JPH0646862B2 - 導電性流体の流量制御方法および装置 - Google Patents

導電性流体の流量制御方法および装置

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JPH0646862B2
JPH0646862B2 JP60146566A JP14656685A JPH0646862B2 JP H0646862 B2 JPH0646862 B2 JP H0646862B2 JP 60146566 A JP60146566 A JP 60146566A JP 14656685 A JP14656685 A JP 14656685A JP H0646862 B2 JPH0646862 B2 JP H0646862B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、液体金属などの導電性の流体を加熱(又は冷
却)し、流動せしめる装置において、流体の温度に応じ
て流体の流量を制御する装置に関するものである。
〔発明の背景〕
従来、たとえば液体金属ナトリウムを取扱う高速増殖炉
等においては、液体(ナトリウム)を加熱(冷却)する
際に、流体の温度を常時監視し、温度変化に応じて流体
の流量を増加又は減少させる制御機能が必要になる。そ
の一つの例として、炉心内を通過する流体の流量制御機
能がある。この場合、炉心出口温度を常時監視し、炉心
出口温度が上昇した時に、炉心内の流量を増し、出口温
度を下げる様な制御機能が必要である。他の例としてコ
ールドトラツプの温度制御機能がある。コールドトラツ
プはナトリウムを一定温度まで冷却して、ナトリウム中
の不純物を凝固析出させて除去するものであるが、ナト
リウムを冷却しすぎると、ナトリウム自体固化し、流路
を閉塞させる危険性がある。この凍結防止のために、コ
ールドトラツプでは、冷却器出口温度を常時監視し、ナ
トリウム温度が凝固点に近づいたら、ナトリウム流量を
増加させて、ナトリウム温度を回復させる制御機能が必
要となる。
上記した様な制御機能を得るために、従来から第4図に
示す様な制御装置が使われている。この装置において
は、加熱器(冷却器)1の出口温度を熱電対等の温度計
2でモニタし、温度信号は、アクチユエータ3を介して
導電性流体7であるナトリウムの流量制御器4へフイー
ドバツクしてある。流量制御器4としては電動弁や空気
操作弁が使われ、出口温度に応じて弁の開度を調節でき
る様になつている。
しかし、従来の様な制御装置では、温度計2、アクチユ
エータ3、流量制御器4およびこれらを連絡する電気配
線が必要になり、装置の構成が複雑である。また、流量
制御器4には弁等の可動部を有する機器が使われている
ために動作の信頼性は低く、また温度変化に対する流量
の応答性は悪いという欠点がある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記した従来装置の有する欠点をなく
し、構造が単純で、可動部のない高信頼性の流量制御装
置を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、導電性流体の流れの方向と角度を有する方向
から、前記導電性流体に磁界を加えて、すくなくとも前
記導電性流体内を通る誘導電流を発生させる方法におい
て、前記導電性流体の温度の変化によつて前記誘導電流
の流路内の抵抗の大きさ又は前記磁界の大きさの少なく
ともいずれかを自動的に加減して前記誘導電流の大きさ
を前記導電性流体の温度の変化に応じて自動的に加減す
ることを特徴とした導電性流体の流量制御方法及びこの
方法を実施する為の装置である。
〔発明の実施例〕
第5図に本発明の原理を示す。2枚の導電性の電極5と
2つの永久磁石6を上下、左右に向い合つて配置し、矩
形のダクトを形成してある。導電性流体7はこの矩形ダ
クト内を流れる様にしてある。永久磁石6によつて作ら
れる磁場8の向きは流体7の流れ方向に直交する様にす
る。2つの電極5間に、電流回路9を設け、その中に抵
