JPH06502705A - 冷却式内燃機関用シリンダライナ - Google Patents

冷却式内燃機関用シリンダライナ

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 冷却式内燃機関用シリンダライナ 本発明は水冷式内燃機関、特に2サイクルデイーゼルエンジン用のシリンダライ ナに関するものである。このシリンダライナは円筒形の内面を有し、この内面は エンジンの燃焼室の範囲を定めるものであり、シリンダライナの中に同軸に回転 支持された作動ピストンの案内面を構成している。このピストンはその上死点で シリンダライナの上端部分に隣接し、この上端部分に多数の細長い冷却路があり 、この冷却路はシリンダライナの円周沿いに配設されて冷却媒体供給室と冷却媒 体吐出室と接続されている。細長い冷却路はそれぞれ上に延びた盲形端部と冷却 路内に長手方向に取り付けられた案内部材とを有し、この案内部材は冷却路内の 水流を冷却路の盲形端部に向かう上向きの水流と、冷却路の盲形端部から出る水 流とに分割する。
このようなシリンダライナはDE−第2,149゜400号明細書によって知ら れ、このようなシリンダライナでは、冷却路の最上部がシリンダライナの負荷の 大きい頂部で円筒形内面に接近した位置にある。これは上に延びた盲形端部が過 大な応力集中を発生させないからである。盲形冷却路はこのようにしてシリンダ ライナの熱的負荷と機械的負荷が最も大きい上部を良く冷却することができる。
エンジンに硫黄分の多い燃料を使用する時、特にディーゼルエンジンを重質燃料 油で運転する場合には、シリンダライナの円筒形の内部表面の温度を比較的狭い 範囲に入るように制御しなければならず、この温度範囲は硫酸が内部表面に凝縮 するのを防止するために低目に制限され、かつ、構造材料に対する高温障害を阻 止する観点から高目に制限される。経験によれば、ピストンがその上死点にある 時に上部ピストンシリンダの隣接範囲でシリンダライナの内面の温度を200な いし230℃に維持すれば、硫酸の凝縮によるシリンダライナの内面とピストン 自体の内面に集中的に腐蝕摩耗が発生するのを防止することかできる。
シリンダライナが例えば鋳鉄製の場合、その望ましい内面最高温度は約350℃ である。これより高い温度では周知のように鋳鉄材料が膨張し、やがて亀裂が発 生するからである。
シリンダライナ内部の表面温度を制御するための冷却の必要はエンジンの規定出 力によって決まる。周知のようにエンジンは燃費向上のために出力を下げる(低 下させる)ように定めることができる。この規定はエンジンの最大圧力の維持に よって満足されるので、シリンダライナの内部の許容作動温度の下限は変らない 。出力を絞ったエンジンにおける冷却を最高速運転時のエンジンにおける冷却と 同程度にすれば、内部表面の温度が非常に低下して、上述の好ましくない硫酸凝 縮が発生する。
先行技術 US−A−第2’、572,392号明細書は冷却室を取り囲む装置で冷却する シリンダライナを開示している。
このシリンダライナの外側には断熱帯が設けられており、これは断熱帯に隣接す るシリンダライナ内部表面での硫酸の凝縮を防止するためである。
GB−B−第2,019,490号明細書はシリンダライナに関するものであり 、このシリンダライナの上端部には一連の連続した冷却路があり、この冷却路で は、冷却媒体が冷却路の下側端部に供給され、この冷却路の頂部で半径方向に延 びた孔から排出される。シリンダライナの内部表面での硫酸の凝縮を阻止するた めに、合成材料の断熱管を冷却路に押しつける。冷却路の頂部で半径方向に延び ている孔はシリンダライナを大きい負荷で使用するには不適当である。
本 発 明 本発明の目的は盲孔を有し、この盲孔の冷却効果を要求に応じて変化させ得るシ リンダライナを提供することにある。
この観点から、本発明に基く上述のシリンダライナは、冷却路の長手方向の部分 を横断する案内部材が冷却路の表面の燃焼室の方を向いた部分で水流をほぼ完全 に遮断し、2つの水流すなわち冷却路の盲形端部に向かう水流とこの盲形端部か ら出る水流とのうちの1つ以上の水流を燃焼室から遠去かる方向を向いた冷却路 の部分に案内部材で強制的に接触させる。
