JPH06504041A - 虚血性傷害を減少させる方法と組成 - Google Patents
虚血性傷害を減少させる方法と組成Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
虚血性傷害を減少させる方法と組成
1折玉!
本発明は、虚血性傷害または敗血症や炎症のあとに起こる傷害を減らすためにス
ーパーオキシドジスムターゼ(500)を投与する技術分野に関するものである
。さらに詳しくは、本発明はSODとペルオキシニトライトの反応によっておこ
る有害な副作用を減少する方法と組成に関する。具体的には、SODの反応部位
に近いアミノ酸残基SODとニトロニウムイオンなどのペルオキシニトライトと
の反応によって生じる毒性副産物を捕捉できるチロシン、メチオニンまたはシス
ティン残基などのアミノ酸残基と置換することにより修飾したSODの有効量を
動物に投与する。本発明は、脳卒中、頭部外傷、心筋虚血、敗血症、炎症、成人
性呼吸窮迫症候群、気管支肺形成異常などの治療にとくに関連する。
1五韮舅
ペルオキシニトライトアニオン(ONOO)は強力な酸化剤である。ペルオキシ
ニトライトは、スーパーオキシド(02)と酸化窒素とが虚血状態、炎症、ある
いは敗血症状を呈している組織中で反応して生成される。酸化窒素はかかる組織
内に存在する。たとえば、虚血性傷害では、虚血によりイオンポンプが曇かなく
なり、イオンチャンネルが開放されてカルシウムが内皮細胞質内に侵入する。
内皮トニューロンはカルモジュリンによって活性化される酸素(02)依存性酸
化窒素合成酵素により酸化窒素を生成するが、この合成酵素はNADPHの存在
下でアルギニン(USA)86;5159−62(1989): Marlet
ta et at、、Biochem、。
27:87011i−8711(1988))。再潅流により02を酵素やその
他虚血の結果すでに存在しているその他の基質に供給して酸化窒素の合成を迅速
に行うことができる。
スーパーオキシドは傷害をうけた組織にも存在している。たとえば虚血は、キサ
ンチンオキシダーゼ、ミトコンドリア、その他による細胞内の02生成を誘発す
る。02は陰イオンチャンネルを通って細胞外の環境へ脱出することができる(
Lynch et al、、J、Blol、Chem、、253:4G97−4
699(1978))。細胞外の02と酸化窒素とは活性化された好中球とマク
ロファージにより、また肝臓から放出されたキサンチンオキシダーゼの循環によ
り血管腔内でも生成される(Yokoyama et al、、 Amerj、
Ph 5io1.+258:G5G4−G570(1990) ;Moncad
a et al、、 Biochem。
Pharmacol、、38:l709−1715(1989))。スーパーオ
キシド基もまた好中球の炎症に対する反応と臓器移植の後または血餅の除去のあ
との酸素欠乏組織の再潅流中に生じる損傷の両方について重要なメゾイエイタ−
の役目をはたす(Petrone et al、、 Proc、Natl、Ac
ad、Sc1.(USA)、77:1159−1163(1980)) 。
酸化窒素は細胞内でも血管内でも02と迅速に反応してペルオキシニトライトを
生成する(Blough et al、。
凰肛LΩ〃、、24:3504−3505(1985); Beckman e
t al、。
Proc、Natl、Acad、Sci、(USA)、 87:lG20−lG
24(1990))。ペルオキシニトライト生成の速度は、02と酸化窒素の濃
度に依存する。ペルオキシニトライトは少なくとも三つの機序によって毒性を発
現することがある。すなわち水素イオンを触媒とするホモリチック開裂によるヒ
ドロキシル基(・OH)と二酸化窒素(No2)の生成、スルフヒドリル基との
直接反応、SODと遷移金属との反応によるヒドロキシルイオン(−OH)と強
力なニトロ化剤であるニトロニウムイオン(NO2+)の生成である(Beck
man et al、。
Nature (London)345:27−28(1990))。したがっ
て、ペルオキシニトライトはその他の・OH,NO,、NO2+などの反応性の
高い種を生成することのできる反応種である。
スーパーオキシドジスムターゼは、次の二つのステップからなる反応によりオキ
シジエン・ラディカル・スーパーオキシドの不均化において触媒として作用する
金属含有酵素のいくつかの族からなる。
02+ Me−SOD= = = = > 02+Mr ’ −5OD2B’
+92+ Me” −5Qp= = = = > tT20. + Me−50
0式中、Meは活性部位で結合した金属である。この金属は、上述した反応で、
酸化と還元のサイクルを繰り返し行う。
スーパーオキシドを還元または酸化する化合物は多いが、スーパーオキシドジス
ムターゼの顕著な特徴は上記二つの反応の触媒作用である。SODの活性部位近
くの正の荷電をもつ一連のアミノ酸は静電勾配を生じ、負の荷電をもつ02を活
性部位へと引き付ける。
SODの三つの族は活性中心にある金属を特徴とする。すなわち調子亜鉛(Cu
、Zn) SOD族、マンガン(Mn) SOD族、鉄(Fe) SOD族であ
る。治験研究の大部分は、真核細胞の細胞質で二つの同一16Kdペプチドの二
量体として天然に存在するCu 、Zn5ODを用いて行われている。プラズマ
