JPH06504456A - 改良されたねじ山を有する骨ねじ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ねじの先端から頭部に向かうにつれて厚くなる螺旋ねじ山を有する ねじに関係している。このねじは骨や柔らかい木や積層された部分板や他の同様 な材料において使用出来る。

骨ねじは知られており、骨ねじ上のねじ山には細かな注意が払われている。

ねじ山はねじを骨の中に据え付ける。ねじ山は骨ねじが骨から軸方向に引き抜か れることを防止している。ねじ山は骨ねじが骨の中に回転して行くときに骨の中 に螺旋通路を切り込んでいく。ねじ山の重要性を考えるとき、ねじ山の形状の設 計について教えてくれる文献がないことに驚かされる。

ねじ山の形状についての多くの種々の見方がある。ねじ山は鋭いか、または鈍角 の頂点を有することが出来る。ねじ山の１巻きが隣接する１巻きに接近している 浅いねじ山ピッチはねじに多くの回転をもたらす。ねじ山の個々の１巻きが比較 的遠い急なねじ山ピッチはねじに少ない回転をもたらす。

ねじの芯の表面からねじ山の頂点までのねじ山の高さは深くも浅くも出来る。ね じ山の厚みも変更出来る。

ねじ山はねじの頭部に向いている側に上面を有し、ねじの先端に向いている側に 下面を有している。骨に対する上記上面の係合は引き抜きに対する抵抗をねじに 生じさせる。

上記上面と上記下面との間の角度はねじ山角度である。もしこの角度が小さいと 、ねじ山はナイフの如く鋭い。もしねじ山角度が大きければ、ねじ山は幅広で強 度が高い。骨に切り込むナイフの如きねじ山の為に必要なことはねじ山の強度の 為に必要なことと釣り合いが取られなければならない。

ねじ山の形状に関する極わずかの文献がある。１９８４年８月７日付けで発行さ れ［圧縮骨ねじ（Ｃｏｍｐｒｃｓｓｉｏｎ　ＢｏｎｅＳｃｒｅｗ）Ｊと題された 米国特許第４，４６３，７５３号は、ねじ山の横断面により構成された角度がね じの操作に対して厳しいことを開示している。

ねじ山の上面と下面との間の角度は３０度と５０度との間でなくてはならず、上 述した米国特許第４．４６３．７５３号では４０度が最適であるとしている。２ ０度以下の角度のねじ山は弱く壊れ易い。上記角度が６０度以上であると、ねじ 山の間の部分の骨を剥ぎ取ってしまう。

１９８９年１０月３日付けで発行され「靭帯掛は止めシステム（Ｌｉｇａｍｅｎ ｔ　Ａ＋＋ｃｈｏｒ　Ｓｙｓｔｅｍ）　Ｊは同様に、ねじ出力く形成されている 止め金具のねじ山の上面と下面との間の角度の範囲を開示している。

本願の発明者は、ねじの先端から頭部に向かうにつれてねじ山の横断面形状を変 化させることにより骨ねじを改良することが出来ることを発見した。ねじの先端 の近傍におけるねじ山の横断面の厚さは狭い。狭いねじ山はねじが骨の中に回転 して入り込んでいく時に骨の中に容易に切り込む。

狭いねじ山の挿入による骨の引き裂きと移動は最小である。

ねじ山はねじの頭部に向かうにつれて厚くなり、ねじ山の強度を増大させるとと もに、ねじ山の上面に対してねじ山の間の骨の部分を下方に移動させる。

ねじ山の横断面はねじの先端から頭部に向かうにつれて徐々に厚くなる。このよ うにねじ山が厚くなることは、ねじ山の上面とねじの中心線に対して直交する線 との間の角度を増大させることにより行われることが好ましい。この角度はねじ の先端において最小であり、頭部において最大である。上記上面の角度はねじの 長さに沿って一定である。ねじ山を厚くすることにより、下面は隣接する上面に 向かい下方に移動する。従ってねじ山が骨の中に回転して入り込む時、ねじ山の 下面はねじ山の間の骨の部分を隣接したねじ山の上面に対して徐々に下降させる 。

上述した骨の部分はねじ山の上面に対して圧縮され、上記上面に対して部分的に 下方に向かい回転される。上記上面に対して圧縮されている骨の部分はねじの引 き抜きに対する骨の抵抗を増大させる。同様に、下方に向かい回転されている骨 の部分は上記骨の部分を整列させてねじの上の軸方向力に対する抵抗を強化する 。

