JPH066511B2 - 黒鉛/カーボン繊維複合材料の製造方法 - Google Patents
黒鉛/カーボン繊維複合材料の製造方法Info
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- JPH066511B2 JPH066511B2 JP2135492A JP13549290A JPH066511B2 JP H066511 B2 JPH066511 B2 JP H066511B2 JP 2135492 A JP2135492 A JP 2135492A JP 13549290 A JP13549290 A JP 13549290A JP H066511 B2 JPH066511 B2 JP H066511B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は黒鉛/カーボン繊維複合材料の製造方法並びに
黒鉛/カーボン繊維複合成形体の製造方法に関する。
黒鉛/カーボン繊維複合成形体の製造方法に関する。
[従来の技術] 天然(人造)黒鉛/カーボン繊維複合材料(以下、C/
Cコンポジットと記載する)を開発し、このC/Cコン
ポジットを黒鉛れんが、MgO−Cれんが、Al2O3
−Cれんが等の黒鉛系れんがの黒鉛材料として使用でき
れば、れんがの特性を向上させることができる。特に、
カーボン繊維を分散混入する技術が確立すれば、カーボ
ン繊維の特性を必要とする他の耐火物の特性向上にも応
用することができる。
Cコンポジットと記載する)を開発し、このC/Cコン
ポジットを黒鉛れんが、MgO−Cれんが、Al2O3
−Cれんが等の黒鉛系れんがの黒鉛材料として使用でき
れば、れんがの特性を向上させることができる。特に、
カーボン繊維を分散混入する技術が確立すれば、カーボ
ン繊維の特性を必要とする他の耐火物の特性向上にも応
用することができる。
通常、C/Cコンポジットに使用されるマトリックスは
樹脂やピッチあるいはCVDによる熱分解炭素であり、
一部、自己焼結性コークスを使用する研究もなされてい
る。また、製法もフィラメント・ワインディング法、イ
ンジェクション・モールディング法等、各種の方法が取
り入れられている。マトリックスに樹脂やピッチを使用
する方法は、マトリックスの炭素化収率を高めるため
に、樹脂やピッチを繰り返し含浸しなければならず、ま
た、CVD法による炭素含浸方法では、その沈積速度が
現在のところ8μm/時間程度であり、それらは製造時
間やコストの増大につながる。自己焼結性コークスを利
用する方法は、炭素化あるいは黒鉛化処理が必要であ
り、前者ほどではないが、やはり製造時間が多少掛か
る。もし天然(人造)黒鉛をマトリックスとして利用で
きれば、黒鉛化処理が不要となるので、製造時間とコス
トの低減が可能になり、しかも、大型の複合材料が製造
できるようになる。
樹脂やピッチあるいはCVDによる熱分解炭素であり、
一部、自己焼結性コークスを使用する研究もなされてい
る。また、製法もフィラメント・ワインディング法、イ
ンジェクション・モールディング法等、各種の方法が取
り入れられている。マトリックスに樹脂やピッチを使用
する方法は、マトリックスの炭素化収率を高めるため
に、樹脂やピッチを繰り返し含浸しなければならず、ま
た、CVD法による炭素含浸方法では、その沈積速度が
現在のところ8μm/時間程度であり、それらは製造時
間やコストの増大につながる。自己焼結性コークスを利
用する方法は、炭素化あるいは黒鉛化処理が必要であ
り、前者ほどではないが、やはり製造時間が多少掛か
る。もし天然(人造)黒鉛をマトリックスとして利用で
きれば、黒鉛化処理が不要となるので、製造時間とコス
トの低減が可能になり、しかも、大型の複合材料が製造
できるようになる。
マトリックスにカーボン繊維を混入する仕方は、配向方
向で分けると1軸配向、2次元配向、3次元配向があ
る。これらは長繊維を利用した場合のものであるが、そ
れぞれ一長一短があり、複合材料の使用条件や製造コス
