JPH067065Y2 - 自走式削孔機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主として地盤の柱状改良体造成に用いる自走式
削孔機に関する。詳しくは軟弱な地盤等の基礎を構築す
る場合に、掘削排出した掘削土の特殊セメント等の粉末
固化材を配合して、混合した後、再び掘削孔内に戻して
充填し、地盤中に柱状固化体（改良体）を造成するため
の自走式削孔機に関する。

（従来技術） 従来より掘削排出した掘削土の混合攪拌は、人力又はシ
ョベル機で行なわれ、固化材等と混合した後の掘削孔へ
の投入作業も人力又はショベル機で行なわれている。と
ころが作業能率が悪く混合状態にもむらが多い。

このような混合攪拌を自動的に行えるようにするため
に、本出願人は駆動機構を有する混合攪拌装置を開発し
ている（特開昭60-235960）。しかし上記混合攪拌装置
は単独で所定の地面に設置され、小型のトラックオーガ
ー車のクレーン部に吊り下げられたスクリューオーガー
を攪拌装置内に挿通するようになっている。

従って攪拌装置の設置作業並にスクリューオーガーを攪
拌装置の中央部に位置合わせをして挿通する作業等に手
間がかかかる。また１つの作業現場で複数の柱状改良体
等を造成する場合に、隣の掘削地点に移動するのにも手
間がかかる。

（考案の目的） 本考案の目的は、軟弱地盤の掘削、掘削土と固化材との
混合攪拌及び攪拌後の掘削孔への混合土の投入を機械で
簡単に行なえるようにすると共に、スクリューオーガー
や攪拌装置の設置作業も簡単かつ正確に行えるようにす
ることである。

（目的を達成するための手段） 上記目的を達成するために本考案は、走行装置を備えた
削孔機本体に、折り畳み自在にリーダーホルダーを支持
し、該リーダーホルダーに昇降自在にリーダーを保持
し、リーダーにはスクリューオーガー用回転駆動装置及
びこれに接続されるスクリューオーガーを昇降自在に保
持し、リーダーの下端部には、オーガー挿通孔を有する
と共に駆動機構により回転するスクレーパーを有する攪
拌装置を着脱自在に取り付けている。

（実施例） 第１図において、削孔機本体１は無端帯式走行装置２に
旋回自在に備えられており、前端部にはブラケット３が
設けられている。該ブラケット３にはリーダーホルダー
５の下側ガイド部８がピン７を介して回動自在に支持さ
れている。リーダーホルダー５は下側ガイド部８から上
方に延びると共に上端部に上側ガイド部６を一体的に備
えている。上側ガイド部６は自立シリンダー１０のロッ
ド部１０ａの上端部に枢着連結されており、自立シリン
ダー１０の下端部は削孔機本体１に回転自在に支持され
ている。

リーダー１１は上下のガイド部６、８の前端部に上下方
向移動自在に保持されている。リーダー１１の中間部に
はピンボス部１３が設けられ、該ボス部１３と下側ガイ
ド部８の間にはリーダー昇降用シリンダー１５が介装さ
れており、該シリンダー１５の伸縮によりリーダー１１
が昇降するようになっている。

リーダー１１にはオーガー回転用油圧式駆動装置１７が
昇降自在に保持されており、上記駆動装置１７は正逆回
転切換自在な出力回転軸を有し、該出力回転軸に下方に
延びるスクリューオーガー１８が接続されている。

リーダー１１の下端部には掘削土と粉末固化材とを混合
攪拌する攪拌装置２０が着脱自在に取り付けられてい
る。

第２図は第１図のII-II断面拡大図であり、リーダーに
は前端部と後端部にそれぞれ左右に突出するガイド片４
０、４１が形成されており、後側のガイド片４１は前記
リーダーホルダーガイド部６、８の凹部４２内に嵌ま
り、前側のガイド片４０には駆動装置１７の凹部４３が
嵌まっている。

第３図は攪拌装置２０を示しており、この第３図におい
て、攪拌装置２０はフレーム２１と、ホッパー２２と、
回転胴筒２３と、カバー２５等から構成されている。フ
レーム２１は下端部の四隅にスパイク３０を有してい
る。ホッパー２２はフレーム２１に固着され、中央部に
オーガー挿入孔２６を有するオーガー挿入筒２７が一体
的に形成されている。胴筒２３はホッパー２２の上部に
嵌合すると共に回転自在にフレーム２１に支持されてお
り、リングギヤ３１が油圧駆動モータ３２の出力ギヤに
噛み合っている。即ち油圧駆動モータ３２により正逆回
転切換自在に回転するようになっている。回転胴筒２３
の下端部には中央部に向って延びるスクレーパ２８が設
けられ、回転胴筒２３の上端部には支持杆２９ａを介し
て複数の攪拌羽根２９が設けられている。カバー２５は
フレーム２１に固着されている。

