JPH0645122B2 - 畳床用長藁ほぐし装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は畳床用長藁ほぐし装置に関する。

〔従来の技術〕

通常、畳床の製作に当つては、原料である長藁を均一な
密度で波打ちが出ないように並べなければならない。而
して、従来斯かる長藁を自動的に繰り出す装置として、
藁収納箱の繰出口に近接させてその繰出口の全幅に亙り
多数の針を植設した送出針杆を設け、該送出針杆を前後
往復動機構と上下往復動機構によつて作動させて藁を自
動的に繰り出す装置が各種案出され、実用に供されてい
る（特公昭５４−２７７６号、実公昭５１−33087
号）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

然しながら、藁には袴があり、また径自体太いもの、細
いもの、あるいは質の異なるものがあるため、針杆によ
る係止送出にムラが生じ易く、均一な畳床が得られない
と云う欠点があつた。特に、このムラは倉庫下積み藁に
生じ易く、その防止のため従来は煩瑣な手によるほぐし
作業を行つていたのが実状であつた。

そこで、本発明者は斯かる従来の欠点を解消すべく種々
研究を重ねた結果、長藁を自動的にほぐす本発明畳床用
長藁ほぐし装置を完成させたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

すなわち、本発明はローラー体周面と接する一対の平行
接線より外方向部をそれぞれ反対方向に若干折曲せしめ
た円板状ほぐし板を、当該ローラー体外壁部円周方向に
適宜個数形設したことを特徴とする畳床用長藁ほぐし装
置である。

〔実施例〕

以下本発明をその一実施例を示す図面と共に説明する。

１はローラー体で、適宜軸受を介して枠体２に回転可能
に取り付けられているものである。

３は円板状ほぐし板で、ローラー体１外壁部円周方向に
適宜個数形設せられているものである。この円板状ほぐ
し板３は、ローラー体１周面と接する一対の平行接点
ｌ，ｍより外方向部４，５がそれぞれ反対方向に若干折
曲せしめられているものであり、その折曲角度（α）と
しては１０〜２０°、特に１５°前後が最も効果的であ
る。

斯かる本発明畳床用長藁ほぐし装置の設置箇所としては
その如何を問わないが、従来畳床用長藁繰り出し装置６
に於ける藁収納箱６１の底部繰出口６２に臨ませて送出
針杆６３の前方部に設置し、繰り出しの前処理機構とし
て作動せしめるのが、長藁７のほぐし、均一な繰り出し
と云う一連の作業を全自動的に行い得るので特に有利で
ある。尚、図中６４は針杆前後動用カム、６５は針杆前
後動用クランク、６６は針杆上下動用カム、６７は針杆
上下動用クランクで、針杆６３に同期的に連結せられ、
該針杆６３を前後往復運動及び上下往復運動せしめるも
のである。また、６８及び６９は針杆６３により送出さ
れた長藁を繰り出す上下一対の繰出用ローラーである。

〔作用〕

以上の如く、本発明は構成せられるので、長藁の下方に
本発明装置を設置し、ローラー体１を駆動せしめれば、
円板状ほぐし板３の回転に伴ない、長藁は右折曲部、平
板部、左折曲部、平板部、右折曲部の順で反復接触する
ので、適度にハネ上げられると共に円板状ほぐし板の折
曲巾分だけ平行に反復移動せしめられるので、ムラなく
均一にほぐされる。

〔発明の効果〕

以上従つて、本発明装置を用いれば、従来手作業で行つ
ていたほぐし作業を自動的に極めて効率的に行うことが
でき、波打ちのない密度の均一な畳床を得ることができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の正面説明図、第２図は円板状ほぐ
し板の左側面説明図、第３図は円板状ほぐし板の拡大斜
視説明図、第４図は本発明装置を長藁繰出装置に設置し
た例を示す左側面説明図、第５図は同平面要部説明図で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ローラー体周面と接する一対の平行接線よ
   り外方向部をそれぞれ反対方向に若干折曲せしめた円板
   状ほぐし板を、当該ローラー体外壁部円周方向に適宜個
   数形設したことを特徴とする畳床用長藁ほぐし装置。