JPH0653519B2 - デユアル・スピン衛星の章動抑制装置 - Google Patents

デユアル・スピン衛星の章動抑制装置

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JPH0653519B2
JPH0653519B2 JP61268465A JP26846586A JPH0653519B2 JP H0653519 B2 JPH0653519 B2 JP H0653519B2 JP 61268465 A JP61268465 A JP 61268465A JP 26846586 A JP26846586 A JP 26846586A JP H0653519 B2 JPH0653519 B2 JP H0653519B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は軌道周回宇宙機に関するものであり、特にデ
ユアル・スピン宇宙機に関するものである。
デユアル・スピン宇宙機は通信衛星、特に静止通信衛星
で広く使用されている。このようなデユアル・スピン宇
宙機では、回転物体がモータによつてデスパン・プラツ
トホームに結合されている。
デユアル・スピン宇宙機の一形成は“モーメンタム・バ
イアスされた宇宙機”と称されることもある。このよう
なモーメンタム・バイアスされた3軸制御宇宙機では、
主本体部分はデスパン・プラツトホームで、回転物体は
プラツトホームに結合されたモーメンタム・ホイール
(運動量輪)である。モーメンタム・ホイールは宇宙機
に対してジヤイロスコープ的に安定性を与える。
デユアル・スピン宇宙機の他の形式のものは“スピナ
ー”と称されることがある。このスピナー形式の衛星は
主本体とデスパン・プラツトホームとを有し、主本体部
分が回転してモーメンタム・バイアスされた宇宙機のモ
ーメンタム・ホイールによつて与えられるジヤイロスコ
ープ的安定性と同様なジヤイロスコープ的安定性を与え
る。
このような形式の各衛星では、デスパンプラツトホーム
は特定の方向を指す必要のある装置(例えばアンテナ)
を具えた構成素子をもつている。静止軌道では、プラツ
トホームは1日に1回転し、そのためアンテナは常に地
球を指している。アンテナの軸が地球上の所望のサービ
ス領域を指し続けるように上記の指向状態が正確に維持
されなければならない。モーメンタム・ホイールあるい
は回転物体の速度を変えると、角運動量の保存の原理に
よつてプラツトホームの相対的回転が変化する。
デユアル・スピン宇宙機は揺動あるいは章動と呼ばれる
ある種の型式の面倒な動きを示す。これらの動きは衛星
をその必要とする姿勢から偏移させる。章動は全角運動
量ベクトルを中心とする回転物体の公称スピン軸の円錐
状の動きである。この章動は次のような擾乱のいずれ
か、すなわち(1)上段ブースターの章動、(2)宇宙機を上
段から分離する装置の動作、(3)姿勢制御用ロケツトの
動作、(4)微小流星体による衝撃、(5)未補償モーメンタ
ムとのペイロード成分の動作によつて生ずる。
衛星の制御系が章動的な動きにどのように応答するかは
章動が安定しているか安定していないかに依存する。あ
る系では、ある条件のもとでは元の擾乱トルクが除かれ
た後、章動は増大する可能性がある。非減衰、非制御安
定章動系では、章動的な動きは増加あるいは減衰するこ
となく継続する可能性がある。安定あるいは非安定章動
系のいずれかで章動が減少すると、それは減衰されると
称される。
章動安定性は、一般に、慣性モーメント、慣性乗積、角
運動量、回転ロータとプラツトホームの回転を制御する
サーボ系を含む宇宙機の各種のパラメータに緊密に依存
していると考えられている。通常の設計による方法で
は、章動は受動的なエネルギ吸収装置によつて、あるい
はローターのスピン軸を横切る軸のいずれかあるいは双
方に関して動作する能動的モーメンタム転送装置によつ
て減衰される。
能動的ダンパは、ローターのスピン軸と垂直の角運動量
ベクトルの成分と反対のトルクを発生させることによつ
て章動を抑制する。このような能動的ダンパは一般に推
進ジエツトを点火することによつて、あるいはデスパン
装置の安定化ホイールの他に設けられた回転ホイールに
よつてトルクを与える。後者の形式の装置の例が1971年
7月6日付けの米国特許第3,591,109号明細書中に示さ
れている。能動的章動ダンパはまた1972年10月3日付け
の米国特許第3,695,554号明細書、あるいは1974年8月2
0日付けの米国特許第3,830,447号明細書に示されている
