JPH0667886B2 - 高分子化合物 - Google Patents

高分子化合物

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JPH0667886B2
JPH0667886B2 JP21945190A JP21945190A JPH0667886B2 JP H0667886 B2 JPH0667886 B2 JP H0667886B2 JP 21945190 A JP21945190 A JP 21945190A JP 21945190 A JP21945190 A JP 21945190A JP H0667886 B2 JPH0667886 B2 JP H0667886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 (産業上の利用分野) この発明は、新規な高分子化合物に関するものである。
詳しくは、生体内に存在する加水分解酵素の作用によっ
て分解され易いと考えられるエステル構造を主鎖中に有
する高分子化合物に関する。
(従来の技術) 生体内など、生体触媒が存在する環境下で分解するポリ
マーは、生体分解性あるいは生体吸収性ポリマーと呼ば
れている。これらのポリマーの中で例えばα−ヒドロキ
シ酸をモノマーとするポリエステルは、生体内で速やか
に分解され、残留物を生じず、更に代謝経路を通じて排
泄される為、外科手術用縫合糸等の医用材料の分野に於
て使用されている。更に近年に於てこのようなポリマー
は、生体への薬物投与を制御するための薬物放出制御シ
ステム(以下DDSと略記する)用の基剤として幅広い
検討が行なわれている。
このようなDDS用基剤としては、先ず第一に、所定期
間に一定量の薬物を生体内部に放出する機能を有するこ
とが望まれる。
従来より知られている基剤としては、乳酸、グリコール
酸等のホモポリマー、あるいはそれらのコポリマーがあ
る。これらのポリエステルは、低分子量のオリゴマーと
して乳酸あるいはグリコール酸を低圧加熱することによ
って得られる。高分子量体は、まず乳酸及びグリコール
酸の環化2量体(ラクチド、グリコリド)を合成し、そ
れらを触媒開環付加重合することによって得られる。自
然界に存在するL体のポリエステルは結晶性が高く、ま
たこれらの化学合成したポリ乳酸、ポリグリコール酸も
一般に結晶性である。結晶性のポリマーは、結晶性部分
と非晶性部分とからなり、非晶性部分に比べて結晶性部
分は生体分解性が非常に悪いために、生体内で不均一な
分解性を示すという問題点を有している。そのため、D
DS用基剤としては、非晶性のポリマーあるいは結晶化
度が低いポリマーが望ましい。また、薬剤は一般に基剤
中の非晶性部分に偏在し易い傾向がある。従って、この
ような結晶性ポリマーをDDS用基剤として用いた場
合、非晶性部分が先に分解して大部分の薬剤を放出した
後、薬剤を殆ど或は全く含まない結晶性部分が生体内に
残存するという好ましくない現象を呈し易い。
さらにDDS用基剤に望まれている特性としては、特定
の臓器、器官あるいは組織の内部あるいはその近傍で、
集中的に薬剤を放出させるという機能がある。前記した
乳酸、グリコール酸等からなるポリマーは、その薬剤放
出にかかわる分解を、主として非酵素的加水分解機構に
依拠しているため、この重要な課題には沿い難いと一般
に考えられている。
これらの課題に十分に応えるDDS用基剤はいまだ見い
だされていないのが現状である。
以上述べたように、DDS用基剤に要求される課題と現
状の隔たりは大きく、新たな基剤用高分子化合物の開発
が待たれている。
〔発明の概要〕
本発明の目的は以上述べた課題に対応すべく新規な高分
子化合物を提供することにある。具体的には、高分子主
鎖中に生体内の加水分解酵素によって分解され易いと考
えられるアミノ酸エステル構造を有する高分子化合物を
提供することにある。
従って、本発明による高分子化合物は、下記の式(I)
で表わされる繰り返し構造を主鎖中に有するものであ
る。
(式中、RおよびRは、同一又は異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、アルキル基又はアラルキル基を
表わし、XおよびYは、同一又は異なっていてもよく、
それぞれアルキレン基を表わす。nは2以上の自然数を
表わす。) 本発明によれば、主鎖中にアミノ酸のエステル構造を有