にも四量体であるCu、Zn5ODが明らかに見られる。SODの別の形はマン
ガン(Mn)を含有し、ミトコンドリア内に見いたされる。このタンパク質のア
ミノ酸配列は、Cu、Zn5ODとは明らかに異なるが、バクテリア中に見られ
るMn5ODやFe5ODにおける配列と似ている。
SODは、脳卒中や頭部外傷、心筋虚血、腹部血管閉塞、膀胱炎9種々の炎症の
治療における酸化傷害を防止または減らすためによく用いられてきた(Gree
nwald、 Free−Radical BIol、and Med、、 8
:201−209(+990);McCord。
Netr En 、J、Med、、3[2:159−183(1985);米国
特許第4.695.45G号、米国特許第4.65G、034号)。
天然に存在するヒトのCu、Zn5ODを用いてヒトの治療をおこなった場合に
結果かよくなかった場合がいくつかあった。これは、多分腎臓のクリアランスが
早いので天然酵素の循環半減期が分単位であるせいかも知れない(Petkau
et al、、Res、Co un、Cem、Pathol、Pharmaり
弓、、I5:G41−1;57 (197G))。
この問題に対処するために、寿命の長いSODの誘導体がいくつか開発された。
NfI!rod他によるヒトのNn5ODのクローニングと、ヒトにおける治験
がMedical Biochem、 andChew、 Aspects o
f Free Radicals、 (New York;Elsevier
5cience Pub、、743−746(1989))で報告されている。
遺伝子操作によりヒト細胞質在Cu 、Zn5ODの寿命が延長されている(H
allewell et at、、 J、BloJ、Chem、、2[I4:5
280−5268(1989))。そのほかの修飾によってもヒトとウシのCu
、Zn5ODのポリエチレングリコール結合体などが無修飾型と(らべて半減期
が長くなり、免疫原性が少なくなっている(Pyatak et al、、 R
es、Commun、Chem、Pathol、Pharmacol。
29:113−127(1980); 5aifer et al、、Proc
、FifthInternatl、 Conf、 on Su eroxlde
and Su eroxideDismutase(Jerusalem)
(1989))。
in vivo SOD療法での問題がさらに最近報告されたが、虚血性傷害を
減らすためにSOD投与量を高くしたところ梗塞が大きくなったという(Oma
r et al、、 C1rculation80:511−294(1989
); ferns et al、、 Tr、Pharmacol、Sci、。
1: 161−IGG(1988))。さらに0NOOを含む組織内のSODを
用いると、NO□゛などの破壊種の生成につながることがある。
ゆえに虚血、炎症、敗血症の治療法の改善がのぞまれる。
光l目■l示
従来技術における上記欠陥は、スーパーオキシドジスムターゼを用いた治療を改
良する本発明によって改良さされる。本発明は、SODとペルオキシニトライト
との反応によって生じる有毒副作用を減少することによって虚血性傷害、すなわ
ち敗血症や炎症と関連する傷害を減少させる方法と組成に関するものである。S
ODの修飾を化学的または部位特異的な変異誘発、すなわちSODの活性部位に
近い、特に活性部位のまわりのリムに近く、さらに活性部位から3−I2X内に
ある少なくとも一つのアミノ酸残基を、SODとペルオキシニトライトとの反応
の有毒副産物であるNo2’を捕捉することのできるチロシン、メチオニン残基
、システィン残基などのアミノ酸残基と置換することによっておこなう。修飾S
ODの有効量を動物に非経口的に、特に静脈内、動脈内、筋向、皮下、気管内注
入、吸入、杆鼻管投与し、脳卒中、頭部傷害、関節炎などの虚血、炎症、敗血症
などを治療する。かかる有効量は好ましくは体重キログラムあたり100から1
0.000活性単位であり、さらに好ましくは体重キログラムあたり100θか
らto、ooo活性単位である。
したがって、本発明の目的は虚血、炎症、敗血症などに関連する酸化傷害から組
織を保護する手段を提供するものである。本発明のさらなる目的は、スーパーオ
キシドジスムターゼの副作用による組織の傷害を防ぐことにある。
さらに本発明の目的は、SODを用いる治療法に見られる傷害、副作用を減少さ
せる方法と組成を提供することでもある。本発明の目的のひとつは、SODを用
いた治療でin vlvoで生成される有毒物質を捕捉できるよう修飾したSO
Dを提供することにある。さらにSODの活性部位の近くにある少なくとも−の
アミノ酸残基を、SOD療法中に生成される有毒副産物を捕捉できるアミノ酸残
基と置換して修飾されるSODを提供することも、本発明の目的である。
修飾SODを動物に投与することからなる虚血状態、炎症、敗血症の治療方法を
提供することも本発明の目的のひとつである。
本発明の上記目的ならびに他の目的および利点は、以下の詳細な説明に記すが、
これは限定を意図するものではない。
日 を る の熊
SODはアミノ酸配列が異なるいくつかのはっきりと異なる酵素の族から成るが
、その触媒作用機序は非常に似通っている。したがってさまざまなSODの活性
部位を囲む三次構造は相同性を有し、同じまたは非常に似通った方法を用いて有
効な修飾ができる。
例をあげれば、Cu、Znスーパーオキシドジスムターゼ分子はすべて、同一の
