JPH0643780A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH0643780A
JPH0643780A JP4218741A JP21874192A JPH0643780A JP H0643780 A JPH0643780 A JP H0643780A JP 4218741 A JP4218741 A JP 4218741A JP 21874192 A JP21874192 A JP 21874192A JP H0643780 A JPH0643780 A JP H0643780A
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JP
Japan
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roller
fixing
transfer material
release agent
fixing device
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Pending
Application number
JP4218741A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironobu Saitou
裕伸 齋藤
Takeshi Aoyama
武史 青山
Mitsuhiro Mukasa
充浩 武笠
Takanari Kominato
隆成 小湊
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Publication of JPH0643780A publication Critical patent/JPH0643780A/ja
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  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的の一つは、定着ローラの離型層
の剥離を低減させ、定着ローラの寿命を引き延ばすこと
のできる定着装置を提供することにある。 【構成】 分離爪34aから34fをそれぞれ各サイズ
の転写材の分離に適した位置に配設し、転写材のサイズ
に応じて分離に必要な分離爪のみを定着ローラ29へ当
接させ、他の分離爪は該定着ローラ29から離間させる
ように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像剤を転写紙へ定着
させる定着装置に関し、特に分離爪を備えた定着装置に
関する。
【0002】また、本発明は、離型剤供給手段を備えた
定着装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、定着装置には転写紙を定着ローラ
から分離させるために分離爪が備えられており、このよ
うな装置では該分離爪を回転軸を中心として回動自在に
支持し、所定の付勢力で該分離爪の先端部を定着ローラ
に常時当接させていた。しかしながら、このように分離
爪を定着ローラに常時当接させたままでは、分離爪先端
の鋭利な部分が常時定着ローラと接触しているため定着
ローラの表面にダメージを与え、定着ローラ表面の離型
層を剥離させてしまい、その部分が現像剤を転写紙に定
着させるときに部分的な定着不良を起こすという問題点
があった。そこで、分離爪の定着ローラに与えるダメー
ジを軽減させるため、定着ローラに転写紙を通紙しない
場合は分離爪を定着ローラ表面から離間し、定着動作時
には定着ローラに当接するようにして、できるだけ分離
爪が定着ローラに当接する時間を減少させ、定着ローラ
へのダメージを軽減するように構成していた。
【0004】また、上記分離爪を定着ローラに当接する
ように支持する支持部材を定着ローラに対して平行にレ
シプロ動作をするように構成し、常時極微量ずつレシプ
ロ動作させ分離爪が平均して定着ローラに当接するよう
にした装置もあった。
【0005】次に、一枚のシートの両面に画像を形成す
る装置に用いられる定着装置について説明する。このよ
うな装置では、一旦シートの片面に画像を形成して該シ
ートを画像形成装置内の中間トレイに収納する。そし
て、中間トレイ内に収納されたシートは、再給紙手段で
再び給送され、シートの裏面が画像形成される。ここ
で、再給紙手段が収納されたシートの最上紙より給紙を
行う構成の場合、一旦シートの収納が終わらないと再給
紙ができないため生産性が落ちてしまうが、収納された
