JPH0655137U - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】固定視点で用いる、混色のないカラーフィルタ
ー付け液晶表示装置を提供する。 【構成】各液晶画素に対応して、視点１０１を頂点と
し、各画素を底面とする空間内（視野Ａ等）の視点側の
ガラス基板１０７の面に、赤、緑または青の一色のカラ
ーフィルターを設ける。 【効果】カラーフィルターがガラス基板の外側に形成さ
れているため、何度でも再生出来るので安価な液晶表示
装置を作製出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、接眼型表示装置に使われる液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ビデオカメラのビューファインダや、仮想現実感を得る装置の接眼端末等に、 ユーザーがのぞき込む形式で液晶表示装置が組み込まれている。これらの装置の カラー化は赤、緑、青のカラーフィルターを液晶表示装置に備えることにより達 成するのが一般的である。図３は液晶表示装置の外部にカラーフィルター層３０ ４を備えた場合の断面図である。図中、視点Ａ１０１はユーザーがビューファイ ンダや接眼端末をのぞき込んだ場合の視点を示している。第１の透明電極１０８ が付いた第１のガラス基板１０７と第２の透明電極１１０が付いた第２のガラス 基板１１１との間に液晶層１０９を介して液晶セルを形成する。第１のガラス基 板１０７の外側の面に付けられたカラーフィルター層３０４は、図中Ｒで示され る赤色のみ透過する層とＧで示される緑色のみ透過する層とＢで示される青色の み透過する層とから成っている。

【０００３】 第２のガラス基板１１１側から入ってきた光１１２を第１の透明電極１０８と 第２の透明電極１１０の交点を光バルブとして電界により開閉し、表示パタンに 応じてＲ，Ｇ，Ｂを点灯することによって色パタンを表示する。この方式の場合 、視野Ｂ３０２では正常な色がユーザーの目に入る。ところが、カラーフィルタ ー層３０４と第１の透明電極１０８間の第１のガラス基板１０７の厚みと屈折に より、視野Ａ３０１では赤色と青色の混在した色がユーザーの目に入り、視野Ｃ ３０３では赤色と緑色の混在した色がユーザーの目に入る。

【０００４】 これを避けるための液晶表示装置として、図４に示すカラーフィルター層４０ ４を第１の透明電極１０８上に形成した方式の液晶表示装置がある。この方式の 場合、図中Ｒで示される赤色のみ透過する層とＧで示される緑色のみ透過する層 とＢで示される青色のみ透過する層とから成っているカラーフィルター層４０４ は第１のガラス基板１０７の第１の透明電極１０８上に形成されている。従って 視差は無く、視野Ｂ４０２、視野Ａ４０１および視野Ｃ４０３においても正常な 色がユーザーの目に入る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

図３の方式ではカラーフィルター層３０４が液晶セルの外部に形成されている ので、カラーフィルター層３０４と第１の透明電極１０８の間の第１のガラス基 板１０７の厚みｄのため混色が発生するという問題がある。図４の方式ではカラ ーフィルター層４０４を液晶セルの内部に形成するため、工程上カラーフィルタ ーを形成した後液晶セルを形成するので、高価なカラーフィルターの再生が困難 であるという問題がある。

【０００６】 本考案はこのような問題を解決し、混色がなく、しかも、歩留まりよく簡単な 工程で製作できる構成の、カラーフィルターを有する液晶表示装置を提供するこ とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案では以下の手段をとることを特徴とする。 すなわち、２枚の基板間に複数の液晶画素を有し、視点に対して所定の位置に置 かれる液晶表示装置であり、視点側の基板の外側の面にカラーフィルターを有す る液晶表示装置において、前記各液晶画素に対応して、前記視点を頂点とし、各 液晶画素を底面とする空間内にある視点側の基板の外側の面に、それぞれ一色の カラーフィルターを設ける。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案に基づく液晶表示装置の一実施例であり、接眼端末用の液晶パネ ルの断面図である。第１のガラス基板１０７の内面に形成されている第１の透明 電極１０８、第２のガラス基板１１１の内面に形成されている第２の透明電極１ １０は共にＩＴＯを用いて形成されている。視点Ａ１０１はビューファインダ等 でのぞいた場合の固定された視点に相当する。カラーフィルター層１０６はゼラ チンに染料を混在させたものであり、図中Ｒで示される赤色のみ透過する層とＧ で示される緑色のみ透過する層とＢで示される青色のみ透過する層とから成って いる。

