JPH0670595U - シガレットパイプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 灰や吸い殻の処理に困らず、寝タバコ等の不
始末による火災を防止する機能を持ったシガレットパイ
プを提供する。 【構成】 少なくとも吸口チューブ１と灰皿チューブ２
に分離可能なパイプであり、吸口チューブ１にはシガレ
ットを軸方向に保持する吸い口３と空気を流通する通気
穴４とを設け、灰皿チューブ２には一端に前記吸口チュ
ーブと連結する連結部５と他端を内側へ折り返して灰受
部６とを設けてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、紙巻タバコすなわちシガレットに使用するパイプに関する。

【０００２】

【従来の技術】

喫煙時に使用するパイプには、刻みタバコ用のものやシガレット用のアダプタ 状のものなどがある。これらのパイプは、嗜好としての喫煙を楽しむためにデザ インが重視されたり、健康のためにニコチンやタールをカットするフィルタを持 つなど、主に個人的な問題を対象としていた。

【０００３】 ところが、喫煙には次のような社会的な問題もある。 灰が飛び散ったり、吸い殻の投げ捨てによるゴミの不始末が後を絶たない。 また、火の消えてない吸い殻の投げ捨てによる火事の発生(特に山火事)。 そのほか、一般的な火事の原因には、寝タバコの不始末が挙げられている。 実公昭35-9893号は及びについて検討を加えているが、吸殻と灰を喫煙毎 に処理しなければならないため不便で、またについては未解決であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、これらの社会的な問題に対処した機能を持ち、作業しながらの喫煙 でも灰や吸い殻の処理に困らず、続けての使用においても余裕のあるシガレット パイプを検討したものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

それは、少なくとも吸口チューブ１と灰皿チューブ２に分離可能なパイプであ り、吸口チューブ１にはシガレットを軸方向に保持する吸い口３と空気を流通す る通気穴４とを設け、灰皿チューブ２には一端に前記吸口チューブを連結する連 結部５と他端を内側へ折り返して灰受部６とを設けたシガレットパイプである。

【０００６】

【作用】

本考案のシガレットパイプの作用について説明する。 吸口チューブ１は、挿入したシガレットのフィルタ部を吸い口３で保持する。 通気穴４は、パイプ内の二酸化炭素と煙とをパイプ外へ排気し、逆にパイプ外 の酸素をパイプ内へ吸気する。シガレットの燃焼は、パイプ内の酸素を消費し二 酸化炭素と煙を増加させ、この二酸化炭素と煙が火への酸素の供給を阻む結果を 生む。通気穴４は、これを調整するためにパイプ内の換気を行なう訳である。 通気穴４には、灰がこぼれ落ちぬように目の細かなネットを取付け、更に煙の 中に含まれるヤニ等を吸着する機能を持たせておくと良い。

【０００７】 灰皿チューブ２は連結部５により吸口チューブ１に連結し、タバコから出る灰 を灰受部６に堆積させる。灰受部６中央の通気穴７は、通気穴４と同じ換気の作 用を持ち、かつ同じ目的のネットを張っておくと良い。

【０００８】 このように、パイプ内の換気は通気穴４と通気穴７とで行ない、それぞれの大 きさ、形状又は数は任意だが、これらの穴は小さめ又は細目の穴を最低限の数だ け設けるのが良い。この結果、例えば換気効率を若干低くしたりして、シガレッ トの時間当たりの消費量を少なくすることができる。 また、火を消し忘れてパイプを放置した場合、吸口チューブ１内に灰が堆積さ れて通気穴７が閉鎖されたような状態になり、通気穴４の換気だけでは足りなく なってシガレットの火を自動的に消してしまうこともできる。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案の実施例であるシガレットパイプの要部破断斜視図、図２は同シ ガレットパイプの水平断面図、そして図３はその他の実施例の斜視図である。 以下、構造について説明する。

【００１０】 全体は、吸い口３、吸口チューブ１と灰皿チューブ２とから構成され、この順 に連結した構造を持つ。吸い口３は吸口チューブ１に螺合させ、灰皿チューブ２ は連結部５を吸口チューブ１に嵌入している。