ようにモーメンタム・ホイールの速度を変えることによ
つて与えられる。後の2つの場合、ホイールあるいはロ
ーターの角速度を変更することによつて、あるいはモー
タのトルクをローターの軸と直角の軸に結合するために
慣性乗積を使用することによつて能動的ダンピングが行
なわれる。
ホイールの回転速度を変えるとデスパン・プラツトホー
ムの回転も変化するので、章動を減衰させるのにホイー
ルの回転速度を変化させることによらない他の方法を提
供することが望ましい。また、大きな振幅の章動を急速
に減衰させることができ、しかも章動が小さいときには
微細な制御を行なうことのできる装置を提供することが
望ましい。自由度系ジルバル(Single degree of free-
dom gimbal)中にモーメンタムホイールを使用する章動
ダンパは1970年4月6−8の「エーアイエーエー サー
ド コミユニケーシヨン サテライト システムズ コ
ンフアレンス(AIAA 3rd Communication Satellite Sys
tems Conference)」のエーアイエーエー ペーパー(A
IAA Paper)No.7−456中のベウシ氏(J.U.Beusch)他
の論文「同期通信衛星の3軸姿勢制御(Three Axis Att
itude Control of a Synchronous Communica-tion Sate
llite)」中に示されている。マツク氏(C.H.Much)他
の「ジンバル反作用ホイール・デジタル制御装置を具え
た衛星の姿勢制御(Satelli-te Attitude Control with
Gimbaled Reaction Wheel Digital Control Syste
m)」という名称の論文が、ベンガモン プレス(Perga
mon Press)1972年の「オートメーシヨン(Automation)V
ol.8、第9頁乃至第21頁に掲載されており、同論文に
同期衛星の3軸姿勢制御について述べられている。ジル
バルを形成するために、モーメンタム・ホイール・ハウ
ジングがホイールのスピン軸に垂直で且つ衛星のロール
軸に平行な2個のたわみピボツトによつて支持されてい
る。ジンバルの軸上には位置センサー、速度センサー、
およびトルカが取付けられている。位置センサーはロー
タリー可変差動変成器である。速度センサーはブラシレ
ス直流タコメータである。トルカもまたブラシレス装置
である。衛星本体の章動によつてジンバルの角度を振動
させる。トルカをジンバルの動きと反対方向に駆動する
ことにより章動運動は減衰して消滅する。ダンピング・
モードでは、トルカの入力信号はジンバルのタコメータ
からのレイト帰還(rate feedback)によつて支配され
る。これは衛星本体とホイール・ハウジングとの間に粘
性ダンピングを作り出す。このダンパは駆動モータを使
用し、粘性ダンパのように作用する。これはプラツトホ
ームに対するホイールの動きを感知し、相対レイトに比
例して連続駆動モータを動作させる。これはダンピング
を与えるが、ゆつくりとしており且つ別の感知装置を必
要とする。
1あるいは2章動サイクル内で章動を急速に減衰させ、
慣性空間に対するプラツトホームの動きを感知するため
の標準のセンサーを使用し、またモーメンタム・ホイー
ルの軸をプラツトホームに対してその正規の方向に戻す
能動ダンパを提供することが望ましい。
〈発明の概要〉 この発明による能動章動ダンパ装置は、回転物体部分と
プラツトホーム本体とを有するデユアル・スピン衛星に
設けられる。この発明によれば、回転物体部分は、その
正規のスピン軸と直交するピボツト軸を中心として旋回
(ピボツト)する。駆動手段は、各章動周期の期間中、
回転物体をプラツトホームに対して一方の方向に所定量
だけ旋回させ、また章動周期の2分の1の期間後に回転
物体を同じ所定量だけ戻すように旋回させることによつ
て、感知された横方向角運動から取出された制御信号に
応答して、章動のダンピングを与える。
〈実施例の説明〉 以下、図示の実施例について詳細に説明する。第1図は
主要軸X、Y、Zを有する宇宙機10を示す。これらは質
量中心10aから伸びる互いに垂直の宇宙機の軸である。
軸Zは、宇宙機がその意図するミツシヨン動作している
とき全角運動量ベクトルと共線関係にある宇宙機の軸
と定義される。X、Y、Z軸は宇宙機の本体に固定され
た直交する右手座標系を形成している。モーメンタム・
ホイールすなわちローター13は最初その角運動量ベクト
ルがZ軸とほゞ平行になるように整列させられている。
モータ15はアンテナを含むこともある相対的に非回転プ
