JPH0658107B2 - 水素化金属を用いるエネルギー変換装置 - Google Patents

水素化金属を用いるエネルギー変換装置

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JPH0658107B2
JPH0658107B2 JP59105689A JP10568984A JPH0658107B2 JP H0658107 B2 JPH0658107 B2 JP H0658107B2 JP 59105689 A JP59105689 A JP 59105689A JP 10568984 A JP10568984 A JP 10568984A JP H0658107 B2 JPH0658107 B2 JP H0658107B2
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祐治 羽田野
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
    • F01K25/00Plants or engines characterised by use of special working fluids, not otherwise provided for; Plants operating in closed cycles and not otherwise provided for
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 産業上の利用分野 本発明は熱エネルギーを圧力エネルギーに変換する装置
に関するものであり、水素化金属を媒体として使用する
技術の改良に関するものである。
従来の技術 水素化金属を用いて熱エネルギーを圧力エネルギーに変
換する試みは既に行われている。即ち、 MH(m+n)MHm+n/2H ±ΔH (Mは水素貯蔵合金) なる反応を利用して、水素を水素化金属に吸収させた
後、温度を上昇させて、より高圧の水素を発生せしめる
ものである。
ただ従来提案されている技術は、水素化金属を充填した
反応器を冷却しながら低圧の水素を供給して水素を吸蔵
させた後、同じ反応器を加熱して高圧の水素を放出させ
るという操作を繰り返す回分式のものである。
発明が解決しようとする問題点 上記の従来技術は次のような問題点を有する。
即ち、1)水素の吸蔵と放出を繰り返すにつれて水素化
金属は次第に微粉化するので、微粉化した粉末による装
置の閉塞が大きな問題となる。
2)高圧の水素を連続的に得るためには反応器を2基以
上設けて、サイクルをずらして操業しなければならな
い。従ってバルブの切換え等、システムが複雑になる。
3)放出するに伴ない、水素の圧力が変化するので、高
圧水素を定常的に得ようとするには均圧槽等が必要とな
る。
4)全系を高圧操作条件で設計しなければならない。
5)微粉化した水素化金属は伝熱抵抗として作用し、そ
の伝熱特性の定量的把握ができないので、設計が困難で
ある。
6)一つの反応器で加熱・冷却を繰り返すので、エネル
ギー変換効率が低い。
7)高圧水素ガスに同伴される水素化金属微粉末の分離
と反応系への戻しなどの処理に有効な手段がない。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決しようとす
るものである。
発明の構成 問題点を解決するための手段 本発明は従来回分式で行われていた水素化金属による水
素の吸蔵・放出を連続式で行うことにより上記の問題点
を解決するエネルギー変換装置を提供するものであり、 a.冷却用伝熱配管を備え水素化金属粉に水素を吸蔵さ
せる水素吸蔵用反応器、 b.その下方に連設され該反応器の圧力を保持しつつ水
