JPH06509941A - ほそ麦花粉アレルゲン - Google Patents

ほそ麦花粉アレルゲン

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 はそ麦花粉アレルゲン 発明の分野 本発明はほそ麦(ryegrass) (oリウム ペレンネ(Lolium  perenneL、)〕の花粉に由来するアレルギー性タンパク質、並びにその フラグメント、誘導体及び同族体、更にはそれに免疫学的に関連しているアレル ギー性タンパク質に関する。より詳しくは、本発明はほそ麦の花粉に由来する主 要アレルギー性タンパク質料Lol p Ib及びこのLol p Ibタンパ ク質料の近縁タンパク質に関連する。
関連出願との関連性 本出願は1991年8月16日提出の米国出願第746.702号の一部係属出 願であり、換言すれば1990年3月24日提出の米国出願第585.086の 一部係属出願であり、その両者の開示内容は本明細書に組込まれる。
発明の背景 人口の約lθ%を構成する遺伝的に罹患し易い個体は、彼らか暴露される様々な 環境的起源に由来する抗原に対して過剰感作(アレルギー)となる。即時型及び /又は遅延型の過敏症を誘発せしめうろこのような抗原はアレルゲンとして知ら れている(King、 T、 P、 、 Adv。
Immuno1.23 77−105(+976))。枯草熱、ぜん息及びじん ま疹の症状を含むアナフィラキシ−又はアトピーは即時型アレルギーの一形態で ある。これは様々なアトピー性アレルゲン、例えば草、木、雑草、動物鱗屑、昆 虫、食物、薬剤及び化学品の産物により生じつる。
アトピー性アレルギーに関与する抗体はイムノグロブリンのIgEクラスに主に 属する。IgEはマスト細胞及び好塩基性細胞に結合する。特定のアレルゲンと 、マスト細胞又は好塩基性細胞に結合したIgEとの組合せにより、 IgBは その細胞表層上に架橋して、 IgE−抗原相互作用の生理学的作用をもたらし てしまう。これらの生理学的作用にはいろいろな物質の中でとりわけヒスタミン 、セロトニン、ヘパリン、好酸性白血球及び/又はリューコトリエンにとっての 化学走性因子、C4、D4並びにE4の放出を含み、これらは気管支性平滑筋細 胞の長期にわたる収縮を引き起こす(Hood、 L、 E、ら、Immu−n ology、第2版、The Benjamin/CCumm1n Publi shing Co、、 Inc、。
(1984))。このように放出された物質は仲介剤であり、これらはIgEと 特定のアレルゲンとの組合せにより引き起こされるアレルギー症状をもたらして しまう。これらを通じてアレルゲンの作用は表われる。かかる作用は身体に侵入 する抗原のルート及びマスト細胞又は好塩基性細胞上のIgHの付着パターに依 存してその性質が全身性又は局所性でありうる。局所的な発現は一般にアレルゲ ンの身体に侵入した箇所での上皮細胞表層で生ずる。全身性作用にはアナフィラ キシ−(アナフィラキシ−ショック)が含まれることがあり、これは循環してい る(脈管内)抗原に対するIgB−好塩基性細胞応答の結果である。
アレルゲンは草の花粉の最も豊富なタンパク質を構成し、これは第3巻、頁27 1−359 、Academic Press Inc、、 London、N ew York ;Hillら(1979) Medical Journal  of Au5tralia 1 、 426−429)。はそ麦におけるアレ ルギータンパク質の最初の解説は、それらが免疫化学的に異なるものであること を示しており、そしてグループI。
Il、 I[及び■として知られている(Johnson and March (1965)、N01ur6゜91−100)。免疫学協会の国際統合(Int ernational Union of Immuno−1ogical 5 ocieties’(IUIS)命名法を利用して、これらのアレルゲンはLo l prb 、 Lol p TL、 Lol pM及びLol p IVと呼 ばれている。
しかしながら、はそ麦花粉のアレルギー性スペクトルはもっと複雑であることが 知られている。はそ麦に関する国際対照標本(interna−tional  reference preparation)は12〜89kDの分子量に範 囲する17種のアレルゲンを含んでいる(Stewartら(1989)、In t、 Arch、 AllergyAppl、 Immunol、 86 +  9−18) o花粉中のこれらのアレルギー性タンパク質はそれらのIgEに対 する結合能力、即ちアレルギー性個体に存在しているイムノグロブリン特異性に より検定される。
これらのアレルゲンのうちで、Lol p I、I[、m及び■ががなり研究さ れている。Lol p II及び■の全アミノ酸配列が報告されている。このこ とは、花粉中のアレルギー性タンパク質の量の多さ及びそのタンパク質の比較的 小さい分子量に基づいて、標準の生化学的技術を利用して可能となった。Lol  p I及び■のタンパク質は花粉の中で豊富にあるにもかかわらず、同じ技術 を利用して一部のアミノ酸配列しか報告されていない。それはこれらのタンパク 質の比較的大きい分子量に原因する。更に、アレルゲンを夾雑なして精製するこ とは難しく、そして労力がかかる。−次配列がないこと及び十分な量における高 純化アレルゲンがないことは、■型アレルギーの処置及び診断にとっての治療的 及び診断的製品の両者の開発における律速要因である。
Lol p Iはアレルゲンと定義されており、その理由はほそ麦感受性患者の 血清中の特定のIgHに対する結合能力、 IgG応答において抗原として作用 する能力及びT細胞応答を誘発する能力にある。アレルギー的な性質はほそ麦花 粉−感受性患者の直接的な皮膚検査に1190−1201) 、主要アレルゲン としてのこのタンパク質の主たる重要性が示唆されている。更に、はそ麦花粉− 感受性であると示された患者の9596がイムノブロッティングにより実証され る通りLolPIに結合する特定のIgB抗体を保存していた(Ford an d Bold。
(1986]nternational Archives of Aller gy and Applied Immunology81: 193−203 )。
はそ麦花粉類間の実質的なアレルギー交差反応がIgB−結合アッセイ、即ち、 例えばMarshら(1970)J、 Allergy、 46.107−12 1及びLowenstein(1978)Prog、 AIlergy、 25 .1−62(Karger、Ba5el)に記載されているようなラジオアレル ゴー収着試験(RAST)を利用して実証されている。
Lol p Iとその他の草花粉との免疫化学的関係はポリクローナル及びモノ クローナル抗体の両者を利用して実証されている(例えばSmart とKno x(1979)International Archives of All ergy and Applied抗体が精製タンパク質及びIgB−結合性成 分の両者に対して作られている。これらのデーターは、近縁の草類の花粉間に存 在している主要アレルゲンがLol p Iに免疫化学的に類似することを示し ている(Singh and Knox、前掲)。
発明の概要 本発明に従い、はそ麦花粉アレルゲンLol p Iが、本明細書でLol p  Ia及びLol p Ibと呼んでいる2種類のタンパク質を含んで成ること を発見した。このl、of p Ibはそ麦花粉アレルゲンはし、ベレンネの中 にタンパク質の科として存在している。Lol p Ib、1及びLolpIb 、2と呼んでいるLot p Ibの2種類の科料成員(fam−目y mem ber)をコードする遺伝子がこの度同定された。科料成員Lol p [b、 Iは従来がLol p Ibと呼ばれているものであり、そしてこの度Lol  p Ib、l と呼ぶようになった。従って、本明細書で用いているl、of  p Ibは、実際には類似の構造及び機能を有すが、しかし別々の遺伝子により コードされる近縁のタンパク質の科である主要はそ麦花粉タンパク質アレルゲン を意味する。従って、Lot p Ib及びLol p Ib科構成員なる開は 同義語として用いている。
本発明は少なくとも1種のLol p Ibはそ麦花粉アレルゲン、あるいはそ の少なくとも1種の抗原性フラグメント、又は誘導体もしくは同族体をコードす る精製核酸配列、又は前記核酸配列の機能的同等物を提供する。本発明はまた少 なくとも1種のLol p Ibはそ麦花粉アレルゲン、あるいはその少なくと も1種の抗原性フラグメント、又は誘発体もしくは同族体をコードする精製核酸 配列、又は前記核酸配列の機能的同等物を含んで成る発現ベクターを提供する。
本発明は更に、本発明の核酸配列によりコードされるタンパク質又はペプチドを 発現するように形質転換された宿主細胞を提供する。
本発明の別の観点は、少なくとも1種の精製されたLol p lbはそ麦花粉 アレルゲン、あるいはその少なくとも1種の抗原性フラグメント、又は誘導性も しくは同族体を提供する。本発明の更なる観点は、はそ麦花粉に由来するアレル ゲン、好ましくはLol p Ibはそ麦花粉アレルゲンの単離された抗原性フ ラグメントを提供する。
より好ましくは、このほそ麦花粉アレルゲンはLol p Ib、I又はLol  p lb、2である。
本発明の更なる別の観点は、改良はそ麦花粉タンパク質アレルゲンてあって、は そ麦花粉−惑受性個体に投与したときに、はそ麦花粉に対する個体のアレルギー 性応答を低下させるものを提供する。
好ましくは、このほそ麦花粉アレルゲンは改良Lol p [bタンパク質又は その誘導体もしくは同族体である。より好ましくは、このほそ麦花粉アレルゲン は改良Lol p Ib、I又はLol p Ib、2タンパク質、又はそれら の誘導体もしくは同族体である。本発明はまた、はそ麦花粉−感受性個体に投与 したときにほそ麦花粉に対する個体のアレルギー性応答を低下させるほそ麦花粉 タンパク質の少なくとも1種の改良フラグメントを提供する。このほそ麦花粉ア レルゲンは好ましくはLol p Ibはそ麦花粉アレルゲン、より好ましくは Lolplb、I又はLol p lb、2である。Lol p Ib、1又は Lol p Ib、2、あるいはLol p Ib、1又はLol p Ib、 2のフラグメントもしくは誘導体もしくは同族体に免疫学的に関連している単離 されたタンパク質アレルゲン又は抗原性フラグメントも本発明により提供される 。
本発明の更に別の観点において、非天然(即ち組換え又は化学合成された)Lo llllb科構成員又は科料成員誘導体もしくは同族体あるいは、l又は複数種 のLol p rb科構成員又はその誘導体もしくは同族体に対する抗体に免疫 学的に交差反応性な非天然アレルギー性タンパク質が提供される。本発明はまた 、精製天然Lol p Ibタンパク質、又は少なくとも一種のそのフラグメン トもしくは誘導体もしくは同族体を提供する。
非天然Lol p Ibタンパク質、及びそれに由来するフラグメント又は領域 (ペプチド)はほそ麦花粉に対するアレルギー反応を診断、処置及び予防する方 法に利用できる。精製天然Lol p Ibタンパク質、そのフラグメント、及 びその同族体又は誘導体もほそ麦花粉に対するアレルギー反応を診断、処置及び 予防する方法に利用できる。
本発明の更なる別の観点は、非天然Lol p lb又はその誘導体もしくは同 族体に対する抗体、並びに精製天然Lol p Ib又はその誘導体もしくは同 族体に対して発生させた抗体に関する。
本発明の更なる特徴は添付した図面に関連する本発明の好適な態様の下記の詳細 な説明によってより良く理解されるであろう。
図面の簡単な説明 図1はイネ科グループIbアレルゲンに特異的なcDNAクローンのル離を示す 。図1aは3種のMAb 、 FMCAl(40,1)、FMCA7(12,3 )、3.2(Kahn & Marsh(+986)Molec、Immuno l、23 : 1281−1288 : Singh &Knox(1985) International Archives of Allergy an d Applied 1mmu−患者血清由来のIgHによる陽性クローン(+ 2R)の認識を示している。図1bはほそ麦花粉に由来のグループ■抗体へのM ab及びIgEの結合性のイムノプロット分析を示す。レーンlは全タンパク質 プロフィール(クマジーブルー染色)を示し;レーン2 : MAb 21.3  :レーン3・MAb 40. I ;レーン4 : MAb 3.2 、レー ン5 12.3−;レーン6:IgE抗体。
図2はグループIbアレルゲン転写体の組換型及び細胞型特異性発現を示す。図 28はRNAプロットハイブリダイゼーションを示す。
ポリ(A) + RNAは種々の植物組織、即ち、種子、葉、根及び花粉から単 離した。図2bはグループlb抗原の組織型及び細胞型特異性分布のイムノプロ ット分析を示す。可溶性タンパク質は種々の植物組織、即ち、花、葉、根及び花 粉から抽出し、そしてMAI) 40. + (パネル1)、12.3(パネル 2)及び+gE抗体(パネル3)を用いてイ図3はLol p lb、I と命 名したほそ麦花粉クローン12RのcDNA配列、推定アミノ酸配列及び疎水性 プロフィールを示す。図3aはラムダ−12RcDNAの図式制限地図を示す。
ハツチボックスは推定の翻訳オーブン解読枠を示す。図3b及び3cは1229 ヌクレオチドのEcoRI cDNAインサートラムダ−+2Rのヌクレオチド 及び推定アミノ酸配列を示す。−文字コードにより示している推定アミノ酸配列 をこのDNA配列の下に示し、そしてヌクレオチド40での第1替在クレーム内 開始コドンにて始まる。第1未介在オーブン解読枠は301個のアミノ酸にわた ってつながり(DNA配列の下に番号を付した)、そして星印で示すTGA停止 コドンて終っている。推定シグナルペプチドは負の番号で示している。アミノ酸 残基1〜9.12〜17及び19はN−末端シーケンシングにより同定されてい る。図3dはHopp andWoods(1981)Proc、 Natl  Acad、 Sci、 USA78 : 3824−3828の方法に基づく推 定アミノ酸配列の疎水性プロフィールを示し、7個のアミノ酸を枠に入れである 。
図4はLot p Ib、I(クローン+2R)におけるIgE及びMAb反応 性エピトープの、イムノブロッティングを利用する描写である;図4a:1gE 抗体1図4 b、 MAb 40.1、そして図4 c、 MAb 12.3゜ 図4a−cのコントロールは非組換プラスミドで形質転換させた細菌により供さ れている。
図5は特異的MAb及びイムノゴールドプローブを利用するほそ麦の成熟花粉に おける1、ol p Ia及びLol p Ibの検出を示す。図58は胚胎孔 を示す、走査電子顕微鏡により見た完全孔粉粒を示している。図5bはイムノ− ゴールド局在−二重ラベリングによるLot p Ia及びLol p Ibの 細胞部位の検出を示す。図50は水に30s暴露した際の新鮮な生育花粉の出現 を示す(ダークフィールドイルミネーション)。
図6は20種の草類由来の非変性花粉タンパク質への抗体結合性を示す。レーン A−Eは記載の草類種における花粉タンパク質に対する様々な抗体の結合性を示 す。レーンA) IgE、レーンB )FMC−AI抗体、レ−:/ C)FM C−A?抗体、レ−:/D) LplX−3A抗体、及ヒレーンE) LplX −3A抗体。
図7は勾配SDS −PAGEにより分け、そしてクマジーブリリアントブルー 染色(図7a)により、並びに血清1gB (図7b)、モノクローナル抗体F MC−AI (図70)、モノクローナル抗体FMC−A7(図7d)、抗体L plX−3A (図7E)及び抗体LplX−4A (図7F)の結合性により 識別化させた20種の草類の可溶性花粉タンパク質を示す。個々のレーンは図6 に示す草類に対応している。
図8は(a)アレルギー患者及び(b)非アレルギー患者に由来のプール血液を 利用した、ベクターラムダgtllにおけるクローン+9Rのイムノスクリーニ ングの写真である。
図9はLol p lb、2(クローン+9R)、 Lol p Ib、+(ク ローン+2R)及び1、of p Iaの部分的制限エンドヌクレアーゼ地図を 示す図である。
図10a及びlObはLol 11 lb、2(クローン19R)のcDNA配 列及び推定アミノ酸配列を示す。
図IIはKyte and Dool i tt le(+982)J、 Md 、 Biol、 、 157:105−132の方法に基づく、Lol p I b、2についての推定アミノ酸配列の疎水性プロフィールのグラフ図であり、9 個のアミノ酸の枠がある。
図12a及び+2bはLol p Ib、2(クローン19R)とLol 11 1b、1(クローン12R)とのcDNA配列の比較を示す図である。バーはD NA配列の同一性を示すために用いている。最大類似性を示すために翻訳領域内 にギャップを挿入した。クローン+9Rの中に挿入したギャップ数は14である 。クローン+2Hの中に挿入したギャップ数は35である。
全体の配列同一性は887塩基であった(72.2%)。
図13はLol p Ib、2(クローン+9R)とLol p Ib、I(ク ローン12R)とのアミノ酸配列を比較した図である。最大類似性を示すために 翻訳領域内にギャップを挿入した。アミノ酸配列間の同一性を示すためにバーを 用い、そしてrSJはアミノ酸配列間の類似性を示す。
「類似」であるといわれているアミノ酸はA、SとT;DとE、NとQ、RとK  ; I、L、 M、!:V ;及びF、Yとwである。クローン19Rの中に 挿入したギャップ数はlである。クローン12Rに挿入したギャップ数は4であ る。この2配列は201個の同一アミノ酸(66、8%)及び35個の「類似J アミノ酸(12,6%)を含んでいた。
図14はクローン+9Rの組織特異性発現を示す。図14(a)はほそ麦花粉、 葉、根及び種子由来のクローン19Rに特異的な82塩基のフラグメントてプロ ーブした全RNAのノーザンプロット分析である。
図14(b)はエントウ(Pisum sativum)由来のリポソームDN Aでプローブした、はそ麦花粉、葉、根及び種子由来の全RNAのノーザンドッ トプロット分析である。全ての組織に関して、図14(a)及び(b)に20μ gの全RNAを添加した。
図15は二次元ウェスタンプロット分析における、アレルギー個体の血清により プローブされた花粉タンパク質を示す。グループIaは成分1〜4ニゲループI bは成分5〜I2;グループ■は成分13〜15ニゲループ■は成分16〜17 ;そしてグループ■は?である。
図16はほそ麦花粉タンパク質の二次元ウェスタンプロット分析を示す。全ての ケースにおいて、はそ麦花粉タンパク質を等電点電気泳動(左から右へ)に付し 、次いて5O3−PAGE (上から下へ)に付した。(a)全タンパク質を銀 染色した二次元ゲル電気泳動分離。
二次元ウェスタンプロットを(b)はそ麦花粉アレルギー患者のプール血清由来 の全1gB抗体、(c ) MAb FMC−A7、(d) Lol p lb 、1からアフィニティー精製したIgE抗体、及び(e) Lol p Ib、 2からアフィニティー精製したIgE抗体でプローブした。
図17はE、コリY1090上てのラムダgtll Lol p Ib、I(ク ローン12R)、Lol p la(クローン13R)及びLol p lb、 2(クローン19R)のドツトプロットスクリーニングを示す。クローン12R ,+3R及び+9R並びに非絹換ラムダ[1tllの2μmのファージストック を、10mMのI PTGで飽和に付したニトロセルロースフィルターで誘発せ しめたE、コリY1090の菌叢の上にスポットした。このタンパク質プロット を次に30人の草類アレルギー患者由来の個々の血清でプローブした。a=Lo l I) Ib、I 、 b= Lol p la 、 c = Lol p  Ib、2及びd=非組換ラうダgtl10(<) = Lot p Ia及びL ol p Ib、lよりLol p Ib、2に対してより高レベルで結合した IgEを有する個体。(])=Lolp Iaに特異的なIgEを有する個体。
(2:l = Lol p Ib、l及びLol p Ib、2に特異的なIg Eを有する個体。
発明の詳細な説明 本明細書のデーターは、はそ麦花粉の主要アレルゲンがなにであるかというと、 事実上少なくとも2種類の異なるアレルギー性タンパク質、即ちLol p l a(これは35kD(7)範囲における、約5.5〜7.0に範囲するIllを 有する4種類のアイソフオームを含んで成る)及びLot pIb(これは31 /33kDタンパク質であり、そして6.0〜l016に範囲するplの少なく とも5種類のアイソフオームを含んで成る)を含んて成るLol p Iである と考えられることを示している。Lol plbはLol p laとは異なる 一次構造及び組成を有しており、これはNH,−末端アミノ酸配列より、及びア レルギー性交差反応のなさより推定される。 Lol p 111.1をコード するcDNA (クローン12R)及びLot p lb、2をコートするcD NA (クローン19R)が単離され、そして特性化された。クローン+2R及 び+9RによりコードされるLol p Ibタンパク質はLol p Iaと は異なる一次構造及び組成を存しており、これはcDNAクローニングにより及 びアレルギー性交差反応のなさにより推定された。組換Lol p Ib、1の NH,末端配列は精製天然Lol p Ibに関して決定されたそれと同一であ る。しかしながら、Lol p [b、1及びLol p Ib、2は見かけ上 階性タンパク質であり、それぞれ5.16及び5.9の推定plを有する。精製 天然Lol p Ib、Lot p Ib、l及びLol p Ib、2は類似 の分子量(31/33kD)及び類似のNH,−末端配列を有する非グリコジル 化タンパク質である。これらの類似性は天然Lol p lb及び組換Lot  p Ibタンパク質をコードする遺伝子が同一の遺伝予科のうちの異なる構成員 であろうことを示唆する。Lol p Ib科構成員は、アレルゲンがプラスチ ットを標的とするようにする25個のアミノ酸のシグナルペプチドを有するプレ アレルゲンとして花粉の中で合成される。これに続いてペプチドの分解が起き、 そして成熟花粉の中でアレルゲンはデンプン顆粒の中で主として認められる。
