JPH0654861B2 - 多値帯域制限波形生成方式 - Google Patents

多値帯域制限波形生成方式

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JPH0654861B2
JPH0654861B2 JP1269105A JP26910589A JPH0654861B2 JP H0654861 B2 JPH0654861 B2 JP H0654861B2 JP 1269105 A JP1269105 A JP 1269105A JP 26910589 A JP26910589 A JP 26910589A JP H0654861 B2 JPH0654861 B2 JP H0654861B2
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健三 占部
芳彦 赤岩
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国際電気株式会社
芳彦 赤岩
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【発明の詳細な説明】 (発明の属する技術分野) 本発明は、帯域の限られた有線,無線回線でのデータ伝
送を実現するモデムにおいて、多値振幅,多値位相,多
値周波数の各種多値変調信号波形を生成する場合に供せ
られ、多値信号系列の帯域制限後の波形の生成を行う多
値帯域制限波形生成方式の改良に関する。
(従来技術とその問題点) 多値(M値)帯域制限波形の帯域制限前の波形であるM
値信号系列の一例を第4図に示す。
第4図は、各種のM値信号系列のうち4値方形波を一例
とし、レベル値±a,±b,b>a>0の4値(M=
4)方形波系列の場合であって、1シンボル長(T)の
区間毎に上記4値のいずれかの値を呈する方形波の系列
から構成されている。なお、第4図の横軸は時間、縦軸
はレベルをそれぞれ示している。
さて、第4図に示したような例えばレベル数2以上(M
≧2)の多値方形波系列に帯域制限を施した多値帯域制
限波形を生成する方法として、従来は、第4図に一例を
示した多値方形波系列信号をまず直接に生成し、次に、
該信号を帯域制限用の低減ろ波器で整形するというアナ
ログ処理による方法や、上記帯域制限が有するインパル
ス応答シンボル長(kシンボルとおく)の上記多値方形
波系列の全ての組合わせに対し、その帯域制限後のk番
目のシンボルの波形出力を予め算出してROM(Read On
ly Memory)に記憶させておき、これを読み出してD/A
変換を行う、というディジタル処理による方法等があ
る。方形波以外の信号系列でも同様である。
しかしながら、前者のアナログ処理による方法では、一
般に、帯域制限用の低減ろ波器が高次であるため、回路
規模が大きくなるとともに、アナログ素子を用いた場
合、環境変化や経年変化に対する補償や微調整を要する
上、IC化に適さない等、小形経済化及び安定化に問題
がある。また、上記低減ろ波器をA/D変換,D/A変
換を用いてディジタル信号処理デバイスを用いて実現す
れば、安定化は達成できるが、回路規模や消費電力が大
きくなる。
一方、一般に、ROMを用いるディジタル処理による方
法は、小形,経済化,安定化に優れるが、前記後者の従
来のディジタル処理による方法では、1シンボル当たり
のサンプル数をSとおくと、使用するROMの容量(即
ち、D/A変換用のワード数)がS・Mワードとな
る。このため、k,Mが増大するに従って容量が膨大と
なり、実現が困難となる。
(発明の目的) 本発明の目的は、上記の多値帯域制限波形を、ディジタ
ル処理による方法で生成するもので、前記従来のアナロ
グ処理による方法において生ずる小形,経済化,安定化
の問題を取り除くとともに、従来のディジタル処理によ
る方法において直面するメモリ容量の指数的増大の障害
を緩和した多値帯域制限波形生成方式を提供することに
ある。
(発明の構成および作用) 〔構成〕 本発明は、帯域制限前の変調波(M値信号系列)を要素
波形に分解し、分解された要素波形にそれぞれ対応する
予め記憶させた所定の帯域制限を施した複数(N元)の
成分波形を成分波形成性ROMから読み出して合成する
ことにより所望の多値帯域制限波形を生成する方法に基
づいている。
第1図は、本発明の一実施例を示す構成例図である。図
中、1は、Nシンボル区間(以下、シンボルグループ)
の上記帯域制限を施したN元の成分波形の任意の1個