案内部材は冷却路の中の水流路表面の燃焼室の方を向いている部分を横断するの を防止して、冷却路の中の水流によるこの部分の冷却を防止するので、シリンダ ライナの内部表面に流入した熱は、冷却媒体に放出されるためにはシリンダライ ナの中を従来よりも長い距離移動しなければならない。この熱の移動距離が長く なれば温度勾配が小さくなるので冷却媒体の温度とエンジンの効率を変化させず にシリンダライナの内部表面の温度の上昇をおさえることができる。これとは逆 に、現用エンジンに適合させた冷却路の部分を遮断する案内部材を使用するだけ で、同じシリンダを速度(出力)の異るエンジンに使用することができる。これ でシリンダライナ製造上標準化の長所を発揮できる。これは規定寸法のエンジン について1つのタイプのシリンダライナを製造するだけで済み、エンジンの規定 速度に応じて複数のタイプのシリンダを製造する必要がないからである。これと は全く別に、シリンダライナを交換せず、案内部材を交換するだけで現用エンジ ンを新しい速度で使用できるという顕著な効果が得られる。
特に簡単な形態では、案内部材が半径方向に突出した2つ以上のリブ又は脚部を 有し、このリブ又は脚部が冷却路の長手方向に延び、その自由縁が冷却路表面に 一当接している。また、この案内部材は空間を有し、この空間はリブ又は脚部と 燃焼室の方を向いた冷却路表面とによって形成されて、水流阻止用遮断部材か設 けられている。
リブ又は脚部の自由縁は冷却路表面に当接しているので、冷却路内での案内部材 の位置決めを行ない、それと同時に案内部材をその長手方向の広い部分で支持で きる。これは冷却路が、従って案内部材が代表的な場合に長さ対直径の比率を2 5にして取り付けられる大型エンジンにおいて特に重要である。その冷却効果は 、リブ又は脚部の角度の拡大又は縮小、これによる冷却路媒体遮断部分の拡大又 は縮小という要求に応じて、制御可能である。
案内部材に2つのリブがあり、このリブが一方では燃焼室の方を向いた空間を形 成すると共に遮断部材を有し、他方では燃焼室から遠い方を向いた2本の平行流 路を有するという形態で、冷却媒体が2本の平行流路の一方の流路を通って上に 流れて、他方の通路を通って戻ることができる。
案内部材が冷却路よりも直径の小さい管であり、半径方向に突出した2つ以上の リブ又は脚部がこの管の外側からのびている好ましい形態では、冷却路の全長に 亘って均一で効率の良い冷却効果が得られる。環状空間の管の外側と冷却路との 間に設けられ、この空間の部分を冷却媒体が流れる時に、その流れは薄膜流とな り、これによって熱伝達係数を従来の冷却路における冷却媒体の200ないし4 00 %まで向上させることができる。これは特に薄膜流が冷却路表面での局部 沸騰を妨げて局部熱伝達を強く減少させるのである。
また、冷却路内の冷却媒体の流れを冷却路の燃焼室の方を向いた部分から遮断し てもよい。この遮断を行うにはこの部分に管を設け、この管に材料層が付いてお り、この材料層をこの管の外側から冷却路の表面まで充分に延びているものにす る。
図面の簡単な説明 本発明の形態の例を添付略図参照により詳細に説明する。添付図面において、 第1図は本発明に基くシリンダライナ有するエンジンのシリンダの断面図、 第2図は第1図のシリンダライナの上端部分を示す図面、 第3図は公知の2つの冷却路の断面図、第4図は本発明に基く冷却路の断面図、 第5図は本発明に基く第2実施例の断面図、第6図は第5図のシリンダライナの 中の冷却路の断面図、 第7図は本発明に基づく第3実施例の断面図である。
最適な実施例 大型低速ジーゼルエンジン用シリンダライナ1の上端部分を第1図に示す。この 図面ではピストン2はその上死点の位置にある。シリンダライナ1はシリンダカ バー3を用いてシリンダのフレーム4の緊結されている。環状の水ジャケット5 はシリンダライナの上端部分を取り囲んで、シリンダライナの半径方向の外側部 と共に、環状の下側の冷却媒体供給室6と環状の上側の冷却媒体吐出室7を形成 しており、この冷却媒体の供給室と吐出室はシリンダライナの外側部の円周溝の ような形状である。
シリンダライナの多数の冷却路8は上述の2つの室を冷却媒体流通可能に係合し ている。
冷却室からの冷却媒体が作用する時には、冷却媒体はシリンダライナの下端部分 を取り囲み、穿孔形連結路10.11を通って下側の冷却媒体供給室に流入し、 シリンダライナの円周の周囲に分散し、その後、この冷却媒体である水は冷却路 8を通って上側の冷却媒体吐出室に流入する。冷却媒体は上述の室からエンジン カバーの連結管14、穿孔路159分配室16.及び冷却路17を通り、さらに 弁座の中の冷却室18に入り、この冷却室18から排出される。