従って、本発明の一観点は少なくとも1種のLol p Ibはそ麦花粉アレル ゲン、又は少なくともIt種のその抗原性フラグメント、又はその誘導体もしく は同族体をコードする精製核酸配列、又はかかる核酸配列の機能的同等物を提供 する。Lol p Ib科構成員をコードする好ましい核酸配列には、図3b及 び3Cに示すLol p Ib、1のアミノ酸−25〜276をコードする核酸 配列、並びに図10a及び10bに示すLol p Ib、2のアミノ酸−25 〜314をコードする核酸配列が含まれる。これらの配列は25個のアミノ酸の シグナル配列を含むLol p Ib、Iタンパク質及びLol p Ib、2 タンパク質全体をコードする。その他の好ましい核酸配列には、図3b及び3C に示すLol p Ib、lのアミノ酸1〜276をコードする核酸配列、並び に図10a及び]Obに示すLol p lb、2のアミノ酸1〜314をコー ドする核酸配列が含まれる。これらの核酸配列は成熟Lol p lb、1及び Lol p Ib、2タンパク質をコードする。本発明の更に別の核酸配列には 、図3b〜3cに示すLol p Ib、Iの核酸配列のコード領域のうちの少 なくとも1フラグメント、もしくは図Ioa及び1obに示すLot p Ib 、2の核酸配列のコード領域の少なくともlフラグメントをコートする核酸配列 、又はかかる核酸配列の機能的同等物が含まれる。
遺伝子材料の起源は、オーストラリア国メルボルン市の近くの野外起源から集め たロリウム ペレンネンし、由来の新鮮なほそ麦花粉、並びに供給者(Gree r Laboratories、Lenoir、NC)及び頭状花由来のバルク 回収花粉である。これらの花粉の起源は本発明の範囲を限定することは意図して おらず、なぜならこれらは花粉の通常の起源の一例にすぎないからである。本発 明はあらゆる場所由来の花粉を利用して実施できる。
本発明に関連して[遺伝子」はその最も広い意味で利用しており、そしてヌクレ オチドの任意の連続配列を意味しており、その転写はmRNA分子をもたらし、 このmRNA分子はタンパク質へと翻訳されることか可能である。Lol p  Ib科構成員をコードする遺伝子とはタンパク質、又は単一のもしくは複数のア ミノ酸置換、欠損又は付加を含みうろこのタンパク質の誘導体もしくは同族体を コートするヌクレオチド配列を意味する。Lol p lb遺伝子はLot p  Ibタンパク質の全長又は部分的な長さに相当するmRNAに相補性のcDN Aも意味する。
各Lol p Ib科構成員をコードする核酸配列において配列冬型性かあるこ とか予測され、そしてLol p Ib科構成員をコードする核酸配列中の1又 は複数のヌクレオチドが天然対立遺伝子バリエーションに基づいて個々の11. ペレンネ植物にわたって変わりうろことか当業者に明らかであろう。かかるヌク レオチドバリエーションの全て及びその結果としてのアミノ酸多型性は本発明の 範囲に属する。
Lol p ibは非常に近縁な遺伝子の科であり、そのタンパク質はり、ベレ ンネ花粉の中に存在していることが当業者に明らかでありう及びLol p I b、2を含むかかる近縁の斜横成員の全てのヌクレオチド配列及び対応の推定ア ミノ酸配列は本発明の範囲に属する。
従って、Lol p ib科に属する全てのタンパク質、Lol p Ibタン パク質料構成員の少なくともlフラグメント(ペプチド)及びそのアミノ酸誘導 体、並びにLot p Ib科構成員又はそのフラグメント、又はその誘導体を コートする、DNA 、 cDNA及びmRNAを含むヌクレオチド配列及びそ の同族体又は縮重形態は本発明の範囲の中に包括される。また、精製天然Lol  p ib 、少なくとも1種のそのフラグメント(ペプチド)及びその誘導体 又は同族体も本発明の範囲に包括される。更に、Lot p Ibタンパク質又 は少なくともそのlフラグメントもしくはその誘導体に、あるいはかかるフラグ メント及び/又は誘導体をコートするヌクレオチド配列に近接しているヌクレオ チド配列に融合しているポリペプチドのような分子を含むことが本発明にかかわ る。例えば、本発明のいくつかの観点に関して、Lol p Ib科構成員又は 少なくともその1フラグメントもしくはその誘導体と、別のペプチド又はタンパ ク質に由来するアミノ酸配列(その後者の例は例えばベーターガラクトシダーゼ 、ホスファターゼ、ウレアーゼ等である)とを含んで成る融合タンパク質を生成 することが所望される。はとんどの融合タンパク質は組換遺伝子の発現により生 成され、これにおいては2本のコード配列はその解読枠か相となって互いに連結 し合っている。Lol p Ibタンパク質のかかる融合タンパク質又はバイブ リド遺伝子誘導体、又はそのコートヌクレオチド配列の全てか本発明に包括され る。更に、Lol p Ibタンパク質の同族体及び誘導体とは、その合成誘導 体を含むことを意味する。ここで明らかにされるヌクレオチド配列は、よく知ら れた方法(例えば固相合成)による化学合成によって、全タンパク質を化学合成 する、又は任意の数のフラグメント(ペプチド)を作るために利用できる。この ようにて化学的に合成したペプチドの全てか本発明に包括される。従って、本発 明は組換手段又は化学合成によって作られた単離Lol p Ibタンパク質料 構成員、そのフラグメント、並びにその誘導体、同族体及び免疫学的関連物に及 ぶ。
[単離J及び「精製Jなる語は本明細書で同義語として利用されており、そして 組換DNA技術によって生成されたときに細胞性物質もしくは培養培地を実質に 含まない、又は化学的に合成されたときに化学前駆体もしくはその他の化学品を 実質的に含まないペプチド、タンパク質、タンパク質フラグメント及び核酸配列 に関連する。本明細書で用いている「天然精製」なる語は、し、ペレンネ花粉又 はその他の植物部分から精製したタンパク質又はフラグメントに関連する。更に 、本発明は図3b及び3C1並びに1m1Oa及び10bに示すヌクレオチドコ ード配列全体又はその一部に対応するタンパク質又はそのフラグメンh (ペプ チド)、又はその縮重もしくは同族体に及ぶ。
本発明の範囲に属する核酸のフラグメントには、哺乳動物、好ましくはヒトにお ける免疫応答1例えば最少のIgBの刺激: IgHの結合1 1gG及びIg M抗体の生産の誘発、又はT細胞応答の誘発、例えば増殖及び/もしくはリンホ カイン分泌及び/もしくはT細胞アネルギーの誘発、を引き出すLol p I bの部分をコートするものか含まれる。1、of p tbの上記のフラグメン トは本明細書では抗原性フラグメントと呼んでいる。本発明の範囲に属するフラ グメントには、Lol p Ibタンパク質と交差反応性であるアレルゲンを検 出するためのスクリーニングプロトコールにおいて利用するためのその他の植物 種に由来する核酸とハイブリダイズできるものも含まれる。本明細書で利用して いるLol p Tbをコードする核酸配列のフラグメントは、Lol p l b及び/又は成熟Lol p lb科構成員の全アミノ酸配列をコートするヌク レオチド配列より少ない塩基数を存するヌクレオチド配列を意味している。一般 に、Lol p Ib科構成員のフラグメントをコードする核酸配列は成熟Lo l p Ibタンノくり質料構成員をコートする塩基から選ばれるであろうが、 しかしながら一定の状況において、本発明の核酸配列のリーダー配列部分に由来 するフラグメントの全て又は一部を選別することか所望されることがある。本発 明の核酸配列はリンカ−配列、制限エンドヌクレアーゼ部位及びLol p I bタンパク質又はそのフラグメントのクローニング、発現する精製にとって有用 なその他の配列も含んでよい。
はそ麦花粉に由来するアレルゲン、好ましくはLol plb、l 。
Lol p Ib、2又は精製天然Lol p lbの抗原性フラグメントは例 えば、かかるペプチドをコードする本発明の核酸整列の対応のフラグメントから 組換法により生成したペプチドをスクリーニングすることにより、当業者に知ら れる技術を利用して化学合成することにより、又は精製アレルゲンを分解するこ とにより獲得できつる。タンパク質アレルゲンのペプチドフラグメントは当業界 に公知の任意の方法、例えばアレルゲンの化学切断、アレルゲンをペプチドを重 複のない所望の長さのフラグメントへと任意に分割すること、又は好適にはアレ ルゲンの所望の長さの重複フラグメントへの分割により獲得てきうる。これらの フラグメントはその抗原性及びアレルギー性を決定するために試験される。組換 又は合成的に生成されたしof、 l) [bのフラグメント又は精製天然Lo l p lbのフラグメントてあって、T細胞応答、例えば刺激(即ち、増殖又 はリンホカイン分泌)を誘発することか可能な、及び/又はT細胞アネルギーを 誘発することが可能なフラグメントが特に所望される。組換又は合成的に生成さ れたLot p Ib又は精製天然Lol p Ibのフラグメントであ−って イムノグロブリン)E (IgE)に結合しない及び/又は最少の1gε刺激活 性を有するフラグメントも所望される。組換又は合成的に生成されたLol p  lbタ゛ノバク質料構成員又は精製天然Lot p IbのフラグメントがI gEと結合するなら、その結合はヒスタミン放出をもたらさないこと、例えばか かる結合がマスト細胞又は塩基性細胞上でのIgEの架橋を引き起こさないこと が好ましい。最少1gε刺激活性とは、全体か組換又は合成的に生成されたLo l、 p Ibタンパク質又は全体か天然であるLol p Ibタンパク質に より刺激されるIgE生産量より低い1gε刺激活性を意味する。好ましいフラ グメントには、抗原性フラグメントてあって、はそ麦花粉感受性個体又はほそ麦 花粉アレルゲンと交差反応性のアレルゲンに対してアレルギーを有する個体に投 与したときに、その個体のほそ麦花粉アレルゲンに対するアレルギー性応答を改 善せしめることの可能なフラグメント]・、及び抗原性フラグメントであ−って 、はそ麦花粉感受性個体に投与したときに、はそ麦花粉アレルゲンに対するその 個体のB細胞応答、T細胞応答又はB細胞とT細胞応答の両者を改善せしめるこ との可能なフラグメントも含まれる。本明細書で用いているほそ麦花粉アレルゲ ンに対して感受性な個体のアレルギ一応答の改善どは、アレルゲンに対する反応 性をなくす又は草花粉誘発性ぜん息症状の軽減(Suphiogluら(+99 2)Lance! 339: 569−572)を含む症状の軽減と定義され、 これは標準の臨床順によって決定される(例えばVarneyら、Br1tis h Medical Journal(1990)302: 265−269を 参照のこと)。
T細胞刺激活性を有し、それ散歩なくとも1つのT細胞エピトープを含んで成る ような本発明の抗原性フラグメントが特に所望される。T細胞エピトープは、ア レルギーの臨床的症状の原因であるタンパク質アレルゲンに対する免疫応答の開 始及び不朽化に関与するものと信じられている。これらのT細胞エピトープは、 抗原表示細胞の表層上の適切な1(LA分子への結合及び関連のT細胞サブ集団 の刺激により、Tヘルパー細胞のレベルでの初期現象の引金となっていると考え られる。これらの現象はT細胞増殖、リンホカイン分泌、局所的な炎症反応、付 加免疫細胞のその部位への補給、及びB細胞カスケードの活性化をもたらし、抗 体の生産に導く。これらの抗体の1アイソタイプIgEはアレルギー症状の発症 に基本的に重要であり、そしてその生産は分泌されたリンホカインの種類により 、Tl\ルバー細胞のレベルで、現象のカスケードにおいて初期に生ずる。
T細胞エピトープはT細胞レセプターにより認識される基本要素又は最小単位で あり、このエピトープはレセプター認識にとって必須なアミノ酸を含んで成る。
T細胞エピトープを擬態し、且つタンパク質アレルゲンに対するアレルギー性応 答を改善せしめるアミノ酸配列は本発明の範囲に属する。
本発明の精製タンパク質ア1ノルゲン、又は少なくともIT細胞エピトープを含 んで成り、且つタンパク質アレルゲンに由来する抗原性フラグメントに対する患 者の暴露は、適当なT細胞サブ集団がタンパク質アレルゲンに対して無反応性と なり、従ってかがる暴露による免疫応答の刺激に関与しないように寛容化又はア レルギー症せしめる。更に、本発明のタンパク質アレルゲン、又は少なくともI T細胞エピトープを含んで成る本発明の抗原性フラグメントの投与はリンホカイ ン分泌プロフィールを、天然のタンパク質アレルゲン又はその領域に対する暴露 に比して改善せしめつる(例えばIL−4の低下及び/又は]L−2の上昇がも たらされる)。更に、かがる抗原性フラグメント又はタンパク質アレルゲンに対 する暴露は、アレルゲンに対する応答に通常関与するT細胞サブ集団に影響を及 ぼし、これらのT細胞がアレルゲンに対して通常暴露される箇所(例えば鼻腔粘 膜、皮膚及び肺)からフラグメント又はタンパク質アレルゲンの治療投与箇所に 向って引き離されるようにすることができる。
T細胞サブ集団のこのような移動はアレルゲンに対して通常暴露される箇所での 通常の免疫応答を刺激する個体の免疫系能力を緩和又は低下することができ、ア レルギー症状の軽減がもたらされる。
タンパク質又はそのフラグメントに対するIgE結合性のスクリーニングは実験 動物もしくはヒトボランティアに基づくスクラッチ検査もしくは皮肉検査、又は インビトロ系、例えばRAST (ラジオアレルゴ収着試験)、RAST阻害、 ELISAアッセイもしくはラジオイムノアッセイ(RIA)により実施されう る。
本発明は本発明の核酸配列を発現するための発現ベクター及び形質転換宿主細胞 を提供する。本発明の発現ベクターは少なくとも1種のLol p Ibはそ麦 花粉アレルゲン、又は少なくとも1種のその抗原性フラグメント、又はその誘導 体もしくは同族体をコードする核酸配列、又はかかる核酸配列の機能的同等物を 含んで成る。Lolplb、I又はmol p Ib、2を含む1、ol p  Ib科構成員又はその少なくとも1種のフラグメントをコードする核酸配列は原 核又は真核宿主細胞の中に発現されうる。適切な宿主細胞には細菌細胞、例えば E、コ1 (E、coli) 、昆虫細胞、酵母、哺乳動物細胞、例えばチャイ ニーズハムスター卵巣細胞(CHO)が含まれる。適切な発現ベクター、プロモ ーター、エンハンサ−1及びその他の発現コントロール要素はSambrook ら、Mo1ecular Cloning : A Laboratory M anual 、第2版、 Co1d Spring Harbor Labor atory Press、Co1d Spring Harbor。
New York%1989に見い出すことができる。酵母における発現にとっ E、コリにおける発現に関して、適当な発現ベクターにはPTRC(Amann ら(1988)Gene 69: 301−315) ; pET−1id ( Novagen、 Madi−son、 WD; pGEX (Amrad C orp、、Melbourne、Au5lralia) ; pMAL(N、ε 。
Biolabs、Beverly、 MA) ; pRIT5 (Pharma cia、Piscataway、 NY) ;及びpSEM(Knallpら( 1990)BioTechniQues 8 : 280−281)が含まれる 。
pTRC及びpET−hdの利用は未融合タンパク質の発現をもたらすであろう 。pGEX、 pMAL、 pRIT5及びl)SEMノ利用は、グルタチオン S −トランスフェラーゼ(pGEX)、マルト−スE結合タンパク質(pMA L)、プロティンA (pRIT5)又は省略型β−ガラクトシダーゼ(PSE M)に融合したアレルゲンの発現をもたらすであろう。Lol p Ibタンパ ク質料構成員、又はそのフラグメントが融合タンパク質として発現されるとき、 担体タンパク質とLol p Ibタンパク質料構成員又はそのフラグメントと の間の融合連結部に酵素的切断部位を導入することか極めて好都合である。Lo l ll Ib科構成員又はそのフラグメントはこれにより、酵素的部位での酵 素的切断並びにタンパク質及びペプチドの精製にとっての常用の技術を利用する 生化学的精製を通して回収されつる。適切な酵素的切断部位には、凝血因子Xa 又はトロンビンにとってのそれらであり、これらにとっての適当な酵素及び宿主 細胞は常用の技術、例えばリン酸カルシウムもしくは塩化カルシウム共沈殿、D EAE−デキストラン−仲介壓トランスフェクション、又はエレクトロポレーシ ョンを利用して本発明の核酸配列を発現さぜるために形質転換されうる。宿主細 胞を形質転換させるための適切な方法はSambrookら、前掲、及びその他 の研究室のテキストブックにおいて見い出すことかできる。本発明の核酸配列は 標準白りな技術によっても合成されうる。
従って、本発明の別の観点は組換Lol p Ib、I又はLol p Ib、 2、又は少なくとも1種のそのフラグメント、又はそれらの誘導体もしくは同族 体、又はそれらの免疫学的関連物(前記に定義しtこ通り)を製造する方法を提 供し1.この方法は複製可能な組換DNA分子を含む生物を(ここでこの分子は 前記生物の中で発現可能なプロモーター:このプロモーターの下流に位置し、そ してそれより転写されるLol p Ib科構成員、少なくとも1種のそのフラ グメント、又はその同族体もしくは誘導体、又はその免疫学的関連物をコート′ する遺伝子:選択マーカー及び原核又は真核系複製起点を含むDNA媒体。
を含んで成る)、前記組換DNA分子が安定維持され、且つLol p Ibタ ンパク質、少なくとも1種のそのフラグメント又1よその誘導体、同族体もしく は免疫学的関連物の合成がもたらされるの(二十分なる条件及び時間のもとて培 養し、次いでそれらを任意的Iこ単離することを含んで成る。
Lol 11 lb、Iタンパク質、Lol p lb、2タンノくり質及びそ のフラグメント(ペプチド)は、ペプチド及びタン1くり質を精製する当業界に 公知である、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、限 外濾過、電気泳動、及びLol p Ib、1 、 Lol p Ib、2又は Lol p lb、1 もしくは1、of p Ib、2のフラグメント(=特 異0りな抗体による免疫精製を含む技術により、細胞培養培地、宿主細胞、又は その両者から精製できる。単離及び精製なる語:よ本明細書で(よ同義語として 用いられ、モして組換DNA技術により生成されtこときは細胞性質物もしくは 培養培地を、又は化学合成されたとき1よ(ヒ学前駆体もしくはその他の化学品 を実質的台まないペプチド、タンパク質、タンパク質フラグメント及び核酸配列 を意味する。
本発明の別の観点は、Lol p Ib 、Lol p lb、l 、Lol  I) [b、2又はLot p fb 、Lol p lb、I もしくはLo l p lb、2の少なくとも1フラグメントを含んて成るタンパク質調製物を 提供する。本発明のこの観点の好ましい態様において、Lol p Ib、l  もしくはLol plb、2タンパク質、又はLol p Ib、I もしくは Lot p Ib、2の少なくとも1フラグメントはこのタンパク質又はフラグ メントをコードする核酸配列で形質転換された宿主細胞の中で生成される。
現状有用な構造情報を利用して、はそ麦花粉感受性個体に十分な量で投与でした ときにほそ麦花粉に対するその個体のアレルギ一応答を改善せしめるであろうL ol p lb由来のペプチドをデザインすることが可能である。これは例えば Lol p Tbの構造を調べ、はそ麦花粉感受性個体におけるB細胞及び/又 はT−細胞応答に影響を及ぼす能力について調べるべきペプチドを作り(発現系 、合成又は他の手段を介して)、次いてこれらの細胞により認識される適当なエ ピトープを選別することにより成し遂げられうる。エピトープに関して、このエ ピトープはレセプター、特にイムノグロブリン、組織適合性抗原及びT細胞によ り認識の基礎要素又は最小単位であることができ、ここでレセプター認識にとっ て必須のアミノ酸はそのアミノ酸配列において連続でも非連続的でもよい。これ らのエピトープを擬態し、且つほそ麦花粉アレルゲンに対するアレルギ一応答を 下降調節可能なアミノ酸配列も利用できつる。
はそ麦花粉感受性個体におけるアレルギー反応を誘発せしめるほそ麦花粉アレル ゲンの能力をブロック又は阻害することの可能な因子又は薬剤をデザインするこ とも現状可能となった。かかる因子は例えばそれらが対応の抗−Lot p I b −1gEに結合し、それ故1gε−アレルゲン結合及びそれに続くマスト細 胞又は好塩基性細胞の脱顆粒を阻止するようにデザインすることができる。他方 、かかる因子は免疫系の細胞性成分に結合して、L、ベレンネ花粉アレルゲンに 対するアレルギ一応答の抑制又は脱感作をもたらすことができる。その限定でな い例は、はそ麦花粉に対するアレルギ一応答を抑制せしめる本発明のcDNA/ タンパク質構造に基づく、適当なり一及びT−細胞エピトープベブチド又はその 改質体の利用にある。これはほそ麦花粉感受性個体由来の血液成分を存するイン ビトロ研究において、B−及びT−細胞機能に影響を及ぼすB−及びT−細胞エ ピトープペプチドの構造を定義付けることによって実施できる。
本発明のタンパク質、ペプチド又は抗体はほそ麦花粉症を検査及び診断するため にも用いることができる。例えば、これはほそ麦花粉に対する感受性について評 価すべき個体から獲得した血液又は血液産物を、単離せしめた組換もしくは合成 的に生成したI、ol p lb又は天然精製Lol p Ibタンパク質の抗 原性ペプチド、あるいは単離せしめたLol p Ibタンパク質又は単離せし めた天然精製Lol plbIbタンパク質血液における成分(例えば抗体、T 細胞、B細胞)がこれらのペプチド又はタンパク質と結合するのに適切な条件の もとて組合わせ、次いでかかる結合の生した度合いを決定することにより行うこ とができる。結合の生じた度合いは例えばT細胞機能、T細胞増殖、B細胞機能 、又は血液中に存在している抗体に対するタンパク質又はそのフラグメント、あ るいはその誘導体もしくは同族体の結合性あるいはそれらの組合を評価すること によって決定できる。
更ニ、はそ麦花粉に対する哺乳動物の感受性は、哺乳動物におけるアレルギ一応 答を刺激するようにLot p Ib科に属する少なくとも1種のほそ麦花粉ア レルゲンを十分な量て哺乳動物に投与し、次いでほそ麦花粉アレルゲンに対する この哺乳動物におけるアレルギ一応答の発生を決定することによって決定できつ る。本発明のこの観点において用いられるほそ麦花粉アレルゲン、そのフラグメ ント又は誘導体もしくは同族体は組換又は合成的に生成できうる。精製天然Lo l p Ibタンパク質又はそのフラグメントが組換又は合成的に生成されたL ol p lbもしくはそのフラグメントに代わってほそ麦に対する哺乳動物の 感受性を決定する上記の方法に用いられることができる。