ト等によって選ばれる。本発明のC/Cコンポジットに
使用する方法は、上述の3次元配向に代わるものとして
有望視されている短繊維(チョップド・ファイバー)を
分散混入する方法である。
向で分けると1軸配向、2次元配向、3次元配向があ
る。これらは長繊維を利用した場合のものであるが、そ
れぞれ一長一短があり、複合材料の使用条件や製造コス
ト等によって選ばれる。本発明のC/Cコンポジットに
使用する方法は、上述の3次元配向に代わるものとして
有望視されている短繊維(チョップド・ファイバー)を
分散混入する方法である。
現在、チョップドストランド状のカーボンファィバーを
セメントペーストあるいは軽量モルタル中に分散させて
造られた外装材が使用されいる。この外装材の特徴はカ
ーボンの化学的安定性を利用した点とファィバーによる
強度向上によって全体として軽量化が図られているとこ
ろにある。このように、チョップド・ファイバーを使用
した複合材料が現実に利用されつつある。
セメントペーストあるいは軽量モルタル中に分散させて
造られた外装材が使用されいる。この外装材の特徴はカ
ーボンの化学的安定性を利用した点とファィバーによる
強度向上によって全体として軽量化が図られているとこ
ろにある。このように、チョップド・ファイバーを使用
した複合材料が現実に利用されつつある。
[発明が解決しようとする課題] チョップド・ファイバーを黒鉛マトリックスや耐火物マ
トリックスに利用する場合の最大の問題点は、ファィバ
ーがストランド状ではマトリックスとのなじみが非常に
悪い上に、分散しにくいこと、及び従来の方法では繊維
の混入量をせいぜい2〜4体積%程度にしかできないこ
とである。更に、セメントと異なり、熱間で使用される
黒鉛や耐火物では、熱間でのファィバーとマトリックス
との関係が重要となってくる。うまく複合化されていな
いと、ファィバーが亀裂の発生源となり、かえって強度
等の特性の低下につながる。すなわち、セメント業界で
の方法がそのまま耐火物業界に転用できるものではな
い。
トリックスに利用する場合の最大の問題点は、ファィバ
ーがストランド状ではマトリックスとのなじみが非常に
悪い上に、分散しにくいこと、及び従来の方法では繊維
の混入量をせいぜい2〜4体積%程度にしかできないこ
とである。更に、セメントと異なり、熱間で使用される
黒鉛や耐火物では、熱間でのファィバーとマトリックス
との関係が重要となってくる。うまく複合化されていな
いと、ファィバーが亀裂の発生源となり、かえって強度
等の特性の低下につながる。すなわち、セメント業界で
の方法がそのまま耐火物業界に転用できるものではな
い。
従って、本発明の目的はマトリックス中に炭素繊維を均
一に分散させたC/Cコンポジットの製造方法を提供す
ることにある。
一に分散させたC/Cコンポジットの製造方法を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は後述の黒鉛100重量部当たり1〜80
重量部の平均径3〜30μm、長さ0.1〜100mmの
カーボン繊維と、粘度0.1パスカル・秒以下の液体と
を前記繊維/液体体積比1/(100以上)で剪断力付
与下で混合して液体中にカーボン繊維を均一に分散さ
せ、次に、任意の粒径の黒鉛100重量部を添加して更
に混合して混合物を得、該混合物から液体分を除去し、
乾燥することを特徴とする黒鉛/カーボン繊維複合材料
の製造方法に係る。
重量部の平均径3〜30μm、長さ0.1〜100mmの
カーボン繊維と、粘度0.1パスカル・秒以下の液体と
を前記繊維/液体体積比1/(100以上)で剪断力付
与下で混合して液体中にカーボン繊維を均一に分散さ
せ、次に、任意の粒径の黒鉛100重量部を添加して更
に混合して混合物を得、該混合物から液体分を除去し、
乾燥することを特徴とする黒鉛/カーボン繊維複合材料
の製造方法に係る。
本発明の更に他の実施態様によれば、本発明は後述の黒
鉛100重量部当たり1〜80重量部の平均径3〜30
μm、長さ0.1〜100mmのカーボン繊維と、粘度
