JPH0644323A - 蛋白質立体構造推定システム - Google Patents

蛋白質立体構造推定システム

Info

Publication number
JPH0644323A
JPH0644323A JP4216344A JP21634492A JPH0644323A JP H0644323 A JPH0644323 A JP H0644323A JP 4216344 A JP4216344 A JP 4216344A JP 21634492 A JP21634492 A JP 21634492A JP H0644323 A JPH0644323 A JP H0644323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dimensional structure
protein
amino acid
primary
acid residue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4216344A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Soneda
雄一 曽根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP4216344A priority Critical patent/JPH0644323A/ja
Publication of JPH0644323A publication Critical patent/JPH0644323A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛋白質の立体構造を、その一次構造情報のみ
から、立体構造が既知の蛋白質を参照しながら、あいま
い性を除去してコンピュータ上で推定する。 【構成】 目的蛋白質と構造既知の参照蛋白質との一次
構造マッチングを行い(一次構造マッチング手段1)、
このマッチング結果により得られた参照蛋白質のアミノ
酸残基に対する挿入・削除部位に対する構造変更範囲を
手段3で決定する。このとき、疎水性データベース7に
格納されている各アミノ酸残基の疎水性情報を、疎水性
計算手段2にて参照しつつ構造変更範囲の決定を行う。 【効果】 球状蛋白質では、蛋白質内部の疎水性の強い
アミノ酸残基は立体構造も保存されているとう事実に基
づいて、疎水性情報を参照することで、立体構造の推定
が確実に可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は蛋白質立体構造推定システムに関
し、特にコンピュータを用いて目的蛋白質の立体構造を
構造既知の参照蛋白質に対する一次構造マッチングを行
いつつ推定する蛋白質立体構造推定システムに関するも
のである。
【0002】
【従来技術】蛋白質のアミノ酸の並び(一次構造と呼
ぶ)を入力して蛋白質の立体構造をコンピュータ上で推
定する方式は、従来よりいくつか提案されている。例え
ば図2に示すように、一次構造からのそのアミノ酸の並
びを統計的手法により解析し、ヘリックス(らせん)や
シート(平行)等の大まかな立体構造(二次構造と呼
ぶ)を推定し、しかる後にそれ等の代表的な立体構造を
パタンとして接ぎ合わせる方式が代表的なものである。
【0003】更に構造推定の精度を上げるために、一次
構造の類似した蛋白質同士はその立体構造も類似してい
るという生化学上の経験的事実に基づいて、構造推定を
行う蛋白質(目的蛋白質と呼ぶ)の一次構造と類似した
一次構造を有しかつ立体構造が既知の蛋白質をベースに
して目的蛋白質の立体構造を推定する方式がある。尚、
ベースとなる蛋白質を目的蛋白質に対する参照蛋白質と
呼ぶ。
【0004】この方式では、前述の方式同様、目的蛋白
質の一次構造が入力になるが、図3に示すように、まず
一次構造が類似した参照蛋白質を見つけ出し、一次構造
のマッチング(並置)を行う。このマッチングにより図
5に示すように参照蛋白質のアミノ酸に対して置換する
部位,挿入する部位,削除する部位を夫々決定する。
【0005】ここで、アミノ酸残基の置換は、蛋白質全
体の立体構造に変化を与えないという事実がある。これ
は、各アミノ酸残基が種類を問わず共通な構造をもつ主
鎖原子とアミノ酸残基の種類により構造が変化する側鎖
原子とから構成され、蛋白質全体の立体構造に影響を与
えるのが主鎖の立体構造であるためである。従って、問
題となるのが挿入部位と削除部位の立体構造の決定であ
る。
【0006】これに対しては、従来では、挿入部位の前
後数個の参照蛋白質のアミノ酸残基の立体構造を動かし
ながら所定の数のアミノ酸残基を埋込んでいくことによ
り、これらの部位の立体構造を決定していく方式であ
る。構造の変更を部分的に行うのは目的蛋白質の全体的
な立体構造を極力保存しながら目的蛋白質の立体構造を
組立てていく必要があるためである。
【0007】従来の技術では、参照蛋白質をベースにし
て目的蛋白質の立体構造を一次構造のマッチング結果を
利用して推定する場合、挿入部位や削除部位の立体構造
を決定する際、その近傍の参照蛋白質のアミノ酸残基を
数個適当に選んで、その部分の立体構造を変更するが、
この構造変更範囲の選び方によっては、生化学上立体構
造が保存(参照蛋白質と目的蛋白質で立体構造が等し
い)されると考えられる部位の構造を変えてしまう可能
性がある点に問題がある。また、この部分の立体構造を
数学的な計算手法のみで決定してしまう点においても、
生化学的に好ましい方法ではない。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、蛋白質の立体構造をそ
の一次構造のみから立体構造既知の蛋白質を参照しつつ
あいまい性を除去して推定できるようにした蛋白質立体
構造推定システムを提供することである。
【0009】
【発明の構成】本発明によれば、立体構造が推定される
べき目的蛋白質と構造既知の参照蛋白質との一次構造マ
ッチングを行い、この一次構造マッチングの結果を利用
して前記目的蛋白質の立体構造を推定する蛋白質立体構
造推定システムであって、各アミノ酸残基の疎水性情報
を予め格納した疎水性データベースと、前記疎水性情報
を基に前記一次構造マッチング結果により得られた参照
蛋白質のアミノ酸残基に対する挿入及び削除部位に対す
る構造変更範囲を決定する手段を有することを特徴とす
る蛋白質立体構造推定システムが得られる。
【0010】
【実施例】以下に本発明について図面を参照して説明す
る。
【0011】図1は本発明の実施例による目的蛋白質の
立体構造推定の全体機能構成を示している。以下に実例
を用いて具体的に説明する。本例は、セリンプロテアー
