JPH0650218Y2 - スタンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、スタンプ面を収納できるスタンプに関するも
のである。

［従来の技術］ 従来のスタンプでは、スタンプ面を保護したりスタンプ
面の残存インキによる汚れを防止する為に、スタンプ面
を覆う保護キャップを設け、スタンプを使用しない時に
はスタンプ面にこのキャップを被せるようにしている。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来のスタンプにおいては、保護キャップとスタン
プが別体であるがゆえに、スタンプ作業中に保護キャッ
プが紛失したり、保護キャップ自体が汚れてしまうとい
う問題があった。

本考案は、従来のスタンプが有するこのような問題点に
鑑みなされたものであり、スタンプ自体にスタンプ面を
収納できる機能を持たせたスタンプを提供することを目
的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案のスタンプは、二つ
の部品を組み合わせて構成する。一つは、少なくとも片
面にスタンプ面を備えた多角形の底板と該底板との境界
部分で該底板に対して折り曲げ可能にその底辺部分が該
底板の各辺に対応して連接されてなる三角形状の複数の
側板とを備える本体であり、他の一つは、前記複数の側
板を前記底板に対して折り曲げて形作られる多角錐の頂
部に被せるための中空のキャップである。そして、この
両者を一体化するために、前記多角錐状に組み立てた本
体の頂部とキャップとを係合する手段を設けてなるもの
である。

そして、底板の形状として正方形を、側板の形状として
正三角形を採用することができる。

また、本体の頂部とキャップとを係合する手段として、
突起と溝の組み合わせを用いることが好ましい。

さらに、キャップにリング部を設けてもよいものであ
る。

［作用］ 本考案のスタンプにおいては、使用するスタンプ面を外
側として複数の側板を折り曲げて多角錐形状とした後、
この頂部にキャップを被せて、前記側板とキャップを係
合させることにより、使用するスタンプ面が露出した形
となる。

また、使用したスタンプ面を内側として複数の側板を折
り曲げで多角錐状とした後、前記したのと同様に、この
頂部にキャップを被せて、前記側板とキャップを係合さ
せることにより、使用したスタンプ面が収納した形とな
る。

そして、上記の組み立てた両者の形状は同じとなる。

［実施例］ 次に、本考案の実施例について説明する。

第１図は本考案の一実施例としてのスタンプを示す斜視
図、第２図はスタンプを構成する本体の展開図、第３図
（ａ）スタンプを構成するキャップの平面図、第３図
（ｂ）は同じく側面図である。

これらの図から分かるように、本実施例では、本体２を
構成する底板の形状を正方形とし、同じく側板の形状を
正三角形としている。

第１図に示すように、スタンプ１は本体２とキャップ３
を組み合わせて形成されるものであり、組み合わせに際
しては、本体２を組み立てて正四角錐状とし、これにキ
ャップ３を被せ、両者を係合する。

本体２はポリプロピレンからなり、第２図に示すよう
に、正方形の底板４の各辺に一辺の長さが該底板４の一
辺の長さと同じである正三角形の側板５がそれぞれ連接
されている。ここで、底板４と側板５が連接される境界
部分は、両者の端部を傾斜させて境界部分が薄くなるよ
うに成形されており、この部分で側板５は底板４に対し
て自由に折り曲げ可能となっている。また、側板５の他
の２辺も外側に向けて薄くなるように成形されており、
本体２を組み立てて正四角錐形状とする場合に、各部材
の厚みが邪魔とならないようになっている。

また、正三角形の側板５の表裏には、底板４から最も離
れた角部付近にそれぞれ突起６が設けられている。そし
て、本体２が組み立てられて正四角錐形状となり、この
頂部に後述するキャップ３が被せられる時に、この突起
６が該キャップ３の溝と係合することにより本体２の正
四角錐形状を保つようになっている。

