JPH0669227U - 乳房測定具 - Google Patents

乳房測定具

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JPH0669227U
JPH0669227U JP011223U JP1122393U JPH0669227U JP H0669227 U JPH0669227 U JP H0669227U JP 011223 U JP011223 U JP 011223U JP 1122393 U JP1122393 U JP 1122393U JP H0669227 U JPH0669227 U JP H0669227U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な測定方法で、整合性良く、カップサイ
ズを選定することができ、店頭で需要者に配布したり、
通信販売用などのパンフレットなどと共に封筒に同封し
て需要者に送付することができる乳房測定具を提供す
る。 【構成】 乳房の付け根に沿うほぼ半円状の円弧状縁部
53を有する測定具本体51の前記測定具本体の乳房の
下辺部の最下点に相当する位置の近傍に乳房下丈計測用
テープ54の一端が固定され、乳房わたり寸法計測用テ
ープ56の一端が測定具本体51の脇部近傍の固定部5
7に固定されてなる乳房測定具。この乳房測定具を乳房
に当てがって乳房下丈とわたり寸法を測定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は乳房の測定具に関するものであり、特に、ブラジャー、ブラスリップ 、キャミソール、ウインタム、テディ、スリーインワン、ボディスーツ、ビスチ ェ、レオタード、水着などの乳房受け用のカップを有する被服を作成ないしは選 定する場合に、簡単に乳房の測定ができ、より着用者の乳房のボリュームに適合 した、カップの大きさを決めるのに好適な、簡易乳房測定具に関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
女性用肌着、ランジェリー、ファンデーション類など、美容上の観点から身体 の整形機能をもたせた被服類は近年種々のものが用いられている。
【0003】 特に、ブラジャー、ブラスリップ、キャミソール、ウインタム、テディ、スリ ーインワン、ボディスーツ、ビスチェ、レオタード、水着などの乳房受け用のカ ップを有する被服類は、着用者の乳房の大きさとカップの大きさが合うことが好 適な着用感を得る上からも必要である。
【0004】 従来、これらの基準としてよく用いられているのが、トップバスト(TB:最 も外に突出した乳房部分の胸回り長さ)とアンダーバスト(UB:乳房より直ぐ 下の部分の胸回り長さ)の差(周径差)から、例えばその差の値が10cmまで はAカップ、12.5cmまではBカップ、15cmまではCカップ等と周径差 の大きささによって、適合する大きさのカップを選ぶことが行われている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この選定基準に従ってカップの大きさを選定しても、比較的正 確に着用者の体型に適合したサイズと一致している被服を着用している者は、お よそ約40%程度であり、残りの約60%は、必ずしも自己の乳房のボリームに 適合したカップを有する被服を着用できていないと言うことが、本考案者らの調 査によって明らかになった。
【0006】 これは、トップバストの測定では、仮に乳房のボリュームが小さくても、背中 に多くの贅肉が付いている人のトップバストのサイズは大きく測定されるし、ま た、仮に同じトップバスト周径を有していても、乳房そのものの大きさの違いに よって、カップのボリュームは変わってくる。つまり、バスト周径の大きい人が 必ずしもそれより小さいバスト周径を有する人に比べて乳房のボリュームが大き くなるとは限らないと言った問題があり、前記した従来の測定方法では、乳房の ボリュームには余り着目された測定法ではなかった。
【0007】 本考案は、乳房のボリュームそのものに着目し、極めて簡単な測定方法で、整 合性良く、カップサイズを選定することのできる乳房測定具を提供することを目 的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために本考案は次の構成を有するものである。 すなわち、本考案は、乳房の前中心部、下辺部、脇部に至る乳房の付け根に沿 うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定具本体と、長さ目盛りを有する乳房下丈 計測用テープ並びに長さ目盛りを有する乳房わたり寸法計測用テープとからなり 、前記乳房下丈計測用テープの一端が、前記測定具本体の乳房の下辺部の最下点 に相当する位置の近傍に取り付けられており、前記乳房わたり寸法計測用テープ の一端が、前記測定具本体の乳房の前中心部近傍または脇部近傍に相当するいず れかの位置に取り付けられてなる乳房測定具に関するものである。
【0009】 本考案の前記乳房測定具においては、測定具本体の乳房の前中心部近傍または 脇部近傍に相当するいずれかの位置のうち、乳房わたり寸法計測用テープの一端 が取り付けられていない方の位置に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端 が挿入し得るスリットが設けられていることが好ましい。
【0010】 また、本考案の前記乳房測定具においては、測定具本体の円弧状縁部の下側の 位置に、測定具本体を紐状物またはテープ状物に掛止するためのガイドが設けら れていることが好ましい。
【0011】 また、本考案の前記乳房測定具においては、乳房の前中心部、下辺部、脇部に 至る乳房の付け根に沿うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定具本体が、乳房の 下辺部からその脇部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材Aと乳房の 下辺部からその前部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材Bとがスラ イド可能にそれぞれ乳房の下辺部の最下点に相当する位置の近傍で支持部材に取 り付けられてなる測定具本体であって、乳房下丈計測用テープの一端が、前記支 持部材の乳房下丈計測用テープ取付け部に取り付けられており、前記円弧状縁部 を有する部材AまたはBのいずれかの先端近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テ ープの一端が取り付けられてなる乳房測定具とすることが好ましい。
【0012】 また、前記第4の本考案の乳房測定具においては、円弧状縁部を有する部材A 、Bのうち、乳房わたり寸法計測用テープの一端が取り付けられていない円弧状 縁部を有する部材の先端部近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端が 挿入し得るスリットが設けられていることが好ましい。
【0013】 また、本考案の前記乳房測定具においては、円弧状縁部を有する部材の乳房わ たり寸法計測用テープの一端が取り付けられる部分に、乳房わたり寸法計測用テ ープの取り付け端の幅よりも広い間隔を有する前記乳房わたり寸法計測用テープ の取り付け端用ストッパーが設けられていることが好ましい。
【0014】 また、本考案の前記乳房測定具においては、乳房測定具本体の円弧状縁部の前 中心部と脇部の両先端部近傍を結ぶ直線の中点よりも乳房わたり寸法計測用テー プの自由端側に寄った部分から乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端側に寄 った部分にわたって補助テープが設けられており、当該補助テープの長さ方向の 両端部分は前記乳房わたり寸法計測用テープに取り付けられており、前記乳房下 丈計測用テープの自由端が、前記乳房わたり寸法計測用テープと前記補助テープ の間に挿入し得る構造とすることが好ましい。