抗体10を組込んである。
電磁流体力学的に考えると、磁場8内を導電性の流体7
が直角方向に横切る時、流体内に電流11が、磁場8、
流体7の流れ方向と直交して生じる。この電流11の大
きさは、次式で表わされる。
ここでu:流速(m/s),ベクトル B:磁速密度(W/m2),ベクトル l:電極間距離(m) r:電流回路内の抵抗(Ω) この様に導電流体の中に磁場8と電流11が直行して存
在すると、フレミング左手の法則に従つて、流体内に電
磁力Fが作用する。すなわち F=i×B (2) 上式に式(1)を代入すると、 式(3)が示すごとく、流体に作用する電磁力Fの向きは
流体の流れ方向(流速ベクトル)と逆で、その大きさ
は、磁束密度Bと、電流回路内の抵抗rに依存してい
る。すなわち、磁束密度Bと抵抗rに依存したブレーキ
力が流体に作用することになる。従つて、外部から流体
に供給される流体駆動力が一定な場合、流体の流量は上
記ブレーキ力の大小、すなわち、電流回路の抵抗rと、
磁束密度Bの大小により変化する。本発明では、流体7
の温度によつて電気抵抗rが変化する抵抗体10を電流
回路9に組入れるか、あるいは、流体温度によつて磁化
率が変化する磁性体を磁気回路の一部に組入れ、このブ
レーキ力を制御する。第5図には温度に対して正の勾配
を持つ抵抗体10を電流回路9に組込んだ例について示
してある。この場合、流体の温度が高くなると、電気抵
抗rが大きくなり、電流回路9に流れる電流iは減少す
る。このため、流体に作用するブレーキ力Fは減少し、
この結果、流量が増加する。逆に、流体の温度が低下し
た際には、電気抵抗が減少する結果、電流値は増加し、
ブレーキ力が増大する様になる。
以下、本発明をより具体的な実施例を用いて詳細に説明
する。第6図,第7図の如く、本発明の第1実施例は、
2つの電極5を上下に相対して置き、2つの電気絶縁壁
12を左右に配置してある。導電性流体7はこれらの電
極と絶縁壁で囲まれた矩型状のダクト内を流れる様にし
てある。絶縁壁12の外側には永久磁石6を配置し、直
流の磁場8が流体7の流れ方向に直角に入る様にしてあ
る。2つの電極5には電流回路9が設けられ、その一部
に、抵抗体10を組込んである。この抵抗体10として
温度によつて電気抵抗値が大きく変化するものを選ぶ。
また、液体温度に追従して抵抗値を変えさせるため、抵
抗体10は、電気絶縁壁12の中に埋め込むか、流体7
中に直接挿入した状態で取付ける。第7図に示した例で
は、抵抗体10を絶縁壁12の中に埋め込んである。こ
の場合、流体の温度が高くなると、電気絶縁壁12の温
度も、熱伝導で高くなり、この結果、電気抵抗値が変化
する。左右に設けた絶縁壁12は抵抗体10を流体7か
ら電気的に絶縁するとともに、流体内に発生した電流の
すべてを、流体7の流れ方向と、磁場8に対して直角に
流し、周辺への漏洩電流を少なくする役目をする。これ
によつてブレーキ力発生のために無効となる電流を少な
くしている。
抵抗体10としては使用目的に応じて、それぞれの温度
特性をもつたものを選ぶ。第8図にその代表的な温度特
性を示す。第8図で、曲線IとIIは温度に対して正の勾
配を有するもので、流体温度が高くなるに従つて流体を
より多く流したい場合に用いる。このうち、曲線Iは連
続的に流量を増加したい時、曲線IIは、ある温度までは
温度を変えないが、その温度に至ると、流量を急に増や
したい時に用いる。これらの抵抗体材質としては、使用
温度範囲に応じて次の様なものが入手可能である。
第8図で曲線IIIは温度に対して負の勾配をもつもの
で、流体の温度が上昇するにつれ流量を少なくしたい時
に用いる。逆に云えば流体温度が低下するにつれ、流量
を多くしたい時に用いる。たとえば先に述べた、コール
ドトラツプの凍結防止用に用いるとよい。この型の抵抗
体材質としては、室温から700℃の温度範囲で、次の
様なものが入手可能である。
第9図に本発明の第2実施例を示す。この例では、導電
性材料で矩形ダクト13を作り、該ダクトの左右内面
に、抵抗体10を配置した構成となつている。導電性流
