JPH0651172A - 宇宙航行体搭載用光学系の撮像素子位置調整装置 - Google Patents

宇宙航行体搭載用光学系の撮像素子位置調整装置

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JPH0651172A JP4222079A JP22207992A JPH0651172A JP H0651172 A JPH0651172 A JP H0651172A JP 4222079 A JP4222079 A JP 4222079A JP 22207992 A JP22207992 A JP 22207992A JP H0651172 A JPH0651172 A JP H0651172A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機構を複雑化することなく、調整ストローク
を十分にとり、小型化への対応を容易とする。 【構成】 撮像素子１は搭載台２上に搭載されている。
搭載台２には撮像素子１の撮像面１ａをＸ軸方向に移動
可能なボイスコイル部３と、撮像面１ａをＹ軸方向に移
動可能なボイスコイル部４，５と、撮像面１ａをＺ軸方
向に移動可能なボイスコイル部６，７とが取付けられて
いる。搭載台２のＸ軸方向の並進位置制御はボイスコイ
ル部３に対する印加電圧の制御で行われる。搭載台２の
Ｙ軸方向の並進位置制御およびＺ軸まわりの回転位置制
御はボイスコイル部４，５に対する印加電圧の制御で行
われる。搭載台２のＺ軸方向の並進位置制御およびＹ軸
まわりの回転位置制御はボイスコイル部６，７に対する
印加電圧の制御で行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】本発明は光学系の撮像素子の位置制御に関
し、特に人工衛星などの宇宙航行体に搭載して使用する
光学的撮像装置の構成要素である撮像素子の位置を制御
する位置調整装置に関する。
【０００２】
【従来技術】一般に、人工衛星などの宇宙航行体に搭載
して使用する光学的撮像装置では、その構成要素の撮像
素子が固定されているので、地上での撮像素子のアライ
メント誤差が補正できない。また、撮像素子が固定され
ているので、該撮像素子が搭載された宇宙航行体の打ち
上げ時に振動などの負荷が光学系にかかるという機械環
境や、宇宙空間での温度条件に起因する撮像素子の微小
なズレを補正することができない。
【０００３】そのため、撮像素子のアライメント誤差や
打ち上げ後の微小なズレを補正するのに、撮像素子から
のデータ取得後の地上における画像補正などのソフト的
な処置に頼っている。
【０００４】このソフト的な処置に頼ることなく、撮像
素子のアライメント誤差や打ち上げ後の微小なズレを補
正する機構としては、撮像素子を収容する筐体を圧電素
子を用いて保持し、この圧電素子自体の伸縮を制御して
筐体の移動を行って撮像素子の焦点位置を合わせる焦点
位置調整機構がある。この焦点位置調整機構について
は、実開平４−０４２６１４号公報に詳述されている。
【０００５】このような従来の光学的撮像装置では、圧
電素子自体の伸縮を制御して撮像素子の位置を調整して
いるので、調整ストロークに限界がある。この調整スト
ロークの限界を越えるために、圧電素子の伸縮をてこの
原理の利用によって拡大することも可能であるが、機構
として複雑になるばかりでなく、剛性の低い不安定なも
のになってしまうという問題がある。また、既存の圧電
素子自体が比較的大きいことから、小型化への対応も困
難であるという問題がある。
【０００６】
【発明の目的】本発明は上記のような従来のものの問題
点を除去すべくなされたもので、機構を複雑化すること
なく、調整ストロークを十分にとることができ、小型化
への対応も容易に行うことができる宇宙航行体搭載用光
学系の撮像素子位置調整装置の提供を目的とする。
【０００７】
【発明の構成】本発明による宇宙航行体搭載用光学系の
撮像素子位置調整装置は、撮像素子の位置を多自由度に
調整制御するボイスコイルモータを有することを特徴と
する。
【０００８】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【０００９】図１は本発明の一実施例の構成を示す外観
図である。図において、撮像素子１は搭載台２上に搭載
されている。ここで、矢印Ａは撮像素子１に入射される
光の光軸を示し、矢印Ｂは撮像素子１を構成する複数の
撮像素子各々の並び方向を示している。
【００１０】搭載台２には撮像素子１の撮像面１ａに平
行なＸ軸方向に撮像面１ａを移動可能なボイスコイル部
３と、撮像面１ａに平行でかつＸ軸方向に直交するＹ軸
方向に撮像面１ａを移動可能なボイスコイル部４，５