シートの最下紙より給紙する構成の場合、シートの収納
が終わる前に再給紙が開始できるため、生産性が落ちな
い。図17はシート束の最下紙からの給紙及び分離を表
した断面図であり、給送ローラ121が中間トレイ10
6に積載された最下紙Sを分離部107へ送り込む役目
をしている。分離部107は、周知のリタード分離系で
あり、分離ローラ123と給紙ローラ122で構成され
ている。しかし、最下紙より給紙するため、常に給紙さ
れるシート上のシート束が分離部107に入って分離さ
れるため、給送されるシートSが分離幅Xで上のシート
と擦れて搬送される。このため、両面モードの場合、図
18に示すように中間トレイに収納されたシートは、画
像形成面が上面にあるので、再給紙手段により給紙され
るシート151の画像形成しているトナー152が、1
52aの範囲(車線部)で上のシート153に擦れて搬
送され、上のシート153の端部Zに汚れ154が生じ
てしまう。このため、図19に示すように定着装置の定
着ローラ161にオイル塗布フェルト162を設け、定
着ローラ161にオイルを塗布してシートSにオイルを
供給することにより、シートとシートとの摩擦係数を下
げ、分離部107のシートの擦れを軽減しシートの端部
がトナーで汚れないようにしていた。
【0006】また、上記オイル塗布フェルト162で定
着ローラ161にオイルを供給する構成において、オイ
ル塗布フェルト162に定着ローラ上の紙粉が付着し、
オイル塗布機能が低下してしまうことがあるため、図2
3に示すようにオイル塗布フェルト162の上流に弾性
体からなるブレード部材163を設けて定着ローラ16
1から紙粉を除去していた。
【0007】さらに、上記のような加熱定着装置におけ
る定着ローラは、その中空部の内面がアルミニウム等の
金属材料により成っているので、反射率が高く、ヒータ
からの熱を効率良く吸収できないため、内面に熱吸収率
の高い塗料を塗布し、熱を効率よく吸収できるようにし
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
従来例によれば、以下のような問題点があった。先ず定
着動作時のみ分離爪を定着ローラに当接させる従来例に
よれば、分離爪を定着ローラに対して一括して接離させ
ているため、例えばA4RやB5Rなど小サイズ紙が定
着される場合には、実際には紙の分離に寄与しない分離
爪も定着ローラに当接することになり、不必要に定着ロ
ーラ表面にダメージを与え、定着ローラ表面の離型層の
剥離を助長するという問題点があった。また、転写紙上
の画像濃度に拘らず分離爪の当接を行っていたため、画
像濃度が低く転写紙の定着ローラへの密着力が小さい場
合でも全ての分離爪を当接させて分離を行っていたた
め、必要以上に定着ローラへダメージを与えていた。
【0009】また、分離爪を極微量ずつレシプロ動作さ
せる従来例装置においては、各紙サイズに対応する位置
に配置された分離爪を分離爪同士の相対的位置関係を変
えずに定着ローラに当接するように支持部材により支持
し、定着ローラに対して分離爪を一括してレシプロ動作
させているので、大きな幅でレシプロを行うと、隣の紙
サイズの紙端部に分離爪が位置してしまい分離不良をき
たす可能性がでてくる。それ故、各紙サイズに対して適
正な分離爪の配置を行うためにはレシプロ幅を微量幅に
制限しなければならなかった。しかしながら、レシプロ
幅が小さければ定着ローラの同じ部分に爪が当接する時
間が多くなるため定着ローラへのダメージを有効に軽減
することができないという問題点があった。また、例え
ばA4RやB5R等小サイズ紙からA4やB4等大サイ
ズ紙まで各種サイズ紙について適正な分離を行うため、
各サイズの紙の分離に見合う分離爪の数が必要となって
おり、コスト的にも不利益であった。
【0010】また、図17ないし図19に示す従来例装
置においては、上記オイル塗布フェルト162で定着ロ
ーラ161にオイルを供給する構成において、十分なオ
イルを塗布するにはオイル塗布フェルト162の当接力
を上げる必要がある。しかし、従来のオイル供給手段
は、オイル塗布フェルト162が常時定着ローラ161
に当接しているため、画像形成装置を長期間使用しない
場合、オイル塗布フェルト162から多量のオイル16
7が定着ローラ161に供給されてしまい、次に、画像
形成装置を使用するとシート材Sにオイル汚れが生じて
しまう虞があった。そのため、オイル塗布フェルト16
2が、定着ローラ161より離間する手段が用いられて
いたが、装置の複雑化及びコストアップを招いていた。
