JPH0667104B2 - 地絡回線選択リレ−の零相循環電流補償方法 - Google Patents
地絡回線選択リレ−の零相循環電流補償方法Info
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- JPH0667104B2 JPH0667104B2 JP59270259A JP27025984A JPH0667104B2 JP H0667104 B2 JPH0667104 B2 JP H0667104B2 JP 59270259 A JP59270259 A JP 59270259A JP 27025984 A JP27025984 A JP 27025984A JP H0667104 B2 JPH0667104 B2 JP H0667104B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <技術分野> この発明は地絡回路選択リレーの零相循環電流補償方法
に関し、さらに詳細にいえば、少なくとも1の送電線と
併架される高抵抗接地系平行2回線送電線に一線地絡故
障が発生したことを検出して、地絡故障発生回線を選択
遮断させる地絡回線選択リレーにおいて、上記地絡回線
選択リレーの動作に障害を与える零相循環電流を除去し
真の故障電流のみにより地絡回線選択リレーを作動させ
得るようにする零相循環電流補償方法に関する。
に関し、さらに詳細にいえば、少なくとも1の送電線と
併架される高抵抗接地系平行2回線送電線に一線地絡故
障が発生したことを検出して、地絡故障発生回線を選択
遮断させる地絡回線選択リレーにおいて、上記地絡回線
選択リレーの動作に障害を与える零相循環電流を除去し
真の故障電流のみにより地絡回線選択リレーを作動させ
得るようにする零相循環電流補償方法に関する。
<従来技術> 高抵抗接地系平行2回線送電線の保護においては、送電
線の両端部に回線選択リレーが広範に適用されている。
この回線選択リレーは、両回線間の差電流を利用し、故
障回線を選択遮断させようとするものである。この場合
において、地絡保護用の地絡回線選択リレーへの電流入
力は地絡故障に対しては零相差電流を入力するようにし
ている。
線の両端部に回線選択リレーが広範に適用されている。
この回線選択リレーは、両回線間の差電流を利用し、故
障回線を選択遮断させようとするものである。この場合
において、地絡保護用の地絡回線選択リレーへの電流入
力は地絡故障に対しては零相差電流を入力するようにし
ている。
一方、近年鉄塔建設用地の確保難等の理由で、1つの鉄
塔に、例えば直接接地系統と高抵抗接地系統の如く異系
統の送電線か、或は高抵抗接地系統同士の如く同系統が
併架されることが多くなっている。そして、このような
併架送電線では、両系統の送電線の導体間隔の不平衡か
ら導体間相互インダクタンスに差ができ、平行2回線送
電線においては、回線間を環流する、いわゆる循環電流
が流れることが知られている。
塔に、例えば直接接地系統と高抵抗接地系統の如く異系
統の送電線か、或は高抵抗接地系統同士の如く同系統が
併架されることが多くなっている。そして、このような
併架送電線では、両系統の送電線の導体間隔の不平衡か
ら導体間相互インダクタンスに差ができ、平行2回線送
電線においては、回線間を環流する、いわゆる循環電流
が流れることが知られている。
第3図は、併架送電線の関係を概略的に示す図であり、
起誘導系としての送電線(A)と、被誘導系としての高
抵抗接地系平行2回線送電線(B)とが併架されてい
る。同図において起誘導系は平行2回線送電線として示
されている。
起誘導系としての送電線(A)と、被誘導系としての高
抵抗接地系平行2回線送電線(B)とが併架されてい
る。同図において起誘導系は平行2回線送電線として示
されている。
この高抵抗接地系平行2回線送電線(B)において、負
荷に供給される負荷電流ILは、回線B1,B2により
それぞれIL/2ずつ流れ、また、回線B1,B2には
破線で示す方向に循環電流Ijが流れる。そして、故障
が発生した場合には、地絡発生回線に故障電流Ifが流
れる。但し、負荷電流、循環電流、および故障電流につ
いては、正確には回線の相数に対応する行列式で表現さ
れるものであるが、簡素化のために、IL,If,Ijとして表
現している。例えば の如くであり、又行列の各要素は複素数である。
荷に供給される負荷電流ILは、回線B1,B2により
それぞれIL/2ずつ流れ、また、回線B1,B2には
破線で示す方向に循環電流Ijが流れる。そして、故障
が発生した場合には、地絡発生回線に故障電流Ifが流
れる。但し、負荷電流、循環電流、および故障電流につ
いては、正確には回線の相数に対応する行列式で表現さ
れるものであるが、簡素化のために、IL,If,Ijとして表
現している。例えば の如くであり、又行列の各要素は複素数である。
したがって、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の電
源端の両回線B1,B2の電流I1s,I2s、および負荷端の
両回線B1,B2の電流I1r,I2rは、健全時には、 I1s=IL/2−Ij,I2s=IL/2+Ij, I1r=−IL/2+Ij,I2r=−IL/2−Ij で表わされることになり、故障時には、 I1s=IL/2+(2l-x)If/2I−Ij, I2s=IL/2+xIf/2l+Ij, I1r=−IL/2+xIf/2l+Ij, I2r=−IL/2−xIf/2l−Ij de表わされることになる。
源端の両回線B1,B2の電流I1s,I2s、および負荷端の
両回線B1,B2の電流I1r,I2rは、健全時には、 I1s=IL/2−Ij,I2s=IL/2+Ij, I1r=−IL/2+Ij,I2r=−IL/2−Ij で表わされることになり、故障時には、 I1s=IL/2+(2l-x)If/2I−Ij, I2s=IL/2+xIf/2l+Ij, I1r=−IL/2+xIf/2l+Ij, I2r=−IL/2−xIf/2l−Ij de表わされることになる。