体は上記矩形ダクト13内を抵抗体10に接しながら流
れる。矩形ダクトの左右外側には永久磁石6を配置して
あり、流体7の流れ方向と直角に磁場8が通過する様に
なつている。この結果、前実施例と同様に電流11が流
体中に誘起され、流れ方向とは逆の方向にブレーキ力が
作用する。抵抗体10としては液体温度変化に対して電
気抵抗値を敏感に変化するものを選ぶ。たとえば、流体
温度が高くなると抵抗値が低くなる(導電性を示す)よ
うな抵抗体を取付けた場合を説明する。流体温度が低い
間は抵抗体10は高い電気抵抗を持つているので、抵抗
体10は一種の電気絶縁壁の様に働く。このため、流体
中に誘起される電流11は、第9図中、直線で示した様
に流体内を真つすぐ上に流れ、導電性ダクト13を電流
回路として一巡する。この場合、流体中の電流はすべ
て、磁場8に直交するので、ブレーキ力としては大き
い。ところが、液体の温度が高くなると、抵抗体10の
電気抵抗値が小さくなり、導電性の壁と化してくる。こ
のため、流体中に誘起された電流は点線で示す様に、垂
直に流れず、途中から側壁にもぐり込んでしまう。従つ
て磁場8に直交する電流成分が少なくなり、ブレーキ力
も減衰する様になる。逆に温度が上げると抵抗値が増加
する様な抵抗体を用いると、温度上昇に逆つて流量が減
少させることもできる。本実施例を用いれば、ダクト1
3が電流回路を兼ねることができ、装置がコンパクト化
できる。なお本実施例では、抵抗体10が直接流体に触
れる構成となつているのでナトリウム等、腐蝕性の強い
流体を取扱う時は、抵抗体10の表面を薄い金属箔で覆
うか、ニツケル金属等を蒸着させて使用するとよい。
第1図,第2図,第3図に第3実施例を示す。この実施
例では、円管ダクト13と円筒状の永久磁石6からな
る。永久磁石6はステンレス鋼で作つた円管14の中に
磁極を向い合わせて封入してある。円管14はダクト1
3の中心軸上に配置してある。ダクト13は強磁性体で
作る。この場合の磁力線は、点線で示す様に、円管14
内のN極から外側のダクト13に放射状に広がり、ダク
ト13の壁にもぐり込んだのち、再び円管14内のS極
に向つて求心的に入り込む。永久磁石の磁極が(N
N),(SS),(NN)…と配列されているため、磁
場8は、円管14から放射状に出るか、もしくは円管1
4に求心状に収れんし、その強さは隣接する2つの永久
磁石で作られる磁場強度の和となつて現われる。ダクト
13と円管14の間には流体の温度に応じて抵抗値が変
化する抵抗体10が取付けてある。導電性の流体7はダ
クト13、円管14および抵抗体10で囲まれた半円環
状流路の中を流れる。第1図に示す様に磁場8の向き
は、ダクト13中心から放射状に外側に広がつている。
また、ダクト中心に求心状に収れんしているので、流体
7の流れ方向と直交する。この結果、流体内には磁場と
流れ方向に直交するループ電流11が誘起される。この
ループ電流11と磁場8との相互作用により、流体にブ
レーキ力Fが作用する。流れにそつて磁場の方向は交互
に変わるが、式(3)で示される様にブレーキ力Fの方向
は、磁場8の向きによらず、流れの方向のみで決まる。
またブレーキ力の大きさは、磁束密度Bとループ電流1
1の大きさiに比例する。本実施例ではループ電流11
に流れるパスの一部に、温度によつて抵抗値が変化する
抵抗体10を組込んである。この構成によつて流体温度
が高くなつた時に抵抗体10の抵抗値が高くなり、ルー
プ電流11を減少せしめてブレーキ力を少なくすること
が可能になる。又、逆の制御も可能である。なお、本実
施例では、ループ電流11がダクト13の壁に入り込み
ダクト壁内を流れると、流体に作用するブレーキ力が減
少する。このため、ダクト13の内面に電気絶縁壁12
を取付け、流体内の電流がダクト13内に入り込まない
様工夫してある。本実施例を用いれば、装置が円管状で
あるため、配管等円管状の機器への取付けが容易にな
る。また、永久磁石6が強磁性体のダクト13の中に入
つており、ダクト自体が磁気回路の一部を構成するた
め、外部への漏洩磁界を少なくできる特長がある。
