JPH06505061A - セルロース系廃棄物材料の再生利用 - Google Patents

セルロース系廃棄物材料の再生利用

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JPH06505061A
JPH06505061A JP4504824A JP50482492A JPH06505061A JP H06505061 A JPH06505061 A JP H06505061A JP 4504824 A JP4504824 A JP 4504824A JP 50482492 A JP50482492 A JP 50482492A JP H06505061 A JPH06505061 A JP H06505061A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 セルロース系廃棄物材料の再生利用 技術分野 本発明は、板紙を含むセルロース系廃棄物材料をリサイクル(再生利用)してセ ルロース系繊維パルプを製造する方法及び装置、及びこのようにして製造された セルロース系繊維パルプに関し、より詳しくは、段ポール板紙廃棄物のリサイク ル技術に関する。
背景技術 段ポールを含む板紙は包装(パッケージ)に広く使用されており、数百トンの使 用済み板紙が毎年廃棄されている。カナダでは、このような廃棄物の70%以上 が埋立地に運ばれている。
このような板紙廃棄物の少なくとも一部をリサイクルして主としてバージンバル ブと共に使用する方法が提案されている。従来の方法は、非木材汚染物質を除去 するための洗浄工程と、板紙を製造する場合のバージンバルブ又は段ボールに使 用する中芯原紙と混合される褐色原料を形成するための再パルプ化工程とを前回 バルブ化された繊維(以下、「再パルプ化繊維」という)の品質は類似のバージ ンバルブ繊維の品質より低く、従って、再パルプ化繊維を高品質の生繊維との混 合にのみ使用すること、又は樹脂又は澱粉等の化学的添加物を用いて再パルプ化 繊維の劣った品質を補償することが通常行われている。類似のバージンバルブ繊 維と比べ、再パルプ化繊維の劣った品質は、最初の板紙製造中に繊維が受ける処 理及び紙製品の老化(エージング)から生じる。
米国特許第4.737.238号にはアルミニウムを含有する古紙のリサイクル が開示されており、この方法では、古紙の水性バルブ懸濁液をスクリーンし、次 に脱水して大部分のアルミニウムを含有する白紙の流れを作り、その後パルプを 酸素脱リグニン処理する。カナダ国特許第1.IL0.411号では、ろう(ワ ックス)及び樹プの成分である。製造されるバルブの特性は、木材チップから除 去されるリグニンの度合い、従って最終バルブの残留リグニン含有量に依存する 。
カッパー価は残留リグニン含有量の測定値を表すものであり、力y / (−価 が大ライナーボード及び中芯原紙を備えた段ポール板紙は80−120のカッツ ク−古紙製品及び使用済み板紙も同様な処理問題を有している。
サイクルする方法及び装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、リサイクル板紙、より詳しくはリサイクル段ボール板紙を 提供することにある。
本発明の他の目的は、エネルギ的価値及び化学的価値を回収、より詳しくは工程 内でエネルギ的価値及び化学的価値を回収及び利用する方法及び装置を提供する ことにある。
本発明の他の目的は、例えば板紙等の古紙製品及びリジェクトバルブからのリサ イクルバルブ及びその製造方法並びに装置を提供することにあり、リサイクルバ ルブは古紙のカッパー価より小さなカッパー価を有する。
本発明の更に他の目的は、白紙製品の製造のための漂白に適した低カブパー価の リサイクルバルブを製造する方法及び装置を提供することにある。
本発明の1つの特徴によれば、セルロース系紙製品廃棄物をリサイクルしてセル ロース系繊維バルブを製造する方法であって、少なくとも80のカッパー価をも つ既製紙製品廃棄物を、少なくとも1つの硫化ナトリウム及びアントラキノンを 含有する水性アルカリ蒸解液中で160−180℃の温度で蒸解して、前記紙製 品廃棄物中のセルロース系繊維を脱リグニンし且つセルロース系繊維パルプ及び 廃液からなる褐色原料を作り、前記セルロース系繊維パルプが、40までのカッ パー価及び10cps以上の粘度を有しており且つ紙製品製造のソールバルブと してバルブを使用できる品質の繊維を備えていることからなるセルロース系繊維 パルプの製造方法が提供される。
本発明の他の特徴によれば、本発明の方法により製造されるセルロース系繊維パ ルプが提供される。
本発明の他の特徴によれば、例えば紙製品又はバルブ等のセルロース系廃棄材料 をリサイクルしてセルロース系バルブを製造し且つ本発明の方法に使用できるエ ネルギ価値及び化学的価値を回収できる方法が提供される。
この方法は、セルロース系材料廃棄物を、水性蒸解液中で、高温で蒸解して脱リ グニンし且つセルロース系バルブ及び廃液を含有する褐色原料を作る工程を有し ている。セルロース系バルブは、紙製品廃棄物又はバルブのカッパー価より小さ なカッパー価を有している。
褐色原料は洗浄され、洗浄褐色原料バルブ及び褐色原料洗浄液が作られる。この 褐色原料洗浄液は、蒸解中に形成される無機化学物質及び燃焼可能な有機物質を 含有している。