0.1パスカル・秒以下の液体とを前記繊維/液体体積
比1/(100以上)で剪断力付与下で混合して液体中
にカーボン繊維を均一に分散させ、次に、任意の粒径の
黒鉛100重量部を添加して更に混合して混合物を得、
該混合物から液体分を除去し、乾燥し、更にバインダー
を添加して所望の形状に成形し、乾燥し、更に焼成する
ことを特徴とする焼成黒鉛/カーボン繊維複合成形体の
製造方法に係る。
鉛100重量部当たり1〜80重量部の平均径3〜30
μm、長さ0.1〜100mmのカーボン繊維と、粘度
0.1パスカル・秒以下の液体とを前記繊維/液体体積
比1/(100以上)で剪断力付与下で混合して液体中
にカーボン繊維を均一に分散させ、次に、任意の粒径の
黒鉛100重量部を添加して更に混合して混合物を得、
該混合物から液体分を除去し、乾燥し、更にバインダー
を添加して所望の形状に成形し、乾燥し、更に焼成する
ことを特徴とする焼成黒鉛/カーボン繊維複合成形体の
製造方法に係る。
[作 用] 本発明方法により得られるC/Cコンポジットはマトリ
ックスに初めから黒鉛を使用する点と、比較的長いカー
ボン繊維を任意の量添加することができる点で、これま
でにはないC/Cコンポジットである。
ックスに初めから黒鉛を使用する点と、比較的長いカー
ボン繊維を任意の量添加することができる点で、これま
でにはないC/Cコンポジットである。
本発明方法により得られるC/Cコンポジットに使用で
きるカーボン繊維は平均径3〜30μm、長さ0.1〜
100mmの寸法を有するものである。
きるカーボン繊維は平均径3〜30μm、長さ0.1〜
100mmの寸法を有するものである。
また、本発明方法により得られるC/Cコンポジットに
使用できる黒鉛は天然黒鉛または人造黒鉛のいずれでも
よく、例えば鱗状黒鉛、土状黒鉛、カーボンブラック、
熱分解炭素等を挙げることができる。使用する黒鉛は任
意の粒径のものであることができる。
使用できる黒鉛は天然黒鉛または人造黒鉛のいずれでも
よく、例えば鱗状黒鉛、土状黒鉛、カーボンブラック、
熱分解炭素等を挙げることができる。使用する黒鉛は任
意の粒径のものであることができる。
本発明方法により得られるC/Cコンポジットは上記黒
鉛をマトリックスとし、この黒鉛100重量部当たり1
〜80重量部のカーボン繊維がマトリックス中にランダ
ムに分散された状態のものである。カーボン繊維の添加
配合量が1重量部未満であると繊維添加の効果が現れな
いために好ましくなく、また、80重量部を超えると繊
維どうしの重なりが増え、剥離を起こし易くなるために
好ましくない。
鉛をマトリックスとし、この黒鉛100重量部当たり1
〜80重量部のカーボン繊維がマトリックス中にランダ
ムに分散された状態のものである。カーボン繊維の添加
配合量が1重量部未満であると繊維添加の効果が現れな
いために好ましくなく、また、80重量部を超えると繊
維どうしの重なりが増え、剥離を起こし易くなるために
好ましくない。
なお、本発明方法により得られるC/Cコンポジットは
界面結合を強化する目的で金属シリコンを含有すること
もできる。金属シリコンの添加配合量は黒鉛100重量
部当たり1〜10重量部の範囲内である。金属シリコン
の添加配合量が1重量部未満では添加効果がないために
好ましくなく、10重量部を超えると金属シリコンと繊
維とからできる化合物が大きくなり、繊維を切断するた
めに好ましくない。
界面結合を強化する目的で金属シリコンを含有すること
もできる。金属シリコンの添加配合量は黒鉛100重量
部当たり1〜10重量部の範囲内である。金属シリコン
の添加配合量が1重量部未満では添加効果がないために
好ましくなく、10重量部を超えると金属シリコンと繊
維とからできる化合物が大きくなり、繊維を切断するた
めに好ましくない。
次に、本発明のC/Cコンポジットの製造方法を説明す
る。
る。
まず、黒鉛100重量部当たり1〜80重量部の上述の
ようなカーボン繊維と、粘度0.1パスカル・秒以下の
液体とを前記繊維/液体体積比1/(100以上)で剪
断力付与下で混合して液体中にカーボン繊維を均一に分