ねじの頭部の方向においてねじ山の厚さを増大させることにより、ねじ山はねじ の頭部の近傍において最も厚く最も強くなる。このことは、骨の表層部分が硬い ので骨においてを利である。骨の表層部分は、骨の中心部のスポンジ状で中空が 多い部分に比べると硬く、より緻密である。骨の表層部分はねじの引き抜き力（ 軸方向に負荷される力）に対する骨の抵抗の主要部を提供している。

ねじの頭部の近傍のねじ山は骨の表層部分に係合し、これによってねじ上の軸方 向負荷の大部分を支持する。この発明の厚くされたねじ山は骨の表層部分におい て大きな負荷を支持する為に最適である。

さらには、ねじ山の厚さの変化が骨の表層部分を圧縮しねじ山の上表面に対して 下方に回転させて上記引っ張りに対する抵抗を強化する。また、頭部におけるよ り厚い芯がねじの強度を弱める側方の負荷に対する抵抗を強化する。上記芯はね じに対して最も大きな側方圧縮力が作用するねじの頭部の近傍が最も厚い。これ らの力は頭部の直下でねじを曲げようと機能し、上記頭部の近傍の上記芯の厚い 部分が曲げに対する最も大きな抵抗を創出する。

この発明の目的は、骨や積層木や他の材料の為の改良されたねじを提供すること である。この発明のより詳細な目的は、骨や他の材料の為のねじの引き抜き抵抗 を強化することである。この発明のさらなる目的は、ねじの頭部の剪断やねじの 所定位置からの引き抜きを生じさせることなく大きな負荷に耐えることが出来る ねじを提供することである。

図面の簡単な説明 図１は、この発明の骨ねじの好ましい実施例の側面図；図２は、図１の線２−２ に沿った縦断面図；図３は、図１の線３−３に沿った横断面図；図４乃至図６は 、この発明の骨ねじの好ましい実施例が骨に螺合する途中経過を概略的に示す側 面図；そして、図７は、骨の内部における図１の骨ねじの先端を拡大して示す図 である。

実施例 図１乃至図３には、骨ねじ１０の好ましい実施例が示されている。

骨ねじ１０は芯１２に取り付けられた頭部１１を有しており、芯１２は螺旋状の ねじ山１３を有している。芯１２は強度強化の為に中実であることが出来るし、 あるいは、例えばスタイレット（ｓｊＹｌｅｊ）またはオプティカル−ファイバ ーの如き医療器具を骨内に導くことが出来るようにする為の軸溝を有することも 出来る。

芯１２は頭部１１とは反対側の端に尖った先端１４を有している。芯１２の直径 は先端１４において最小である。その直径は芯１２の長手方向に沿って徐々に増 大し、頭部１１の近傍で最大となる。

芯１２の直径は骨ねじ１０の内側直径（ＩＤ）である。骨ねじ１０の外側直径（ ＯＤ）は骨ねじ１０の中心線を挟んだねじ山の頂点１５の２つの位置間の距離で ある。

好ましい実施例では、上記外側直径（ＯＤ）は骨ねじ１０の長手方向に沿って一 定である。とはいうものの他の実施例では、上記外側直径（ＯＤ）は変化させる ことが出来る。

ねじ山の深さはねじ山の頂点１５と芯１２の外表面との間の距離である。ねじ山 の深さは骨ねじ１０の外側直径（ＯＤ）と内側直径（ＩＤ）との間の差異の１／ ２である。

好ましい実施例では、ねじ山の深さは先端１４の近傍において最も大きく、骨ね じ１０の長手方向に沿い頭部１１に向かうにつれて減少する。

ねじ山は芯１２の回りで螺旋形状を形成している。好ましい実施例では、たった １つのねじ山があるだけである。他の実施例では、芯１２を取り囲む１つ以上の ねじ山を有することが出来る。

ねじ山の数とねじ山のピッチとはねじの設計にたずされる当業者が通常選択する パラメータである。これらのパラメータは骨または骨ねじ１０が挿入される他の 材料の種類及び骨ねじの目的に依存している。

もしも骨ねじ１０がを柱（ｓｐｉｎｅ）を支持する為の棒１６（図６）を碇止め するのであれば、ねじ山のピッチと他のねじパラメータとは骨ねじ１０が大きな 剪断負荷と軸負荷とに耐えることが出来るよう選択されなければならない。

もしも骨ねじ１０が他の目的の為に使用されるのであれば、他の要素が骨ねじ１ ０の設計のパラメータの選択を決める。

ねじ山は上面１７と下面１８とを有している。上面１７は骨ねじ１０の頭部１１ を向いていて、下面１８は先端１４を向いている。上面１７と下面１８とは芯１ ２の回りに狭いリボン螺旋形状を形成している。上面１７と下面１８の両者は芯 １２の長手方向に沿い連続している。