洗浄された褐色原料バルブは、紙製品の製造に使用すべく回収され、褐色原料洗 浄液の少なくとも一部が、例えば蒸発により濃縮されて濃縮液を作る。濃縮液中 の有機物質は燃焼されて、回収される熱エネルギを発生する。また、無機化学物 質から無機化学的価値が作られ、この無機化学的価値も回収される。回収された 熱エネルギは、蒸解液が必要とする高温を発生するための熱源として使用でき、 無機化学物質は、蒸解液を作るのに使用される化学物質源を構成する。
本発明の他の特徴によれば、本発明の方法により作られる、優れた特性をもつリ サイクルバルブが提供される。
本発明の更に他の特徴によれば、好ましい実施例の方法を実施するのに特に適し た装置が提供される。この装置は、再バルブ化手段、バルブ脱水手段、蒸解釜、 褐色原料洗浄器、炉、熱回収手段、及び適当な連結ラインを有している。
好ましい実施例の説明 好ましい実施例では、本発明の方法に使用される蒸解液は、水酸化ナトリウム及 び硫化ナトリウムを含むクラフト白液成分と、有機木材残滓及び無機化学物質を 含むクラフト黒液成分とからなり、蒸解液から得られる褐色原料洗浄液の一部が 黒液成分の一部を形成すべく循環される。クラフト黒液成分は、本質的に、活性 白液成分の希釈剤として作用し、白液成分の必要水量(mter needs) の一部を形成する。同時に、黒液成分は脱リグニンに有効な残留化学物質又は未 使用化学物質を含むことがある。
特定の実施例では、セルロース材料廃棄物は置板紙である。
蒸解液がクラフト液である場合には、褐色原料洗浄液中の無機化学品は、炭酸ナ トリウム及び硫酸ナトリウムである。褐色原料洗浄液の濃縮における有機物の燃 焼中、硫酸ナトリウムは還元されて硫化ナトリウムになり、硫化ナトリウムと炭 酸ナトリウムとの溶融マスを形成する。この溶融マスは水中で溶解されて緑液を 形成し、該緑液は、生石灰と反応して炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに変換 (炭酸カルシウムの沈澱を伴う)すると、硫化ナトリウム及び水酸化ナトリウム を残し、これらの硫化ナトリウム及び水酸化ナトリウムは白液成分として蒸解工 程に循環される。
低カッパー価の産出褐色原料バルブ(product brownstock  pulp)は、紙製品製造時における強度特性及び接合特性の点で、再パルプ化 された紙廃棄物より優れていることが判明している。
より詳しくは、産出褐色原料パルプは40までのカッパー価(従ってバルブ廃棄 物のカッパー価よりかなり小さなカッパー価)を有しており、強度特性の点で大 きな改善が得られる。より詳しくは、繊維バルブは10cps以上(好ましくは 、少な(とも1lcps以上)の粘度を有している。バルブは、少なくとも5− の引張り破壊長さくtensile breaking length)の特性 をもつものが適している。
かくして、本発明の方法は、紙製品廃棄物又はリジェクトバルブをリサイクルし て、紙廃棄物から得た従来のリサイクルバルブと比べ優れた特性をもつバルブを 提供し、且つリサイクル工程で利用できるエネルギ価値及び化学的価値の回収を 可能にする。
本発明の方法の特別な利点は、木材チップからのバージンバルブの製造に使用す る場合には効率的でない旧式のクラフトミルを使用して効率的に実施できること である。木材チップからバージンバルブを製造する方法に比べ、本発明の方法は 必要な処理時間が短く且つ蒸解液の量が少ないため、このような旧式のクラフト ミルを効率的且つ経済的に使用できる。より詳しくは、本発明の方法に必要な蒸 解液は、木材チップからバージンバルブを製造するのに必要な量の約55〜65 %(より一般的には約60%)であり、蒸解液の必要量はバルブ製品に要求され るカッパー価に基づいて定まることも理解すべきである。
本発明は板紙、より詳しくは80〜120のカッパー価をもつ段ポール板紙のリ サイクルに特に適している。80〜120のカッパー価をもつ段ボール板紙から は、本発明の方法により、40に至るまでのカッパー価(より詳しくは、白紙製 品を製造するための漂白に適した15〜30(より詳しくは20〜25)のカッ パー価)をもつリサイクル褐色原料バルブが製造される。
図面の簡単な説明 第1図は、リサイクル紙製品の製造装置を示す概略図である。
発明の実施形態 第1図に示すように、リサイクル紙製品の製造装置10は、板紙廃棄物リサイク ル組立体12及び製紙組立体14を有している。
板紙廃棄物リサイクル組立体12は、ドライパルパー16と、パルプ容器18と 、クリーニングユニット20と、ブレス22とを有する。
組立体12は更に、バルブ容器24と、蒸解釜(グイジエスタ)26と、ブロー タンク28と、褐色原料洗浄器30と、バルブ貯蔵容器32と、反応チャンバ6 7及びボイラ68を備えた炉ユニット88と、反応器ユニット94とを有する。
ドライパルパー16からのライン34は、いわゆるドライパルピング工程中に板 紙から分離された汚染物質を除去し、ライン36は、バルブを流すために、ドラ イパルパー16をパルプ容器18に連結している。
ライン38はパルプ容器18とクリーニングユニット20とを連結している。
クリーニングユニット20は汚染物質を除去するためのライン40を有している 。
ライン42はクリーニングユニット20とブレス22とを連結し、ライン44は ブレス22を洗浄液貯蔵容器46に連結している。ライン48は、貯蔵容器46 とパルプ容器18とを連結している。パルプ容器18は水補給ライン50を有し ている。
ライン52はブレス22とパルプ容器24とを連結している。