本発明の第4実施例を第10図,第11図に示す。この
例では、永久磁石6はダクト13の外側に配置し、ダク
ト13の中心部に強磁性体15を配置してある。永久磁
石6はダクト13軸方向に磁極を(NN,SS,NN
…)という様に向い合わせて配置してある。ダクト中心
部の強磁性体15は強磁性体の板を第10図,第11図
に示すごとく、放射状にラミネートして円管14に封入
したものである。この円管14およびダクト13は、透
磁率の大きい材料たとえばステンレス鋼等で作る。この
例においても、磁場8の方向は、先に説明した実施例
(第1図)と同じで点線の様になる。ただし、磁力線
は、外側の永久磁石のN極から発し、ダクト13を貫通
して、流体を直角に横切り、中心部の強磁性体15に入
り込んでいる。強磁性体15を放射状にラミネートした
理由は、流体中の磁場が放射状に広がりやすくするため
である。この実施例においても、ダクト13と中心部円
管14の間に先述の実施例(第1図)と同様に抵抗体1
0を組入れてある。導電性流体7はダクト13中心部円
管14および抵抗体10で囲まれた半円環状空間を流れ
る様にしてある。ブレーキ力の制御方法については先の
他の実施例と同じである。なお本実施例を用いると、永
久磁石6の組立て、補修が容易になる利点がある。
第12図,第13図,第14図に第5実施例を示す。本
実施例では、永久磁石を使う代りに電磁石を用いる。構
成および動作は第1図の実施例とほとんど同じである。
ダクト13を強磁性体で作り、その中心部に電磁石16
を配置してある。電磁石は等間隔に並べた鉄心17の上
にコイル18を巻いたものである。それぞれの鉄心17
に生じる磁極を(NN,SS,NN,SS…)という様
に向い合わせるため、鉄心にコイルを巻く方向は交互に
変えてある。コイル18は外側からステンレス製の円管
14で囲んである。また、鉄心17に巻くコイル18の
材料としてその抵抗値が周辺の温度変化に敏感なものを
用いてある。また励磁用の電源として直流電源20を用
いる。この結果、液体の温度が上昇してコイル周辺の温
度が高くなると、コイルの抵抗が大きくなり励磁電流1
9が減少する。このため、磁場の強さ、すなわち磁束密
度Bが減少してブレーキ力が小さくなる様に働く。又こ
の逆の制御も可能である。この実施例を用いると、励磁
用のコイル自体に感温形の抵抗体を用いているので、構
成が単純になる利点がある。
第15図,第16図に第6実施例を示す。この例では、
第10図に示した実施例で用いた永久磁石の代りに、電
磁石16を用いる。ダクト13の外側に強磁性材15を
配置し、その内側にコイル18を巻いてある。強磁性体
15の断面は櫛状に切り込んでありその凹の部分にコイ
ル18を入れ、ダクト13の周方向に巻いてある。この
様に櫛状にしたのは第16図中点線で示す様に磁場8が
櫛の凸の部分からダクト13内部に放射状に入りやすく
するためである。また、ダクト13内の周方向の磁束分
布を均一にするため、強磁性体15の周方向には切り欠
きを設けない。ダクト15の中心軸上には第7図の実施
例と同様の円管14を配置し、その中に放射状にラミネ
ートした強磁性体15を封入してある。コイル18とし
て、その抵抗値が温度によつて敏感に変化するものを選
ぶ。第8図の実施例と同様に、液体7の温度が高くなる
と、コイル18の抵抗が上がり励磁電流19が減少す
る。このため磁場8の強さが減少して、ブレーキ力が小
さくなる様に働く。また逆の制御も可能である。
第17図に第7実施例を示す。この実施例は、第4図の
実施例の変形例である。2枚の導電性の電極5を上下
に、また2つの永久磁石6を左右に向い合わせて配置し
てある。2つの電極5の間を一本のコイル19で連絡
し、コイル19の一部は、永久磁石6に巻きつけてあ
る。このコイル19としては、温度が変化するとその抵
抗値が敏感に変化するものを選ぶ。この実施例の場合、
液体7中の磁場8の磁束密度Bは永久磁石6によるもの
と、コイル19に電流が流れることによつて生じる電磁
石によるものの和となる。一ぱん的にいつて、永久磁石
