JPH0659749B2 - 印刷用圧縮性ブランケットの製法およびこれにより製造された印刷用圧縮性ブランケット - Google Patents

印刷用圧縮性ブランケットの製法およびこれにより製造された印刷用圧縮性ブランケット

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JPH0659749B2
JPH0659749B2 JP63159026A JP15902688A JPH0659749B2 JP H0659749 B2 JPH0659749 B2 JP H0659749B2 JP 63159026 A JP63159026 A JP 63159026A JP 15902688 A JP15902688 A JP 15902688A JP H0659749 B2 JPH0659749 B2 JP H0659749B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は印刷用ブランケットの硬化法、およびこれによ
り製造される印刷用ブランケットに関するものであり、
特にオフセット印刷法に用いられる種類の印刷用圧縮性
ブランケットに関する。
(従来技術) オフセット印刷にブランケットを用いることは周知であ
り、これはインキを印刷版から紙へ移行させるという主
たる機能をもつ。印刷用ブランケットは、ブランケット
と印刷機の部品との機械的接触によって、またはインキ
の成分との化学反応によってブランケットの表面が損傷
を受けることがないように、細心の注意を払って設計さ
れている。反復する機械的接触によってブランケットは
ある程度圧縮される。この圧縮量は画像が適正に再現さ
れる許容限度内になければならない。また、ブランケッ
トがレジリエンスを備えていること、すなわち最終的に
そのもとの厚さに戻りうること、かつその使用程度に関
係なく一定の画像を転写することも重要である。
印刷用ブランケットは普通はブランケットに結合性を与
える基材からなる。織布がこの基材として好ましい。基
材は1,2,3層またはそれ以上の布からなるであろう。作
用面−これは実際にインキが接触する面を意味する−は
通常はエラストマー材料、たとえばゴムの層である。ブ
ランケットは目的とする厚さのゴムが付着するまでゴム
を層状にカレンダリングまたは塗布し、次いでこのアセ
ンブリーを硬化または加硫して最終ブランケットとなす
ことによって製造するのが好都合である。この種のブラ
ンケットは多くの用途に受容できるが、他の用途に必要
な圧縮性およびレジリエンスがしばしば欠けている。従
って改善されたレジリエンスを備えた、より高度の圧縮
性をもつブランケットを製造することが望まれている。
上記の標準的製法によって圧縮性因子を改善することは
困難である。それはゴム系材料は高度に弾性ではあるが
圧縮性でなく、圧縮地点付近の領域においてブランケッ
トのゆがみまたは伸長を起こさずにその表面に直角の方
向に圧縮することが不可能だからである。印刷版、印刷
機または紙に不整(irregularities)がある場合、ブラ
ンケットに与えられる圧縮は印刷操作中に変動し、印刷
版、印刷機または紙の不整は印刷用ブランケットの圧縮
性の欠如によって増大されるであろう。
目的とする圧縮性およびレジリエンスを備えた印刷用ブ
ランケットを提供するための手段は、これに圧縮性層を
付与することである。特に、印刷用ブランケットに弾性
ポリマーの圧縮性層からなる少なくとも1層の材料を含
有させることにより、上記のような印刷上の問題点、お
よび“にじみ(blurring)”(鮮明度の欠如)など、印
刷機のニップに近接したブランケット印刷面の小さな定
常波(standing wave)により生じる問題が避けられ
る。同様に圧縮性層は“スマッシュ(smash)”を吸収
するのに役立つ。これはたとえば印刷操作中に偶然に2
枚以上の紙が挿入されたことにより、印刷される材料の
厚さが一時的に増大したことによって生じる実質的なブ
ランケットの変形である。ブランケットに圧縮性層を挿
入することにより、“スマッシュ”はブランケットに永
久的な損傷を与えることなく、またブランケットの印刷
の質を損うことなく吸収されうる。さらにレジリエンス
を有する圧縮性層は、印刷機のニップにおいて圧縮され
たのちにブランケットの正常な厚さを回復することによ
って、印刷操作中のブランケットの印刷面の平坦性、お
よび厚さの均一性を維持するのに役立つ。
印刷用ブランケット内に圧縮性層を形成する手段は当技