素を吸蔵した水素化金属粉を上方から下方へ重力で移動
させる第1圧力保持機構、 c.第1圧力保持機構の下方に連設され加熱用伝熱配管
を備え水素を吸蔵した水素化金属粉を加熱して、より高
圧の水素を放出させる水素放出用反応器、 d.その下方に連設され該反応器の圧力を保持しつつ水
素を放出した水素化金属粉を上方から下方へ重力で移動
させる第2圧力保持機構、及び e.第2圧力保持機構から排出される水素を放出した水
素化金属粉を吸蔵用水素の全量により直接水素吸蔵用反
応器へ循環移送する配管 これを添付図面により詳細に説明する。第1図におい
て、記号1は水素吸蔵用反応器であり、冷却用伝熱配管
11を備えている。低圧の水素と共にライン5から供給
された水素化金属粉は、この反応器中を重力により移動
しながら水素を吸蔵する。その際発生する熱量は配管1
1を流れる低温媒体(冷水など)により除去されて、水
素化金属粉は反応器出口の温度及び圧力での平衡値まで
水素を吸蔵する。
記号2は第1圧力保持機構、例えばロックホッパーなど
で、上部圧力遮断弁21、下部圧力遮断弁22を有し、
水素吸蔵用反応器1の下方に連設されている。各圧力遮
断弁は電磁的手段などにより開閉され、まず上部圧力遮
断弁21を開いて水素吸蔵用反応器1から重力により流
下してくる水素を吸蔵した水素化金属粉をホッパー部2
3に受け入れ、次いで上部圧力遮断弁21を閉じて下部
圧力遮断弁22を開けば、ホッパー部23の水素化金属
粉は重力により下方に連設された水素放出用反応器3に
流下する。このようにして、ホッパー部の上下に設けら
れた1対の圧力遮断弁の働きにより、水素吸蔵用反応器
及び水素放出用反応器の各々の固有の圧力に変化を与え
ることなく前者から後者へ水素化金属粉を移動させるこ
とができる。
水素放出用反応器3は第1圧力保持機構の下方に連設さ
れており、加熱用伝熱配管31を備えている。第1圧力
保持機構から供給された水素を吸蔵した水素化金属粉
は、この反応器中を流下しながら伝熱配管31を流れる
高温媒体(熱水など)により加熱されて温度が上昇し、
吸蔵されている水素の1部を放出して、その温度におけ
る平衡圧まで圧力を上昇させる。ここで放出された水素
は高圧水素配管32により抜き出される。記号33は保
圧弁、34は流量計を示す。このようにして水素を放出
した水素化金属粉は水素放出用反応器の底部から、その
下方に連設され上下に圧力遮断弁41、42及びホッパ
ー部43を有するロックホッパーなどの第2圧力保持機
構4により抜き出される。
第2圧力保持機構から排出された水素化金属粉は、水素
供給管52から供給される吸蔵用水素の全量により循環
移送配管5を経て直接水素吸蔵用反応器1へ循環補給さ
れる。記号53は減圧弁、54は流量調節計を示す。
作用 このようにして、水素化金属粉は本装置内を循環使用さ
れ、水素供給管52から供給される低圧の水素はより高
圧の水素として高圧水素配管32から取り出される。水
素供給管から供給する水素は新規な水素源から供給して
もよいし、高圧水素配管から取り出された水素の圧力エ
ネルギーを他の機械的エネルギー又は電気的エネルギー
に変換するなどの仕事をさせることにより低圧化した水
素を再度使用してもよい。
水素を低圧から高圧化するエネルギーは水素放出用反応
器の加熱用伝熱配管に供給される高温媒体(熱水など)
の熱エネルギーが変換されたものであり、その熱エネル
ギー変換率は使用する水素化金属の特性、即ち温度変化
に伴なう水素吸蔵量及び平衡圧の変化の程度によって異
なる。それ故利用できる低温及び高温の熱媒体の温度及
び所要の圧力に応じて、最適の特性を有する水素化金属
を選択使用すればよい。
実施例1 第1図に示した構成の装置を使用した。水素吸蔵用反応
器は直径270mm、高さ1000mmで伝熱面積0.