散させる。
ようなカーボン繊維と、粘度0.1パスカル・秒以下の
液体とを前記繊維/液体体積比1/(100以上)で剪
断力付与下で混合して液体中にカーボン繊維を均一に分
散させる。
なお、使用するカーボン繊維が短繊維としてそのまま使
用できる場合には必要ないが、チョップドストランド状
やファイバーボール状になっている場合にはカーボン繊
維は解繊処理を施した後に使用する必要がある。解繊処
理は慣用の解繊機、ハイスピードミキサー等を使用して
行うことができる。
用できる場合には必要ないが、チョップドストランド状
やファイバーボール状になっている場合にはカーボン繊
維は解繊処理を施した後に使用する必要がある。解繊処
理は慣用の解繊機、ハイスピードミキサー等を使用して
行うことができる。
この分散操作に使用する0.1パスカル・秒以下の粘度
をもつ液体としては例えば水、アルコール、エーテル、
アセトンあるいはそれらで希釈して粘度を下げたフェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。これ
らの液体の使用量はカーボン繊維/液体体積比/(10
0以上)である。該液体の量がカーボン繊維/液体体積
比が1/(100未満)であると液体の剪断力が効果的
に働かないために好ましくない。
をもつ液体としては例えば水、アルコール、エーテル、
アセトンあるいはそれらで希釈して粘度を下げたフェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。これ
らの液体の使用量はカーボン繊維/液体体積比/(10
0以上)である。該液体の量がカーボン繊維/液体体積
比が1/(100未満)であると液体の剪断力が効果的
に働かないために好ましくない。
分散操作はカーボン繊維と液体よりなる混合物に剪断力
を付与することにより行うことができる。この剪断力を
付与する操作には例えばオムニミキサー等を使用するこ
とができる。オムニミキサーの中に上記混合物を装填し
て剪断力付与下で処理することにより、カーボン繊維を
液体中に均一に分散させることができる。
を付与することにより行うことができる。この剪断力を
付与する操作には例えばオムニミキサー等を使用するこ
とができる。オムニミキサーの中に上記混合物を装填し
て剪断力付与下で処理することにより、カーボン繊維を
液体中に均一に分散させることができる。
次に、上述のようにして得られた分散体に上記黒鉛10
0重量部を添加して更に混合して混合物を得る。この操
作は分散操作に引き続きオムニミキサー中で行うことが
できる。なお、黒鉛を添加する前に分散体に少量の界面
活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤としては
例えば発泡性の少ない石鹸類や分散剤等を使用すること
が好ましい。この操作により黒鉛中にカーボン繊維をラ
ンダムに分散させることができる。
0重量部を添加して更に混合して混合物を得る。この操
作は分散操作に引き続きオムニミキサー中で行うことが
できる。なお、黒鉛を添加する前に分散体に少量の界面
活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤としては
例えば発泡性の少ない石鹸類や分散剤等を使用すること
が好ましい。この操作により黒鉛中にカーボン繊維をラ
ンダムに分散させることができる。
次に、得られた混合物から液体分を過等の操作により
除去し、次に、150〜200℃程度の温度で乾燥する
ことにより本発明のC/Cコンポジットを得ることがで
きる。
除去し、次に、150〜200℃程度の温度で乾燥する
ことにより本発明のC/Cコンポジットを得ることがで
きる。
このようにして得られたC/Cコンポジットは後述のよ
うにしてC/Cコンポジット自体を成形し、焼成するこ
とにより焼成の黒鉛/カーボン繊維複合成形体とするこ
ともでき、また、C/Cコンポジットを炭素含有耐火物
等の炭素原料として使用することもできる。
うにしてC/Cコンポジット自体を成形し、焼成するこ