但し、lは高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の全長
であり、xは電源側から故障点までの距離である。そし
て、循環電流Ijは、 Ij=(Zs−Zm)-1[(Z31-Z41)I1+(Z32-Z42)I2]L
/21である。ここで、Zsは高抵抗接地系平行2回線送
電線(B)の回線B1,B2の単位長当りのインピーダ
ンス行列であり、Zmは高抵抗接地系平行2回線送電線
(B)の回線B1,B2間の単位長当りの相互インダク
タンス行列であり、Z31は平行2回線送電線(A)の回
線A1と、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の回線
B1との間の単位長当りの相互インダクタンス行列であ
り、Z41は、平行2回線送電線(A)の回線A1と、高
抵抗接地系平行2回線送電線(B)の回線B2との間の
単位長当りの相互インダクタンス行列であり、Z32は、
平行2回線送電線(A)の回線A2と、高抵抗接地系平
行2回線送電線(B)の回線B1との間の単位長当りの
相互インダクタンス行列であり、Z42は、平行2回線送
電線(A)の回線A2と、高抵抗接地系平行2回線送電
線(B)の回線B2との間の単位長当りの相互インダク
タンス行列であり、I1,I2は起誘導系である平行2
回線送電線(A)の回線A1,A2の電流であり、Lは
併架区間長である。
であり、xは電源側から故障点までの距離である。そし
て、循環電流Ijは、 Ij=(Zs−Zm)-1[(Z31-Z41)I1+(Z32-Z42)I2]L
/21である。ここで、Zsは高抵抗接地系平行2回線送
電線(B)の回線B1,B2の単位長当りのインピーダ
ンス行列であり、Zmは高抵抗接地系平行2回線送電線
(B)の回線B1,B2間の単位長当りの相互インダク
タンス行列であり、Z31は平行2回線送電線(A)の回
線A1と、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の回線
B1との間の単位長当りの相互インダクタンス行列であ
り、Z41は、平行2回線送電線(A)の回線A1と、高
抵抗接地系平行2回線送電線(B)の回線B2との間の
単位長当りの相互インダクタンス行列であり、Z32は、
平行2回線送電線(A)の回線A2と、高抵抗接地系平
行2回線送電線(B)の回線B1との間の単位長当りの
相互インダクタンス行列であり、Z42は、平行2回線送
電線(A)の回線A2と、高抵抗接地系平行2回線送電
線(B)の回線B2との間の単位長当りの相互インダク
タンス行列であり、I1,I2は起誘導系である平行2
回線送電線(A)の回線A1,A2の電流であり、Lは
併架区間長である。
以上の如き関係から故障時における電源端の差電流Is
d,和電流Iss,負荷端の差電流Ird,和電流Irsは各
々 Isd=I1s−I2s=(l−x)If/l−2Ij Iss=I1s+I2s=IL+If Ird=I1r−I2r=xIf/l+2Ij Irs=I1r+I2r=−IL で与えられることになる。ここで特に、一線地絡故障時
においては、故障電流Ifは、故障相以外の健全2相の
成分は零であるから、例えばa相一線地絡故障発生時
は、 と表わすことができ、上記の関係は、各相毎に、 電流端では Isda=(l−x)Ifa/l−2Ija Isdb= −2Ijb Isdc= −2Ijc Issa=ILa+Ifa Issb=ILb Issc=ILc 負荷端では Irda=xIfa/l+2Ija Irdb= 2Ijb Irdc= 2Ijc Irra=−ILa Irrb=−ILb Irrc=−ILc となる。これより零相差電流、和電流については、電源
端では 3Isd0=Isda+Isdb+Isdc =(l−x)Ifa/l−2・3Ij0 3Iss0=Issa+Issb+Issc=Ifa 負荷端では 3Ird0=Irda+Irdb+Irdc =xIfa/l+2・3Ij0 3Irs0=Irsa+Irsb+Irsc=0 となることがわかる。ここで3Ij0=Ija+Ijb+Ijc
であり、これがいわゆる零相循環電流とよばれるもので
ある。又負荷電流には零相分が含まれない事よりILa+
ILb+ILc=0である。
d,和電流Iss,負荷端の差電流Ird,和電流Irsは各
々 Isd=I1s−I2s=(l−x)If/l−2Ij Iss=I1s+I2s=IL+If Ird=I1r−I2r=xIf/l+2Ij Irs=I1r+I2r=−IL で与えられることになる。ここで特に、一線地絡故障時
においては、故障電流Ifは、故障相以外の健全2相の
成分は零であるから、例えばa相一線地絡故障発生時
は、 と表わすことができ、上記の関係は、各相毎に、 電流端では Isda=(l−x)Ifa/l−2Ija Isdb= −2Ijb Isdc= −2Ijc Issa=ILa+Ifa Issb=ILb Issc=ILc 負荷端では Irda=xIfa/l+2Ija Irdb= 2Ijb Irdc= 2Ijc Irra=−ILa Irrb=−ILb Irrc=−ILc となる。これより零相差電流、和電流については、電源
端では 3Isd0=Isda+Isdb+Isdc =(l−x)Ifa/l−2・3Ij0 3Iss0=Issa+Issb+Issc=Ifa 負荷端では 3Ird0=Irda+Irdb+Irdc =xIfa/l+2・3Ij0 3Irs0=Irsa+Irsb+Irsc=0 となることがわかる。ここで3Ij0=Ija+Ijb+Ijc
であり、これがいわゆる零相循環電流とよばれるもので
ある。又負荷電流には零相分が含まれない事よりILa+
ILb+ILc=0である。
即ち、零相差電流には、故障電流と、零相循環電流とが
含まれることになり、高抵抗接地系平行2回線送電線に
