接触位相を移動させ た場合は、前記回転数範囲が低速側に移動し変速特性は低速型になる。逆にカム 面が寝るように前記接触位相を移動させた場合は、前記回転数範囲が高速側に移 動し変速特性は高速型になる。
【0013】 また、遠心ウェイトとカム面との接触位相の移動は無段階で行うことができ、 移動ストロークの途中で固定できる。
【0014】 このようにして、カム部材を含む可動プーリ片全体を取り替えることなく、そ れまでの変速特性と異なった所望の変速特性に容易に変更できる。
【0015】
【実施例】
図1〜図8に基づいて本考案の一実施例を説明する。
【0016】 図1は本考案の一実施例に係る無段変速装置の全体図である。図2はその従動 軸側の要部拡大図である。
【0017】 この無段変速装置1は、駆動側プーリ3と従動側プーリ5とを備え、駆動側プ ーリ3は駆動軸(回転体)7に、従動側プーリ5は駆動軸7と平行に配置された 従動軸(回転体)9にそれぞれ設けられている。
【0018】 駆動側プーリ3は、駆動軸7と一体に形成された固定プーリ片11と、可動プ ーリ片13とを備えている。可動プーリ片13は、円筒状ボス部15を介して駆 動軸7上にこれと一体に回転可能、かつ軸方向に移動可能に支持されており、そ の背後側に介装された皿ばね17により固定プーリ片11へ向けて付勢されてい る。そして、両プーリ片11,13は、それぞれの対向する円錐状の駆動面11 a,13aによりV溝(プーリ溝)19を形成している。
【0019】 一方、従動側プーリ5は、駆動側プーリ3と同様に、従動軸9と一体に形成さ れた固定プーリ片21と、可動プーリ片23を備えている。可動プーリ片23は 円筒状ボス部25を介して従動軸9上にこれと一体に回転可能、かつ軸方向に移 動可能に支持されている。そして、両プーリ片21,23は、それぞれの対向す る円錐状の駆動面21a,23aによりV溝(プーリ溝)29を形成している。 そして、この両V溝19,29間にVベルト30が巻回されている。
【0020】 また、可動プーリ片23の外周部には、駆動面23aの背後側へ円筒部23b が延設され、円筒部23bの内径側には、固定カム部材31と、これと対向して 可動カム部材33とが図1,図2に示すように配置されている。固定カム部材3 1は従動軸9とは別体に形成され、スプラインとナット32により従動軸9に着 脱自在に固定され、これと一体に回転し軸方向には移動しない。可動カム部材3 3も可動プーリ片23とは別体に形成され、可動プーリ片23に着脱自在に固定 され、これと一体に回転する。そして、両カム部材31,33間にはその内径側 に圧縮コイルばね35が配設され、可動カム部材33と可動プーリ片23を固定 プーリ片側へ付勢している。さらに、固定カム部材31と可動カム部材33との それぞれの対向面にはカム面31a,33aが形成されている。このカム面31 a,33aは、両者の間隔が外周側に向かって徐々に狭まるように傾斜している 。これらのカム面31a,33aにより囲まれたカム室37にはボール状の遠心 ウエイト39が収容され、またグリースが所定量充填されて潤滑をまかなってい る。
【0021】 図3は、図2のA矢視図であり、カム室37内から固定カム部材31側を見た 図面である。図3に示すように、カム室37内にはホルダ41(保持部材)が固 定カム部材31上にこれと同軸に配設され、ホルダ41には遠心ウエイト39を 収容する収容枠41a(収容部)が本実施例では円周方向に5か所、等分に設け られ、それぞれの収容枠41a内に遠心ウエイト39が収容されている。そのた め、各遠心ウエイト39はこの収容枠41aから外へは出られない。すなわち、 各遠心ウエイト39は円周方向の動きを拘束され、回転半径方向に可動になって いる。こうして、ホルダ41は遠心ウエイト39の保持部材を構成し、収容枠4 1aはその収容部を構成している。
【0022】 図4は、図3におけるホルダ41単体の正面図である。図4に示すように、ホ ルダ41の中心部にはリング状の取付プレート41bが設けられており、これに 取付ボルト41cが固着されている。なお、前記収容枠41aはこのリング状の 取付プレート41bに固着され支持されている。