【0015】 また、本考案の前記乳房測定具においては、支持部材の乳房下丈計測用テープ 取付け部に、前記乳房下丈計測用テープの取付け端部の移動防止用ストッパーを 設けることが好ましい。
【0016】 また、本考案の前記乳房測定具においては、支持部材が、乳房下丈計測用テー プ取付け部の上方部分に突出した突起部と当該突起部に固定され横方向に突出し た支柱とを有し、また、各円弧状縁部を有する部材A、Bは当該支柱にスライド 可能に嵌挿し得る穴を有していることが好ましい。
【0017】 また、本考案の前記乳房測定具においては、支柱の表面に支柱の幅を横切る方 向に凸状のストッパーを設け、また、円弧状縁部を有する部材A、Bのそれぞれ の穴部分の表面に当該穴の幅を横切る方向に凸状のストッパーを設けることが好 ましい。
【0018】
【作用】
本考案の乳房測定具は、乳房の前中心部、下辺部、脇部に至る乳房の付け根に 沿うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定具本体と、長さ目盛りを有する乳房下 丈計測用テープ並びに長さ目盛りを有する乳房わたり寸法計測用テープとからな り、前記乳房下丈計測用テープの一端が、前記測定具本体の乳房の下辺部の最下 点に相当する位置の近傍に取り付けられており、前記乳房わたり寸法計測用テー プの一端が、前記測定具本体の乳房の前中心部近傍または脇部近傍に相当するい ずれかの位置に取り付けられているので、乳房にあてがって容易に乳房の下丈と わたり寸法を測定でき、その合計値と用いた測定具本体のバージスライン(円弧 状縁部)の大きさから、容易にカップの大きさとカップのくり(カップバージス ライン)の大きさを選定することができ、また測定具の形は比較的偏平なので、 封筒などに入れて郵送可能なものでかつ構造が比較的簡単であり、したがって壊 れにくく、かつコストも安くできるので、被服などを販売する場合に店頭やフィ ッティングルームに設置しておいたり、店に来た客に配布したり、被服の通信販 売用などのパンフレットなどと共に封筒に同封して需要者に送付することができ 、需要者が容易に自分で乳房のボリュームを測定し、適格なサイズを選定するこ ともできる。
【0019】 本考案の前記乳房測定具において、測定具本体の乳房の前中心部近傍または脇 部近傍に相当するいずれかの位置のうち、乳房わたり寸法計測用テープの一端が 取り付けられていない方の位置に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端が 挿入し得るスリットが設けられている好ましい態様とすることにより、当該スリ ットに前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端を挿入して乳房わたり寸法を測 定出来るので、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端側の位置をより容易に 所定の場所に位置させることができ、測定がしやすくなる。
【0020】 また、本考案の前記乳房測定具において、測定具本体の円弧状縁部の下側の位 置に、測定具本体を紐状物またはテープ状物に掛止するためのガイドが設けられ ている本考案の好ましい態様とすることにより、本考案の前記乳房測定具を乳房 のバージスライン(付け根のライン)の下側から当てがって乳房のわたり寸法や 下丈を測定する際に、紐状物またはテープ状物を前記ガイドに掛止して、その紐 状物またはテープ状物を身体のアンダーバスト周囲に巻き付けて止めることによ り、容易に本測定具を所定の位置に保持することができるので、測定具本体を手 で支えながら寸法を測定する必要がなくなり、測定操作が容易になる。また、こ の際テープ状物としてメジャーなどを用いることもでき、メジャーなどを用いた 場合にはアンダーバスト周径なども同時に測定できて好都合である。
【0021】 また、本考案の前記乳房測定具において、乳房の前中心部、下辺部、脇部に至 る乳房の付け根に沿うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定具本体が、乳房の下 辺部からその脇部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材Aと乳房の下 辺部からその前部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材Bとがスライ ド可能にそれぞれ乳房の下辺部の最下点に相当する位置の近傍で支持部材に取り 付けられてなる測定具本体であって、乳房下丈計測用テープの一端が、前記支持 部材の乳房下丈計測用テープ取付け部に取り付けられており、前記円弧状縁部を 有する部材AまたはBのいずれかの先端近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テー プの一端が取り付けられてなる乳房測定具とする本考案の好ましい態様とするこ とにより、乳房のバージスラインが大きい人や小さい人でも、前記円弧状縁部を 有する部材A、Bを支持部材のところでスライドさせて、そのバージスラインの 大きさに合わせて広げたり狭めたりして測定できるので、大きさの違う大小の本 考案の乳房測定具を数種類用意しておく必要がなく、便利である。
【0022】 また、前記第4の本考案の乳房測定具において、円弧状縁部を有する部材A、 Bのうち、乳房わたり寸法計測用テープの一端が取り付けられていない円弧状縁 部を有する部材の先端部近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端が挿 入し得るスリットが設けられている本考案の好ましい態様とすることにより、当 該スリットに前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端を挿入して乳房わたり寸 法を測定出来るので、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端側の位置をより 容易に所定の場所に位置させることができ、測定がしやすくなる。
【0023】 また、本考案の前記乳房測定具において、円弧状縁部を有する部材の乳房わた り寸法計測用テープの一端が取り付けられる部分に、乳房わたり寸法計測用テー プの取り付け端の幅よりも広い間隔を有する前記乳房わたり寸法計測用テープの 取り付け端用ストッパーが設けられている好ましい態様とすることにより、前記 乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端が、円弧状縁部を有する部材から上方 に抜けてしまったり、逆に円弧状縁部を有する部材の先端近傍から下方にスライ ドしてしまう不都合を防止することができ、また、ストッパーの設けられている 間隔が、前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端の幅よりも広くすること により、前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端の位置をストッパーの設 けられている間隔内で調整することができ、乳房のトップバストの位置などに応 じて前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端の位置を適当な位置に調整す ることもできる。
