JPH0655801B2 - コポリマー、水溶液の濃稠化法及び濃稠化剤 - Google Patents

コポリマー、水溶液の濃稠化法及び濃稠化剤

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JPH0655801B2
JPH0655801B2 JP2199344A JP19934490A JPH0655801B2 JP H0655801 B2 JPH0655801 B2 JP H0655801B2 JP 2199344 A JP2199344 A JP 2199344A JP 19934490 A JP19934490 A JP 19934490A JP H0655801 B2 JPH0655801 B2 JP H0655801B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、pH−値>5.5を有する水性調合物用の濃稠化
剤として使用されうるコポリマー、その製法及び濃稠化
剤としてのその使用に関する。
〔従来の技術〕
pH−依存性水性調合物を濃稠化するポリマーは公知技術
水準から公知である。
欧州公開特許(EP−A1)第0216479号明細書
中にアルカリ性又は酸性媒体中で水溶液か又は水膨潤性
であるがpH−値7で不溶性か又は水膨潤性でないコポリ
マーが記載されている。
これは、 a) エチレン性不飽和イオン性モノマー 0〜90重量% b) エチレン性不飽和の、主に非イオン性のモ ノマー 0〜90重量% c) 式:CH2=CR1CH2−O−AmBnAp−R 〔式中RはH又はメチル、Aはプロピレンオキシ基又
はブチレンオキシ基、Bはエチレンオキシ基、nは0又
は整数、一般に1〜100、m及びpは各々0又はnより
小さい整数、かつRは少くとも8個の炭素原子を有する
疎水性の基である〕 のエーテル 0.5〜100重量% 及び d) 架橋性モノマー、有利に共重合可能なポリ エチレン性不飽和モノマー 0〜5重量% のエマルジヨン中で重合によつて製造される。
通例、イオン性モノマーa)はビニル化合物、特にアク
リル−又はメタクリル酸誘導体であり、その際、遊離酸
の場合には、成分a)の配分は50〜100%である。
非イオン性モノマーb)はビニル基を有する。一般にそ
れは、アクリレート又はスチレン誘導体である。成分
b)として、アルキルメタクリレート50〜100重量
%を使用するのが有利である。架橋性モノマーd)の添
加は任意である。
エーテルc)は、n,m,p及びRの値を好適に選択す
ることによつて、目的とする生成物の特性に影響するこ
とが可能なので、特に重要である。その際、濃稠化効果
の付加的な増加は疎水性の基Rによるものである。一般
にエーテルはアリル基と疎水基Rとの間に1個のポリオ
キシエチレン鎖Bnを有する。分子中に付加的にポリオキ
シプロピレン基又はポリオキシブチレン基Am又はApも存
在しうる。疎水性基Rは少くとも8個の炭素原子を有す
る。それはプロピレンオキシド又はブチレンオキシドか
らのポリオキシアルキレン鎖からなつていてよいが、長
鎖の炭化水素基が有利である。従つて欧州公開特許(E
P−A1)第0216479号明細書に記載の例中でも
炭化水素基の使用のみが開示されている。
特に炭素原子8〜30個を有する炭化水素基、例えばオ
クチル−、ラウリル−又はステアリル−、アルアルキル
−、例えば2−フエニルエチル−、アリール−、例えば
ナフチル−、アルカリール−、例えばアルキルフエニル
−又はシクロアルキル−基が挙げられる。
特に、さもなければ基Rの疎水性によりひきおこされる
付加的な濃稠化作用は失われるので、この基の所の置換
基は、基Rの疎水性を絶対に損なつてはいけないことが
指摘される。
特に有利なコポリマーは、アクリル酸及び/又はメタク
リル酸20〜60重量%、エチルアクリレート又は他の
アルキル(メタ)アクリレート5〜60重量%及びアリ
ルエーテル2〜50重量%からなつているようなもので
ある。
更に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート
又はアクリルアミド20〜60重量%、エチルアクリレ
ート又はメチルメタクリレート又は他のアルキルメタク
リレート5〜60重量%及びアリルエーテル2〜50重
量%からなるコポリマーが有利である。