(以下、成分波形出力)を予め記憶させた成分波形生成
ROMであって、外部から与えられるブロックアドレス
BA及びスキャンアドレスSAによって、成分波形出力
を格納するメモリブロック及び時系列順が、それぞれ指
定されるものとする。
上記の成分波形出力の前提となる帯域制限前の成分波形
(以下、成分波形入力)は、1シンボルグループ上で定
義される後述のM種のパターンを有する波形(以下、要
素波形)の はx以上の最小の整数、kは前記帯域制限が有するイン
パルス応答シンボル長)の系列とする。
ここで、理解を助けるため、多値レベルの一例として、
第4図に示した4値(M=4)レベルの場合をとりあ
げ、このときに、本発明で使用する上記要素波形の例を
第2図に示す。
第2図は、要素波形が定義される1シンボルグループを
2シンボル(N=2)区間とするとともに、(A)は、
そのうちの一方のシンボル区間(斜線部)において、第
4図に示した4値(±b,±a)方形波となり、他方の
シンボル区間においては一律に0となる波形を要素波形
とする例である。また、(B)は一方のシンボル区間
(斜線部)において、±(b+a)/2の2値方形波となり、
他方のシンボル区間(縦線部)においては±(b-a)/2の
2値方形波となる波形を要素波形とする例であって、両
シンボル区間上の2値方形波の和が前記第4図の4値
(±a,±b)方形波のいずれかに等しくなるように構
成されている。
なお、上記(A),(B)のいずれの場合も、第1シン
ボル区間と第2シンボル区間の波形は、その時間順が図
示した例とは逆でもよい。
以上の例から容易に類推できるように、上記要素波形の
構成は(A)(B)に示したM=4,N=2以外の信号
系列においても一般に可能である。
また、M種の波形要素は、M値( ビット)のディジットで一意に指定することができる。
従って、 個の波形要素の系列即ち、成分波形入力は ディジット(1ディジット当たり ビット)で表現できるので、成分波形生成ROM1は成
分波形入力により指定される ディジットのM値系列をブロックアドレスBAとし、指
定された当該のモメリブロックに該成分波形入力の帯域
制限後の 番目のシンボルグループの波形を予め書き込むことによ
り構成される。
なお、上記 個の要素波形の系列に該当する時間長はkシンボルの干
渉長以上であるから、帯域制限による応答の影響(シン
ボル間干渉)を充分に反映した成分波形出力の生成が可
能である。
次に、第1図の2は、各々長さ ディジットのM値系列で構成されるN組のブロックアド
レスBA,…,BAを入力し、外部からのN元切替
信号SELに従って切替え、ブロックアドレスBAとし
て成分波形生成ROM1へ出力して読み出すべきメモリ
ブロックを指定するブロックアドレス切替回路である。
ここで、再び、M=4,N=2の場合をとりあげ、この
ときのブロックアドレスBA,…,BAの構成法の
例を第3図に示す。
第3図(A)は、前記要素波形として第2図(A)に示
した方形波を例として用いる場合であって、ブロックア
ドレスBA及びBA2(=BA)が指定するそれぞれ
の成分波形入力の4値方形波成分を、第4図に示した4
値方形波系列のうち、それぞれ「k/N」=「k/2」
個の偶シンボル(○印)及び奇シンボル(●印)の4値
方形波部分に等しくする構成とする。
一方、第3図(B)は前記要素波形として第2図(B)
に示した方形波を例として用いる場合であって、ブロッ
クアドレスBA及びBAが指定する各々の成分波形
入力の一方の±(b+a)/2及び±(b-a)/2の各2値方形波
部分と、他方の±(b-a)/2及び±(b+a)/2の各値方形波
部分との、それぞれの加算から得られる4値(±b,±
a)方形波部分を、それぞれ第4図の偶シンボル(○
印)及び奇シンボル(●印)の4値方形波部分に等しく
する構成とする。以上に示した2組のブロックアドレス
BA,BAの構成は、第4図に示した任意の4値方
形波系列に対し、第3図(A)及び(B)いずれの場合
も、一意に決定されることは明らかであり、第4図の4
値方形波系列を示すM(=4)値系列から、組み合せ論
理回路を用いた適当なエンコーダ(図示せず)を用い
て、上記BA,BAを簡単に構成することができ
る。
再び第1図にもどって、第1図の3は、外部からサンプ
リングクロック信号SCLKを入力し、これを分周すること
によって1シンボルグループを1周期とするスキャンア
ドレスSAを発生し、成分波形生成ROM1へ出力して
前述のブロックアドレスBAによって指定されたメモリ