【0023】 図5〜図7は固定カム部材31単体を示す図面である。まず、図5は固定カム 部材31をカム面31a側から見た正面図である。図6は、図5および図7のB −B断面の展開図であり、カム面31aの円周方向の傾斜形状を示す。また、図 7は、図5のC−C断面図である。
【0024】 図5に示すように、固定カム部材31のカム面31aは、本実施例では円周方 向に5等分され、各扇形状カム面は同一形状でつぎのように形成されている。す なわち、カム面は、回転半径方向に可変傾斜角θで設定され、かつ円周方向には 図6に示すように鋸歯状にカム高さhが変化するように傾斜角度δをつけて形成 されている。
【0025】 一方、これと対向するカム面33aは回転半径方向の傾斜角θ1 で、円周方向 に一様に形成されている。
【0026】 そして、これら5個づつのカム面31a,収容枠41a,遠心ウエイト39が 、図3に示すように、互いの関係位置が同一に配設されている。すなわち、ホル ダ41の収容枠41aに収容された遠心ウエイト39は5個共、鋸歯状カム面3 1aの円周方向の同一位相(例えば図6の傾斜面上の高さhの同一高さ位置)で カム面31aと接触するように位置決めされている。
【0027】 一方、図5,図7に示すように、固定カム部材31の壁部31bにはカム面3 1aと同心にリング状の浅い溝31cと、その溝内にやはり同心に円弧状の貫通 長穴31d(本実施例では4個)とが設けられ、各長穴31dにホルダ41の取 付ボルト41cが差込まれ、溝31cにはホルダ41の取付プレート41bが着 座する。この着座によってカム室37内に充填されたグリースの流出が防止され る。
【0028】 さらに、図2に示すように、固定カム部材31の背面側へ突出した取付ボルト 41cの先端部には、位置決め装置40(位置決め手段)を構成する調整パイプ 43がナット45により固定され、調整パイプ43はホルダ41と一体に揺動可 能となり、固定カム部材31の長穴31dの範囲内で固定カム部材31とは独立 に揺動できる。ホルダ41が揺動すると、遠心ウエイト39とカム面31aとの 接触点(接触位相)は、図6に示すカム面31aの傾斜面上の例えば接触点31 eから移動する。接触点31eの移動範囲は、前記長穴31cの範囲すなわちホ ルダ41の揺動範囲に対応し、最小カム高さh1 の位置31fから最大カム高さ h2 の位置31gまでであり、それに対応した回転半径方向の傾斜角度θはθf からθe ,θg と連続的に変化する。そして接触点が決まると、遠心ウエイト3 9は遠心力により、回転軸を含みその接触点を通る接触位相上でカム面31aと 接触しつつ、回転半径方向に移動する。
【0029】 前記接触点31eを移動させる位置決め装置40(位置決め手段)は、前記調 整パイプ43,往復動パイプ47,駆動用アクチュエータ(図示省略)からなり 、調整パイプ43には往復動パイプ47が嵌まり合っている。そして、往復動パ イプ47にピン49(本実施例では3本備えているが、図2にはその内の1本だ けを示す)がその外径から突出して固着され、ピン49の先端部49aが調整パ イプ43に形成されたガイド長穴43aに嵌まり合っている。往復動パイプ47 はその軸方向には移動可能であるが、回転は不能にされている。
【0030】 このような構成により、ホルダ41は遠心ウエイト39を収容したまま調整パ イプ43と一体で、固定カム部材31と同軸で揺動可能である。そして、このホ ルダ41の揺動は、往復動パイプ47の往復動によりピン49が調整パイプ43 のガイド長穴43a中で往復動することによって生じる。なお、往復動パイプ4 7の往復動は、モータ式、油圧式、電磁式などのアクチュエータ(図示省略)に より、または手動のダイヤル式などの駆動源(図示省略)によって行われ、往復 動ストロークの中間の任意の位置に固定可能である。従って、往復動パイプ47 に連結されているホルダ41、さらに遠心ウエイト39は、揺動ストロークの中 間の任意の位置に固定可能となる。
【0031】 こうして位置決め装置40は、保持部材41と連結され、遠心ウエイト39と カム面31aとの接触位相を移動させる位置決め手段を構成している。
【0032】 つぎに、この無段変速装置1の作用について説明する。