カバー２５には第４図に示すようにリーダー取り付けブ
ラケット３５が形成されており、該リーダ取り付けブラ
ケット３５に複数本のボルトによりリーダー１１の下端
部が取付けられる。

次に掘削機の移動及び柱条改良体造成作業について説明
する。

(1)作業現場に移動する際には自立シリンダー１０を縮
め、リーダ１１を削孔機本体１上に横向きに寝かせた姿
勢で移動する。

(2)作業現場においては、自立シリンダー１０を伸長さ
せてリーダー１１を垂直状態にすると共に駆動装置１７
にスクリューオーガー１８を接続し、リーダー１１の下
端部に攪拌装置２０を取り付ける。

(3)攪拌装置２０を地面から少し浮かした状態にして掘
削地点まで移動し、攪拌装置２０を地面に設置する。

(4)スクリューオーガー１８を攪拌装置２０のオーガー
挿入孔２６内に挿入し、Ｘ１方向に正回転させながら下
降させて地盤を所定深度まで掘削する。またスクリュー
オーガー１８のＸ１方向の正回転により掘削土は上方に
運搬され、攪拌装置２０内に溜る。

(6)固化材を攪拌装置２０内に投入し、スクリューオー
ガ１−１８のＸ１方への正回転を保ちつつスレーパ２８
及び攪拌羽根２９をＸ２方向に回転することにより掘削
土と固化材を混合攪拌する。

(7)攪拌後はスクリューオーガー１８をＸ２方向に逆回
転させることにより混合土を掘削孔内に埋め戻し、かつ
逆回転を保ちながら徐々に上昇させてゆくことにより混
合土を締め固めてゆく。

(8)１つの地点の作業が終われば、攪拌装置２０と一緒
にリーダー１１を少し上昇させ、隣の掘削地点へと攪拌
装置２０を移動する。

なお狭い地点で攪拌装置の設置が無理な場所では、第５
図のように攪拌装置を取り外して作業を行うことができ
る。この時は人力で混合攪拌する。

（考案の効果） 以上説明したように本考案は、リーダー１１に、スクリ
ューオーガー１８及びその駆動装置１７を昇降自在に支
持すると共に、リーダー１１の下端部に、オーガー挿入
孔２６を有する攪拌半装置２０を取り付けており、しか
もリーダー１１自体は昇降自在にリーダーホルダー５に
支持されているので、攪拌装置２０の設置作業並びに攪
拌装置２０に対するオーガー１８の位置合わせ及び挿入
作業が簡単かつ正確に行える。

即ち１つの現場で柱状改良体を複数本造成する場合に、
攪拌装置２０及びオーガー１８を１つのユニットとして
リーダー１１と共に簡単に掘削地点に設置でき、かつ隣
の掘削地点へも１つのユニットしてに簡単に移動でき、
作業能率が大幅に向上する。

(2)スクリューオーガー１８により掘削、埋め戻し、及
び閉め固め作業を行い、攪拌装置２０による掘削土と固
化材との混合攪拌とを行うので、作業現場における省力
化を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用した削孔機の側面図、第２図は第
１図のII-II断面拡大図、第３図は混合攪拌装置を一部
断面で示す側面図、第４図は攪拌装置の平面図、第５図
は攪拌装置を外した状態を示す掘削機の側面図である。
１…削孔機本体、２…走行装置、５…リーダーホルダ
ー、１７…スクリューオーガー用駆動装置、１８…スク
リューオーガー、２０…攪拌装置、２６…オーガー挿入
孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】走行装置を備えた削孔機本体に、折り畳み
   自在にリーダーホルダーを支持し、該リーダーホルダー
   に昇降自在にリーダーを保持し、リーダーにはスクリュ
   ーオーガー用回転駆動装置及びこれに接続されるスクリ
   ューオーガーを昇降自在に保持し、リーダーの下端部に
   は、オーガー挿通孔を有すると共に駆動機構により回転
   するスクレーパーを有する攪拌装置を着脱自在に取り付
   けた自走式削孔機。