【０００９】 第１のガラス基板１０７と第２のガラス基板１１１の間に液晶層１０９を介し て形成された液晶セルは蛍光管等から発生する光１１２を第１の透明電極１０８ と第２の透明電極１１０の交点で示される画素を選択的に透過させる。さらに透 過した光はカラーフィルター層１０６によって各画素に相当する波長の色のみを 透過する。視野Ａ１０２は視点Ａ１０１から最も下側の画素を見た場合の視界を 示しており視野Ｂ１０３、視野Ｃ１０４と徐々に上側の画素に対する視野を示し 、視野Ｄ１０５は視点Ａ１０１の正面の画素に対する視野を示す。視野Ａ１０２ 上に存在するカラーフィルター層１０６はＲのみになるように形成されており、 視野Ｂ１０３上に存在するカラーフィルター層１０６はＢのみになる位置に形成 されており、視野Ｃ１０４上に存在するカラーフィルター層１０６はＧのみにな る位置に形成されており、視野Ｄ１０５上に存在するカラーフィルター層１０６ はＲのみになる位置に形成されている。このように、カラーフィルターを配置す ることにより、従来の液晶表示装置にみられた混色の問題はなくなる。

【００１０】 図２は視点Ａ１０１を原点とし、横軸をｘ、縦軸をｙとした時のカラーフィル ター層１０６の形成位置を示す第１のガラス基板１０７の付近の拡大図である。 ここで、ある任意の第１の透明電極１０８の最上部２０３の座標を（ｘ１，ｙ１ ）、第１の透明電極１０８の最下部２０９の座標を（ｘ１，ｙ２）、第１のガラ ス基板１０７の厚みをｄとする。この時のカラーフィルターを付けるべき位置は 次のようにして求められる。

【００１１】 視点Ａ１０１とこの第１の透明電極１０８の第１のを結ぶ直線Ａ２０１はｙ＝ （ｙ１／ｘ１）ｘで表され、視点Ａ１０１とこの第１の透明電極１０８の第１の を結ぶ直線Ｂ２０２はｙ＝（ｙ２／ｘ１）ｘで表される。視野に対するカラーフ ィルター層の位置１０６の画素に対するＣＦ最上部２０５の座標（ｘ１−ｄ，ａ ）を直線Ａ２０１を表す式に代入するとａ＝（ｙ１／ｘ１）（ｘ１−ｄ）となり 、ＣＦ最下部２０６の座標（ｘ１−ｄ，ｂ）を直線Ｂ２０２を表す式に代入する とｂ＝（ｙ２／ｘ１）（ｘ１−ｄ）となる。すなわち、視点Ａ１０１に対して混 色しないための第１の透明電極１０８とカラーフィルター層１０６の相対位置が わかる。ここでは液晶画面の縦方向についてのみ考えたが、横方向についても同 様に考えれば混色の無いカラーフィルター層１０６の形成ができる。ただし、こ こでは簡単のためガラス基板の屈折は考慮していない。

【００１２】 なお、今回の例では第１の透明電極１０８に合わせてカラーフィルター層１０ ６の位置を設定したが、逆にカラーフィルター層１０６に合わせて第１の透明電 極１０８の位置を設定しても良い。

【００１３】

【考案の効果】

以上の如く、本考案の液晶表示装置は、各液晶画素と視点を結ぶ視野内に一色 のカラーフィルターを置く構成にしたので、混色のない画像表示が得られる。ま た、カラーフィルターはガラス基板の外側に形成するので、製作も容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に基づくカラーフィルター外付け型液晶
表示装置の断面図である。

【図２】本考案に基づくカラーフィルター外付け型液晶
表示装置の、画素とカラーフィルターの位置関係を示す
図である。

【図３】従来技術に基づくカラーフィルター外付け型液
晶表示装置の断面図である。

【図４】従来技術に基づくカラーフィルター内付け型液
晶表示装置の断面図である。

【符号の説明】

１０１ 視点Ａ １０６ カラーフィルター層 １０７ 第１のガラス基板 １１１ 第２のガラス基板 １０８ 第１の透明電極 １１０ 第２の透明電極 １０９ 液晶層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２枚の基板間に複数の液晶画素を有し、
   視点に対して所定の位置に置かれる液晶表示装置であ
   り、視点側の基板の外側の面にカラーフィルターを有す
   る液晶表示装置において、前記各液晶画素に対応して、
   前記視点を頂点とし、各液晶画素を底面とする空間内に
   ある視点側の基板の外側の面に、それぞれ一色のカラー
   フィルターを設けることを特徴とする液晶表示装置。