術分野において多数知られている。たとえば圧縮性層は
顆粒状の塩類を圧縮性層の形成に用いられるポリマーと
混合し、次いでこの塩をポリマーから浸出させて気孔
(void)を形成することによって形成される。圧縮性層
内の気孔によって、表面層の変形なしに表面層の容積排
除(positive displacement)が可能となる。容積の圧
縮および排除は印刷機の衝撃に対し実質的に垂直に起こ
るからである。この種の方法はハレン(Haren)らの米
国特許第4,025,685号明細書に示されている。他の方
法、たとえば圧縮性繊維構造物がこれまで圧縮性層の形
成に用いられてきた。その例はダツケット(Duckett)
らの米国特許第3,887,750号および同第4,093,764号明細
書に見られる。ロドリゲッツ(Rodriguez)の米国特許
第4,303,721号明細書には、圧縮性層内に気孔を形成す
るために発泡剤を用いて作成された圧縮性ブランケット
が教示されている。気孔を形成するためにゴム粒子を用
いることはロダーメル(Rhodarmer)の米国特許第3,79
5,568号明細書に示されている。
発泡剤を用いて気孔を形成することは、形成される気孔
の寸法および気孔の相互連結を容易には制御できないと
いう欠点をもつ。大きすぎる気孔および相互連結した気
孔により、印刷用ブランケットのある領域は隣接する印
刷ブランケットの領域よりも圧縮性が大きくなり、レジ
リエンスが小さくなり、これによって印刷中に変形が生
じる。ポリマーマトリックスからの塩類の浸出法は、用
いる粒径ガ限定され、浸出工程が困難であり、時間がか
かりかつ経費を要するという欠点をもつ。
より最近になって、圧縮性層中に独立したマイクロセル
の形の気泡または気孔を有する気泡質弾性ポリマーから
なる圧縮性層を備えた印刷用ブランケットを製造するの
が好ましいことが見出された。ポリマーに中空マイクロ
カプセルを含有させることによって圧縮性層を形成する
のが特に有利であることが認められた。これはシュリン
プトン(Shrimpton)らの米国特許第3,700,541号および
対応する英国特許第1,327,758号明細書;ならびにラル
ソン(Larson)の米国特許第4,042,743号明細書に示さ
れている。
マイクロカプセルを用いて印刷用ブランケットのための
圧縮性層を形成する先行技術方法においては、この用途
にきわめて好適なマイクロカプセルが印刷用ブランケッ
トの加硫に採用される加硫温度よりも低い温度で溶融す
ると思われるので、形成される圧縮性層の厚さが容易に
は制御されないことが認められた。マイクロカプセルは
加硫の完了前に、また圧縮性層が硬化した構造を達成す
る前に溶融するので、マイクロカプセルにより形成され
る気孔のアグロメレーションが起こり、気孔の寸法の変
動も起こる。これはブランケットの総体的性能特性に影
響を与える可能性がある。また気孔寸法の変動によって
印刷用ブランケットが弱くなり、印刷用ブランケットが
早期に摩耗する可能性もある。
(発明の要約) 本発明の課題は上記の先行技術による印刷用ブランケッ
トにおける欠点を克服することである。本発明は支持層
および表面層を形成し、エラストマー材料中にマイクロ
カプセルを含有させることにより形成された圧縮性中間
層をこれらの間に挿入することによる、印刷用積層ブラ
ンケットの製造法を提供する。
本発明方法の一観点によれば、少なくとも1層の布帛支
持層が施される。この上にエラストマー材料製の圧縮性
中間層が形成される。エラストマー材料は実質的に均一
な厚さをもち、マイクロカプセルがこれに含有され、圧
縮性層全体に実質的に均一に分布している。圧縮性層は
エラストマー材料が圧縮性層内にマイクロカプセルの位
置を実質的に固定するのに十分な程度にまで加硫される
のに十分な期間、マイクロカプセルの融点より低い温度
に保持される。圧縮性層上に表面層が施されて、印刷用
ブランケット構造物が形成される。この構造物はすべて
の層が硬化し、実質的に均一な寸法の気孔が実質的に均
一に分布した圧縮性層を与えるべく加硫される。好まし
い形態においては、マイクロカプセルを含むエラストマ
ー材料はまず、エラストマー材料の加硫を可能にする促
進剤の添加によって、43〜77℃(110〜170゜F)の温度
で、1〜12時間にわたって固定される。マイクロカプセ
ルの融点よりも低いこれらの温度条件によって、エラス
トマー配合物の初期加硫が起こり、中間層が形成され
る。次いで、このアセンブリーを制御された熱および圧