8mの冷却用伝熱配管を有するものを使用した。水素
放出用反応器は直径250mm、高さ1000mmで伝
熱面積0.6mの加熱用伝熱配管を有するものを使用
した。第1及び第2圧力保持機構はそれぞれ上下に高圧
用電磁遮断弁を有するロックホッパーを用いた。
直径3mm以下に破砕した13Kgの水素化金属(Lm
Ni)を装置外部であらかじめ活性化し、水素ガスを
十分に吸蔵したものを、水素吸蔵用反応器及び水素放出
用反応器にそれぞれノズル16及びノズル36から充填
した。この活性化された水素化金属は1Kgについて約
112Nlの水素を吸蔵しており、金属原子に対して
0.35atom−H/atom−Metalの状態に
なっているものと推定される。
水素吸蔵用反応器の冷却用伝熱配管に22℃の冷却水、
水素放出用反応器の加熱用伝熱配管に85℃の熱水を通
じたところ、水素吸蔵用反応器の圧力は3.5Kg/c
G、水素放出用反応器の圧力は12Kg/cm
を示した。この圧力は、それぞれの温度における平衡圧
に相当する圧力である。
各ロックホッパーの圧力遮断弁のスイッチを入れ、圧力
遮断弁の間欠的な作動により両反応器から水素化金属粉
を定量的に排出すると同時に、減圧弁53を4.5Kg
/cmGに設定し、流量調節計54により流量を18
Nl/minに調節した30℃の水素をノズル55から
供給して第2ロックホッパー43から排出された水素化
金属粉を循環移送配管5により水素吸蔵用反応器1に循
環供給した。水素供給管52のノズル55から水素を供
給すると同時に、保圧弁33を12Kg/cmGに設
定し、ノズル35から流出する水素を流量計34により
計測したところ、18Nl/minであった。この水素
発生量より、水素化金属の循環量はおよそ14Kg/H
rと推定される。
この状態は安定に継続し水素化金属粉及び水素ガスは円
滑に循環した。なお水素吸蔵用反応器出口の水素化金属
粉の温度は35℃、水素放出用反応器出口の水素化金属
粉の温度は80℃であった。
即ち水素吸蔵用反応器において水素ガスを吸蔵した水素
化金属粉は第1ロックホッパーにより間欠的により高圧
の水素放出用反応器に移動し、ここで熱水のエネルギー
により高圧の水素を発生し水素ガスを放出する。水素ガ
スは系外に取り出され、外部仕事をした後再びその系に
戻されて、水素放出用反応器から第2ロックホッパーを
経て排出される水素化金属粉をエアリフトの如く上部の
水素吸蔵用反応器に戻す。このように水素化金属粉及び
水素ガスの循環が繰り返され、定常的な圧力エネルギー
が取り出された。
発明の効果 (1)水素の吸蔵と放出を繰り返すにつれて水素化金属
は次第に微粉化するので、1基の反応基で水素の吸蔵・
放出を行わせる回分式反応基では微粉化した粉末による
装置の閉塞が大きな問題となるが、水素化金属粉を常に
運動状態で使用する本発明装置では微粉による装置閉塞
を回避できる。
(2)回分式操作に伴うバルブの切換え等の複雑なシス
テムや操作が不要になる。
(3)放出される水素の圧力が常に一定で、均圧槽等が
不要である。
(4)高圧系と低圧系を別個に設計できるので、設備費
が節約できる。
(5)水素化金属が微粉化しても、常に運動状態で伝熱
面に接触するので伝熱抵抗が大きな問題とならず、装置
設計が容易である。
(6)個々の反応器は常に冷却又は加熱状態に保たれる
ので、回分式のように一つの反応器で冷却・加熱のサイ
クルを行う必要がなく、熱効率が向上する。
(7)高圧水素ガスに同伴される水素化金属微粉を回収
した場合、低圧系に戻せばよいので処理が容易である。
(8)水素化金属充填量を減らすことができるので反応
器が小型化できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の構成を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.冷却用伝熱配管を備え水素化金属粉に
    水素を吸蔵させる水素吸蔵用反応器、b.その下方に連
    設され該反応器の圧力を保持しつつ水素を吸蔵した水素
    化金属粉を上方から下方へ重力で移動させる第1圧力保
    持機構、c.第1圧力保持機構の下方に連設され加熱用
    伝熱配管を備え水素を吸蔵した水素化金属粉を加熱して
    より高圧の水素を放出させる水素放出用反応器、d.そ
    の下方に連設され該反応器の圧力を保持しつつ水素を放
    出した水素化金属粉を上方から下方へ重力で移動させる
    第2圧力保持機構、及びe.第2圧力保持機構から排出
    される水素を放出した水素化金属粉を吸蔵用水素の全量
    により直接水素吸蔵用反応器へ循環移送する配管より構
    成される水素化金属を用いるエネルギー変換装置。
JP59105689A 1984-05-26 1984-05-26 水素化金属を用いるエネルギー変換装置 Expired - Lifetime JPH0658107B2 (ja)

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