ブロックを走査するスキャンアドレス発生回路であっ
て、同じく1シンボルグループを1周期とし、シンボル
グループのタイミングを明示するシンボルグループタイ
ミング信号SGTを外部へ出力するとともに、前記のN
元切替信号SELに従ってスキャンアドレスSAの値を
時分割的に、1/N周期(1シンボル区間)だけシフト
する動作を行う。
4は、成分波形生成ROM1から読み出された成分波形
出力DをN元切替信号SELに従って、一時記憶保持し
ながらN個のデータD,D,…,Dに切替分配
し、並列出力するデマルチプレクサである。5は、デマ
ルチプレクサ4のN個のデータ出力D1,D,…,D
を入力し、これらの加算値を所望の多値帯域制限波形
(OUT)として外部へ出力する加算器である。
〔作用〕
第1図に示した構成例図に基づく本発明の作用を次に説
明する。
第1図において、ブロックアドレス切替回路2に入力さ
れるN組のブロックアドレスBA,…,BAが各々
指定する成分波形入力の和は、第4図の例(M=4)に
示したようなM値方形波系列に等しく、かつ、帯域制限
処理は線形であるので、上記BA,…,BAによっ
て指定される各々の成分波形入力に個別に帯域制限を施
し、結果を加算合成することによっても目標とする多値
帯域制限波形を得ることは明らかであって、本発明の構
成は上記一連の加工処理を時分割で実行している。
即ち、上記BA,…,BAによって指定されるN元
の成分波形入力に対応する帯域制限後の波形(成分波形
出力)は、N元切替信号SELに従って、上記BA
…,BAが時分割切替され、ブロックアドレスBAと
して成分波形生成ROM1に順次供給されて読み出すべ
きメモリブロックが指定され、スキャンアドレスSAに
よって走査されて読み出される。順次読み出された成分
波形出力は、デマルチプレクサ4により並列出力され、
加算器5により加算合成されて所望の多値帯域制限波形
(OUT)が得られる。
以上から、上記加算器5の出力値OUTを一旦外部のレ
ジスタ(図示せず)で記憶保持した後、D/A変換器
(図示せず)を用いてアナログ信号に変換すれば多値帯
域制限波のアナログ波形が得られることが明らかであ
る。
なお、第3図に示したBA,…,BAが指定するN
元の成分波形入力は、第2図の要素波形の区間(第3図
の斜線部分と縦線部分)が互いに1/N周期(1シンボ
ル区間)だけシフトされている必要があるが、このこと
は、スキャンアドレス発生回路3において、互いに1/
N周期(1シンボル区間)だけシフトした関係にあるN
種のスキャンアドレスが、N元切替信号SELにより時
分割で切替えられ、スキャンアドレスSAとして成分波
形生成ROM1へ供給されることにより実行されてい
る。
また、スキャンアドレス発生回路3から外部へ出力され
るシンボルグループタイミングSGTは、要素波形とな
る1シンボルグループの変化周期で順次1シンボル区間
おきに変化させながら、外部で前記の各ブロックアドレ
スBA,…,BAを生成する処理に供せられてい
る。
以上の動作を行う本発明の多値帯域制限波形生成方式に
使用するROM(第1図の成分波形生成ROM1)の容
量は、波形生成を1シンボルグループ(Nシンボル区
間)単位で実行しているので、1シンボル長当りのサン
プル数をSとおくと、 ワードとなる。
ここに、 (xmodNはxをNで除したときの余剰値)であるから、 が成立する。
今、一例として第4図に示したM=4の場合をとりあ
げ、これに対応する第3図(N=2)のブロックアドレ
スBA,BA(=BA)の構成を用いる場合につ
いて吟味すると、上記ROMの容量は、(1)式,(2)式よ
り2S・2k〜8S・2kワードとなる。
この値は、第4図の4値方形波系列の場合を例にとって
その帯域制限波形を直接的に生成する従来のディジタル
処理の方法において必要となるROMの容量S・Mk=S
・22kワードと比較すると、1/2k-1 〜1/2k-3 倍に圧
縮されており、kが増大するにつれて、その圧縮効果が
大きくなることがわかる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば、多値帯域
制限波形の生成を、N元の成分波形のディジタル処理に
基づく生成と加算合成により実現しているので、従来の
アナログ処理による方法において生ずる小形,経済化,
安定化の問題がなく、また、従来のディジタル処理の方
法において生ずるメモリ容量の著しい増大を緩和してい
るので、実現が容易である等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成例図、第2図は本