する高分子化合物が得られる。この高分子化合物は、水
に不溶であるが、アミノ酸の種類を適切に選択すること
により特定の生体内加水分解酵素によって分解され、速
やかに水溶化する(後述の試験例参照)。また本発明に
よる高分子化合物は、毒性が殆んどないと考えられる物
質で構成されているので、極めて低毒性である。従っ
て、DDS基剤として広範囲な応用が期待される。
〔発明の具体的説明〕
高分子化合物 本発明による高分子化合物は前記の式(I)で示される
ものである。
本発明による高分子化合物の分子量は、前記式(I)の
重合度を表わす自然数、即ち繰り返し単位の数、で表わ
して2以上、好ましくは2以上100以下、である。
この繰り返し単位の数は、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフ法や、浸透圧法等の方法によって測定すること
ができる数平均分子量から算出することができる。
式(I)中で、RおよびRは、同一又は異なってい
てもよく、それぞれ水素原子、アルキル基又はアラルキ
ル基を表わす。アルキル基の場合、炭素数1〜10程
度、好ましくは1〜5程度、のものが、生体内での加水
分解性、分解物の溶解性等の観点から好ましい。このア
ルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよ
い。具体例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等
が挙げられる。アラルキル基の場合、炭素数7〜11程
度、好ましくは7〜9程度、のものが前記したアルキル
基の場合と同様の理由から好ましい。アラルキル基アリ
ール部分は、炭素数6〜10程度のもの、例えばフェニ
ル、トリル、1−ナフチル、2−ナフチル基等が具体例
として挙げられ、一方、アラルキル基のアルキル部分
は、炭素数1〜3程度のものが挙げられる。従ってアラ
ルキル基の具体例としては、ベンジル、1−ナフチルメ
チル、2−ナフチルメチル基等が挙げられる。
また、R又はRによって置換される炭素原子は、R
又はRが水素原子でない場合LまたはDの配座をと
りうるが、高分子化合物の使用目的に応じてLまたはD
のどちらであってもよい。また、目的に応じてLとDが
当量でまたは所定の比率で存在するようにしてもよい。
式(I)中のRとRは、同一であっても異なってい
てもよい。また、本発明よる高分子化合物は、この繰り
返し単位が2以上存在していることが必須であるが、こ
れらの複数の繰り返し単位は、RおよびRに関して
同一であっても異なっていてもよい。異なっている場合
の繰り返し単位の配列状態は、ランダム配置であって
も、ブロック配置であってもよい。本発明による高分子
化合物中のRおよびRの種類および存在量を適宜選
択することにより、適切な生体内での加水分解性や、高
分子化合物としての諸物性を得ることができる。
式(I)中で、XおよびYは、同一又は異なっていても
よく、それぞれ直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を
表わす。このアルキレン基は、炭素数2〜10程度、好
ましくは2〜5程度、のものが生体内での加水分解性、
分解生成物の溶解性等の観点から好ましい。このアルキ
レン基の具体例としては、エチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基等が
挙げられる。
前記したRおよびRと同様に、XおよびYの種類、
高分子化合物中での存在形態およびその存在量は、高分
子化合物に求められる加水分解性、諸物性等を考慮して
適宜選択することができる。
本発明による高分子化合物の末端基の構造は、この高分
子化合物の分子量が大きい限り、一般にこの高分子化合
物の性質に対して大きな影響を持たない。末端基は、後
述する製造法による場合には、後述する化合物(II)ある
いは化合物(IV)の末端構造を有するのが普通であろう。
本発明による高分子化合物は、生体中の加水分解酵素等
の作用によって容易に分解する性質を有する。即ち、生
体内で速やかに分解され、残留物を生じず、更に代謝経
路を通じて対外に排泄されることになる。従って本発明
による化合物は、外科手術用縫合糸等の医薬用材料DD
S用の基剤等の用途に利用可能である。
高分子化合物の製造 本発明による高分子化合物は、合目的的な任意の方法に
よって製造することができる。好適な製造例を示せば下