本発明の任意の態様において用いられるDNAは本明細書に記載の通りに獲得さ れ、又はそうでなければ本明細書に示している配列全体又は一部を有する任意の オリゴデオキシヌクレオチド配列又はその機能的同等物であってよい。かかるオ リゴデオキシヌクレオチド配列は公知の技術を利用して化学的又は機械的に生成 されうる。オリゴヌクレオチド配列の機能的同等物はl)図3b及び3 c ( Lol I)Ib、I)の配列(又は対応の配列領域)もしくはそのフラグメン トがハイブリダイズする又は図10a及び1Ob(Lol p Ib、2 )の 配列(又は対応の配列領域)もしくはそのフラグメントがハイブリダイズする相 補性オリゴヌクレオチドにハイブリダイズ可能な配列、あるいは2)図3b及び 3C又は図10a及びlObの核酸配列に相補性を配列(又は対応の配列領域) 、並びに/あるいは図3b及び3C又は図10a及び10bの核酸配列の配列( 又は対応の配列領域)によりコードされる生成物と同一の機能特性を有する生成 物(例えばポリペプチド又はペプチド)をコードする配列、であるものである。
機能的同等物かl又は複数の基準に合うものでなくてはならないかとうかは、そ の利用に依存するであろう(例えば、もしそれがオリゴプローブとしてのみ利用 されるなら、それは第1又は第2基準に合うだけてよく、そしてもしそれがLo t p lbを生成するために利用されるなら、そt]は第3基準に合うだけで よい)。
1.、ol p lb、l又は[、ol、 p Ib、2を含むLol pIb  cDNA (又はそれが転写されるmRNA)又はその領域を、任意の種類又 はタイプの植物における類似の配列を同定するために、それ故、Lol、 p  Ib cDNA又はmRNA又はその領域、例えばイネ科(Poaceae)の 植物のア[/ルゲンに由来するDNAに低緊縮条件のもとてハイブリダイズする ほど十分な相同性を存する配列を同定又は「鈎り出す」のに利用できる。」−分 なる相同性(一般に40%以上)を有する配列は本明細書に記載の方法を利用し て更なる評価のために選択できつる。他方、高緊縮条件を利用することができる 。この状況においては、本発明のDNAはその他のタイプの植物、好ましくは近 縁の科、属する種における、Lol p tbのアミノ酸配列と類似のそれを存 するポリペプチドをコードする配列を同定するために、それ故その他の種におけ るアレルゲンを同定するのに利用できうる。従って、本発明のLol p Ib だけでなく、本発明のDNAにハイブリダイズするDNAによりコードされるそ の他のアレルゲンも含む。
本発明は更に、1、of p Ib、I又はLol p lb、2又はフラグメ ント、又はその誘導体もしくは同族体を含むLol p Ibに免疫学的に関連 する単離せしめたアレルゲン性タンパク質又はそのフラグメントを含み、それら の単離は例えば抗体交差反応性(ここで単離されたアレルゲン性タンパク質又は そのフラグメントは本発明のタンパク質及びペプチドに対して特異的な抗体に結 合可能である)又はT細胞交差反応性(ここで単離されたアレルゲン性タンパク 質又はそのフラグメントは本発明のタンパク質及びペプチドに対して特異的なT 細胞を刺激可能である)による。
他の者による研究は、高投与量のアレルゲンが一般に良好な結果(即ち、最良の 症状軽減)をもたらすことを示している。しかしながら、多くの人は大量のアレ ルゲン投与に耐えることができず、その理由はアレルゲンに対するアレルギー反 応にある。天然アレルゲンの改良は、対応の天然アレルゲンと同−又はそれより 高い治療的性質を存するがしかし低い副作用(特にアナフィラキンー反応)を有 する改良ペプチドは改良アレルゲンが生成されつるようにデザインされうる。こ れらは例えば、本発明のタンパク質もしくはペプチド(例えば、Lol p l b、1又はLol p Ib、2又は精製天然Lol p Ibを含むLol  p Ibのアミノ酸配列全体又はその一部を有するもの)、又は改良タンパク質 もしくはペプチド、又はタンパク質もしくはペプチド類似体でありうる。本発明 のタンパク質又はペプチドの構造は、例えば可溶性の上昇、治療的もしくは予防 的効果の上昇、又は安定性(例えば生体外での棚寿命及びインビボでのタンパク 質分解)の目的のために改良されうる。改良タンパク質又はペプチドは、免疫原 性を改質するために、及び/又はアレルゲン性を下げるために例えばアミノ酸の 置換、欠失又は付加によりアミノ酸が変更されて、又は同一の目的のために成分 が加えられて生成されていてよい。
従って、本発明は、はそ麦花粉感受性個体に投与したときにほそ麦花粉に対する 個体のアレルギ一応答を引き下げる、改良はそ麦花粉タンパク質アレルゲンを提 供する。好ましい改良はそ麦花粉タンパク質アレルゲンには、改良Lol p  lb、1タンパク質又はその誘導体もしくは同族体、及び改良Lol p Ib 、2タンパク質又はその誘導体もしくは同族体が含まれる。本発明はまたほそ麦 花粉感受性個体に投与したときに、はそ麦花粉に対する個体のアレルギ一応答を 引き下げるほそ麦花粉タンパク質アレルゲンの少なくともl改良フラグメントを 提供する。好ましくは、かかる改良フラグメントはLolpIb、Iタンパク質 又はその誘導体もしくは同族体の又はLol p lb、2タンパク質又はその 誘導体もしくは同族体の少なくとも1改質フラグメントである。
Lol p lb、! もしくはLot p lb、2又は精製天然Lol p  lbのタンパク質又はペプチドは、例えばA、 5ehonとその共同研究者 のポリエチレングリコール法を利用して改良できつる。Wieら、(1981) Int、 Arch、 AIlergy Appl、 In+munology 、 64 : 84−99゜Lol p I!1.1もしくは]、ol p [ b、2又は精製天然Lol p Ibのタンパク質又はペプチドの改良には、還 元/アルキル化(Tarr (1986) : Methods ofProt ein Microcharaterization、J、E、5ilver編 、Humana Press。
C11fton、 NJ、頁155−194) ;アシル化(Tarr、前掲) ;エステル化(Ta、rr、前掲):適当な担体への化学カップリング(Mis hell andShi igi編、5elected Methods in  celluar Immunology、WI(Freeman。
San Francisco、C^:米国特許第4.939.239号);又は 温和ホルマリン処理(Marsh(+971)Int、Arch、 AIler gy Appl、Immunol、 41 : 199−215)も含まれうる 。
タンパク質又はペプチドの改良のその他の例はジスルフィド結合を介する脱鉱化 を最少限とするため好ましくはアラニン、セリン、スレオニン、ロイシン又はグ ルタミン酸によるシスティン残基の置換である。本発明のペプチドの改良の他の 例はアミノ酸側鎖の化学的改良又はペプチドの環化による。
安定性及び/又は反応性を高めるために、本発明のタンパク質又はペプチドは天 然対立形質バリエーションに由来して、タンパク質アレルゲンのアミノ酸配列の 中に1又は複数の冬型性を含ませるように改質されることもてきうる。更に、本 発明の範囲に属する改良タンパク質又はペプチドを生成するためにD−アミノ酸 、非天然アミノ酸又は非アミノ酸類似体を置換又は付加してよい。
天然Lol p Ibは当業界に公知の貫用の方法、例えば5copes、 R ,K。
(1987)Projein Purification、Pr1nciple s and Practice、 ”Ic 2版、Springer−Verl ag、New York、New Yorkにおける方法を利用して精製できる 。適切な方法にはイオン交換クロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー 、電気泳動、限外濾過、等電点電気泳動及び天然Lol p Ibに特異的な抗 体を利用する免疫収着クロマトグラフィーが含まれる。等電点電気泳動及びSD S −PAGEによる天然Lol p Ibの精製が実施例2の中に記載しであ る。
Lol p Ib、I及びLol p Ib、2をコードするcDNAのクロー ニングは、はそ麦花粉感受性患者に由来する特異的なモノクローナル抗体及び特 異的な血清1gHの両方を利用する、ラムダ−gtl+ファージで形質転換せし めたエッシェリヒア コリ(Escherichia coli) 1.ニーよ り発現されたタレバク質の認識を基礎とする。かかる2種類のクローンを+2R 及び19Rと命名した。また、利用したモノクローナル抗体はMAbs3.2  、FMCA7(12゜3)、21.3及びFMCAl(40,I)とした(Ka hn& Marsh(1986)Molec、Immunol、23 : 12 81−1288 ; Singh & Knox(1985)Internat ional Archives of Allergy and Applie d Immunology 78゜300−304 ; Smart ら(+9 83)International Archives of Allergy and Applied Immunology72243−248)。Lol  p lb、I及びLol p Ib、2のクローニングの詳細を実施例の中に 示す。
課題のタンパク質のアレルゲン性質は、アレルギー患者の血清の中で高レベルで 存在しているレアギン性1gE抗体へのその結合性によっである程度特性化しで ある。アレルギータンパク賃上のエピトープへのIgE結合は色素形成アッセイ において試験でき、それにおいて固相支持体上に固定化されたアレルゲンは(1 )アレルギー患者血清: (2)酵素ラベル化抗−IgE抗体の中での順々のイ ンキュベーションによって識別化されうる。
本発明の別の観点は草の種の花粉に由来するアレルギー活性を示すタンパク質を コードするDNA配列を含んで成る組換ベクターに関する。より詳しくは、この 草の種はイネ科(グラミネア(Gramineae) )に属し、そしてもっと 詳しくは、ドクムギ(Lolium)Elに属する。更により詳しくは、このア レルゲン性タンパク質はボッムギ花粉のLol p lbタンパク質に対する抗 体と免疫交差反応性であるとに特徴付けられている。
ウシノケグサ(Pooid;festucoid)草類、グループ10コムギ属 :スズメノチャヒキ(Br& inermis、smooth broom);  シバムギ(Agrop−yron repens、English couc h) ;カモジグザ(A、cristatum) ;ライムギ(Secale  cereale、rye);パンコムギ(Triticum aestivm) 麦。グループ2.イチゴシナギ属ニオーチャードグラス(Dactylis g lomerata。
orchard grass of cocksfoot);ヒロハノウシノケ グサ(Festuca cla−tior、meadow fesuce);ボ ッムギ(Lolium perenne、perennial ryegra− ss) ;ネズミムギ(L、multiflorum、 Italian ry egrass);ナガハグサ(Poapratensis、Kentucky  bluegrass);イチゴツナギ(P、 compressa。
flattened meadow grass);エンバク(Avena 5 ativa、oat);シラゲガヤ(Holcus 1anatus、velv et grass又はYorkshire fog); ハルガヤ(Antho xanthum odoratum、sweet vernal grass) ;オオカニツリ(Arr−henatherum elatius、oat g rass);コヌカグサ(Agrostis alba、 redtop) ; オオアワガエリ(Phleum pratense、 timothy);フサ ヨシ(Phala−ris arundinacea、 reed canar y grass) eキビ属草類(Panicoidgrass) ;バヒアグ ラス(Paspalum notatum、Bahia grass);メリケ ンカルカヤ属草類(Andropoqonoid grasses) :セイバ ンモロコシ(Sorghum halepensis、Johnson gra ss)。
Lol p [b 、その少なくともlフラグメント又はその誘導体の製造のた めに様々な発現ベクターを構築することができる。従って、本発明の更なる観点 はほそ麦(Lolium pernne、 L、 )の花粉のアレルギー性タン パク質Lot pIb 、又はその誘導体もしくは同族体をコードするDNA配 列を含んで成る組換ベクターを提供する。より詳しくは、本発明は真核又は原核 系の複製起点、検出マーカー、LoI p [b斜横成員又はその誘導体もしく は同族体、あるいはLol p rb科構成員又はその誘導体もしくは同族体に 対する抗体と交差反応性のアレルギー性タンパク質をコードするDNA配列、及 び任意的にLol p rb科構成員の転写を誘発させることの可能なプロモー ター配列を含んで成る組換DNA分子に関する。
本発明はまたほそ麦花粉タンパク質のプロモーター、特にLol p [b遺伝 子、例えばLol p Ib、1及びLol p Ib、2をコードする遺伝子 のプロモーターにまで及ぶ。このプロモーターはLot p Ib遺伝子発現を 発展的に調節し、そしてこれは器官、即ち、花粉特異性である。本明細書で使用 している発展的調節とは、特定の形質、この場合においては植物のライフサイク ル中の一定の段階中での花粉におけるアレルゲン性タンパク質の発現及び他の段 階中での非発現を意味する。従って、Lol p Ibプロモーターは、Lot  p Ib又は任意のその他の遺伝子又はそれに関連するヌクレオチド配列の発 現を、花粉の発育中のみに可能とするのに極めて有用である。当業者は花粉形成 中の特定の形質の選択的な発現におけるかかるプロモーターの重要性を直ちに認 識するであろう。
従って、本発明は花粉の発育又は機能を阻害し、それ故イネ科の植物、そして特 にボッムギにおいて核雄不稔性(nuclear male 5ter−ili ty)を誘発せしめる方法を提供し、この方法は下記の段階:a)組換DNA分 子であってその上に載っているほそ麦プロモーター配列又はその同族体もしくは 縮重体及びイネ科に由来する細胞の中で有害な機能を有するポリペプチドをコー ドするヌクレオチド配列を含んで成る分子を保有する植物を発育させ(前記ヌク レオチド配列は前記プロモーターより転写可能であり、そして前記組換DNA分 子は花粉生産細胞の中に安定的に含まれている)、次いでb)前記植物を、前記 プロモーターから前記ヌクレオチド配列の発現を引き起こさせるよう、その発育 段階にとって十分な条件及び時間にわたって成長させ、これにより花粉形成が阻 害されるか又は前記花粉が不活性されるように前記花粉生産細胞の中で有害な機 能を有するポリペプチドを生産させること:を含んで成る。
組換DNA分子を植物細胞の中に導入するためよく樹立された方法が存在し、例 えばアゲロバクチリア(Agrobacterium)プラスミド及びエレクト ロポレーションかとりわけ利用される。ポリペプチドに関する「有害な機能」と は、細胞増殖を阻害する、細胞の溶解を引き起こす、又は細胞における様々な機 能を阻害して、細胞の正常な機能を阻止するであろう前記ポリペプチドの特徴を 意味する。この場合、有害な機能を有する致死的遺伝子構築体が考慮され、これ は花粉形成を阻害又は阻止し、それ故雄不稔性植物をもたらす。かかる[致死的 遺伝子Jはいろいろな分子のなかでとりわけ酵素、酵素インヒビター及び/又は 毒性ポリペプチドをコードしつる。他方、この致死遺伝子はmRNAの特定の種 であってその翻訳生成物が花粉の発育にとって不可決であるものの翻訳を阻害す ることの可能なアンチセンスRNAをコードしつる。
雄不稔性植物はバイブリド穀類変種を開発するうえで特に有用である。
Lol p Ibプロモーターはプロモータープローブベクター、 「染色体歩 行」及びSlヌクレアーゼ地図化、並びに転写開始部位の上流のDNAのンーケ ンシングの利用を含む任意の数の手順によってほそ麦ゲノムDNAから単離可能 である。
従って、本発明は組換DNA分子であって、この分子の上に載っているほそ麦花 粉プロモーター配列、そして特にLol p Ib科構成員、又はその同族体も しくは縮重体をコードする遺伝子にとってのプロモーターを含んで成り、そして 前記プロモーターの下流に1又は複数の制限エンドヌクレアーゼを有しており、 これによりl又は複数のこれらの部位の中に挿入されたヌクレオチド配列が正し い解読枠において転写可能であり、それ故発育的に調節された花粉特異性発現ベ クターである組換DNA分子を提供する。本明細書で使用する「正しい解読枠j とは「相中(in phase) Jと同じ意味を存する。
上述のDNA分子がその上に選別マーカー、例えば抗生物質又はその他の薬剤耐 性遺伝子、例えばアンピシリン、カーペニシリン、テトラサイクリン、ストレプ トマイシンに対する耐性をコードする遺伝子を含むことも好ましい。この組換分 子は更に原核及び/又は真核細胞における安定な遺伝のための手段を更に含んで 成るであろう。
これは発現ベクターについて以降で説明するように前記組換分子が真核及び/又 は原核系複製起点を保有することによって達成されつる。
他方、この組換分子は宿主細胞ゲノムへの組込みのための手段を保育することが あり、これにより前記組換分子の複製が前記宿主細胞ゲノムの複製と同時進行す ることが可能となる。好ましい原核宿主の例にはε、ココリバチルス(Bacj  1lus)及びシュードモナス(Pseud−omonas)がとりわけ含ま れる。好ましい原核宿主には酵母及び菌類、昆虫、哺乳動物及び植物に由来する 細胞が含まれる。更により好ましい宿主細胞はイネ科の植物、そして特にドクム ギ属の植物、例えばボッムギの植物である。好ましい態様に従い、Lol p  lb遺伝子プロモーターとそれに対応して位置する有害な機能をコードする遺伝 子は、イネ科又はボッムギに由来の植物の細胞のゲノムの中に組込まれることの 可能な組換DNA分子により保存されるであろう。がかる組換DNA分子は前述 の細胞に例えばエレクトロポレーシヨンによって移入される。実際には、前記細 胞はカルス由来細胞である。
前記組換DNA分子で形質転換された前記カルス由来細胞はこれにより完全植物 の中へと再生されることが可能となる。全体植物のライフサイクルの花粉発育段 階に入ったそれは、1.、ol p Ib遺伝子プロモーターの機能化、ぞれ故 有害機能をコードする遺伝子の発現を可能とする。従って、花粉発育は阻害又は 阻止され、そしてそれより核緩不稔性植物が得られる。
他方、Lol p Ibプロモーターは好都合な機能、例えばサイト力仁二ンを 有する遺伝子の発現をもたらすであろう。かかる組換DNA分子の全てが本発明 に包括される。
本発明は、国際特許用!i PCT/AU89100123号に記載の方法に従 って生成された、Lol p lb又は組換もしくは合成的に生成されたLol  p Ibもしくは精製天然Lol p Ibの少なくとも1フラグメントに対 するモノクローナル及びポリクローナル抗体、並びにその中に説明しであるイム ノアッセイ及びテストキットにおけるそれらの利用に及ぶ。
Lol p Ibクローンに関するeDNAライブラリーをスクリーンする本研 究において利用したモノクローナル抗体は様々な近縁草種の花粉由来のアレルゲ ン性タンパク質と交差反応性を示した。このことは、これらの花粉により生成さ れたアレルゲン性タンパク質と、1、of p Ibタンパク質アレルゲンとの 間での相同性を示唆し、全ての近緑草類への本発明の応用性を裏付けている。本 発明はまた、組換Lol p Ibタンパク質アレルゲン、並びにその化学合成 誘導体を含むその誘導体、同族体及び免疫学的関連物に関する。下記の説明にお いて、Lol p lbタンパク質アレルゲンについての言及はその誘導体、同 族体及び免疫学的関連物、並びにそれらの化学合成誘導体を含んでいる。下記の 説明は精製Lol p fb並びにそのフラグメント、誘導体及び同族体に対し て特異的な抗体も含む。かかる抗体は特に治療的又は診断的手法のモニターの際 の、及び組換又は合成的に生成したLol p Ib科構成員又は天然Lol  p Ibの精製におけるLol pIbタンパク質アレルゲンについての検出ア ッセイ(イムノアッセイ)の開発において有用であると考えられる。これらの抗 体はモノクローナル又はポリクローナルであってよい。更に、本発明の範囲にお いて」二連の第1の抗体に対する任意の第2抗体(モノクローナル又はポリクロ ーナル)か含まれる。本発明は更に、検出アッセイにおける、及び例えば診断用 の又は投与した薬品製剤の効果をモニターするうえでのこれらの第1又は第2抗 体の使用を更に考慮している。更に、Lol p Ibタンパク質アレルゲンに 複合した任意の分子に対する抗体か本発明の範囲に含まれる。従って、l、of  p Ibタンパク質アレルゲンに対する抗体は、かかるLol p Ibタン パク質アレルゲン、又はそのアレルゲン部分、並びに任意の会合分子(例えば脂 質領域、キャリヤー分子、融合タンパク質等)に対する抗体を包括する。
本明細書で考慮しているLol p Ib科構成員又はそのフラグメントは精製 して抗体製造において利用される。ポリクローナル及びモノクローナル抗体の両 者は組換、合成又は天然Lol p Ibタンパク質料構成員による免疫によっ て獲得でき、モしてぃづれのタイプもイムノアッセイに有用である。両タイプの 血清を獲得する方法は当業界に公知である。ポリクローナル血清はあまり好まし くないが、適当な実験動物に有効量の精製Lol p Ib科構成員又はその抗 原性部分を注射し、この動物から血清を集め、次いで任意の公知の免疫収着技術 によって特異的な血清を単離することにより比較的簡単に調製できる。この方法 により生成した抗体は事実上あらゆるタイプのイムノアッセイに有用であるが、 それらは生成物の潜在的な不均質性のため一般にあまり好ましくない。