サブユニットをもつ二量体であり、各サブユニットは約153個のアミノ酸(数
は種によって異なる)、−個の銅イオンと一個の亜鉛イオンをもつ。つシCu、
Znスーパーオキシドジスムターゼの結晶学的構造は、7つのターンまたはルー
プで結合している8つの逆平行ベータ鎖からなるギリシャ文字のベータを平たく
したバレル型であることがわかる。銅イオン触媒は4つのヒスチヂン残基により
ベータ様バレルの表面につながっており、ベータ様バレルから突出している2つ
のループにより形成されるチャンネルの基部で見られる。スーパーオキシドチャ
ンネルを形成する以外に、この2つのループは基質の衝突前静電誘導(ループV
H) 、亜鉛結合(ループIV) 、二量体接合(ループV)に拘わる特異機能
サブドメインをコード化する(Getzoff et al、、 Nature
、 30G:287−290 (+983))。
スーパーオキシドは、活性部位の近くに環を形成する正の荷電をもつアミノ酸と
活性部位から遠いところの負の荷電をもつアミノ酸とのスペース的配置から生じ
る静電界により活性部位内へ引き込まれる。これにより、負の荷電をもつスーパ
ーオキシドが活性部位内に引き込まれる傾向が生じ、反応速度を速めて、理論上
の分散限界に近くなる。
一般的にいって、SODの触媒機序は、二つの連続した反応にかかわる。第一に
、スーパーオキシドの一つの分子が電子をSODの活性部位内の金属へ転移させ
、分子は酸素として放出される。SODの活性部位内へ入った第二のスーパーオ
キシドの分子が金属から電子を拾い、天然のSODを再生しながら過酸化水素に
還元される。SODタンパク質内の金属の配位が酸化還元電位を変え、スーパー
オキシドによる還元、酸化の繰り返しを有利にする。たとえば、Cu 、Zn5
OD内のCuの中点電位は約0.4ボルトであり、以下の反応を生じる。
02 + Cu’ 2−5OD= = = = > 02 + Cu” ’ −
5OD02 + Cu” ’ −5OD= = = = > 11202 +
Cu” −5ODペルオキシニトライトもSODの活性部位と反応してNo2+
を生成するが、これはIn vivoでかなりの身体的傷害を生しることのある
反応活性の強い種であり、虚血性心疾患患者にSODを高用量投与した場合に見
られる毒性の原因であるかも知れない。ペルオキシニトライトは02を活性部位
内へ引き付ける静電界と同じ静電界によっても活性部位に引き付けられる(Ge
tzoff et al、、 Nature、301287−290(1983
); Ta1ner et al、、 Not、回、、 160:181−21
7(1982))。ペルオキシニトライトのO−0部分は活性部位の疎水性ポケ
ット様部分に収まり、酸化窒素は溶媒スペース内へとひろがる。
Cu 、Zn5ODは0N00を分解する触媒として作用し、No2+と0■−
とをペルオキシニトライトから生成するがその除銅が重要な役割を果たす。活性
部位内に入った0ONOは分解し、以下に示す一過性第一銅付加生成物を生じる
ことによってOH−とニトロニウムイオン(No2つを生成する。
Cuh2−0−0−N= 0+ X= = > Cu”−0・・0= N”=O
=X==>Cu′2+O’Fi+N02”−X生成熱の高いニトロニウムイオン
は、リン酸塩または塩素陰イオン(X′)と錯体を作って、塩として一過性の安
定度を見せることもある。正の荷電をもつニトロニウムイオンは、0NOOを活
性部位に引き込んだ電界によって反発され、唯一のチロシンが位置する負の荷電
をもつ遠い領域方向へ弧をなして動く。この配置によりNO□゛がチロシン残基
をニトロ化し、公知のチロシン環の水素イオンをニトロニウムイオンと置換して
3−ニトロチロシンを生成する方法と同じように3−ニトロチロシンを生成する
。
X−は水溶液の中でニトロニウムイオンのキャリア陰イオンとなり、それによっ
てチロシンをニトロ化するニトロニウムイオンが水溶液内に存在できる。
SODがペルオキシニトライトと反応するとN02゛を生成に加えたときに生成
される安定した黄色付加生成物を分離することにより立証することができる。下
記にのべるように、黄色付加生成物はSODのチロシン残基上の3−ニトロチロ
シン生成と対応する。黄色付加生成物は、p−ニトロフェノールなどのニトロ化
フェノールなどの典型的なものである(Halfpenny et al、、
J、Chem、Soc、、 1952:939−946(1952))。さらに
、SODは触媒として他のフェノールや他のタンパク質上のチロシンのニトロ化
を生物学的に有意な速度ですすめる。
SODを触媒とするSODとフェノール樹脂のニトロ化0N00と反応するウシ
Cu 、Zn5ODから生成される黄色付加生成物を結晶化し、X線構造を得る
のに用いた。これらの結晶から得たX線回折図から計算した電子密度図によると
、ウシCu 、Zn5OD上の唯一のチロシン残基108のオルト位近くの電子
密度が高くなり、3−ニトロチロシンが生成された。この位置は同じサブユニッ
トの活性部位から18−21 のところと二量体の反対側にあるサブユニットよ
りさらにかなり離れたところとの間にあり、正の荷電をもつニトロニウムイオン
がSOD活性部位に生成され、次いでSOD活性部位のまわりにリムを形成する
帯電アミノ酸から生じた静電界によって遠位のチロシンへ向けられたことを示し
ている。