黒液貯蔵タンク54は出口ライン58を有し、白液貯蔵タンク56は出口ライン 60を有している。両ライン58.60は、黒液及び白液をパルプ容器24に供 給するための共通ライン69に合流している。
共通ライン69には、ボイラ68すなわち炉ユニット88に連結された蒸気ライ ン66を有するヒータ64が配置されている。
ライン70はパルプ容器24を蒸解釜26に接続している。ライン70には蒸気 ミキサ72が配置され、蒸気ミキサ72は、ボイラ68からの蒸気ライン66に 連結された蒸気入口ライン74を有する。
ライン76は蒸解釜26をブロータンク28に連結し、ライン78はブロータン ク28を褐色原料洗浄器30に連結している。
黒液ライン80は褐色原料洗浄器30を黒液タンク54に連結している。
ライン82は褐色原料洗浄器30をバルブ貯蔵容器32に連結している。ライン 82にはスクリーン84が配置され、スクリーン84は汚染物質のための出口ラ イン86を有している。
黒液タンク54はライン89を介して濃縮器90に連結されており、濃縮器90 は濃縮ライン87を介して炉ユニット88の反応チャンバ67に連結されている 。白液を作る反応器ユニット94は、緑液タンク92と、第1反応器93と、第 2反応器95とを有している。ライン96は、炉ユニット88の反応チャンバ6 7を緑液タンク92に連結している。白液ライン98は、反応器ユニット94の 第2反応器95を白液タンク56に連結している。
ブロータンク28にブロー熱回収ライン100を設け、ボイラ68に熱を供給す ることは任意である。
製紙組立体14は漂白プラント102及び製紙機械104を有している。漂白プ ラント102と製紙機械104との間のライン108にはスクリーン106が配 置されている。ライン110はスクリーン106内で分離された汚染物質を除去 する。
漂白プラント102を設けることは任意であり、容器32内のセルロースバルブ を、機械104での紙製品の製造に直接使用してもよい。
段ポール板紙廃棄物(詳細には、この段ボール板紙は、対向する1対のライナー ボードと、これらのライナーボードの間に挟まれた中芯原紙とからなる)のリサ イクリングに関連して、第1図に示すリサイクル作動をより詳細に説明する。
このような板紙は使用の結果として汚れていることがあり、更に、インキでの印 刷、ライナーボード上のポリマー表面コーティング、ライナーボードと中芯原紙 との間の接着剤、金属及びプラスチック固定具、及び紙及びプラスチックテープ 等を冑するものもある。段ボール板紙廃棄物はドライパルパー16に供給され、 ドライパルパー16は板紙を繊維のバルブに破砕し且つ非繊維汚染物質(例えば 金属構成エレメント及びプラスチックテープ)から繊維を分離する。「ドライパ ルピング」と呼ばれているけれども水が使用され、これにより、20〜30重量 %の固形含有物を備えた水性繊維バルブがパルパー16内で作られる。分離され た非繊維構成要素がパルパー16内で板紙から除去され、ライン34を通して取 り出される。
バルブ化された廃棄物(以下、「バルブ化廃棄物」という)はライン36を通っ てパルプ容器18に供給される。また、水がライン50を通って導入され、一般 に3〜4重量%の固形含有物を有する水性バルブ混合物を作る。この混合物は容 器18内で静かに攪拌され、板紙から非木材汚染物質を更に分離するのが好まし い。水性バルブ混合物は、容器18からライン38を通って、クリーニングユニ ット20に供給され、クーリングユニット20は一般にスクリーンユニット及び 遠心分離容器を備える。スクリーンユニットの開口を通してバルブ混合物から微 細汚染物質を除去した後、パルプ混合物は遠心容器に供給され、ここで、層状汚 染物質は、遠心容器内に形成された濃密破砕片として除去される。この汚染物質 はライン40を通して除去される。水性パルプ混合物は、クリーニングユニ、ソ ト20からライン42を通ってブレス22に移送される。ブレス22は、例えば スクリュ一式ブレスであり、ここで、水性混合物がブレス作用により脱水される 。
ブレス22でパルプ混合物から圧搾された水はライン44を通って廃液貯蔵容器 46に流入する。水は、該容器46からライン48を通って循環され、ノくルブ 容器18の水要求量を満たす。容器18にはライン50を通して補給水が供給さ れる。貯蔵容器46内に沈澱した汚染物質は排水ラインを通して除去される。
ブレス22における圧搾されたウェットバルブ生成物はライン52を通って7( ルブ容器24に供給され、黒液と白液との混合物がライン62を通して容器24 に供給され、一般に30〜40重量%(より詳しくは、約35重量%)の固形含 有物を有するウェットバルブ生成物を生成する。
黒液タンク54からの黒液はライン58を通ってライン69に供給され、ライン 69内の白液はライン60を通って白液タンク56から供給される。ライン69 内の液体は、高温一般に80〜90℃まで加熱される。ヒータ64内の熱は、ボ イラ68から蒸気ライン66を介して供給される。
ライン62内の液体は容器24からのバルブをライン70に移送する働きをし、 且つ固形含有物を約10〜25重量%に低減させる。