とにより焼成の黒鉛/カーボン繊維複合成形体とするこ
ともでき、また、C/Cコンポジットを炭素含有耐火物
等の炭素原料として使用することもできる。
次に、本発明方法により得られる黒鉛/カーボン繊維複
合成形体について説明する。
合成形体について説明する。
本発明方法により得られる黒鉛/カーボン繊維複合成形
体は上述のようにして得られたC/Cコンポジットに適
宜バインダーを添加し、所定の形状に成形し、乾燥し、
焼成することにより作製できる。
体は上述のようにして得られたC/Cコンポジットに適
宜バインダーを添加し、所定の形状に成形し、乾燥し、
焼成することにより作製できる。
使用されるバインダーは特に限定されるものではない
が、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ピッチ、タ
ール等を使用することができる。バインダーのC/Cコ
ンポジットへの添加配合量は1〜20重量%程度であ
る。該添加配合量が1重量%未満であるとバインダーの
効果が現れないために好ましくなく、また、20重量%
を超えると除去されるべきバインダー内揮発分が多くな
るために好ましくない。なお、バインダーは慣用の操作
によりC/Cコンポジットへ添加配合することができる
が、バインダーをアルコール等の希釈剤に溶解してC/
Cコンポジットに添加し、次に、自然乾燥により希釈剤
を除去する操作を行うことがバインダー添加時のミキシ
ングをソフトに行うことができ、ミキシングに起因した
繊維の切断を防止する上で好ましい。
が、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ピッチ、タ
ール等を使用することができる。バインダーのC/Cコ
ンポジットへの添加配合量は1〜20重量%程度であ
る。該添加配合量が1重量%未満であるとバインダーの
効果が現れないために好ましくなく、また、20重量%
を超えると除去されるべきバインダー内揮発分が多くな
るために好ましくない。なお、バインダーは慣用の操作
によりC/Cコンポジットへ添加配合することができる
が、バインダーをアルコール等の希釈剤に溶解してC/
Cコンポジットに添加し、次に、自然乾燥により希釈剤
を除去する操作を行うことがバインダー添加時のミキシ
ングをソフトに行うことができ、ミキシングに起因した
繊維の切断を防止する上で好ましい。
また、C/Cコンポジットに金属シリコン等を添加する
場合には希釈したバインダーと同時に添加することがで
きる。
場合には希釈したバインダーと同時に添加することがで
きる。
次に、バインダーを添加したC/Cコンポジットは慣用
の方法により所望の形状に成形することができる。成形
方法は特に限定されるものではない。
の方法により所望の形状に成形することができる。成形
方法は特に限定されるものではない。
成形したC/Cコンポジットを例えば160〜200℃
程度の温度で乾燥し、更に焼成すれば本発明の焼成黒鉛
/カーボン繊維複合成形体を得ることができる。
程度の温度で乾燥し、更に焼成すれば本発明の焼成黒鉛
/カーボン繊維複合成形体を得ることができる。
上述のようにして得られた黒鉛/カーボン繊維複合成形
体を還元雰囲気で焼成する。しかし、単に還元雰囲気中
で焼成しても、焼成時のバインダーの炭素化収縮のため
に、カーボン繊維の周囲に空隙ができ、黒鉛マトリック
スとカーボン繊維は剥がれてしまい、両者の界面に強固
な結合は得られない。
体を還元雰囲気で焼成する。しかし、単に還元雰囲気中
で焼成しても、焼成時のバインダーの炭素化収縮のため
に、カーボン繊維の周囲に空隙ができ、黒鉛マトリック
スとカーボン繊維は剥がれてしまい、両者の界面に強固
な結合は得られない。
そこで、本発明では上述のようにして得られた成形体を
還元雰囲気中、800〜1000℃程度の温度で3〜1
0時間程度焼成した後、更に、ピッチ、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂等を含浸し、更に、上記と同様の条件