SODペルオキシニトライト付加物のpH依存性スペクトルは、3−ニトロチロ
シンの形成と一致し、438nm ():==4 、GOOM−’ cm−’
)でのアルカリ領域の最大吸光度とpH6,0,35[inm (E3@6nm
=3,500M−’cm−’ )での最大吸光度との間にpK、7.Eiを示す
。天然のSODをタンパク質を専門とする化学者がタンパク質中に3−二トロチ
ロジンを生成するのに用いる標準試薬であるテトラニトロメタンで処理して同様
のスペクトルが得られる。3−ニトロチロシンのpK、は、7.0近くであって
、酸においてE、、、ni= 3,400M−’cr’、アルカリにおいてE、
llnm=4.200M−’cm−’である。5OD−0ONOの350.43
8nmにおける最大付加生ぽ物は、ヂチオナイト(硫化水素ナトリウム)による
還元により消失するが、アスコルベイト、グルタチオン、ボロハイドライドでは
消失しない。これはヂチオナイトが3−二トロチロジンを還元して無色のアミン
となす確認済み反応と一致する。ペルオキシニトライトで処理したSODのレー
ザー・ラマン・スペクトル1ヨ、本物の3−ニトロチロシンとほぼ同じである。
スペクトルの唯一の相違は、1340cr’での大きなピークが広がっているの
と、830er’での小さなピークが割れている点であるが、その両方がSOD
タンパク質内の3−二トロチロジンの回転が限定されているのと一致している。
Cu 、Zn5ODとのペルオキシニトライトとの反応によって天然ポリアクリ
ルアミドのゲル電気泳動上のSOD変異型の電荷がますます負となるシリーズを
も産出し、タンパク質上に2−5追加の負の電荷が存在することを示す。したが
って、SOD」この複数の部位がペルオキシニトライトとの反応中に修飾され、
ニトロチロシンの生成がSODタンパク質に起こるいくつかの変異のうち最もよ
く見えるものだということを示唆している。SODに対するペルオキシニトライ
トが仲介する修飾の数は、フェノールまたはチロシン含有タンパク質すソザイム
のどちらかによって濃度依存性をもって減らすことができる。以下にフェノール
とりソザイムの双方がニトロ化されることを示す証拠を記載する。したがってS
ODの自己ニトロ化は、外因性フェノール化合物を添加することによって競合的
に抑制できる方法に関するものである。
SODはさらに、チロシンを含む広い範囲のフェノール化合物が卵白シンザイム
のごとき他のタンパク質におけるニトロ化でも触媒として作用する。SODを触
媒とする0N00と1mMフェノールとの反応から得た生成品をIIPLC分析
したところ、2−14−二トロフェノールを得たが、ビフェノールは得られなか
った。HPLCで測定したフェノールのニトロ化の増加は、SOD濃度と直線関
係にあった。
Cu 、Zn5ODの存在下でのフェノールのペルオキシニトライトによるニト
ロ化度合はストップド・フロラ分光法により412nmで測定することができる
。中程度のアルカリpn (ptlsとIOの間)では、SODを触媒とするニ
トロ化の動力学的挙動は比較的単純で解釈しやすいが、これはペルオキシニトラ
イトの分解が徐々に進むこと、フェノールのニトロ化分解物の吸光係数が大きい
こと、0NOOのプロトンを触媒とする分解によるフェノールの自然ニトロ化が
非常に少なくなっていることによる。412nmでの吸光増大の速度は、pH9
で最初の3−5秒間は直線的であり。
SOD濃度に直接比例していた。pH9では、SODと0NOOとによるフェノ
ールのニトロ化の見かけの二次速度定数を見積もると、最低で約10’M−15
−1である。この速度は02との反応とくらべて約104倍遅いが、ペルオキシ
ニトライト反応の進行が有意な速度であることを示す。
Mn5ODは、Cu、Zn5ODと同様にフェノールのニトロ化において触媒作
用を示す。Mn5ODにはいくつかのチロシンが存在している。酵素をフェノー
ルの不在下でペルオキシニトライトで処理すると7つのチロシンのうち少なくと
も3つから4つがニトロ化される。Cu 、Zn5ODとは違って、Mn5OD
はペルオキシニトライトの濃度が高いと不活性化される。Mn5ODをまずpE
I7.8で1501Mのペルオキシニトライトで処理すると、スーパーオキシド
とペルオキシニトライト反応両方の触媒活性が失われる。Mn5ODの活性部位
に近いところにある必須チロシン(細菌配列でのチロシン34、ヒト配列でのチ
ロシン58)が、酵素のターンオーバーのわずかの部分によってか徐々に修飾さ
れる(Stallfngset at、、 J、Biol、Chem、 260
:lG424−16432(1989))。この示唆するところは、アミノ酸を
置喚して、チロシンを活性部位近くの別のところにおくことが有効であるという
ことである。したがって、スルフヒドリル基又はチロシンを活性部位の近くに添
加することによって改善をはかるのはMnとCu 、Zn5ODのどちらにも可
能である。
Cu 、Zn5OD−0ONO付加物は、キサンチンオキシダーゼで還元した場
合のチトクロームCの抑制を用いた標準SODアッセイによって測定すると通常
の触媒活性作用を有しくMcCord et al、、J、旧o1.chem、
、 2441049−6055(1969))、0ONOが活性部位に結合して
止まっているのではないことを示唆した。しかし、3−ニトロチロシンは7.5
のそばにpKをもっており、その結果見られた活性部位での負の電荷が、スーパ