おける一線地絡故障時の故障電流はかなり小さいのであ
るから、零相循環電流の大きさ、位相によっては、地絡
回線選択リレーの検出感度の低下、方向誤認(誤って地
絡発生回線以外の健全回線を誤遮断すること)等の不都
合を発生させることがある。
含まれることになり、高抵抗接地系平行2回線送電線に
おける一線地絡故障時の故障電流はかなり小さいのであ
るから、零相循環電流の大きさ、位相によっては、地絡
回線選択リレーの検出感度の低下、方向誤認(誤って地
絡発生回線以外の健全回線を誤遮断すること)等の不都
合を発生させることがある。
また、電源端の零相和電流には零相循環電流が含まれ
ず、故障電流のみとなることに着目して、電源端では零
相和電流を入力とする地絡回線選択リレーを使用するこ
とも行なわれている。しかし、この場合には、負荷端で
は零相和電流が0となるので、電源端にしか使用するこ
とができず、負荷端においては、電流感度を低下させ
る、或は、時限をもたせ、電源端が先行遮断され、循環
電流が消滅した後に時限遮断させる等、地絡回線選択リ
レーの高感度、高速動作といった本来の性能を犠牲にし
た使用をせざるを得ない実状にある。
ず、故障電流のみとなることに着目して、電源端では零
相和電流を入力とする地絡回線選択リレーを使用するこ
とも行なわれている。しかし、この場合には、負荷端で
は零相和電流が0となるので、電源端にしか使用するこ
とができず、負荷端においては、電流感度を低下させ
る、或は、時限をもたせ、電源端が先行遮断され、循環
電流が消滅した後に時限遮断させる等、地絡回線選択リ
レーの高感度、高速動作といった本来の性能を犠牲にし
た使用をせざるを得ない実状にある。
さらには、循環電流が、鉄塔構造と起誘導系送電線の電
流のみに基いて定まり、高抵抗接地系平行2回線送電線
(B)の故障の有無には無関係であることに着目して、
高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の故障前後におけ
る零相循環電流が一定であるという仮定の下に、故障前
後の零相差電流の変化量から故障電流分を抽出すること
も考えられるが、故障発生時に零相循環電流が変化する
場合も考えられるのであるから、確実な一線地絡故障の
検出を行ない得ないという不都合がある。
流のみに基いて定まり、高抵抗接地系平行2回線送電線
(B)の故障の有無には無関係であることに着目して、
高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の故障前後におけ
る零相循環電流が一定であるという仮定の下に、故障前
後の零相差電流の変化量から故障電流分を抽出すること
も考えられるが、故障発生時に零相循環電流が変化する
場合も考えられるのであるから、確実な一線地絡故障の
検出を行ない得ないという不都合がある。
即ち、地絡回線選択リレーを用いて、故障電流分のみを
確実に検出し、確実、かつ迅速に地絡故障発生回線を選
択遮断することは極めて困難であった。
確実に検出し、確実、かつ迅速に地絡故障発生回線を選
択遮断することは極めて困難であった。
<目的> この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
循環電流を除去して故障電流のみを地絡回線選択リレー
に印加することができる地絡回線選択リレーの零相循環
電流補償方法を提供することを目的としている。
循環電流を除去して故障電流のみを地絡回線選択リレー
に印加することができる地絡回線選択リレーの零相循環
電流補償方法を提供することを目的としている。
<構成> 上記の目的を達成するための、この発明の零相循環電流
補償方法は、健全2相の回線間差電流をそれぞれ定数倍
し、定数倍して得られた結果を加算することにより零相
循環電流を算出し、零相差電流から零相循環電流を減算
することにより真の故障電流のみを得るものであり、上
記定数としては、鉄塔構造、導体配置等の固定ファクタ
により定まるものが使用される。
補償方法は、健全2相の回線間差電流をそれぞれ定数倍
し、定数倍して得られた結果を加算することにより零相
循環電流を算出し、零相差電流から零相循環電流を減算
することにより真の故障電流のみを得るものであり、上
記定数としては、鉄塔構造、導体配置等の固定ファクタ
により定まるものが使用される。
即ち、既に説明したように、一線地絡故障時の回線間の
各相の差電流、および零相差電流は、電源端、負荷端の
区別なく、一般的に、 Ida=Ifa+Ija Idb= Ijb Idc= Ijc 3Id0=Ifa+3Ij0 の形で表現されることが理解される。なぜならば、(I-
x)Ifa/lを新しくIfa,−2Ijaを新しくIja等と考
えればよいからである。上式はa相一線地絡故障時を示
すものであるが、b相の場合はb相差電流に、c相の場
合はc相差電流に故障電流分が現れることになるが、以
下ではa相一線故障時について説明する。これは何ら一
般性を失うものではない。
各相の差電流、および零相差電流は、電源端、負荷端の
区別なく、一般的に、 Ida=Ifa+Ija Idb= Ijb Idc= Ijc 3Id0=Ifa+3Ij0 の形で表現されることが理解される。なぜならば、(I-
x)Ifa/lを新しくIfa,−2Ijaを新しくIja等と考
えればよいからである。上式はa相一線地絡故障時を示
すものであるが、b相の場合はb相差電流に、c相の場
合はc相差電流に故障電流分が現れることになるが、以
下ではa相一線故障時について説明する。これは何ら一
般性を失うものではない。
又、循環電流Ija,Ijb,Ijcについても、既に説明し
たが、一般的に で表されると考えてよい。なぜならば(L/2l)I1,と(L
/2l)I2を新しいI1,I2と考えればよいからであ
る。さらに上式は第4図に示すように導体配置により、
第4図Aにおいては、 第4図Bにおいては、 第4図Cにおいては、 となる事が容易に証明され、一般的に で表現することができる。