下で焼成する操作を行うことにより上記の問題を解決し
た。なお、含浸操作は真空引きを行いながら、例えばピ
ッチの場合には200〜240℃の温度で0.1〜1時
間、フェノール樹脂の場合には50〜80℃の温度で、
0.1〜1時間処理することにより行うことができる。
この焼成及び含浸操作は2回以上反復して行うことがで
きる。
還元雰囲気中、800〜1000℃程度の温度で3〜1
0時間程度焼成した後、更に、ピッチ、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂等を含浸し、更に、上記と同様の条件
下で焼成する操作を行うことにより上記の問題を解決し
た。なお、含浸操作は真空引きを行いながら、例えばピ
ッチの場合には200〜240℃の温度で0.1〜1時
間、フェノール樹脂の場合には50〜80℃の温度で、
0.1〜1時間処理することにより行うことができる。
この焼成及び含浸操作は2回以上反復して行うことがで
きる。
含浸操作を行った後に焼成操作を行うことにより、黒鉛
マトリックスとカーボン繊維の間に炭素が入り込み、バ
インダーに起因する空隙を埋め、黒鉛マトリックスとカ
ーボン繊維の間に強固な結合を形成することができる。
マトリックスとカーボン繊維の間に炭素が入り込み、バ
インダーに起因する空隙を埋め、黒鉛マトリックスとカ
ーボン繊維の間に強固な結合を形成することができる。
[実 施 例] 以下に実施例を挙げて本発明を更に説明する。
実施例1 以下の第1表に記載する配合割合にて、本発明のC/C
コンポジットを作製した。
コンポジットを作製した。
まず、解繊処理を施した所定量のカーボン繊維と水6
(カーボン繊維の体積の約1000倍)のをオムニミキ
サーに装填し、回転数6Hz以上の条件下で処理して水
中にカーボン繊維を均一に分散させた。
(カーボン繊維の体積の約1000倍)のをオムニミキ
サーに装填し、回転数6Hz以上の条件下で処理して水
中にカーボン繊維を均一に分散させた。
次に、得られた分散体に界面活性剤としてMiranolHM
を1mlとシリコン油数滴を添加した後、所定量の黒鉛原
料及び適宜金属シリコンを添加し、更に、6Hz以上の
条件下で処理することにより黒鉛中にカーボン繊維をラ
ンダムに分散させた分散体を得た。
を1mlとシリコン油数滴を添加した後、所定量の黒鉛原
料及び適宜金属シリコンを添加し、更に、6Hz以上の
条件下で処理することにより黒鉛中にカーボン繊維をラ
ンダムに分散させた分散体を得た。
次に、過により分散体から水を除去し、150℃の温
度で5時間乾燥することにより本発明のC/Cコンポジ
ットを得た。
度で5時間乾燥することにより本発明のC/Cコンポジ
ットを得た。
なお、第1表に示す黒鉛1は鱗片状の天然黒鉛で粒径が
180μmであり、黒鉛2は粒径が4μmの人造黒鉛で
ある。また、カーボン繊維1は平均径7μm、長さ約1
2mmのものであり、カーボン繊維2は平均径18μm、
長さ約10mmのものである。
180μmであり、黒鉛2は粒径が4μmの人造黒鉛で
ある。また、カーボン繊維1は平均径7μm、長さ約1
2mmのものであり、カーボン繊維2は平均径18μm、
長さ約10mmのものである。
実施例2 実施例1で得られたC/Cコンポジットにアルコール:
フェノール樹脂重量比=2:1のバインダーを黒鉛原料
100重量部に対してフェノール樹脂換算量で6重量部
添加し、無加圧のニーダーミキサーにて混練し、次に、
20℃で24時間自然乾燥させることによりアルコール
を除去した。
フェノール樹脂重量比=2:1のバインダーを黒鉛原料
100重量部に対してフェノール樹脂換算量で6重量部
添加し、無加圧のニーダーミキサーにて混練し、次に、
20℃で24時間自然乾燥させることによりアルコール
を除去した。
得られた混練物を第2表に記載する条件下で成形して
230mm×w114mm×h65mmの寸法の成形体を得た。
230mm×w114mm×h65mmの寸法の成形体を得た。
次に、成形体を還元雰囲気下1500℃で5時間焼成