記の通りである。
アミノ酸二量体の形成 本発明による高分子化合物を製造するにあたり、まず、
下記一般式(II)で表わされるアミノ酸の二量体を製造す
る。
(式中、R、RおよびXは式(I)で定義した通り
である。) 式(II)で表わされるアミノ酸二量体の出発物質であるア
ミノ酸は下記の式(III)で表わされる。
(式中、RはRおよびRと同義である。) Rが水素原子の場合、アミノ酸の名称でいうと、グリシ
ンである。同様に、Rがアルキル基である場合、一例と
して、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンが挙
げられる。Rがアラルキル基である場合、一例として、
フェニルアラニンが挙げられる。Rがアルキル基あるい
はアラルキル基である場合、Rに置換される炭素原子は
不斉となるが、その配座はLであってもDであってもよ
い。また出発原料たる式(III)のアミノ酸は、高分子化
合物に、所望の物理的強度や加水分解性を付与する観点
から、L体とD体の当量あるいは異なる量の混合物であ
ってもよい。
Rを適当に選択することにより、すなわち出発物質たる
式(III)のアミノ酸を適宜選択することによって、任意
のRおよびRを持った本発明による高分子化合物を
得ることができる。
式(II)で表わされるアミノ酸の二量体は、式(III)のア
ミノ酸を次式で表わされるジオール化合物: HO−X−OH (式中、Xは式(I)で定義した通りである) とのエステルに相当し、前記アミノ酸(III)と前記ジオ
ール化合物とをエステル形成条件下に反応させることに
よって得ることができる。
ここで「エステル形成条件下で反応させる」とは、式(I
II)のアミノ酸と前記ジオール化合物とを、そのままの
形で例えばエステル化触媒を使用することによって反応
させる場合の他に、両化合物の少なくとも一方をその機
能的誘導体の形にして反応させる場合、その他合目的的
な反応形式を包含するものである。
この場合の両化合物の機能的誘導体としては、式(III)
のアミノ酸の場合、塩、酸ハライド、活性エステル等が
挙げられる。一方、ジオール化合物の機能的誘導体とし
ては、ジハライド、ジトシラート等が挙げられる。この
エステル形成において、アミノ酸のアミノ基を必要に応
じて保護しておくことが好ましい。
このような反応の具体例としては、適当なアミノ酸を、
適当な酸(例えば、パラトルエンスルホン酸、塩化水素
等)の存在下に、下記式で表わされる化合物: HO−X−OH (式中、Xは式(I)で定義した通りである)との脱水
反応によってエステル化する方法、あるいは、アミノ基
を適当な保護基(例えば、アセト酢酸メチルとの脱水に
よって得られるエナミン等)で保護し、保護したアミノ
酸を適当なカルボン酸塩(例えば、カリウム塩、トリエ
チルアミン塩等)とした後、下式で表わされる化合物: Hal−X−Hal (式中、Xは式(I)で定義した通りであり、Hal
は、ハロゲン原子、例えばF,Cl、Br、I、を表わ
す)と反応させ、その後脱保護することによって製造す
ることができる。
これらの反応は、10〜100℃、好ましくは20〜8
0℃、の温度で容易にかつ円滑に進行させることができ
る。
なお、この2量体は、分子内にエステルとアミノ基を併
せ持つ化合物であるため、アミノ基を上式に示すごとく
適当な酸(例えば、塩化水素やパラトルエンスルホン
酸)の塩として単離、保存し、取り扱う事が安定性の点
から望ましい。
重合体の形成 本発明による高分子化合物は、前記式(II)で表わされる
アミノ酸の二両体に対して、次式(IV)で表わされるジカ
ルボン酸: HOCO−Y−COOH (IV) (式中、Yは式(I)で定義した通りである) を縮合重合させることによって、すなわちアミド形成条
件下で反応させることによって製造することができる。
反応は、好ましくは、少なくとも一方の反応体を溶解す
る溶媒中で、0〜100℃、好ましくは20〜80℃、
の範囲の同一又は複数段階の温度で、両反応体を一時
に、段階的に、あるいはそれぞれにつき複数回、接触さ
せることによって行なわれる。このような反応の溶媒の
具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、クロロホルム、N−メチル
ピロリドン等、あるいはこれらの混合溶媒が挙げられ
る。
ここで「アミド形成条件下で反応させる」とは、式(II)