たが、一般的に で表されると考えてよい。なぜならば(L/2l)I1,と(L
/2l)I2を新しいI1,I2と考えればよいからであ
る。さらに上式は第4図に示すように導体配置により、
第4図Aにおいては、 第4図Bにおいては、 第4図Cにおいては、 となる事が容易に証明され、一般的に で表現することができる。
循環電流の対策は、零相差電流、或は故障相差電流に含
まれる循環電流を除去し、真の故障電流を求めることで
あるが、本件発明者が鋭意努力の結果、インダクタンス
行列(Z31-Z41)の要素間において、第1行、第2行、
および第3行の各行ベクトルが残余の2つの行ベクトル
の線形結合として極めて高精度に近似できるという関
係、換言すれば、(Z31-Z41)が非正則な行列に極めて
近いという関係があることを見出した。そして、(Z31-
Z41)に(Zs−Zm)-1が乗算された についても同様な関係、即ち、ka(k11k12k13)+k
b(k21k22k23)+kc(k31k32k33)=0という関係が
あることを見出した。
まれる循環電流を除去し、真の故障電流を求めることで
あるが、本件発明者が鋭意努力の結果、インダクタンス
行列(Z31-Z41)の要素間において、第1行、第2行、
および第3行の各行ベクトルが残余の2つの行ベクトル
の線形結合として極めて高精度に近似できるという関
係、換言すれば、(Z31-Z41)が非正則な行列に極めて
近いという関係があることを見出した。そして、(Z31-
Z41)に(Zs−Zm)-1が乗算された についても同様な関係、即ち、ka(k11k12k13)+k
b(k21k22k23)+kc(k31k32k33)=0という関係が
あることを見出した。
この関係式により、各相の循環電流Ija,Ijb,Ijcの
間には、 kaIja+kbIjb+kcIjc =ka(k11・I12a+k12・I12b+k13・I12c) +kb(k21・I12a+k22・I12b+k23・I12c) +kc(k31・I12a+k32・I12b+k33・I12c) =(kak11+kbk21+kck31)I12a +(kak12+kbk22+kck32)I12b +(kak13+kbk23+kck33)I12c =0 なる関係が成立し、上記定数ka,kb,kcについて
も、後に例示する如き鉄塔構造、導体配置等の固定ファ
クタのみにより定まるものであり、起誘導系の健全運転
時、故障時、或は欠相時に大きく変化する起誘導系の電
流の影響を受けることが全くないのである。
間には、 kaIja+kbIjb+kcIjc =ka(k11・I12a+k12・I12b+k13・I12c) +kb(k21・I12a+k22・I12b+k23・I12c) +kc(k31・I12a+k32・I12b+k33・I12c) =(kak11+kbk21+kck31)I12a +(kak12+kbk22+kck32)I12b +(kak13+kbk23+kck33)I12c =0 なる関係が成立し、上記定数ka,kb,kcについて
も、後に例示する如き鉄塔構造、導体配置等の固定ファ
クタのみにより定まるものであり、起誘導系の健全運転
時、故障時、或は欠相時に大きく変化する起誘導系の電
流の影響を受けることが全くないのである。
さらに上記の関係を用いることにより、 kaIda+kbIdb+kcIdc =ka(Ifa+Ija)+kbIjb+kcIjc =kaIfa+kaIja+kbIjb+kcIjc =kaIfa となる。したがって、 Ifa=(kaIda+kbIdb+kcIdc/ka として真の故障電流Ifaを求めることができることにな
る。
る。
kaIja+kbIjb+kcIjc=0の関係を用いると、
零相循環電流3Ij0を、 3Ij0=(1−kb/ka)Ijb+(1−kc/ka)
Ijc =(1−kc/kb)Ijc+(1−ka/
kb)Ija =(1−ka/kc)Ija+(1−kb/
kc)Ijb として表現できることになる。
零相循環電流3Ij0を、 3Ij0=(1−kb/ka)Ijb+(1−kc/ka)
Ijc =(1−kc/kb)Ijc+(1−ka/
kb)Ija =(1−ka/kc)Ija+(1−kb/
kc)Ijb として表現できることになる。
また、一線地絡故障時の各相差電流についてみれば、故
障電流は地絡故障相のみに含まれ、健全2相には含まれ
ず循環電流分のみであるからa相一線地絡故障時には 3IJ0=(1−kb/ka)Ijb+(1−kc/ka)
Ijc =(1−kb/ka)Idb+(1−kc/ka)I
dc として零相循環電流を求めることができ、これにより零
相差電流に含まれる循環電流を補償すれば真の故障電流
を求める事が可能となる。即ち Ifa=3Id0−3Ij0 =3Id0−[(1−kb/ka)Idb+(1−kc/k
a)Idc] により補償できるわけである。以上を要約すると一線地
絡故障発生相を公知の方法により検出することにより、
上記の何れかの式を用いて、健全2相の差電流のみで零
相循環電流を得ることができる。したがって、零相差電
流から零相循環電流を減算することにより、最終的に正
確に故障電流を検出することができる。そして、最終的
に得られた故障電流によって地絡回線選択リレーを駆動
すれば、一線地絡故障発生回線を、正確、かつ迅速に遮
断することができるだけでなく、電源端、負荷端の区別
なく、更には、故障発生時に循環電流の変化があっても
何ら影響を受けることなく適用出来る方法である。
障電流は地絡故障相のみに含まれ、健全2相には含まれ
ず循環電流分のみであるからa相一線地絡故障時には 3IJ0=(1−kb/ka)Ijb+(1−kc/ka)
Ijc =(1−kb/ka)Idb+(1−kc/ka)I
dc として零相循環電流を求めることができ、これにより零
相差電流に含まれる循環電流を補償すれば真の故障電流