容器24内の水性バルブ混合物は、ライン62からの液体により、ライン70を 通って蒸解釜26に移送される。ライン70内の混合物は、蒸気ミキサ72を通 り、ここで約160〜180℃の温度に上昇される。蒸気ミキサ72用の蒸気は 、ボイラ68から蒸気入口ライン74を通して供給される。蒸気ミキサ72内の 熱い水性バルブへの蒸気の直接導入によりパルプ混合物の固形含有物が低減され 、蒸解釜26に到達するパルプ混合物は一般に12〜18重量%(通常は約15 重量%)の固形含有物を有する。バルブは、蒸解釜26内の蒸解液中で、160 −180℃の高温で、一般に約30〜50分間、約115ps+(約8.1kg /cmりの飽和蒸気圧の下で蒸解される。蒸解釜26内での蒸解によりバルブが 脱リグニンさねへ熱い褐色原料が生成される。この褐色原料は、褐色原料バルブ と、バルブからの溶解有機物質及び蒸解液からの無機塩物質を含む廃液とからな る。
熱い褐色原料は蒸解釜26からブロータンク28に供給され、ここで蒸気の圧力 がリリースされ且つ熱がライン100から排気熱として回収される。褐色原料は ブロータンク28からライン78を通って褐色原料洗浄器30に供給され、ここ で洗浄されて、褐色原料パルプ及び褐色原料洗浄液を生成する。褐色原料洗浄液 は褐色原料洗浄器30からライン80を通って黒液タンク54に供給され、褐色 原料パルプはライン82を通ってバルブ貯蔵容器32に供給される。ライン82 内の褐色原料はスクリーン84内でスクリーンされ、汚染物質が出口ライン86 から除去される。
黒液タンク54内の黒液の大部分は、ライン89を通って濃縮器90に供給され る。黒液は、濃縮器90内で水分を蒸発させることにより、一般に55〜75% (好ましくは約65%)の濃度に濃縮され、この結果生じる濃縮液はライン87 を通って炉ユニット88の反応チャンバ67に供給される。濃縮液中の有機物質 は炉88内で燃焼され、燃焼熱として発生した熱い排気ガスが、一体であるボイ ラ68内の水を加熱する。より詳しくは、濃縮液は、硫酸ナトリウムと、反応チ ャンバ67内で溶融マスを生成する炭酸ナトリウムとを含有している。硫酸ナト リウムは硫化ナトリウムに還元され、反応チャンバ67内に硫化ナトリウム及び 炭酸ナトリウムの溶融マスを残す。この溶融マスは、チャンバ67からライン9 6を通ってタンク92に供給され、ここで水中に溶解されて緑液を生成する。
緑液は第1反応器93に供給さtL、ここで生石灰すなわち酸化カルシウムが炭 酸ナトリウムと反応して、硫化ナトリウム及び水酸化ナトリウムを含む石灰泥と して水酸化ナトリウムと、炭酸カルシウムとを生成する。石灰泥は反応器95に 供給され、ここで炭酸カルシウムが熱分解されて酸化カルシウムが発生し、この 酸化カルシウムは第1反応器93に再循環される。このようにして、第2反応器 95内で白液が生成され、この白液は、反応器ユニット94から白液ライン98 を通って白液タンク56に供給される。
かくして、炉88の反応チャンバ67内で形成された無機化学物質が、蒸解釜2 6内で蒸解液として使用される白液を発生する化学的価値として用いられ、炉8 8内で発生した熱エネルギは、ヒータ64及び蒸気ミキサ72用の蒸気をボイラ 68内で発生させるのに使用される。
パルプ貯蔵容器32内の褐色原料パルプは、製紙機械104での板紙製品の製造 に使用できるし、或いは、所望の紙製品に基づいてリグニンを除去し且つ白色度 を高めるべく、先ず漂白プラント102内で漂白することもできる。
最 以下の例は本発明の特徴を示すためのものであり、これらの例において、収量及 び充填量を重量%で示す。
!−上 2×8インチ(約5X20CID)の形態の市販の段ボール廃棄物を、2.9g /j’の水酸化ナトリウム及び2.35g#の硫化ナトリウムを含有するアルカ リ性溶液で蒸解した。液体の硫化度、すなわち(水酸化ナトリウム+1/2硫化 ナトリウム)に対する硫化ナトリウムの比率は35%であった。蒸解液対段ボー ル廃棄物の比率がlO対lであるとき、有効アルカリ充填量、すなわち段ボール 材料廃棄物の重量に対する(水酸化ナトリウム+1/2硫化ナトリウム)の重量 は8%であった。
174℃の温度で、500のHファクタに相当する約30分間蒸解した後、段ボ ール廃棄物の76.6%のパルプ収量が得られた。パルプ生成物は、45.5の カッ1<−価、21.4の粘度、及び25.6の#8白色度を有していた。
例2 例1と同様に行ったが、段ポール廃棄物の蒸解は、1.500のHファクタに相 当する約1時間をかけて行った。この場合の段ボール廃棄物のパルプ収量は72 ,1%であり、パルプ生成物は29.9のカッパー価、14.9の粘度、及び2 9.3の白色度を有していた。
例3 例1及び例2と同じ段ポール廃棄物を、17.2%の硫化度をもつアルカリ溶液 で蒸解した。蒸解は、174℃、9対lの蒸解液対段ボール廃棄物の比率、8% の有効アルカリ充填量(effective alkmlis charge)  、及び0.04%のアントラキノン充填量で行なった。500のHファクタに 相当する約30分の蒸解後、段ボール廃棄物のパルプ収量は72.8%であり、 パルプ生成物は39,5のカッパー価、18.9の粘度、及び26.0の白色度 を有していた。
例4 例3と同様に行ったが、段ボール廃棄物の蒸解は、1.500のHファクタに相 当する約1時間をかけて行なった。この場合における廃棄物のパルプ収量は70 .2%であり、パルプ生成物は26.7のカッパー価、13.8の粘度、29. 0の白色度を有していた。