力下で最終的に加硫することによって、すべての層が積
層され、一体化した印刷用ブランケットが形成される。
最終製品は少なくとも1層の支持層、表面層、およびそ
れらの間に配置された圧縮性中間層を含む印刷用積層ブ
ランケットからなる。中間層は、実質的に均一な厚さを
もち、実質的に均一な寸法の気孔が実質的に均一に分布
しており、その際気孔は相互連結していない独立泡(cl
osed-cell)状の気泡構造を備えている。追加の補強用
布帛層かこれに含まれていてもよい。
本発明の他の詳細、特色、目的、用途および利点は、以
下の詳細な記述、添付の図面、および前記の特許請求の
範囲に具体例により提示される形態から明らかになるで
あろう。
本発明がより良く理解できるように、本発明を添付の図
面を参照して説明する。
第1図は本発明の印刷用ブランケットの一形態の横断面
図であり、各層の関係を示す。
第2図はフローダイヤグラムであり、本発明方法の一形
態を構成する各工程を示す。
本発明に従って形成された印刷用ブランケットを示す第
1図について述べる。印刷用ブランケット10は表面層
20、補強用布帛層22、圧縮性層24、および支持体
としての布帛の追加層少なくとも1層からなる。説明の
ために2層の布帛支持層26および27を図面に示す。
採用する各層の数および種類を意図する用途に応じて変
えうることは当業者には認識されるであろう。接着剤層
30,32,34および36はブランケット内の異なる層間の十
分な結合を保証することが好ましい。圧縮性層24内の
気孔28は、操作条件下で表面層20が変形することなく
排除されるのを可能にする。この図に示すように、圧縮
性層24内の気孔28は実質的に均一な寸法であり、実
質的に均一に分布し、相互に連結していない。圧縮性層
24内に形成された気孔28の寸法は気孔の形成に用い
られたマイクロカプセルの寸法と一般に同じ範囲内にあ
ることが認められた。一般に気孔は直径10〜125ミク
ロン、好ましくは20〜60ミクロンである。
圧縮性層24は通常の加工用、安定化用、補強用および
硬化用添加物を含むエラストマー材料によって形成さ
れ、その個々の用途を参照して配合される。当技術分野
で知られているように、この配合は表面層20に用いら
れるものと異なる。硬化性または加硫性材料であると考
えられる適切な高分子材料はいずれも使用でき、たとえ
ば以下のものである。天然ゴム,スチレン−ブタジエン
ゴム(SBR),EPOM(エチレン/プロピレン/非共役ジ
エン−ターポリマーゴム),ブチルゴム,ブタジエン−
アクリロニトリルゴム(NBR),ポリウレタンなど。溶
剤およびインキに対して抵抗性であるエラストマーが好
ましい。
接着剤層30,32,34および36は当技術分野で知られてい
る適切なエラストマー系添加剤のいずれであってもよ
い。好ましくは接着剤はラバーセメントである。布帛層
22,26および27はたて糸方向(ブランケットの機械加
工に対して縦の方向)に比較的低い伸長性を有する平織
物で作成すべきであり、一般にスラブおよびつなぎ節、
製織欠陥、種子などを含まない高級綿糸からなる。この
布帛はレーヨン,ナイロン,ポリエステルまたはそれら
の混合物であってもよい。布帛層のいずれかに接着剤を
施す場合、これを通常はロール式ナイフスプレダーによ
って塗布する。接着剤は目的とする厚さが得られるまで
層状に施される。一般に布帛層は厚さ約0.076〜0.41mm
(0.003〜0.016インチ)であることができる。
圧縮性層24は前記のようにマイクロカプセルを含むエ
ラストマー配合物を、同様にロール式ナイフスプレダー
により布帛支持層26に施すことにより形成される。エ
ラストマー配合物は溶剤の添加によって、塗布のために
望ましいコンシステンシーにされる。一般に、目的とす
る厚さの中間層24を形成するためには、多数層の配合
物を必要とする。各層を施す度に、溶剤の蒸発によって
これは硬化するが、架橋はしない。一般に圧縮性層は厚
さ約0.20〜0.38mm(0.008〜0.015インチ)であることが
できる。この層は厚さ約0.28〜0.30mm(0.011〜0.012イ
ンチ)であることが好ましい。
表面層20は中間層の形成において記載したものと同じ
方法により、印刷用ブランケット10の作用面に適した
エラストマー配合物を用いて形成される。一般に、目的
とする厚さの表面層20を形成するためには多数層の配
合物を必要とする。一般に表面層は厚さ約0.13〜6.4mm