ーペルオキシドとペルオキシニトライト双方に対するSOD活性を減少すること
ができることを示した。
SOD活性部位における銅は付加物の生成に必要であって、これは1mMフェノ
ールが2.0mg10fの銅非含有SODと1mM−0ONOによりpH7,4
でニトロ化が行われないことからも明らかである。銅非含有SODは、銅をKC
Nで可逆除去することによって得ることができる。この種のC11、Zn5OD
を用いた金属置換実験はこの20年間頻回に行われている。Rotili他の開
発した方法をわずかに変更して、銅をボロハイドライドによる還元をおこなって
除去したのち50iN KGNで透析すると、亜鉛含をアポタンパク質は、ペル
オキシニトライトを添加しても特徴的な3−ニトロチロシンを形成しない。これ
は412nmのところに大きな吸光ピークがないことから立証される。活性部位
で銅を置き換えると、0、と0N00の両方の通常の酵素活性の回復が見られた
。シアン化物もCu 、Zn5ODをわずかに抑制し、ペルオキシニトライトに
よるSODを触媒とするニトロ化をも抑制する。これらの結果によりSODがペ
ルオキシニトライトによるニトロ化の触媒として作用することが分かる。
ニトロ化の遊離基機序に対する反証
潜在的なニトロ化の機序がSODを触媒とする二酸化窒素(N02)の生成に係
わっているかもしれないし、またSODが水酸基のような強力な酸化剤や、二酸
化窒素の生成に触媒として作用することもありうる。SODを触媒とするフェノ
ール環のニトロ化を説明する機序としてこれら二つのいずれの説をも裏付ける証
拠を見いだすことはできなかった。
SODとのニトロ化反応は0NOOに限られており、これは還元または酸化SO
Dを最高4a+M酸化窒素、No、 No、−あるいはNOlで処理しても錯体
の生成はまったくまたはほとんどなかったことで立証される。さらにSODと1
000μM 0NOOと反応させてもわずかに0.29±0.09μMNO,L
か生成されなかった。また100a+Mジメチルスルホキシドを添加して0NO
OIIの分解によって生成された水酸基を捕捉しようとすると、SODが触媒と
して作用したフェノールのニトロ化量に影響することなくNO□が250倍増加
した。しかしながら、ニトロ化のバックグラウンド値はSODを伴わないDNS
Oの存在下での方が高かった。最後にNO2によるニトロ化はフェニール基中間
体を介して進行し、かなりの量のビフェニールを産生ずる。pHがアルカリの時
(pH>7.5)、SODとペルオキシニトライトによるフェノールのニトロ化
ではビフェニール生成を■PLCで検出できなかった。piが中性から酸性の時
には、ペルオキシニトライトのプロトンを触媒とした分解により少量のビフェニ
ールが生成され、これが・HOとNO2とを中間体として生成する。
修飾SODの調製
上述したように、SODは0N00産生毒性副産物と反応する。
本発明はSODを修飾してこれらの毒性副産物と反応させ、これらの副産物とく
にNO□°の毒性を弱めることを目的とする。たとえばSODを修飾してチロシ
ン残基を活性部位のそばにおき、産生されるNo2’がチロシンをニトロ化し、
毒性を宵するNO□°種を除去することができる。
チロシン残基を活性部位の近くへおき、チロシン環のオルト位が0NOO部分と
反応できるようにするのが好ましい。ペルオキシニトライトが活性部位で銅と反
応して、ニトロニウムイオンヲ生成スると、ニトロニウムイオンはチロシンのフ
ェノール環を攻撃して、溶液中に放出されずに3−二トロチロジンを生成する。
さらに核的な硫黄であるシスティンまたはメチオニン残基を活性部位の近くに置
くことにより、ニトロニウムイオンまたはペルオキシニトライトを補足すること
もできる。中間体であるニトロチオールは不安定で、低分子量のチオールと自発
的に反応してスルフヒドリル基を再生することもできる。
ペルオキシニトライト陰イオンはスルフヒドリル基と急速に反応するが、これは
多分下記の一連の反応によるものと思われる。
ONOO+ R5H:::> R5−No2+ 0HR5−No2+ −OH:
=:> R5OH+ No2反応生成物であるスルホン酸は下記のとおりグルタ
チオンまたはその他のチオール剤と反応させて再生し、スルフヒドリル基とする
こともできる。
R5OH+ GSH:=> R55G + H2OR55G + R5H==>
G55GR5SG + GSH:=> R5H+ G55G式中GSHはグル
タチオンまたはその他の低分子量のスルフヒドリル剤である。
Cu 、Zn5ODの活性部位内またはその近くにいくつかのトレオニンがあり
、これらはシスティン残基と置換することができるが、構造に与える影響はわず
かである。システィン残基置換の限界は、SH基が自己酸化しやすいことと、ス
ーパーオキシドの触媒サイクル中に酸化されることがあるという点である。
活性部位近くのメチオニン残基置換の宵月性が高いかもしれない。メチオニンの
硫黄は自己酸化されることは非常に少ないはずだが、やはりかなり核的であり、
ニトロニウムまたはペルオキシニトライトの攻撃を受けやすい。メチオニンはシ
スティンよりもすこし大きくかつ疏水性があり、メチオニンがタンパク質上で置
換される部位を限定する。
部位特異的突然変異体の調製
部位特異的変異体の調製は、標準的に行えばよい。たとえば、ヒ) Cu 、Z
n5ODの活性部位近くの部位特異的変異体の調製は、基本的にBeyer e