イムノアッセイにおけるモノクローナル抗体の利用はそれらを大量に、且つ均質 な生成物で製造できる能力のために極めて好ましい。
不死細胞系と免疫原調製品に対して感作せしめたリンパ球との融合に由来するモ ノクローナル抗体の生産のためのハイブリドーマ細胞系の製造は当業者に公知の 技術によって成し遂げられうる(例えばポリクローナル血清の調製とは異なり、 動物の選択はリンパ球と融合できる適切な不死細胞系の入手性に依存する。マウ ス及びラットがハイブリドーマ技術における選り抜きの動物であり、そして好適 に利用されている。ヒトも、適当な不死化ヒト(又は非ヒト)細胞系が入手でき るなら感作リンパ球にとっての起源として利用できる。本発明の目的のため、選 ばれた動物に約0.1mg〜約20mgの精製組換又は天然Lol p Ib又 はその一部分を注射することができる。
通常、注射物質はフロイントの完全アジュバントの中に乳化させておく。ブース ティング注射も必要でありうる。抗体生産の検定は適当なラベル化抗体による抗 血液の検査によって実施されつる。リンパ球は感作動物の牌謙又はリンパ腺を無 菌状態で取出すことにより獲得でき、次いて融合を実施する。他方、リンパ球は 例えばReading(1982)J、 Immunol、Methods53 : 261−291に記載の通りインビトロで刺激又は免疫することかできる。
融合に適切な数多くの細胞系が開発されており、そしてハイブリダイゼーショ〉 プロトコールにとっての任意の特定の細胞系の選択は数多くの基準、例えば増殖 特性の速さ、均質性、増殖培地の成分のためのその代謝欠陥、及び良好な融合頻 度についての能力により誘導される。
種内バイブリド、特に類似の株間でのバイブリドは種間融合より優れている。い くつかの細胞系が有用であり、それにはミエローマイムノグロブリンを分泌する 能力の損失について選ばれた突然変異体が含まれる。
細胞融合はウィルス、例えばニブスティン−バーもしくはセンダイウィルス、又 はポリエチレングリコールのいづれかにより誘発されうる。ポリエチレングリコ ール(PEG)は哺乳類体細胞の融合にとって最も効果的な試薬である。PEG 自体は細胞にとって毒性であり、従って融合を試み前にその生存性に及ぼす影響 について様々な濃度で検査すべきである。PEGの分子量域は1.000〜6. 000に変動しうる。それは食塩水又は無血清培地の中に約20%〜約70%( W/W)に希釈したときに最良の結果を供する。37”Cで約30秒間PEGに 暴露することが、ネズミ細胞を利用する本ケースにおいて好ましい。極端な温度 (即ち、約45°C)は回避し、そして融合系の各成分を融合前に37℃でブレ インキュベーションに付すことが有用でありうる。
リンパ球、対、悪性細胞の比は牌臓細胞間の細胞融合を回避するように最適化し 、そして約1.1〜約1:10が通常利用される。
有効に融合した細胞は当業界に公知の方法によってミエローマ細胞系から分離で きる。最も一般的、且つ好ましい方法は、ピポキサンチングアニンホスホリボシ ルトランスフェラーゼ(HGPPT)欠陥であり、バイブリドの増殖のみを可能 とするのに用いられるアミノプテリン−含有培地(これはI Xl0−’Mのヒ ボキサンチン、lXl0−’Mのアミノプテリン及び3 X 10−’Mのチミ ジンより一般的に成り、そしてHAT培地として一般に知られている)の中で増 殖しない悪性細胞系を選択することである。融合混合物は融合の直径又は24時 間経てHAT含有培養培地の中で増殖させてよい。供給スケジュールは通常1( AT培地の中で2週間維持し、次いでレギュラー培養培地又はヒボキサンチン、 チミジン含存培地を供給することを包括する。
増殖するコロニーを次に抗原調製品を認識する抗体の存在について検査する。ハ イブリドーマ抗体の検定は、抗原を固相支持体に結合させ、次いで推定抗体を含 むハイブリドーマ上溝液と反応させるアッセイを利用して実施できる。抗体の存 在は様々な・インジケーターを利用するrサンドイッチJ技術により検出されつ る。はとんどの一般的な方法がバイブリド増殖中に分泌される抗体の濃度の範囲 において、使用するのに十分に高感度である。
バイブリドのクローニングは選択培地の中での増殖の21〜23日目以降に実施 できる。クローニングは液相中での細胞限界希釈により、又は半固形アガロース の中で増殖する単一細胞を直接選別することにより実施できる。限界希釈に関し て、細胞懸濁物をlウェル当り1個のみの細胞を統計学的確率で存するように系 列的に希釈する。
アガロース技術に関して、バイブリドを供給細胞を含む下層の上の半固形上層の 中に植え込む。この上層からコロニーを拾い、そして事実上ウェルにまで移動さ せる。
抗体分泌性バイブリドは様々な組織培養フラスコの中で増殖でき、様々な抗体濃 度を有する上溝液をもたらす。より高めの濃度を得るために、バイブリドを動物 の中に移入して炎症腹水を獲得することができる。抗体含有腹水は腹膜腔内注射 の8〜12日後に回収できる。
この腹水は高めの濃度の抗体を含むが、しかし炎症腹水に由来するモノクローナ ル及びイムノグロブリンの両方を含む。従って抗体精製を例えばアフィニティー クロマトグラフィーにより実施してよい。
患者血清、植物又は哩乳類組織もしくは組織抽出物中の本明細書で考慮している Lol p Ibタンパク質又はそれに特異的な抗体の存在は上記の通りに調製 したモノクローナル又はポリクローナルのいづれかの抗体を利用して、事実上あ らゆるタイプのイムノアッセイにおいて検定できる。広範囲にわたるイムノアッ セイ技術が有用であり、これは米国特許第4.015.043号、第4.424 .279号及び第4、018.653号を参照することで理解できる。むろんこ れは一部位及び二部位又は「サンドイッチ」、非競合型のアッセイ、並びに伝統 的な競合結合アッセイを含む。サンドイッチアッセイはとりわけ最も有用であり 、且つ一般的に利用されているアッセイであり、そして本発明における利用に好 適である。数多くのバリエーションのサンドイッチアッセイ技術が存在し、そし て本発明に包括されることを意図している。簡潔すると典型的な前進アッセイに おいて、未ラベルの抗体を固相支持体に固定化し、次いで試験すべきサンプルを この結合分子と接触させる。抗体−抗原二次複合体の形成を可能とする十分なる 時間にわたる適当なインキュベーション時間の後、検出可能なソゲナルを供する ことの可能なリポータ−分子でラベル化された二次抗体を次に加えて、そして抗 体−抗原−ラベル化抗体(例えば抗体−Lol p Ibタンパク質−抗体)の 三次複合体の形成にとって十分な時間インキュベートする。任意の未反応物質は 洗い出し、そして抗原の存在をこのリポータ−分子により生ずるシグナルの観察 により決定する。この結果は識別可能なシグナルの簡単な観察により定性的とす るか、又は既知量のハブテンを含むコントロールサンプルとの比較により定量と するかのいづれでよい。前進アッセイにおけるバリエーションには、サンプルと ラベル化抗体を同時に結合抗体に加える同時アッセイ、又はラベル化抗体と試験 すべきサンプルをまず組合せ、インキュベートし、次いで結合抗体に同時に加え る逆(reverse)アッセイが含まれる。これらの技術は当業者に公知であ り、あらゆるわずかなバリエーションは容易に理解されるであろう。
下記の説明はLol p Ibを検出することを考慮しているが、これはLol  p Ibに対する抗体を検出するのにも同様に利用でき、従ってその十分なる 説明であることを意図している。典型的な前進サンドイッチアッセイにおいて、 本発明で考慮しているLol p Ib又はその抗原性部分に対する特異性を有 する第一抗体を固相表層に共有的に又は不動的(passively)のいづれ かで結合させる。この固相表層は典型的にはガラス又はポリマーであり、最も一 般的に利用されているポリマーはセルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、 ポリスチレン、ポリビニルクロリド又はポリプロピレンである。この固相支持体 はチューブ、ビーズ、マイクロプレートのディスクの形状、又はイムノアッセイ を実施するのに適切なその他の表層の形状であってよい。その結合工程は当業界 に公知であり、そして一般には架橋性共有結合又は物理的吸着より成り、ポリマ ー−抗体複合体は試験サンプルのための調製品の中で洗われる。次に試験すべき サンプルのアリコートを固相複合体に加え、そして抗体の中に存在している任意 のサブユニットの結合を可能とする十分な時間にわたって25°Cでインキュベ ートする。このインキュベーション時間は一般に約2〜・10分の範囲において 変えられるであろう。このインキュベーション時間の後、抗体サブユニット固相 を洗い、乾かし、そしてハブテンの部分に特異的な第二抗体とインキュベートす る。この第二抗体は、ハブテンへの第二抗体の結合を指標するのに用し)るリポ ータ−分子に結合されている。
本明細書に使用している「リポータ−分子Jとは、分子であってその化学的性質 により、抗原−結合抗体の検出を可能とする分析的に同定可能なシグナルを提供 する。検出は定性的又は定量的であってよい。このタイプのアッセイにおける最 も一般的に利用されているリポータ−分子は酵素、蛍光団又は放射性核種含存分 子(即ちラジオアイソトープ)である。酵素イムノアッセイの場合、酵素を第二 抗体に、一般にはグルタルアルデヒド又は過ヨウ素酸を介してコンジュゲートさ せる。しかしながら、既に周知の通り、当業者に既に有用である広範囲にわたる 様々なコンジュゲーション技術が存在している。一般的に使用されている酵素に はとりわけ西洋ワサビペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ベーターガ ラクトシダーゼ及びアルカリ性ホスファターゼが含まれる。特定の酵素と一緒に 利用すべき基質は対応の酵素による加水分解による検出可能な色調変化の発生に 関して一般的に選ばれる。例えば、p−ニトロフェニルホスフヱートはアルカリ 性ホスファターゼコンジュゲートと一緒に利用するのに適する。ペルオキシダー ゼコンジュゲートに関しては、1,2−フェニレンジアミン、5−アミノサルチ ル酸又はトルイジンが一般に利用されている。上述の発色性基質ではなく、蛍光 生成物をもたらす蛍光性基質を利用することも可能である。全てのケースにおい て、酵素ラベル化抗体を第一抗体ノ1ブテン複合体に加え、結合させ、次いで過 剰の試薬を洗い出す。次に適当な基質を含む溶液を抗体−抗原−抗体の三次複合 体に加える。この基質は第゛二抗体に結合している酵素と反応し、定性的に識別 できるシグナルを供し、これは通常光学的に更に定量することができ、サンプル 中に存在しているハブテンの量の表示を供する。「リポータ−分子Jは例えば赤 血球細胞又はラテックスビーズ等の細胞凝集又は凝集阻害の利用にも及ぶ。
他方、蛍光化合物、例えばフルオロセイン及びローダミンを、その結合能力を変 えることなく抗体に化学結合させることができる。
特定の波長の光によるイルミネーションによって活性化させたとき、蛍光団−ラ ベル化抗体は光エネルギーを吸収し、分子における励起状態を誘発し、光学穎微 鏡で目視検可能な特徴的な色調での光の放射が続く。EIAの場合、蛍光ラベル 化抗体を第−抗体−ハブテン複合体に結合させる。未結合の試薬を洗い出した後 、残っている三次複合体を適当な波長の光に暴露させ、観察されるフルオロセイ ンは課題のハブテンの存在を示唆する。イムノフルオロセンス及びEIA技術は 共に当業界において非常によく樹立されており、そして本方法にとって特に好ま しい。しかしながら、その他のリポータ−分子、例えばラジオアイソトープ、ケ ミルミネッセト又はバイオルミネッセント分子も利用できうる。熟練技術者にと って、その手順か必要な目的に合うのにとのようにすればよいかは容易に明らか となるであろう。以上は本発明の1.ol p Ibタンパク質を直接的又は間 接的(即ぢ、抗体を介して)に検出するのに利用できることも明らかであろう。
従って、本発明の一観点は、血清、組織抽出物、植物抽出物又はその他の生物流 体の中に存在している1、ol p ib又はその誘導体もしくは同族体、又は 前記1.ol p lbと免疫学的に反応性なアレルゲンタンパク質又はその誘 導体もしくは同族体を検出する方法を提供し、この方法は試験すべき前記血清、 抽出物又は流体を、前記I、01p Ibタンパク質と、アレルゲン性タンパク 質−抗体複合体が形成されるのに1分なる時間及び条件のもとで接触させ、次い で前記複合体を検出手段に付する段階を含んで成る。本発明はまた、血清又はそ の他の生物流体中の、イネ科(Gramineae)の花粉に由来するアレルゲ ン性タンパク質に対する抗体を検出する方法を提供し、この方法は前記血清又は 流体をLoi p Ibタンパク質又はその誘導体もしくは同族体、又はその抗 原性誘導体と、抗体−Lol p Ib複合体が形成されるのに十分なる時間及 び条件のもとで接触させ、次いて前記複合体を検出手段にけすることを含んで成 る。この後者の複合体はリポータ−分子の付加されているLol p Ibタン パク質により、又はリポータ−分子でラベル化された第二抗体の添加により検出 されつる。
従って、本発明は哺乳動物体液(例えば血清、組織抽出物、組織流体)、インビ トロ細胞培養上清液及び細胞リゼート中の、Lol p [b又はその誘導体、 同族体もしくは免疫学関連物に対する抗体についての迅速、且つ簡単なアッセイ のためのキットにも向けられる。このキットは抗原性成分に適合する第1容器、 及びLol p Ibに対する抗体を含むように適合された第2容器を受容する ように区画化されており、前記抗体は上述した検出可能シグナルを供することの 可能なリポータ−分子でラベル化されている。もしこのリポータ−分子が酵素な ら、前記酵素にとっての基質を含むように適用された第3容器が施されている。
課題のキットの典型的な用途において、試験すべきサンプルを第1容器の内容物 と、サンプルの中に存在しているならば抗体が前記第1容器の中のLol p  Ibタンパク質に結合する時間及び条件のもとで接触させる。もし第1容器のL ol p Ibタンパク質か試験流体中の抗体と結合したら、第2容器の抗体は 第二次複合体に結合して三次複合体を形成し、そしてこれらの抗体はリポータ− 分子でラベル化されているため、検出手段に付されたとき、この三次複合体は検 出される。従って、本発明の一観点はアレルゲン性質を存するタンパク質に対す る抗体の検出のためのキットであり、前記タンパク質はイネ科(Gramine ae)の花粉に由来しており、このキットは組換Lol p Ibタンパク質又 はその抗原性誘導体もしくは同族体又は精製天然Lol p Ibタンパク質又 はその抗原性誘導体もしくは同族体を含むように適合された第1容器、及びLo l p [b又はその誘導体もしくは同族体に対する抗体を含むように適合され た第2容器を受容するように区画化されており、前記抗体は検出可能シグナルを 供することの可能なリポータ−分子でラベル化されている。「リポータ−分子」 はラテックスビーズ上での赤血球細胞(RBC)の凝集を包括する。このキット において、リポータ−分子はラジオアイソトープ、酵素、蛍光分子、ケミルミネ ッセント分子、バイオルミネッセント分子又はRBCである。他方、このキット は検出可能なシグナルを供することの可能なリポータ−分子でラベルされた組換 Lol p Ib又はその抗原性誘導体もしくは同族体を含むように適合された 容器を含んで成る。
環境の中でのアレルゲンの存在のため、枯草熱及び季節性ぜん息は、薬理学及び 免疫学における進歩にもかかわらず、西洋諸国に顕著な罹病率及び社会経済の影 響を及ぼし続けている。抗ヒスタミン及びステロイドを含む有効な薬剤スペクト ルがアレルギー疾患の処置における向上をもたらしているが、それらは長期使用 にかかわる望ましくない副作用を有する。これらの問題のため、アレルギー疾患 の免疫療法において新たな課題が示されている。免疫療法はアレルギー反応に対 する患者の脱感作のための花粉アレルゲン抽出物の注射を包括する(Bousq uet、 & Michel(+989)Allergy C11n、 Imm unol。
Newsl : 7〜10)。残念ながら、アレルゲンとして利用される花粉調 製品は多価であり、そして品質が良くない。従って、 IgG応答を誘発させる ための使用濃度はしばしば高いが、しかしアナルフイラキシーを含む全身系反応 の誘発を通じて致死的となりうる。アレルゲンの配列に基づくクローン遺伝子生 成物又は合成ペプチドは治療にとってのより安全な媒体を供し、なぜならこれは 品質管理でき、特性化さねており、そして標準化されているからである。
症状の軽減に関する正確なメカニズムは仮説のままであり続けている。しかしな がら、本発明の組換、合成又は精製天然Lol p lb、又はその少なくとも lフラグメントを含んで成る調製品の、はそ受感受性個体への投与は、例えばL ol p lbに対するB細胞応答、Lol p Ibに対するT細胞応答、又 はLol p Ibに対するB細胞及びT細胞の両者の応答を改善せしめること により、はそ麦花粉アレルゲンに対するほそ麦花粉感受性個体のアレルギ一応答 を改善せしめるであろう。
現状、免疫療法はアレルギー学における最も頻繁に利用される処ことであり、一 方薬理療法は患者の一生にわたって実施されねばならない。免疫療法のために花 粉抽出物の付与された患者は処置の終了後4年間続く臨床的恩恵を受けた(Gr ammerら(+984) J、AllergYCl in、 Immunol 、 73 : 484−489)。
ヒトの集団におけるほそ麦花粉アレルゲンLol p ■及びLot Il m に対する免疫応答性は、組織適合性白血球抗原HLA −DR3と顕著に抗原表 示細胞のHLA−DR3コード化クラりIF la分子が他のアレルゲン上に存 在している類似のイムノドミナントT細胞/ra認識部位を認識しうることを意 味している。Lot p laはLol pI[及びLolp■の両者と、イム ノドミナントT細胞/Ia認識部位(YTTEGGTKSEVEDV IP)を 共有することで知られている(Friedhoffら、前掲)。
Lot p II及び■に応答するほとんどのアレルギー個体がLol p I aにも応答するか、その逆はない。従って、l、ol p IaはLol p  II又は■に存在しない固有のT細胞/Ia認識部位を有することが明らかであ る。更に、Lolpla、IF及び■で共有されている共通のT細胞/Ia認識 部位はLot p Ib、I又はLol p Ib、2の推定配列の中には示さ れていない。
従って、本発明は草類花粉に基づくアレルギーに対してヒトを脱感作せしめるた めのワクチンを開発するうえで有用な、 Lol p Ib科のタンパク質アレ ルゲン、 Lol、 p IaとLol p Ib、l との間での共通の抗原 性エピトープを含む誘導体を含むその誘導体、その同族体又は免疫学的関連物に 向けられている。
従って、本発明は草類花粉に対するヒトのアレルギーを脱感作させるための方法 を提供し、この方法は脱感作有効量のLol p Ib又は少なくとも1フラグ メント、又はその誘導体、同族体もしくは免疫学的関連物を前記ヒトに、草類花 粉に対するこのヒトの脱感作を及ぼすのに十分な時間及び条件のもとで投与する ことを含んで成る。
本発明は更に、はそ麦花粉に感受性な哺乳動物中のかかる花粉に対する感受性を 処置する方法を提供し、この方法はこの哺乳動物に治療的に有効な量の本発明の 治療組成物を投与することを含んで成る。本発明は更にほそ麦花粉アレルゲン又 はほそ麦花粉アレルゲンと免疫学的に交差反応性なアレルゲンに対する感受性を 処置する方法を提供し、この方法は哺乳動物に治療的に有効な量の本発明の前記 タンパク質調製品を投与することを含んで成る。
本発明のペプチド及びタンパク質の利用を通じて、両立された、よく規定された 組成及び生物活性の調製品を作ることができ、そして治療目的のために投与され うる(例えば、はそ麦植物の花粉に対するほそ麦感受性個体のアレルギ一応答を 改善せしめる)。かかるペプチド又はタンパク質の投与は、例えばLol p  Ibアレルゲンに対するB細胞応答、Lol p Ibに対するT細胞応答、又 はその両者の改善せしめうる。精製ペプチドは、はそ麦アレルギーの免疫療法の メカニズムを研究するため、及び免疫療法において有用な改良誘導体又は類似体 をデザインするためにも利用されつる。
従って、本発明は、治療的に有効な量のLol p rb又はその誘導体、同族 体もしくは免疫学的関連物、並びに1又は数種の薬理学的に許容されている担体 及び/又は希釈剤を含んで成る薬理学組成物を提供する。Lol p Tbを含 んで成る薬理学組成物の活性成分は例えば特定ケースに依存する量で投与したと きのほそ麦花粉に対するヒトアレルギーの脱感作において、優れた治療活性を示 すと考えられる。例えば、日当り、体重キログラム当り約0.5μg〜約20m gを投与することができる。投与量は最適な治療応答が供されるように調節され つる。例えば、毎日数回に分けて投与してよく、又はその投与は治療亭状により 比率幻滅じられうる。該活性化合物は常用の方法、例えば経口、静脈内(この場 合水溶性)、筋肉内、皮下、鼻口内、皮肉もしくは半割ルート又は移植(例えば 遅延放出性分子を利用して)により投与されつる。投与のルートに依存して、本 発明の薬理学組成物を構成する活性成分はこの成分を酵素、酸及びこの成分を不 活性化せしめうるその他の自然の条件の作用から守皐るための材料の中でコート されている必要がありうる。例えば、Lol p Ibは酵素インヒビターと一 緒に投与されるアジュバントにおいて、又はリポソームにおいて投与されうる。
アジュバントは広域な意味において使用され、そして任意の免疫刺激性化合物、 例えばインターフェロンが含まれる。本明細書で考慮しているアジュバントには レソルシノール、非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレンオレイルエ ーテル及びn−ヘキサデシルポリエチレンエーテルが含まれる。酵素インヒビタ ーには膵臓トリプシンが含まれる。リポソームには水中油中水CGFエマルショ ン及び常用のリポソームが含まれる。T細胞アネルギーを誘発せしめる目的のた め、該薬理学組成物は非免疫原状態(例えばアジュバントを含まない状態)で投 与されるのが好ましい。