【0011】また、図23に示す従来例装置において
は、図24のようにブレード部材163と定着ローラ1
61の当接部に溜った紙粉164がブレード部材163
をローラから押し上げ、ブレード部材163と定着ロー
ラ161との間に隙間を形成してしまうことがあり、そ
こに掻き取られたオイル溜り165があるとオイル16
6がブレード部材163を摺り抜けてしまい、シート材
Sがオイルで汚れてしまう虞があった。そのため、ブレ
ード部材163を頻繁に清掃しなければならないという
問題点があった。
【0012】さらに、上記定着ローラの内面の熱吸収率
の高い塗料を塗布した従来例装置においては、定着ロー
ラの中空部内面のほぼ全域に同じ塗料を同じ量だけ塗布
しているため、定着ローラの軸方向に与えられる熱量が
均一である場合、定着ローラの軸方向の熱吸収量の分布
は均一となる。しかし、シートPを定着ローラ対に通紙
しない状態でヒータにより定着ローラ対を加熱すると、
定着ローラに与えられた熱量は定着ローラの軸方向端部
より放熱されていくため、定着ローラの軸方向の中央部
より端部の方が表面温度が下がり、また、シートを定着
ローラ対に通紙している状態では、シートにより熱を奪
われるので、シートに奪われた熱損失の分だけ通紙範囲
の表面温度が下がる。従って、定着ローラの軸方向の表
面温度分布が不均一になり、定着ローラ対の軸方向の定
着性が安定しないという問題点があった。
【0013】本発明の第一の目的は、上記問題点を解決
し、定着ローラの離型層の剥離を低減させ、定着ローラ
の寿命を引き延ばすことのできる定着装置を提供するこ
とにある。
【0014】また、本発明の第二の目的は、上記問題点
を解決し、分離爪をレシプロ動作させる定着装置であっ
て、定着ローラの局所的摩耗を抑制して定着ローラの寿
命を向上させることのできる定着装置を提供することに
ある。
【0015】さらに、本発明の第三の目的は、上記問題
点を解決し、シートの両面に画像を形成する装置に用い
られる定着装置であって、装置の複雑化及びコストアッ
プを招くことなくシートのオイル汚れを防止することの
できる定着装置を提供することにある。
【0016】また、本発明の第四の目的は、上記問題点
を解決し、シートの両面に画像を形成する装置に用いら
れる定着装置であって、ブレード部材を頻繁に清掃する
ことなく、シートのオイル汚れを防止することのできる
定着装置を提供することにある。
【0017】そして、本発明の第五の目的は、上記問題
点を解決し、定着ローラの軸方向の表面温度分布が均一
で、定着ローラ対の軸方向の定着性を安定させることの
できる定着装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願第一発明によれば、
上記第一の目的は、互いに圧接して回転自在に配設さ
れ、該圧接部にて転写材を挟持搬送することにより定着
を行う定着ローラ及び加圧ローラのローラ対と、上記圧
接部よりも上記転写材の進行方向下流側で少なくとも該
ローラ対のいずれか一方に接離自在に配設され、該ロー
ラ対の長手方向に所定間隔を有して備えられた複数の分
離爪とを有する定着装置において、各々の分離爪を独立
して上記ローラに対して接離自在とする駆動手段と、該
駆動手段を制御して上記ローラに当接する分離爪を適宜
選択するように設定された制御手段とを有することによ
り達成される。
【0019】また、本願第二発明によれば、上記第二の
目的は、互いに圧接して回転自在に配設され、該圧接部
にて転写材を挟持搬送することにより定着を行う定着ロ
ーラ及び加圧ローラのローラ対と、上記圧接部よりも上
記転写材の進行方向下流側で少なくとも該ローラ対のい
ずれか一方に当接して配設され、該ローラ対の長手方向
に所定間隔を有して備えられた複数の分離爪と、該分離
爪を上記ローラ対の軸方向と略平行に往復動させる駆動
手段とを有する定着装置において、上記分離爪は所定の
個数だけ配設されており、上記駆動手段は、転写材の幅
方向の大きさに応じて該分離爪を該転写材の分離に適正
な位置まで移動せしめ、当該位置で所定の往復動をさせ
るように設定されていることにより達成される。
【0020】さらに、本願第三発明によれば、上記第三
の目的は、互いに圧接して回転自在に配設され、該圧接
部にて転写材を挟持搬送することにより定着を行う定着
上ローラ及び定着下ローラのローラ対と、少なくとも該
ローラ対のいずれか一方に離型剤を塗布する離型剤供給
手段とを備えた定着装置において、上記離型剤供給手段
は、離型剤を供給するローラの表面に該ローラの長手方
