JPH0645410B2 - 圧接ローラおよび該圧接ローラを用いた巻取装置 - Google Patents

圧接ローラおよび該圧接ローラを用いた巻取装置

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JPH0645410B2
JPH0645410B2 JP63219483A JP21948388A JPH0645410B2 JP H0645410 B2 JPH0645410 B2 JP H0645410B2 JP 63219483 A JP63219483 A JP 63219483A JP 21948388 A JP21948388 A JP 21948388A JP H0645410 B2 JPH0645410 B2 JP H0645410B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、走行するシート状物を巻き取る際の巻取ロー
ラ、またはシート状物を案内する際のガイドローラに、
シート状物を介して圧接して用いられる所謂、コンタク
トローラ、ニップローラなどと称される圧接ローラ、お
よびこの圧接ローラを用いた巻取装置の改良に関する。
[従来の技術] 従来、シート状物の巻取装置を、巻芯を駆動するセンタ
ードライブ方式の巻取ローラと、この巻取ローラにシー
ト状物を介して圧接する圧接ローラとで構成し、シート
状物の巻取中に圧接ローラの面圧制御をすることによっ
てシート層間への空間の巻込み防止を図り、あるいは巻
芯の巻取張力を制御することによって巻取製品の硬度調
整、巻姿改善などを図る巻取装置が知られている。
ここで、上記巻取装置を構成する圧接ローラには、通常
その機能から以下に述べる三つの技術的課題が要求され
ている。
まず、第1には、圧接ローラは幅方向の全ての範囲に渡
って巻取ローラに密着すると共に、均一なニップ力で圧
接することである。すなわち、圧接ローラの幅方向のい
ずれかの場所で均一ニップがなされていないと、シート
状物の層間にかみ込まれる空気量に斑が生じ、種々の巻
取欠点につながるからである。
第2には、圧接ローラの外径は極力小径化することであ
る。巻き取られたシート状物の層間に巻き込まれる巻き
込み空気量は、圧接ローラの外径に比例して増加するか
らである。しかし、小径化によって圧接ローラ自身の剛
性も低下するので、従来のように軸のジャーナル部を巻
取ローラ方向に押圧すると圧接ローラの中央部近傍が押
圧方向とは反対方向に撓み、ますます中央部近傍の面圧
が低下するという矛盾が新たに生じる。
第3には、圧接ローラは、極力巻取ローラからの振動を
吸収し得ることである。もし、振動が吸収できないと、
断続的に巻取中のシート状物と圧接ローラとの間に生じ
る隙間から空気が巻込まれ、巻取欠点に繋るからであ
る。
すなわち、上述した均一ニップ、小径化、振動吸
収の三点が、圧接ローラに要求される技術的課題であ
る。
このような技術的課題の改善を目的とした従来の圧接ロ
ーラとしては、例えば特公昭62−28059号公報、
特公昭62−29545号公報等に開示された圧接ロー
ラが知られている。
特公昭62−29545号公報に開示された圧接ローラ
は、第7図に示すように均一ニップすることを目的とし
て、複数の絞りローラからなる絞りローラのうちの一本
である大径ローラ4を大径の円筒管1と、この円筒管に
挿通され中央部で円筒管に固着された中心軸2とで構成
し、中心軸2を下部ローラ3方向に押圧することによっ
て、大径ローラ4の変形を下部ローラ3の変形に一致さ
せんとしたものである。
しかし、この圧接ローラは、第8図に示すように中心軸
2と円筒管1との固着部Sの両側では下部ローラ3の撓
み曲線が大径ローラ4に沿って撓むから均一ニップが得
られるが、固着部Sの範囲内においては、中心軸2が円
筒管1に強固に固着されているため、押圧方向とは反対
方向の上方に凸状に撓み、依然として両ローラの間には
隙間δが生じるという問題がある。この両ローラの撓み
曲線をより一致させるためには、固着部Sの長さを下部