第2図に示すように、シリンダライナは真直ぐで細長い多数の冷却路8を有し、 この冷却路はシリンダライナの円周に沿って均一に配設されている。断面がほぼ 円形の円筒路8はシリンダライナの長軸に対して傾斜し、二のシリンダライナの 内側の上端部分28に向かって上に延びている。この円筒路の盲形端部25は応 力集中軽減のために半球形にしてもよい。
冷却路8はシリンダライナの外側から上端部分の中に穿孔されている。給水管2 1は冷却路よりも直径が小さく、この冷却路の中に突出している。ここでは簡潔 化のために1つの冷却路のみを有する給水管を示しである。
この給水管の下端部の突出フランジ22は突出カラー23の肩部に当接し、この カラー23は冷却媒体の供給室6と吐出室7を相互分離されている。ブッシング 24はこの管状端部を突出カラーの肩部に封止可能に当接させ、これによって冷 却媒体供給室6からの冷却媒体を冷却路8への流入前に強制的に給水管に流入さ せる。この給水管の上端部か冷却路の盲形端部に接近しているので、冷却媒体は 盲形端部に集中する噴流の形で接触し、その後に管状部の外側と冷却路の内面と の間の環状空間部分に流れ込む。この環状空間部分はシリンダライナの内面から 離れる方向を向いている。この冷却水は環状空間から冷却媒体吐出室7の中に流 れ込む。
第3図の矢印Aは熱が公知の冷却路でエンジン運転時にシリンダライナの内面か ら管状部の周囲の環状空間にどのように流れるかを示している。これによって明 らかなように、熱の移動距離が比較的短く、そのために温度勾配か大きく、従っ て強い冷却か行われる。同じシリンダライナで冷却路の冷却効果を軽減する必要 がある場合には、その冷却路に本発明に基く案内部材を挿入することかできる。
給水管21の形の案内部材等を有する冷却路の断面を第4図に示す。この管には 、この管の長手方向に延びて半径方向に突出している2つの突出部又はリブ30 があり、この突出部又はリブの高さは、シリンダライナの応力集中の軽減のため に滑かな丸い形にされた自由縁が冷却路の表面に正確に当接してこの管の周囲の 環状空間を2つの部分に分割し、そのうちのシリンダライナ内面に対面する部分 32(黒く塗りつぶして示す)に、管の周囲で第1リブから第2リブ30まで延 びている水平配置形カラーのような形状の阻止部材を設け、これによって阻止部 材32で水の流れを防止することができる高さである。冷却媒体は環状空間の第 2部分32を通り、冷却媒体吐出室7の方向に流れ落ちてシリンダライナを冷却 する。熱は殆ど全てが部分33のみで伝達除去されるので、矢印Bで示すように 、既に説明したと同様に、熱が長距離移動しなければならず、その結果、冷却が 緩和される。環状部にリブ30を設ける代りに、管の外側から冷却路の表面まで 延ばした材料層34を選択的に部分32に設けて、これによって部分32を貫く 通路を遮断してもよい。この案内部材の細部を第4図に示す。この材料層はポリ テトラフルオロエチレン(PFTE)で作ることができ、管を冷却路の中に押し 込んだ時に「自己潤滑化」作用をする。この材料層は管に接触してもよいし、固 定ビンで固定してもよい。この固定ビンはジャケットを管の中に設けた孔に挿入 する。ジャケットは管の長手方向の部分のみを覆い、管の上を向いた端部は管の 直径の1ないし2倍の長さの部分をジャケットがないようにしてもよい。その上 さらに、ジャケットを孔の内側部に完全に係合させることは、本発明が意図する シリンダ冷却緩和の達成の前提条件ではない。
第5図と第6図に本発明に基く更に他の実施例を示す。
この形態では、冷却媒体吐出室7′はシリンダライナの外側で突出するフランジ 35の上に配置され、横断方向の孔36は冷却路8′と冷却媒体吐出室7′を接 続している。案内部材38は半径方向に突出した3つの突起部又は脚部39で構 成され、脚部39は冷却路の長手方向に延びて、この冷却路を3つの部分に分割 している。このうちの部分40を少なくとも案内部材の頂部でシリンダライナ内 面に向け、さらに可能ならば底部を水平配置杉板状部材41の形の阻止部材で遮 断する。第2部分42の頂部と底部が開いているので、冷却媒体が冷却媒体供給 室6′から、この部分を貫く冷却路の盲形端部の方向に、上に向かって流れるが 、第3部分43の底部が水平配置杉板状部材44で閉じであるので、この部分が 戻り流路を形成し、この戻り流路が横断方向の孔36を貫いて冷却媒体吐出室7 ′に通している。