ゼ類に属する蛋白質トリプシンを参照蛋白質として同類
に属する目的蛋白質であるエラスターゼの立体構造を推
定する例である。
【0012】まず図4(A)に示すエラスターゼの一次
構造を入力し、参照蛋白質データベース6の参照蛋白質
との一次構造マッチング手段1により置換部位挿入部
位,削除部位を決定する。図4(B)がこのマッチング
機能の出力を示すものである。図4(B)において、
「−」が挿入,削除部位を示している。これを模式的に
表したものが図5である。
【0013】図1の2は参照蛋白質の各アミノ酸残基に
対して疎水性値を計算する手段である。この計算手段2
は、アミノ酸残基種類(20種)毎の疎水性,親水性を
示す情報が格納されている疎水性データベース7を参照
して参照蛋白質を構成する各アミノ酸残基が疎水である
か否かを判定し、疎水性アミノ酸残基であれば、そのア
ミノ酸残基の近傍にある同じ疎水性のアミノ酸残基の数
を記憶する。
【0014】次に、参照蛋白質の立体構造を利用しなが
ら目的蛋白質の立体構造を推定するが、これは、置換部
位(保存−すなわち参照蛋白質と目的蛋白質でアミノ酸
残基の種類が同じ場合−を含む)と挿入・削除部位に分
けて実行される。
【0015】まず置換部位は、従来技術の部分で説明し
たように参照蛋白質の主鎖の立体構造をそのまま利用し
て側鎖の立体構造のみを置換えることにより実行され
る。挿入部位は、図6で示すように、アミノ酸の挿入箇
所から前後数残基を含めて参照蛋白質トリプシンの立体
構造の一部の構造をそっくり他の構造で入れ換えて実行
される。この時に構造を変更する範囲を決定するのが図
1の挿入・削除部位構造変更範囲決定手段3である。
【0016】この範囲決定手段3では、前述の疎水性計
算機能の結果を利用する。これは、「球状蛋白質では蛋
白質内部の疎水性の強いアミノ酸残基は立体構造も保存
される」という生化学上の経験的事実を利用したもので
ある。
【0017】まず、図6においてアミノ酸の残基の挿入
部分の前後を4→3→2→1→0,5→6→7→8→9
→10と調べていき疎水性の強い残基を捜す。この例で
は、1番と9番の残基が疎水性が強いと判定される。本
手段3は、このような判定に基づいてI1,I2を含め
てR(2〜8)の間の立体構造を置換えることで、挿入
部位を決定する方式を備えている。削除部位の置換残基
の決定についても同様な方式が適用される。
【0018】一次構造マッチングの結果、アミノ酸の挿
入・削除が起きると判定された箇所について、この挿入
・削除部位構造変更範囲決定手段3を通すことにより、
挿入・削除処理においてどのアミノ酸残基の立体構造を
変更したらよいかという判定が自動的に行われる。
【0019】次に図1の置換実行手段4が動作するが、
前述のとおり置換においては、蛋白質全体の骨格を構成
するアミノ酸残基の主鎖の立体構造はそのまま保存され
るものであるから本手段4では、参照蛋白質の各アミノ
酸残基の主鎖の中心原子(α炭素原子)につながる側鎖
の立体構造のみが目的蛋白質の立体構造に置換される。
ここで置換える側鎖の立体構造の側鎖立体構造データベ
ース8より引用される。
【0020】最後に図1の挿入・削除実行手段5によ
り、手段3で決定された挿入・削除部位の(立体)構造
変更範囲内にある残基の立体構造の決定が行われる。こ
の機能の詳細と挿入・削除実行の方式を以下に述べる。
【0021】図7に示すように本機能は、保存部位類似
立体構造認識部71,一次構造類似度判定部72,最適
立体構造判定部73の3つの方式装置から構成される。
【0022】保存部位類似立体構造認識部71は、挿入
・削除部位の構造変更範囲決定に使用された疎水性の強
いアミノ酸残基の立体構造が利用される。これは、前述
の様に、このアミノ酸残基は立体構造の保存性が高く、
参照蛋白質の立体構造から目的蛋白質の立体構造に置換
わる際に、立体構造が非常に保存されるものであること
が既知である。従って、この保存部位類似立体構造認識
部71では、既に立体構造が知られている蛋白質の立体
構造が格納されている既知立体構造データベース8から
この両端(図6の例では0,1番と9,10番のアミノ
酸残基)の立体構造を検索のキーとして、アミノ酸残基
の数(キーとなる部分の構造を含む。図6の例では1
3)が一致する部分構造でキーの立体構造が類似してい
るものを捜しだす。
【0023】さらに、ここで検索されたいくつかの構造
に対して一次構造類似度判定部72により一次構造すな
わちアミノ酸残基の立体構造にある程度の類似性がある
ものを捜し、更に最適立体構造判定部73により形状的
に置換え構造としては適しない部分構造の除外を行って
いき、最終的に最適な立体構造を既知構造データベース
から見つけ出し、この立体構造で参照蛋白質の挿入・削
除部位を置換える。これを各挿入・削除部位について順
次行い目的蛋白質の立体構造を最終決定する。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、参
照蛋白質の立体構造を利用して目的蛋白質の立体構造を
推定する場合、挿入・削除部位の立体構造変更範囲の決
定を疎水性情報を利用して自動的に行うことで経験的事
実に基づき正確に決定できるという効果がある。またこ
の構造の変更を既知構造データベースを利用して、保存
部位の立体構造類似性認識,一次構造類似度認識,最適
立体構造判定の3つの機能により判定された部分構造を
使用することにより実行するので、あいまい性の大きか
った従来方式に比べ、より正確な立体構造推定が行える
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシステムブロック図である。
【図2】従来の蛋白質立体構造推定方式の一例を示す図
である。
【図3】従来の蛋白質立体構造推定方式の他の例を示す
図である。
【図4】(A)は目的蛋白質であるエラスターゼの一次
構造を示す図、(B)は参照蛋白質であるトリプシンと
(A)のエラスターゼの一次構造マッチング結果を示す
図である。
【図5】参照蛋白質と目的蛋白質とのマッチング模式図
である。
【図6】アミノ酸残基の挿入部位の例を示す図である。
【図7】図1の挿入・削除実行手段5の詳細を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 参照蛋白質との一次構造マッチング手段 2 参照蛋白質の各アミノ酸の疎水性計算手段 3 挿入・削除部位構造変更範囲決定手段 4 置換実行手段 5 挿入・削除実行手段 6 参照蛋白質データベース 7 疎水性データベース 8 既知立体構造データベース 71 保存部位類似立体構造認識部 72 一次構造類似度判定部 73 最適立体構造判定部 I 挿入部位 R 置換範囲