成分a)、b)、c)及びd)の重合は、その中で濃稠
化剤が不溶でかつ膨潤しないで存在するエマルジヨンを
提供する。ついで、先ずアルカリ又は酸の添加によつ
て、エマルジヨンの所望の濃稠化が得られる。
このコポリマーは、500000をはるかにこえる分子
量に達しえ、一般に1000000〜5000000で
ある。従つて分子量を、所望の濃稠化特性が最適である
100000〜200000の範囲に限定するために、
連鎖移動剤が添加される。
重合はエマルジヨン中で、ポリマーが不溶か又は膨潤せ
ずに存在するpH−値で実施される。従つてこのポリマー
は、例えばエマルジヨンからとり出し、かつ乾燥させて
単離することができる。
しかしながら屡々ポリマーの水性分散液の使用が有利で
ある。ついでこのエマルジヨンを濃稠化すべき溶液に添
加することができ、その際pH−値は所望の濃稠化効果を
得るために、調合物への添加の前後にアルカリの添加に
よつて使用されたイオン性モノマーに応じて調整する。
濃稠化剤の使用量は、一般に濃稠化すべき調合物の含水
量の0.05〜5重量%である。
このコポリマーは、電解質又は分散相を含有する水性媒
体の濃稠化のために特に重要である。これらは特に染
料、織物用捺染ペースト、漂白剤、洗液又は色抜き調合
物の濃稠化のために使用される。他の重要な使用は、採
油又は採鉱に関する。更にこれらは、濾過助剤又は凝集
剤として役にたつ。
しかしながら、得られた濃稠化作用がすべての使用に対
して十分でないことは明らかである。屡々さらに良好な
濃稠化効果が望まれるが、その際は、同時に、添加され
る濃稠化剤の量はできる限り僅かであるべきである。
〔発明が解決しようとする課題〕
従つて本発明の課題は、その濃稠化特性がpH−値≧5で
尚実質的に改良されているコポリマーを見つけることで
ある。このことにより、従来達成されたより高い粘度に
調整するか、又はより僅かな濃稠化剤を用いて同じ濃稠
化効果を達成することを可能とすべきである。付加的
に、特別使用に対して低いチキソトロピー指数(Thixot
ropieindex)が得れるように努めると、コポリマーを用
いて製造された調合物はニユートン流体(Newtonsche F
luessigkeit)のように挙動する。
〔課題を解決するための手段〕
意外にもこの課題は、pH−値2.5〜5の水性媒体中で、
遊離ラジカルを形成する開始剤の存在下に温度60〜9
0℃で、 アクリル−又はメタクリル酸 5〜60重量% 非イオン性ビニルモノマー 10〜80重量% 及び 一般式: CH2=CR−CH2−O−(CnH2nO)(CmH2mO)(CpH2pO)cH 〔R=H又はCH3、n,pは同じか又は異なるもので、
それぞれ2又は3であり、但し、平均の分子中ではn及
びpは高々2.5の値を有するという条件であり、m=1
0〜18の整数、a=10〜100、b=1〜10、c
=0〜10〕 のマクロモノーマー 2〜60重量% (但し、モノマーの合計は100重量%でなくてはなら
ない)を乳化重合させることにより得られるコポリマー
により解決することができた。
モノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸も、又
は両方の混合物も使用できる。重合すべきコモノマー混
合物中にアクリル酸又はメタクリル酸又はこれらの混合
物をコモノマーに対して5〜60重量%、有利に20〜
40重量%の量で含有しており、非イオン性ビニルモノ
マーは10〜80重量%の量で使用される。
本発明によるコポリマーの意外な特性のために特に重要
であるのは、モノマー混合物中に2〜60重量%、有利
に10〜25重量%の量で含有される一般式: CH2=CR−CH2−O−(CnH2nO)(CmH2mO)(CpH2pO)cH のマクロモノマーである。式中でRは水素基又はメチル
基である。従つてこのマクロモノマーはアリルアルコー
ル又はメタクリルアルコールのポリオキシアルキレンエ
ーテルである。このエーテルは特に加水分解安定性によ
り優れている。
アリルアルコールもしくはメタクリルアルコールの水酸
基にエチレンオキシドもしくはエチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドとの混合物が付加している。従つて指数
nはエチレンオキシドの付加の場合には2であるかもし
くはプロピレンオキシドの付加の場合には、3である。
エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの混合物が付
加する場合には、平均分子中のnは分数値をとる。その
際、平均分子中でnの値は最高2.5であり、即ちエチレ
ンオキシドの50%より多くはプロピレンオキシドによ
つて置換されていてはならないという条件が満たされる
べきである。平均分子中のオキシエチレン単位及びオキ
シプロピレン単位の総数は10〜100、有利に25〜
60であり、オキシエチレン単位もオキシプロピレン単
位も存在する場合は、このことは統計的に指定すること
ができる。
マクロモノマーは炭素原子10〜18個を有するオキシ
アルキレン単位からの中央又は末端ブロツクを有する。
炭素数は有利に10〜14である。その際、この長鎖の
アルキレンオキシド1〜5個がマクロモノマーに付加す
る。長鎖のオキシアルキレン単位2又は3個を有するマ
クロモノマーを使用するのが特に有利である。
更に、炭素原子10〜18個を有する疎水性オキシアル
キレン単位に親水性末端基としてオキシアルキレン単位
0〜10個を付加することができる。オキシアルキレン
は、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド又は両方
からの混合物であつてもよい。
非イオン性ビニルモノマーとしてアクリル酸エステル又
はビニルエステル又はN−ビニルピロリドンを使用す
る、前記組成の本発明によるコポリマーが有利である。
その際、エステル基は炭素原子1〜4個を有する。特に
アクリル酸エステル、例えばアクリル酸のメチル−、エ
チル−、プロピル−又はブチルエステルが使用される。
特に好適なビニルエステルの例としては、酢酸ビニルを
挙げることができる。この非イオン性ビニルモノマーを
コモノマー混合物に対して10〜80重量%の量で使用
する。非イオン性ビニルモノマー40〜70重量%を混
合物中で使用するのは有利である。アクリルアミド、メ
タクリルアミド及びスチレンも使用できる。
マクロモノマーとして前記一般式(式中、R=H、n=
2、m=10〜16、a=25〜60、b=2,3又は
4及びc=1〜5である)の化合物を使用することによ
つて得られる本発明によるコポリマーは特に有利であ
る。この組成の場合に、本発明によるコポリマーは、各
々の調合物中で最良の濃稠化作用を示す。
末端の、炭素原子各10〜18個を有する、疎水性長鎖
のアルキレンオキシド単位からなるブロツクを有するア
リルエーテルポリオキシアルキレンが、それにより製造
されたコポリマーの濃稠化作用の強化を惹きおこすこと
は当業者にとり意外であつた。それというのも、公知技
術水準によれば、アリルエーテルコモノマーの特別な濃
稠化作用は、炭素原子3又は4個を有するアルキレンオ
キシド基又は有利にアルキル基から形成される、少くと
も8個の炭素原子を有する疎水性末端基により惹きおこ
されるからである。意外にも、炭素原子10〜18個、
特に10〜14個を有するこのオキシアルキレン単位の
マクロモノマー中への導入は、本発明のコポリマーに公
知技術水準で開示されているコポリマーと比較して明ら
かに改良された濃稠化特性を惹き起こす。
殊に意想外であるのは、その都度炭素原子10〜18個
を有する長鎖のアルキレンオキシド単位からの疎水性ブ
ロツクに短鎖の親水性アルキレンオキシド基が付加され
る際に、濃稠化効果が付加的に改良されることである。
炭素原子10〜18個を有する疎水性長鎖状オキシアル
キレン基を有するマクロモノマーと比較して、オキシエ
チレン単位及び/又はオキシプロピレン単位1〜10個
からの親水性基は、更に、濃稠化効果を100%上昇さ
せる作用をする。公知技術水準では濃稠化特性の改良は
末端基の疎水性に帰因するので、このことは特に意外で
ある。しかしながら、ここではそれとは反対に末端基の
親水性が得られる。
本発明によるコポリマーはエマルジヨン中での重合によ
り得られる。エマルジヨン中での重合は水性媒体中で慣
用の方法によりpH−値5以下、特に2.5〜5で実施す
る。その際水性媒体に遊離ラジカルを形成する開始剤、
例えば過酸化化合物、特に無機過硫酸塩、例えばペルオ
キシ二硫酸アンモニウムを添加する。重合温度は60〜
90℃である。通例、モノマー混合物もしくは生じるコ
ポリマーの乳化のために1種以上の乳化剤を使用する。