【0024】 また、本考案の前記乳房測定具において、乳房測定具本体の円弧状縁部の前中 心部と脇部の両先端部近傍を結ぶ直線の中点よりも乳房わたり寸法計測用テープ の自由端側に寄った部分から乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端側に寄っ た部分にわたって補助テープが設けられており、当該補助テープの長さ方向の両 端部分は前記乳房わたり寸法計測用テープに取り付けられており、前記乳房下丈 計測用テープの自由端が、前記乳房わたり寸法計測用テープと前記補助テープの 間に挿入し得る本考案の好ましい態様とすることにより、前記乳房下丈計測用テ ープの自由端を、前記乳房わたり寸法計測用テープと前記補助テープの間に挿入 して乳房下丈を測定することができ、前記乳房下丈計測用テープの自由端側の位 置を比較的容易に所定の場所に位置させるガイドとしての役割を果たすことがで き、測定がより容易になる。
【0025】 また、本考案の前記乳房測定具において、支持部材の乳房下丈計測用テープ取 付け部に、前記乳房下丈計測用テープの取付け端部の移動防止用ストッパーを設 けた本考案の好ましい態様とすることにより、前記乳房下丈計測用テープの取付 け端部の移動を防止することができ、より正確な測定をすることができる。
【0026】 また、本考案の前記乳房測定具において、支持部材が、乳房下丈計測用テープ 取付け部の上方部分に突出した突起部と当該突起部に固定され横方向に突出した 支柱とを有し、また、各円弧状縁部を有する部材A、Bは当該支柱にスライド可 能に嵌挿し得る穴を有している本考案の好ましい態様とすることにより、前記円 弧状縁部を有する部材A、Bから形成される円弧の大きさを、乳房のバージスラ インの大きさに応じてスライドさせて被測定者の乳房の大きさに適合した円弧に することができると共に、前記円弧状縁部を有する部材A、Bと支持部材等の部 品に容易に分解することができ、被服の通信販売用などのパンフレットなどとと もに封筒に同封して需要者に送付する場合によりコンパクトに出来るので、好都 合である。
【0027】 また、本考案の前記乳房測定具において、支柱の表面に支柱の幅を横切る方向 に凸状のストッパーを設け、また、円弧状縁部を有する部材A、Bのそれぞれの 穴部分の表面に当該穴の幅を横切る方向に凸状のストッパーを設ける本考案の好 ましい態様とすることにより、測定の際に前記円弧状縁部を有する部材が支柱か ら簡単に抜けたり、スライドしてしまうことを防止することができる。
【0028】
【実施例】
図1に本考案の一実施例の乳房測定具の正面図、図2にそのA−A´方向断面 図、図3にこの乳房測定具を用いて乳房を計測している状態を示す部分正面図、 図4に図3の右方向から見た部分側面図を示した。尚、用語の理解を容易にする ために、乳房の前中心部、下辺部、脇部について簡単に説明すると、ほぼ半円状 の乳房の付け根のライン(これをバージスラインとも言う。)のうち、胸の中心 部側の側面部を前中心部、下側を下辺部、腕側の側面部を脇部と称する。
【0029】 図1〜図4において、51は測定具本体、52は測定具本体51の上側の縁で あって、乳房の前中心部、下辺部、脇部に至る乳房の付け根に沿うほぼ半円状の 形状を有する円弧状縁部、53は前記円弧状縁部52に沿って設けられており、 その円弧の中心斜め上方向にひさしのように張り出した乳房支持ガイド、54は 乳房下丈計測用テープ、55は乳房下丈計測用テープの固定部、56は乳房わた り寸法計測用テープ、57は乳房わたり寸法計測用テープの固定部、58は乳房 わたり寸法計測用テープの自由端を差し込むためのスリット、59は円弧状縁部 52の前中心部、60は円弧状縁部52の下辺部、61は円弧状縁部52の脇部 、62は測定具本体51を紐状物ないしはテープ状物に掛止するためのガイドで あり、この例では爪状のガイドの例を示している。63は測定具本体を手で持っ たり、押さえたりする場合に有用な測定具本体の把持部、64は測定具本体の前 中心側を示すためのマークである。特に限定されるものではないが、円弧状縁部 52の乳房の最下点に相当する部分、具体的には例えば乳房下丈計測用テープの 固定部55の位置する部分から前中心部59に至る円弧の長さよりも、通常は円 弧状縁部52の乳房の最下点に相当する部分から脇部61に至る円弧の長さの方 が若干長く、かつ円弧の曲率半径もやや大きくなるのが一般的であるので、乳房 測定具が左乳房計測用のための測定具か右乳房計測用のための測定具か判別しや すいように前中心側を示すためのマーク64が設けられている。この例ではこの 測定具は左乳房計測用であることがこのマークの存在により容易に判別できる。
【0030】 また、図3、図4において70は女性の乳房、71はテープ状物、この例では メジャーを示している。 なお、乳房下丈計測用テープ54、乳房わたり寸法計測用テープ56には適宜 の目盛りが付されている。この目盛りの尺度は任意である。長ささえ解ればA、 B、C云々やその他の適宜の独自の記号などを付した目盛りでも良い。
【0031】 また、測定具本体は図4からもうかがえるように、テープ状物71に沿って切 断したと仮定した場合の断面が人体の曲線に沿った断面形状をしていることが好 ましい。
【0032】 次に上記本考案の乳房測定具を用いて乳房の下丈とわたり寸法を測定する方法 について説明する。 図5は女性の胸の正面の一部を示した概念図である。ここで左の乳房を用いて 説明すると、乳房が最も身体の外側に突出した点をP点(トップバスト)とする と乳房の前中心部の点Mから点Pを通り、乳房の脇部の点Nに至る長さが乳房の わたり寸法である。
【0033】 また点Pから乳房の下辺部の点Qに至る長さが下丈である。 これらの乳房下丈とわたり寸法を測定するには、例えば図1に示したような本 考案の乳房測定具の本体の円弧状縁部52を図5の点M−点Q−点Nに沿った乳 房の付け根の円弧条部(バージスライン)に沿ってあてがう。この時、バージス ライン(円弧状縁部)の大きさが異なる複数個の測定具のうち、好ましくは、測 定対象者のバージスラインの大きさに対し、やや絞り込んだ状態の、すなわち若 干小さめのバージスライン(円弧状縁部)を有する測定具を選定してあてがうの が好ましい。この状態を示しているのが図3、図4である。必要ならば、図3、 図4に示すごとく爪状のガイド62の爪にテープ状物71(この場合はメジャー )をはめ込んでテープ状物71を身体の後ろまで回して、例えば止め金、ホック 、面状ファスナー、粘着テープなどで固定するかあるいは縛りつけるかして、測 定具本体51をテープ状物71に掛止して固定することにより、測定具本体51 を手で押さえておかなくても測定ができるようになっている。
【0034】 そして、乳房下丈計測用テープ54を図4に示すように乳房の膨らみに沿って 図5の点Qから点P方向に上に向かって延ばし、また、乳房わたり寸法計測用テ ープ56を図4乳房の膨らみに沿って点Nから点Pを通り点Mを通るように伸ば し、必要に応じて乳房わたり寸法計測用テープ56の自由端を測定具本体51の 前中心部59近傍に設けられたスリット58に挿入して乳房わたり寸法計測用テ ープ56の自由端を固定して、乳房下丈と乳房わたり寸法を測定する。
【0035】 図6は女性の胸の近傍の側面図である。図6において40は乳房を示し、Pは 乳房の最も外側に突出した部分(トップバスト)の位置を示している。 本考案の乳房測定具では、自分の好みの位置にトップバストの位置を持ち上げ て測定することもできる。すなわち、図6の実線で示されたトップバストPの位 置よりもトップバストの位置をアップさせて、点線で示されたトップバストP´ の位置にしたい場合、本考案の乳房測定具の乳房下丈計測用テープ54でアップ させた位置にある乳房を押さえてアップさせたまま測定できる。従って、自己の 好みのプロポーションになるべく近い形にすることができるカップの大きさを選 定することもでき非常に効果的である。
【0036】 尚、以上に説明したような方法で測定した乳房の下丈とわたり寸法の合計の値 が製品のカップのボリュームと相対的に適合し、測定具本体のバージスライン( 円弧状縁部)の大きさでカップのくり(カップバージスライン)の大きさが決め られるので、容易にその人の乳房のボリュームに一致した適格なカップを選定す ることができる。