例5 市販の段ボール廃棄物からあらゆる汚染物質を除去すべく、段ボール廃棄物を再 パルプ化及び浄化した。この結果得られた廃棄物は、91.5のカッパー価、3 2.8の粘度、及び14.8の白色度を有していた。次に、この廃棄物を、35 %の硫化度をもつアルカリ溶液を用いて、174℃の温度、7対lの蒸解液封段 ポール廃棄物の比率、及び6%の有効アルカリ充填量で、500のHファクタに 相当する約30分間蒸解した。この蒸解により、81.2%の段ポール廃棄物の 収量が得られ、パルプは52.8のカッパー価、24.2の粘度、及び18.4 の白色度を有していた。
−二」− 例5と同様に行ったが、段ボール廃棄物の蒸解は、8%の有効アルカリ溶液充填 量で、1.500のHファクタに相当する約1時間をかけて行った。この場合の 段ボール廃棄物のパルプ収量は74.8%であり、パルプ生成物は28.5のカ ッパー価、13.7の粘度、21.7の白色度を有していた。パルプからBog /+a”の標準手すき紙が製造され、標準紙試験法によれば、7.35iaaの 引張り破壊長さ、48.5の比破裂強さ、及び126の比引裂強さを示した。
例7 例5及び例6と同様に、浄化した段ポール廃棄物を、25%の硫化度をもつアル カリ溶液を用いて、174℃の温度、7対1の蒸解液対段ボール廃棄物の比率、 及び10%の有効アルカリ充填量で、1.400のHファクタに相当する約1時 間蒸解した。この蒸解により、74.1%の段ボール廃棄物の収量が得られ、パ ルプは26.6のカッパー価、12.3の粘度、及び22.5の白色度を有して いた。パルプから60g/m”の標準手すき紙が製造され、標準紙試験法によれ ば、6.25kmlの引張り破壊長さ、45.3の比破裂強さ、及び128の比 引裂強さを示した。
豊−見 市販の段ボール廃棄物から全ての汚染物質を除去すべく、この段ボール廃棄物を 再パルプ化及び浄化した。この結果得られた廃棄物は、84.5のカッパー価、 23.4の粘度、及び18.6の白色度を有していた。次に、この廃棄物を、2 5%の硫化度をもつアルカリ溶液を用いて、174℃の温度、7対lの蒸解液対 段ボール廃棄物の比率、及び10%の有効アルカリ充填量で、1,000のHフ ァクタに相当する約45分間蒸解した。この蒸解により、73.9%の段ポール 廃棄物の収量が得られ、パルプは27.2のカッパー価、12.6の粘度、及び 26.9の白色度を有していた。
例7と同様に行なったが、段ボール廃棄物の蒸解は、12%の有効アルカリ溶液 充填量で行なった。この場合における廃棄物のパルプ収量は71.5%であり、 パルプ生成物は22.0のカッパー価、11の粘度、28.9の白色度を有して いた。
例1O 例7で生成した3%濃度のパルプを3段階(すなわちD/CEoD)で漂白した 。第1段階の漂白化学物質(薬品)は、塩素(C)と二酸化塩素(D)との混合 物であり、パルプの漂白を50℃で、45分間かけて行なった。この組合せの化 学的な充填量(combined chemical charge)は、50 %塩素/二酸化塩素置換での5.32%の全活性塩素Qotal active  chlorine 、 TAC)と等価であった。
次に、この漂白パルプを、10%の濃度、4%のアルカリ(E)、70℃、及び 45psig(約3.2 kg/cl” ・g)での酸素(0)の存在下で抽出 した。漂白及び抽出されたパルプ(D/CEo)のカッパー価、粘度及び白色度 は、それぞれ2.3.10.9及び53.8であった。このD/CEoパルプを 、引き続き70℃の0.5%の二酸化塩素で150分間漂白することにより、8 1.9の白色度及び1O17の粘度を有するD/CEoDパルプを生成した。
例11 例7で生成したパルプを、例10と同様な3段階D/CEoDで漂白したが、第 3段階では1.0%の二酸化塩素用量を用いた。D/CEoD漂白パルプは、8 4.2の白色度及び9.8の粘度を有していた。
例12 例4で生成したパルプを、5段階すなわちD/CEoDEDで漂白した。全活性 塩素TACは5.34%、ClO2置換は50%であった。DI段階でのCl0 g用量は0.7%であった。D/CEoDバルブは、85.6の白色度及び12 .1の粘度を有していた。次に、このD/CEoDパルプを、0.4%アルカリ を用いて、10%の濃度、75℃の温度で30分間抽出した。次に、この結果得 られたD/CEoDEパルプを、82段階において0.3%のC1O□を用いて 、10%の濃度及び75℃で60分間漂白した。最終のD/CEoDEDパルプ は、11.6の粘度及び87.9の白色度を有していた。パルプから60g/m 2の標準手すき紙が製造され、標準紙試験法によれば、7.051amの引張り 破壊長さ、54.2の比破裂強さ、及び117の比引裂強さを示した。
比較例 13 例5と同様に浄化した市販の段ポール廃棄物を、l OOpsig (約7.0  kg/c+a”・g)の酸素ガスを用いて、8%のNaOH及び1%のMg5 (Lの存在下で、110℃で約30分間酸素脱リグニン化した。このパルプ生成 物は、49のカッパー価及び14.2の粘度を有していた。52.8のカッパー 価及び24.2の粘度を有する例5で作ったパルプ生成物と比較して、このパル プ生成物の品質、すなわち酸素脱リグニン化したパルプ生成物の粘度は明らかに 劣っていた。
比較例 14 例13と同様にして酸素脱リグニンを行なったが、脱リグニン化時間は約50分 、NaOHの用量は12%NaOHであった。このパルプ生成物は、30.5の カッパー価及び8.0の粘度を有していた。この生成物は、28.5のカッパー 価及び13.7の粘度を有する例6のパルプ生成物より明らかに劣っていた。