のアミノ酸二量体と前記式(IV)のジカルボン酸とを、そ
のままの形で例えば縮合剤を使用することによって反応
させる場合の他に、両化合物の少なくとも一方をその機
能的誘導体の形にして反応させる場合、その他合目的的
な反応形式を包含するものである。
この場合のジカルボン酸の機能的誘導体としては、酸ク
ロリドのような酸ハライド、N−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステルのような活性エステル等が挙げられる。
このような反応の具体例としては、式(II)の化合物と前
記のジカルボン酸とを、適当な縮合剤(例えば、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド、1−(3−シメチルアミノ
プロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩等を用
い、適当な塩基等の存在下に反応させる方法、あるい
は、ジカルボン酸に適当なアシル活性化剤(例えば、3
−(スクシニミドキシ)−1,2−ベンゾイソチアゾー
ル−1,1−ジオキシド等)を作用させた後に式(II)の
化合物を加えて適当な塩基等の存在下に反応させる方法
によって製造することができる。更に、ジカルボン酸を
アシル活性体(例えば、酸クロリド、N−ヒドロキシコ
ハク酸イミドとのエステル体等)として、式(II)の化合
物と、適当な塩基等の存在下に反応させる方法によって
も製造することができる。
ジカルボン酸成分とアミノ酸の2量体との比率は、1:
1が望ましいが、所望の分子量に応じて、あるいは、所
望の末端基に応じて可変することができる。すなわち、
確率的には、比率が1:1の場合には末端にはそれぞれ
の反応体が存在することになり、一方が過剰の場合に
は、過剰な反応体が末端に存在することになる。
更にまた、一担得られた高分子化合物の末端に、R
およびXに関して別の化合物(II)を、および/また
は、Yに関して別のジカルボン酸化合物(IV)を重合し、
付加させることによって、異なった繰り返し単位がブロ
ック状に配列されたブロック共重合体が得られる。ま
た、最初から、複数種の式(II)の化合物および/または
ジカルボン酸化合物(IV)を使用すれば、ランダム共重合
体が得られる。
重合反応溶媒が生成高分子化合物に対しても溶解能を有
するものである場合は、生成高分子化合物は溶液で得ら
れる。その場合には、生成高分子化合物を溶解せずしか
も重合反応溶媒に可溶なもの、例えば水、低級アルカノ
ール、低級ケトン、低級エーテル等を該溶液に添加する
等して、溶存高分子化合物を析出させればよい。
実施例 実施例1 グリシン(7.51g)をメタノール(50ml)に懸濁
し、85%KOH(6.6g)を加えて30分間攪拌し
た。アセト酢酸メチル(11.6g)を加えてさらに1
時間攪拌し、氷冷してから析出物を取した。メタノー
ルより再結晶して、N保護グリシンカリウム塩(融点
(分解):241℃)を16.2g得た。
同様の方法で、L−アラニン(8.91g)からN保護
L−アラニンカリウム塩(融点(分解):208℃)を
17.3g、 L−フェニルアラニン(16.5g)からN保護L−フ
ェニルアラニンカリウム塩(融点(分解):209℃)
を24.6g、 L−ロイシン(13.1g)からN保護L−ロイシンカ
リウム塩(融点(分解):219℃)を21.7g、 D−ロイシン(13.1g)からN保護D−ロイシンカ
リウム塩(融点(分解):219℃)を20.1g得
た。
実施例2 実施例1で合成したN保護アミノ酸(20mmol)を、3
0mlのN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略
記)に加え、1,2−ジブロモエタン(10mmol)を添
加して50℃で6時間攪拌した。放冷後、40mlの蒸留
水を加えてから酢酸エチル(4×50ml)で抽出し、水
洗(4×50ml)後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去後、アセトン(50ml)に再溶解し、パラ
トルエンスルホン酸1水塩(20mmol)を加えて30分
間攪拌した。エーテルを100ml加えてから析出物を
取し、エタノール−エーテル混合溶媒より再結晶した。
この方法で、N保護グリシンカリウム塩より下記構造式
のG2(融点:154℃)を3.25g、N保護L−ア
