JPH0650504Y2 - 矯正プレスにおけるワーク搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ダイスキャビティ内にワークを収容し、上下
パンチによって挾圧してワークを再圧縮する矯正プレス
において、ワークのダイスキャビティ内への供給及びダ
イスキャビティ内からの払い出しを行うワーク搬送装置
に関する。

〔従来の技術〕

従来、ワーク（焼結体）を再圧縮するために矯正プレス
に供給する装置としては、第３図と第４図に示すよう
に、カムに連動する連結ロッド１と、この連結ロッド１
の先端に螺着されたリンク２と、このリンク２にピン３
を介して回転自在に連結された連結アーム４と、この連
結アーム４が固定されかつ回転自在な回転部５と、この
回転部５に固定されたシュー取付アーム６と、このシュ
ー取付アーム６に取付けられたシュー７とから構成され
たものが用いられていた。そして、このワーク供給装置
にあっては、カムに連動して連結ロッド1,リンク2,ピン
3,連結アーム４を介して回転部５が所定角度回動するこ
とにより、シュー取付アーム６に取付けられたシュー７
が回転部５を中心にして回動して、シュー７の先端に形
成したワーク装着用の切欠部7aに装填されたワークをダ
イスキャビティ８内に供給するようになっている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来のワーク供給装置にあっては、
シュー７を駆動するために、プレス作動用カムから機械
的な機構を介して動力をとる形態となっているから、精
度の点で十分ではなく、ワークが円滑にダイスキャビテ
ィ内に供給されないという問題があった。

本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、シューの停止位置がずれることがな
く、ワークを円滑にダイスキャビティ内に供給すること
ができる上に、再圧縮後のワークを容易に払い出すこと
ができる矯正プレスにおけるワーク搬送装置を提供する
ことにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、ワーク搬送面に
対して直角に設置したロータリーアクチュエータの回転
軸に、シュー取付アームが取付けられ、かつこのシュー
取付アームの先端に、上記回転軸を中心として円弧状に
形成され前記回転軸の作動によりダイスキャビティの上
方を移動させられるシューが設けられると共に、このシ
ューに、上下方向に貫通し前記ダイスキャビティに一致
させられたときに内部に保持したワークをダイスキャビ
ティ内に落下させるワーク装着孔が形成される一方、上
記シューのワーク装填位置において上記シューのワーク
装着孔に連通され、かつ、それ以外の位置においてシュ
ーにより閉塞されるワーク供給シュートが設けられたも
のである。

〔作用〕

本考案の矯正プレスにおけるワーク搬送装置にあって
は、ワーク供給シュートから供給されたワークがシュー
のワーク装着孔内に収容され、ロータリーアクチュエー
タの回転軸を回転することによって、シューが回転軸を
中心にして所定角度旋回するに伴って、ワーク装着孔内
のワークがダイスキャビティ上方に搬送され、ダイスキ
ャビティ内に落下すると共に、再圧縮が完了してダイス
キャビティの上方に突き出されたワークが、シューの先
端によって円滑に払い出される。

〔実施例〕

以下、第１図と第２図に基づいて本考案の一実施例を説
明する。

図中符号10は基台であり、この基台10には、ロータリー
アクチュエータ11が設けられている。このロータリーア
クチュエータ11としては、高速ショックレス駆動，高位
置決め精度を得ることができる三菱金属株式会社製RSA
を用いている（詳細については、例えば、特公昭52−11
399号公報参照）。そして、上記基台10の上面10aに垂直
に設けられているロータリーアクチュエータ11の回転軸
には、シュー取付アーム12が固定されている。このシュ
ー取付アーム12の中間部には段差部12aが形成されてお
り、シュー取付アーム12の先端部は基端部より基台10の
上面10aに接近して配置されている。また、上記シュー
取付アーム12の先端部には、その長手方向に沿って長孔
12bが形成されており、この長孔12bに嵌入された一対の
ボルト13が鎌状のシュー14の基端部にねじ込まれてい
る。そして、シュー14の折曲部には円形のワーク装着孔
14aが形成されている。さらに、シュー14の円弧部は、
上記ロータリーアクチュエータ11の回転軸を中心とする
円周上に配置されている。そして、上記シュー14のワー
ク装填位置において、シュー14のワーク装着孔14aの上
方にはワーク供給シュート15が配置されていると共に、
シュー14のワーク排出位置において、シュー14のワーク
装着孔14aの下方には、ダイスキャビティ16が配設され
ている。したがって、シュー14の円弧部は、ロータリー
アクチュエータ11の作動によって水平旋回させられる
と、その形状に沿う円周上を移動させられることによ
り、常にワーク供給シュート15の下方に配置されるとと
もに、ダイスキャビティ15の上方を移動させられるよう
になっている。そして、ワーク供給シュート15は、シュ
ー14を設けたワーク装着孔14aに連通させられる位置に
おいてワークをワーク供給孔14aに供給し、それ以外の
位置においては、シュー14によって閉塞状態とされてワ
ークの供給を停止させられるようになっている。さらに
また、上記シュー14のワーク装填位置及びワーク排出位
置において、シュー取付アーム12に近接して一対のアー
ム位置決め金具17,18が配置されている。さらにまた、
第１図において、ダイスキャビティ16の右方の基台10に
は、払い出しシュート19が右方に行くほど下方に傾斜し
て形成されている。

