JPH0663831A - 難削材の深穴加工方法 - Google Patents

難削材の深穴加工方法

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JPH0663831A
JPH0663831A JP4222395A JP22239592A JPH0663831A JP H0663831 A JPH0663831 A JP H0663831A JP 4222395 A JP4222395 A JP 4222395A JP 22239592 A JP22239592 A JP 22239592A JP H0663831 A JPH0663831 A JP H0663831A
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JP
Japan
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hole
laser
deep
deep hole
machined
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Pending
Application number
JP4222395A
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English (en)
Inventor
Sukeaki Hamanaka
亮明 濱中
Akio Imayado
明男 今宿
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難削材に高精度な深穴加工を施す方法を提供
する。 【構成】 難削材である軸本体12に深穴加工をするに
際し、YAGレーザ光34を用いて深穴のガイド用の微
細長尺孔36を形成した後、このガイド用の微細長尺孔
36をガイドとして機械的穴加工を行って難削材に深穴
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難削材の深穴加工方法
に関し、特に中空エンジンバルブの空洞部の形成や高ア
スペクト比のホブの本体部軸方向に設ける貫通孔の形成
等に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
深穴を加工する方法としては、(1)部材に直接、製品
に必要な所定径のドリル若しくはガンドリル等により機
械的に穴明加工する方法や、(2)所定径の長尺電極先
端から放電あるいは電解させながら穴明加工する方法等
が知られている。
【0003】難削材に深穴加工を施す製品の一例とし
て、金属Na入中空エンジンバルブ及び無人化対応を目
指した高アスペクト比ホブ(高剛性長尺ホブで本体部軸
方向に貫通穴を設け、空洞内に高ヤング率の棒材を嵌入
したもの)について述べる。
【0004】図4に金属Na入中空エンジンバルブの構
造の一例を示す。同図に示すように、中空エンジンバル
ブ10は、傘部11と軸本体12とが鍛造法により一体
形成された後、軸本体12に深穴(穴径:do,穴深
さ:lo)加工を行い中空部13を形成し、その後金属
Na14を注入し、次いで、軸端部材15を摩擦圧接し
て完成される。
【0005】通常、傘部11及び軸本体12の材料は、
耐熱、体摩耗、体酸化性の点からJISG4311、S
UH35、(21Cr−4Ni−9Mn−0.4N)が多
用されており、焼入前に於てもHRC:25〜30程度
の高硬変材、いわゆる難削材である。
【0006】従来においては、上記中空部13の深穴明
加工は、ドリル加工や放電加工を用いていた。しかしな
がら、ドリルによる深穴加工法を用いる場合には、中空
部13の深穴寸法はdo:3.0〜5.0mm、lo:50〜
100mmであり、細径かつlo/do≧20であるこ
と、かつ、Mnが含有されているため、加工硬化性が著
しいため、以下のような問題がある。 (1)超硬ドリルの折損が生じる。 (2)ドリル刃先(チゼルポイント)の異常摩耗が生じ
る。 (3)偏心による寸法精度低下が生じる。 (4)加工速度の低下から生産性、採算面から実用化が
困難である。
【0007】尚、インコネル、ナイモニック80A等の
加工性の良い材料に対しては、一部困難を伴いながらも
一部実用化されているが、生産性、採算性の点で改良が
望まれている。
【0008】また、放電加工による深穴加工法を用いる
場合には、難加工材対応の加工法として、放電加工法も
一部採用されているが以下のような問題がある。 (1)通常直流電源を用いる関係上、加工液中に母材成
分が溶解し、Cr6+,金属Cr,溶解性Mnや、放電電
極(通常、70%Cu−30%Zn黄銅を多用)からの