比較例 15 85.6のカッパー価を有する市販の段ボール廃棄物を再スラッシュし、この結 果得られるパルプを使用して127g/I11”の速量(坪量)で標準手すき紙 を製造した。
パルプは570SCFのろ水度(フリーネス)を有し、手すき紙の対応する物理 的特性は、20.6の比破裂強さ、32.6 lbg (約14.8kg)のリ ングクラッシュ剛度、42.81bs(約19.4kg)のH&D剛度、及び2 8.41bs(約12.9kg)のコンコラであった。
例5に従ってこの廃棄物を蒸解すると、パルプ生成物は、50のカッパー価及び 570C3Fで一定に維持されたろ水度を有していた。このパルプ生成物から作 った1 27 gem”の手すき紙は、31.9の比破裂強さ、45.61bs  (約20.7kg)のリングクラッシュ剛度、64.6のH&D剛度、及び4 6.21bs (約21.0kg)のコンコラを有していた。
この比較例から、再スラッシュされた市販の段ポール廃棄物で作られた紙及び例 5に従って処理された同じ段ボール廃棄物で作られた紙とを比較すると、例5の 紙は非常に強靭であり、殆どの強度特性が少なくとも50%は増大されているこ とが明らかである。
例7で作った黒液を、100℃で夜通し乾燥して固形物を得た。分析的手法を用 いることにより、この固形副産物は約6.0008TIJ/Ibsの高発熱量を 有することが判明した。
例17 例5と同様に行なったが、段ボール廃棄物の蒸解は、10%のNaOHを用いて 、1、500のHファクタに相当する約1時間をかけて行なった。この場合の段 ボール廃棄物のパルプ収量は71.5%であり、生成物は39.0のカッパー価 、13.8の粘度、25.3の白色度を有していた。
例 18 例5と同様に行なったが、廃棄物の蒸解は、15%のNaOHを用いて、1.5 00のHファクタに相当する約1時間をかけて行なった。この場合の廃棄物のパ ルプ収量は67.9%であり、パルプ生成物は25.8のカッパー価、10.0 0の粘度、28.9の白色度を有していた。
例19 例5と同様に行なったが、廃棄物の蒸解は、10%のNaOH及び0.05%の アントラキノン充填量を用いて、1.500のHファクタに相当する約1時間を かけて行なった。この場合の廃棄物のパルプ収量は72.3%であり、生成物は 30.1のカッパー価、13.7の粘度、26.0の白色度を有していた。
例20 例5と同様に行なったが、廃棄物の蒸解は、10%のNa0)1及びO,OS% のアントラキノン充填量を用いて、・1.000のHファクタに相当する約45 分間をかけて行なった。この場合の廃棄物のバルブ収量は73.6%であり、生 成物は34.5のかツノクー価、15.2の粘度、24.4の白色度を有してい た。
本願明細書における粘度のパラメータはセンチポアズ(cps)である。
本発明の方法は、少なくとも80、より詳しくは80〜120のカツノ(−価を 有する板紙廃棄物から、40〜60の範囲のかツバ−価を有する褐色原料)くル ブを製造するのにも適用できる。このようなパルプは、褐色包装紙の製造に適し ている。
国際調査報告 。7Y/、□。l/nnl’l工

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.セルロース系紙製品廃棄物をリサイクルしてセルロース系繊維パルプを製造 する方法であって、 少なくとも80のカッパー価をもつ既製紙製品廃棄物を、少なくとも1つの硫化 ナトリウム及びアントラキノンを含有する水性アルカリ蒸解液中で、160〜1 80℃の温度で蒸解して、前記紙製品廃棄物中のセルロース系繊維を脱リグニン し且つセルロース系繊維パルプ及び廃液からなる褐色原料を作り、前記セルロー ス系繊維パルプが、40までのカッパー価及び10cps以上の粘度を有してお り且つ紙製品製造のソールパルプとしてパルプを使用できる品質の繊維を備えて いることからなるセルロース系繊維パルプの製造方法。
  2. 2.前記脱リグニンが飽和蒸気の雰囲気下で行われる、請求の範囲第1項に記載 の方法。
  3. 3.前記脱リグニンが非酸化性条件下で行われる、請求の範囲第1項に記載の方 法。
  4. 4.前記紙製品廃棄物が、少なくとも80の前記カッパー価をもつ単一の紙製品 廃棄物からなる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 5.前記紙製品廃棄物が紙製品廃棄物の混合物からなる、請求の範囲第1項に記 載の方法。
  6. 6.前記紙製品廃棄物が板紙廃棄物である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  7. 7.前記紙製品廃棄物が80〜120のカッパー価を有している、請求の範囲第 6項に記載の方法。
  8. 8.前記板紙廃棄物が80〜120のカッパー価を有しており、前記蒸解が20 〜25のカッパー価をもつ褐色原料パルプを作るべく行われる、請求の範囲第6 項に記載の方法。
  9. 9.前記板紙が段ボール板紙である、請求の範囲第7項又は第8項に記載の方法 。
  10. 10.前記水性蒸解液がクラフト白液からなる、請求の範囲第1項〜第8項のい ずれか1項に記載の方法。
  11. 11.前記褐色原料パルプを化学漂白処理して、漂白紙製品用の漂白脱リグニン パルプを製造する工程を有している、請求の範囲第10項に記載の方法。
  12. 12.前記蒸解液が、紙製品廃棄物に対する相対量で使用され、木材チップから のバージンパルプの同価量を製造する場合の蒸解液の約55〜65%である、請 求の範囲第1項〜第8項のいずれか1項に記載の方法。