ラツトホームすなわち本体11と回転ホイール13とを結合
している。モータ15の速度は、ホイール13の運動量が衛
星10に対してジヤイロスコーピツク・ステイフネスを与
えるのに充分なように制御される。モータの速度はまた
プラツトホーム11の一面上にあるアンテナが地球を指す
ように本体すなわちプラツトホーム11を維持できるよう
に制御される。このように、静止軌道ではプラツトホー
ムは1日に1回転する。この制御は、米国特許第3,695,
554号明細書および第3,830,447号明細書に示されている
ようなピツチ・ループ制御系によつて与えられる。
この発明の技術によれば、最初Z軸とほゞ平行な角運動
量ベクトルをもつて整列されたモーメンタム・ホイール
はY軸と平行なヒンジ機構でピボツト支持されており、
ホイールの角運動量ベクトルがXおよびZ軸によつて特
定される面内で動き得るようにされている。
第1図に示すこの発明の実施例では、ホイール13はモー
タ15に対する回転軸17に取付けられており、さらにモー
タ15からの他の軸19を経てヒンジ21に結合されている。
ヒンジ21はY軸に平行なY′軸上にある。ジヤイロ・セ
ンサー23はY軸と平行なそのセンス軸と整列して配置さ
れている。このセンサー23は、Y軸を中心とするプラツ
トホームの角速度が閾値検出器25によつて検出されるダ
ンパ閾値を超過するまでY軸を中心とする上記プラツト
ホームの角速度を感知する。閾値検出器からの出力信号
はステツプ・モータ27を制御するマイクロプロセツサ26
によつて処理される。ステツプ・モータ27は点線29によ
つて示す機械的リンク装置によつてシヤフト19に結合さ
れていて、このシヤフト19をY′軸のヒンジ21を中心と
して旋回(ピボツテイング)させる。
センサー23によつて検出されたY軸角速度が0を横切る
と、本体11とアーム19との間に結合されたステツプ・モ
ータ27はモーメンタム・ホイール13の軸をプラットホー
ム11のZ軸に関してY′軸を中心としてステツプ状に旋
回させる。章動の検出がホイールの矢印13aによつて表
わされる方向と同じ方向にあり、0交差が負から正への
方向であれば、モータはホイールを+Y′方向にNステ
ツプだけピボツト支点を中心として旋回させる。しかし
ながら、O交差が正から負への方向であれば、ホイール
は−Y′方向を中心としてNステツプ旋回させる。最初
のNステツプの章動周期の2分の1の後、ホイールは反
対方向にNステツプ旋回させられる。かくしてホイール
はその最初の位置に復帰する。この前進、後進の旋回
は、章動が許容レベルにまで減少するまでくり返され
る。
もし章動が反対方向にあれば、すなわちホイールのスピ
ンの方向が章動の方向と逆であれば、旋回運動の方向を
逆にすることによつて上記の章動は減衰させられる。す
なわち、0交差が負から正への方向であれば、ホイール
は−Y′方向を中心としてNステツプ旋回し、0交差が
正から負への方向であれば、ホイールは+Y′方向を中
心としてNステツプ旋回する。同様に最初のNステツプ
の章動周期の2分の1の後、ホイールは反対方向にNス
テツプ旋回する。
第2図は系の動きを示す。この図はXY面に固定された
プラツトホーム上に投影された宇宙機の全角運動量ベク
トルの軌跡を示す。簡単にするために宇宙機はZ軸を中
心として慣性的に対称であると仮定する。ホイールは通
常は+Z軸に整列されている。章動の無いときの正規の
軌跡は単に平衡点31にある。しかしながら章動周期中は
運動量ベクトルの投影は点31を中心とする円形の軌跡A
をたどる。ホイールの回転と同方向の章動に対しては、
動きは第1図に示すように反時計方向になる。Y軸セン
サーのレイトが点33において負から正へ横切ると、系は
ホイールを+Y軸を中心として旋回させる。モーメンタ
ム・ホイールを動かすことにより平衡点を点31から点35
へ移動させ、全角運動量ベクトルは点35を中心とする円
形通路Bをたどるようになる。これは角運動量の保存の
原理によるものである。
章動周期の2分の1の後、運動量ベクトルが点37に達す
ると、ホイールはZ軸と整列したその元の位置に戻り、
運動量ベクトルは再び点31を中心とする円軌道をたど
る。しかしながら、今では新して軌跡Cは最初の軌跡A
よりも小さな半径となつている。半径の減少は点31と35
との間の距離の2倍に等しい。この半径の減少は章動角
の減少に比例している。
上述の実施例では、一定数のステツプ(N)だけ旋回を後
退させまた前進させることにより章動の減衰が行なわれ
る。大きな値のNを使用すると、章動の急速な減衰が得
られるが、章動角はもしNが小さければ達成される程小
