JPH0645101Y2 - シール構造 - Google Patents

シール構造

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JPH0645101Y2
JPH0645101Y2 JP1988087933U JP8793388U JPH0645101Y2 JP H0645101 Y2 JPH0645101 Y2 JP H0645101Y2 JP 1988087933 U JP1988087933 U JP 1988087933U JP 8793388 U JP8793388 U JP 8793388U JP H0645101 Y2 JPH0645101 Y2 JP H0645101Y2
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JP
Japan
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seal
side wall
bottom portion
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seal member
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JP1988087933U
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JPH029378U (ja
Inventor
敏信 源田
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) この考案は、相対回転する2部材間のシール構造に関す
る。
(従来の技術) 一般に、相対回転する2部材間のシールは2部材間のシ
ール部に設けられた装着溝にリング状のシール部材を装
着したシール構造により行われている。この装着溝は従
来のシール構造において、下記のように、一体に形成さ
れている。第3図に示したものは第2図に示した従来の
シール構造をビスカスカップリングのシール部に用いた
ものであり、次のように構成されている。
すなわち、第1部材であるケーシング101は第2部材で
ある軸103にベアリング105,107によって回転自在に支承
されている。ケーシング101には作動室109が形成され、
この作動室109の内部にはケーシング101に係合した複数
枚の第1の抵抗板111と、この抵抗板111に交互に配置さ
れた軸101に係合した複数枚の第2の抵抗板113が設けら
れるとともに高粘土のシリコンオイルが充填されてい
る。作動室109の左右両側のケーシング101上には装着溝
115,115が設けられている。この装着溝115,115にはX断
面のリング状のシール部材(Xリング)117,117が作動
室109側(高圧側)に装着され作動室109側を密封状態に
している。又高圧により押されたXリング117がケーシ
ング101と軸103とが形成する低圧側の隙間119に入り込
み破損するのを防止するためにその内周と軸101との隙
間が微小になるように加工した硬質のバックアップリン
グ121,121が低圧側に装着されている。
ケーシング101と軸103の一方から入力した回転力はシリ
コンオイルの粘性により抵抗板111,113間で伝達され他
方へ出力される。又、ケーシング101と軸103間に生じた
大きな回転差は制限され、小さな回転差は許容される。
このようなビスカスカップリングのトルク伝達特性と差
動制限特性は作動室109へのシリコンオイルの充填率に
よって変化する。
ところで、このようなシール構造にあって、装着溝115
は、上記のように、ケーシング101上に一体に形成され
ている。従って、Xシール117と、バックアップリング1
21は撓めなければ装着できない。従って、作業性が悪い
上に、硬質のバックアップリング121が、第2図(a)
に示したように、変形することがある。この場合、ケー
シング101と軸103の回転差が大きくなって作動室109の
内圧が上昇すると、第2図(b)に矢印で示すように、
作動室109からの油圧によりXシール117が右方へ押され
バックアップリング121の変形が元に戻りその分Xシー
ル117が右方へ移動する。こうしてXシール117の左側に
できた隙間123にシリコンオイルが流入し、作動室109の
シリコンオイルの充填率が下り、上記のように、トルク
伝達特性と差動制限特性とが変化する。又、シール部材
などを装着する作業性を改善するために、装着溝はその
幅にやや余裕を与える必要があり、この余裕分だけ間隙
123が大きくなり、前記特性の変化を大きくする。この
変化は設計上意図したものではなく有害なものである。
又、装着溝115のような幅の狭い溝加工は困難である。
又、例えば充填率の高いビスカスカップリングを高差動
回転数で使用した場合などのように使用条件によっては
ビスカスカップリングの作動室109の内圧が異常に上昇
する場合がある。Xリングは密封性に優れ耐圧性が高い
から上昇した内圧の逃げ場がなく、ついにはケーシング
101や抵抗板111,113が破損することがある。これらの破
損は修理が不可能である。