該活性化合物は腸管外的又は非腸管外的に投与もされうる。分散体はグリセロー ル、液状ポリエチレングリコール及びその混合物、及び油中の中で調製もされつ る。保管及び使用の通常の条件のもとで、これらの調製品は微生物の増殖を防ぐ ために防腐剤を含む。
注射使用に適切な薬理形態には無菌水性溶液(この場合水溶性)又は分散体、及 び即度分散体の無菌粉末が含まれる。全てのケースにおいて、この形態は無菌で なくてはならず、そして容易な注入性があるほどに流動性でなくてはならない。
それは製造及び保管の条件のもとて安定でなくてはならず、そして微生物、例え ば細菌及び菌類の汚染作用に対して保護されていなくてはならない。その担体は 溶媒であるか、又は分散媒体であって例えば水、エタノール、ポリオール(例え ばグリセロール、ポリプロピレングリコール及び液状ポリエチレングリコール等 )、適当なそれらの混合物及び植物油を含むものであってよい。適度な流動性は 例えばレシチンのようなコーティングの利用により、分散体の場合は所望の粒径 の維持により、及び界面活性剤の使用により維持できうる。微生物の作用の保護 は様々な抗菌及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、 ソルビン酸、チメロザール(thimerosal)等によってもたらされうる 。数多くの場合、等張剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含ませることが好まし いであろう。注射用組成物の長期吸収は吸収を遅らせる試薬の組成物、例えばモ ノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの組成物の利用によりもたらされつる 。
滅菌注射用溶液は必要量の活性化合物を、適当な溶媒の中に、上記した必要な様 々なその他の成分と一緒に含ませ、次いて滅菌濾過することによって調製される 。一般に、分散体は様々な滅菌活性成分を、塩基性分散媒質及びその他の必要な 」1記の成分を含む滅菌媒体の中に含ませることによって調製される。滅菌注射 用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、好適な調製方法は真空乾燥及び凍結乾燥 技術であり、これは予め滅菌濾過した溶液に由来する活性成分と任意の追加の所 望成分の粉末をもたらす。
少なくとも1種のLot p Ib科構成員又はその少なくとも1フラグメント が上記の通りに適当に保護されているとき、この活性成分は例えば不活性希釈剤 と一緒に、もしくは同化性食用担体と一緒に経口投与されるか、又はそれはハー ドもしくはソフトシェルゼラチンカプセルの中に密閉されているか、又はそれは 錠剤へと圧搾されているか、又は栄養食品に直接一体化されて投与されつる。経 口治療投与に関して、この活性化合物には賦形剤が一体化されてよく、そして消 化性錠剤、糖衣錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁物、シロップ、ウェ ーハー等の形態で使用されつる。かかる組成物及び調製品は少なくとも1重量% の活性化合物を含むべきである。
この組成物及び調製品のパーセンテーゼはむろん約5〜80重量%単位を含んで よく、そしてそれは好都合でありうる。かかる治療的に有効な組成物中の活性化 合物の量は適切な投与量が獲得されるであろう量である。本発明にかかわる好ま しい組成物又は調製品は経口投与単位形態が約10μg〜2000mgの活性成 分を含むように調製される。
錠剤、トローチ、ビル、カプセル等は下記のものも含みうる:バインダー、例え ばガムトラガカンス、アカシア、コーンスターチ又はゼラヂン;賦形剤、例えば リン酸二カルシウム;崩壊剤、例えばコーンスターチ、ポテトスターチ、アルギ ン酸等、潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム;及び甘味料、例えばスクロ ース、ラクトースもしくはサッカリンを加えてよく、又は風味料、例えばペパー ミント、ウィンターグリーン油又はチェリー風味料を加えてよい。
その投与単位形態がカプセルのとき、それは上記のタイプの材料の他に、液状担 体を含んでよい。様々なその他の材料がコーティングどして、又はそうでなけれ ばこの投与単位の物理形態を変えるように存在していてよい。例えば、錠剤、ビ ル又はカプセルにシェラツク、糖又はその両者をコートしてよい。シロップ又は エリキシルは該活性化合物、甘味料としてのスクロース、防腐剤としてのメチル 及びプロピルパラベン、着色料及び風味料、例えばチェリー又はオレンジフレー バーを含んでよい。むろん、任意の投与単位形態を調製するうえで使用される任 意の材料は薬理学的に純粋であり、且つ使用量において実質的に無毒であるべき である。更に、該活性化合物は持続放出型調製品及び製剤の中に含ませてよい。
本明細書で用いる[薬理学的に許容されている担体及び/又は希釈剤]には、あ らゆる溶媒、分散媒質、コーティング、抗菌及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延 剤等が含まれる。薬理活性物質のためのかかる媒質及び試薬の利用は当業界に公 知である。任意の常用の媒質又は試薬が該活性成分と非適合性でない限り、治療 的組成物におけるその利用は考慮される。補助活性成分も本組成物の中に含ませ てよい。
投与し易い及び均一な投与量のための投与単位形態において非経口組成物を配合 することが特に好都合である。本明細書で用いている投与単位形態とは処置すべ き哺乳動物対象体にとっての単位的な投与に適合した物理的に独立した単位を意 味する。各単位は、必要とされる薬理担体と一緒に所望の治療効果を供するよう に計算された予め決定された量の活性物質を含む。本発明の新規な投与単位形態 についての仕様は、(1)活性物質の固有の特徴及び達成すべき特定の治療効果 、並びに(b)身体の健康が本明細に詳しく開示されている通りに損われている 疾患症状を有する生体対象体における疾患の処置のためにかかる活性物質を配合 する当業界における固有の拘束により指定され、且つ直接依存する。
該主要活性成分は前記に開示した投与単位形態において適当な薬理学的に許容さ れている担体と共に有効な量で好適、且つ有効な投与のために配合される。投与 単位形態は例えば、約loμg〜約2.000mgの範囲する量の主要活性化合 物を含みつる。比率で表わすと、この活性化合物は約10μg〜約2.000  mg/担体m1で一般に存在している。補助活性成分を含む組成物の場合、その 投与量は前記成分の投与の用量及び方法を参考にして決定される。
本発明を下記の限定でない図面及び実施例により更に説明する。
実施例 粉のポリアデニル化mRNAより調製した(Beall & Mitchell (1986)J、1mmuno1. Methods 86: 217−223 )。このライブラリーをまずモノクローナル抗体(MAb)FMC−^1(40 ,1)でスクリーンした(図1a)。
フェノール法(Herrin and Michaels(1984)Plan t Mo1.Biol、Rep、。
2:24−28)によって成熟はそ麦花粉から単離したポリ(A“) mRNA をベクターラムダ−gtll中のcDNAライブラリーを構築するために用いた 。次にこのライブラリーを抗体プローブでスクリーンし、グループIタンパク質 を発現する配列を検定した。3X10’の組換ファージのトランスフェクトされ たε、ココリ1090をプレートし、そして42°Cで3hインキユベートした 。このプレートに10mmのIPTGに予め浸しておいたドライ132 mmニ トロセルロース(NC)をかぶせ、そして37°Cに移した。3hのインキュベ ーション後、これらのフィルターを慎重に剥し、そしてフィルター当り20m1 のMTBS (10%W/Vの脱脂粉乳、50mmのトリス−HCl 、 pH 7,6,150mMのNaC1)中で室温で30m1nインキユベートした。第 2セツトのNCフィルターをファージプレートの上に置き、モして3hのインキ ュベーションの後、上記の通りに処理した。両セットのNCフィルターを、プラ ークに対するMAbの結合性について、Huynhら(1985)DNA Cl oning、 a practicalapproach、Glover、 D 、M、(編)第1巻、頁49〜78、IRI Press、0xford。
Englandに記載の方法によって試験した。抗体陽性プラークを拾い、精製 し、次いて再プレートに付し、そしてプローブに対する結合性について試験した 。陽性クローンをプラーク精製し、そしてほそ麦花粉アレルギ一対象体に由来す る血清を用いてIgE結合性について試験した。1日クローンが、Lol pI 特異的Mab及び+gE抗体により認識されるタンパク質をコードするものとし て選ばれた(表1)。
最大のcDNAクローンであってサイズが1.2kbであり、はそ麦アレルゲン タンパク質を発現するものを、更なる特性化及びシーケンシングのためにまず選 び、そしてクローンラムダ−12Rと命名した(図はそ麦のグループ■アレルゲ ンを発現するcDNAクローンの特徴3 + + + 600 4 + + + 800 1O−− 十十 最大結合 −二結合なし Mab 12.3はクローン1.2RによりコードされるLol p Ib、l に対して高い親和力を示した。
[gE及びMAbの特異性をほそ麦花粉タンパク質抽出物のイムノプロット分析 により試験した(図1b)。
可溶性タンパク質を氷上のPBS(10mMのリン酸ナトリウム中150 mM のNaCl、pH7,2)の中で3h強く撹拌することによりほそ麦花粉がら抽 出した。花粉を溶液から遠心分離し、そして抽出タンパク質をバイオラッドアッ セイを利用して標準化せしめた。レーン当り120μgのタンパク質を、10− 15%W/Vの5DS−ポリアクリルアミドゲルの上で還元条件のもとて電気泳 動させた。タンパク質をNCフィルターにエレクトロプロットし、そしてそのプ ロットを1O%W/Vの脱脂粉乳を含むTBS(10mMのトリス、150 m MのNaCl、pH7,9)でブロックした。そのプロットをストリップに切り 、そしてそれぞれを様々なプローブで処理した: MAりは1%のBSAを含む TBSの中で1゜1000に希釈しておいた。はそ麦花粉に対して高いRAST 評点を有する少なくとも4人の患者から集めた血清をプールし、そしてIgE結 合のためにTBS/ 1%w/v BSAの中で1.5に希釈して用いた。西洋 のワサビペルオキシダーゼコンジュゲート化第二抗体を利用しくDakopat ts、Glostrup、Demark) 、そして洗浄後、結合を4−クロa −1−ナフトール(Biorad、 Richmond、CA)及びH80,で 識別化させた。
イムノプロットをほそ麦花粉アレルギー個体由来のプール血清の中でインキュベ ーションすると、28〜35kDの領域にわたって強いIgE結合が観察された 。この研究において用いたMAb 、3.2 、 +2.3゜21.3及び40 .1は既に部分的に特性化されている(Kahn and Marsh(198 6)Molec、 Immunol、23 : 1281−288 ; Sin gh and Knox(+985)Intl、 Arch、 Allergy  and Applied、 Immunol、 78: 300−304 ; Smart ら(+983)Intl、Arch、 Allergy and  Applied Immunology、72 :243−248)。MAb3 .2.21.3及び40.1は28〜35kD領域におけるタンパク質と強い反 応を示した。Mab 12゜3は35kDバンドとは結合性を示さなかったが、 それより低めのバンドと強く結合した。これらの相互作用はIgE及びMAbの 両者が変性アレルゲンを認識することができることを示唆し、このことはそれら がE、コリの中で発現された組換タンパク質の検出にとってのプローブに適切で あるものとする。
MA[l FMC−AlはLol p Iaに対して優先的に強いことが考えら れていたが、それはLol p Ibとも弱い度合いで結合した。新しいデータ ーは、オリジナルのFMC−AI調製品がモノクローナルではなくポリクローナ ルでありうることを示唆した。FMC−Al調製品中の一抗体はしof p ! aに特異的であり、一方、あるものはLol p lbに特異的であることが認 められた。従って、FMC−AIにより規定されるLol p IaとLol  p Ibとの見かけ上の交差反応はこの抗体調製品におけるポリクローナル性を 反映しつる。
+2Rインサートを含むラムダクローンの湿原培養物の誘発により生成されたア レルゲン−ベクターガラクトシダーゼ融合タンパク質をMAb40.Iを用いる イムノプロット分析により特性化した。約146kDのこの融合タンパク質は、 116 kDのベーターガラクトシダーゼ及び30kDのアレルゲン−コード化 配列を含んで成ると考えられる。この融合タンパク質は低収量で生成された。従 って、更なる分析のためにクローン化アレルゲンの収量を高めるため、我々は別 の発現系を利用した。1.2kbのインサートをpGEX 1−3シリーズのプ ラスミド発現ベクターの中にサブクローンした。これらのプラスミドはシストツ マ ジ士ボニカム(Schistosoma japonicum)グルタチオ ンS−トランスフェラーゼタンパク質(Smith and Johnson、  (1988)Gene、 67 : 31−40)のカルボキシル末端を有す る融合ポリペプチドを供した。強力なIgE結合はpGEX−12Rにより形質 転換された細菌においてのみ検出され、そして親pGEXプラスミドを有するも のにおいては検出されなかった(データーは示していないが、図4において類似 の結合性を示している)。はそ麦花粉に対する陰性ラジオアレルゴ収着(RAS T)評点を有するコントロール血清によるウェスタンプロットのブロービングは IgE結合を示さなかった。
実施例2−クローン化アレルゲン12Rの同定この研究において用いた4種のM Abは全てクローン化アレルゲン+2Rを認識した(図1a)。
MAbは全て天然Lol p Iタンパク質と同一の特異性を示さなかった(図 16) I、特に、MAb 12.3は35kDバンドを認識しなかった。クロ ーン化アレルゲンは全てのMAbと結合するため、及びMAb 12.3に対す る高い度合いで結合するため、クローン化アレルゲン低Mrのタンパク質に対応 し、35kDタンパク質には対応しないものと予測される。この同定を確認する ため、パラ部位(parasite)抗原に関して開発された免疫手法(例えば Beall & Mitchell(1986) J、 Immunol。
アレルゲン12Rをニトロセルロース膜上に固定化し、そして血清由来の特異的 なrgE抗体を結合せしめるために用いた。結合抗体を溶離させ、そしてほそ麦 花粉タンパク質のウェスタンプロットをプローブするために用いた。特異性及び 再現性の高い結合パターンが分子量31及び33kDの2種のタンパク質成分に ついて複数の実験で常に獲得された。35kDのバンドはLol p laと命 名し、そして31及び33kDのバンドはLol p Ibと命名した。これら の実験は、クローン12Rに結合するIgE抗体が若干具なる分子量、31及び 33kDの2つの成分を認識することを示した。非特異的結合は、非はそ麦花粉 アレルギー個体に由来するIgE抗体を用いたときも、又IgE抗体を選別する ために非組換pGEXプラスミドで形質転換されたE、コリの抽出物を用いたと きも観察されなかった。
Lot p Ibタンパク質を、−次方向において調製品を等電点電気泳動させ 、続いて集めた個々の両分を5DS−PAGEに付することを包括する二次元分 析により精製した。この手順はN−末端配列を決定するのに十分な量てLot  p Ibを分離させた(表2)。
表2 報告されている配列と比較した、本研究において獲得側々のタンパク質成分を口 1−フt−(RotoforXBiorad、 Richmond。
CA)上ての調製等電点電気泳動を利用して単離させた。これらのタンパク質を SDS −PAGE上で分け、モしてPVDF膜(Mi 1lipore、 B edford。
MA)に移した。N−末端シーケンシングをMatsudaira(1987)  J、Biol。
Chem、 262 :10035−10038及びSimpsonら(+98 9)J、Chromatogar、476 :345−361に従って実施した 。
31/33kDタンパク質のLol p [bはLol p Iaとしても本明 細書で記述のLol p Iとは異なるN−末端アミノ酸配列を有していた(C ottamら(1986)Biochem J、 234: 305−310  ;表2)。クローン12Rによりコードされるアレルゲンは主要の新たに同定さ れたアレルゲンLol p Ib、Iを示すことが考えられた。クローン12R のヌクレオチド配列を図3b及び3cに示す。
実施例3−アレルゲンの花粉特異性発現ポリA” RNAを種々の植物組織、即 ち、種子、葉、根及び花粉から単離した。これらの種々の組織に由来する20R gの全RNAをホルムアミド及びホルムアルデヒドの存在下において1.2%W /Wのアガロースゲル上で電気泳動させ(Sambrookら、前掲)、ハイボ ンド−Cエキスラ(Amersham、 ArliArlln Heights 、 IL)に移し、モして80°Cで2hフイルターベータに付した。その1. 2kbの12RcDNAを3宜PCラジオラベルし、そして5096v/vのホ ルムアルデヒドの存在下で65°CでNCフィルターとインキュベートした。こ の膜を0.1%W/VのSDSを含む2Xの5SC(0,3MのNaC1,0, 3Mのクエン酸ナトリウム、pH7,0>で65℃で洗った。タンパク質は種々 の組織(花、葉、根及び花粉)をImMのPMSFを含む10mMのPBSの中 で粉砕し、次いで標識抗体でイムノプロット(レーン当り10Rgのタンパク質 )に付することにより単離した。結合性はMAbに対する12j[−ヤギ抗マウ スIgG(Amersham、 ArliArlln )Ieights、 I I、)及びポリクローナル12sI−ヤギ抗−ヒト IgE(Kallesta d、Chaska、MN。)を用い、次いでオートラジオグラフィーを行うこと により識別化させた。
花粉から調製したRNAのノーザンプロット分析は花粉におけるクローン化アレ ルゲン遺伝子の高レベルの発現を示したが、生長組織においてはいづれも示され なかった。花粉RNAの中で観察される長さ約1.3kbの主要バンドは生長組 織由来のRNAにおいては検出できなかった(図2a)、花粉−特異的RNA発 現は、MAb 40.1.12.3及びI[iE抗体により認識される抗原の花 粉−特異性発現に対応する(図2b)。特異的な結合は花粉及び花びら組織(花 粉を含む)をタンパク質起源として用いたときにのみ認められた。
実施例4−一次構造分析 cDNAクローン!2Rを単離し、モしてpGEM−32ベクター(Prome ga。
Madiso口、Wl)の中にサブクローンし、次に制限地図化に付した。様々 なサイズの制限フラグメントをpGEMベクターの中にサブクローンした。
単離したcDN^クローン+2Rをpブルースクリプト■ベクター(Strat agene、 la Jolla、CA)の中にもサブクローンし、モしてXL I −ブルー細胞(Stratagene、 la Jolla、 CA)を形 質転換させるために用いた。DNA配列はI7 DNAポリメラーゼ(Phar macia、 Piscataway、 NY)を用いるジデオキシ連鎖停止法 (Sangerら(1977)Proc、 Natl、 Acad、 Sci。
USA 74 : 5463−5468)により実施される二本鎖シーケンシン グによって決定した。入れ子(nested)欠損をExo m及びs1ヌクレ アーゼを用いてI7及びT3末端の両方から作り上げた。プラスミドDNAを改 良アルカリ分解手順を利用して調製した。欠損クローンをアガロースゲル上での 電気泳動により、DNAシーケンシングのためにサイズ選別した。DNAシーケ ンシングはI7 DNAポリメラーゼ又はジデオキシヌクレオチド停止反応を利 用して実施した。(”S) dATPをラベルとして用いた。シーケンシング反 応は8Mのウレアを含む6%のポリアクリルアミドウェッジゲル上で分析した。
必要に応じて内部シーケンシングブライマーを合成した。解読枠はpGEMベク ター中の2つの発現サブクローンを図4に詳細する通りにシーケンシングするこ とにより確認した。DNA配列データーをPCGENEシステム(Intell igenetics、Moutain View、 CA)を用いて分析した。
cDNAクローン12Rのヌクレオチド配列はGCに富んでいた(61%のGC ,図3b及び3c)、図3b及び3cに示す通り、ヌクレオチド40でのATG 開始フドンで出発し、そしてヌクレオチド943で始まるTGAコドンで終止す る903bpのオーブン解読枠がある。提唱の翻訳開始部位及びそのフランキン グ配列は共通配列^ACAA TGGC(ヌクレオチド36−44)と89%の 相同性を共有し、そしてメチオニンコドンから位置−3(ヌクレオチド37)に おいてプリンの存在があることか最適な状況と考えられる。(Cavener  and Ray(1991)、NucleicAcid Res、 、 19  : 3185−3192) 、このオーブン解読枠は推定Mr29.8kDのタ ンパク質をコードする。
アラニンに富むこの推定タンパク質配列は25アミノ酸の推定シグナル又はター ゲットペプチド配列を有する(図3bにおけるアミノ酸−25〜−1)。これは 推定Mr 27.3 kDの切断タンパク質を示唆する。Lol p IbのN −末端タンパク質配列は、シグナルペプチドの推定切断部位の直後のクローン1 2Rの推定アミノ酸配列と同じである。このことは、cDNA−12RがLot  p Ibアレルゲン性タンパク質をコードし、そしてこのタンパク質が切断に 付されたシグナルペプチド配列を有していることを裏付けする。+2Rクローン によりコードされるタンパク質をLolρib、 I と命名した。Lol p  Ib、Iの推定アミノ酸配列も図3b及び3cに示している。
このシグナル配列はその他の真核系配列に典型的な特徴を有する二〇末端での5 アミノ酸の比較的親水性な配列、N末端にてより親水性となっていくシグナル配 列のほぼ全体にわたる比較的疎水性な配列(図3d)。C末端のアミノ酸は切断 部位にアラニン、−2において芳香族残基チロシン、及び−6においてへリック スプレーカーブロリンを有し、その全てはシグナル配列のC−末端領域の一般的 な特徴である。