【0037】 以上説明した図1〜4に示した態様の乳房測定具は測定対象者の乳房の大きさ 、すなわちバージスライン(点M−Q−Nに沿ったライン)の大きさが、測定具 本体の円弧状縁部52の大きさより大きすぎたり、小さすぎる場合があるので、 円弧状縁部52の大きさが大きいものから、小さいものまで、例えば6〜8種類 程度のものを用意しておいて、測定対象者のバージスラインに比較的一致したも の、より好ましくは、測定対象者のバージスラインの大きさよりも若干小さめの 円弧状縁部52の大きさを有する乳房測定具を選んで用いることが好ましい。
【0038】 次に本考案の乳房測定具の別の態様として、測定対象者のバージスラインの大 きさに応じて乳房測定具本体の円弧状縁部の大きさを変化させることができる態 様の乳房測定具の一例について説明する。
【0039】 説明を容易にするため、図7に本考案の一実施例の乳房測定具の乳房下丈計測 用テープと乳房わたり寸法計測用テープが取り付けられる前の段階(つまり測定 具本体のみ)の正面図を示す。
【0040】 1が乳房の付け根の下辺部からその脇部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を 有する部材Aであり、2が乳房の付け根の下辺部からその前部に至るほぼ1/4 円状の円弧状縁部を有する部材Bであり、3が支持部材である。41、42はそ れぞれ前記部材A、Bの円弧状縁部を示す。従って、この態様の測定具本体は1 の円弧状縁部41を有する部材A、2の円弧状縁部42を有する部材B並びに、 支持部材3とから構成されている。
【0041】 さらに説明を容易にするため、図8〜図9も参照しながら説明する。 図8は図7で示した測定具本体の分解正面図、図9は図7と同じ測定具本体の 正面図であるが円弧状縁部を有する部材AおよびBをスライドさせて円弧状縁部 を有する部材AとBの間の間隔を広げた状態を示す平面図である。
【0042】 これらの図面において、同一部分は同一の符号を付してある。 図7〜9で示した例では、円弧状縁部を有する部材2の先端部近傍に乳房わた り寸法計測用テープの自由端が挿入し得る大きさのスリット8が設けられている 。
【0043】 支持部材3は乳房下丈計測用テープ取付け部4(この乳房下丈計測用テープ取 付け部4は、測定者がこの計測具を手に持って測定する場合の把持部を兼ねてい る。)の上方部分に突出した突起部7と当該突起部7に固定された円弧状縁部を 有する部材用の支柱6A、6Bとからなっている。また、各円弧状縁部を有する 部材1、2はそれぞれ前記支柱6A、6Bにスライド可能に嵌挿し得る穴5A、 5Bをそれぞれ有しており、各円弧状縁部を有する部材1、2はそれぞれ前記支 柱6A、6Bにスライド可能に嵌挿されている。従って、本考案の乳房測定具を 乳房にあてがって測定する場合に、乳房の脇部から前部の間隔の大きさに一致す るように円弧状縁部を有する部材1、2を支柱6A、6B上でスライドさせて円 弧状縁部を有する部材1、2の間隔を調整することができるようになっている。 この場合に、更に好ましい別の態様を図10を参照しながら説明する。
【0044】 図10は測定具本体の別の態様の分解部分正面図であり、図8と同一部分は同 一の符号を付したので、説明を省略している。図8の測定具本体に比べて、図1 0に示した測定具本体は、支柱6A、6Bの表面に支柱6A、6Bの幅を横切る 方向に凸状のストッパー10A、10Bをそれぞれ設け、また、円弧状縁部を有 する部材1、2の穴部分5A、5Bの表面に当該穴の幅を横切る方向に凸状のス トッパー9A、9Bを設けた点である。
【0045】 ストッパー10A、10Bを支柱6A、6Bの先端近傍にそれぞれ1つづつ設 けた場合には、測定の際に前記円弧状縁部を有する部材1、2が支柱6A、6B から簡単に抜け出てしまうことを防止できる。また、ストッパー10A、10B を支柱6A、6Bにそれぞれ複数個設けた場合には、乳房の大きさに応じて前記 円弧状縁部を有する部材1、2をスライドさせてその間隔を広げた場合に、所定 の位置で保持することができ、測定中に前記円弧状縁部を有する部材1、2の間 隔が変化してしまうことを効果的に防止することができる。
【0046】 また、この場合も、1種類のみでは、円弧状縁部の円弧の長さと曲率に無理が あるため、小〜中、中〜大の2種類程度の大きさの測定具を用意しておくことが 好ましい。
【0047】 図11に本考案の測定具の一実施例の正面図を示す。図11は図7〜10で示 した乳房測定具本体に乳房わたり寸法計測用テープと乳房下丈計測用テープを取 り付けた本考案の乳房測定具を示すものであり、図7〜10と同一部分は同一の 符号をつけたので説明を省略する。30は乳房わたり寸法計測用テープであり、 適宜寸法測定用の目盛り33が付されている。乳房わたり寸法計測用テープ30 はその一端が円弧状部材1に取り付けられている。この乳房わたり寸法計測用テ ープ30の取付け端32は、この例の場合は、円弧状縁部を有する部材1の周囲 を1周して縫製部34で縫製されている。取付け方はこの例に示したもののみに 限定されるものではなく、本考案の目的を達成できれば、図1に示したような取 り付け方や、他の取付け方でも良いことは当然である。乳房わたり寸法計測用テ ープ30の自由端31は測定時には、円弧状縁部を有する部材2の先端部近傍に 設けられたスリット8に挿入した状態で乳房わたり寸法を測定すると、測定がし やすく好ましい。図11に示した例では、乳房測定具本体の円弧状縁部を有する 部材1、2の両先端部を結ぶ直線の中点よりも乳房わたり寸法計測用テープ30 の自由端31側に寄った部分から乳房わたり寸法計測用テープ30の取付け端3 2側に寄った部分にわたって補助テープ36が設けられており、補助テープ36 の長さ方向の両端部分は前記乳房わたり寸法計測用テープ30にそれぞれ縫製部 34、35で縫製により取り付けられている。補助テープ36の取付け方も何等 ここで示した例のみに限定されるものではない。この例のように補助テープ36 が取付けられていることにより、乳房下丈計測用テープ20の自由端21を、乳 房わたり寸法計測用テープ30と補助テープ36の間に挿入して乳房下丈を測定 することができ、乳房下丈計測用テープ20の自由端23側の位置を比較的容易 に所定の場所に位置させるガイドとしての役割を果たすことができ、測定がより 容易になるので好ましい。
【0048】 乳房下丈計測用テープ20は乳房下丈を測定するための目盛り21が適宜の位 置に設けられている。乳房下丈計測用テープ20の一端は、支持部材3の乳房下 丈計測用テープ取付け部4に取り付けられている。22は乳房下丈計測用テープ の取付け端部を示している。
【0049】 乳房下丈計測用テープ20の一端の乳房下丈計測用テープ取付け部4への取り 付け方法の一例を図12〜図15を参照して説明するが、この方法に限定される ものではない。
【0050】 図12、図13は、乳房下丈計測用テープ20の取付け端部22を形成するた めの工程図の一部である。また、図14は、ここで用いた支持部材3の右側面図 、図15は支持部材3を図8の裏側から見た背面図である。
【0051】 図14及び図15に示された支持部材は、図7〜11で示した支持部材と同一 の部分は同一の符号を付したので、説明を省略する。図14及び図15に示され た支持部材は、特に、支持部材3の乳房下丈計測用テープ取付け部4に、前記乳 房下丈計測用テープの取付け端部22の移動防止用ストッパーを設けた好ましい 態様の例である。図14及び図15に於いては、乳房下丈計測用テープの取付け 端部22の移動防止用ストッパーとして溝11が形成されている。
【0052】 図12に示すごとく乳房下丈計測用テープ20と取付け端部用テープ25を用 意し、取付け端部用テープ25が乳房下丈計測用テープ取付け部4の外周を囲む 形で図13に示したように、乳房下丈計測用テープ20と取付け端部用テープ2 5とが縫製部26で縫製される。縫製の代わりに適宜の接着剤を用いて乳房下丈 計測用テープ20と取付け端部用テープ25とを接着してもよい。この場合に、 取付け端部用テープ25の幅を溝11の幅とほぼ同じか、やや小さめの幅にして おけば、取付け端部用テープ25によって形成された乳房下丈計測用テープの取 付け端部22の一部が溝11内に嵌め込まれるので、溝11は乳房下丈計測用テ ープの取付け端部22の移動防止用ストッパーとしての作用を発揮し、好ましい 。