ローラ3の全長Mに対して極力短かくする手段がある
が、これは円筒管1の中央部近傍を中心軸2で局部的に
押圧するのでローラ強度が弱くなり、大径ローラ4の設
計、製作が困難であるという問題点がある。また、中心
軸2自身も円筒管1と共に回転するため、繰り返し曲げ
荷重が作用し、安全率を大きくとる必要がある。このこ
とから中心軸2の剛性が高くなり、振動吸収量が小さく
なるという問題点がある。
なお、上述した問題点は、巻取手段を備えた巻取ローラ
に圧接される圧接ローラについて述べたが、このような
巻取手段を備えず、単にシート状物を案内するガイドロ
ーラに圧接される圧接ローラについても、案内されるシ
ートは全幅がガイドローラに密着され、均一な力でニッ
プされないと次工程でシワが発生するなどの問題があ
る。
次に、上述した圧接ローラを用いた従来の巻取装置とし
て、特公昭52−2465号公報に開示された巻取装置
が知られている、 この巻取装置は、巻取部をタッチローラと、センタード
ライブの巻取コアとこの巻取コアを支持し、かつ揺動自
在に前記タッチローラに圧接させるエヤーシリンダを備
えたアームとで構成し、そしてこのアームに固着された
歪計からアームの撓み量を面圧として検出し、この検出
面圧と規定の面圧との偏差圧力を電空変換して前記エヤ
ーシリンダに供給することにより、シート状物への面圧
を制御する巻取装置である。
しかし、この巻取装置は、アーム先端に巻取コアが設け
られているので、巻き取りの進行に従ってシート状物の
巻太りによるフィルム重量が歪計に加算され、精密な面
圧制御をするには新たにこれを補正する補正器を設けな
ければならないという欠点があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであ
り、請求項1の発明の目的は、巻取ローラまたはガイド
ローラの撓み量に基く不均一ニップを解消し、振動吸収
の機能に優れた小径化が可能な圧接ローラを提供するこ
とにある。
一方、請求項2の発明の目的は、上記圧接ローラを用い
た巻取装置において、製品の巻太りによる製品重量の影
響を受けずに精密な面圧制御または/および張力制御が
できる巻取装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明の圧接ローラは、筒
状回転体と、該筒状回転体に同芯状に挿通された軸と、
該軸と前記筒状回転体との間に嵌入された軸受と、前記
軸の両端部を押圧する押圧手段とを備えた、シート状物
の巻取ローラまたはガイドローラに該シート状物を介し
て圧接する圧接ローラにおいて、前記軸受は前記軸の長
手方向に一定の間隔を隔てた2箇所に装着された球面軸
受であることを特徴とする圧接ローラを要旨とする。
以下、本発明をその一実施態様を示す第1図および第2
図を用いて具体的に説明する。
第1図は、本発明に係る圧接ローラ5と、巻取ローラ1
0とが加圧状態で接している状態を示す概略全体図、第
2図は、第1図のA−A矢視断面図である。
第1図において、本発明の圧接ローラ5は、両端部にジ
ャーナル部を有する軸6と、軸6の中央部近傍に一定間
隔Cを隔てて固定された球面軸受7a、7bと、内層8
aが金属、外層8bがゴムなどの弾性体で被覆された筒
状回転体8と、軸6のジャーナル部に設けられた押圧手
段である一対の流体シリンダ9a、9bとからなる。そ
して、圧接ローラ5下部の10は、そのジャーナル部が
一対の軸受11a、11bで支軸され、凹状に撓んでい
る巻取ローラであり、11は、この巻取ローラ10にお
いて図示しない巻取手段で巻き取られている合成樹脂製
フィルムである。
上記のように構成されたこの発明の圧接ローラ5におい
て、軸6の軸径は、特に限定されないが、本発明では後
に詳述するように軸自体が巻取ローラからの振動を吸収
する機能を負うので細い方が好ましい。なお、材質は、
特に限定されず、従来多用されている炭素鋼、機械構造
用圧延鋼材等が充分適用できる。
また、筒状回転体8の外層8bは、ゴムなどの弾性体で
被覆することが好ましいが、本発明においては上述した