向に沿って当接する離型剤含浸部材と、該離型剤含浸部
材を上記ローラへ当接する付勢部材とを有しており、該
付勢部材の揺動中心は、上記離型剤含浸部材と上記ロー
ラとの当接部より該ローラの回転方向下流側であって、
該当接部を通る該ローラの接線に対して該ローラと反対
側に位置することにより達成される。
【0021】また、本願第四発明によれば、上記第四の
目的は、互いに圧接して回転自在に配設され、該圧接部
にて転写材を挟持搬送することにより定着を行う定着上
ローラ及び定着下ローラのローラ対と、少なくとも該ロ
ーラ対のいずれか一方に離型剤を塗布する離型剤供給手
段とを備えた定着装置において、上記離型剤供給手段
は、離型剤を供給するローラの表面に該ローラの長手方
向に沿って当接する離型剤含浸部材と、該離型剤含浸部
材が当接する該ローラに該離型剤含浸部材の当接部より
も該ローラの回転方向上流側で該ローラと当接するよう
に配設されたブレード部材とを備えた定着装置におい
て、上記ブレード部材には、該ブレードで掻き取られた
離型剤を吸収する手段が設けられていることにより達成
される。
【0022】また、本願第五発明によれば、上記第五の
目的は、中空に形成され、中空部内面に熱の吸収効率を
向上させる塗料が塗布されたローラと、該ローラの中空
部に配設された加熱手段とを有する定着装置において、
上記ローラの中空部は、ローラ端部と中間部とで熱吸収
率が異なるように設定されていることにより達成され
る。
【0023】
【作用】本願第一発明においては、定着ローラと加圧ロ
ーラの圧接部に転写材が案内されて定着動作が行われる
ときには、少なくともいずれか一方のローラに分離爪が
当接しており、上記圧接部から排出された転写材を該ロ
ーラから分離せしめる。しかし、本願第一発明における
分離爪は各々が独立に接離動作が可能であり、転写材の
分離に寄与する分離爪は制御手段によって適宜選択さ
れ、定着動作時であってもローラから離間している分離
爪が存在する。したがって、本願第一発明によれば、転
写材の分離に必要な位置の分離爪のみをローラに当接さ
せることによりローラの離型層の剥離を低減させる。
【0024】また、本願第二発明によれば、定着ローラ
あるいは加圧ローラの少なくともいずれか一方に当接す
るように配設された分離爪は、該定着ローラと加圧ロー
ラの圧接部に挟持搬送される転写材の幅方向の大きさに
応じて、該転写材の分離に適正な位置まで移動する。そ
して、当該位置にて所定の往復動を行う。かくして、本
願第二発明によれば、分離爪の往復動を所定の微少量に
制限しつつも、その当接位置を転写材の大きさに応じて
移動させるので、定着ローラ表面の同じ部分に分離爪が
当接する時間を少なくし、該表面の損傷を防ぐ。
【0025】さらに、本願第三発明によれば、離型剤含
浸部材は付勢部材によって少なくともいずれかのローラ
に当接するように配設されており、該ローラが停止して
いるときは、上記離型剤含浸部材の該ローラに対する当
接力は所定値となる。そして、該ローラが回転したとき
は、上記離型剤含浸部材と該ローラとの接点を通る接線
方向に摩擦力が生じる。しかも、上記付勢部材の揺動中
心は上記ローラの回転方向の下流側であって、上記接線
に対して該ローラと反対側に位置しているので、該揺動
中心の周りに回転モーメントが生じ、上記当接力が増加
する。
【0026】また、本願第四発明によれば、離型剤含浸
部材とローラの当接部よりも該ローラの回転方向上流側
にブレード部材が該ローラに当接するように配設されて
いるので、該ローラに付着する紙粉を除去して上記離型
剤含浸部材の離型剤塗布能力を低下させない。しかも、
上記ブレード部材には離型剤を吸収する手段が設けられ
ているので該ブレード部材と上記ローラとの当接部に離
型剤溜りを発生させず転写材を離型剤で汚すことがな
い。
【0027】さらに、本願第五発明によれば、ローラ端
部と中間部で熱吸収率が異なるように設定されているの
で、該端部における放熱あるいは中間部における転写材
による熱の吸収によって、ローラの表面温度分布が均一
となる。
【0028】
【実施例】本発明の実施例1ないし実施例10を図面に
基づいて説明する。
【0029】〈実施例1〉先ず、本発明の実施例1を図
1ないし図6に基づいて説明する。図1において1は複
写装置本体であり、該本体1の上部には原稿台2が配置
されている。該原稿台2上に載置した原稿の画像は、複
写開始ボタン(図示せず)を操作することによって走査
系3を介して複写部4の感光体5上に静電潜像として形
成され、該感光体5上にてトナー像として現像されるよ
うになっている。そして、シートカセット6,7あるい