を求める事が可能となる。即ち Ifa=3Id0−3Ij0 =3Id0−[(1−kb/ka)Idb+(1−kc/k
a)Idc] により補償できるわけである。以上を要約すると一線地
絡故障発生相を公知の方法により検出することにより、
上記の何れかの式を用いて、健全2相の差電流のみで零
相循環電流を得ることができる。したがって、零相差電
流から零相循環電流を減算することにより、最終的に正
確に故障電流を検出することができる。そして、最終的
に得られた故障電流によって地絡回線選択リレーを駆動
すれば、一線地絡故障発生回線を、正確、かつ迅速に遮
断することができるだけでなく、電源端、負荷端の区別
なく、更には、故障発生時に循環電流の変化があっても
何ら影響を受けることなく適用出来る方法である。
<実施例> 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第3図は高抵抗接地系平行2回線送電線(B)に異系統
の平行2回線送電線(A)が併架されている状態を示す
図であり、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の電源
側を、Y−Y結線の主変圧器(T1)を介して電源(図示せ
ず)に接続しているとともに、負荷側を、Y−Δ結線の
主変圧器(T2)を介して負荷(図示せず)に接続してい
る。そして、上記主変圧器(T1)の二次側の中性点を抵抗
(R)を介して接地している。
の平行2回線送電線(A)が併架されている状態を示す
図であり、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の電源
側を、Y−Y結線の主変圧器(T1)を介して電源(図示せ
ず)に接続しているとともに、負荷側を、Y−Δ結線の
主変圧器(T2)を介して負荷(図示せず)に接続してい
る。そして、上記主変圧器(T1)の二次側の中性点を抵抗
(R)を介して接地している。
第5図は高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の電源側
における各相差電流、および零相差電流を得るための一
般的な回路構成であり、第1回線B1の各相毎にカレン
トトランス(CT1)(CT2)(CT3)を取付けているとともに、
第2回線B2の各相毎にカレントトランス(CT4)(CT5)(C
T6)を取付けている。そして、両回線B1,B2の各相
毎のカレントトランスを、互に差回路に接続し、カレン
トトランス(CT4)(CT5)(CT6)の一方の端子を、零相電流
検出用の補助カレントトランス(CT7)の一端に一点接続
し、カレントトランス(CT1)(CT2)(CT3)の一方の端子
を、それぞれ各相差電流検出用の補助カレントトランス
(CT8)(CT9)(CT10)の各々の一端に接続し、補助カレント
トランス(CT8)(CT9)(CT10)の各々の他端を、上記カレン
トトランス(CT7)の他端に一点接続している。
における各相差電流、および零相差電流を得るための一
般的な回路構成であり、第1回線B1の各相毎にカレン
トトランス(CT1)(CT2)(CT3)を取付けているとともに、
第2回線B2の各相毎にカレントトランス(CT4)(CT5)(C
T6)を取付けている。そして、両回線B1,B2の各相
毎のカレントトランスを、互に差回路に接続し、カレン
トトランス(CT4)(CT5)(CT6)の一方の端子を、零相電流
検出用の補助カレントトランス(CT7)の一端に一点接続
し、カレントトランス(CT1)(CT2)(CT3)の一方の端子
を、それぞれ各相差電流検出用の補助カレントトランス
(CT8)(CT9)(CT10)の各々の一端に接続し、補助カレント
トランス(CT8)(CT9)(CT10)の各々の他端を、上記カレン
トトランス(CT7)の他端に一点接続している。
第2図は平行2回線送電線(A)と高抵抗接地系平行2
回線送電線(B)とを同一の鉄塔(P)に併架した状態
を示す図であり、鉄塔(P)の上部に平行2回線送電線
(A)を架設し、下部に高抵抗接地系平行2回線送電線
(B)を架設している。そして、同図中A,B,C,D
は、それぞれ鉄塔の高さ、導体間隔等が異なる送電線鉄
塔の例を示している。
回線送電線(B)とを同一の鉄塔(P)に併架した状態
を示す図であり、鉄塔(P)の上部に平行2回線送電線
(A)を架設し、下部に高抵抗接地系平行2回線送電線
(B)を架設している。そして、同図中A,B,C,D
は、それぞれ鉄塔の高さ、導体間隔等が異なる送電線鉄
塔の例を示している。
第1図は循環電流補償を施すためのブロック図であり、
カレントトランス(CT8)(CT9)(CT10)の出力信号を、それ
ぞれ乗算回路(1)(2)(3)に印加するとともに、地絡相判
別回路(6)からの出力信号をも印加し、乗算回路(1)
(2)(3)の出力信号を加算回路(4)に印加し、加算回路(4)
の出力信号を減算回路(5)に印加するとともに、零相差
電流をも減算回路(5)に印加している。但し、地絡相判
別回路(6)は、例えば地絡回線選択リレー接地端母線の
線間電圧、零相電圧等に基き、地絡発生相を検出して、
健全相に対応し、かつ鉄塔構造、導体間隔等の固定ファ
クタにより定まる上記定数(1−ka/kb),(1−
ka/kc),(1−kb/kc),(1−kb/k
a),(1−kc/ka),(1−kc/kb)または
地絡発生相に対応する0を出力するものであり、上記乗
算回路(1)(2)(3)は、カレントトランス(CT8)(CT9)(CT1
0)の出力信号にそれぞれ、地絡相判別回路(6)から出
力される定数を乗算するものであり、減算回路(5)は、
加算回路(4)からの出力信号を零相差電流から減算する
ものである。
カレントトランス(CT8)(CT9)(CT10)の出力信号を、それ
ぞれ乗算回路(1)(2)(3)に印加するとともに、地絡相判
別回路(6)からの出力信号をも印加し、乗算回路(1)
(2)(3)の出力信号を加算回路(4)に印加し、加算回路(4)