し、次に、ピッチ含浸処理またはフェノール樹脂含浸処
理を施し、再度還元雰囲気下1500℃で5時間焼成す
ることにより焼成黒鉛/カーボン繊維複合成形体を得
た。
し、次に、ピッチ含浸処理またはフェノール樹脂含浸処
理を施し、再度還元雰囲気下1500℃で5時間焼成す
ることにより焼成黒鉛/カーボン繊維複合成形体を得
た。
ピッチ含浸処理:真空引き、200〜240℃で30分
間保持。
間保持。
フェノール樹脂含浸処理:85℃で30分間保持。
また、得られた焼成黒鉛/カーボン繊維複合成形体の特
性値を第2表に併記する。なお、破壊エネルギーは10
00℃の熱間で測定した値であり、試料にシェブロンノ
ッチを入れ、WOF法で行った。この時の変位測定には
レーザー光線を使用した。
性値を第2表に併記する。なお、破壊エネルギーは10
00℃の熱間で測定した値であり、試料にシェブロンノ
ッチを入れ、WOF法で行った。この時の変位測定には
レーザー光線を使用した。
[発明の効果] 本発明方法により得られたC/Cコンポジットはマトリ
ックスに天然(人造)黒鉛を使用しているので従来のC
/Cコンポジットとは全く異なるものであり、そのまま
所望の形状に成形して焼成した成形体として、また、炭
素含有耐火物の炭素原料等として使用することができ
る。
ックスに天然(人造)黒鉛を使用しているので従来のC
/Cコンポジットとは全く異なるものであり、そのまま
所望の形状に成形して焼成した成形体として、また、炭
素含有耐火物の炭素原料等として使用することができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】後述の黒鉛100重量部当たり1〜80重
量部の平均径3〜30μm、長さ0.1〜100mmのカ
ーボン繊維と、粘度0.1パスカル・秒以下の液体とを
前記繊維/液体体積比1/(100以上)で剪断力付与
下で混合して液体中にカーボン繊維を均一に分散させ、
次に、任意の粒径の黒鉛100重量部を添加して更に混
合して混合物を得、該混合物から液体分を除去し、乾燥
することを特徴とする黒鉛/カーボン繊維複合材料の製
造方法。 - 【請求項2】後述の黒鉛100重量部当たり1〜80重
量部の平均径3〜30μm、長さ0.1〜100mmのカ
ーボン繊維と、粘度0.1パスカル・秒以下の液体とを
前記繊維/液体体積比1/(100以上)で剪断力付与
下で混合して液体中にカーボン繊維を均一に分散させ、
次に、任意の粒径の黒鉛100重量部を添加して更に混
合して混合物を得、該混合物から液体分を除去し、乾燥
し、更にバインダーを添加して所望の形状に成形し、乾
燥し、更に焼成することを特徴とする焼成黒鉛/カーボ
ン繊維複合成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2135492A JPH066511B2 (ja) | 1990-05-28 | 1990-05-28 | 黒鉛/カーボン繊維複合材料の製造方法 |
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JP2135492A JPH066511B2 (ja) | 1990-05-28 | 1990-05-28 | 黒鉛/カーボン繊維複合材料の製造方法 |
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JP2135492A Expired - Lifetime JPH066511B2 (ja) | 1990-05-28 | 1990-05-28 | 黒鉛/カーボン繊維複合材料の製造方法 |
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1990
- 1990-05-28 JP JP2135492A patent/JPH066511B2/ja not_active Expired - Lifetime
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