(考案が解決しようとする課題) そこでこの考案は、シール部材などを変形させることな
く容易に装着することのできるシール構造およびこの構
成において故障モードを改善したシール構造の提供を目
的とする。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) この考案のシール構造は、相対回転する2回転部材間に
設けられ底部とこれを挟んで対向する両側壁とからなる
装着溝にリング状のシール部材を配してなるシール構造
であって、前記両側壁のうち低圧側の側壁が前記回転部
材に対して分割構成され可撓性を有しており、前記底部
より深い底部と、これに直角に接続する壁部とからなる
段部に装着されていることを特徴とするものである。
(作用) 上記の構成において、シール部材などの装着は分割した
側壁部材を係合する前に側方から行えるから、このシー
ル部材などを変形させることなく容易に行える。分割し
た側壁部材はシール部材などの装着終了後、他の部材に
組付け係合する。
又、低圧側に配置された可撓性の分割側壁部材は、高圧
側からの圧力により撓んで低圧側に傾斜する。これに伴
いシール部材は装着溝の底部に押し付けられシール部の
緊迫力が低下し圧力が外部へ逃げる。このようにして、
高圧側の異常な圧力上昇が未然に防止される。高圧側の
圧力が降下し正常値に復帰するに伴って分割側壁の撓み
は消失し、シール構造は再び正常なシール機能を回復す
る。
(実施例) 次に、第1図により一実施例を説明する。同図はこの実
施例を、従来例と同様に、ビスカスカップリングのシー
ル構造として用いた場合を示している。なお、以下の説
明中、左右の方向は同図における左右の方向に相当す
る。
第1部材であるケーシング1は第2部材である軸3に回
転自在に配置されている。ケーシング1と軸3との間に
作動室を形成しており、この作動室の内部においてケー
シング1に係合した複数枚の抵抗板と軸3に係合した複
数枚の抵抗板とが交互に配置されており、作動室には高
粘土のシリコンオイルが充填されビスカスカップリング
を構成している。このビスカスカップリングの両側には
この実施例のシール構造が設けられている。なお、第1
図は第3図中の右側のシール構造を示している。
ケーシング1の右端部には第1の段部5と第2の段部7
とが形成され、第1の段部5には分割側壁であるリング
状の側壁9が圧入されている。第1の段部5は底部13よ
り深い(この場合は直径大の)底部5aと、これに直角に
接続する壁部5bとからなっている。
装着溝11は第2の段部7とこの側壁9と、ケース1の他
の側壁15とから構成され、第2の段部7は装着溝11の底
部13と一体側の側壁15とを形成している。この装着溝11
には軸方向の両側に受圧溝である凹部17および径方向の
両側に他の凹部を有するX字状断面のシール部材19が装
着されている。
側壁9は凹部31を有し基部33と下記のように可撓性を有
する可撓壁35とからなる鉤形断面のリング状部材であ
り、シール部材19をケーシング1の段部7に装着した後
に段部5に基部33を圧入しケーシング1に係合される。
側壁9はステンレス鋼で作られておりシール部材19と当
接する可撓壁35は肉薄に形成され可撓性が与えられてい
る。側壁9と軸3との隙間37はケーシング1と軸3との
隙間27より充分狭くしてあるから、バックアップリング
は用いていない。又、凹部31には他のシール部材である
ばね付シール39が装着されている。
このような構成において、ビスカスカップリングの作動
室の内圧が異常に上昇すると、第1図(b)に矢印で示
すように、この圧力Pによりシール部材19が右方へ押さ
れ、可撓壁35が撓み低圧側(右方)へ傾斜する。これに
伴って、シール部材19は装着溝11の底部13側へ押し付け
られ軸3に対する圧迫力が低下し圧力Pはばね付きシー
ル39を押し上げて外部へ逃げ、作動室の内圧の異常な上
昇を未然に防ぐ。従って、異常な高圧による作動室(ケ
ーシング1)や抵抗板の破損が生じない。作動室の内圧
が低下し正常に復帰するに伴い、可撓室35の撓みは小さ
くなり、第1図(a)に示したように、シール構造は再
び正常な機能を回復する。
シール部材19は伸び率が比較的小さく、従って上記のよ
うな僅かな形状の変化によりシリコンオイルが過剰に流
出する場合がある。これに対してばね付きシール39はば
ね41により常に軸3側へ押圧されているからシール性が
急速に失われることはなく、従ってシリコンオイルが多
量に流出することを防止する。
このように構成されたシール構造は従来例に比べて故障
モードが著しく改善された。又、シール部材19の装着は
側壁9の圧入に先立って、これがないため開放されてい
る第2の段部7の側方から軸方向に向けて挿入すれば装
着でき、撓める必要がなく装着容易となる。更に、位置
が固定された低圧側の側壁と第2の段部7とにより形成
される装着溝11によってシール部材19が位置決めされて
いるので、その軸方向の移動をおさえることができる。
又、この構成において、バックアップリングを用いても
よいし、ばね付きシール39を省いてもよい。
バックアップリングを用いた場合、シール部材19とバッ
クアップリングは装着溝11に径方向から嵌入するのでは