の出力信号を減算回路(5)に印加するとともに、零相差
電流をも減算回路(5)に印加している。但し、地絡相判
別回路(6)は、例えば地絡回線選択リレー接地端母線の
線間電圧、零相電圧等に基き、地絡発生相を検出して、
健全相に対応し、かつ鉄塔構造、導体間隔等の固定ファ
クタにより定まる上記定数(1−ka/kb),(1−
ka/kc),(1−kb/kc),(1−kb/k
a),(1−kc/ka),(1−kc/kb)または
地絡発生相に対応する0を出力するものであり、上記乗
算回路(1)(2)(3)は、カレントトランス(CT8)(CT9)(CT1
0)の出力信号にそれぞれ、地絡相判別回路(6)から出
力される定数を乗算するものであり、減算回路(5)は、
加算回路(4)からの出力信号を零相差電流から減算する
ものである。
上記定数ka,kb,kcについて、さらに詳細に説明
すると、 (I)第2図Aは、平行2回線送電線(A)の各回線A
1,A2が互に逆向きに架設され、高さ方向に隣合う導
体の間隔が8.5m、水平方向に隣合う導体の間隔が1
1.0m、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の各回
線B1,B2が同じ向きに架設され、高さ方向に隣合う
導体の間隔が3.5m、水平方向に隣合う導体の間隔
が、上から順に10.0m,10.5m,11.0m、
平行2回線送電線(A)と高抵抗接地系平行2回線送電
線(B)との高さ方向の間隔が8.0mにそれぞれ設定
されている場合である。
すると、 (I)第2図Aは、平行2回線送電線(A)の各回線A
1,A2が互に逆向きに架設され、高さ方向に隣合う導
体の間隔が8.5m、水平方向に隣合う導体の間隔が1
1.0m、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の各回
線B1,B2が同じ向きに架設され、高さ方向に隣合う
導体の間隔が3.5m、水平方向に隣合う導体の間隔
が、上から順に10.0m,10.5m,11.0m、
平行2回線送電線(A)と高抵抗接地系平行2回線送電
線(B)との高さ方向の間隔が8.0mにそれぞれ設定
されている場合である。
この場合の行列(Z31-Z41)および (Zs-Zm)-1(Z31-Z41)を以下に示すが、行列の各要素は以
下の計算式に従って与えられることが知られている。
下の計算式に従って与えられることが知られている。
の4つの行列について、Zsの対角要素Zaa,Zb
b,Zccは、導体の自己インピーダンスを示し、抵抗
分は殆ど無視でき、 Zmm=jω×[0.10+0.4605 log10(2He/r)] で与えられる。
b,Zccは、導体の自己インピーダンスを示し、抵抗
分は殆ど無視でき、 Zmm=jω×[0.10+0.4605 log10(2He/r)] で与えられる。
Zaa,Zbb,Zcc以外の要素Zmnは導体m,n
間の相互インダクタンスを示し、 Zmn=jω×[0.05+0.4605 log10(2He/Dmn)] で与えられる。
間の相互インダクタンスを示し、 Zmn=jω×[0.05+0.4605 log10(2He/Dmn)] で与えられる。
これらの式において、 ω=2πf,f:系統周波数(Hz) r:導体の半径(m) Dmn=導体m,n間の距離(m) 2He:等価対地深さ(m) を示すものであり、Zmm,Zmnの単位はmΩ/kmで
ある。
ある。
これらの計算式に従って、 と計算される。
そして、上記行列の第1行にx=0.300を乗じ、第
3行にy=0.764を乗じ、両者を加算すれば、jω
×10−1(0.134 0.253 0.628)となり、上記行列の
第2行と精度よく一致する。
3行にy=0.764を乗じ、両者を加算すれば、jω
×10−1(0.134 0.253 0.628)となり、上記行列の
第2行と精度よく一致する。
また、 (但し、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)の線種を
ACSR610、導体半径が17.1mm、2He=80
0mとしている。)と計算されるから、 となる。
ACSR610、導体半径が17.1mm、2He=80
0mとしている。)と計算されるから、 となる。
そして、上記行列(Zs-Zm)-1(Z31-Z41)の第1行、第3行
にそれぞれka=0.240、kc=0.762を乗
じ、両者を加算すれば、 10−2(0.712 1.333 3.197) となり、上記行列の第2行と精度よく一致する。
にそれぞれka=0.240、kc=0.762を乗
じ、両者を加算すれば、 10−2(0.712 1.333 3.197) となり、上記行列の第2行と精度よく一致する。
即ち、行列(Z31-Z41)について上記のようなx,yが存
在すれば、行列(Zs-Zm)-1(Z31-Z41)についても上記のよ
うなka,kcが存在することがわかる。
在すれば、行列(Zs-Zm)-1(Z31-Z41)についても上記のよ
うなka,kcが存在することがわかる。
したがって、ka=0.240,kb=−1.00,k
c=0.762とすることにより、加算回路(4)からの
出力信号中には循環電流が殆ど含まれない状態とするこ
とができ、この出力信号を、地絡相判別回路(6)から
の出力信号により除算して、正確な故障電流を得ること
ができる。そして、得られた故障電流を地絡回線選択リ
レー(図示せず)に印加することにより、正確、かつ迅
速に地絡故障回線を選択遮断することができる。
c=0.762とすることにより、加算回路(4)からの
出力信号中には循環電流が殆ど含まれない状態とするこ
とができ、この出力信号を、地絡相判別回路(6)から
の出力信号により除算して、正確な故障電流を得ること
ができる。そして、得られた故障電流を地絡回線選択リ
レー(図示せず)に印加することにより、正確、かつ迅
速に地絡故障回線を選択遮断することができる。