と、撮像面１ａに垂直でかつＸ軸方向およびＹ軸方向に
夫々直交するＺ軸方向に撮像面１ａを移動可能なボイス
コイル部６，７とが取付けられている。
【００１１】図２は図１のボイスコイル部３の構成を示
す断面図である。図において、ボイスコイル部３はヨー
ク３ａと永久磁石３ｂとコイル３ｃとから構成されてい
る。尚、他のボイスコイル部４〜７の構成もこのボイス
コイル部３の構成と同様である。
【００１２】ボイスコイル部３においてコイル３ｃに電
圧をかけると、コイル３ｃはヨーク３ａ側に配置されて
いる永久磁石３ｂの磁力によって、ヨーク３ａに非接触
のまま、矢印Ｃの方向に移動する。
【００１３】コイル３ｃは搭載台２に固定されているの
で、矢印Ｃの方向への移動に伴って搭載台２を矢印Ｃの
方向に移動する。このコイル３ｃが搭載台２側に移動す
るか、あるいはヨーク３ａ側に移動するかはコイル３ｃ
にかかる電圧のプラスマイナスによって決定される。
【００１４】これら図１および図２を用いて本発明の一
実施例の動作について説明する。撮像面１ａの位置調整
を行わない場合、ボイスコイル部３〜７への印加電圧の
制御および印加電圧のプラスマイナスの切替えによっ
て、撮像素子１を搭載する搭載台２はボイスコイル部３
〜７によって空間的に保持されている。
【００１５】この状態で、ボイスコイル部３への印加電
圧の制御および印加電圧のプラスマイナスの切替えを行
うと、搭載台２のＸ軸方向の並進位置制御が可能とな
る。また、ボイスコイル部４，５への印加電圧の制御お
よび印加電圧のプラスマイナスの切替えを行うと、搭載
台２のＹ軸方向の並進位置制御およびＺ軸まわりの回転
位置制御が可能となる。
【００１６】さらに、ボイスコイル部６，７への印加電
圧の制御および印加電圧のプラスマイナスの切替えを行
うと、搭載台２のＺ軸方向の並進位置制御およびＹ軸ま
わりの回転位置制御が可能となる。
【００１７】尚、本発明の一実施例ではボイスコイル部
の個数と配置位置とを変えることで、調整方向として１
〜６自由度の調整範囲に適用可能である。また、ボイス
コイル部３〜７にかける電圧のプラスマイナス制御を行
わずに、板バネなどによって搭載台２に予圧を与えてお
くことで、ボイスコイル部３〜７にかける電圧の絶対値
制御のみで対応することも可能である。
【００１８】このように、搭載台２に取付けたボイスコ
イル部３〜７で撮像素子１の位置を多自由度に調整制御
することによって、撮像素子１の位置制御を可能とする
とともに、撮像素子１自体は光学系の大きさに支配され
ることなく、比較的小さなものであるので、光学系の小
型化にも対処可能となる。
【００１９】また、位置制御する部分の質量が小さいこ
とと、ボイスコイル部３〜７の特性上の理由とから、高
周波な振動位置制御も可能となる。よって、機構を複雑
化することなく、調整ストロークを十分にとることがで
き、小型化への対応も容易に行うことができる。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ボ
イスコイルモータで撮像素子の位置を多自由度に調整制
御することによって、機構を複雑化することなく、調整
ストロークを十分にとることができ、小型化への対応も
容易に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例の構成を示す外観図である。
【図２】図１のボイスコイル部の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
１ 撮像素子 ２ 搭載台 ３〜７ ボイスコイル部 ３ａ ヨーク ３ｂ 永久磁石 ３ｃ コイル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 撮像素子の位置を多自由度に調整制御す
    るボイスコイルモータを有することを特徴とする宇宙航
    行体搭載用光学系の撮像素子位置調整装置。
  2. 【請求項２】 撮像素子の撮像面に平行なＸ軸方向に前
    記撮像面を移動可能な第１のボイスコイルモータと、前
    記撮像面に平行でかつ前記Ｘ軸方向に直交するＹ軸方向
    に前記撮像面を移動可能な第２のボイスコイルモータ
    と、前記撮像面に垂直でかつ前記Ｘ軸方向およびＹ軸方
    向に夫々直交するＺ軸方向に前記撮像面を移動可能な第
    ３のボイスコイルモータとを有し、前記第１のボイスコ
    イルモータと前記第２のボイスコイルモータと前記第３
    のボイスコイルモータとによって前記撮像面を多自由度
    に調整制御することを特徴とする宇宙航行体搭載用光学
    系の撮像素子位置調整装置。
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