は手差台8等のシート供給部9から白紙状態のシートが
供給され、該シートは給紙ローラ10,11,12及び
搬送ローラ対13,14並びにレジストローラ15を経
て上記複写部4の動作に同期して転写部16へ搬送され
る。該転写部16においては、上記感光体5上に形成さ
れたトナー像がシートの上面に転写され、こうして複写
されたシートが搬送ベルト17を経て定着装置18で定
着され、さらに後続する各種機構に向けて搬送ローラ対
19にて搬送される。
【0030】ここで、片面のみの複写でよい場合には、
シートは、図1中点線で示す状態に切り換えた第一切換
ガイド20の案内作用により、排出ローラ対21を経
て、複写装置に設けられた排出トレイ22上に順次積載
される。そして、両面複写あるいは多重複写を要する場
合、シートは、図1中実線にて示す状態に切り換えた第
一切換ガイド20の案内作用により、両面反転部23へ
と送られ、両面反転部23により反転され両面搬送部2
4を介して中間トレイ部25上に順次積載される。そし
て、多重複写を行う場合には、両面反転部23により反
転されないまま両面搬送部24を介して同じように中間
トレイ25上に積載される。こうして、中間トレイ25
上に順次所定枚数の片面複写済みのシートが積載された
後、原稿台2に先の原稿の第二面を載置するかあるいは
多重複写を行う原稿を載置して、両面複写開始ボタンを
操作すると、今度は中間トレイ25において再給紙部2
6により中間トレイ25上に積載されているシートが下
から順次一枚ずつ分離され、搬送ローラ対27及び上記
搬送ローラ対13等を経て再び複写部4へ搬送されて画
像が形成される。その後、上述したように複写が行わ
れ、複写が完了したシートは今度はトレイ22上に積載
されるべく搬送される。
【0031】次に、図2に基づいて本発明による定着装
置18の構成を説明する。図2において28は入口ガイ
ドであり、搬送ベルト17により搬送されてきたシート
を定着ローラ29及び加圧ローラ30のニップ部へと案
内する。該定着ローラ29はハロゲンヒータ31及び温
度検知器32により所定の温度に設定されており、上記
シートを上記ニップ部にて挟持搬送することによりシー
ト上のトナー像を定着する。このとき、トナーの一部が
上記定着ローラ29表面に付着する場合があるが、該定
着ローラ29には、離型剤を含んだ耐熱性ペーパーから
成るウェブ33が当接しており、定着ローラ29上に付
着したトナーをクリーニングすると共に、離型剤を定着
ローラ29表面に塗布してトナーが定着ローラ29に付
着するのを抑制している。また、上記定着ローラ29に
は上分離爪34及び下分離爪35が当接するように配設
されており、上記ニップ部を通過したシートは、上分離
爪34及び下分離爪35により定着ローラ29及び加圧
ローラ30から分離され、図1に示す搬送ローラ対19
によってさらに搬送される。
【0032】ここで、上分離爪34について詳しく説明
する。該上分離爪34は支軸36を中心として回動自在
に支持され、バネ37によって所定圧をもって定着ロー
ラ29に当接している。また、上分離爪34の後端には
駆動手段たるソレノイド38に連結されたワイヤー39
が取り付けられており、ソレノイド38がONすると上
分離爪34の後端が引き上げられ先端部は僅かに定着ロ
ーラ29表面から離れる。その状態を示したのが図3で
ある。また、上分離爪34は定着ローラ長手方向に各シ
ートサイズに合わせて適宜配置されている。図4に示し
たのは、シート搬送中心が長手方向中心位置にあるセン
ター給紙の場合の上分離爪34の配置例である。A4の
大きさのシートには上分離爪の34a〜34fが対応し
ており、B5の大きさのシートの場合は34b〜34e
が対応しておのり、B5Rの大きさのシートには34c
〜34dの上分離爪が対応してバネ37により定着ロー
ラ29に当接している。一方、シートが搬送ローラ対1
9により挟持搬送されたことをセンサ(図示せず)によ
り検知した場合には、ソレノイド38がONされ上分離
爪34の後端をバネ37の当接圧に抗して引き上げ、該
上分離爪34の先端部は図5に示すように定着ローラ2
9表面から離れる。
【0033】図6に示したのはB5Rのシートサイズの
場合上分離爪34の当接している状態を示す図である。
オペレーターの操作によりB5Rのシートサイズが選択
されると、B5Rの長手方向幅より幾分内側に位置して
いる34cと34dの上分離爪のソレノイド38cと3
8dがOFFされ、バネ37により上分離爪34c,3
4dは回動動作を行い先端部が定着ローラ29の表面に