尚、上記x,yの算出について詳細に説明すると、最小
2乗法の原理に従って、 f(x,y)=(0.162x+0.112y−0.133)2 +(0.339x+0.198y−0.254)2 +(0.998x+0.430y−0.627)2 を最小とするx,yを定数として採用すればよく、これ
は、δf/δx=0,δf/δy=0の偏微分方程式を
解くことにより、x,yを得ることができる。
2乗法の原理に従って、 f(x,y)=(0.162x+0.112y−0.133)2 +(0.339x+0.198y−0.254)2 +(0.998x+0.430y−0.627)2 を最小とするx,yを定数として採用すればよく、これ
は、δf/δx=0,δf/δy=0の偏微分方程式を
解くことにより、x,yを得ることができる。
ka,kcについても同様にして求めることができる
が、詳細は省略する。
が、詳細は省略する。
以下、他の鉄塔構造についての定数を示すことにする。
(II)第2図Bに示すように、平行2回線送電線(A)の
各回線A1,A2が互に逆向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が8.0m、水平方向に隣合う導体の
間隔が8.0m、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)
の各回線B1,B2が同じ向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が3.0m、水平方向に隣合う導体の
間隔が、8.5m、平行2回線送電線(A)と高抵抗接
地系平行2回線送電線(B)との高さ方向の間隔が8.
5mにそれぞれ設定されている場合には、 と計算される。
各回線A1,A2が互に逆向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が8.0m、水平方向に隣合う導体の
間隔が8.0m、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)
の各回線B1,B2が同じ向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が3.0m、水平方向に隣合う導体の
間隔が、8.5m、平行2回線送電線(A)と高抵抗接
地系平行2回線送電線(B)との高さ方向の間隔が8.
5mにそれぞれ設定されている場合には、 と計算される。
そして、上記行列の第1行にx=0.299を乗じ、第
3行にy=0.773を乗じ、両者を加算すれば、 jω×10-1(0.087 0.164 0.415) となり、上記の行列の第2行と精度よく一致する。
3行にy=0.773を乗じ、両者を加算すれば、 jω×10-1(0.087 0.164 0.415) となり、上記の行列の第2行と精度よく一致する。
したがって、行列(Zs-Zm)-1(Z31-Z41)についても、前記
と同様に、最小2乗法により定数ka,kcを得ること
ができ、定数ka,kb,kcに基いて正確な故障電流
を得ることができる。
と同様に、最小2乗法により定数ka,kcを得ること
ができ、定数ka,kb,kcに基いて正確な故障電流
を得ることができる。
(III)第2図Cに示すように、平行2回線送電線(A)
の各回線A1,A2が同じ向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が上から順に2.8m,2.4m、水
平方向に隣合う導体の間隔が上から順に4.4m,5.
0m,4.4m、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)
の各回線B1,B2が同じ向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が上から順に2.4m,2.8m、水
平方向に隣合う導体の間隔が、上から順に5.0m,
4.4m,5.0m、平行2回線送電線(A)と高抵抗
接地系平行2回線送電線(B)との高さ方向の間隔が
5.0mにそれぞれ設定されている場合には、 と計算される。
の各回線A1,A2が同じ向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が上から順に2.8m,2.4m、水
平方向に隣合う導体の間隔が上から順に4.4m,5.
0m,4.4m、高抵抗接地系平行2回線送電線(B)
の各回線B1,B2が同じ向きに架設され、高さ方向に
隣合う導体の間隔が上から順に2.4m,2.8m、水
平方向に隣合う導体の間隔が、上から順に5.0m,
4.4m,5.0m、平行2回線送電線(A)と高抵抗
接地系平行2回線送電線(B)との高さ方向の間隔が
5.0mにそれぞれ設定されている場合には、 と計算される。
そして、上記行列の第1行にx=0.245を乗じ、第
3行にy=0.774を乗じ、両者を加算すれば、 jω×10-1(0.303 0.205 0.116) となり、上記の行列の第2行と精度よく一致する。
3行にy=0.774を乗じ、両者を加算すれば、 jω×10-1(0.303 0.205 0.116) となり、上記の行列の第2行と精度よく一致する。
したがって、行列(Zs-Zm)-1(Z31-Z41)についても、前記
と同様に、最小2乗法により定数ka,kcを得ること
ができ、定数ka,kb,kcに基いて正確な故障電流
を得ることができる。
と同様に、最小2乗法により定数ka,kcを得ること
ができ、定数ka,kb,kcに基いて正確な故障電流
を得ることができる。
(IV)第2図Dに示すように、平行2回線送電線(A)の
各回線A1,A2が同じ向きに架設され、高さ方向に隣
合う導体の間隔が3.0m、水平方向に隣合う導体の間
隔が上から順に4.4m,6.0m,4.8m、高抵抗
接地系平行2回線送電線(B)の各回線B1,B2が同
じ向きに架設され、高さ方向に隣合う導体の間隔が3.