さらに、本実施例においては、底板４の片面にスタンプ
面（本実施例では、のマーク）が設けられており、本
体２はこのスタンプ面を外側にして組み立てることもで
きるし、或いは内側にして組み立てることもできる。な
お、本実施例においては、このスタンプ面の模様は本体
２と一体成形されたものであるが、本体２を成形した後
の別のもので形成するようにしてもよいものである。例
えば、本体２を紙等で作成した場合には、発泡インキを
用いて形成してもよい。

また、スタンプ面は底板４の両面にあってもよいもので
あり、この場合は、一方のスタンプ面を使用するように
する。そして、他方のスタンプ面を使用する時に、一方
のスタンプ面がインキで汚れていれば、これを拭き取っ
てから使用するようにする。

一方、キャップ３は、第３図（ａ）及び（ｂ）に示すよ
うに、その形状が底部のない中空の正四角錐であって、
該正四角錐の各側面にはそれぞれ溝７が設けられてい
る。そして、前述のように、この溝７が本体２の突起６
と係合することにより、本体２を正四角錐形状に保つ役
目を果たす。なお、キャップ３は、本体２と同様にポリ
プロピレンで成形している。

また、このキャップ３の頂部には、必要に応じて、紐等
を通すリング部８を設けるようにしてもよい。このよう
にすることによって、本考案のスタンプはペンダントと
して使用することができ、この際、使用するスタンプ面
は側板によって収納されているので、衣服を汚すことが
ない。この場合、側板５にはペンダントとして装飾性の
あるシールを貼ったり、或いは浮き彫り、印刷等を施す
ことが好ましい。

以上、本実施例では、底板の形状を正方形とし、かつ、
側板の形状を正三角形として説明を行なったが、本考案
のスタンプは、底板の形状が任意の多角形であって、側
板は折り曲げた時にその頂点がほぼ一点に集まるような
三角形状であればどのような形状のものであってもよい
ものである。

なお、本実施例においては、本体２及びキャップ３の材
質をポリプロピレンとしたが、その外にもポリエチレ
ン、塩化ビニル、紙等を用いることができる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案のスタンプは、本体とキャ
ップとで構成されており、この本体を２態様に組み立て
ることができるので、不使用時において使用したスタン
プ面を収納した形にでき、スタンプ面の残存インキによ
る手やその他のものに対する汚れを生ずることがない。

そして、本体における底板の形状を正方形とし側板の形
状を正三角形とすることにより、組み立てた時にバラン
スのとれた形とすることができる。

また、本体の頂部とキャップとを係合する手段を突起と
溝とすることにより、係合がワンタッチで行なえる。

さらに、紐等を通すリング部を設けたものは、上述した
ように衣服を汚すことがないので、ペンダントとして使
用でき、ペンダントとスタンプの組み合わせという意外
性のある玩具となり得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例としてのスタンプを示す斜視
図、第２図はスタンプを構成する本体の展開図、第３図
は（ａ）スタンプを構成するキャップの平面図、第３図
（ｂ）は同じく側面図である。 １…スタンプ、２…本体、３…キャップ、４…底板、５
…側板、６…突起、７…溝、８…リング部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも片面にスタンプ面を備えた多角
   形の底板と該底板との境界部分で該底板に対して折り曲
   げ可能にその底辺部分が該底板の各辺に対応して連接さ
   れてなる三角形状の複数の側板とを備える本体と、前記
   複数の側板を前記底板に対して折り曲げて形作られる多
   角錐状の本体の頂部に被せるための中空のキャップとか
   らなり、前記多角錐状に組み立てた本体の頂部とキャッ
   プとを係合する手段が設けられてなるスタンプ。
2. 【請求項２】底板の形状が正方形で、側板の形状が正三
   角形である請求項１記載のスタンプ。
3. 【請求項３】本体の頂部とキャップとを係合する手段が
   突起と溝である請求項１又は２記載のスタンプ。
4. 【請求項４】キャップにリング部が設けられなる請求項
   １、２又は３記載のスタンプ。