当接する。しかし、ソレノイド38a,38b,38
e,38fはONされた状態のままなので34a,34
b,34e,34fの上分離爪は定着ローラ29の表面
から離れており当接していない。次に、シートが搬送ロ
ーラ対19により挟持搬送されたことをセンサ(図示せ
ず)により検知すると、ソレノイド38c,38dはO
Nされ上分離爪34c,34dはバネ37の当接圧に抗
して後端が引き上げられて先端部は定着ローラ29表面
から離れる。
【0034】以上のように、B5Rのサイズのシートを
分離するのに寄与していない分離爪は定着ローラ表面か
ら離れているので、定着ローラ表面に不必要なダメージ
を与えることがなく定着ローラの寿命を向上させること
ができる。
【0035】〈実施例2〉次に、本発明の実施例2を図
7に基づいて説明する。なお、実施例1との共通箇所に
は同一符号を付して説明を省略する。本実施例は、シー
ト上の転写画像濃度が低く定着ローラへの付着力が小さ
い場合に上分離爪の接離動作を制御するところが実施例
1と異なり、他の構成は図1及び図2に示す実施例1装
置と同様である。
【0036】図1に示す複写装置においては、例えば、
オペレーターによりA4サイズの原稿が原稿台2上に載
置された場合、シートサイズ検知器によりA4であるこ
とが検知され、A4サイズのシートが給紙される。その
とき、実施例1においては通常A4のサイズの場合は定
着の上分離爪は全て当接されるのであるが、本実施例で
は走査系3がプリスキャンを行ってAEセンサ(図示せ
ず)により画像濃度を読み取り、原稿濃度がある設定の
濃度以下であることを検知すると、定着時のシートの定
着ローラへの付着力が小さいと判断して、以下のような
組み合わせによる上分離爪の接離動作を行う。
【0037】図7から図8に示したように、画像濃度の
低いシートが定着部に送られてきた場合には、一枚目の
シートのときは、上分離爪の34a,34b,34e,
34fを各々のソレノイド38をOFFさせることによ
り定着ローラ29に当接させる。このとき、上分離爪は
四個しか当接していないが、画像濃度が低いためシート
は離型性が良く四個の上分離爪でも十分にシートを定着
ローラから分離することができる。その後、シートが搬
送ローラ対19により挟持搬送されたことをセンサ(図
示せず)により検知すると、ソレノイド38はONされ
上分離爪34はバネ37の当接圧に抗して後端が引き上
げられ先端部は定着ローラ29表面から離れる。
【0038】次に、二枚目のシートが送られてきたとき
は、今度は34a,34c,34d,34fの上分離爪
を各々のソレノイド38をOFFさせることによって定
着ローラ29に当接させシートを定着ローラ29から分
離する。さらに、シートが搬送ローラ対19に挟持搬送
されるとソレノイド38はONされ上分離爪34は定着
ローラ29表面から離れる。
【0039】以上の動作を繰り返すことにより、上分離
爪の定着ローラへの当接する時間を減らすことができる
と共に、上分離爪の定着ローラへの当接する機会を平均
化することができるので、一部分だけ(例えば中央付近
の分離爪は全てのサイズのシートの分離に作用するた
め、定着ローラに当接する時間が多い)の定着ローラ表
面の摩耗の成長を抑制することができる。
【0040】また、上記実施例では通紙基準がセンター
基準の場合で、上分離爪の制御のみについて説明してき
たが、これは本発明の実施内容を限定するものではな
く、片側基準のシート給紙の場合及び下分離爪の場合も
同様の構成をとることにより、同様の効果を得られるも
のである。また、実施例2で述べた上分離爪の組み合わ
せも、本発明の実施態様における分離爪の組み合わせの
構成を限定するものではなく、他の組み合わせによって
も同様の効果を期待することができる。さらに、画像濃
度の検知においても、原稿の濃度を検知するのではな
く、感光体上の電位レベルを検知したり、転写後に濃度
センサにより読み取ることにより同じような操作を行う
ことができる。
【0041】〈実施例3〉次に、本発明の実施例3を図
9ないし図12に基づいて説明する。なお、実施例1と
の共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0042】本実施例は、複写装置の概略構成は実施例
1と同様であるが、上分離爪34の構成が異なってい
る。該上分離爪34は、図9に示すように分離爪支板4
1に取り付けられた支軸40を中心として回動自在に支
持され、バネ42によって所定圧をもって定着ローラ2
9に当接されている。該分離爪支板41は二本のガイド