ように軸自体が巻取ローラからの振動を吸収するので必
須条件ではない。外径Dは、圧接ローラ5全体の固有振
動数の範囲内でより可能な限り小さな値を採るのが小径
化する意味から好ましい。
この発明の球面軸受7a、7bとは、筒状回転体8を軸
6に対して回転自在に支持するものであって、かつ押圧
手段9a、9bによる押圧力が筒状回転体8に作用して
撓んだ場合でも、その自由な撓みを妨げることのない軸
受をいい、例えば、ゴム、プラスチックスなどの弾性材
料を用いてもよいが、より安定した回転を得るためには
筒状回転体8と軸6の位置関係を一定に維持し得、かつ
外輪と内輪とが相互に球面状に動き得る軸受、すなわち
玉軸受、自動調心ころ軸受、球面滑り軸受などがより好
ましい。この球面軸受は、軸の長手方向に一定の間隔、
すなわち軸受間隔Cを隔てた2個所に装着することが必
要である。3箇所以上であると軸の自由な撓みを拘束す
るからである。このように軸の撓みを拘束しなければ1
箇所につき、球面軸受を2個以上装着しても良い。
軸受間隔Cは、均一ニップ性を高めるためには、軸受間
隔Cの中心を筒状回転体8の中心と一致させたうえで、
筒状回転体の長さLの10〜60%とすれば好ましく、
20〜40%とすればより好ましい。また、軸受間隔C
は、巻取ローラ10の剛性が比較的高い場合は上記範囲
内でも広い目に設定し、逆に剛性が小さい場合は狭い目
に設定するのがより好ましいことがフィルムを対象とし
た巻取テストの結果判明した。その理由を以下に説明す
る。
ここで、理解を容易にするため、本発明の筒状回転体8
の全体を単純梁にモデル化し、この単純梁が一定厚さの
ゴム被覆層を有する巻取ローラ10上に載置された状態
として考察する。
まず、軸受間隔Cが10%未満になると、巻取ローラ1
0も梁からの荷重を受けて若干撓むが、梁自体は中央部
のみが支持された状態で等分布荷重を受けた状態に近く
なり、軸受間隔Cの外側ではゴム被覆層からの上方への
反力を受けるので撓みが大きくなり過ぎ均一ニップがし
にくくなる。逆に、軸受間隔Cが60%を越えると、巻
取ローラ10の撓みは上記10%の場合よりは少なくな
るが、梁は両端支持の梁に対してゴム被覆層から、下方
から上方への等分布荷重による反力を受けた状態に近く
なるので、この場合も梁中央部の撓みが大きくなって均
一ニップがしにくくなる。結局、梁すなわち筒状回転体
8に対して軸6から二個の球面軸受を介して集中荷重が
加えられた場合に、巻取ローラ10のゴム被覆層からの
等分布荷重による反力を受けた場合の撓みが巻取ローラ
10の撓みと同等となる軸受間隔Cが好ましい。この好
ましい軸受間隔Cが上記の値である。
このような軸受間隔Cにおいて、巻取ローラ10の剛性
が高い場合に軸受間隔Cが広い方がよい理由は、このよ
うに荷重を二つに分散させた方が軸受間隔Cを狭めた場
合よりも筒状回転体8の撓み量、すなわち巻取ローラ1
0と筒状回転体8間の隙間がより少なくなるからであ
る。一方、巻取ローラ10の剛性が低い場合は、軸受間
隔Cを狭め、この巻取ローラ10の撓み曲線に合せて筒
状回転体8も大きく撓ませる方が両者間の隙間が少なく
なり均一ニップが達成し易いからである。
この場合、筒状回転体の外径をその弾性限界内で小径化
すると、本発明の筒状回転体は、第7図および第8図で
説明した従来の圧接ローラと異なり、大径の円筒管1と
中心軸2との固着部の範囲においても中心軸2の撓む方
向を下部ローラ3と同じ方向に転換し得る球面軸受を用
いているから、より一層の小径化による均一ニップの効
果が助長され、巻取中のシート層への空気の巻込みを防
止することができる。
なお、軸受位置が軸6の中央部近傍に位置する場合は、
球面軸受7a、7bは軸端からかなりの長さに渡って筒
状回転体8と軸6との間を挿通しなければならないから
その困難が予想される。特に、球面軸受7a、7bとの
接触面積の多い筒状回転体8に対しては尚更であるが、
この場合、第3図および第4図に示す構造の軸受保持筒
12を用いると球面軸受7a、7bを筒状回転体8と軸
6との間を容易に挿入することができる。すなわち、こ