推定アミノ酸配列における共通グリコジル化配列(Asn−X −3er/Th r)についての探索はかかる配列を検出せしめなかった。アレルゲン上のN−結 合型炭水化物鎖の無さは、酵素N−グリカナーゼ及びエンド−Fグリコシダーゼ での処理による脱グリコジル化のなさによって!認された。化学説グリコジル化 、それに続< 5DS−PAGEはタンパク質の分子量の低下を示さなかった。
31/33kD成分は二重であり続け、分子量における相違はグリコジル化によ るものでないことか示唆された。脱グリコリル化処理は31/33kD成分への IgHの結合性に影響を及ぼさなかった。5%の炭水化物を有するl、ol p  Iaに比へ、 Cal p Ibには炭水化物はなかった。
mol p Ibに関するアミノ酸配列及びLol p Ib、Iの推定アミノ 酸配列は、直接タンパク質ンーケンシングに由来するPhi pν(Matt− hiesen and Lowenstein(1991)C1ir+、Exp 、Immunol、21 : 297−307)及びDac g V(Wa、I shら(+989)Int、 Arch、 AllergY A11p1. I mmunol、91 :419−425)に関して決定された、並びにPoa  p [X cDNAクローンより推定された(Si Ivanovichら(1 991)J、Biol、Chem、266 : 1204−1210)公開アミ ノ酸配列とタンパク質配列相同性を示した。これらの配列相同性を表2に示す。
実施例5−IgE−及びMab−反応性エピトープの描写MAb及びIgE決定 基の位置決めをするため、E、コリ組換発現系を利用した(Smith and  Johnson(1988)Gene 67 : 3l−40) oこの系を 利用し、いくつかの制限フラグメントを発現プラスミドpGEX+−3の中にサ ブクローンした。pGEXの中への全長cDNAのrフレーム内」サブクローニ ングは、 IgE並びにMA!+ 40.1及びI2.3の両者により認識され る61kDの融合タンパク質を発現せしめた。
全長CDNA J2R又は2本の制限フラグメントIH及び2P(図4に示す) をプラスミド発現ベクターpGEXの中にサブクローンした。
融合タンパク質を誘発及び細菌リゼートの調製のための手順は既に述べられてい る(Smith and Johnson、前掲)。獲得したリゼートを還元S DS −PAGEに付し、続いてNC膜に移した。これらのプロットを図1bに 関して説明した通りに+gE抗体、並びにMAb 40. I及び12.3でプ ローブし、ただしJgE結合を検出するため(コ■Y−抗一ヒトIgE(Kal lestad、 Chaska、、 MN、 )を用いた。
イムノブロワ1〜分析は、生成されたほとんどの融合タンパク質が細菌プロテア ーゼにより、グルタチオン−sトランスフェラーゼとの融合部位付近で切断され 、IgE抗体により認識される切断生成物をもたらすことが示された(図4)。
フラグメント2Pにより発現される組換融合タンパク質(GST−2P)は両M Abと強く反応したが、プールしたアレルギー血清中のIgE抗体により認識さ れなかった。
しかしながら、フラグメントIHにより生成されたN末端の削除されたタンパク 質(GST−IH)はどのMAbによっても認識されなかったか、 IgB抗体 とは反応性が高かった。
これにより、アレルゲン分子の2つの異なるドメインが描写された MAb 1 2.3及び40.1に対する認識部位を存するフラグメント2Pを有するN−末 端:並びに強り叫gE結合性を示し、それ故アレルギー決定基を有するフラグメ ントI Hを含むC末端。2種のMAbは異なる結合特異性を存するため(図1 b)、この2種のMAbについての認識部位は異なるようであり、しかしながら 同一のフラグメントの中にある。小さなフラグメントによる良好な地図化が12 .3及び40.1の結合部位の描写にとって必要であるが、これらの結果がIg E決定基が異なることを示すのに十分である。
実施例6−はそ支孔粉中のLol p Ibの細胞内標的化はそ麦の成熟花粉を 樹立された方法(Staffら(1990) HistoehemJ、22+  276−290)に従って走査電子顕微鏡のために調製した。免疫細胞化学のた め、成熟朽を無水条件のもとで2,2−ジメトキシプロパン中の0.1%のグル タルアルデヒド、1%のバラホルムアルデヒドの中で4°Cで2h固定し、次い で透過型電子顕微鏡のために処理した(Staffら、前掲)。この方法は水性 媒質の中でのアIノルゲンのその細胞部位からの拡散を抑えるために開発されて いる。ブロックを1%のベンジルを有するLP金樹脂の中で、−25°CでU■ イルミネーソヨンのもとて重合し、そして80nmの薄切片を金グリッド上で拾 い上げた。イムノラベリングはまず第一抗体MAb 12.3 (Lol pI bに特異的)、次いで金−ヤギー抗−マウスIgGプローブ(+5nmの粒径) による。このラベルを40nmの粒径にまで銀増強させた(Danscher  &Norgaard(+983)J、 Histochem、 Cytoche m、 31 : 1394−1398の改良法)。 ゛第2ラベリングは同じ切 片上で、3種のMAb、 3.2.21.3及び40.1の混合物、それに続<  15nmの粒径の金−ヤギー抗マウスIgGプローブにより行った。前述した 通りに実施した抗体特異性及び方法のコントロール(Staffら、前掲)はこ れらの部位での全粒子を示さなかった。
Lol p Iaは細胞質の中に存在し、そして細胞小器官の中には存在してい ない。この発見はイムノ−金プローブをLot p Iaに特異的なMAbと一 緒に用いることで獲得された。ここで示す通り、Lolplbに特異的なMAb 12.3はデンプン顆粒に優先的に結合する(図5a、b)。はそ支孔粉はIX 2.5μmのサイズのデンプン顆粒で消されており、そしてアミノブラストの内 腔に由来する。
図5bに示す通り、デンプン顆粒にわたって優先的に位置する大きな金粒子(大 きな電子−光空間)は、I、of p lbへのMAb 12.3の結合を示し 、一方、細胞質にわたる小さい粒子はLol p Iaへの結合の典型である。
スケールバーは1μmである。図50は水に30s暴露した後の新鮮な生育花粉 の出現を示す(ダークフィールドイルミネーション)。はとんどの花粉粒が破裂 し、デンプン顆粒(白色粒)を含むその細胞質内容物が胚胞孔を通じて漏出して いた。スケールパー30μm0 ブラスチドにおけるLot p [bの存在は、このタンパク質が細胞質ゾルか らブラスチドの内腔へと発育中に輸送されるであろうことを意味している。クロ ロプラストへの輸送のため、細胞質ゾルの中で合成されるこのタンパク質は細胞 小器官へと輸送された後に切断される標的ペプチドを含む大きな前駆体として合 成される。これらの細胞内プロセス工程、細胞質ゾルの中での第1のプレーアレ ルゲンとしてのLol p lbの合成、及び後翻訳修飾のためのブラスチド・  への輸送がイムノブロッティングにより見い出せる二重31/33kDの出現 を説明しつる。プロセスされていないプレーアレルゲンは33kDてあり、そし てブラスチドの中でのプロセスを経た成熟タンパク質か31kDである。これら の形態は成熟花粉の中で共存している。他方、この二重体は1、of p Ib の別のイソフオーム又は斜横成員にも存在しうる。
実施例7−免疫系に対するLol p Ibの提供はそ支孔が開花するとき、そ の朽は広がり、そしてこの花粉は各駒の基底において開いている孔を通じて大気 中に放出される。はそ麦はあらゆる草類のうちで最大の花粉生産を示し、ヘクタ ール当り約960 kgの抗原を刈り入れ又は放牧されていない牧草地における 大気中へと放出させる。この花粉の99%がその起源のIkm内に蓄積(及び再 蓄積)する。草類の花粉は寿命が短いが、しかしそれは大気中て数日間残ってい ることがある、花粉は放出後数時間しか生存していないことが実験で示されてい る。
生存しているとき、この穀粒は柱頭の上で又は高レベルの浸透圧を有する人工培 地の中で発芽できる。生存活性はそ麦穀粒は水に暴露されたとき、単胚胞開口部 で破裂し、細胞質内容物を放出する(図5c)。放出含存物のうちで顕著なのは デンプン顆粒である。
高浸透圧を有する培地、例えば30%W/Vのスクロースが穀粒の等張性を維持 するのに必要である。他方、浸透性バリヤーを存さない死滅した花粉穀粒のスポ ンジのようにふるまうことがよく知られている。アレルゲンを含む細胞性タンパ ク質は湿潤によって放出される。
草類花粉が口内及び目の粘膜に接触した後にどのようにして枯草熱を誘引するか はアレルゲンの直接的な放出によって簡単に調べられる。花粉穀粒自体は粘膜の 上に居続けるが、しかし放出アレルゲン性タンパク質は粘膜及び上皮下層を通過 し、そこでそれらは好塩基性細胞及びマスト細胞と相互作用する。直径30〜5 0μmぐらいの大きさの花粉穀粒が、肺の気道におけるアレルゲンの存在により 誘引される疾患、アレルギー性ぜん息をとのようにて誘発せしめるかを調へるこ とはあまり簡単ではない。
最近の証拠は、草類花粉アレルギーが大気中に見い出されている小さなミクロン 粒に会合していることが示唆されている。かかる粒子の起源は不明である。アレ ルゲンの位置に基づく本結果が水の中での花粉の挙動の観察より、草類花粉がど のようにて感受性なヒトの肺においてアレルギー性ぜん息を誘発せしめるかを説 明する新たな仮説が提唱される。生存花粉穀粒が水蒸気又は葉もしくはその他の 基体の表層上の水と遭遇するとき、大気中にデンプン顆粒がミクロン粒子として 放出される。アレルゲンで覆われ、且つ充填されているこれらの粒子は上部及び 下部呼吸管へのアレルゲンの提供のための媒体として働く。ミクロン粒子はむろ ん草類花粉由来のアレルゲンの到達及び大気のその他の成分の蓄積にも由来しつ る。
実施例8− Lol p Ib、1に対するモノクローナル抗体実施例5由来の 融合タンパク質GST−IHに対するモノクローナル抗体(MAb)を、当業者 に公知の技術(例えばKohler and Milstein 。
前掲及びKohler and Milstein 、前掲を参照ノコと)を利 用して調製した。フラグメントIH(図4)によりコードされ、 IgB結合性 ユバント(Immunochem、 Res、 、 Hami I ton、  MT)中の100 mgのFPLC精製GST−IH融合タンパク質を腹腔膜内 用(i、p、)注射した。14日間、同じ物質のブースター1.pを付与した。
10日後、そのマウスを血抜きした。
その血清を全はそ支孔粉タンパク質のウェスタンプロットに対する結合性につい てスクリーンし、そしてプロットへのこの血清の結合性に基づいてマウスを選択 した。14日後、融合体に関して選択したマウスに100 mgの融合タンパク 質のみを含む0.2mlの1.pブースターを付与した。4日後、このマウスを 殺し、そしてミエローマ細胞(Veterinary Re5earch In 5titure 、 Parkville、VictoriaSAustral iaから贈呈)との融合のための牌臓を取り出した。融合及び培養に用いる方法 は、Harlow and lane(1990)Amibodies、 A  LaboratoryManual(Cold Spring Harbor  Laboratory Press、Co1d Spring HarborN Y)のものを基礎とし、RRMI及びバイブリド血清(Commonwealt hSerum Laboratories、Melbourne、 Victo ria、 Au5tralia)を用いる0アミノプテリン選別を利用した(5 0X HAT及びl(T溶液、Flow Labor−atories、 5c otland、U、に、) a クローニングは限界希釈による。
モノクローナル細胞系をマウスモノクローナル抗体アイソタイビングキット(A mersham International、 U、 K、 )を利用してア イソタイプに付した。草類花粉季節中に季節性枯草熱の典型的な症状を示し、且 つ皮膚移植検査で陽性の応答を示した患者から、同意を得た後にヒトアレルギー 血清を採取した。その血清をウェスタンプロ・ントでほそ支孔粉の全タンパク質 との1g8反応性についてアッセイした。
花粉サンプルはGreer Laboratories(Lenoir、NC) より購入した。可溶性タンパク質を、ImMのフェニルーメチルスルホニルフル オリドを含むPBSの中で氷上で3時間強く撹拌することにより草類花粉から抽 出した。各サンプルについてのタンパク質濃度はBio−Rad(Ri chm ond、 CA)タンパク質アッセイを用いて決定した。
各草類の抗体結合性はスロットイムノブロッティングによりまず検定した。2m gの全タンパク質花粉を含む100μmのサンプルをマニホールド■スロットブ ロッティング装置(Schleicher and 5chuell。
Dassel、 Germany)を用いてニトロセルロース膜に適用した。こ れをPBSで洗い、そして10%の粉乳を含む同じバッファーの中でブロックし た。
5OS−PAGEをBio −Rad(Richmond、 CA)プロティン ■スラブゲル装置及びラエムリ(Laemmli)バッファー系(Laemml  i、 u、 K、 (1970) Nature227゜680)を利用して 、10〜15%のアクリルアミド勾配ゲルで実施した。これらのタンパク質をク マジーブルーR250(Sigma ChemicalCo、、 St、Lou is、MO)染色によって識別化させた。勾配SO3−PAGEにより分けたタ ンパク質をTowb i nら(+970)Proc、Natl、 Acad、 Set、USA76 : 4350−4354の手順に従って、Bio −Ra d(Richmond、 CA) トランスプロットセルの中のニトロセルロー ス膜上べとこのゲルから電気泳動的に移した。このニトロセルロース上のタンノ (り質を、スロ・ノドプロットに関して記載した通りに、粉乳中でこの膜をイン キュベートすることによって非特異的部位をブロッキングすることにより検出し た。次にこの膜をPBSの中で洗い、そして0.5%のBSA及び0.1%のア ジ化ナトリウムを含むPBSの中で1:5に希釈しておいたMAb溶液の中に2 時間又はヒト血清(10人の草類アレルギー患者より獲得したプール血清)の中 に一夜浸した。MAb溶液の中でインキュベートした膜をPBSで洗い、次いで PBS −BSAに1:500で希釈したヒツジ抗マウスIgG=西洋ワサビペ ルオキシダーゼ(Silenus。
Au5tralia)とインキュベートした。洗浄後、この血清プロットをまず PBS −BSAの中で1:200に希釈したウサギ抗−ヒトIg[!(Dak ol)−atts、 Glostrup、 Der+mark)の溶液の中で2 時間インキュベートし、次いてPBS −BSAで1:2500に希釈したヤギ 抗−ウサギIgG−西洋ワサビペルオキシダーゼ(Promegal、 Mad ison、 Wl)の溶液の中で1時間インキュベートした。洗浄後、プロット に結合している抗体を、4−クロロ−1−ナフトール及び過酸化水素を含むペル オキシダーゼ基質の中でインキュベートすることにより識別化させた。
FPLcカラムより溶離させたGST−IH融合タンパク質を含む両分は画分9 及びIOであった。これらの画分は、SDS −PAGEにより分析したとき、 26kl)のGST及びフラグメント1Hによりコードされる15kDのタンパ ク質に対応する41kD(GST−IH)の一本のバンドを示した。
MAb製造の際、−触合体は75の細胞コロニー含有ウェルをもたらし、そのう ちの7つが天然Lol p [b花粉タンパク質に対して陽性であった。3つの 強く増殖するコロニーをMAb細胞系を生成するためにクローンした。アイソタ イプしたとき、LpIX−3A及びLplX−4Aと命名した2細胞系がIgG カッパー抗体を生成し、そして1つがIgMカッパー抗体を生成した。同じ方法 で、MAb Lpl−78(7B)を抗原として可溶性花粉抽出物を用いて作っ た。MAb Lpl−7El;! Lol p Iaに特異的である。
これらのMAbはオーチャードグラス、ヒロハノウシノチグサ、はそ麦、ネズミ ムギ及びナガハグサの花粉中の非変性抗原に結合した(図6)。SDS −PA GEで分けた可溶性花粉タンパク質のウェスタンプロット上で、MAb Lpl X−3A及びLplX−4Al;l日ノ1/ウシ/チグサ、はそ麦、ネズミムギ 及びナガハグサ中の抗原と結合した(図7)。
これらの草類は全て分類学上近縁している。これらはボエア(Poeae)族、 ボアダ(Poadae)超族、ブーイデア(Pooideae)亜科の構成員で ある。
実施例9− Lol p lb、2をコートするcDN八クワクローン19R離 免疫学スクリーニング 実施例目二おけるcDNA発現ライブラリーのデユープリケードフィルターをプ ールしたヒトアレルギー血清由来の特異的1gεでスクリーンした。結合1gE はl1l−ラベル化抗−ヒト IgE(Kallestad Laborato ries、Chaska、MN)を用いて検定した。両デュブリケートフィルタ ー上の抗体陽性プラークを拾い、精製し、次いて再ブレートに付、し、そしてM Abへの結合性について試験した。
プラーク精製クローンは非アレルギー血清で試験したときは陽性でなかった(図 8)。このことは、クローン+9Rが、はそ麦感受性宇、者の血清中の特異的な IgE−\の結合能力によりアレルゲンであることを示している。
クローン+9RをEcoRIで消化し、そしてpGEMプラスミド(Prome ga。
Mad i son、 Wl )にリケードした。図9はLol pIb、1及 びLol p Iaコート遺伝子の制限地図と比較した、クローン!9Rに由来 するサブクローンEcoRlインサー1〜の部分制限地図である。図9で示す通 り、このインサートはLol p ta及びLol p lb、]をコードする ものとは異なる。EcoRIインサートのサイズは約1295bpである。
DNAのサブクロー二ンゲ及びクーデ〉タンプMesse、 E、ら(1990 )Nucleic Ac1ds Res、、第18春用923に記載の液体リゼ ート法を利用してDNAをプラーク精製相から調製した。EcoRI消化より回 収したインサートをpGEM 4−Z(Prom+4a、 Madison、  Wl)へとリケードし、そしてpGBMベクター(pGEM4−2)の中に様々 なサイズの制限フラグメントとしてサブクローンした。全てのソーケンタンプは 二本鎖プラスミド鋳型を用いて行った。これらの鋳型はQuiagen。
Incl、 Chats*orth、 CA、 USAに記載の通りに調製した 。ジデオキシシーケンノング(Sangerら(+977)Proc、Natl 、 Acad、 Sci、USA、 74 : 5460−5463>を実施例 4に記載の通りに実施した。クーデアザdlTPを強いGCバンド圧縮を解くた めに用いた。シーケンシングはEXOm及びS1ヌクレアーゼによってインサー トの両端から入れ子欠損を作り上げることにより助長した。必要に応して内部ソ ーケンタンププライマーを合成した。
配列分析 配列分析はメルボルンデーターベースシステム(MELBDBSYS) 、即ち 、オーストラリア、メルボルン大学のWanerとEliza 1−tall、 LuduigとHoward Florey In5titutes及びPCG ene Clntjelligenetics、Mounj−ain View 、CA)で開発された分析プログラムコレクションを用いて実施した。このシス テムは下記の起源由来のデーターベースを含んでいる GenBank、 EM BL、及びBPRFl’5酸ライブラリー; NBRF PRIタンパ7w、P SD−1−ヨード(オオイ)、GBトランス、スイスプロット及びI’)ool ittleタンパク質ライブラリーウライブラリ−BL及びGenBankデー ターベースはそれぞれ28,0及び68.0リリースした。
グロー>19RのC閂A配列を図10a及びlObに示し、モしてI295ヌク し・オチトを含んでいた。ヌクレオチド位f125−27でのATG開始開始コ シて始まり、そしてヌクレオチド位置1041で始まるTGA停止コドシて終結 するl017bpのオーブシ解読枠がある。クローン+9RのcDN^は以下の 特徴を有し、それか全長コード領域を含むことが示唆されi)提唱の翻訳開始部 位とそのフランキング配列(ヌクレオチド21−29)とが単子葉植物の共通配 列と89%の相同性を共有した。最も重要なヌクレオチド、即ちATG出発コド ン(図10aにおけるヌクレオチド21)に対して−3の位置のプリンが保存さ れていた(Cavener。
D、R1,and Ray、S、C,(1991)Nucleic Ac1ds  Re5earch、 +9:3185−3192);1i)cDNAは完全な 3′−未翻訳領域である標準AATTAAポリアデニル化シグナル(Birns teilら(1,985)Ce11.41: 349−359)、それに続くポ リ(A)テールを有する;及び 1i)3’未翻訳領域はmRNA安定性にかかわるATTTAも含む。
クローン+9RcDNAのヌクレオチド配列はG十Cに富んでいる(63−1) 。そのオーブン解読枠は推定Mr 35.3 kDを有する314個のアミノ酸 のLot p Ib、2と命名したタンパク質をコードする。この推定タンパク 質は図11に示すN−末端配列の水性プロフィールに基づいて25個のアミノ酸 のリーダーペプチドを有することが認められた。
この図はKyte and Doolittle(+982)J、Mo1.Bi ol、、 +57: 105−132の方法に基づく推定アミノ酸配列の疎水性 プロフィールを示し、9個のアミノ酸の枠がある。このことは、成熟プロセスタ ンパク質の分子量か32.8kDであることを示唆する。N−グリコジル化に必 要なAsn−X−3er / Thr配列はなく、そして成熟タンパク質の推定 pl値は5.9であった。