陰イオン活性及び非イオン化乳化剤からの混合物、例え
ばアルカリドデシルベンゼンスルホネート及びノニルフ
エノール又はトリデシルアルコールのオキシエチレンエ
ーテルからの混合物を使用するのは特に有利である。多
くのモノマーの水溶性に基づき、重合を先ず部分的に溶
液中でも行うことができる。
共重合の実施は当業者に信用のある慣用法で行なわれ、
かつ本発明の対象ではない。
エマルジヨン中での重合の際に、コポリマーの微粒状の
安定な分散液が得られる。(コポリマーに対して)約1
0〜30重量%の分散液が得られるような量のコモノマ
ーを使用するのは有利である。コポリマー分散液は高い
安定性を有し、かつ濃縮形で入手しうる。これはpH−値
≦5で低粘性であり、かつ実際に水の粘度を有する。
エマルジヨン中での重合により得られる本発明によるコ
ポリマーは平均分子量30000〜2000000、特
に100000〜1000000を有し、その際、分子
量はゲルクロマトグラフイーで測定した。
塩基作用性化合物、例えば苛性アルカリ又は水酸化アン
モニウム溶液の添加によつて分散液のpH−値を約5.5の
値以上に高めると、乳状の分散液から、コポリマーの無
色透明で高粘度のコロイド溶液が生じる。この溶液の粘
度は、本発明によるコポリマーの構成及び特に水性系中
の本発明によるコポリマーの濃度に左右される。本発明
によるコポリマーは、コモノマー混合物がαβ−オレフ
イン性不飽和カルボン酸約25〜35モル%を含有する
場合に、その濃稠化作用の最高値を示す。
コモノマー混合物中に含有されるマクロモノマーの種類
及び構成は特に影響を与える。特に粘度は、マクロモノ
マー中に含有されるオキシエチレン単位もしくはオキシ
プロピレン単位及び炭素原子10〜18個を有する長鎖
のオキシアルキレン単位の数並びに殊に末端の親水性オ
キシアルキレン単位によつて影響される。親水性末端基
が各々炭素原子2〜3個を有するオキシアルキレン単位
2〜5個からなる場合に、最大の濃稠化作用がえられ
る。
本発明によるコポリマーは特に、これが分散液として添
加され、ついで引き続き中和される塗料の水溶液又は分
散液の製造のために好適である。更にこのコポリマーは
化粧品調合物中に凝集剤として又は採油の際に使用され
うる。
本発明によるコポリマーはすでに非常に僅かの濃度で有
効である。一般に、≧5.5のpH−領域での所望の高い粘
度を得るためには、調合物の全重量に対して0.05〜1重
量%の添加で十分である。
本発明のもう1つの目的は、前記の本発明による組成の
コポリマー(特許請求項1、2又は3による)を濃稠化
すべき調合物中に分散させ、かつアルカリ反応性物質の
添加によつて水溶液のpH−値をpH−値≧5.5に調整する
ことによる水溶液の濃稠化法である。
pH−値調整の際に、アルカリ対抗イオンは高いチキソト
ロピー指数をもたらすことが明らかである。一方、中和
のためにポリアミン、殊に長鎖のポリアミンを使用する
と、この効果は取り除かれる。
従つて特に有利なのは、アルカリ反応性物質としてポリ
アミン又はアミノ官能性ポリオキシアルキレンを使用す
る方法である。
その際、特に有利なのは、アルカリ反応性物質としてグ
リセリン又はトリメチロールプロパンのアミノ官能性ポ
リオキシアルキレンを使用する方法であり、その際末端
OH−基はNH2−基により置換されている。
このポリオキシアルキレンアミンの製造のために、出発
アルコールとして例えばグリセリン又はトリメチロール
プロパンを使用し、アルキレンオキシドと反応させ、次
いでアンモニアを用いて、アミノ分解によつて官能化さ
せる。アルキレンオキシドとしてエチレンオキシドもプ
ロピレンオキシド又は両方の混合物も使用することがで
きる。そのようなアミノ官能性ポリアルキレンオキシド
は、平均分子量100〜2000を有し、かつアルキレ
ンオキシド単位2〜50個を有する。
pH−値の調整のためにポリオキシアルキレンアミンを使
用すると、濃稠化された調合物は少なくともほぼニユー
トン流体のように挙動し、即ち中和のためにアミンを使
用することによつてチキソトロピー指数は小さくなる。
本発明のもう1つの目的はpH−値≧5.5の水性調合物中
に濃稠化剤としてコポリマーを調合物に対して0.05〜5
重量%の量で使用することに関する。
本発明によるコポリマーはすでに微量の添加の際に大き
い効果があり、かつ同じ濃稠化効果の際に、濃稠化剤の