(0.005〜0.25インチ)、好ましくは約0.25〜0.38mm
(0.010〜0.015インチ)であることがでる。厚さ約0.30
〜0.38mm(0.012〜0.015インチ)の表面層を施すことが
きわめて好ましい。
本発明によれば当技術分野で知られている樹脂製マイク
ロカプセルを中間層中に使用することができる。ここに
記載する特性を備えたマイクロカプセルはいずれも本発
明に適している。融点約74〜132℃(165〜270゜F)を有
するマイクロカプセルを使用することができる。マイク
ロカプセルは約82℃(180゜F)で溶融するものが好まし
い。マイクロカプセルに使用するのに適したある種の材
料はフェノール樹脂、および熱可塑性材料、たとえばポ
リ塩化ビニリデンである。好ましくは、マイクロカプセ
ルの製造に用いられる材料は熱可塑性材料である。この
種の材料の例はポリ塩化ビニリデン,ポリメチルメタク
リレート,ポリ塩化ビニル,ポリアクリロニトリルおよ
びそれらのコポリマーである。好ましくは、アクリロニ
トリルと塩化ビニリデンのコポリマーが用いることがで
きる。異なる種類の熱可塑性ミクロカプセルの混合物を
所望により使用してもよい。
さらに、ここに記載した特性を有する、米国特許第2,79
7,201号明細書に述べられた樹脂をいずれも使用しう
る。もちろん名称を挙げたこれらの材料は例示であり、
本発明はこれらによって限定されないと解されるべきで
ある。
本発明の方法に用いられるマイクロカプセルはほぼ球形
であり、直径10〜100ミクロンであり、平均粒径は約30
〜50ミクロンである。これらのカプセルは、たとえば塩
化ビニリデン/アクリロニトリルコポリマー、またはこ
れに類する材料からなる薄い弾性熱可塑性外皮により形
成される。これらのカプセルは一般に米国特許第2,797,
201号または第3,615,972号明細書の記載に従って製造す
ることができる。これらのカプセルはそれらの形状を維
持するために不活性ガスを内包しうる。これらのカプセ
ルは常法により、たとえばエラストマーのドウにこれら
を分散させることにより、エラストマーマトリックスと
混合することができる。これらのカプセルはこれらを一
定期間エラストマーマトリックス全体に均一に混和する
ことにより分散される。混合操作により一定量の熱が発
生するので、30分以上混合しないことが好ましい。電
子顕微鏡を用いて好ましい形態につき行われた研究は、
本発明方法によれば圧縮性層の形成に用いられたマイク
ロカプセルの実質的にすべてではなくても主要部分が最
終的な印刷用ブランケット内に認められることを示唆し
ている。
用いられる個々のカプセルの量および寸法は、ブランケ
ットに望まれる圧縮性に基づく。たとえば50%の気孔
を有する圧縮性層を得るためには、平均直径40ミクロ
ンのミクロカプセルを圧縮性層に用いられるエラストマ
ー材料の50%となる比で使用することができる。
構造のポリマーの加熱に際して水蒸気が吸込まれるのを
避けるために、エラストマーにマイクロカプセルを含有
させる際には水の存在を避けることが好ましい。このた
めに、マイクロカプセルをエラストマーとの混合前に乾
燥させることが好ましい。
次に、第2図について述べると、これは本発明の印刷用
ブランケットの製造法の一形態における各工程を説明す
るフローダイヤグラムである。第2図に用いられた参照
番号は第1図において同一素子が記載された箇所に用い
られたものと同じである。このフローダイヤグラムに図
示されるように、支持層26の上面に接着層34を塗布
する。圧縮性層24は、マイクロカプセルおよび活性剤
または促進剤をエラストマー配合物と約30分間混合
し、この配合物を布帛支持層26上に塗布することによ
って形成される。一般に、目的とする厚さの圧縮性層を
得るためには多数層の配合物が必要である。次いで接着
剤層32を層24の上面に塗布し、布帛層22を層24
に接着する。次いで得られたアセンブリーに、ポリマー
マトリックス構造物が内部にマイクロカプセルを固定し
た状態で硬化するのに十分な程度に初期加硫されるのに
十分な熱を与える。この加硫は低温で加硫を促進する促
進剤の添加によって可能となる。66℃(150゜F)で8
時間の加硫が好ましいが、43〜77℃(110〜170゜F)の
温度で1〜12時間の期間も採用できる。理論的には周囲
温度でより長期間も可能である。この例に述べられた好
ましい促進剤はジチオカルバメート、たとえば“ブチル
−エイト(Butyl-Eight)”(商標)の名称で市販され