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体構造が推定されるべき目的蛋白質と
    構造既知の参照蛋白質との一次構造マッチングを行い、
    この一次構造マッチングの結果を利用して前記目的蛋白
    質の立体構造を推定する蛋白質立体構造推定システムで
    あって、各アミノ酸残基の疎水性情報を予め格納した疎
    水性データベースと、前記疎水性情報を基に前記一次構
    造マッチング結果により得られた参照蛋白質のアミノ酸
    残基に対する挿入及び削除部位に対する構造変更範囲を
    決定する手段を有することを特徴とする蛋白質立体構造
    推定システム。
  2. 【請求項2】 立体構造が解明されている蛋白質の構造
    を予め登録した既知立体構造データベースと、この既知
    立体構造を参照しつつ前記構造変更範囲内の残基の立体
    構造の決定をなす挿入削除実行手段を更に有することを
    特徴とする請求項1記載の蛋白質立体構造推定システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記挿入削除実行手段は、前記構造変更
    範囲の決定に使用された疎水性の強いアミノ酸残基の立
    体構造を利用して立体構造の類似したものを探索する保
    存部位類似立体構造認識部と、この検索された立体構造
    に対して一次構造の類似性の高いものを探索する一次構
    造類似度判定部と、前記探索された立体構造に対して形
    状的に置換構造としては不適切な部分構造の除外をなす
    最適立体構造判定部とを有し、これら一次構造類似度判
    定部と最適立体構造判定部との判定結果を基に最適な立
    体構造を前記既知構造データベータから探索するように
    したことを特徴とする請求項2記載の蛋白質立体構造推
    定システム。
JP4216344A 1992-07-22 1992-07-22 蛋白質立体構造推定システム Pending JPH0644323A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4216344A JPH0644323A (ja) 1992-07-22 1992-07-22 蛋白質立体構造推定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4216344A JPH0644323A (ja) 1992-07-22 1992-07-22 蛋白質立体構造推定システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0644323A true JPH0644323A (ja) 1994-02-18

