JPH0646366U - 生体インピーダンス計の電極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】正弦波を発振器より定電圧源として取り出し、
これを電圧−電流変換器によって微電流の定電流とし、
人体に取り付けた一対の電極を通して流入し、この電極
より内側に取り付けた一対の電極の電圧降下分を計測す
ることで生体のインピーダンスを測定する生体インピー
ダンス計の測定端子を、測定の状態による測定端子と人
体との接触インピーダンスの変化が無く安定した測定が
出来、取扱の簡単な物とする。 【構成】測定端子電極の人体との接触面を誘電体で覆い
固定容量のコンデンサとし、完全な交流結合とし、電極
と人体との容量分を補正する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、生体インピーダンス測定計に関し、詳しくは身体の末端部間インピ ーダンスと身長、体重等の身体的条件から、簡便に、正確に体内の脂肪量を算出 する体内脂肪量計のインピーダンス測定部の電極に関するものである

【０００２】

【従来の技術】

体内脂肪量を測定する方法として、身体の末端間のインピーダンスを４端子ケ ルビンブリッヂ生体インピーダンス計で測定し、その値と検体の身長、体重及び 性別等の身体に関する数値から、体内脂肪量を算定する方法が、ＵＳＰ４，００ ８，７１２やＵＳＰ４，８９５，１６３（特開平２−６０６２６）として提案さ れている。

【０００３】 前記体内脂肪量計の生体インピーダンスの測定は、５０ＫＨｚの正弦波を発振 器より定電圧源として取り出し、これを電圧−電流変換器によって８００マイク ロアンペアの定電流とし、人体に取り付けた一対の電極Ａを通して流入し、電極 Ａより内側に取り付けた一対の電極Ｂから電圧降下分の電圧値を差動増幅器によ り取り出し、波形整形、整流等の処理を施し、直流変換した後、ＡＤ変換し、デ ィジタルデーターとして演算部に取り込んでいる。

【０００４】 従来の前記システムの電極Ａおよび電極Ｂは、電解質の導電性物質あるいは金 属で形成し、直接皮膚に接触させている。

【０００５】 しかし、電解質物質の電極は、測定毎に電極を交換する必要があり、その取扱 および後始末等が面倒であり、測定コスト増の要因になっている。

【０００６】 一方、金属性の電極は、使用状態や、被検体との接触状態の相違で接触インピ ーダンスの変化が生じ、接触インピーダンスの変化が測定誤差の要因となってい た。そのため、電極材料は特に吟味する必要があった。また、直流電圧が出力さ れるとイオンの集中が生じるため、その対策も必要であった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

測定の状態による接触インピーダンスの変化が無く安定した測定が出来る、取 扱の簡単な電極にすることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

電極の人体との接触面を誘電体で覆い固定容量のコンデンサとし、完全な交流 結合とし、電極と人体との容量分を補正する。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案実施例による電極を使用した人体端末間インピーダンス測定器の 電極部の平面図、図２は、図１のＡ−Ａ部断面図である。

【００１０】 本実施例は、本願出願人が先に、測定場所の制約が大きく、被測定者本人自身 が一人で測定することは困難である従来の身体の末端間のインピーダンスと身長 、体重及び性別等の身体に関する数値から体内脂肪量を算出する体内脂肪量計を 、 インピーダンス測定用の４つの電極を、測定者がその上に直立姿勢で乗ることで 被測定者の両足の裏にそれぞれが適正な間隔で確実に装着される様、４つの電極 を足位置用ガイドを設けた絶縁部材の上に突出して固定し、一体の物とすること で解決した考案、実願平３−２７０４９、考案の名称「体内脂肪量計」のインピ ーダンス測定部の電極に使用した例である。 以下図面に基づき本考案の詳細を説明する。

【００１１】 絶縁性の部材で形成した基台（１）には導電性の対を為す人体に電流を供給す る端子である足先用電極（４）と誘電体でコーティングされた電圧検出端子とし て定義された踵用電極（３）とが、その上に両足で乗った時、足が互いに接触し ない状態で、安定して直立姿勢が取れる間隔で左右対称に設置されている。

【００１２】 踵用電極（３）と足先用電極（４）との最接近部は電位分布の影響を無くすた めに５ｃｍ以上の間隔を設け、各電極は足の裏との接触を確実にするために、基 台から突出して固定されている。

【００１３】 踵用電極（３）は如何なる大きさの足の測定者であっても使用時にその全表面 が踵で覆われる大きさであり、足先用電極（４）は様々な大きさの足に対応すべ く、その形状は長円形（小判形）となっている。

【００１４】 基台（１）には、使用者が踵を接触させて乗ることで常に一定の位置に乗るこ とが出来、踵用電極（３）が確実に踵に覆われる様に踵用電極（３）の後方に踵 ガイド（２）が設けてある。

【００１５】

【考案の効果】

誘電体で覆われた電圧検出端子である踵用電極（３）は使用時には必ず全表面 が導電体である足で覆われるから、一定の容量のコンデンサとなり、接触インピ ーダンスは一定となる。 予め、基準抵抗を測定することで、測定値の補正係数を求めることが出来、被 測定体のインピーダンスを決定することが出来る。

【００１５】 電極自身が誘電体でコーティングされているため表面状態の変化が生じること はなく、常に一定の接触インピーダンスが得られるので、容易に補正することが 出来、安定な測定が可能である。また、完全な交流結合であるため、直流電圧が 出力されることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による電極を使用した、体内脂肪量計の
インピーダンス測定部電極の平面図

【図２】図１のＡ−Ａ部断面図

【符号の説明】

１ 基台 ２ 踵ガイド ３ 踵用電極 ４ 足先用電極

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正弦波を発振器より定電圧源として取り出し、これを電
   圧−電流変換器によって微電流の定電流とし、人体に取
   り付けた一対の電極Ａを通して流入し、該電極より内側
   に取り付けた一対の電極Ｂから電圧降下分の電圧値を計
   測することで生体のインピーダンスを測定する生体イン
   ピーダンス計に於て、人体に取り付ける４個の電極のう
   ち、少なくとも電圧降下分を検出する一対の電極Ｂの人
   体との接触面を誘電体で覆うことを特徴とする生体イン
   ピーダンス計の電極。