にコイルを巻き、コイルに電流iを流すと、磁束密度B
は第18図に示した様に変化する。電流iが0の時の磁
束密度Bは、永久磁石そのものの磁束密度で、電流i
を流すとΔBだけ増加する。
第17図の実施例において、流体7の温度が増加したと
すると、永久磁石6に巻きつけたコイルの温度が高くな
り、電気抵抗値は増加する。このためコイル19を流れ
る電流iが減少し、磁束密度の増加分ΔBも減少する。
式(2)から判る様に、電流iと磁束密度Bが同時に減少
すると、ブレーキ力Fは、電流、磁束密度のいずれか一
方だけ減少する場合に比べてより速く減衰する。すなわ
ち、この実施例では電流iと磁束密度Bの相乗効果を用
いているので、流体の温度変化に対する流量制御の応答
性がより速くなる。
以上、流体の温度が変化した時に、電気抵抗したがつて
流体中の電流が変化する抵抗体を用いた場合の実施例に
ついて述べたが、流体温度が変化した時に、磁束密度B
を変化させる実施例も考えられる。これは、流体を介し
て通過する磁気回路の一部に、温度によつて磁気特性が
変化する物質を組込めばよい。たとえば、第1図や第6
図の実施例において、永久磁石6として、その保持力が
温度とともに変化する物質(たとえば、MnFe2O4,CoFe2
O4,Ni,Co等)を選んだ例が考えられる。また、第
10図や第13図において、ダクト13の中心部に配置
している強磁性体15の代りに、その磁化率が温度によ
つて敏感に変化する物質(たとえば、希土類鉄ガーネツ
ト強磁性体)を取付けた例が考えられる。いずれの例の
場合でも、流体を直角に横切る磁束密度Bの大きさが、
流体温度によつて変化し、この結果、ブレーキ力が調節
される。
当然のことながら、流体温度によつて抵抗値が変化する
抵抗体を電流回路に組込むと同時に流体温度によつて磁
気特性が変化する物質を磁気回路に組込まれてもよい。
この場合、先に述べた様に電流と磁場の相乗効果によつ
て応答の速い流量制御装置が作れる。
第19図,第20図に、本発明の第8実施例による流量
制御装置を、導電性流体を加熱(又は冷却)する装置に
取付けた例を示す。流量制御装置21は、加熱器1の出
口配管に取付けてある。加熱器1ではヒータ22によつ
て導電性流体7が加熱されているが、何らかの異常で、
加熱器1出口の流体温度が高くなつた時に、流量制御装
置21の電磁ブレーキ力が弱まり、流体の流量が増加す
る様に作用する。これによつて過大な流体の加熱事故を
防ぐことが出来る。
第21図に第9実施例を示す。この例は第4図に示した
実施例と動作原理は同じである。ただし、構造がより単
純になつている。上下2枚の導電性の電極5の間に、永
久磁石6が組込んである。永久磁石6の内面には絶縁壁
12が取付けてある。導電性の流体7は第6図と同様紙
面に垂直に流れる。永久磁石6として、第22図に示す
様に、温度が高くなると、永久磁石の保持力Bが減少
し、かつ電気抵抗rが増加する特性をもつたものを選
ぶ。第22図において、流体温度が低い間は、保持力B
が大きく、抵抗が小さいため、誘起電流11の大きさ
iは大きい。このため、電磁ブレーキ力が大きい。とこ
ろが、流体温度が高くなるにつれ保持力Bが減り、抵
抗が増大する(電流値iが減少する)ため、電磁ブレー
キ力が減少してくる。この様に、保持力Bと抵抗値r
が同時に変化する物質を用いる事により構造が大巾に簡
単化できる。この様な物質については、チタン酸バリウ
ム(BaTiO3)のチタン(Ti)を鉛(Pb)に置
換する方法で得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したごとく、本発明によれば、流体温度に応じ
て、流体に作用するブレーキ力を自動的に制御できるの
で、自己制御型の流量制御装置が提供できる。また、温
度計や流量制御用のアクチユエータや制御器が一切不要
となり、構造が非常に単純化される。また弁等の可動部
は一切ないので、装置自体の信頼性は高く、かつ温度変
化に対する流量制御の応答性は速くなる。このため本発
明によつて導電性流体を取扱うプラントの信頼性は高ま