【0033】 駆動軸7が回転すると、駆動側プーリ3が回転し、その回転はVベルト30を 介して従動側プーリ5へ伝達され、従動軸9が駆動軸7と同方向に回転する。そ して、従動軸9の回転が所定の速度以上になると、従動側プーリ5の遠心ウェイ ト39は、遠心力によりカム面31a,33aの間を外周方向に移動する。この ため、可動プーリ片25は固定プーリ片21方向へ押圧されてV溝29の溝幅が 狭くなり、Vベルト30が従動側プーリ5の外周側に移動すると共に、駆動側プ ーリ3ではVベルト30が皿ばね17の付勢力に逆らって可動プーリ片13を図 1において右方向へ押圧して、軸心方向に移動する。これにより、駆動軸7の回 転数に変動があっても、従動軸9の回転数が所望の回転数範囲内に維持される。
【0034】 図8は、上記の駆動軸7と従動軸9との間の変速特性を示す図である。横軸は 駆動側プーリ3の回転数を、縦軸は従動側プーリ5の回転数を表す。今、従動側 プーリ5における遠心ウェイト39と固定カム部材31のカム面31aとの接触 点を、例えば図6の接触点31eに固定した場合の変速特性は、図8の特性カー ブcで表される。このときの回転半径方向の傾斜角度θはθe である。言い換え れば、上記接触点をカム面31a上の一点に固定した場合は、変速特性は一本の 特性カーブで表される特性に限定されてしまう。
【0035】 ところが、本実施例の無段変速装置1では、変速特性を変えたい場合、従動側 プーリ5に備えた往復動パイプ47を位置決め装置40の前記駆動源により往復 動させ、これに連動する調整パイプ43、ホルダ41を揺動させる。こうして遠 心ウェイト39とカム面31aとの接触点を、例えば図6における接触点31e から左右に31f,31g方向へ無段階にずらす(回転半径方向の傾斜角度θを θe からθf ,θg にする。つまりθe 〉θf ,θe 〈θg とする)ことができ 、かつ、そこに固定することができる。
【0036】 図6において接触点31eを左方向へずらすと、回転半径方向のカム角度θは 前記θe からθf と変化する。その結果、カム面33aを有する可動カム部材3 3と可動プーリ片23は、遠心ウェイト39の遠心力によって生じる回転軸方向 のスラスト力によって、接触点31eの移動前よりも、もっと低い回転数に達し たときに固定プーリ片21側へ移動する。そしてVベルト30はV溝29の外周 側へ移動し、これに伴って駆動側プーリではVベルト30は逆に軸心側へ移動す る。こうして、このとき無段変速装置1の変速特性は、例えば、図8のカーブc からカーブaへ変更される。このとき、前述の可動プーリ片23が固定プーリ片 21側へ移動する回転数すなわちカーブc上の屈曲点eはカーブa上の屈曲点f に変更され、低速側に移る。
【0037】 また、これと逆に、図6において接触点31eを右方向へずらすと、回転半径 方向のカム角度θはθe からθa ,θg と変化する。そのためカム面33aを有 する可動カム部材33、さらに可動プーリ片23は、接触点31eの移動前より も、もっと高い回転数に達したときに固定プーリ片21側へ移動する。そしてV ベルト30はV溝29の外周側へ移動し、これに伴って駆動側プーリ3ではVベ ルト30は逆に軸心側へ移動する。こうして、このとき無段変速装置1の変速特 性は、例えば、図8のカーブcからカーブbへ変更される。このとき、前述の可 動プーリ片23が固定プーリ片21側へ移動する回転数すなわちカーブc上の屈 曲点eはカーブb上の屈曲点gに変更され、高速側に移る。
【0038】 従って、本実施例の無段変速装置1を、例えば、車両用スーパチャージャの駆 動部に適用した場合は、図8のカーブaの特性を設定すれば、スーパチャージャ の回転数は低く抑えられて街中での車両のエコノミー運転に向き、また特性を変 更してカーブbの特性を設定すれば、スーパチャージャの回転数が高くなるので 車両のスポーティ運転に向く。
【0039】 そして、上記のカーブcから高速側または低速側の特性への変更は無段階に可 能であるから、所定の範囲内で無段階に変速特性を選択し、設定することが可能 である。すなわち、従動側プーリ5のカム部材を含む可動プーリ片全体を取り替 えることなく、変速特性を容易に変更できる。
【0040】 また、本実施例では、鋸歯状カム面31aを固定カム部材31に設けているが 、これと対向する可動カム部材33に設けるか、または両カム部材に設けてもよ い。また、鋸歯状カム面31a,51aの円周方向の傾斜角度をδとしているが 、この角度を変えて、位置決め装置40により変速特性の変更範囲を変えること もできる。