ているもの(アール・ティー・バンダービルト社から入
手できる)である。本発明に用いられる促進剤の他の例
はピペリジニウムペンタメチレンジチオカルバメート
(アクセル(Accel)552(商標)、デュポン社から入手
される)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(アラゼ
ート(Arazate)(商標)、ユニロイヤル社から入手さ
れる)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ブチル・ジ
ラム(Butyl Ziram)(商標)、ペンワルト社から入手
される)である。この低温加硫によって、残りの製造工
程全体にわたって変化しない永久的な気泡構造が形成さ
れる。
本発明の好ましい形態においては、促進剤を用いる低温
初期加硫によって圧縮性層の最適最終加硫が得られるで
あろう。すなわち、ポリマー中のきわめて架橋しやすい
部位はすべてこの工程で架橋し、この架橋によって好ま
しい弾性率およびレジリエンスならびに他のエラストマ
ー弾性が得られる。もちろん当業者は、ゴム製品におい
て架橋は断続的過程であり、完全に架橋したゴム材料は
ないことを認識するであろう。従って当業者には、マイ
クロカプセルを含有するエラストマーマトリックスがマ
イクロカプセルを適所に“凍結”させ、なおかつ許容で
きる製品を得るのに十分な程度に硬化している限り、最
適の加硫になる前に圧縮性層の低温硬化における加硫を
中断しうることが認識されるであろう。こうして“部分
的に”加硫された圧縮性層は支持層および印刷面とより
良く架橋することができる。しかし当業者には、実質的
に完全に加硫した圧縮性層をこの目的のために特別に配
合された接着剤によって支持層および表面層に架橋しう
ることも認識されるであろう。
圧縮性層24の硬化後に第2の支持用布帛層27を層2
6の下面に、接着剤層36を用いて積層ピンチロールに
より積層する。この工程の後に、上記に従って配合した
作用面層20を強化用布帛層22の上面に施し、その際
接着剤層30を用いて接着させる。次いで得られたアセ
ンブリーを132〜160℃(270〜320゜F)、好ましくは143
〜149℃(290〜300゜F)の温度で、大気圧から5.2バール
(75psi)までの圧力下に1/2〜16時間、当技術分野で
知られている最終加硫処理を施す。これらの変数は厳密
な配合に依存する。
最終加硫工程においては、ブランケットを加硫炉内に入
れる前に、微細タルクと共に微細仕上げを有する紙を印
刷用ブランケットの表面と接触させる。印刷用ブランケ
ットの表面と接触した紙は、印刷用ブランケットの平滑
性を保証する。紙の平滑性が印刷用ブランケットに与え
られるからである。大部分の用途にとってこうして印刷
用ブランケットに与えられた仕上げはその用途にとって
十分であり、表面の研摩は不必要であろう。
中間層を部分加硫または半硬化させる工程によってマイ
クロカプセルがエラストマーマトリックス中で定常位置
または硬化位置に捕獲されることが認められた。マイク
ロカプセルの位置がマトリックス中で設定されるので、
マイクロカプセルにより形成される気孔の位置がマトリ
ックス中のマイクロカプセルの位置によってあらかじめ
定められる。組立てられたブランケットが最終加硫工程
を経る際に、すでに硬化した中間層の構造はその形状を
維持し、層内における気孔のアグロメレーションまたは
気孔の破壊は避けられる。この固定位置はブランケット
の最終処理においても変化しないであろう。
マイクロカプセルの融解温度は最終加硫温度より低いこ
とが指摘された。マイクロカプセルのすべてではなくて
も明らかに大部分は恐らく融解するが、それらは独立気
泡内に保有されるのでそれらは再形成され、気孔壁の被
膜として作用すると思われる。若干の材料はエラストマ
ーと部分的に接触して新たな被膜材料を形成する可能性
もある。電子顕微鏡による研究から、マイクロカプセル
を形成する熱可塑性材料は完成した印刷用ブランケット
の気孔内に残留することが確認された。もちろん圧縮性
層内に前記に従って気孔が形成される限り、気孔内のマ
イクロカプセルの材料の存否はブランケットの性能に影
響を与えないであろう。何が起こるかに関係なく、先に
固定された気孔構造は変化せずに維持される。
ブランケットの厳密な構造はその最終用途に従って異な
るであろう。たとえば層27なしに単一の布帛支持層2
6を用いるか、または第3もしくはそれ以上の同様な層