上記のように構成されたワーク搬送装置にあっては、第
１図の実線に示すワーク装填位置にシュー14がある状態
において、ダイスキャビティ16内のワークの再圧縮が完
了して、ダイスキャビティ16内からワークが下パンチに
よって持ち上げられて、基台10の上面10aから上方に位
置すると、矯正プレス作動用カムに連動して電磁弁が操
作されロータリーアクチュエータ11の回転軸が時計回り
に回転する。これにより、シュー取付アーム12,シュー1
4が回転軸を中心にして時計回りに回動して、シュー14
のワーク装着孔14a内のワークは、ダイスキャビティ16
の上方位置まで搬送され、下パンチの下降とともにダイ
スキャビティ16内に落下収容される。

この場合、今までダイスキャビティ16の上方に位置して
いた再圧縮完了後のワークは、シュー14の前面によっ
て、はじき飛ばされて払い出しシュート19内に排出され
る。また、ワーク供給シュート15のシュート口は、シュ
ー14の円弧部によって閉塞されているから、シュー14の
ワーク装着孔14aが、ロータリーアクチュエータ11の回
転軸の反時計回りにより、ワーク装填位置に戻るまでの
間、ワーク供給シュート15内のワークは外に出ることが
ない。そして、シュー14のワーク装着孔14aがワーク装
填位置に戻ると、ワーク装着孔14a内にワークが装填さ
れる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案は、ワーク搬送面に対して
直角に設置したロータリーアクチュエータの回転軸に、
シュー取付アームが取付けられ、かつこのシュー取付ア
ームの先端に、上記回転軸を中心とする円弧状のシュー
が設けられると共に、このシューにワーク装着孔が形成
される一方、上記シューのワーク装填位置において、上
記シューのワーク装着孔の上方にワーク供給シュートが
設けられたものであるから、ワーク供給シュートから供
給されたワークがシューのワーク装着孔内に収容され、
ロータリーアクチュエータの回転軸を回転することによ
って、シューが回転軸を中心にして所定角度旋回するの
に伴って、ワーク装着孔内のワークがダイスキャビティ
上方に搬送され、ダイスキャビティ内に落下すると共
に、再圧縮が完了してダイスキャビティの上方に突き出
されたワークが、シューの先端によって円滑に払い出さ
れることにより、シューの停止位置がずれることがな
く、シューのワーク装着孔がワーク供給シュートの下方
位置（ワーク装填位置）と、ダイスキャビティの上方位
置（ワーク排出位置）とに確実に位置決めされて、ワー
クを円滑にダイスキャビティ内に供給することができる
上に、再圧縮後のワークを容易に払い出すことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本考案の一実施例を示すもので、第１
図は平面図、第２図は側面図、第３図と第４図は従来の
矯正プレスのワーク供給装置を示すもので、第３図は平
面図、第４図は側面図である。 11…ロータリーアクチュエータ、12…シュー取付アー
ム、14…シュー、15…ワーク供給シュート、16…ダイス
キャビティ、14a…ワーク装着孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ダイスキャビティ内にワークを収容し、上
   下パンチによって挟圧してワークを再圧縮する矯正プレ
   スにおいて、 ワーク搬送面に対して直角に設置したロータリーアクチ
   ュエータの回転軸に、シュー取付アームが取り付けら
   れ、 このシュー取付アームの先端に、上記回転軸を中心とし
   て円弧状に形成され前記回転軸の作動によりダイスキャ
   ビティの上方を移動させられるシューが設けられると共
   に、 このシューに、上下方向に貫通し前記ダイスキャビティ
   に一致させられたときに内部に保持したワークをダイス
   キャビティ内に落下させるワーク装着孔が形成される一
   方、 上記シューのワーク装填位置において上記シューのワー
   ク装着孔に連通され、かつ、それ以外の位置においてシ
   ューにより閉塞されるワーク供給シュートが設けられた
   ことを特徴とする矯正プレスにおけるワーク搬送装置。