の軸受保持筒12に球面軸受7a、7bを装着したもの
を軸6と、筒状回転体8との間に介在させれば、容易に
装着することができる。つまり、図の軸受保持筒12
は、筒状回転体の内筒面と接触する嵌合部12a、12
bにスリット13が入っているので、装着に際しては嵌
合部を軸芯方向に圧縮されるので、たとえ筒状回転体8
の内面の円筒度、真円度などが悪くても筒状回転体にな
じむことができる。
次に、本発明の圧接ローラの振動吸収機能について述べ
る。
一般に回転体は、使用領域の振動数が固有振動数よりも
低くなるように設計され、本発明の圧接ローラ5につい
ても同様である。そこで、圧接ローラ自体の固有振動数
に対しては、筒状回転体に比して長尺である軸の影響が
支配的であるので、この発明の軸6は、圧接ローラ5の
使用領域の振動数が圧接ローラの固有振動数よりも低く
なるように設計するのが好ましい。すなわち、軸6の剛
性は、その使用領域の振動数が圧接ローラの固有振動数
を回避可能な範囲で低剛性とするのが好ましい。このよ
うにすることにより、本発明の圧接ローラ5は、その弾
性変形領域における軸6自体の撓みによって、たとえ巻
取ローラ10あるいは筒状回転体8自身の偏心、変形、
アンバランスなどによる振動が発生してもその振動を容
易に吸収し得る。
なお、軸を巻取ローラ方向に押圧する押圧手段は、特に
限定されるものでなく、エヤーシリンダ、油圧シリンダ
等の公知の押圧手段を用いることができることは勿論で
ある。
なお、第1図ないし第4図で説明した構成は、巻取手段
を備えた巻取ローラ10に圧接される圧接ローラ5につ
いて説明したが、巻取手段を備えず、単にシート状物を
案内するガイドローラに圧接される圧接ローラについて
も、圧接ローラの構成自体は両者共同様であり、また、
圧接ローラで圧接されるガイドローラは、上記巻取ロー
ラと同様に撓みが生ずるものであるので、いずれの構成
であっても上述した構成が適用される。
次に、上述した圧接ローラを用いた本発明の巻取装置
は、筒状回転体、該筒状回転体に同心状に挿通された
軸、該軸上の一定の間隔を隔てた2箇所に装着された球
面軸受および前記軸の両端部を押圧する押圧手段を有す
る圧接ローラと、該圧接ローラにより圧接されつつ走行
するシート状物を巻き取る巻取手段を有する巻取ローラ
と、前記押圧手段による前記軸の撓み量を検出する撓み
量検出手段と、該撓み量により前記押圧手段および/ま
たは前記巻取手段を制御する制御手段とを備えた巻取装
置を要旨とする。
この発明をその一実施態様を示した第5図を用いて具体
的に説明する。
第5図は、本発明に係る巻取装置の要部断面の模式図、
第6図は、第5図のA−A矢視図である。
本実施例では、第1図および第2図と同じ符号の部材は
説明済みであるので説明を省略する。
図において、14は、巻取ローラの巻取手段であるトル
クモータで、回転トルクがプーリ15a、ベルト16、
プーリ15bを経て巻取ローラ10に伝えられ、合成樹
脂製フィルム11を巻き取っている。巻取手段は、トル
クモータに限定されるものではなく、例えば直流モー
タ、誘導モータなど公知の巻取手段が含まれることは勿
論である。
また、圧接ローラの軸6の中央部近傍に固着された19
a、19bは、軸6の撓み量を検出する撓み量検出手段
である歪計であり、その撓み信号が軸6の内部に設けら
れた配線20を経て制御手段18に送られている。撓み
量検出手段19a、19bは、それぞれ第6図に示すよ
うに軸の上部、側部の二箇所に固着されている。上部の
撓み量検出手段19aは、主として巻取ローラ10から
の反力による撓み量を検出せんとするものであり、撓み
量検出手段19bは、合成樹脂製フィルム11の張力に
よる撓み量を検出せんとするものである。
すなわち、この発明の撓み量検出手段19とは、軸6の
ジャーナル部が押圧手段9a、9bで押圧された場合に
軸6に生じる撓み量を検出する手段であり、ストレイン
ゲージ、差動トランスなどが例示される。その他、この
撓み量検出手段19は、軸6の撓みを光電管などの光学
的手段、近接スィッチなどの電磁的手段などによって検
