JPH0669096U - 係船金物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 係船索との摩擦係数が小さく、係船索の摩耗
の少ない係船金物を提供しようとするものである。 【構成】 船舶の暴露甲板２上のフェアリーダ台３と船
体外板１とが接続するコーナ部に設ける係船金物におい
て、コーナ部に船体外方へ突出して固設するＬ字形断面
の受け台１１と、受け台１１の三隅辺部に各々回動自在
に長さ方向に配設する小径の外周押えローラ７と、三本
の外周押えローラ７に外接して長さ方向に取付ける大径
の水平ローラ６と、水平ローラ６両端面に設ける円筒形
の突出端８を突出端押えローラ１０とで挾着して、回動
自在に支持する保持カバー９とからなり、フェアリーダ
４に誘導される係船索５を水平ローラ６で受けてなるも
のである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、船舶のフェアリーダに巻着する係船索がフェアリーダ台と船体外 板とのコーナ部に設ける係船金物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の考案は、図４に示すように、暴露甲板４２と船体外板４１との 接続部にフェアリーダ台４３を配設し、フェアリーダ台４３と船体外板４１とが 接続するコーナ部には曲げ板４６を船体外板４１から船体外方へ突設しており、 フェアリーダ台４３上のフェアリーダ４４に誘導される係船索４５を曲げ板４６ の曲面上を介して係船機に巻着するものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたように、フェアリーダ台と船体外板との接続するコーナ部 に曲げ板を突設するのは、船舶の停泊時に潮の干満、風圧、潮流、波浪等で船体 が動揺し、曲げ板に摺動し、係船索が激しく摩耗し、係船索の交換が頻繁になる という問題点を有していた。

【０００４】 この考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであ り、その目的とするところは、係船索との摩擦係数が小さく、係船索の摩耗の少 ない係船金物を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、船舶の暴露甲板上のフェアリーダ台 と船体外板とが接続するコーナ部に設ける係船金物において、該コーナ部に船体 外方へ突出して固設するＬ字形断面の受け台と、該受け台の三隅辺部に各々回動 自在に長さ方向に配設する小径の外周押えローラと、三本の該外周押えローラに 外接して長さ方向に取付ける大径の水平ローラと、該水平ローラ両端面に設ける 円筒形の突出端を突出端押えローラとで挾着して、回動自在に支持する保持カバ ーとから構成され、フェアリーダに誘導される係船索を水平ローラで受けてなる ものである。

【０００６】 フェアリーダ台と船体外板とが接続するコーナ部にＣ字形断面で円筒状内面を 有する受け台を船体外方へ突出して固設し、該受け台の円筒状内面の三箇所に小 径の外周押えローラを各々回動自在に長さ方向に配設してもよい。

【０００７】

【作用】

外周押えローラは、水平ローラの円筒面に外接して該水平ローラを挾着すると 共に、該外周押えローラが回動自在に支持されるので、該水平ローラとの摩擦係 数を小さくする。

【０００８】 突出端押えローラを内設する保持カバーは、水平ローラ両端の突出端を回動自 在に保持する。

【０００９】

【実施例】

実施例ついて、この考案の第一実施例を、図面を用いて説明すると、図１およ び図２に示すように、船舶の暴露甲板２上のフェアリーダ台３と船体外板１とが 接続するコーナ部に設ける係船金物において、コーナ部にＬ字形断面の受け台１ １を舷側へ突出して固設する。

【００１０】 受け台１１の三隅辺部に小径の外周押えローラ７を各々回動自在に長さ方向に 配設して、三本の外周押えローラ７に外接して、大径の水平ローラ６を長さ方向 に取付け、水平ローラ６両端面に設ける円筒形の突出端８を、突出端押えローラ １０とで挾着する保持カバー９で回動自在に支持する。

【００１１】 この実施例において、フェアリーダ４に誘導される係船索５を、フェアリーダ 台３と船体外板１とで形成するコーナ部の水平ローラ６で受ける。

【００１２】 船舶の停泊時に、係船索５と水平ローラ６とが接触状態で潮の干満、風圧、潮 流、波浪等で船体が動揺しても、水平ローラ６がその船体の動揺に応じて回動す る。

【００１３】 また、図３に示す第二実施例のように、コーナ部にＣ字形断面で円筒状内面を 有する受け台２９を舷側へ突出して固設し、受け台２９の円筒状内面の三箇所に 小径の外周押えローラ２７を各々回動自在に長さ方向に配設して、三本の外周押 えローラ２７に外接して大径の水平ローラ２６を長さ方向に取付け、水平ローラ ２６両端面に設ける円筒形の突出端２８を突出端押えローラ３０とで挾着する保 持カバー２９で回動自在に支持し、フェアリーダ２４に誘導される係船索２５を 水平ローラ２６で受けてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 フェアリーダ台と船体外板との接続するコーナ部に水平ローラを設けているの で、係船索との摩擦係数が小さくなり、船舶の停泊時に潮の干満、風圧、潮流、 波浪等で船体が動揺しても、係船索の摩耗が小さく、係船索を交換する頻度が大 幅に減り、寿命が長くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る第一実施例の側断面図を略示し
たものである。

【図２】この考案に係る第一実施例の平面図を略示した
ものである。

【図３】この考案に係る第二実施例の側断面図を略示し
たものである。

【図４】従来の係船金物の側断面図を略示したものであ
る。

【符号の説明】

１ 船体外板 ２ 暴露甲板 ３ フェアリーダ台 ４ フェアリーダ ５ 係船索 ６ 水平ローラ ７ 外周押えローラ ８ 突出端 ９ 保持カバー １０ 突出端押えローラ １１ 受け台 ２１ 船体外板 ２２ 暴露甲板 ２３ フェアリーダ台 ２４ フェアリーダ ２５ 係船索 ２６ 水平ローラ ２７ 外周押えローラ ２８ 突出端 ２９ 保持カバー ３０ 突出端押えローラ ３１ 受け台

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 船舶の暴露甲板上のフェアリーダ台と船
   体外板とが接続するコーナ部に設ける係船金物におい
   て、該コーナ部にＬ字形断面の受け台を船体外方へ突出
   して固設し、該受け台の三隅辺部に小径の外周押えロー
   ラを各々回動自在に長さ方向に配設して、三本の該外周
   押えローラに外接して大径の水平ローラを長さ方向に取
   付け、該水平ローラ両端面に設ける円筒形の突出端を突
   出端押えローラとで挾着する保持カバーで回動自在に支
   持し、フェアリーダに誘導される係船索を水平ローラで
   受けることを特徴とする係船金物。
2. 【請求項２】 フェアリーダ台と船体外板とが接続する
   コーナ部にＣ字形断面で円筒状内面を有する受け台を舷
   側へ突出して固設し、該受け台の円筒状内面の三箇所に
   小径の外周押えローラを各々回動自在に長さ方向に配設
   する請求項１記載の係船金物。