【0053】 また、図16は図8の円弧状縁部を有する部材1を裏側から見た部分背面図、 、図17は、円弧状縁部を有する部材1の部分右側面図であり、この例の場合は 、乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端用ストッパーが設けられている好ま しい態様の一例である。
【0054】 この例に於いてはストッパーは円弧状縁部を有する部材1の幅方向を横切る方 向に凸条13、14が形成されている。この凸条13と14を設けることにより 、乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端32が円弧状縁部を有する部材1か ら上方に抜けてしまったり、逆に円弧状縁部を有する部材1の先端近傍から下方 にスライドしてしまう不都合を防止することができ好ましい。また、凸条13と 14の間隔は、図11に示した乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端32の 幅よりも広い間隔を持たせておくことが好ましく、間隔を適宜の間隔とすること により、乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端32の位置をストッパーの設 けられている間隔内で調整することができ、乳房の最も外側に突出した部分すな わちトップバストの位置などに応じて前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付 け端32の位置を適当な位置に調整することもできるので好ましい。
【0055】 次にこのスライド可能タイプの本考案の乳房測定具を用いて乳房の下丈とわた り寸法を測定する方法について説明する。測定法は、図1に示した測定具を用い る場合と基本的には同じである。
【0056】 乳房下丈とわたり寸法を測定するには、例えば図11に示したような本考案の 乳房測定具を前記と同様に図5の点M−点Q−点Nに沿った乳房の付け根の円弧 条部に沿ってあてがう。この場合、点Mの外側に本考案の乳房測定具の円弧状縁 部を有する部材2のスリット8が、また点Qの下側に支持部材3が、また、点M の外側に乳房わたり寸法計測用テープ30の取付け端32が位置するように乳房 の大きさやトップバストの位置などによって、必要に応じて、円弧状縁部を有す る部材1と2の間隔を調整し、好ましくは、実際の測定対象者の乳房のバージス ラインの大きさよりも若干絞った程度に円弧状縁部を有する部材1と2の間隔を 調整し、更に必要に応じて乳房わたり寸法計測用テープ取付け端32の円弧状部 材1上の位置を調整する。そして乳房下丈計測用テープ20が図5のP−Q線上 になるように調整し、また、乳房わたり寸法計測用テープ30が図5のM−P− N線上に来るように調整して、それぞれ乳房下丈並びに乳房わたり寸法を測定す る。尚、円弧状縁部を有する部材1と2の間隔を広げた場合には、広げた分の長 さを測定するか、あるいは、広げた状態での円弧状縁部を有する部材1と2の先 端部分の円弧状縁部41と42の距離を乳房わたり寸法計測用テープなどで測定 しておくとバージスラインの大きさがわかり、これらの情報からカップの寸法や カップのくり(カップバージスライン)の大きさを決めることができる。また、 図10に示したようなストッパー9A、9B、10A、10Bを有するタイプの 乳房測定具の場合には、例えば10A、10Bの複数の凸状のストッパーに突起 部7に近い方から順に1、2、3、4、……などの適宜の記号を付けておいて、 円弧状縁部を有する部材1と2の間隔を広げた場合に、どの記号の位置まで広げ たかという情報に基づいてもバージスラインの大きさを知ることができる。
【0057】 以上説明したような測定を行う場合に、前記したように乳房わたり寸法計測用 テープ30の自由端31は測定時には、円弧状縁部を有する部材2の先端部近傍 に設けられたスリット8に挿入した状態で乳房わたり寸法を測定すると、測定が しやすく好ましい。また、同様に、乳房下丈計測用テープ20の自由端21を、 乳房わたり寸法計測用テープ30と補助テープ36の間に挿入して乳房下丈を測 定すると、測定がより容易になるので好ましい。
【0058】 図18に本考案の測定具を用いて左側の乳房の測定を行っている様子の前中心 側から見た左側面図を示した。説明は上記の通りであり重複するので省略する。 尚ここで40は乳房を示す。他の符号は図11と同一部分には同一の符号を付し たので説明を省略する。
【0059】 この態様の乳房測定具においても、前述の場合と同様に自分の好みの位置にト ップバストの位置を持ち上げて測定することもできることは勿論である。すなわ ち、図6の実線の位置よりもトップバストの位置をアップさせて点線で示した位 置にしたい場合、本考案の乳房測定具の乳房下丈計測用テープ20でアップさせ た位置にある乳房を押さえてアップさせたまま測定できる。従って、自己の好み のプロポーションになるべく近い形にすることができるカップの大きさを選定す ることもでき非常に効果的である。
【0060】 尚、以上に説明したような方法で測定した乳房のわたり寸法と、下丈の合計の 値がカップのボリュームと相対的に適合し、測定具本体の円弧状縁部を有する部 材1と2の間隔の調整長さの情報からカップのくり(カップバージスライン)の 大きさがわかるので、容易にその人の乳房のボリュームに一致した適格なカップ を選定することができる。
【0061】 尚、さらに別の態様として、例えば図1に示したような形状で図11に示した ようなスライド可能な態様にすることもできることはもちろんであり、例えばそ の一例の正面図を例示すると図19の様である。この場合測定具本体が3つの部 分に分れており、把持部63を中央にして左右側に円弧状縁部を有する部材81 、82がそれぞれ把持部63とスライド可能に連結されている。すなわち各円弧 状縁部を有する部材81、82はそれぞれ把持部63の支柱83A、83Bにス ライド可能に嵌挿し得る穴84A、84Bをそれぞれ有しており、各円弧状縁部 を有する部材81、82はそれぞれ前記支柱83A、83Bにスライド可能に嵌 挿されている。尚、他の部分は図1とほぼ同様であるので同じ部分には同じ符号 を付けて説明を省略する。
【0062】 また、さらに別の態様として、例えば図11に示したような形状でスライド機 構のない図1に示したような態様にすることが可能であることはもちろんであり 、例えばその一例の正面図を例示すると図20の様である。図11の測定具本体 と相違する点は、図11の測定具本体が1で示される円弧状縁部41を有する部 材A、2で示される円弧状縁部42を有する部材B並びに、支持部材3の3つに 構成部品が別れているのに対し、図20に示した測定具本体はこれらが一体とな って円弧状縁部91を有する測定具本体92から成っている。尚、他の部分は図 11とほぼ同様であるので同じ部分には同じ符号を付けて説明を省略する。
【0063】 以上説明した本考案に於いて、測定具本体の材質は本考案の目的を阻害しない 限り、いかなるものでもよく、特に制限されるものではない。 例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、A BS樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェ ノール樹脂その他の各種プラスチックス、金属類、木材等、適宜の材料を選定し て用いることができる。このうち、ポリプロピレンやポリエチレンが安価で、軽 く、また、破損しにくいなどの性質を有しているので、特に好ましい。