Cu,Znの溶出があり、廃液処理費が膨大である。 (2)加工面粗度が悪い。 (3)消耗電極を用いるため加工穴深さが特定し難く、
in situ (その場)計測が困難で加工後の計測になるた
め、歩留が悪い。 (4)1本当りの加工速度が遅いため、多電極方式が必
要となり設備投資額が高価となる。
【0009】次に、図5(A),(B)に高アスペクト
比ホブの構造の一例を示す。これらの図面に示すよう
に、ホブ本体21の軸と同方向に複数本の貫通穴(穴
径:do;穴深:lo)22を同心円上に形成した後、当
該貫通穴22内に剛性(ヤング率)の高い金属棒(例、
W合金、Cr−Ni合金等)や繊維強化セラミックス
(SiC/Si34等)等の棒部材23を嵌入すること
で高アスペクト比のホブを形成することが提案されてい
る。しかしながら、母材は通常、溶製ハイスや粉末ハイ
スが用いられるため焼入前硬度でも、高硬度(HRc:
20〜25)であり、かつdo=5〜10mmlo≧15
0mmとなるため、ドリルやガンドリルでの深穴加工が
出来ず高アスペクト比ホブの実用比には到っていなかっ
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明に係る難削材の深穴加工方法は、難削材に深穴加工を
行うに際し、波長の短いレーザにより最終加工穴径より
も細径の穴を形成し、次いで当該細径穴に沿って機械的
穴加工を行い深穴加工をすることを特徴とする。
【0011】尚、従来から深穴加工を行う方法として、
予めガイド穴を設けた後、太径のドリルで追加工を行う
方法は知られているが、ガイド穴の完成穴が10mm未
満、特に5mm以下の細径穴を難削材に明けることは不
可能であった。
【0012】そこで、本発明者らは鋭意研究の結果、波
長の極く短いパルスレーザによる細径穴の穴明加工を施
すと共に、次いで機械的加工を施すという複合加工法を
用いることで、従来困難であった難削材に対する高精度
深穴加工を施すことが出来ることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0013】以下、本発明の内容を説明する。
【0014】ここで本発明で波長の短いレーザとは、例
えばYAGレーザ(λ=1.08μm),あるいはエキシ
マレーザ(例;XeCl:λ=0.308μm,XeF:
λ=0.350μm)等の波長が極く短いパルスレーザ光
を照射させて、微細長尺孔を明けることができるものを
いう。
【0015】また、本発明で難削材とは、例えば機械,
陸上,航空,宇宙,海洋,エネルギー等の各分野で広く
用いられる高硬度材をいい、例えば具体的にはエンジン
バルブや高アスペクト比のホブを挙げることができる。
【0016】このレーザ加工によって得られた細径穴の
深穴をガイドホールとして所定深さ(レーザ加工された
細径孔の最先端部と略同深さ)まで機械加工する手段と
しては、例えばツイストドリル,ガンドリル等の公知の
穴明加工を施すことができるものをいう。
【0017】本発明によれば、極短波長のパルスレー
ザ、即ち、ピークエネルギ値が高く、長焦点、集光性の
良いレーザ光を用いることにより、受光部の局所で金属
蒸発(アブレーション)が発生し、瞬時(数+秒単位)
に微細長尺孔を明けることができる。
【0018】穴の深さはパルスレーザであるため、パル
ス数制御によりコントロールすることができる。
【0019】レーザ光の直進性により軸中心部に同心度
の高い長尺孔を開孔することができる。また、波長の極
短いレーザを用いるため、光ファイバにより伝送でき、
光路設定の自由度が高くなり、軸心部への微細長尺孔穿
孔する際の、位置決めが容易となる。
【0020】また、微細長尺孔を先行ガイド穴としてド
リル穴を明ける際に、ドリルの刃先がズレず真直穴が高
速で明けられる。
【0021】ドリル寿命を支配するチゼルエッジが摩耗
しにくいため、長寿命となり、かつ、被削材からの抵抗
が少く、ドリル折損が激減する。
【0022】先行レーザー加工穴表面は、凹凸が著しく
最大50μmの溶融層や凝固欠陥熱影響部の軟化層が存
在するが、ドリル追加工により除去されるため、品質、
寸法精度が向上する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例を図面を参照
して説明する。
【0024】図1はエンジンバルブの一方の軸端面から
レーザ加工を施し、ガイド用細径孔を形成している状態
を示す概略図である。
【0025】同図に示すように、他端に傘部11を設け
た軸本体12の一方の軸端部12aの軸端面に対向する
ようレーザ出射ノズル31が配設されている。そして、
制御器32によって制御されるパルスYAGレーザ発振