さな値にまで減少することはできない。一方、Nの値が
小さければ小さな章動角にまで減衰させることができる
が、減衰率はより一層小さくなる。一定の値のNを使用
する代りに章動角に比例するN、すなわちピークY軸角
速度に比例するNを選択する論理を使用する方法があ
る。この方法は大きな章動角を急速に減衰させることが
でき、また章動を非常に小さな角度にまで減少させるこ
とができる。
第3図はこの発明の一実施例による第1図のマイクロプ
ロセツサ26の動作のフローチヤートの例を示す。ブロツ
ク41で示される第1の決定は、ダンパーが付勢されてい
るか否かである。もし付勢されていると、ジヤイロによ
つて感知されたY軸レイトの大きさωyが閾値εを超過
しているか否かを見る。これは決定ブロツク43によつて
示されている。もしωyが閾値以下であれば、論理は再
スタートし、ステツプ・モータ27はオフのまゝの状態に
留まる。“yes”によつて示されるように、ωyが閾値
を超過すると、kの値が−N符号のωyに従つて決定さ
れる。すなわちkの大きさはN(1個の整数)に等しい
値にセツトされ、kの符号はωyの符号と反対になる。
y軸レイトの符号が変ると、ステツプ・モータはホイー
ルをz軸から+kステツプ旋回させる。ブロツク49によ
つて示されるT秒(章動サイクルの2分の1)後、ステ
ツプ・モータはホイールを−kステツプ戻して、そのホ
イールの軸をz軸と整列した元の位置に復帰させる。章
動角がωyが閾値内に留まるのに充分に減衰するまで系
は上述のシーケンスをくり返し行なう。
第4図は好ましい実施例による第1図のマイクロプロセ
ツサ26に対する別のフローチヤートを示す。このフロー
チヤートは、旋回ステツプの数が章動角に比例するよう
に選択された実施例に対応するものである。最初の決定
ブロツク81では、マイクロプロセツサはダンパが付勢さ
れているか否かを決定する。もし付勢されていなければ
処理は終了する。もし付勢されておればプロセツサはY
軸レイトωyの大きさが閾値εを超過しているか否かを
決定する。これを決定ブロツク82で示す。もしωyが閾
値以下であれば、論理は再スタートする。それ以外の場
合は、点線ブロツク83で示すように、マイクロプロセツ
サはωyが正であればパラメータSを−1に等しく、ω
yが正でなければパラメータSを+1に等しくセツトす
る。マイクロプロセツサはまたパラメータω1を0に等
しくセツトする。
第4図の点線で囲んだブロツク84はωyの最大の大きさ
を決定する論理を含んでいる。ブロツク84中の論理は、
ωyが符号を変えるまでくり返し実行される。一旦ωy
の符号の変化が生ずると、kは比例定数あるいは利得
C、および符号パラメータSで逓倍されたωmax(ωy
の最大の大きさ)に最も近い整数に等しくセツトされ
る。そこでステツプ・モータはホイールを+k旋回さ
せ、T秒(章動周期の2分の1に等しい)の遅延後、ホ
イールを−kステツプ旋回させてそれをz軸と整列する
元の位置に戻す。ωyが閾値内に留まるように章動角が
充分に減少する迄、系は上記のイベントの順序をくり返
す。
上述の実施例は宇宙機のY軸に平行なそのセンス軸に取
付けられたレイトジヤイロを使用している。しかしなが
らこれは必要条件ではなく、適正なタイミング情報を供
給する他の任意のセンサーを使用することができる。例
えば、地球センサー、太陽センサー、加速度計等を使用
することができる。さらに、センサーからの信号はY軸
角速度と同相でなければならないということはない。位
相角が判つている限り、適当な遅延を論理に挿入するこ
とができ、それによつてホイールは章動周期の期間中、
適当な点で旋回される。モーメンタム・ホイールの軸は
その初期状態でZ軸と整列している必要はない。それは
平行で且つ偏移していてもよく、また角度のずれを持つ
ていてもよい。
第5図は第1図に示されている機械的駆動部の構造を点
線によつて示す。モーメンタム・ホイール13は、衛星の
プラツトホーム11上のパネル11aの頂部から伸延するポ
スト59にヒンジ51によつてヒンジ結合されたフレーム部
材50内に回転可能に取付けることができる。ヒンジ51は
Y軸と平行に伸び、モーメンタム・ホイールの回転軸は
その中心位置でZ軸と平行になつている。ステツプ駆動
モータ27はフレーム50およびホイール13をヒンジ51を中
心として旋回させ、矢印52によつて示すようにモータ27
の制御のもとで旋回運動を生じさせる。モータ27はねじ
55を駆動し、該ねじ55はプラツトホーム11の上側パネル
11aに関してその端部55aにおいて回転可能に確実に取付