【0064】 また、乳房下丈計測用テープ並びに乳房わたり寸法計測用テープは、非伸縮性 のテープ状物であれば特に限定されるものではなく、プラスチックフイルムない しはシート、織物、編物等の布帛類、金属テープ状物あるいはこれらの組み合わ せなど、可撓性のあるものであれば特に限定されるものではない。プラスチック フイルムないしはシートを用いる場合には、特に限定するものではないが、ポリ エステルフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルムなどが簡 単に入手できコストも安く、透明である、強度も強いなどの点で好ましいものの 一例である。
【0065】 ブラジャーその他乳房用のカップを有する被服のカップは、そのボリュームが 特に問題になるのは主として下カップ部である。下カップ部のボリューム、つま り底面積(バージス)の幅に対し、カップ下丈とわたり寸法の和が、乳房の立体 としての外側の寸法その物であり、器としての必要ボリュームだからである。
【0066】 また、上カップ部は、下カップに縫合もしくは連続した状態で、チェスト部に かけて比較的フリーな状態で形成されているから、下カップ部が合致すればほと んど問題なくフィットさせる事ができる。
【0067】 しかし、製品のカップ部分には色々なタイプがあり、それらすべてが同じ数値 で設定されているものではない。例えば、乳房を包み込むタイプ、前中心方向に 寄せるタイプ、持ち上げるタイプなど、強調すべき機能によって着用後に乳房そ の物のボリュームが変化するため、底面積(バージス)の大小や、カップの下丈 、わたり寸法などにそれぞれに違いを持たせているため、タイプ別に事前に数値 や着用による確認を行い、対比表もしくは換算表を作成しておくことが必要であ る。
【0068】 タイプとは例えばブラジャーではフルカップワイヤータイプ、3/4カップワ イヤータイプ、1/2カップワイヤータイプ、フルカップノンワイヤータイプな どである。
【0069】 従って下カップ部の寸法が決れば、カップの大きさを決めることができる。下 カップ部の寸法で重要なのは乳房のバージス寸法と下丈並びにわたり寸法である 。例えば乳房の付け根のライン(バージスライン)の大きさが同じ人がいたと仮 定して、そのうちの一人は乳房が前に張り出ていて大きなボリーュムを持ってお り、他の人は偏平な乳房の場合、前者の人の方が乳房のわたり寸法と、下丈は共 に後者の人より大きくなり、その合計値も当然大きくなるから、後者の人より大 きいその合計値に応じた大きさのカップにする必要があることは容易に理解され るところである。 もう一つ理解を容易にする為に同じカップサイズになる例を 挙げると、バージスラインの大きさが同じ人がいたと仮定して、そのうちの一人 は椀型の乳房で比較的トップバストの位置が上にあり、他の一人は垂れ型の乳房 でトップバストの位置はやや下にあるが乳房が前に突き出ていて乳房高さが前者 の人より高い場合、通常、前者の人の乳房のわたり寸法は後者の人のわたり寸法 より小さく、また前者の人の乳房下丈は後者の人の下丈よりも大きくなるが、後 者の人の乳房のトップを上に押し上げると、トップの位置が上に上ることにより 下丈は長くなり、乳房のトップの高さは低くなって乳房のわたり寸法は小さくな り、前者の人の乳房とほぼ同じような形になり両者の乳房のボリュームがほぼ等 しい事が理解される。
【0070】 また、例えばバージスラインの大きさが大きいが比較的偏平な乳房を有する人 と、バージスラインの大きさが前者の人より小さいが、乳房が前に張り出ている 乳房を有する人の乳房のわたり寸法と、下丈をそれぞれ測定した場合その合計値 がたまたま両者とも同じであったとしても、バージスラインの大きさが異なるの で、この両者は異なるカップを選定することになる。
【0071】 実際にカップを選定するには、カップの種類ごとに、例えばフルカップ、3/ 4カップ、1/2カップなどによって多少カップの設計が異なるので、カップの 種類別にそれぞれバージスラインの大きさと、乳房のわたり寸法と下丈の合計値 に応じたカップ寸法表を作成しておき、測定者から入手した前述の測定値に基づ いてカップの寸法が選定できるようにしておく。
【0072】 例えば図1に示したような乳房測定具を用いて測定値を入手する場合の3/4 カップ用のカップ寸法表の一例を表1に示す。 尚、表1中の各上側の数値は乳房の下丈とわたり寸法との合計値(単位:cm )を示し、下側の欄のカッコ内の左側の数値は下カップの下丈(単位:cm)、 右側の数値は下カップのわたり寸法(単位:cm)を示している。
【0073】 また、表1中の左欄のバージス記号はバージスの大きさすなわちカップのくり の大きさに対応する記号で、例えば、図1の乳房測定具の円弧状縁部52の前中 心部59から脇部61までの直線距離の大きさ(以下バージス寸法と略称する) に応じた記号であり、この表では図1の乳房測定具のバージス寸法の大きさに応 じて6種類の大きさの乳房測定具を用意してある例である。この例では、バージ ス記号0のものはバージス寸法が9.6cm、バージス記号1のものはバージス 寸法が10.2cm、バージス記号2のものはバージス寸法が10.8cm、バ ージス記号3のものはバージス寸法が11.4cm、バージス記号4のものはバ ージス寸法が12.0cm、バージス記号5のものはバージス寸法が12.6c mのものをそれぞれ用いた。つまり、この例ではバージス寸法は、バージス記号 が0から5に大きくなるにしたがって、それぞれ0.6cmづつ大きくなるよう にしている。
【0074】
【表1】
【0075】 そこで仮に測定者がバージス記号4の乳房測定具を用いて乳房の下丈とわたり 寸法との合計値を測定しその値が27.3cmであるとの情報を入手した場合は 、表1中のバージス記号4の欄を右にたどり、乳房の下丈とわたり寸法との合計 値が27.3cmに最も近い数値、この場合はバージス記号4の欄と縦の欄でR の欄のところの乳房の下丈とわたり寸法の合計値27.6cmが最も近似した値 であり、従ってカップとして4のRを選定すれば良いことが分かる。この4のR のカップはカップのくりの大きさはバージス記号4の乳房測定具の円弧状縁部5 2の大きさに設計されており、下カップ部の下丈は8.6cm、下カップ部のわ たり寸法は19.0cmに設計されている。これらの各設計値は、あらかじめ多 数のモニターについて測定したデータから、例えばその平均値などを用いてあら かじめ設定しておくことができる。
【0076】 尚、上記表1の例では、表1中の乳房の下丈とわたり寸法の合計値は、表の斜 め右下方向にシフトするにしたがって、1.2cmづつ大きくなっており、同様 にしたカップの大きさは、1.2cmづつ大きくなり、わたり寸法は0.8cm づつ大きくなっている。
【0077】 前述したように、この表は一例を示したもので、すべてのカップがこの表の寸 法に限定されることを意味するものではない。 尚、カップの一例を挙げて上記で用いた用語を説明する。
【0078】 図21はブラジャー用のカップの3/4カップタイプの斜視図である。101 が下カップ部、102が上カップ部、103が下カップ部の下丈、104が下カ ップ部のカップわたり寸法、105がカップのくり(バージスライン)を示して いる。
【0079】 前述したように、ブラジャーその他乳房用のカップを有する被服のカップは、 そのボリュームが特に問題になるのは主として下カップ部である。下カップ部の 大きさが決まれば上カップ部は下カップ部と縫合もしくは連続した状態で設定さ れるのでタイプに応じて必然的にある程度その大きさや下カップに対する傾斜が 決まってしまう。タイプとは例えばブラジャーではフルカップ、3/4カップ、 1/2カップ、ノンワイヤーフルカップなどであり、これらのタイプに応じて下 カップ部の大きさが決められれば、上カップ部の大きさや傾斜は乳房の寸法の個 人差による寸法差を余り考慮する必要がなく、下カップ部の角度や大きさに応じ て決められる。これは乳房の上側部分に対応する製品のチェスト部(上カップ部 )は比較的フリーであり、また、寸法の個人差に比較的対応しやすい部分である からである。