【００１１】 吸い口３は全長15mm、シガレット大の内径を持つ耐熱樹脂製の管を吸い口端で かませた形状をしており、吸口チューブ１とは分離可能にしてパイプ内の掃除を しやすくしている。シガレットは吸い口３から突出させて直接吸ってもよいし、 埋没させて吸い口３を吸ってもよい。

【００１２】 吸口チューブ１は全長50mm(但し灰皿チューブ２を連結する部分は除く)、直径 16mmの透明な耐熱樹脂製の管で、パイプ内のシガレットの状態を確認できるよう にしている。上面には、軸方向に細長い通気穴４を設けている。

【００１３】 灰皿チューブ２は全長55mm、直径16mmの耐熱樹脂製の管である。灰受部６の折 返しは約25mmで、数本分の灰の堆積を可能にしている。この折返しは長めの方が 良い。なぜなら、折返しが短いと灰がすぐに一杯になったり、場合によっては堆 積した灰を吸い込んでしまうことがあるからである。 通気穴７に張ったネット８は、ヤニ取りの機能を持つ目の細かな金網である。

【００１４】 このシガレットパイプは次のようにして使用する。 まず、シガレットをパイプに取り付ける。これは、吸い口３を取り外して行な っても良いし、シガレットを直接挿入しても良い。また、シガレットは火をつけ てから取り付けても良いし、パイプに装着してから火をつけても良い。

【００１５】 通常、シガレットからの灰は随時、灰受部６に堆積されていくし、パイプ内は 通気穴４と通気穴７により換気されているので、シガレットの火は消えずに最後 まで喫煙することができる。 このパイプは、灰受部６に一定量灰が溜まるまで続けて使用することができ、 適宜に灰皿チューブ２と吸口チューブ１とを分離して灰を捨てれば良い。パイプ 内が汚れれば、吸い口３、吸口チューブ１と灰皿チューブ２とを分離して掃除す れば良い。

【００１６】 本考案のシガレットパイプには、図３のように、複数の丸い小さな穴を通気穴 ４にしたもの(図３(a))であるとか、吸い口３にニコチン等をカットするフィル タを付けたもの(図３(b))であるとか、使用しないときには吸い口３にキャップ ９をかぶせることができるもの(図３(c))なども考えられ、これらを全て兼ね備 えることもできる。 また、パイプの外側に装飾を施したりパイプを曲げるなどして、デザインを考 慮した形にすることもできる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案のシガレットパイプには、次のような効果がある。 まず、むやみに灰が散ったりすることがないので、作業中に喫煙する場合に周 りを汚すこともなく、歩行中の喫煙も問題がない。また、吸い殻はそのままパイ プ内に残るので投げ捨てがしにくくなり、喫煙の度に喫煙者に投げ捨て防止を喚 起できる。

【００１８】 また、寝タバコの不始末のように火をつけたままシガレットを放置しておいて も、自動的に火が消えてしまうようにできるので、不注意による火事を防ぐこと ができる。これは寝タバコに限らず、とにかくパイプを一定時間放置するとシガ レットの火を自動的に消してしまうので、このパイプは非常に安全である。

【００１９】 更に、通気穴等の調節でシガレットの喫煙寿命を長くできる点を、経済的な長 所として挙げることができる。もちろん、嗜好を楽しませるデザインを施すこと や、健康を守るためのフィルタを装着するなどの従来のパイプの機能をこのパイ プだけで併せ持つことができるのでこの点でも経済的といえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のシガレットパイプの要部破断斜視図で
ある。

【図２】同シガレットパイプの水平断面図である。

【図３】その他の実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 吸口チューブ ２ 灰皿チューブ ３ 吸い口 ４ 通気穴 ５ 連結部 ６ 灰受部 ７ 通気穴 ８ ネット ９ キャップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも吸口チューブ１と灰皿チュー
   ブ２に分離可能なパイプであり、吸口チューブ１にはシ
   ガレットを軸方向に保持する吸い口３と空気を流通する
   通気穴４とを設け、灰皿チューブ２には一端に前記吸口
   チューブと連結する連結部５と他端を内側へ折り返して
   灰受部６とを設けてなるシガレットパイプ。