けられている。ねじ55の反対端55bはモータ27に結合さ
れている。ねじ55は貫通カラー56と螺合している。カラ
ー56はフレーム50のヒンジ51から遠い側の部分と点57に
おいて結合されている。この構成によると、ステツプ・
モータがねじ55を回転させると、カラー56は矢印52で示
す方向の一方の方向にねじ55の長さに沿つて上昇(また
は降下)する。カラー56のこのような動きによつてフレ
ーム50およびホイール13をヒンジ51を中心として傾け
る。
上述の特定の実施例はモーメンタム・ホイールを具えた
3軸モーメンタム・バイアスされた衛星に関するもので
あるが、この系は先に“スピナー”と称した他のデユア
ル・スピン形式の衛星にも同様に適用することができ
る。第6図に示すように、“スピナー”は上述のモーメ
ンタム・ホイールと同じ機能を果す大形のローター61を
持つている。第6図の“スピナー”衛星では、モータ62
はローター61とデスパン・プラツトホーム63とを結合し
ている。プラツトホーム63を点65で示す軸を中心として
ローター61に関して旋回させることによつて章動を減衰
させることができる。公称角運動軸すなわちプラツトホ
ーム63のZ軸がY軸(点65を貫通して紙面と垂直に伸び
る方向)を中心として傾けられるような方向に上記の旋
回が行なわれる。ローター61とプラツトホーム63との間
に結合されたモータ(図示せず)は、ローター61の軸を
Z軸に関してあるいはプラツトホーム63に関して傾け、
またこの発明の原理によつて再び戻して章動を減衰させ
るために設けられている。
【図面の簡単な説明】
第1図は3つの軸とこの発明の一実施例によるピボツト
支持されたモーメンタム・ホイールを示す宇宙機の概略
斜視図、 第2図は1対のホイール・ピボツト・パルスによつて生
ずる横軸角運動量履歴をプロツトした図、 第3図はこの発明の第1の実施例による第1図中のダン
パのマイクロプロセツサ用の論理ダイヤグラムを示す
図、 第4図はこの発明の好ましい実施例による第1図のダン
パのマイクロプロセツサ用の論理ダイヤグラムを示す
図、 第5図はこの発明の一実施例によるピボツト・モータ用
の機械的連係を示す図、 第6図はスピナー形式の衛星構造で使用される装置を示
す図である。 10……デユアル・スピン衛星、11……プラツトホーム本
体、13……回転物体、23……ジヤイロ・センサー、25…
…閾値検出器、26……マイクロプロセツサ、27……ステ
ツプ・モータ、……角運動量ベクトル、Z……公称回
転軸、Y……プラツトホーム本体の第2の軸。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デュアル・スピン衛星の章動を能動的に抑
    制するための装置であって、上記衛星は、それに対して
    ジャイロスコーピック・スティフネスを与えるために当
    該衛星のプラットホーム本体に関して回転する物体を有
    し、衛星の全角運動量ベクトル(H)は、これが意図した
    ミッション動作しているときプラットホーム本体の公称
    回転軸(Z)と共線関係にあり、 上記公称回転軸を横切るプラットホーム本体の第2の軸
    (Y)を中心として感知された章動運動に応答して制御信
    号を発生する手段と、該制御信号に応答して全角運動量
    ベクトルを公称回転軸との共線関係に向うようにするト
    ルク付与手段とからなる修正手段を有し、 ここで、章動運動に逆らう反作用モーメント(トルク)
    をプラットホーム本体上に生成するために、 上記回転物体が公称回転軸と直交するピボット軸を中心
    として上記プラットホーム本体に関して旋回するように
    配置されており、 上記トルク付与手段は上記回転物体と上記プラットホー
    ム本体との間に結合された駆動手段を含み、 上記駆動手段は各章動周期の期間中、上記制御信号に応
    答して上記回転物体を上記ピボット軸を中心として(a)
    元の位置から所定量、章動の方向に従って選択された一
    方向に旋回させ、次いで(b)章動周期の2分の1の期間
    後、同じ量だけ反対方向に旋回させ、それによって上記
    回転物体を元に位置に戻す、デュアル・スピン衛星の章
    動抑制装置。
JP61268465A 1985-11-12 1986-11-11 デユアル・スピン衛星の章動抑制装置 Expired - Lifetime JPH0653519B2 (ja)

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