軸43によって前後に水平にスライド可能に支持されて
おり、図10に示すようにワイヤー44がモータ45か
らプーリ47を介して分離爪支板41に取り付けられ、
モータ45が駆動されるとワイヤー44が前後に移動す
ることにより分離爪支板37も前後に移動するようにな
っている。また、ワイヤー44及びモータ45はそれぞ
れの分離爪支板41に個々に取り付けられており、独立
に駆動することが可能となっている。また、各紙サイズ
において上分離爪34を適正位置に保つために各紙サイ
ズに対応した位置に位置検知用のフォトセンサ46が、
それぞれ42a〜42gまで配置されている。
【0043】図10〜図12は、それぞれA4,B5,
B5Rの場合の上分離爪34の配置を示したものであ
る。上分離爪34は、上分離爪34a〜上分離爪34c
まで三個配置されており、例えば、A4の場合は図10
に示したように、それぞれモータ45a〜45cが駆動
すると、上分離爪34aはフォトセンサ46aの位置
に、上分離爪34bはフォトセンサ42dの位置に、そ
して上分離爪34cはフォトセンサ46gの位置まで移
動し、それぞれのフォトセンサに検知され、その位置で
停止する。この状態でシートが定着部18に搬送されて
くると、分離爪は適正位置に配置されており問題なく分
離される。また、このとき、上分離爪34はただその位
置に配置され固定されているのではなく、常時モータ4
5が極微量ずつ駆動されており一方向に駆動して分離爪
支板41のフラッグ部41xがフォトセンサ46から外
れるのを検知すると、モータ45は逆回転駆動され上分
離爪34は今度は逆方向へとレシプロ動作される。この
動作を繰り返すことにより、上分離爪はシートの分離の
適正位置にスイッチされつつ微量レシプロ動作されるた
め、一部分が極端に摩耗することがない。
【0044】次に、同様にB5の場合は、図11に示す
ように上分離爪34aはフォトセンサ46bの位置に、
上分離爪34bはフォトセンサ46dの位置に、上分離
爪34cはフォトセンサ46fの位置に配置される。ま
た、B5Rの場合は、図12に示すように上分離爪34
aはフォトセンサ46cの位置に、上分離爪34bはフ
ォトセンサ46dの位置に、上分離爪34cはフォトセ
ンサ46eの位置に配置され、さらに上記のようにそれ
ぞれの位置で微量レシプロ動作を行っている。
【0045】上述のように本実施例によれば、それぞれ
の分離位置において微量のレシプロ動作を行い、部分的
な摩耗が促進されるのを抑制し、かつ、各紙サイズに対
応して分離爪が大きい幅で配置を変えることができるた
め、分離爪の当接箇所を定着ローラ全体に平均して設定
でき定着ローラの寿命を向上させることができる。ま
た、各紙サイズの適正分離位置に分離爪を移動して配置
することにより分離爪を最小の個数により構成すること
ができる。
【0046】また、本実施例では、センタ基準シート給
紙の場合と上分離爪の場合について説明してきたが、こ
れは本発明の実施内容を限定するものではなく、片側基
準のシート給紙の場合及び下分離爪の場合も同様の構成
をとることにより、同様の効果を得られるものである。
【0047】さらに、本実施例では分離爪の位置を検知
する手段として各々のシートサイズに対応した位置に配
置されたフォトセンサを使用しているので、本構成では
シートサイズを変更した場合にはフォトセンサの位置も
変更しなければならないが、位置検知を、あるホームポ
ジション位置からの距離をステッピングモータのパルス
数をカウントすることにより行えば、全ての紙サイズに
対応することができる。よって、上記実施例が本発明の
実施内容を限定しているものではない。
【0048】〈実施例4〉次に、本発明の実施例4を図
13ないし図16に基づいて説明する。図13は本実施
例の定着装置の断面図である。また、図14及び図15
は本実施例の定着ローラの非駆動時及び駆動時のオイル
塗布フェルトの定着ローラへの当接状態を表している。
図16は本実施例装置が用いられる画像形成装置の断面
図である。
【0049】図16において、101は画像形成装置本
体であり、通常給紙部102で給紙されたシートは、画
像形成部103で画像形成され、定着装置104で定着
され排出される。また、両面コピーの場合はフラッパー
105により片面コピーされたシートを一旦中間トレイ
106に収納し、再給紙部107でシートを再給紙して
シートの両面に画像を形成する。本発明の定着装置10
4は、図13に示すように定着上ローラ111と定着下
ローラ112で定着部118を形成し、定着底板113
にオイル保持容器114が取り付けられ、中にオイル1