t atの用いたものと同様である。(Beyer et al、、 J、 B
lol、 Chew、、 282:11182−11187 (+987))。
DNA操作は、阿anlat1s et al、の報告した方法を用いる(Co
ld Springs Harbor Laboratory、 ColdSp
rings Harbor、New York、(1982))。たとえば、修
飾したヒト細胞質Cu 、Zn5ODを調製するには、野生型EISOD(ヒト
Cu 、Zn5OD配列)を含む1.8Kbp BamHI DNA7 ラグメ
ントラM13 (mplo)中でサブクローニングすると、I l5ODの解読
鎖を含んだ一本鎖の鋳型DNAができる。所望のアミノ酸置換に適したアンチコ
ドンを含む突然変異誘発性オリゴヌクレオチドプライマーを、標準ホスホラミド
合成技術を用いて自動化DNAシンセサイザー(Chiron Gene−0−
Maticなど)で合成する。突然変異誘発性オリゴヌクレオチドプライマーは
、突然変異性配列の両側にHSODとマツチする配列の8−15bpを含む構造
である。それから突然変異誘発性オリゴヌクレオチドを雑種形成して、■SOD
フラグメントを含む一本鎖M13DNAとし、プライマー拡張により共有結合的
に閉環した二重鎖DNAを合成する。N13ウィルスで形質転換したE、col
i JMIOIから得た突然変異プラークを、放射能標識した突然変異誘発性オ
リゴヌクレオチドをハイブリッド形成プローブとして用いて同定し、その後DN
A配列により確認する。二重鎖DNAは配列単離物より調製し、Ncolと5a
llとともに消化して、HSOD cDNAを含む520bpフラグメントを単
離し、PAGE電気泳動により精製する。この精製フラグメントをクローニング
して、Manlatlsらの報告したグリセルアルデヒドホスフェートデヒドロ
ゲナーゼ遺伝子49プロモーターを含む酵母発現型プラスミド(pc!/ IP
GAPSOD)内へ入れる。
酵母菌株ABIIOはPcl/ IPGAPsODおよび対応する突然変異プラ
スミドで形質転換する。転換したコロニーはロイシン欠如寒天平板上で選択する
。その後これらのコロニ−を用いて大型発酵フラスク内の3mM Cu5O,で
補った非選択性のYEPD培地に接種し、最終培地をガラスピーズで溶解する。
Cu 、Zn5ODを硫安沈殿と上記Beyer他によるDEAEクロマトグラ
フィーにより単離する。
突然変異H5ODをE、collで発現させ突然変異の第一次スクリーニングを
おこない、ペルオキシニトライトのもっともよいスカベンジャーを選ぶこともで
きる。ヒトに用いるには、最終生成物を酵母から調製し、細菌金膜のエンドトキ
シンによる汚染を避ける。
ヒトMn5ODと細胞外(:u、znSODの両方をコード化したDNA配列を
クローニングした。突然変異をさせる最初のDNAフラグメントの切断に用いた
制限ヌクレアーゼにわずかな変更を加えるだけで、上述した手順をすべてのSO
Dに対して所望の部位特異的突然変異体を得るため用いることが可能である。M
n5ODを発現させるには、Mnを培地に加えればよい。
修飾SODの化学的調製法
チロシン様の残基を人工的に構築するには、直接化学的修飾をおこなってもでき
る。これはタンパク質専門の化学者がおこなう標準的な修飾法であり、フェノー
ル基をリジンのε−アミノ基へHunter−Bolton試薬(Thomps
onet al、、 Blochem、、26:743−750(1987))
と共に加える。
この方法はフェノール環を+2Jと反応させ小さなペプチドに放射能標識をする
のによく用いる方法である。Cu。
Zn5ODは約13の遊離アミン基を含有し、その多くは活性部位近くに集まっ
て静電界を作り、負の電荷をもつスーパーオキシドとペルオキシニトライト陰イ
オンを活性部位内へ引き込む。したがって簡単な化学反応を用いていくつかのフ
ェノール環を活性部位の近くにおくことも可能である。直接化学修飾の限界は、
タンパク質上の複数の部位が修飾され、その結果酵素活性を低下させたり、新し
い抗原性部位ができることが点にある。
アミノ酸置換
細胞質SODと細胞外ヒ) SODでは、中心の銅から12A内のアミノ酸残基
はすべてチロシン、システィン、メチオニン残基との置換に適している。銅とこ
れらの残基との間の距離は5からIO,7Aである。ヒトの細胞質Cu 、Zn
5ODにおける置換に用いるアミノ酸としては残基132−142が好ましく、
これらは活性部位のまわりにループまたはリムを形成する。ヒトの細胞外Cu
、Zn5ODにおいて同じように用いられる残基は、残基172−185である
。残基48はフェニールアラニンだが、修飾してチロシンとしてもよい。
トレオニン58、アラニン60からプロリン62、グルタミンlG5が活性部位
の一部を構成する。トレオニン58とアラニン60はシスティンまたはメチオニ
ンと置換することができる。
ウシCu 、Zn5ODでは、アミノ酸5G、58からGO1G3.131と1
34から140までが活性部位のまわりにリムを形成し、これはスーパーオキシ
ドの結合部位を破壊することなく修飾できる。残基135はトレオニンであり、
銅からはわずか5.3ALか離れておらず、システィンと置換することもできる
。残基48はフェニールアラニンであって、構造にほとんど影響を与えることな