なく、側壁9の圧入に先立って段部7に装着すればよい
から装着作業は容易であって作業性がよく、バックアッ
プリングが変形する恐れがない。又、装着の作業性改善
のために装着溝11の幅(側壁9と側壁15間の距離)に余
裕を設ける必要がなくなる。従って、従来例のように、
バックアップリングの変形の戻りとシール部材19の移動
によるシリコンオイル充填率の変化およびビスカスカッ
プリングの特性変化が生じない。
さらに、装着溝11の幅をシール部材19の自然寸法の幅と
バックアップリングの厚さの和よりやや狭く形成すれ
ば、側壁9の取付けによりシール部材19に幅方向の荷重
を与えて予め径方向に伸長させ大きなシール性を与える
ことができると共に、シール部材19の幅方向移動の防止
(シール部材19の位置決め)を行いシリコンオイル充填
率の変化およびビスカスカップリングの特性変化をなく
すことができる。
ケーシング1の段部5,7の加工は溝加工に比べてはるか
に容易であり、このこともコスト低減に寄与する。側壁
9の部材と他の部材(ケーシング1)とを係合する手段
は圧入に限らない。例えばは両者にねじ部を設けて螺着
するなど他の係合手段を用いてもよい。なお、第3図中
の左側のシール構造部分にこの考案を適用する場合は、
ケーシング101のベアリング105のある部分を分割するな
どの構造にすると容易に実施可能となる。
以上、この考案において、シール部材はXリングに限ら
ない。例えばVシール、Yシールなど他の断面形状のも
のや、あるいはOリングでもよい。
[考案の効果] 以上のように、この考案のシール構造は、シール部材の
位置決めが確実にできる、シール部材などの装着が容易
で作業性がよく装着に当ってシール部材などの装着物が
変形する恐れがない。又、異常な高圧を逃がすことがで
きるから装置が破損に至らない上に、故障モードが著し
く改善される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係り、(a)図は正常な
圧力を受けている状態を示す断面図、(b)図は高圧を
受けて側壁が撓んでいる状態を示す断面図、第2図は従
来例に係り、(a)図はバックアップリングが変形して
いる状態を示す断面図、(b)図はバックアップリング
の変形が戻った状態を示す断面図、第3図は従来例をビ
スカスカップリングと共に示す全体断面図である。 1…ケーシング(第1部材) 3…軸(第2部材) 9…側壁(分割側) 11…装着溝、13…底部 15…側壁(一体側) 19…シール部材 35…可撓壁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転する2回転部材間に設けられ底部
    とこれを挟んで対向する両側壁とからなる装着溝にリン
    グ状のシール部材を配してなるシール構造であって、前
    記両側壁のうち低圧側の側壁が前記回転部材に対して分
    割構成され可撓性を有しており、前記底部より深い底部
    と、これに直角に接続する壁部とからなる段部に装着さ
    れていることを特徴とするシール構造。
JP1988087933U 1988-07-04 1988-07-04 シール構造 Expired - Lifetime JPH0645101Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988087933U JPH0645101Y2 (ja) 1988-07-04 1988-07-04 シール構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988087933U JPH0645101Y2 (ja) 1988-07-04 1988-07-04 シール構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH029378U JPH029378U (ja) 1990-01-22
JPH0645101Y2 true JPH0645101Y2 (ja) 1994-11-16

Family

ID=31312521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988087933U Expired - Lifetime JPH0645101Y2 (ja) 1988-07-04 1988-07-04 シール構造

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JP (1) JPH0645101Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62146050U (ja) * 1986-03-10 1987-09-14
JPS62155264U (ja) * 1986-03-25 1987-10-02

Also Published As

Publication number Publication date
JPH029378U (ja) 1990-01-22

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