発明に使用する帯域制限前の要素波形の一構成例を示す
図、第3図は本発明に使用するブロックアドレスの一構
成例を示す図、第4図はM値信号系列の一例(M=4で
方形波系列の場合)を示す図である。 1……成分波形生成ROM、2……ブロックアドレス切
替回路、3……スキャンアドレス発生回路、4……デマ
ルチプレクサ、5……加算器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】M値(自然数,M≧2)信号系列から所定
    の帯域制限を施した多値帯域制限波形を得るために、 N個(複数)のシンボル区間を1シンボルグループと
    し、該1シンボル中の1個のシンボル区間で前記M値信
    号系列となり、他の全てのシンボル区間で一律に無信号
    (0)となるように構成されたM種の波形を要素波形と
    し、該要素波形の はx以上の最小の整数、kは前記帯域制限が有するイン
    パルス応答シンボル長)の系列に対応する帯域制限を施
    した後の 番目のシンボルグループの波形を成分波形出力として予
    め算出し、前記要素波形の系列を指定するために外部か
    ら入力される長さ ディジットのM値系列からなるブロックアドレスによっ
    て指定されるメモリブロックに、外部から入力されるス
    キャンアドレスが指定する時系列順に従って該成分波形
    出力を成分波形生成ROM(Read Only Memory)に記憶
    させ、 それぞれの和が前記M値信号系列に等しくなるように構
    成された第1から第Nまでのそれぞれ 個の前記要素波形の系列を指定するそれぞれ第1から第
    NまでのN個のM値系列を時分割で切替えて前記ブロッ
    クアドレスとして前記成分波形生成ROMに与えるとと
    もに、 前記ブロックアドレスの時分割切替えに同期して1/N
    周期(1シンボル区間)だけ互いにシフトした関係にあ
    るN個のスキャンアドレスを時分割切替えて全記スキャ
    ンアドレスとして前記成分波形生成ROMに与え、 前記成分波形生成ROMから時分割で読み出されたN個
    の成分波形出力を切替分配することによって得られるN
    個の並列出力を加算し、所望の前記多値帯域制限波形と
    して出力するように構成した多値帯域制限波形生成方
    式。
  2. 【請求項2】M値(自然数,M≧2)信号系列から所定
    の帯域制限を施した多値帯域制限波形を得るために、 N個(複数)のシンボル区間を1シンボルグループと
    し、各々のシンボル区間において固有のレベル値を有す
    る2値方形波を呈し、全てのシンボル区間の前記2値方
    形波のレベルの和が前記M値信号系列のいずれかに等し
    くなるように構成されたM種の波形を要素波形とし、該
    要素波形の はx以上の最小の整数、kは前記帯域制限が有するイン
    パルス応答シンボル長)の系列に対応する帯域制限を施
    した後の 番目のシンボルグループの波形を成分波形出力として予
    め算出し、前記要素波形の系列を指定するために外部か
    ら入力される長さ ディジットのM値系列からなるブロックアドレスによっ
    て指定されるメモリブロックに、外部から入力されるス
    キャンアドレスが指定する時系列順に従って該成分波形
    出力を成分波形成性ROM(Read Only Memory)に記憶
    させ、 それぞれの和が前記M値信号系列に等しくなるように構
    成された第1から第Nまでのそれぞれ 個の前記要素波形の系列を指定するそれぞれ第1から第
    NまでのN個のM値系列を時分割で切替えて前記ブロッ
    クアドレスとして前記成分波形生成ROMに与えるとと
    もに、 前記ブロックアドレスの時分割切替えに同期して1/N
    周期(1シンボル区間)だけ互いにシフトした関係にあ
    るN個のスキャンアドレスを時分割切替えて前記スキャ
    ンアドレスとして前記成分波形生成ROMに与え、 前記成分波形生成ROMから時分割で読み出されたN個
    の成分波形出力を切替分配することによって得られるN
    個の並列出力を加算し、所望の前記多値帯域制限波形と
    して出力するように構成した多値帯域制限波形生成方
    式。
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