くチロシンに転換することができるが、活性部位からはやや離れている。他のモ
ノマーのアミノ末端リジン151は活性部位に近いので、修飾が可能である。
ヒトの細胞外SODは細胞質酵素に密接な関係がある(■ja1marsson
et al、、 Proc、Natl、Acad、Sc1.84: 6340
−6344(+987))が、長くのびたアミノ末端部は例外であってこれは多
分、細胞外SODを内皮細胞表面に存在するヘパリン−サルフェート基に結合す
るカルボキシ末端配列と四量体のアセンブリーに必要だと思われる。記載した細
胞外SODの位置はウシの細胞質SOD配列から類推したものであって、活性部
位周辺の配列の相同性が高いところから見て妥当と思われる。
以下のMn5ODのアミノ酸置換物は、バシラス・ステアロサーモフィラスへの
相同性とX−線構造を考慮して確認した(Parker et al、、 J、
Mo1.Blol、、199: 649−861(1988))。番号はN−末
端信号配列をもつヒトの肝臓Mn −8ODに関するものである。活性部位領域
はロイシン49からグルタミン59までの第一のαヘリックス(al)の一部を
なす。この領域は活性部位の片側の裏にあり、スーパーオキシドが活性部位に入
るときに通る可能性が高い。第三のαヘリックス(α3)のアラニン96からフ
ェニルアラニン101への配列は活性部位の反対側の裏にあるが、やや深く、ス
ーパーオキシドの結合部位の近くでボケ、ットを形成している。セリン139か
らセリン146への配列にあるひだは第五のαヘリックス(α5)をベータ・シ
ート(al)の尾部へつなぎ、活性部位の別の部分を形作っている。システィン
IG4からロイシン170までの配列は、β3の尾部へ続くベータ・シート(β
2)の頭の間に曲げ部を形成している。この配列内のグルタミン166は、チロ
シン58への水素結合に重要な役割をはたす。活性部位につながる最後の配列は
バリン184からグルタミン192につながるものであって、これはすべての種
で保存性が高い。
部位特異的突然変異体の試験
SODの部位特異的突然変異体を精製したあとで、試料をペルオキシニトライト
で処理して変異体SODが不活性化されたかどうかを調べる。スーパーオキシド
ジスムターゼの触媒活性は、ペルオキシニトライト処理の前後にキサンチンオキ
シダーゼを用いてシトクロムC還元の阻害をしらべる標準アッセイによって確認
する。ペルオキシニトライトによるフェノールのニトロ化の割合はストップトノ
ロー分光法を用い、412nmでの吸光度増大をモニターして確かめる。野生型
のSODでは、フェノールのニトロ化はアッセイのpHに依存して最初の2−6
秒間直線を示す。
フェノールのニトロ化において非直線的減少が見られるときは、SODの不活性
化が進んでいることを示す。これらのデータから、各突然変異体SODのスーパ
ーオキシド酸化還元同時反応、ペルオキシニトライトを介したニトロ化、ペルオ
キシニトライトによるSODの不活性化について反応速度を計算することができ
る。高いスーパーオキシド酸化還元性とフェノールのニトロ化速度の遅い変異体
を選んで、虚血性傷害を減らすのに有効であるか否かを確かめるための動物実験
に用いる。特に再現性の高い外科的手法を用いて、ラットに脳卒中をおこし、梗
塞サイズ(死んだ脳細胞)の減少量を測定して有効性を確認する。
この外科的手法は、中太脳動脈を閉塞すること、30分間にわたって総頚動脈を
閉塞すること、その後24時間にわたって再潅流することからなる(Liu e
t al、、 Am、 J。
胆が刀0.25G: 11589−1593(198B))。修飾SODの有効
量を動物に投与して、虚血、炎症、敗血症の治療をおこなう。かかる投与は、有
効であれば経路を問わないが、好ましくは非経口的経路、たとえば静脈内、動脈
内、筋肉、皮下、または気管内注入、吸入または経鼻管的に投与する。有効用量
は好ましくは体重キログラムあたり100から10.000活性単位であり、さ
らに好ましくは体重キログラムあたり1000から10,000活性単位である
。投与速度は、具体的症状や、治療の対象である器官によって異なる。
Cu 、Zn5ODの修飾で重要なことは、ポリエチレングリコール(PEG)
(−0−(CH,−CH2−0)。−CH,)の5−17分子を500表面のリ
ジンに結合することである。PEGは、毒性または反応性がまったくないかまた
はほとんどないので理想的なポリマーである。タンパク質をPEGで修飾すると
、免疫原性を減らし、ヒトでの循環半減期を数分から最大7日まで延長し、培養
内皮細胞への細胞会合を増大させることができる。SODをPEGで適切に修飾
することが、治療に宵月なSODを調製するのに適していることは今後も変わら
ないと思われる。
フロントページの続き
(72)発明者 スミス フレイブ ディーアメリカ合衆国 35210 アラ
バマ州 バーミンガム ホワイトオーク ロード
496幡
(72)発明者 イスキロポウロス ハラランボスアメリカ合衆国 35209
アラバマ州 バーミンガム ビーコン パークウェイ イー 1251−J