【0041】 このようにして、本考案実施例によれば、カム部材を含む可動プーリ片全体を 取り替えることなく、変速特性を容易に変更でき、いくつもの変速特性をもった 無段変速装置が得られる。
【0042】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、変速特性を変更したい場合 、従動側プーリに連結された位置決め装置をアクチュエータにより作動させ、遠 心ウェイトとカム面との接触点を移動させる。これにより、従動側プーリのカム 面角度の設定が変わるので、カム部材を含む可動プーリ片全体を取り替えること なく、それまでの変速特性と異なった所望の変速特性に容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係る全体構成図である。
【図2】この考案の一実施例に係る従動側プーリの拡大
図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】この考案の一実施例に係るホルダの拡大図であ
る。
【図5】この考案の一実施例に係る固定カム部材の拡大
図である。
【図6】図5,図7のB−B断面の展開図である。
【図7】図5のC−C断面図である。
【図8】この考案の一実施例に係る変速特性図である。
【図9】従来例の全体構成図である。
【符号の説明】
3 駆動側プーリ 5 従動側プーリ 7 駆動軸(回転体) 9 従動軸(回転体) 11,21 固定プーリ片 13,23 可動プーリ片 31 固定カム部材 31a,33a カム面 31e,31f,31g 接触点(接触位相) 33 可動カム部材 39 遠心ウェイト 40 位置決め装置(位置決め手段) 41 ホルダ(保持部材) 41a 収容枠(収容部)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体と一体に回転するよう固定された
    固定プーリ片と、前記回転体と一体に回転すると共に回
    転軸に沿って移動可能に装着され、前記固定プーリ片と
    の間に可変幅のプーリ溝を形成する可動プーリ片とから
    なる一対のプーリを備えた無段変速装置において、 前記可動プーリ片の背後に配置され、前記回転体と一体
    に回転すると共に前記回転軸方向への移動が阻止された
    固定カム部材と、 前記固定カム部材と可動プーリ片との間に配置され、前
    記固定カム部材に対向し、前記可動プーリ片と一体的に
    連動する可動カム部材と、 これら両カム部材の少なくとも一方に設けられ、回転半
    径方向および回転方向に傾斜したカム面と、 前記両カム部材間に配置され、前記回転軸まわりの回転
    によって生ずる遠心力を受けて回転半径方向へ移動し、
    前記カム面との協働により可動プーリ片に回転軸方向へ
    押圧力を作用して、プーリ幅を変化させる遠心ウェイト
    と、 前記両カム部材間に配置され、前記遠心ウェイトを収容
    すると共に収容部外への移動を拘束して、前記遠心ウェ
    イトを保持する保持部材とを備え、 前記保持部材と連結され、前記遠心ウェイトと前記カム
    面との接触位相を移動させて変速特性を変える位置決め
    手段とを設けたことを特徴とする無段変速装置。
JP1282593U 1993-03-22 1993-03-22 無段変速装置 Pending JPH0671950U (ja)

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JP1282593U JPH0671950U (ja) 1993-03-22 1993-03-22 無段変速装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110520649A (zh) * 2017-03-31 2019-11-29 罗伯特·博世有限公司 可气动调节的cvt变速器
WO2023166955A1 (ja) * 2022-03-02 2023-09-07 株式会社エフ・シー・シー 無段変速機

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