【0080】 以上の説明から乳房の下丈とわたり寸法との合計の値およびバージス寸法の値 が製品カップのボリュームと相対的に適合し、またこの合計値とバージス寸法を 知ればカップのサイズが決められることが容易に理解される。従って、本考案の 乳房測定具はバージスの選定と乳房の下丈並びにわたり寸法を測定する上で容易 にかつ正確に測定できる測定具が提供できる。
【0081】 以上、図1に示した形の本発明の測定具を用いて62名の女性にそれぞれの乳 房下丈とわたり寸法並びにバージス寸法とを測定してもらい、その測定結果の値 に従って前記で説明したようなそれぞれのカップを設計、制作し各自のブラジャ ーを作成して着用してもらい、カップが大きすぎて隙間や皺が生じたり、逆にカ ップが小さすぎて乳房の前上部や脇上部に乳房がはみ出すことなどによる不都合 がなく満足であったと答えた人は81%で有り、かなりの高率で着用者の満足す るカップを有す被服が提供できることが判る。
【0082】
【考案の効果】
本考案は、極めて簡単な測定方法で、整合性良く、カップサイズを選定するこ とのできる乳房測定具を提供できる。
【0083】 本考案は、乳房にあてがって容易に乳房の下丈とわたり寸法を測定でき、その 合計の値が乳房のボリュームと相対的に適合し、容易にカップの大きさを選定す ることができ、また封筒などに入れて郵送可能なものでかつ構造が比較的簡単で 、壊れにくく、コストも安く、被服販売の際に店頭やフィッティングルームに設 置しておいたり、店に来た客に配布したり、被服の通信販売用などのパンフレッ トなどと共に封筒に同封して需要者に送付することができ、需要者が容易に自分 で乳房のボリュームを測定し、適格なサイズを選定することもできる乳房測定具 を提供できる。
【0084】 本考案の乳房測定具において、測定具本体の乳房の前中心部近傍または脇部近 傍に相当するいずれかの位置のうち、乳房わたり寸法計測用テープの一端が取り 付けられていない方の位置に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端が挿入 し得るスリットが設けられている好ましい態様とすることにより、当該スリット に前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端を挿入して乳房わたり寸法を測定で きる。従って前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端側の位置をより容易に所 定の場所に位置させることができ、測定がよりしやすい乳房測定具を提供できる 。
【0085】 また、本考案の乳房測定具において、測定具本体の円弧状縁部の下側の位置に 、測定具本体を紐状物またはテープ状物に掛止するためのガイドが設けられてい る本考案の好ましい態様の場合には、紐状物またはテープ状物を用いて容易に本 測定具を所定の位置に保持することができるので、測定具本体を手で支えながら 寸法を測定する必要がなくなり、測定操作が容易になし得る乳房測定具を提供で きる。
【0086】 また、本考案の前記乳房測定具において、乳房の前中心部、下辺部、脇部に至 る乳房の付け根に沿うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定具本体が、乳房の下 辺部からその脇部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材Aと乳房の下 辺部からその前部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材Bとがスライ ド可能にそれぞれ乳房の下辺部の最下点に相当する位置の近傍で支持部材に取り 付けられてなる測定具本体であって、乳房下丈計測用テープの一端が、前記支持 部材の乳房下丈計測用テープ取付け部に取り付けられており、前記円弧状縁部を 有する部材AまたはBのいずれかの先端近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テー プの一端が取り付けられてなる乳房測定具とする本考案の好ましい態様とするこ とにより、乳房のバージスラインが大きい人や小さい人でも、1つの乳房測定具 で測定できる乳房測定具を提供できる。
【0087】 また、前記第4の本考案の乳房測定具において、円弧状縁部を有する部材A、 Bのうち、乳房わたり寸法計測用テープの一端が取り付けられていない円弧状縁 部を有する部材の先端部近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端が挿 入し得るスリットが設けられている本考案の好ましい態様とすることにより、当 該スリットに前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端を挿入して乳房わたり寸 法を測定でき、測定がより容易な乳房測定具を提供できる。
【0088】 また、本考案の前記乳房測定具において、円弧状縁部を有する部材の乳房わた り寸法計測用テープの一端が取り付けられる部分に、乳房わたり寸法計測用テー プの取り付け端の幅よりも広い間隔を有する前記乳房わたり寸法計測用テープの 取り付け端用ストッパーが設けられている好ましい態様とすることにより、前記 乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端が、円弧状縁部を有する部材から上方 に抜けてしまったり、逆に円弧状縁部を有する部材の先端近傍から下方にスライ ドしてしまう不都合のない乳房測定具を提供できる。さらに、ストッパーの設け られている間隔が、前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端の幅よりも広 くすることにより、前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端の位置をスト ッパーの設けられている間隔内で調整することができ、乳房のトップバストの位 置などに応じて前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端の位置を適当な位 置に調整することも可能な乳房測定具を提供できる。
【0089】 また、本考案の前記乳房測定具において、乳房わたり寸法計測用テープに前述 の補助テープが取り付けられている好ましい態様にすることにより、乳房下丈計 測用テープの自由端を、乳房わたり寸法計測用テープと補助テープの間に挿入し て乳房下丈を測定することができ、乳房下丈計測用テープの自由端側の位置を比 較的容易に所定の場所に位置させるガイドとしての役割を果たすことができ、測 定がより容易な乳房測定具を提供できる。
【0090】 また、本考案の前記乳房測定具において、支持部材の乳房下丈計測用テープ取 付け部に、前記乳房下丈計測用テープの取付け端部の移動防止用ストッパーを設 けた本考案の好ましい態様とすることにより、前記乳房下丈計測用テープの取付 け端部の移動を防止することができ、より正確な測定のできる乳房測定具を提供 できる。
【0091】 また、本考案の前記乳房測定具において、支持部材が、乳房下丈計測用テープ 取付け部の上方部分に突出した突起部と当該突起部に固定され横方向に突出した 支柱とを有し、また、各円弧状縁部を有する部材A、Bは当該支柱にスライド可 能に嵌挿し得る穴を有している本考案の好ましい態様とすることにより、前記円 弧状縁部を有する部材A、Bから形成される円弧の大きさを、乳房のバージスラ インの大きさに応じてスライドさせて被測定者の乳房の大きさに適合した円弧に することができると共に、前記円弧状縁部を有する部材A、Bと支持部材等の部 品に容易に分解することができ、被服の通信販売用などのパンフレットなどとと もに封筒に同封して需要者に送付する場合によりコンパクトに出来る乳房測定具 を提供できる。