が含まれていてもよい。層22と同様な追加の補強用布
帛層を施すことも望ましいであろう。
製造のためには印刷用ブランケット内の中間層として用
いられる圧縮性層をある場所で製造し、この圧縮性層を
ブランケットの加工のために他の場所へ輸送することも
可能であるので、圧縮性層自体が本発明の別個の特色を
なす。圧縮性中間層は印刷用ブランケットの製造に関す
る先の記述に述べたものと同じ方法により製造すること
ができ、一般に気孔の寸法および分布に関して同じパラ
メーターを有する。このような場合、加硫および輸送の
前に少なくとも1層の布帛支持層を圧縮性層に施すこと
が好ましい。しかし布帛または剥離紙を支持層および補
強層として利用し、輸送用の圧縮性層を剥離することも
可能である。この場合、これらの層は後で付加されるで
あろう。
また、マイクロカプセルおよびジチオカルバメート系促
進剤を含有する圧縮性層を含む完成したブランケット構
造物を作成し、この構造物に前記のように圧縮性層内の
マイクロカプセルを固定するための低温加硫工程を、ブ
ランケット構造物が最終加硫を施される前に施すことも
できる。
以上の記述は本発明を説明するためのものにすぎず、こ
こに示した発明の着想から逸脱しない他のパラメーター
および形態も採用しうることを留意すべきである。従っ
て本発明は特許請求の範囲の記載によって限定されるに
すぎない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の印刷用ブランケットの一形態の横断面
図であり、各層の関係を示す。 第2図はフローダイヤグラムであり、本発明方法の一形
態を構成する各工程を示す。 これらの図において各記号は下記のものを表わす。 10:印刷用ブランケット、20:表面層 22:補強用布帛層、24:圧縮性層 26,26:支持層、28:気孔 30,32,34,36:接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−27296(JP,A) 特開 昭48−63812(JP,A) 特公 昭52−7371(JP,B2)

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1層の布帛支持層を用意し、こ
    の上にエラストマー材料からなる圧縮性中間層を形成
    し、ここでこの圧縮性中間層は実質的に均一な厚さを有
    し、かつマイクロカプセルを内包して有し、これらのマ
    イクロカプセルは圧縮性中間層全体に実質的に均一に分
    布しており、 圧縮性中間層をマイクロカプセルの融点より低い温度
    に、圧縮性中間層内のマイクロカプセルの位置を実質的
    に固定するのに十分な程度にまでエラストマー材料を加
    硫するのに十分な期間保持し、 圧縮性中間層上に表面層を施して印刷用ブランケット構
    造物を形成し、そして この構造物を加硫して各層を硬化させ、かつ中間層に実
    質的に均一に分布した実質的に均一な寸法の気孔を施す 工程からなることを特徴とする印刷用積層ブランケット
    構造物の製法。
  2. 【請求項2】圧縮性中間層にその形成に際して促進剤を
    添加する工程を含み、該促進剤は約43〜77℃の温度
    で約1〜12時間内に圧縮性中間層の加硫を促進しうる
    ものである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】圧縮性中間層の形成工程が、エラストマー
    材料を調製し、これにマイクロカプセルを含有させて混
    合物を調製し、この混合物を布帛支持層上に塗布し、そ
    して圧縮性中間層の上面に布帛補強層を施す工程を含
    む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】構造物が約132〜160℃の温度で加硫
    される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】促進剤がジチオカルバメートである、請求
    項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】マイクロカプセルが熱可塑性樹脂から形成
    されたものである、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】促進剤がジチオカルバメートであり、マイ
    クロカプセルがアクリロニトリルと塩化ビニリデンとの