現存のデーターペースのヌクレオチド及びアミノ酸配列探索は、クローン+9R がLol p Ib、1及びPoa、 p IXアレルゲンとだけ類似性を有す ることを示した。図12a及び+2bに示す通り、クローン19Rとクローン! 2Rのヌクレオチドコード領域間に72,3%の相同性があった。アミノ酸対比 は、図13に示す通りクローン19Rの推定アミノ酸配列とLol p Ib、 I との間での66.8%の同一性を示した。両アレルゲンとも非常に類似した 25個のアミノ酸のリーダーペプチドを有していた。クローン19Rのアミノ酸 配列とPoa p IX (Silanovichら(1991)J、 Bio l、 Chem、 、 266 : 1204−1210)の3つのイソアレル ゲンとの間で64〜69%の同一性があった。
花粉タンパク質の単離及びイムノブロッティング可溶性タンパク質をほそ支孔粉 から、PBS及び1mMのフェニルメチルスルホニルフルオリドの中で氷りで3 時間強く撹拌することにより抽出した。5DS−PAGEのための条件は本質的 にOngら(+990)Int、Arch、Allergy Al11p1.I mmunol、、 93: 338−343に記載の通りである。電気泳動の直 後、分離させたタンパク質を銀染色するか(Angorge、W、(1982)  I[1ectrophoresis’82:AdvancedMethods 、Bioc−hemical and C11nical Al1rlliCa tions、Proceedings of the Interna−tio nal Conference on Electrophoresis、At hens、Greece、1982年4JJ 2+、 −24日、編集者: D 、 5tathakos、Walter de Gruyeer、 Berli nとNewYork、 1983年、頁235−242)、又はニトロセルロー スに4”Cで移した(Towbin ら(1979)Proc、、Natl、^ ead、sci、UsA、76 :4350−4354)。
1[E抗体結合のため、プロットを0.5%のウシ血清アルブミン(BSA)を 含むPBS中のプールアレルギー血清又はアフィニティー精製tgE中でインキ ュベートした。結合1gEをOng E、ら(1990) Int、 Arch 、Allergy Appl、 Immunol、、93 : 338−343 の方法に従って、ltJ−ラベル化抗ヒト IgE(Kallesjad la d、Chaska、MN)を用いて検出した。MAb結合に関して、結合IgG を西洋ワサビペルオキシダーゼラベル化ヒツジ抗−マウスIg(Silenus 、 Hawthorn、 Victoria、 Au5tralia)を用いて 検出した。プロットは増強ケミルミネッセンス系(AmershamInt、  、 U、 K、 )を用いて現像した。
Igε抗体のアフィニティー精製 アレルゲンをコードするラムダgtllファージ中のcDNAクローンをエッソ エリヒアコリの中で融合タンパク質として発現させた。組換融合タンパク質(r fρ)を含むプラークリフトを次にプール血清の中でインキュベートした。結合 IgE抗体を0.2MのグリシンHC1,pH2,610,5%のBSA 10 .1%のアジ化ナトリウムで溶離させ、そしてウェスタンプロットをプローブす るために用いた。 +gE結合は+!J−ラベル化抗化上−ヒトgE(にall estad、 Chaska、MN)、次いてオートラジオグラフィーを用いて 識別させた(Ongら、Int、 Areh、 AllergyApp!、 I mmunol、、93 : 338−343)。
RNAプロットハイブリダイゼーションRN、Aゲルプロット分析のため、全R NAを20mMの3−(N−モルホリノ)−プロパンスルポン酸、50%の脱イ オンホルムアミド及び2.2Mのホルムアミドの中で65℃で5分間変性させ、 2.2Mのホルムアルデヒドを含む1,2%のアガロースゲルで電気泳動させ、 そしてニトロセルロースにエレクトロプロットさせた。RNAスロットプロット 分析は、全RNAを20mMの3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、5 mMの酢酸ナトリウム及び1mMのEDTAの中で65°Cで10分間変性させ 、そのサンプルを20XのSSC(SSC−3Mの塩化ナトリウム、1.0Mの クエン酸ナトリウムで飽和せしめたミニホールド11濾通用マニホールド(Sc hleicher & 5chue11.Dassel、Germany)の中 に納めたニトロセルロース上に適用することで実施した。両フィルターは50% の脱イオン化ホルムアミド、2Xの5SPE (SSPE−3Mの塩化ナトリウ ム、0.2Mのリン酸ナトリウム、0.02MのEDTA)、1%のドデンル硫 酸ナトリウム(SDS) 、0.5%のBlotto (リン酸バッファー食塩 水中の10%の脱脂乳)、10%の硫酸デキストラン、及びオリゴラベリングキ ット(Bresatec、 Adelaide、 Au5tralia)を用い てランダムオリゴヌクレオチドブライミングにより調製した。′!P−ラベル化 CDNAプローブを含む溶液の中で42°Cて2〜6時間にわたり予備ハイブリ ダイズさせておいた。これらのフィルターを2XのSSC,0,1%のSO3で 42℃で2時間で4回洗い、次いでX線フィルムに暴露させtこ。
クローン19R遺伝子発現の組織特異性を決定するため、様々なほそ麦組織から 調製したRNAのノーザンプロット分析を調べた。ノーザンプロットをクローン 19R由来の84bpのSsp I/EcoRI制限フラグメントでプローブし た。クローン19に結合するがクローン+2Rには結合しないクローン+9Rの ヌクレオチド1207〜+291 (図10b)に対応するこのcDNAプロー ブは花粉中の1780塩基の単独転写物に11イブリダイズした。はそ麦の種子 、根及び葉におけるどの転写物ともハイブリダイゼーシヨンは認められなかった 。プローブとしてエントウ由来の完全ルボソームDNAを用いる陽性コントロー ル/%イブリダイゼーションは、利用したRNAの量が全てのサンプルにおける 検出のために十分であることを示した。これは図14a及び14bに示している 。
実施例1O〜Lol pIアレルゲンの特性化材料及び方法 花粉をGreer Laboratories、Lenoir、NCより入手し た。可溶液タンパク質をGriffithら(+991)FEBS Lette rs、 279+ 210−215に記載の通りに抽出した。粗花粉抽出物を獲 得し、そしてそのタンパク質濃度をOngら(1990)Int、Arch、A IIerg>’ Appl、Immunol、、93: 338−343に記載 の通りに決定した。MAb LplX3A及びLplX4Aを実施例8に記載の 通りに、クローン+2RのIgE結合部分によりコードされる組換タンパク質に 対して発生せしめた。MAb 7Bは実施例8に記載の通りLol p Ia及 び実施例1に記載の通りFMC−AIに特異的であった。
Lol p Ia及びLol p Tbのアレルゲン領域を同定する実験で用い た血清は叶、 R,Rhome leyにより、Epworth病院(Rich mond、 Au5tral ia)で、はそ支孔粉に対するアレルギーの履歴 を存し、且つほそ支孔粉抽出物に対する皮膚検査で陽性な患者から集めた。Ig Eは既に述べられた通りに(Singhら(1991)Proe、 Natl、  Acad、 Sci、 USA 21 :309;ExaIIl−ple2) 組換アレルゲンからアフィニティー精製したが、ただし組換タンパク質はpGE X培養由来ではなく、ラムダ−gtll培養物に由来しIこ。
IgE結合性ポリペプチドをコードするクローン12R及びクローン!9Hのフ ラグメントを同定する実験で用いた血清は、春の枯草熱症状の事前の臨床記録及 びほそ支孔粉に対するRAST(Rhadezymc RAST。
Rllarmacia LKB Sweden)を基礎として選んだ50人の対 象者から獲得した。全ての血清に関するRASF評点は4であった。RASTに よりアトピーでないと示された2人の対象者からも血清を獲得し、そして陰性コ ントロールとして用いた。血清は小アリコートで一40°Cで保存しlこ。
二次元ゲル電気泳動及びイムノプロット分析2次元(2D)−PAGEをミニ− プロチアン[2−Dセル(Biorad。
Richmond、 CA)において、その製造者の仕様書に従って実施した。
タンパク質を9%のCHAPSの中で1:1に希釈した。ゲル当り13mgのタ ンパク質のアリコートを適用し、そしてサンプルの上に一次方向サンプルオーバ ーレイバッファーを載せた。−次元ゲルを3.5時間泳動させた。二次元ゲルは 45分泳動させた。2D−PAGEゲル上のタンパク質を銀染色してタンパク質 プロフィールを表示させた。
電気泳動及びウェスタンプロット並びにMAb及びIgEによるウェスタンプロ ットの処理のための条件はSinghら(+985)Int、Arch、AII −ergy Al1p1. Immun、 、 78 : 300に記載の通り とした。
花粉抽出物中のアレルギーアイソフオームの同定アレルギー個体の血清による、 SDS −PAGEにより分けた花粉タンパク質のウェスタンプロットのブロー ビングはIgEに結合する28〜35kDのMW範囲にある4種の分子量でのタ ンパク質バンドを示した。
2D−ゲルのウェスタンプロットの類似の処理はこれら4本のバンドを、図15 に示す通り12のアレルゲンスポットへと分解した。多数のMAb及びIgE調 製品を利用することにより、これらのアレルゲン間の抗原性の関係を研究した。
二次元ウェスタン分析を図16及び表3に示す。プロットはLol plb、1 . Lol、 p Ib、2 、 rfp Lol p Ia 1全プール血清 及びMAb FMCA7由来のアフィニティー精製+gE抗体でプローブした。
全プール血清は、32kD成分の2つの酸性アイソフオーム(階1 、 2)  、30kD成分の5つのアイソフオームであって5−11の範囲におけるpi値 を有するもの(バンド3−7)、及び28kD分子の塩基性バンド(魚8)を認 識する抗体を有していた(図16、パネルb)。Lol p Ib、1及びLo t p Tb、2に由来するアフィニティー精製18B抗体はアイソフオームN Q5を除< 28/30/32kD分子のアイソフオーム全てに結合した(図1 6、パネルd及びe)o他方、MAb FMC−A7は32kDのアイソフオー ム(バンドl及び2)、2つの酸性アイソフオーム(バンド3゜4)及び塩基性 バンド階7の30kD成分を認識した(図16、パネルC)。
Lol p Ia、 Lot p Ib、1及びLol p Ib、2の相対ア レルゲン性を30人の個体のアレルギー血清を用いて試験した。図17は27人 の患者(90%)がLol p Laに反応性のIgE抗体を有し、そしてその うちの6人(20%)(図17)はLol p Iaに特異的な+gE抗体を有 していることを示した(どのLot p Ibアイソフオームにも結合しなかっ た)。24人の患者(80%)がLol p lb、1及びLol p Ib、 2組換アイソフオームの両方を認識するIgB抗体を有していた。Lol p  Ibアイソフオームのみを認識する(Lol p Taには結合しない) Ig E抗体を有する患者が3人いた。
表3 二次元ゲル上でのアレルゲンの特徴 アレルゲン MW Mab IgE No、 (kD) pi 結合6 結合5 グループ実施例11−はそ麦頭状花 からのRNAの抽並び(こボ1ツメラーゼ連鎖反応(PCR)によるLol p  Ib、l及びLol p Ib、2をコードする遺伝子の冬型性分析 新鮮な頭状花をオーストラリアのほそ変革から集め、凍結し、そして米国に輸送 した。500 mgの頭状花をドライアイス上のfL鉢及び乳棒によりつぶし、 モしてo、i%のDEPCでPrankis and Mascarhenas (1980)Ann、 45:595−599に記載の通りに一夜処理した0、  2MのNaC1,1mMのEDTA、 0.1%のSO3を有する50mMの トリスpH9,05mlの中に懸濁した。フェノール/クロロホルム/イソアミ ルアルコール(25:24:lで混合)で1回の抽出の後、この材料をフェノー ル/クロロホルム/イソアミルアルコール中で60秒間音波処理し、そして再抽 出した。音波処理を3回目の抽出において30秒間繰り返した。最後の2回の抽 出は音波処理抜きで行った。RNAが0.1容量の2Mの酢酸すl・リウム及び 2容量のエタノールを有する水性相から沈殿した。
そのベレットを遠心により回収し、dH20の中に再懸濁し、そして65℃で5 分間熱した。2mlの4Mの塩化リチウムをRNA調製品に加え、そして0°C で一夜沈殿させた。このRNAベレットを遠心により回収し、1mlのdH,o の中に再懸濁し、そして再び3Mの酢酸及びエタノールにより氷上で3時間かけ て沈殿させた。最終ペレットを70%のエタノールで洗い、風乾し、そして10 0μlのDEPC処理H,0の中に再懸濁し、次いで一80°Cで保存した。
一本!l cDNA及び二本1cDNAをそれぞれ市販のキット(cDNA合成 システムとキラh、BRL、 Gathersburg、 MD)を用いて7. 5μgの頭状花RNAにより合成した。第2鎖cDNA反応混合物をフェノール 抽出し、エタノール抽出し、次いでT4 DNAポリメラーゼ(Promega 、 Madison。
Wl)でプラント化せしめた。この二本鎖cDN^をエタノール沈殿させた、自 でアニールに付したオリゴヌクレオチドAT及びALにリゲートさせ、Rafn erら(1990)J、Biol、Chem、266: 1229−+236; Frohmanら(1990)Proc、 Natl、 Acad、 Sci、  US八へ5 : 8998−9002 、及びROIJXら(1990)Bi oTech 8 : 48−57の方法に従う改良アンカーPCR反応において 利用した。オリゴヌクレオチドATは配列5’ −GGGTCTAGAGGTA CCGTCCG学^TC,GATCATT−3’ (Rafnerら、前掲)を 有す。オリゴヌクレオチドAしは配列5’ −AATGATCGATGCT−3 ’ (Rafnerら、前掲)を有す。
クローン1.2R及びクローン+9Rのアミノ末端をリーカー化cDNAから増 幅された(2R1反応) 。PCRを市販のキット(GeneAmp DNAA mplification Kit、Perkin El+ner Cetus 、Norwalk、CT)を用いて実施し、ここでは、dNTPを含むloμl のioxのバッファーを100 pmolの各オリゴヌクレオチドAP−2及び LP5−8プライマー(ED:EDTは3RMの比) 、cDNA (2μIの リンカ−化cDNA反応混合物)、0.5μmのAmplitaq DNAポリ メラーゼ及び100μmにする蒸留水と混合した。、二のサンプルをプログラム されたサーマルコントローラー(MJ Research,Cambridge .MA)で増幅させた。温度サイクルプログラムは下記を利用した 鋳型の変性DNA、94゛C、1分,オリゴヌクレオチドのアニール、65”C ,1分30秒;伸長、72°C、2分:24サイクル反復:4°Cに保持。
LP5−8は配列5’ −GCCTTGAAGCC(A/ G)GCGTTGA −3 ’を有し、ここで位112はA又はGのいづれかである。LP5−8はL oi p Ib. 1のヌクレオチド227 〜244(図3b及び3c)及び しol p [b.2のヌクレオチド248〜265(図10a及びjob)に 相補性の非コード鎖配列に相当する。AP−2は配列5’−GGGTCTAGA GGTACCGTCC−3’を有する。
−次反応は本明細書に記載の通りに実施した。この初期増幅物の2%( 2 μ I )を次に100 pmolの各AP−2及びLP5−9、即ち内部入れモヤ Lol p lb.I /Ib.2オリゴヌクレオチドブライマーによる二次増 幅において用いた。LP5−9は配列5’ −TTGGATCCTCGGTCG TCGCCTTCCCT−3 ’を有し、ここでヌクレオチド5’ −TTGG ATCC−3 ’ (LP5−9の塩基1〜8)はBamH I制限部位を作り 」二げるために付加され、そしてヌクレオチド9〜26はLol p Ib.I のヌクレオチド186〜203(図3b及び3c)並びにLol p Ib.2 のヌクレオチド207〜224(図10a及び10b)に相補性の非コード鎖配 列に相当する。主要増幅生成物は臭化エチジウム(EtBr)染色した3%のG TGアガロースゲル上の約100〜250塩基対に由来するDNAスミア(塗抹 )であった。
増幅DNAを順にクロロホルム、次いでクロロホルム抽出、続いて氷上での0. 5容量の7.5Mの酢酸アンモニウム及び1.5容量のイソプロパツールによる 沈殿によって回収した。沈殿及び70%のエタノールによる洗浄後、DNAを5 01zlの反応においてXba I及びBam Hlて同時消化し、容量を20 μmに減らすように沈殿させ、次いで調製2%GTG NuSeive r:j −メルトゲル(FMC. Rockport, ME)に電気泳動させた。適当 なサイズのDNAがEtBr染色により識別化され、切り出し、そして適当に消 化したpUcI9 ”−とりゲートし、市販のシーケンシングキット(Sequ enaseキット、Taquenceキット、両者ともU. S。
Biochemicals. Cleveland, OH由来)を用いてSa ngerら( +977)Proc。
Natl.Acad.Sci.USA74 :5463−5476)のジデオキ シ連鎖停止法によりシーケンシングした。
全てのクローンは*−PCR反応に由来し、そしてアミノ酸の相違は潜在的な多 型性のみを示した。このようなアミノ酸相違はTaqポリメラーゼ(Saiki ら(1988) Science 239 + 487 −491)における固 有のエラー率に基づき、独立のPCRにおいて確認する必要がある。
■クローンがクローン12Rに相同性な配列を含むことが見い出された。2クロ ーンはクローン19Rと相同性であることが見い出された。Lol p Ib. Iにおけるアミノ酸相違をもたらすクローン12Rにおける潜在的なヌクレオチ ド多型性を表6に示している。
表 6 アミノ酸の位置 アミノ酸の変化 Lol p Ib.2におけるアミノ酸変化をもたらすクローン19Rにおける 潜在的な多型性が1クローンの中で見い出され、ここで位置30のアミノ酸はT →Sと変っていた。
クローン12Rの内部領域をコードするcDNAを上記の温度サイクルプログラ ムを利用するPCR反応において、オリゴヌクレオチドLP5−5及びLP5− 6を用いて一本#A cDNAからクローンした。LP5−5は配列5’ −G GGAATTCACCGACGAGCAGAAGCTG−3 ’を有し、ここで LP5−5の塩基1〜8 (5’ −GGGAATTC−3 ”)はクローニン グ目的のためのEcoR I制限部位を作り上げるために付加され、そして塩基 9〜26はクローン12Rのヌクレオチド199〜216及びクローン19Rの ヌクレオチド220〜237に相当する。LP5−6は配列5’ −GGGGA TCCCTGGGTCATGGCGGTGAT−3 ’を有し、ここで塩基1〜 7 (5’ −GGGGATC−3’ )(LP5−6の塩基1〜7)はクロー ニング目的のためにBam)I I制限部位を作りあげるために付加され、そし て塩基8〜26はクローン12Rのヌクレオチド808〜826に相補性である 。主要増幅生成物は約620塩基対のDNAバンドであった。増幅DNA生成物 を前記の通りに精製及び沈殿し、続いてEcoR I及びBamH Iで消化し 、そして調製2%ローメルトゲルに電気泳動させた。主要DNAバンドを切り出 し、そしてシーケンシングのために適当に消化したpUc19にリゲートさせた 。クローン12R内部配列を含むいくつかのクローンが獲得された。
全てのクローンは単一PCR反応に由来し、そしてアミノ酸の相違は潜在的な多 型性のみを示した。このようなアミノ酸相違はTgqポリメラーゼ(Saiki ら(1988) Science 239: 487−491)において固有の エラー率に基づき、独立のPCRにおいて確認する必要がある。
Lol p Ib.1の内部配列の潜在的な多型性を表7に示す。
表7 アミノ酸の位置 アミノ酸の変化 80 A→R or G 84 1→V 93 V→I or R 185N→に 232I→M 当業者は、本明細書記載の発明をここで記述されているもの以外に変更及び改良 できることを理解しているであろう。本発明は、本明細書に記載の全ての工程、 特徴、組成物及び化合物を個別に集約的に包括し、そして任意の2以上の前記の 工程又は特徴の全ての組合せを包括している。
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20.スーダングラス 。
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Claims (89)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.少なくとも一種のLol pIbほそ麦花粉アレルゲン、又はその少なくと も一種の抗原性フラグメント、又はその誘導体もしくは同族体をコードする精製 核酸配列、又は前記核酸配列の機能的同等物。
  2. 2.前記核酸配列が図3b及び3cに示しているLol p Ib.1のアミノ 酸−25〜276をコードする核酸配列より本質的に成る、請求項1に記載の核 酸配列。
  3. 3.前記核酸配列が図3b及び3cに示しているLol p Ib.1をコード する核酸配列のコード領域の少なくとも一種のフラグメントより本質的に成る、 請求項1に記載の核酸配列、又は前記核酸配列の機能的同等物。
  4. 4.前記核酸配列が図10a及び10bに示しているLol p Ib.2のア ミノ酸−25〜314をコードする核酸配列より実質的に成る、請求項1に記載 の核酸配列。
  5. 5.前記核酸配列が図10a及び10cに示しているLol p Ib.2をコ ードする核酸配列のコード領域の少なくとも一種のフラグメントより本質的に成 る、請求項1に記載の核酸配列、又は前記核酸配列の機能的同等物。
  6. 6.前記核酸配列が図3b及び3cに示しているLol p Ib.1のアミノ 酸1〜276をコードする核酸配列より本質的に成る、請求項1に記載の核酸配 列。
  7. 7.前記核酸配列が図10a及び10cに示しているLol p Ib.2のア ミノ酸1〜314をコードする核酸配列より本質的に成る、請求項1に記載の核 酸配列。