ねじ山の頂点１５はねじ山の上面１７と下面１８の交点により形成された峰であ る。好ましい実施例では、頂点１５は骨に切り込む為に鋭利である。

上面１７は骨ねじ１０の中心線に対して直交する線と角度ガンマ（γ）を形成し ている。角度ガンマは骨ねじ１０の全体で一定である。上面は骨ねじ１０の中心 線に対して一定の方向を維持している。

下面１８は骨ねじ１０の中心線に対して直交する線と角度アルファ（α）を形成 している。角度アルファは骨ねじ１０の先端１４の近傍で小さく、骨ねじ１０の 頭部１１の近傍で大きい。下面１８が芯１２の回りを先端１４から頭部１１に向 かい回転して行くと、角度アルファはねじ山の厚さを徐々に拡張させる。好まし い実施例では、角度アルファは直線状に増大する。この発明の他の実施例におい て角度アルファはどのような適切な割合でも増大させることが出来ることに注目 すべきである。

この発明の骨ねじ１０は、通常の良く知られているねじ製造技術を使用して形成 することが出来る。骨ねじ製造における当業者は、最も通常の決まりきった工程 によりこの出願に記載されている如き骨ねじを製造することが出来る。

発明者は骨ねじ製造の為の最適または最も良い方法が何であるか分からない。

この発明の骨ねじは、従来の骨ねじを製造する為に使用されていたのと同じ生物 適合材料により形成することが出来る。

しかしながら、本願の発明者はどの材料が本願発明の骨ねじに最適かは知らない 。

図４乃至図７は、骨ねじ１０が骨２０の中に入り込んで行く様子とその操作を示 している。骨２０は硬い表層２１と硬い表層２１が覆っているスポンジ状の多孔 質の中心部２２とを有している。表層２１は比較的強いが幾分脆い。表層２１は 容易にひびが入り易く、骨ねじ１０により破壊され易い。

とはいうものの、表層２１は骨ねじ１０に対して抵抗力を発揮させる実質的な部 分である。スポンジ状の多孔質の中心部２２は骨ねじ１０に対して幾分かの抵抗 を発揮させるが容易に砕けてしまう。

骨ねじ１０を骨２０に挿入する前に、外科医によりしばしば先導孔が形成され、 図示しないスタイレット（ｓｔｙｌｅｔ）が伴われる。骨ねじ１０を挿入する以 前にスタイレット（ｓｊ７１ｅｆ）が挿入されることは、外科医がＸ線撮像技術 を使用して次に続く骨ねじ１０の挿入が十分行われた時に骨２０が破壊されたり 神経が破壊されたりしないようにすることを確実にしている。例えばを椎骨の肉 茎中に挿入された骨ねじ１０は、もしも誤った位置に配置されると、を髄の神経 を破壊する。従って外科医は、患者を傷付けることなく骨ねじ１０を強固に確実 に碇止めするような位置に骨ねじ１０を位置決めすることに注意を払わなければ ならない。

図４乃至図７に示されている如く、スポンジ状の多孔質の中心部２２は骨ねじ１ ０の先端１４が骨２０の内部に切り込んで行くに従って移動される。骨ねじ１０ の先端１４は鋭くはないがテーパ形状にされており、骨ねじ１０が骨２０に対し て適切に直線状に配置されなかった場合でも、正面また側方に位置した表層２１ を突き破ることを防止している。

テーパ形状にされてはいるが鈍い先端１４は骨２０を割ったりまたは損傷させた りすることなく表層２１を通過する、移動されたスポンジ状の多孔質の中心部２ ２は骨ねじ１０の先端１４により僅かに下方に押されるが、骨ねじ１０の近傍に 残る。さらに、スポンジ状の多孔質の中心部２２は骨ねじ１０の軸部１２または ねじ山の表面から剥ぎ落とされることは無い。

ねじ山の先端縁２３（図５）は骨２０中にねじ山の為の通路を切る。ねじ山の先 端縁２３は薄く鋭利であり、ナイフの縁と同様である。角度アルファが小さいの でねじ山は骨ねじ１０の先端１４の近傍において薄く、それ故に下面１８は骨ね じ１０の中心線に対して略直交する方向に延出している。

ねじ山の頂点がナイフのように鋭いので、骨２０に割れを生じさせることなく堅 い表層２１に切り込んで行くことが出来る。同様に、鋭いねじ山は柔らかいスポ ンジ状の多孔質の中心部２２を骨２０の内部から削ぎ落とすことなく中心部２２ に切り込んで行く。従って、ねじ山の先端縁２３は骨２０の内部にねじ山の為の 狭い通路を創出する。