案内部材21.38に、冷却媒体供給室6を冷却媒体吐出室7に接続するバイパ ス孔45を設けてもよい。第1図と第2図に示す形態では管21のバイパス孔が 冷却媒体吐出室7と同じ高さの位置にあるが、第5図に示す形態ではバイパス孔 が横断方向の孔36に隣接している。
バイパス孔が冷却媒体を部分的に、例えば冷却水の2/3を冷却媒体吐出室7に 直接流入させるので、本発明に基く案内部材を用いてもシリンダーフレームを貫 流する冷却媒体の量は変化しない。
以上説明した実施例は、勿論、本発明の請求の範囲に記載の範囲を逸脱すること なく、異る方法で改良することができる。例えばリブ又は脚を円弧や導路の形に し、管の断面を非円形、例えは隋円形にしてもよい。板状部材41.44に円弧 状で冷却路の表面に当接するカラーを設けてもよく、或いは板状部材の冷却路の 表面の長手方向の厚さを肉厚にして、このような広い範囲を横断するように板状 部材を冷却路の表面に寄り掛からせば、シリンダライナに発生する応力集中が顕 著に軽減する。また、阻止部材を耐熱性、非水溶性で比較的軟質の材料、例えば 発泡プラスチック材料で作って、部分32又は41て案内部材に固定してもよい 。
国@調査報告 +a−−1−1cmsss&PCT10IC91100348国際調査報告

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.水冷式内燃機関、特に2サイクルディーゼルエンジンに使用されるシリンダ ライナ(1,1′)であり、エンジンの燃焼室の範囲を定めると共にシリンダラ イナに同軸に回転支持された作動ピストン(2,2)のための案内面を構成する 円筒形内面を有し、該ピストンがその上死点の位置でシリンダライナの上端部分 に隣接し、該上端部分にはシリンダライナの円周に沿って配置されて冷却媒体供 給室(6,6′)及び冷却媒体吐出室(7,7)に接続されている多数の細長い 冷却路(8,8′)があり、細長い各冷却路には上に向かって延びた盲形端部( 25,25′)と冷却路内に長手方向に取り付けられた案内部材(21,38) があり、該案内部材が冷却路内の水流を冷却路の盲端部に向かう上向きの流れと 冷却路の盲形端部から流出する流れとに分割するシリンダライナにおいて、冷却 路の長手方向の部分を部分的に横断する案内部材(21,38)が冷却路表面の 燃焼室の方を向いた部分(32,40)で水流をほぼ完全に遮断し、他方、冷却 路(8,8′)の盲形端部方向の流れと冷却路(8,8′)から出る方向の流れ とのうち1つ以上の流れが案内部材(21,38)によって冷却路の表面の燃焼 室から遠去かる方向の部分(32,42,43)に強制的に接触させられること を特徴とするシリンダライナ。
  2. 2.案内部材(21,38)には冷却路の長手方向に延びて半径方向に突出した 2つ以上のリブ又は脚部(30,39)があり、該リブ又は脚部の自由縁が冷却 路の表面に当接しており、リブ又は脚部(30,39)と冷却路表面とによって 形成された空間が燃焼室の方を向き該空間に水流阻止用の阻止部材(34,41 )が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダライナ。
  3. 3.案内部材(38)が3つの脚部又はリブ(39)を有し該脚部又はリブが一 方において燃焼室の方向を向いて阻止部材(41)を有する空間を形成し、他方 において燃焼室から遠去かる方向を向く2本の平行な流路(42,43)を形成 していることを特徴とする請求項2に記載のシリンダライナ。
  4. 4.案内部材が冷却路(8)よりも直径の小さい管(21)を有し、その2つ以 上の半径方向突出形の突起部又はリブ(30)が管の外側から延びていることを 特徴とする請求項2に記載のシリンダライナ。
  5. 5.案内部材が冷却路よりも直径の小さい管(21)であり該管の燃焼室の方を 向く外側に部分的に材料層(34)が設けられ該材料層が管の外側から冷却路の 表面までほぼ完全に延びていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に 記載のシリンダライナ。
  6. 6.案内部材(31,38)がバイパス孔(44)を有し該バイパス孔が冷却媒 体供給室に接近して配設されて冷却水吐出室に流れを接続させることを特徴とす る請求項1から5の何れか1項に記載のシリンダライナ。
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