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1:修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる酸化による傷害を減少させる化 合物において、修飾がスーパーオキシドジスムターゼの活性部位から3−12Å 内にある第一のアミノ酸残基を、ペルオキシニトライトとスーパーオキシドジス ムターゼの反応によって生成される反応性の高いニトロ化種と反応することがで きる第二のアミノ酸残基と置換することからなる化合物。 2:反応性の高いニトロ化種がニトロニウムイオンである請求項1に記載の化合 物。 3:第二のアミノ酸残基が、チロシン残基、メチオニン残基とシステイン残基か らなるグループから選択される請求項1に記載の化合物。 4:スーパーオキシドジスムターゼが真核細胞の細胞質から得られたCu,Zn スーパーオキシドジスムターゼである請求項1に記載の化合物。 5:スーパーオキシドジスムターゼがプラズマから得られたCu,Znスーパー オキシドジスムターゼである請求項1に記載の化合物。 6:スーパーオキシドジスムターゼがミトコンドリアから得られたMnスーパー オキシドジスムターゼである請求項1に記載の化合物。 7:Cu,ZnスーパーオキシドジスムターゼがウシCuロ,Znスーパーオキ シドジスムターゼである請求項4に記載の化合物。 8:Cu,ZnスーパーオキシドジスムターゼがヒトCu,Znスーパーオキシ ドジスムターゼである請求項4に記載の化合物。 9:修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる炎症性傷害を減少させる組成に おいて、修飾が基本的にスーパーオキシドジスムターゼの活性部位からの3−1 2Å内にある第一のアミノ酸残基を、ペルオキシニトライトとスーパーオキシド ジスムターゼの反応によって生成されるニトロ化反応性の高い種と反応すること ができる第二のアミノ酸残基と置換することからなる組成。 10:スーパーオキシドジスムターゼ表面上のリジンに結合している修飾がO− (CH2−CH2)O)n−CH3からなり、式中nは5−17である請求項1 9の化合物11:修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる酸化による傷害を 減少させる化合物において、修飾がスーパーオキシドジスムターゼの活性部位内 の触媒活性遷移金属から半径3−12Aのところにある第一のアミノ酸残基を、 ヌクレオフィル・サルファーまたはフェノール基を含み、反応性の高いニトロ化 種と反応することのできる第二のアミノ酸残基と置換することからなる化合物。 12:修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる酸化による傷害を減少させる 化合物で、修飾が硫黄含有部分をスーパーオキシドジスムターゼの活性部位内の 触媒活性遷移金属から半径3−12Åのところにあるアミノ酸残基へ接合させる ことからなる化合物。 13:修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる酸化による傷害を減少させる 化合物で、修飾がフェノール基をスーパーオキシドジスムターゼの活性部位内の 触媒活性遷移金属から半径3−12Åのところにあるアミノ酸残基へ接合させる ことからなり、フェノール基は反応性の高いニトロ化種と反応することのできる 化合物。 14:複数の修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる酸化による傷害を減少 させる化合物で、修飾が硫黄を含む部分をスーパーオキシドジスムターゼの活性 部位内の触媒活性遷移金属から半径3−12Åのところにあるアミノ酸残基へ接 合させることからなり、硫黄を含む部分は反応性の高いニトロ化種と反応するこ とのできる化合物。 15:複数の修飾スーパーオキシドジスムターゼからなる酸化による傷害を減少 させる組成で、修飾はフェノール基をスーパーオキシドジスムターゼの活性部位 内の触媒活性遷移金属から半径342Åのところにあるアミノ酸残基へ接合させ ることからなり、フェノール基は反応性の高いニトロ化種と反応することのでき る組成。 16:a)修飾がスーパーオキシドジスムターゼの活性部位から3−12Åのと ころにある第一のアミノ酸残基を、ペルオキシニトライトとスーパーオキシドジ スムターゼとの反応により生成された反応性の高いニトロ化種と反応することの できる第二のアミノ酸残基と置換することからなる修飾スーパーオキシドジスム ターゼb)低分子量チオールとからなる 組成 17:低分子量チオールがグルタチオンである請求項35の組成 18:低分子量チオールが、グルタチオン、システイン、N−アセチルシステイ ン、メチオニンまたはメルカプトプロプリオニルグリシンからなるグループから 選ばれる請求項35の組成 19:修飾ヒト細胞質Cu,Zuスーパーオキシドジスムターゼからなる酸化に よる傷害を減少させる化合物で、修飾がヒト細胞費Cu,Zuスーパーオキシド ジスムターゼの残基132から141のなかから選んだ第一のアミノ酸残基を、 第二の硫黄含有アミノ酸残基と置換することからなる化合物。 20:修飾ヒト細胞外Cu,Zuスーパーオキシドジスムターゼからなる酸化に よる傷害を減少させる化合物で、修飾がヒト細胞外Cu,Zuスーパーオキシド ジスムターゼの残基172から181のなかから選んだ第一のアミノ酸残基を、 第二の硫黄含有アミノ酸残基と置換することからなる化合物。
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