器33から発振されたYAGレーザ光34を、集光レン
ズ35を介して上記軸本体12の軸端部12aの軸中心
部に照射し、ガイド用の微細長尺孔36を穿孔してい
る。尚、同図中、37は光ファイバ,38はアシストガ
スボンベ,39はアシストガス,40は流量計を各々図
示する。
【0026】加工に用いたエンジンバルブの仕様及び加
工条件を以下に示す。 <エンジンバルブの仕様> ・材質:JISG4311,SUH35(21%Cr−
4Ni−9Mn−0.4N−0.5C) ・寸法:軸径6.0φmm,全長(L):80mm, ・ガイド穴目標寸法:0.3〜0.6φmm×70mm, <加工条件> ・使用レーザー:YAGレーザー、波長(λ):1.08
μm 平均出力:400W,ピーク出力:40KW パルス幅:1.5msec,周波数:13Hz ・焦点距離:300mm ・アシストガス:O2 (酸素)
【0027】上記加工の結果は、70mmの全長
(lo)に対し、加工所要時間が21秒であり、ガイド
用の微細長尺孔36の穴径doは0.24〜0.45φmm
であった。
【0028】図2は、上記YAGレーザー穴明加工後の
ガイド穴の状況の概要を示す一部拡大図である。
【0029】次にガイド用の微細長尺孔36に沿ってツ
イストドリル41を用いて中空部13の機械的深穴加工
を行った。
【0030】図3は、YAGレーザーにより明けられた
ガイド用の微細長尺孔36に沿って、ツイストドリル4
1で穴明け加工を行なっている状況を示す。
【0031】加工に用いたドリル及び切削条件は以下の
ようである。 <使用ドリル> 超硬 3.5φmm,TiAlNコー
ティング <切削条件> 切削速度(周速:30m/sec)
【0032】切削結果は、従来のようにガイド穴なしで
直接ドリルで穴明した場合には、頻繁にドリルの折損が
生じたが、本法により、ドリルの折損はなくなり、チゼ
ルエッジ41aの摩耗は激減し、所定深さ、所定穴径の
高精度の中空穴を明けることが可能となった。
【0033】
【発明の効果】以上実施例と共に説明したように本発明
によれば、予め細径ガイド穴を短波長レーザによるアブ
レーション加工を施した後、機械的穴加工を行って深穴
加工を行うので難削材に対する高精度の深穴加工を施す
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るレーザを用いてバルブ軸端側か
らガイド穴を加工する状態を示す概略図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】レーザによるガイド穴を明けた後、ドリルで追
加工を施す状態を示す概略図である。
【図4】金属Na入中空エンジンバルブの断面図であ
る。
【図5】高アスペクト比ホブの断面図である。
【符号の説明】 10 中空エンジンバルブ 11 傘部 12 軸本体 13 中空部 21 ホブ本体 22 貫通穴 23 棒部材 31 レーザ出射ノズル 33 パルスYAGレーザ発振器 34 YAGレーザ光 36 ガイド用の微細長尺孔 41 ツイストドリル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難削材に深穴加工を行うに際し、波長の
    短いレーザにより最終加工穴径よりも細径の穴を形成
    し、次いで当該細径穴に沿って機械的穴加工を行い深穴
    加工をすることを特徴とする難削材の深穴加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、波長の短いレーザが
    YAGレーザであることを特徴とする難削材の深穴加工
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、波長の短いレーザが
    エキシマレーザであることを特徴とする難削材の深穴加
    工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、難削材がエンジンバ
    ルブであることを特徴とする難削材の深穴加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、難削材が高アスペク
    ト比のホブであることを特徴とする難削材の深穴加工方
    法。
JP4222395A 1992-08-21 1992-08-21 難削材の深穴加工方法 Pending JPH0663831A (ja)

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Cited By (5)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 20000118