0m、水平方向に隣合う導体の間隔が、上から順に6.
4m,5.2m,6.4m、平行2回線送電線(A)と
高抵抗接地系平行2回線送電線(B)との高さ方向の間
隔が3.5mにそれぞれ設定されている場合には、 と計算される。
各回線A1,A2が同じ向きに架設され、高さ方向に隣
合う導体の間隔が3.0m、水平方向に隣合う導体の間
隔が上から順に4.4m,6.0m,4.8m、高抵抗
接地系平行2回線送電線(B)の各回線B1,B2が同
じ向きに架設され、高さ方向に隣合う導体の間隔が3.
0m、水平方向に隣合う導体の間隔が、上から順に6.
4m,5.2m,6.4m、平行2回線送電線(A)と
高抵抗接地系平行2回線送電線(B)との高さ方向の間
隔が3.5mにそれぞれ設定されている場合には、 と計算される。
そして、上記行列の第1行にx=0199を乗じ、第3
行にy=0.762を乗じ、両者を加算すれば、 jω×10-1(0.464 0.296 0.137) となり、上記の行列の第2行と精度よく一致する。
行にy=0.762を乗じ、両者を加算すれば、 jω×10-1(0.464 0.296 0.137) となり、上記の行列の第2行と精度よく一致する。
したがって、行列(Zs-Zm)-1(Z31-Z41)についても、前記
と同様に、最小2乗法により定数ka,kcを得ること
ができ、定数ka,kb,kcに基いて正確な故障電流
を得ることができる。
と同様に、最小2乗法により定数ka,kcを得ること
ができ、定数ka,kb,kcに基いて正確な故障電流
を得ることができる。
<効果> 以上のようにこの発明は、電源端、負荷端の区別なく、
簡単な乗算、加算、および除算を行なうのみで零相循環
電流が除去された正確な故障電流を得ることができ、故
障電流のみによって地絡回線選択リレーを作動させ、正
確、かつ迅速に地絡故障発生回線のみを選択遮断するこ
とができるという特有の効果を奏する。
簡単な乗算、加算、および除算を行なうのみで零相循環
電流が除去された正確な故障電流を得ることができ、故
障電流のみによって地絡回線選択リレーを作動させ、正
確、かつ迅速に地絡故障発生回線のみを選択遮断するこ
とができるという特有の効果を奏する。
第1図は零相循環電流補償を施すためのブロック図、 第2図は鉄塔構造、導体配置を示す図、 第3図は平行2回線送電線(A)と高抵抗接地系平行2
回線送電線(B)との関係を示す図、 第4図は平行2回線送電線(A)と高抵抗接地系平行2
回線送電線(B)とが併架された状態を示す図、 第5図は各相差電流を得るための電気的接続を示す図。 (1)(2)(3)…乗算回路、(4)…加算回路、(5)…減算回
路、(B)…高抵抗接地系平行2回線送電線
回線送電線(B)との関係を示す図、 第4図は平行2回線送電線(A)と高抵抗接地系平行2
回線送電線(B)とが併架された状態を示す図、 第5図は各相差電流を得るための電気的接続を示す図。 (1)(2)(3)…乗算回路、(4)…加算回路、(5)…減算回
路、(B)…高抵抗接地系平行2回線送電線
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも1の送電線と併架される高抵抗
接地系平行2回線送電線に一線地絡が発生したことを検
出して地絡故障発生回線を選択遮断させる地絡回線選択
リレーにおいて、 循環電流(Ija,Ijb,Ijc)の各相成分に、そ
れぞれ鉄塔構造、導体配置等の固定ファクタにより定ま
る定数(ka,kb,kc)を乗じて加算した結果を最
小とするような定数(ka,kb,kc)が存在するこ
とに着目して、前記定数(ka,kb,kc)を所定の
方法によって求め、 一線(例えばa相)地絡故障発生時に健全2相(b,c
相)の回線間差電流 (Idb,Idc)にそれぞれ、前記定数の中の自相の
定数(kb,kc)を地絡相の定数(ka)で除して1
から引いたもの(1−kb/ka,1−kc/ka)を
乗じて加算することにより零相循環電流(3Ij0)を
算出し、次いで回線間零相差電流(3Id0)から零相
循環電流(3Ij0)を減算することにより真の故障電
流(Ifa)を得ることを特徴とする地絡回線選択リレ
ーの零相循環電流補償方法。 - 【請求項2】前記定数(ka,kb,kc)を求める所
定の方法は、最小2乗法である特許請求の範囲第1項記
載の地絡回線選択リレーの零相循環電流補償方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59270259A JPH0667104B2 (ja) | 1984-12-20 | 1984-12-20 | 地絡回線選択リレ−の零相循環電流補償方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59270259A JPH0667104B2 (ja) | 1984-12-20 | 1984-12-20 | 地絡回線選択リレ−の零相循環電流補償方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61147733A JPS61147733A (ja) | 1986-07-05 |
JPH0667104B2 true JPH0667104B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=17483755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59270259A Expired - Lifetime JPH0667104B2 (ja) | 1984-12-20 | 1984-12-20 | 地絡回線選択リレ−の零相循環電流補償方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0667104B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57119621A (en) * | 1981-01-14 | 1982-07-26 | Mitsubishi Electric Corp | Zero phase circulation current remedy ground-fault protection relay unit |
-
1984
- 1984-12-20 JP JP59270259A patent/JPH0667104B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61147733A (ja) | 1986-07-05 |
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