出してもよい。
また、制御手段18とは、圧接ローラ5の巻取ローラ1
0に対する面圧制御を目的とする場合は、撓み量検出手
段19からの撓み信号を受けたのちこの撓み信号を増幅
し、増幅信号を予め定められた規定面圧と比較のうえ、
偏差値を電空変換し、押圧手段19a、19bに出力し
て圧接ローラ10を所望の面圧に制御する制御手段であ
り、合成樹脂製フィルム11の巻取張力制御をする場合
は、同様にして巻取手段14を制御するものである。
上述したように二箇の撓み量検出手段19a、19bを
用いれば面圧制御と張力制御を同時に制御することもで
きる。従って、この実施態様では図示を省略したが、制
御手段18は、増幅器、設定器、比較器、変換器などで
構成されている。
上述した如く本発明は、シート状物として合成樹脂製フ
ィルムの巻取装置を例にとって説明したが、これに限定
されるものではなく、例えば、布、紙、薄板状の金属等
のシート状物の搬送工程におけるニップローラ、または
巻取部における圧接ローラなどにも適用できる。
[作 用] 請求項1の発明において、押圧手段によって圧接ローラ
の軸の両端部に荷重が加えられると、荷重は軸上の2箇
所に装着された軸受を介して筒状回転体を押圧する。す
ると、筒状回転体にシート層を介して接している巻取ロ
ーラまたはガイドローラも筒状回転体からの荷重を受け
て押圧方向に撓むが、この際、圧接ローラの球面軸受が
軸の長手方向断面内で回転して筒状回転体が押圧方向に
撓むのを許容するので、筒状回転体は、巻取ローラまた
はガイドローラに追従して一様に湾曲し、筒状回転体と
巻取ローラまたはガイドローラとの撓み曲線が一致し、
両ローラはシート層を介して幅方向の全域に渡り均一ニ
ップされる。
ここで、巻取ローラまたはガイドローラが何らかの理由
により振動すると、この振動は筒状回転体を介して軸に
伝播するが、軸は巻取ローラまたはガイドローラとの均
一ニップを維持しつつ、その弾性変形内で振動して巻取
ローラまたはガイドローラからの振動を吸収する。
上記圧接ローラを用いた請求項2の発明において、押圧
手段によって軸の両側に荷重が加えられるか、または/
および巻取手段によってシート状物に巻取張力が発生し
て軸が撓むと、撓み量検出手段が軸の撓み量を検出して
検出信号を制御手段に送る。制御手段は、規定の面圧ま
たは巻取張力と比較のうえ、偏差値を押圧手段または/
および巻取手段に送り規定の面圧または/および巻取張
力に制御する。
この際、撓み量検出手段は、シート状物を巻き取る巻取
ローラ軸でなく圧接ローラ軸に設けられているので、た
とえ巻太りによる巻取ローラの重量増加があっても撓み
量はその影響を受けることがない。
[実施例および比較例] 実施例1〜2、比較例1 第1図および第2図に示す装置において、本発明の球面
軸受7a、7bを用いた場合(実施例1〜2)と、用い
ない場合(比較例1)とについてその実施条件および結
果を第1表に示した。
ここで、均一ニップ性の良否については、巻取ローラで
の合成樹脂製フィルム11の幅方向の巻硬度斑の大小と
して現れ、圧接ローラの小径化については巻硬度の大小
として現れ、振動吸収性については巻硬度の大小と巻姿
の良否として現れるのでこれらの項目をそれぞれの結果
の判定対象とした。なお、合成樹脂製フィルム11は、
厚さ10μmのポリエステルフィルムを使用し、幅方向
の巻硬度斑および巻硬度はスプリング式硬さ試験器(J
IS K6301 A級)を用いて測定した。
表からあきらかなように、球面軸受を用いた実施例1〜
2は、球面軸受を用いない比較例1に対して均一ニッ
プ性、小径化、振動吸収性が共に優れていることが
判る。
実施例3 第5図および第6図に示した巻取装置において、撓み量
検出手段19a、19bに抵抗線型のストレーンゲージ
を、押圧手段9a、9bにシリンダ径60mmのエアー
シリンダを、巻取手段14に容量3kg.mのトルクモー
タを用い、面圧を8kg/mに、巻取張力を50kg/m
に、その他の条件については上記実施例1の条件にそれ
ぞれ設定し、幅1000mmのポリエステルフィルムを