  8. 8.少なくとも一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲン、又はその少なく とも一種の抗原性フラグメント、又はその誘導体もしくは同族体をコードする核 酸配列、又は前記核酸配列の機能的同等物を含んで成る発現ベクター。
  9. 9.前記核酸配列が、図3b及び3cに示しているLol p Ib.1に関す る核酸配列のコード領域のヌクレオチド配列より本質的に成る、請求項8に記載 の発現ベクター。
  10. 10.前記核酸配列が、図3b及び3cに示しているLol p Ib.1に関 する核酸配列のコード領域の少なくとも一種のフラグメントより本質的に成る、 請求項8に記載の発現ベクター。
  11. 11.前記核酸配列が、図10a及び10bに示しているLol p Ib.2 に関する核酸配列のコード領域のヌクレオチド配列より本質的に成る、請求項8 に記載の発現ベクター。
  12. 12.前記核酸配列が、図10a及び10bに示しているLol p Ib.2 に関する核酸配列のコードの領域の少なくとも一種のフラグメントより本質的に 成る、請求項8に記載の発現ベクター。
  13. 13.前記核酸配列が図3b及び3cに示しているLol p Ib.1のアミ ノ酸1−276をコードする核酸配列より本質的に成る、請求項8に記載の発現 ベクター。
  14. 14.前記核酸配列が図10a及び10bに示しているLol p Ib.2の アミノ酸1−314をコードする核酸配列より本質的に成る、請求項8に記載の 発現ベクター。
  15. 15.請求項1に記載の核酸配列によりコードされるタンパク質又はペプチドを 発現するように形質転換された宿主細胞。
  16. 16.請求項2の核酸配列によりコードされるタンパク質を発現するように形質 転換された宿主細胞。
  17. 17.請求項3の核酸配列によりコードされるペプチドを発現するように形質転 換された宿主細胞。
  18. 18.請求項4の核酸配列によりコードされるタンパク質を発現するように形質 転換された宿主細胞。
  19. 19.請求項5の核酸配列によりコードされるペプチドを発現するように形質転 換された宿主細胞。
  20. 20.請求項6の核酸配列によりコードされるタンパク質を発現するように形質 転換された宿主細胞。
  21. 21.請求項7の核酸配列によりコードされるタンパク質を発現するように形質 転換された宿主細胞。
  22. 22.請求項1の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された少 なくとも一種の精製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib科構成員又はその少 なくとも一種の抗原性フラグメント、又はその誘導体もしくは同族体。
  23. 23.請求項2の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された精 製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.1。
  24. 24.請求項3の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された精 製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.1、又はその誘導体もしくは同族体 の少なくとも一種のフラグメント。
  25. 25.請求項4の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された精 製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.2。
  26. 26.請求項5の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された精 製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.2、又はその誘導体もしくは同族体 の少なくとも一種のフラグメント。
  27. 27.請求項6の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された精 製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.1。
  28. 28.請求項7の核酸配列により形質転換された宿主細胞において生成された精 製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.2。
  29. 29.少なくとも一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲン又はその少なく とも一種のフラグメント、又はその誘導体もしくは同族体を製造する方法であっ て、前記の少なくとも一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲン、又はその フラグメント、又はその誘導体もしくは同族体をコードするDNA配列により形 質転換された宿主細胞を、適当な培地の中で培養して、細胞と、前記の少なくと も一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲン、又はその少なくとも一種のフ ラグメント、又はその誘導体もしくは同族体を含む培地との混合物を作り;次に 任意的に前記混合物を精製して精製Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲン又は その少なくとも一種のフラグメント、又はその誘導体もしくは同族体を提供する ことを含んで成る方法。
  30. 30.前記少なくとも一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲンがLolp  Ib.1又はLol p Ib.2である、請求項29に記載の方法。
  31. 31.少なくとも一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲン、又はその少な くとも一種のフラグメント、又はその誘導体もしくは同族体をコードするDNA 配列により形質転換された宿主細胞において合成された前記の少なくとも一種の Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲン、又はその少なくとも一種のフラグメン ト、又はその誘導体もしくは同族体を含んで成るタンパク質調製物。
  32. 32.前記の少なくとも一種のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲンがLol  p Ib.1又はLol p Ib.2である、請求項31に記載のタンパク 質調製物。
  33. 33.前記のLol p Ibほそ麦花粉アレルゲンの前記の少なくとも一種の フラグメントが抗原性フラグメントである、請求項31に記載のタンパク質調製 物。
  34. 34.少なくとも一種の化学的に合成したLol p Ibほそ麦花粉アレルゲ ン、又はその少なくとも一種のフラグメント、又はその誘導体もしくは同族体を 含んで成るタンパク質調製物。
  35. 35.前記Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンが、図3b及び3cに示すア ミノ酸配列を有するLol p Ib.1である、請求項31に記載のタンパク 質調製物。
  36. 36.前記Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンが、図3b及び3cに示すア ミノ酸配列を有するLol p Ib.1である、請求項34に記載のタンパク 質調製物。
  37. 37.前記Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンが、図10a及び10bに示 すアミノ酸配列を有するLol p Ib.2である、請求項31に記載のタン パク質調製物。
  38. 38.前記Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンが、図10a及び10bに示 すアミノ酸配列を有するLol p Ib.2である、請求項34に記載のタン パク質調製物。
  39. 39.Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンの単離抗原性フラグメント。
  40. 40.ほそ麦花粉由来の前記アレルゲンがLol p Ib.1である請求項3 9に記載の抗原性フラグメント。
  41. 41.ほそ麦花粉由来の前記アレルゲンがLol p Ib.2である請求項3 9に記載の抗原性フラグメント。
  42. 42.前記抗原性フラグメントが前記アレルゲンの少なくとも−T細胞エピトー プを含んで成る、請求項39に記載の抗原性フラグメント。
  43. 43.前記抗原性フラグメントがLol p Ib.1の少なくとも−T細胞エ ピトープを含んで成る、請求項40に記載の抗原性フラグメント。
  44. 44.前記抗原性フラグメントがLol p Ib.2の少なくとも−T細胞エ ピトープを含んで成る、請求項41に記載の抗原性フラグメント。
  45. 45.前記抗原性フラグメントが最少限イムノグロブリンE刺激活性を更に有す る、請求項42に記載の抗原性フラグメント。
  46. 46.前記抗原性フラグメントが、ほそ麦花粉アレルゲンに特異的なイムノグロ ブリンEに結合しない、請求項42に記載の抗原性フラグメント。
  47. 47.前記抗原性フラグメントがほそ麦花粉アレルゲンに特異的なイムノグロブ リンEに結合しないか、又はもし前記イムノグロブリンEに対するこのフラグメ ントの結合が生ずるにしても、かかる結合はマスト細胞又は好塩基性細胞からの ヒスタミンの放出をもたらさない、請求項43に記載の抗原性フラグメント。
  48. 48.前記抗原性フラグメントがほそ麦花粉アレルゲンに特異的なイムノグロブ リンEに結合しない、請求項43に記載の抗原性フラグメント。
  49. 49.前記抗原性フラグメントが最少限イムノグロブリンE刺激活性を更に有す る、請求項44に記載の抗原性フラグメント。
  50. 50.前記抗原性フラグメントがほそ麦花粉アレルゲンに特異的なイムノグロブ リンEに結合しない、請求項44に記載の抗原性フラグメント。
  51. 51.前記抗原性フラグメントがイムノグロブリンEに対して、精製天然ほそ麦 花粉アレルゲンの前記イムノグロブリンEに対する結合性よりも実質的に低い度 合いで結合する、請求項39に記載の抗原性フラグメント。
  52. 52.前記抗原性フラグメントが、それが投与されたほそ麦花粉感受性個体にお けるほそ麦花粉に対するアレルギー応答を改善せしめることが可能である、請求 項39に記載の抗原性フラグメント。
  53. 53.前記抗原性フラグメントが、それが投与されたほそ麦花粉感受性個体にお けるほそ麦花粉に対するアレルギー応答を改善せしめることが可能である、請求 項40に記載の抗原性フラグメント。
  54. 54.前記抗原性フラグメントが、それが投与されたほそ麦花粉感受性個体にお けるほそ麦花粉に対するアレルギー応答を改善せしめることが可能である、請求 項41に記載の抗原性フラグメント。
  55. 55.前記抗原性フラグメントが、ほそ麦花粉アレルゲンに対する個体のB細胞 応答、ほそ麦花粉アレルゲンに対する個体のT細胞応答、又はほそ麦花粉アレル ゲンに対するB細胞応答及びT細胞応答の両方を改善せしめることが可能である 、請求項52に記載の抗原性フラグメント。
  56. 56.前記抗原性フラグメントが、ほそ麦花粉アレルゲンに対する個体のB細胞 応答、ほそ麦花粉アレルゲンに対する個体のT細胞応答、又はその両者を改善せ しめることが可能である、請求項53に記載の抗原性フラグメント。
  57. 57.前記抗原性フラグメントが、ほそ麦花粉アレルゲンに対する個体のB細胞 応答、ほそ麦花粉アレルゲンに対する個体のT細胞応答、又はその両者を改善せ しめることが可能である、請求項54に記載の抗原性フラグメント。
  58. 58.請求項40のほそ麦花粉アレルゲンの単離抗原性フラグメントをコードす る核酸配列。
  59. 59.ほそ麦花粉感受性個体に投与したときに、ほそ麦花粉に対する個体のアレ ルギー応答を低める、改良ほそ麦花粉タンパク質アレルゲン。
  60. 60.前記改良ほそ麦花粉タンパク質アレルゲンが改良Lol p Ib.1タ ンパク質、又はその誘導体もしくは同族体である、請求項59に記載の改良ほそ 麦花粉タンパク質アレルゲン。
  61. 61.前記改良ほそ麦花粉タンパク質アレルゲンが改良Lol p Ib.2タ ンパク質、又はその誘導体もしくは同族体である、請求項60に記載の改良ほそ 麦花粉タンパク質アレルゲン。
  62. 62.ほそ麦花粉感受性個体に投与したときに、ほそ麦花粉に対する個体のアレ ルギー応答を低める、Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンの少なくとも一改 良フラグメント。
  63. 63.前記改良フラグメントがLol p Ib.1タンパク質又はその誘導体 もしくは同族体である、請求項62に記載の少なくとも一改良フラグメント。
  64. 64.前記改良フラグメントがLol p Ib.2タンパク質又はその誘導体 もしくは同族体である、請求項62に記載の少なくとも一改良フラグメント。
  65. 65.Lol p Ib.1又はLol p Ib.2、あるいはLol p  Ib.1又はLol pIb.2のフラグメント又は誘導体もしくは同族体に免 疫学的に関連している、単離タンパク質アレルゲン又はその抗原性フラグメント 。
  66. 66.前記タンパク質アレルゲン又はその抗原性フラグメントが、Lol p  Ib.1又はLol p Ib.2、あるいはLol p Ib.1又はLol  p Ib.2のフラグメント又は誘導体もしくは同族体に特異的な抗体と免疫 学的に交差反応性である、請求項65に記載の単離タンパク質アレルゲン又はそ のフラグメント。
  67. 67.精製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.1又はLol p Ib. 2、あるいはLol p Ib.1又はLol p Ib.2の少なくとも一フ ラグメント又は誘導体もしくは同族体、及び薬理学的に許容される担体又は希釈 剤を含んで成る、薬理組成物。
  68. 68.Lol p Ib.1が図3b及び3cに示しているアミノ酸1〜276 の配列を有す、請求項67に記載の薬理組成物。
  69. 69.Lol p Ib.2が図10a及び10bに示しているアミノ酸1〜3 14の配列を有す、請求項67に記載の薬理組成物。
  70. 70.ほそ麦花粉アレルゲン又はほそ麦花粉アレルゲンと免疫交差反応性なアレ ルゲンに対して感受性な哺乳動物におけるほそ麦花粉アレルゲンに対する感受性 を処置する方法であって、前記哺乳動物に、治療的に有効な量の請求項31のタ ンパク質調製物を投与することを含んで成る方法。
  71. 71.ほそ麦花粉アレルゲン又はほそ麦花粉アレルゲンと免疫交差反応性なアレ ルゲンに対して感受性な哺乳動物におけるほそ麦花粉アレルゲンに対する感受性 を処置する方法であって、前記哺乳動物に、治療的に有効な量の請求項34のタ ンパク質調製物を投与することを含んで成る方法。
  72. 72.ほそ麦花粉アレルゲン又はほそ麦花粉アレルゲンと免疫交差反応性なアレ ルゲンに対して感受性な哺乳動物におけるほそ麦花粉アレルゲンに対する感受性 を処置する方法であって、前記哺乳動物に、治療的に有効な量の請求項32のタ ンパク質調製物を投与することを含んで成る方法。
  73. 73.ほそ麦花粉アレルゲン又はほそ麦花粉アレルゲンと免疫交差反応性なアレ ルゲンに対して感受性な哺乳動物におけるほそ麦花粉アレルゲンに対する感受性 を処置する方法であって、前記哺乳動物に、治療的に有効な量の請求項68の治 療用組成物を投与することを含んで成る方法。
  74. 74.Lol p Ibほそ麦花粉アレルゲンに感受性な哺乳動物を検査する方 法であって、前記哺乳動物から獲得した血液サンプルを、請求項1の核酸配列も しくはそのフラグメントにより形質転換された宿主細胞において生成されたもの であるか又は化学的に合成されたものである、単離ほそ麦花粉タンパク質アレル ゲンもしくはその抗原性フラグメント、あるいは前記ほそ麦花粉タンパク質の誘 導体もしくは同族体と、血液成分がこのタンパク質又はそのフラグメント、又は その誘導体もしくは同族体に結合するのに適当な条件のもとで組合せ、次いでか かる結合の生じた度合いを決定することを含んで成る方法。
  75. 75.前記の結合の生じた度合いを、T細胞機能;T細胞増殖;B細胞機能;タ ンパク質又はそのフラグメント、又はその誘導体もしくは同族体の血液中に存在 している抗体との結合;の評価により、あるいはそれらの組合せによって決定す る、請求項74に記載の方法。
  76. 76.ほそ麦花粉アレルゲンに対する哺乳動物の感受性を検査する方法であって 、前記動物においてアレルギー応答を誘引せしめるのに十分な量の少なくとも一 種のほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib科構成員又はその少なくとも一抗原 性フラグメントを前記動物に投与し、次いで前記ほそ麦花粉アレルゲンに対する その個体におけるアレルギー応答の発生を決定することを含んで成る方法。
  77. 77.天然精製ほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib又はその少なくとも一種 の抗原性フラグメント、又はその誘導体もしくは同族体。
  78. 78.真核系又は原核系複製起点;検出マーカー;Lol p Ib.1又はL ol p Ib.2アレルゲンタンパク質、又はその少なくとも一種のフラグメ ント、又はその誘導体もしくは同族体、又は前記Lol p Ib.1又はLo l p Ib.2タンパク質文はその誘導体もしくは同族体と交差反応性なアレ ルゲンタンパク質をコードするDNA配列;及び任意的に前記DNA配列の転写 を誘発することのできるプロモーター配列;を含んで成る組換DNA分子。
  79. 79.前記プロモーターがLol p Ib.1遺伝子プロモーター又はLol p Ib.2遺伝子プロモーターである、請求項79に記載の組換DNA。
  80. 80.組換Lol p Ib.1,Lol p Ib.2、又はLol p I b.1もしくはLolpIb.2の少なくとも一種のフラグメント、又はそれら の誘導体もしくは同族体、あるいはLol p Ib.1もしくはLol p  Ib.2、又はLol pIb.1もしくはLol p Ib.2の少なくとも 一種のフラグメント、又はそれらの誘導体もしくは同族体に対する抗体に免疫学 的に反応性なアレルゲンタンパク質を製造する方法であって、複製可能な組換D NA分子を含む生物(この分子は、前記先物において発現可能なプロモーター; このプロモーターの下流に位置し、且つそれより転写されるLol p Ib. 1,Lol p Ib.2、又はその少なくとも一種のフラグメント、又はその 誘導体もしくは同族体、あるいはLol p Ib.1又はLolpIb.2の 免疫学的関連タンパク質をコードする遺伝子;選択マーカー;及び原核系又は真 核系複製起点を含んで成る)を、前記組換DNA分子が安定的に維持され、且つ 、Lol p Ib.1,Lol p Ib.2、又はLol p Ib.1も しくはLol p Ib.2の少なくとも一種のフラグメント、又はその誘導体 もしくは同族体、又はその免疫学的関連物の合成が誘発される条件のもとで及び 時間にわたって培養し、次いで任意的にそれらを単離することを含んで成る方法 。
  81. 81.前記プロモーターがLol p Ib.1プロモーター又はその同族体も しくは縮重体であり、そして宿主生物が、前記プロモーターがその中で機能する であろうものである、請求項80に記載の方法。
  82. 82.前記プロモーターがLol p Ib.2プロモーター又はその同族体も しくは縮重体であり、そして宿主生物が、前記プロモーターがその中で機能する であろうものである、請求項80に記載の方法。
  83. 83.組換DNA分子であって、その上に位置しているほそ麦花粉プロモーター 配列又はその同族体もしくは縮重体を含んで成り、そして更には前記プロモータ ーの下流にある1又は複数の制限エンドヌクレアーゼ部位を有しており、ここで それらの中に挿入されているほそ麦花粉アレルゲンLol p Ib.1もしく はLol p Ib.2、又はLol pIb.1もしくはLol p Ib. 2の少なくとも一種の抗原性フラグメント、又はそれらの誘導体もしくは同族体 をコードする核酸配列が適切な解読枠の中で転写可能となっている、組換DNA 分子。
  84. 84.請求項23のLol p Ib.1に対して発生せしめた、Lol p  Ib.1に特異的なモノクローナル抗体。
  85. 85.請求項25のLol p Ib.1に対して発生せしめた、Lol p  Ib.1に特異的なモノクローナル抗体。
  86. 86.前記抗体がLol p Ib.1とLol p Ib.2に交差反応性で ある、請求項84に記載のモノクローナル抗体。
  87. 87.前記抗原性フラグメントがほそ麦花粉アレルゲンに特異的なイムノグロブ リンEに結合しないか、又は前記イムノグロブリンEに対するフラグメントの結 合が生ずるにしても、かかる結合はマスト細胞又は好塩基性細胞からのヒスタミ ンの放出をもたらさない、請求項44に記載の抗原性フラグメント。
  88. 88.精製天然Lol p Ibの少なくとも一種の抗原性フラグメント、又は 前記の少なくとも一種の抗原性フラグメントの誘導体もしくは同族体を含んで成 る薬理組成物。
  89. 89.Lol p Ib又はそのフラグメントに特異的なT細胞を刺激すること のできる、請求項66に記載の単離タンパク質アレルゲン又はそのフラグメント 。
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