  13. 13.前記蒸解の後に、 a)褐色原料を洗浄して、洗浄した褐色原料パルプと、前記蒸解中に前記蒸解液 から生じた無機化学物質及び前記蒸解中に生成される燃焼可能な有機物質を含有 する褐色原料洗浄液とを作る工程と、b)前記褐色原料洗浄液から前記洗浄褐色 原料パルプを分離する工程と、c)前記洗浄褐色原料パルプを回収する工程と、 d)前記工程b)からの前記褐色原料洗浄液の少なくとも一部を濃縮して濃縮液 を作る工程と、 e)前記濃縮液中の前記燃焼可能な有機物質を燃焼させて、熱エネルギ及び無機 化学的価値を生成すべく前記濃縮液を反応させる工程と、f)前記工程e)での 熱エネルギを回収する工程と、g)前記無機化学物質を回収する工程とを有して いる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  14. 14.前記蒸解工程における前記水性蒸解液がクラフト白液成分及びクラフト黒 液成分からなり、前記工程g)での無機化学的価値が、硫化ナトリウム及び炭酸 ナトリウムからなり且つ前記無機化学的価値から白液を発生させることを含んで いる、請求の範囲第13項に記載の方法。
  15. 15.前記工程b)での褐色原料洗浄液の一部を前記水性蒸解液に循環して前記 黒液成分の一部を形成し、残余の黒液成分がクラフトパルプ法から得たものであ る、請求の範囲第14項に記載の方法。
  16. 16.前記蒸解工程における前記温度は、少なくとも一部が、前記工程f)で回 収された前記熱エネルギから生じる、請求の範囲第15項に記載の方法。
  17. 17.前記白液を発生させる工程が、溶融マスとして回収された前記硫化ナトリ ウム及び炭酸ナトリウムを水中に溶解させて緑液を作る工程と、該緑液を生石灰 と反応させて水酸化ナトリウム及び炭酸カルシウムを含有する石灰泥を生成する 工程と、炭酸カルシウムを熱分解して生石灰を生成する工程と、生成された白液 を、前記白液成分の少なくとも一部として前記蒸解工程に循環させる工程とから なる、請求の範囲第16項に記載の方法。
  18. 18.前記紙製品廃棄物が板紙からなり、前記蒸解工程の前に、i)前記板紙を 再パルプ化して水性板紙パルプを作る工程と、ii)前記板紙パルプから非木材 汚染物質を分離する工程と、iii)前記工程ii)からの水性パルプを脱水す る工程とを有している、請求の範囲第17項に記載の方法。
  19. 19.前記板紙廃棄物が80〜120のカッパー価を有している、請求の範囲第 18項に記載の方法。
  20. 20.前記板紙廃棄物が80〜120のカッパー価を有しており、前記蒸解工程 が、前記工程c)で20〜25のカッパー価をもつ褐色原料パルプを生成すべく 行われる、請求の範囲第18項に記載の方法。
  21. 21.前記工程c)で回収された前記褐色原料パルプを化学漂白処理して、白紙 製品用の脱リグニンパルプを作る、請求の範囲第20項に記載の方法。
  22. 22.前記板紙が段ボール板紙である、請求の範囲第19項に記載の方法。
  23. 23.前記紙製品廃棄物が古新間紙からなる、請求の範囲第13項に記載の方法 。
  24. 24.前記紙製品廃棄物がリジェクトパルプからなる、請求の範囲第13項に記 載の方法。
  25. 25.少なくとも80のカッパー価をもつ既製紙製品廃棄物を、少なくとも1つ の硫化ナトリウム及びアントラキノンを含有する水性蒸解液中で、160〜18 0℃の温度で蒸解して、紙製品廃棄物中のセルロース系繊維を脱リグニンするこ とにより生成したセルロース系繊維パルプであって、40までのカッパー価及び 10cps以上の粘度を有しており且つ紙製品製造のソールパルプとしてパルプ を使用できる品質の繊維を備えているセルロース系繊維パルプ。
  26. 26.段ボール板紙廃棄物から作った、請求の範囲第25項に記載のセルロース 系パルプ。
  27. 27.80〜120のカッパー価をもつ段ボール板紙廃棄物から作った、請求の 範囲第25項に記載のセルロース系パルプ。
  28. 28.80〜120のカッパー価をもつ段ボール板紙廃棄物から作った、20〜 25のカッパー価をもつ、請求の範囲第25項に記載のセルロース系パルプ。
  29. 29.化学的に漂白した請求の範囲第25項に記載のパルプ。
  30. 30.セルロース系材料廃棄物をリサイクルしてセルロース系繊維パルプを製造 し且つエネルギ価値及び化学的価値を回収する装置であって、i)セルロース系 廃棄材料のための再パルプ化手段と、ii)水性パルプを脱水する脱水手段と、 iii)パルプ廃棄物を、このパルプ廃棄物のカッパー価より小さなカッパー価 をもつ脱リグニンパルプに脱リグニンする蒸解釜と、iv)褐色原料洗浄器と、 v)再パルプ化された板紙を、前記再パルプ化手段i)から前記脱水手段ii) に供給する第1ライン手段と、 vi)脱水されたパルプを、前記脱水手段ii)から前記蒸解釜iii)に供給 する第2ライン手段と、 vii)蒸解液を前記蒸解釜iii)に供給する第3ライン手段と、viii) 褐色原料を、前記蒸解釜iii)から前記褐色原料洗浄器iv)に供給する第4 ライン手段と、 ix)洗浄されたパルプを前記褐色原料洗浄器iv)から除去する第5ライン手 段と、 x)褐色原料洗浄液を前記褐色原料洗浄器iv)から除去する第6ライン手段と 、 xi)前記第6ライン手段により除去された褐色原料洗浄液中の有機物質を燃焼 させ且つ無機化学的価値を発生させる炉手段と、xii)該炉手段xi)内に発 生した熱エネルギを回収する熱エネルギ回収手段と、xiii)前記無機化学的 価値から蒸解液を発生させる反応器手段とを有している装置。