巻取速度400m/分で巻取コア径が170mmの巻取
ローラ10に巻径が500mmになるまで巻き上げたと
ころ、良好な巻姿となり、ポリエステルフィルムは巻太
りによる影響を受けずに精密な面圧と張力の同時制御が
できることが判った。
[発明の効果] 請求項1の圧接ローラは、筒状回転体と軸との間におい
て、その軸の長手方向の一定の間隔を隔てた2箇所に球
面軸受を装着したから、この球面軸受を介して筒状回転
体に押圧力が加わっても、筒状回転体が巻取ローラまた
はガイドーラの撓み量に制約されずにこれらのローラの
撓み曲線に追従して撓むので、巻取ローラと筒状回転体
との均一ニップがシート状物の幅方向に渡って達成され
ると共に、筒状回転体の小径化を可能にすることができ
る。
よって、シート層間への空気の巻込み量が飛躍的に減少
し、空気混入によるシート状物のシワ、端部迷い、巻取
硬度斑などの巻欠点を解消することができる。また、巻
取ローラまたはガイドーラがたとえ、振動しても筒状回
転体は、シート状物への均一ニップを維持しつつ回転す
るから、上記空気の混入が防止されると共に、巻取スピ
ード、搬送スピードが大巾にアップできる。
また、上記圧接ローラを用いた請求項2の巻取装置は、
撓み量検出手段を、シート状物を巻き取る巻取ローラ軸
でなく、圧接ローラ軸に設けて、この撓み量により押圧
手段および/または巻取手段を制御するから、たとえシ
ート状物の巻太りがあっても巻太りによる製品重畳の影
響を受けずに精密な面圧または張力制御ができる。な
お、この場合に上記本発明の圧接ローラを用いているか
ら、圧接ローラと巻取ローラとは、シート状物を介して
密着状態で規定面圧または/および巻取張力を維持しな
がらシート状物を巻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る圧接ローラが用いられている一
実施態様を示す概略全体図、第2図は、第1図のA−A
矢視断面図である。第3図および第4図は、球面軸受に
用いられる軸受保持器のそれぞれ取付断面図と斜視図で
ある。 第5図は、本発明の巻取装置の一実施態様を示すそれぞ
れ概略全体図、第6図は、第5図のB−B矢視断面図で
ある。 第7図は、従来の圧接ローラの一部断面の正面図、第8
図は、第7図のローラの撓み状態を示す模式図である。 図面中の符号の説明 5……圧接ローラ 7a,7b……球面軸受 6……軸 9a,9b……押圧手段 10……巻取ローラ 11……合成樹脂製フィルム 12……軸受保持器 14……巻取手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−167915(JP,A) 特開 昭62−36261(JP,A) 実開 昭62−96052(JP,U) 実公 昭59−14456(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状回転体と、該筒状回転体に同芯状に挿
    通された軸と、該軸と前記筒状回転体との間に嵌入され
    た軸受と、前記軸の両端部を押圧する押圧手段とを備え
    た、シート状物の巻取ローラまたはガイドローラに該シ
    ート状物を介して圧接する圧接ローラにおいて、前記軸
    受は前記軸の長手方向に一定の間隔を隔てた2箇所に装
    着された球面軸受であることを特徴とする圧接ローラ。
  2. 【請求項2】筒状回転体、該筒状回転体に同心状に挿通
    された軸、該軸上の一定の間隔を隔てた2箇所に装着さ
    れた球面軸受および前記軸の両端部を押圧する押圧手段
    を有する圧接ローラと、該圧接ローラにより圧接されつ
    つ走行するシート状物を巻き取る巻取手段を有する巻取
    ローラと、前記押圧手段により前記軸の撓み量を検出す
    る撓み量検出手段と、該撓み量により前記押圧手段およ
    び/または前記巻取手段を制御する制御手段とを備えた
    巻取装置。
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