慣用の使用量の低減を可能にする。従つて一般に、所望
の濃稠化効果の達成のためには本発明によるコポリマー
の<1重量%の添加ですでに十分である。
更に、本発明によるコポリマーの使用によつて、水性調
合物を切断可能なゲルに変えることは可能であり、その
際コポリマーの使用すべき量は明らかに公知技術水準に
より必要とされる量より僅かである。
次の例で本発明によるコポリマーの製造及びその濃稠化
特性を詳細に説明するか又は示す。
〔実施例〕
例1A アリルポリエーテルマクロモノマーの合成(本発明によ
らない) アリルアルコール116g(約2Mol)及びカリウムメ
チレート14g(約0.2Mol)を圧力反応器中で強制送り
の循環系を用いて注意深く純粋窒素で洗浄し、かつ11
0℃まで加熱した。ついでエチレンオキシド4400g
(約100Mol)を反応器の内部温度120℃及び内部
圧6barを超えないような速度で添加する。エチレンオ
キシドを完全に添加した後に、温度を一定圧力が反応終
了を示すまで115℃に保つ。引き続きヘキサデセンオ
キシド−1 960g(約4Mol)を添加し、2時間に
わたり120℃に加熱する。最終工程で更にエチレンオ
キシド440g(約10Mol)を導入し、かつ再び11
5℃で、一定の圧力に調整されるまで加熱する。最後に
残余モノマーを80〜90℃で真空下で除去する。反応
生成物を燐酸で中和し、真空蒸留によつて水を除去し、
かつ形成された燐酸ナトリウムを濾過助剤を使用して濾
別する。
生成物のヒドロキシル数は23.2であり;官能度1の場合
には、これは分子量2420に相当する。ヨード数の測
定により突きとめられた二重結合の含有率は、含有率8
2Mol%に相当する。
例2A〜24A 種々なアリルポリエーテルマクロモノマーの合成(本発
明によらない) 例1A中に記載の合成法に従い、その組成及び分子量が
第1表に記載されている他のアリルポリエーテルを製造
する。左から右へのアルキレンオキシドの列挙は、エチ
レンオキシド及びプロピレンオキシドを最初の工程で混
合物としても添加することができるのを除いてアリルア
ルコールのアルコキシル化の順番に一致する。記載分子
量は、ヒドロキシル数の測定及び官能度1の前提により
決定されている。
例1B メタクリル酸及びメチルアクリレートを用いる水性エマ
ルジヨン中でのアリルポリエーテルマクロモノマーの共
重合(本発明による) 例1Aからのアリルポリエーテルマクロモノマー240
g(約0.106Mol)、エチレンオキシド単位9個を有する
オクチルフエノールポリエチレングリコールスルホネー
トのアンモニウム塩130g、メタクリル酸360g
(約3.9Mol)、メチルアクリレート640g(約7.4Mo
l)及び脱ガスされ、脱イオンされた水3000gか
ら、窒素気下で剪断力の大きい撹拌機を用いてエマルジ
ヨンを製造する。得られたエマルジヨン2〜3時間にわ
たりペルオキシ二硫酸カリウムの5%水溶液20gを含
有する脱ガスされ、脱イオンされた水2100gに添加
する。反応バツチの温度は80〜85℃である。エマル
ジヨンの完全添加後に、更にペルオキシ二硫酸カリウム
の5%水溶液28gを添加し、かつ温度を85℃で更に
2時間保持する。そうして得られた分散液は濾過後に固
体含有率約20重量%を有し、残余モノマーの含有率は
0.01重量%より少ない。分散液の粘度は約5mPasであ
る。pH−値は4である。
水の添加によつてこの分散液を固体含有率1%まで希釈
する。pH−値9への調整のための10%アンモニア水の
添加後に、粘度>10mPas〔ブルツクフイールド−粘
度計(Brookfield-Viskosimeter):スピンドルLV2
(SpindelLV2)で3Upmで〕の透明溶液が得られる。
例2B〜24B メタクリル酸及びメチルアクリレートを用いる水性エマ
ルジヨン中での例2A〜24Aからのアリルポリエーテ
ルマクロモノマーの共重合 原則的にはエマルジヨンポリマー2B−40Bを生じる
例1Bによる重合を実施する。しかしながら使用アリル
ポリエーテルマクロモノマーは種々異なる組成の例2A
〜24Aに相応し、付加的にその使用量は変わる。同様
に使用メチルアクリレート及びメタクリル酸の量は変わ
る。
得られた分散液を水で固体含有率1〜0.25重量%まで希
釈し;10%アンモニア水の添加後に粘度をブルツクフ
イールドによる測定器(スピンドルLV2で3Upmで)