【0092】 また、本考案の前記乳房測定具において、支柱の表面に支柱の幅を横切る方向 に凸状のストッパーを設け、また、円弧状縁部を有する部材A、Bのそれぞれの 穴部分の表面に当該穴の幅を横切る方向に凸状のストッパーを設ける本考案の好 ましい態様とすることにより、測定の際に前記円弧状縁部を有する部材が支柱か ら簡単に抜けたり、スライドしてしまうことのない乳房測定具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の乳房測定具の正面図であ
る。
【図2】本考案の一実施例の乳房測定具の図1のA−A
´方向断面図である。
【図3】本考案の一実施例の乳房測定具を用いて乳房を
計測している状態を示す部分正面図である。
【図4】図3の右方向から見た部分側面図である。
【図5】女性の胸の正面の一部を示した概念図である。
【図6】女性の胸の近傍の側面図である。
【図7】本考案の一実施例の乳房測定具本体の正面図で
ある。
【図8】本考案の一実施例の乳房測定具本体の分解正面
図である。
【図9】本考案の一実施例の乳房測定具本体の正面図で
ある。
【図10】本考案の乳房測定具本体の別の態様の分解部
分正面図である。
【図11】本考案の一実施例の乳房測定具の正面図であ
る。
【図12】乳房下丈計測用テープの取付け端部を形成す
る工程を示す斜視図である。
【図13】乳房下丈計測用テープの取付け端部を形成す
る工程を示す斜視図である。
【図14】支持部材の右側面図である。
【図15】支持部材の背面図である。
【図16】円弧状部材1の部分背面図である。
【図17】円弧状部材1の部分右側面図である。
【図18】本考案の乳房測定具を用いて乳房の測定を行
っている様子を示す左側面図である。
【図19】本考案の別の一実施例の乳房測定具本体の正
面図である。
【図20】本考案の更に別の一実施例の乳房測定具本体
の正面図である。
【図21】ブラジャー用のカップの3/4カップタイプ
の一例の斜視図である。
【符号の説明】
1 円弧状縁部を有する部材 2 円弧状縁部を有する部材 3 支持部材 4 乳房下丈計測用テープ取付け部 5A 穴 5B 穴 6A 支柱 6B 支柱 7 突起部 8 スリット 9A ストッパー 9B ストッパー 10A ストッパー 10B ストッパー 11 溝 13 凸条 14 凸条 20 乳房下丈計測用テープ 21 目盛り 22 乳房下丈計測用テープの取付け端部 23 乳房下丈計測用テープの自由端 25 取付け端部用テープ 26 縫製部 30 乳房わたり寸法計測用テープ 31 寸法計測用テープ自由端 32 乳房わたり寸法計測用テープ取付け端 33 目盛り 34 縫製部 35 縫製部 36 補助テープ 40 乳房 41 円弧状縁部 42 円弧状縁部 51 測定具本体 52 円弧状縁部 53 乳房支持ガイド 54 乳房下丈計測用テープ 55 乳房下丈計測用テープの固定部 56 乳房わたり寸法計測用テープ 57 乳房わたり寸法計測用テープの固定部 58 スリット 59 前中心部 60 下辺部 61 脇部 62 掛止用ガイド 63 把持部 64 測定具本体の前中心側を示すためのマーク 70 乳房 71 テープ状物 81 円弧状縁部を有する部材 82 円弧状縁部を有する部材 83A、83B 支柱 84A、84B 穴 91 円弧状縁部 92 測定具本体 101 下カップ部 102 上カップ部 103 下カップ部の下丈 104 下カップ部のカップわたり寸法 105 カップのくり

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳房の前中心部、下辺部、脇部に至る乳
    房の付け根に沿うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定
    具本体と、長さ目盛りを有する乳房下丈計測用テープ並
    びに長さ目盛りを有する乳房わたり寸法計測用テープと
    からなり、前記乳房下丈計測用テープの一端が、前記測
    定具本体の乳房の下辺部の最下点に相当する位置の近傍
    に取り付けられており、前記乳房わたり寸法計測用テー
    プの一端が、前記測定具本体の乳房の前中心部近傍また
    は脇部近傍に相当するいずれかの位置に取り付けられて
    なる乳房測定具。
  2. 【請求項2】 測定具本体の乳房の前中心部近傍または
    脇部近傍に相当するいずれかの位置のうち、乳房わたり
    寸法計測用テープの一端が取り付けられていない方の位
    置に、前記乳房わたり寸法計測用テープの自由端が挿入
    し得るスリットが設けられている請求項1記載の乳房測
    定具。
  3. 【請求項3】 測定具本体の円弧状縁部の下側の位置
    に、測定具本体を紐状物またはテープ状物に掛止するた
    めのガイドが設けられてなる請求項1または2に記載の
    乳房測定具。
  4. 【請求項4】 乳房の前中心部、下辺部、脇部に至る乳
    房の付け根に沿うほぼ半円状の円弧状縁部を有する測定
    具本体が、乳房の下辺部からその脇部に至るほぼ1/4
    円状の円弧状縁部を有する部材Aと乳房の下辺部からそ
    の前部に至るほぼ1/4円状の円弧状縁部を有する部材
    Bとがスライド可能にそれぞれ乳房の下辺部の最下点に
    相当する位置の近傍で支持部材に取り付けられてなる測
    定具本体であって、乳房下丈計測用テープの一端が、前
    記支持部材の乳房下丈計測用テープ取付け部に取り付け
    られており、前記円弧状縁部を有する部材AまたはBの
    いずれかの先端近傍に、前記乳房わたり寸法計測用テー
    プの一端が取り付けられてなる請求項1に記載の乳房測
    定具。
  5. 【請求項5】 円弧状縁部を有する部材A、Bのうち、
    乳房わたり寸法計測用テープの一端が取り付けられてい
    ない円弧状縁部を有する部材の先端部近傍に、前記乳房
    わたり寸法計測用テープの自由端が挿入し得るスリット
    が設けられている請求項4に記載の乳房測定具。
  6. 【請求項6】 円弧状縁部を有する部材の乳房わたり寸
    法計測用テープの一端が取り付けられる部分に、乳房わ
    たり寸法計測用テープの取り付け端の幅よりも広い間隔
    を有する前記乳房わたり寸法計測用テープの取り付け端
    用ストッパーが設けられている請求項4〜6のいずれか
    に記載の乳房測定具。
  7. 【請求項7】 乳房測定具本体の円弧状縁部の前中心部
    と脇部の両先端部近傍を結ぶ直線の中点よりも乳房わた
    り寸法計測用テープの自由端側に寄った部分から乳房わ
    たり寸法計測用テープの取り付け端側に寄った部分にわ
    たって補助テープが設けられており、当該補助テープの
    長さ方向の両端部分は前記乳房わたり寸法計測用テープ
    に取り付けられており、前記乳房下丈計測用テープの自
    由端が、前記乳房わたり寸法計測用テープと前記補助テ
    ープの間に挿入し得る構造としてなる請求項1〜6のい
    ずれかに記載の乳房測定具。
  8. 【請求項8】 支持部材の乳房下丈計測用テープ取付け
    部に、前記乳房下丈計測用テープの取付け端部の移動防
    止用ストッパーを設けてなる請求項4〜6のいずれかに
    記載の乳房測定具。
  9. 【請求項9】 支持部材が、乳房下丈計測用テープ取付
    け部の上方部分に突出した突起部と当該突起部に固定さ
    れ横方向に突出した支柱とを有し、また、各円弧状縁部
    を有する部材A、Bは当該支柱にスライド可能に嵌挿し
    得る穴を有してなる請求項4〜6または8のいずれかに
    記載の乳房測定具。
  10. 【請求項10】 支柱の表面に支柱の幅を横切る方向に
    凸状のストッパーを設け、また、円弧状縁部を有する部
    材A、Bのそれぞれの穴部分の表面に当該穴の幅を横切
    る方向に凸状のストッパーを設けてなる請求項9に記載
    の乳房測定具。
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