骨ねじ１０が回転し下方に骨２０中に入り込んで行くに連れて、芯１２の厚さが 増大する。芯１２は柔らかいスポンジ状の多孔質の中心部２２を半径方向におけ る外方に押し、そして芯１２の周囲とねじ山の間で柔らかいスポンジ状の多孔質 の中心部２２を僅かに圧縮する。

同様に、骨ねじ１０のねじ山が骨２０中により深く移動するにつれて、骨２０中 のねじ山の厚さが徐々に増大する。ねじ山の下面の角度アルファが増大するにつ れて、下面直下の柔らかいスポンジ状の多孔質の中心部２２は下方に隣接したね じ山の上面に対して下方に移動される。この移動はねじ山の間と芯１２の周囲と において柔らかいスポンジ状の多孔質の中心部２２をよりコンパクトにする。

柔らかいスポンジ状の多孔質の中心部２２をねじ山の上面に対して下方に移動さ せることにより、骨ねじ１０の引き抜きに対する骨２０の抵抗が増大される。堅 い表面層２１は骨ねじ１０が骨２０の内部に回転して行くにつれてねじ山の上面 １７に対して下方に徐々に回転される。堅い表面層２１におけるこの下方へ向か う振れが、骨ねじ１０における軸方向への引っ張り力に対抗する堅い表面層２１ のより良い配向を生じさせる。

さらに、堅い表面層２１はねじ山の相互に対向する下面と上面との間に堅く挟持 される。骨ねじ１０が骨１０の中に回転して行くに連れて、ねじ山は厚くなり、 ねじ山の隣接した回転の間の容積が減少する。堅い表面層２１はねじ山の隣接し た回転の間で圧縮されるとともに僅かに下方に回転される。

ねじ山の隣接した回転の間における堅い表面層２１の圧縮は引っ張り及び剪断負 荷に対する骨２０の抵抗を増大させる。

さらに進むと、ねじ山及び芯１２は最も厚くなり、そしてこれにより堅い表面層 ２１における強度が最大になる。従って、骨ねじ１０は、力の支点が芯１２が最 も厚い頭部の直下に位置しているので、堅い表面層２１において高い負荷に耐え ることが出来る。

柔らかいスポンジ状の多孔質の中心部２２もまた骨ねじ１０の為の支持を提供し ている。ねじ山の厚さを徐々に増大させることにより、柔らかいスポンジ状の多 孔質の中心部２２中における通路はねじ山から引き剥がされることなく徐々に移 動される。柔らかいスポンジ状の多孔質の中心部２２はねじ山の下面１８により 移動され、モしてねじ山の上面１７に対して押し下げられる。これにより柔らか いスポンジ状の多孔質の中心部２２はねじ山の個々の回転の間で圧縮され、骨ね じ１０の引っ張りとは反対の方向に向けられる。柔らかいスポンジ状の多孔質の 中心部２２の圧縮と配向とは上記中心部２２により創出される骨ねじ１０の支持 を改良し、そしてこれにより骨ねじ１０の引き抜きに対する抵抗を増大させる。

以上この発明は、最も実際的で好ましい実施例について考慮して記載されてきた 。この発明は上述した実施例に限定されず、添付の請求の範囲の精神の及ぶ範囲 内に含まれる種々の変形例や同等な構造も含む。

補正書の翻訳文提出書（特許法第１８４条の８）平成５年５月２７日

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. １．芯と、上記芯に取り付けられ上記芯の回りを回るねじ山と、を備えており、 上記ねじ山の厚さが上記芯の一端から他端に向かうにつれて徐々に増大する、締 結具。
2. ２．前記芯は円柱形状軸であり、前記ねじ山は上記円柱形状軸の回りを回る少な くとも１つの螺旋である、請求項１に記載の締結具。
3. ３．前記ねじ山は下面の向いている方向を変化させることにより序々に厚みを増 大させる、請求項１に記載の締結具。
4. ４．一端に頂点を有し他端に頭部を有した円柱形状の芯と、上記芯に取り付けら れ上記芯の回りを回る螺旋状のねじ山と、を備えており、上記ねじ山の厚さが上 記芯の頂点から頭部に向かうにつれて徐々に増大する、ねじ。
5. ５．前記ねじ山は上面と下面とを有しており、上記下面の向いている方向を変化 させることにより前記ねじ山の厚さを増大させる、請求項４に記載のねじ。
6. ６．前記上面は前記芯の長手方向に沿い実質的に一定の配向を有している、請求 項５に記載のねじ。
7. ７．前記下面は前記芯の中心線に対して直交する線に関してある角度を形成して おり、この角度は前記芯の頂点から頭部に向かう方向に沿い徐々に増大する、請 求項５または請求項６に記載のねじ。