を用いて測定する。チキソトロピー指数は3及び30Up
mでの粘度比から明らかである。エマルジヨンポリマー
の組成及び粘度上昇作用を第2A表に示す。
例25B〜40B 種々な不飽和カルボン酸及びビニルモノマーを用いる例
1A〜19Aからのアリルポリエーテルマクロモノマー
の共重合 メタクリル酸とともにアクリル酸及び種々なビニルモノ
マーも種々異なる量で使用することで相異して、例1B
〜24Bと同様に実施する。コポリマーの組成及び中和
後のその濃稠化作用を第2B表中に記載する。
記号説明:AS アクリル酸 MAS メタクリル酸 MA メチルアクリレート EM エチルアクリレート BA ブチルアクリレート VAC 酢酸ビニル NVP N−ビニルピロリドン AAM アクリルアミド BDDAブタンジオールジアクリレート アミノ官能性ポリエーテルを用いる中和の際の種々なエ
マルジヨンポリマーの粘度指数の測定 エマルジヨンポリマー1B、7B、8B、22B及び2
3Bの固体濃度0.25重量%までの希釈後に、pH−値をア
ミノ基に対する官能度3及び分子量約400のアミノ官
能性ポリプロピレンオキシド〔ドイチエ・テキサコ社
(Fa.Deutsche Texaco)のジエフアミンT400(Jeff
aminT400)〕を用いて9まであげた。コポリマーの
組成、23℃で回転数3Upm及び30UpmでスピンドルL
V2を用いたブルツクフイールドによる粘度を第3表に
示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性媒体中、pH−値2.5〜5で、遊離ラジ
    カルを形成する開始剤の存在下に温度60〜90℃で アクリル−又はメタクリル酸 5〜60重量% 非イオン性ビニルモノマー 10〜80重量% 及び 一般式: CH2=CR−CH2−O−(CnH2nO)(CmH2mO)(CpH2pO)cH 〔R=H又はCH3、n,pは同じか又は異なるもので、
    それぞれ2又は3であり、但し平均の分子中ではn及び
    pは高々2.5の値を有するという条件であり、m=10
    〜18の整数、a=10〜100、b=1〜10、c=
    0〜10〕のマクロモノマー 2〜60重量% (但し、モノマーの合計は100重量%であるべきであ
    る)を乳化重合させることにより得られるコポリマー。
  2. 【請求項2】非イオン性ビニルモノマーとしてアルコー
    ル基中に炭素原子1〜4個を有するアクリル酸エステル
    又は酸基中に炭素原子1〜4個を有するビニルエステル
    及び/又はN−ビニルピロドリンを使用することによつ
    て得られる、請求項1記載のコポリマー。
  3. 【請求項3】マクロモノマーとして、一般式: CH2=CR−CH2−O−(CnH2nO)(CmH2mO)(CpH2pO)cH 〔式中R=H、n=2、p=2、m=10〜16、a=
    25〜60、b=2,3又は4、c=1〜5である〕の
    化合物を使用することにより得られる、請求項1又は2
    記載のコポリマー。
  4. 【請求項4】水溶液を濃稠化する方法において、請求項
    1から3までのいずれか1項記載のコポリマーを濃稠化
    すべき溶液中に溶かし、かつこの水溶液のpH−値をアル
    カリ性に反応する物質の添加によつてpH−値≧5.5に調
    整することを特徴とする水溶液の濃稠化法。
  5. 【請求項5】アルカリ性に反応する物質として、ポリア
    ミン又はアミノ官能性ポリオキシアルキレンを使用す
    る、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】アルカリ性に反応する物質として、グリセ
    リン又はトリメチロールプロパンのアミノ官能性ポリオ
    キシアルキレンを使用し、その際、末端のOH−基はNH2
    −基により置換されている、請求項4又は5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1から3までのいずれか1項記載の
    コポリマーを、pH−値≧5.5の水性調合物中に、調合物
    に対し0.05〜5重量%の量で使用する、濃稠化剤。
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