Family

ID=16687083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4216344A Pending JPH0644323A (ja) 1992-07-22 1992-07-22 蛋白質立体構造推定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0644323A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09159666A (ja) * 1995-12-08 1997-06-20 Fujitsu Ltd 蛋白質の二次構造予測方法及び装置
JP2010538651A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 アムジエン・インコーポレーテツド 均質な抗体集団

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09159666A (ja) * 1995-12-08 1997-06-20 Fujitsu Ltd 蛋白質の二次構造予測方法及び装置
JP2010538651A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 アムジエン・インコーポレーテツド 均質な抗体集団
JP2016145259A (ja) * 2007-09-14 2016-08-12 アムジエン・インコーポレーテツド 均質な抗体集団

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Alexandrov et al. Common spatial arrangements of backbone fragments in homologous and non-homologous proteins
EP0349977A2 (en) Apparatus for navigating a vehicle
US20080036765A1 (en) Model simplification apparatus and program
ATE500561T1 (de) Proteinveränderung
Zachmann et al. Topological analysis of complex molecular surfaces
Eads et al. Programs for computer-assisted sequential assignment of proteins
Camoğlu et al. Index-based similarity search for protein structure databases
Parr et al. On minimum Cramer-von Mises-norm parameter estimation
JPH0644323A (ja) 蛋白質立体構造推定システム
Werghi et al. Modelling objects having quadric surfaces incorporating geometric constraints
US6571173B1 (en) Three-dimensional space curve comparison using spatial angle variance metric and applications thereof
Bonnel et al. LNA: fast protein structural comparison using a Laplacian characterization of tertiary structure
Pradalier et al. Concurrent matching, localization and map building using invariant features
Elinson et al. Toward hybrid variant/generative process planning
Nakai Computer-aided optimization with potential application in biorheology
Pradalier et al. Simultaneous localization and mapping using the geometric projection filter and correspondence graph matching
Veillon Study and comparison of certain shape measures
Lokhov et al. Database search post‐processing by neural network: Advanced facilities for identification of components in protein mixtures using mass spectrometric peptide mapping
Schmollinger et al. ParSeq: searching motifs with structural and biochemical properties
Martín et al. Gehring's lemma for nondoubling measures.
Karch et al. Robot localization-theory and practice
Park et al. Effective filtering for structural similarity search in protein 3D structure databases
JPH0763570A (ja) ナビゲーション装置におけるマップマッチング方法
Boukerche et al. An FPGA-based accelerator for multiple biological sequence alignment with DIALIGN
Asaoka et al. Development of a structure based protein function prediction method: Calcium binding protein