  31. 31.前記第3ライン手段内の水性蒸解液が前記第2ライン手段内の脱水パルプ を移送するように前記第3ライン手段が前記第2ライン手段に連通している、請 求の範囲第30項に記載の装置。
  32. 32.前記熱エネルギ回収手段から前記水性蒸解液に熱エネルギを伝達する伝熱 手段を有している、請求の範囲第30項に記載の装置。
  33. 33.前記炉手段から前記反応器手段に無機化学的価値を供給するための、前記 炉手段と前記反応器手段とを連通させる第7ライン手段を有している、請求の範 囲第30項に記載の装置。
  34. 34.前記第6ライン手段により除去された洗浄液を濃縮するための濃縮器と、 該濃縮器を前記炉手段に連結する第8手段とを有している、請求の範囲第33項 に記載の装置。
  35. 35.セルロース系紙製品廃棄物をリサイクルしてセルロース系繊維パルプを製 造し且つエネルギ価値及び化学的価値を回収する方法であって、i)セルロース 系廃棄材料を、水性蒸解液中で、高温で蒸解して、前記セルロース系廃棄材料の セルロース系繊維を脱リグニンし且つ脱リグニンされたセルロース糸パルプ及び 廃液からなる褐色原料を作り、脱リグニンパルプが、前記セルロース系廃棄材料 のカッパー価より小さなカッパー価を有しており、ii)褐色原料を洗浄して、 洗浄褐色原料パルプと、前記工程i)の蒸解中に前記蒸解液から生じた無機化学 物質及び前記工程i)の蒸解中に生成される燃焼可能な有機物質を含有する褐色 原料洗浄液とを作る工程と、iii)前記褐色原料洗浄液から洗浄褐色原料パル プを分離する工程と、iv)前記洗浄褐色原料パルプを回収する工程と、v)前 記工程iii)から前記褐色原料洗浄液の少なくとも一部を濃縮して濃縮液を作 る工程と、 vi)前記濃縮液中の前記燃焼可能な有機物質を燃焼させて、熱エネルギ及び無 機化学的価値をつくるべく、前記濃縮液を反応させる工程と、vii)前記工程 vi)での熱エネルギを回収する工程と、viii)前記無機化学物質を回収す る工程とを有している方法。
  36. 36.前記工程i)における前記水性蒸解液がクラフト白液成分及びクラフト黒 液成分からなり、前記工程viii)での前記無機化学的価値が、硫化ナトリウ ム及び炭酸ナトリウムからなり且つ前記無機化学的価置から白液を発生させるこ とを含んでいる、請求の範囲第35項に記載の方法。
  37. 37.前記工程iii)での前記褐色原料洗浄液の一部を前記水性蒸解液に循環 して前記黒液成分の一部を生成し、残余の黒液成分がクラフトパルプ法から得た ものである、請求の範囲第36項に記載の方法。
  38. 38.前記工程i)における前記高い温度は、少なくとも一部が、前記工程vi i)で回収された前記熱エネルギから生じる、請求の範囲第37項に記載の方法 。
  39. 39.前記白液を発生させる工程が、溶融マスとして回収された前記硫化ナトリ ウム及び炭酸ナトリウムを水中に溶解させて緑液を作る工程と、該緑液を生石灰 と反応させて炭酸カルシウムを含有する石灰泥を生成する工程と、炭酸カルシウ ムを熱分解して生石灰を生成する工程と、生成された白液を、前記白液成分の少 なくとも一部として前記工程i)に循環させる工程とからなる、請求の範囲第3 8項に記載の方法。
  40. 40.前記セルロース系廃棄材料が板紙からなり、前記工程i)の前に、a)前 記板紙を再パルプ化して水性板紙パルプを作る工程と、b)前記板紙パルプから 非木材汚染物質を分離する工程と、c)前記工程b)からの水性パルプを脱水す る工程とを有している、請求の範囲第39項に記載の方法。
  41. 41.前記工程i)での前記高温が150〜180℃の範囲にある、請求の範囲 第40項に記載の方法。
  42. 42.前記板紙廃棄物が80〜120のカッパー価を有しており、前記工程i) での蒸解が、前記工程iv)で40〜60の範囲のカッパー価をもつ褐色原料パ ルプを生成すべく行われる、請求の範囲第41項に記載の方法。
  43. 43.前記板紙廃棄物が80〜120のカッパー価を有しており、前記工程i) での蒸解が、前記工程iv)で20〜25のカッパー価をもつ褐色原料パルプを 生成すべく行われる、請求の範囲第41項に記載の方法。
  44. 44.前記工程iv)で回収された前記褐色原料パルプを化学漂白処理して、白 紙製品用の脱リグニンパルプを作る、請求の範囲第43項に記載の方法。
  45. 45.前記板紙が段ボール板紙である、請求の範囲第42項に記載の方法。
  46. 46.前記セルロース系材料が古新聞紙からなる、請求の範囲第35項に記載の 方法。
  47. 47.前記セルロース系材料がリジェクトパルプからなる、請求の範囲第35項 に記載の方法。
  48. 48.請求の範囲第42項に記載の方法により製造した、40〜60の範囲のカ ッパー価をもつリサイクルパルプ。
  49. 49.請求の範囲第43項に記載の方法により製造した、20〜25の範囲のカ ッパー価をもつ漂白リサイクルパルプ。
  50. 50.請求の範囲第44項に記載の方法により製造した漂白パルプ。
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