り、コイル低減に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第3実施例によるダクトの断面図、第
2図は第1図のA−A矢視断面図、第3図は第1図のダ
クトの概略的斜視図、第4図は従来の流量制御装置の概
略図、第5図は本発明の原理的な構成を示す斜視図、第
6図は本発明の第1実施例によるダクトの斜視図、第7
図は第6図のダクトの断面図、第8図は第7図中に示し
た抵抗体の温度−電気抵抗値特性のグラフ線図、第9図
は本発明の第2実施例によるダクトの断面図、第10図
は本発明の第4実施例によるダクトの断面図、第11図
は第10図のB−B矢視断面図、第12図は本発明の第
5実施例によるダクトの断面図、第13図は第12図の
要部拡大断面図、第14図は第12図の縦断面図、第1
5図は本発明の第6実施例によるダクトの一部切欠き表
示による斜視図、第16図は第15図のダクトの断面
図、第17図は本発明の第7実施例によるダクトの断面
図、第18図は第17図中のコイルに流れる電流と磁石
の磁束密度との関係を示すグラフ図、第19図は本発明
の第8実施例であつて、本発明のいずれかの実施例によ
る流量制御装置(ダクト)を採用したシステムの概略的
断面図、第20図は、第19図のC−C矢視断面図、第
21図は本発明の第9実施例によるダクトの断面図、第
22図は第21図における温度に対する抵抗値と保持力
との変動関係を示すグラフ図である。 1…加熱器、5…電極、6…永久磁石、7…導電性流
体、8…磁場、9…電流回路、10…抵抗体、11…電
流、12…絶縁縁、13…ダクト、14…内管、16…
電磁石、17…鉄心、18…コイル、19…励磁電流、
20…直流電源、22…ヒータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性流体の流れの方向と角度を有する方
    向から、前記導電性流体に磁界を加えて、すくなくとも
    前記導電性流体内を通る誘導電流を発生させる方法にお
    いて、前記導電性流体の温度変化によって可変する電気
    抵抗により前記誘導電流の流れる電流回路の電気抵抗の
    大きさ、又は、前記導電性流体の温度変化によって可変
    する磁気抵抗により前記磁界の磁気回路における磁気抵
    抗の大きさを、温度の変化に連動して自動的に変化し
    て、前記誘導電流の大きさを自動的に加減することを特
    徴とした導電性流体の流量制御方法。
  2. 【請求項2】磁界発生回路と、前記磁界発生回路によっ
    て生じた磁界内に、流れ方向が前記磁界の方向と角度を
    成すように設置した導電性流体の流路とを備えた装置に
    おいて、前記導電性流体内に発生した誘導電流の電流回
    路中の少なくともいずれか一箇所に、前記導電性流体の
    温度変化を受ける配置にて、温度によって電気抵抗が変
    化する材料を介在したことを特徴とした導電性流体の流
    量制御装置。
  3. 【請求項3】磁界発生回路と、前記磁界発生回路によっ
    て生じた磁界内に流れ方向が前記磁界の方向と角度を成
    すように設置した導電性流体の流路とを備えた装置にお
    いて、前記磁界発生回路中又は前記磁界発生回路が作る
    磁気回路中の少なくともいずれか一箇所に、前記導電性
    流体の温度変化を受ける配置にて、温度によって磁気特
    性が変化する材料を介在したことを特徴とした導電性流
    体の流量制御装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲の第2項において、磁界発
    生回路中又は前記磁界発生回路が作る磁気回路中の少な
    くともいずれか一箇所に、導電性流体の温度変化を受け
    る配置にて、温度によって磁気特性が変化する材料を介
    在したことを特徴とした導電性流体の流量制御装置。
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