    コポリマーからなる、請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】少なくとも1層の支持層、表面層、および
    実質的に均一な厚さを有する圧縮性中間層からなり、こ
    の圧縮性中間層がエラストマー材料からなり、かつ気孔
    を形成する多数の独立気泡を含む気泡構造を有し、これ
    らの気孔は実質的に均一な寸法であり、かつ圧縮性中間
    層全体に実質的に均一に分布しており、これらの気孔
    は、マイクロカプセル、および上記エラストマー材料を
    マイクロカプセルの融点より低い温度において加硫しう
    る促進剤を圧縮性中間層内に分布させ、そして該圧縮性
    中間層をマイクロカプセルの融解温度より低い温度に、
    圧縮性中間層内のマイクロカプセルの位置を実質的に固
    定するのに十分な程度にまでエラストマー材料を加硫す
    るのに十分な期間保持することにより形成されたもので
    ある、印刷用積層ブランケット構造物。
  9. 【請求項9】気孔が約10〜125ミクロンの範囲内の
    直径を有する、請求項8に記載の印刷用ブランケット。
  10. 【請求項10】マイクロカプセルが熱可塑性樹脂から形
    成されたものである、請求項8に記載の印刷用ブランケ
    ット。
  11. 【請求項11】実質的に均一な厚さを有し、かつ気孔を
    形成する多数の独立気泡を含む気泡構造を有するエラス
    トマー材料からなり、これらの気孔は実質的に均一な寸
    法であり、かつ圧縮性層全体に実質的に均一に分布して
    おり、これらの気孔は、マイクロカプセル、および上記
    エラストマー材料をマイクロカプセルの融点より低い温
    度において加硫しうる促進剤を圧縮性層内に分布させ、
    そして該圧縮性層をマイクロカプセルの融解温度より低
    い温度に、圧縮性層内のマイクロカプセルの位置を実質
    的に固定するのに十分な程度にまでエラストマー材料を
    加硫するのに十分な期間保持することにより形成された
    ものである、印刷用積層ブランケット構造物用の圧縮性
    層。
  12. 【請求項12】気孔が約10〜125ミクロンの範囲内
    の直径を有する、請求項11に記載の圧縮性層。
  13. 【請求項13】マイクロカプセルが熱可塑性樹脂から形
    成されたものである、請求項11に記載の圧縮性層。
  14. 【請求項14】エラストマー材料からなる圧縮性層を形
    成し、その際これにマイクロカプセルが実質的に均一に
    分布する状態にマイクロカプセルをエラストマー材料と
    混合し、 該圧縮性層をマイクロカプセルの融点より低い温度に、
    該圧縮性層内のマイクロカプセルの位置を実質的に固定
    するのに十分な程度にまで該エラストマー材料を加硫す
    るのに十分な期間保持し、 これにより、実質的に均一な厚さを有し、マイクロカプ
    セルが圧縮性層全体に実質的に均一に分布した圧縮性層
    を形成する 工程からなることを特徴とする、印刷用積層ブランケッ
    ト構造物用の圧縮性層の製造法。
  15. 【請求項15】圧縮性層にその形成中に促進剤を添加す
    る工程を含み、該促進剤は約43〜77℃の温度で約1
    〜12時間内に該圧縮性層の加硫しうるものである、請
    求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】促進剤がジチオカルバメートである、請
    求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】マイクロカプセルが熱可塑性樹脂から形
    成されたものである、請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】圧縮性層をマイクロカプセルの融点より
    低い温度に保持する工程が約43〜77℃の温度で行わ
    れる、請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】促進剤がジチオカルバメートであり、マ
    イクロカプセルがアクリロニトリルと塩化ビニリデンと
    のコポリマーである、請求項15に記載の方法。
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