ラニンカリウム塩より下記構造式のA2(融点:197
℃)を 3.93g、N保護L−フェニルアラニンカリウム塩より
下記構造式のF2(融点:235℃)を5.28g、N
保護L−ロイシンカリウム塩より下記構造式のL2(融
点:238℃)を5.88g、N保護D−ロイシンカリ
ウム塩より下記構造式のDL2(融点:238℃)を
5.77gを得た。
実施例3 実施例2と同様に、ただし1,2−ジブロモエタンのか
わりに1,3−ジブロモプロパンを用いて反応を行な
い、N保護グリシンカリウム塩より下記構造式のN保護
L−フェニルアラニンカリウム塩より下記構造式のF3
(融点:243℃)を5.82g、N保護L−ロイシンカ
リウム塩より下記構造式のL3(融点:225℃)を
5.30g、N保護D−ロイシンカリウム塩より下記構
造式のDL3(融点:225℃)を6.22g得た。
実施例4 実施例2および3で得られた化合物(G2、A2、F
2、L2、DL2、F3、L3、DL3)(10.0mm
ol)と、アジピン酸ビス(N−ヒドロキシコハク酸イミ
ド)エステル(10.0mmol)とをDMF(20ml)に
加え、室温で攪拌しながらトリエチルアミン(20mmo
l)を滴下した。24時間攪拌を続けたのち、反応混合
物をメタノール中(G2、A2を用いた場合)あるいは
水中(F2、L2、DL2、F3、L3、DL3を用い
た場合)に投入した。析出物を取し、エタノール−エ
ーテル(1:3)混合溶媒でよく洗浄後、減圧乾燥して
白色粉末状の下記高分子化合物を得た。
実施例5 実施例3で得られたL3およびF3を合計10mmol用い
て、重合体を実施例4と同様に合成した。すなわち、下
表の比率のL3とF3、およびアジピン酸ビス(N−ヒ
ドロキシコハク酸イミド)エステル(10.0mmol)と
をDMF(20ml)に加え、室温で攪拌しながらトリエ
チルアミン(20mmol)を滴下した。24時間攪拌を続
けたのち、反応溶液を水中に投入した。析出物を取
し、エタノール−エーテル(1:3)混合溶媒でよく洗
浄後、減圧乾燥して白色粉末状の下記高分子化合物を得
た。
実施例6 実施例3で得られたL3およびDL3を合計10mmol用
いて、重合体を実施例4と同様に合成した。すなわち、
下表の比率のL3とDL3、およびアジピン酸ビス(N
−ヒドロキシコハク酸イミド)エステル(10.0mmo
l)とをDMF(20ml)に加え、室温で攪拌しながら
トリエチルアミン(20mmol)を滴下した。24時間攪
拌を続けたのち、反応溶液を水中に投入した。析出物を
取し、エタノール−エーテル(1:3)混合溶媒でよ
く洗浄後、減圧乾燥して白色粉末状の下記高分子化合物
を得た。
実施例7 実施例4で得られた重合体のうち、PF2、PL2、P
DL2を用いて、生体内加水分解酵素による分解実験を
行なった。本発明の高分子化合物をガラス製乳鉢で直径
100μm以下に粉砕したものを10.0mg、市販(シ
グマ社)の酵素1.0mgおよび50mMの緩衝液3.0
mlを12mm径のガラス製試験管に入れ、30℃で、毎分
75往復で振とうした。12時間後に反応液の一部(約
350μl)を遠心法で過(0.22μフィルターを
使用)し、液中の全有機炭素量を島津製作所TOC5
00を用いて測定した。また、この反応系から酵素を除
いた実験、および高分子化合物を除いた実験を併せて行
なった。結果を下表に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表わされる繰り返し構造を
    主鎖中に有する高分子化合物。 (式中、 nは2以上の自然数を表わし、 RおよびRは、同一又は異なっていてもよく、それ
    ぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数
    7〜11のアラルキル基を表わし、 XおよびYは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ
    炭素数2〜10のアルキレン基を表わすが、 但し、nが1〜10である場合、分子の一方の端末CO
    基には水酸基が、他方の末端NH基には水素原子がそれ
    ぞれ結合してなる。)
  2. 【請求項2】nが2以上100以下の自然数を表わす、
    請求項1記載の高分子化合物。
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