17が入っている。オイル保持容器114には、オイル
117に浸かったオイル塗布フェルト115がフェルト
取付板119で取り付けられていて、また板バネ116
で定着下ローラ112に当接しオイルを塗布している。
ここで定着装置104が駆動していないとき、オイル塗
布フェルト115の定着下ローラ112への当接力Fa
は、板バネ116のバネ係数Kと変位量Yで決まり、図
14に示すようにFa=KYである。また、定着装置1
04が駆動したときは、図15に示すように当接点Tで
接線方向に摩擦力Fsが生じる。この摩擦力Fsは、オ
イル塗布フェルト115と定着下ローラ112との動作
摩擦係数μと当接力Faを乗じたもので、Fs=μFa
である。本発明では、板バネ116の支点116’がオ
イル塗布フェルト115と定着下ローラ112との当接
点Tより定着下ローラ112の回転方向に下流で、かつ
接線SSより外側に位置している。また、支点116’
からの摩擦力Fsの距離をL1、当接点Tまでの距離を
L2とすると、定着装置104が駆動したときのオイル
塗布フェルト115の当接力が、Fb分上がる。このF
bは、Fb=Fs・L1/L2となり、定着装置が駆動
しているときの当接力Fcは、Fc=Fa+Fs・L1
/L2となる。本発明は、以上の構成から成り立ち、定
着装置104が駆動しているとき、すなわち画像形成装
置使用時のみ、オイル塗布フェルト115の定着下ロー
ラ112への当接力が上がるため、十分なオイル塗布が
行われ、定着部118を通過するシートSに塗布され、
シートとシートの摩擦係数が下げられる。
【0050】〈実施例5〉次に、本発明の実施例5を図
20及び図21に基づいて説明する。図20は、本実施
例装置の断面図である。図20において、101は画像
形成装置本体であり、通常給紙部102で給紙されたシ
ートは、画像形成装置部103で画像形成され、定着装
置104で定着され排出される。また、両面コピーの場
合はフラッパー105により片面コピーされたシートを
一旦中間トレイ106に収納し、再給紙部107でシー
トを再給紙してシートの両面に画像を形成する。
【0051】本発明の定着装置104は、図21に示す
ように定着上ローラ111と定着下ローラ112で定着
部118を形成し、定着底板113にオイル保持容器1
14が取り付けられ、中にオイル117が入っている。
オイル保持容器114には、オイル117に浸かったオ
イル塗布フェルト115がフェルト取付板119で取り
付けられていて、また板バネ116で定着下ローラ11
2に当接しオイルを塗布している。そして、定着下ロー
ラ112にはブレード取り付け板122に取り付けられ
たブレード部材120が当接し、定着下ローラ112上
に付着した紙粉がオイル塗布フェルト115に付かない
よう紙粉を除去している。また、ブレード取り付け板1
22には、吸油性に優れたオイル吸収部材121が取り
付けられている。本発明は以上の構成から成り立ち、ブ
レード部材120で紙粉と共に掻き取られたオイルがオ
イル吸収部材121で吸収されるため、オイル塗布フェ
ルト115と定着下ローラ112との当接部でオイルが
溜ることがない。
【0052】〈実施例6〉次に、本発明の実施例6を図
22に基づいて説明する。なお、実施例5との共通箇所
には同一符号を付して説明を省略する。
【0053】図22は、本発明の実施例6装置の概略構
成を示す図である。図22において140はブレード部
材で、該ブレード140に無数の穴141を開けておく
ことにより掻き取られたオイルが、穴141に吸収され
て定着ローラとブレード部材と当接部にオイルが溜らな
い。また、ブレード部材を吸油性の材質にすれば、掻き
取られたオイルがブレード部材に吸収されるため、当接
部のオイル溜りが防止できる。
【0054】〈実施例7〉次に、本発明の実施例7を図
25ないし図27に基づいて説明する。図25は本実施
例の画像形成装置の概略構成を示す図である。図25に
おいて201は画像形成部、202は給紙カセット、2
03は定着装置、204は排紙トレイ、205は定着ロ
ーラ、206は加圧ローラ、207はハロゲンヒータ、
208はサーミスタ、209は中空部、Pはシートであ
る。
【0055】このような本実施例装置においては、給紙
カセット202から給紙されたシートP上に画像形成部
で画像を形成し、定着装置で該画像をシートP上に定着
し、該シートPを排紙トレイ204に排出するようにな
っている。このとき、定着ローラ205の表面温度は、
定着ローラ205の表面に当接させたサーミスタの検知
温度を基にして制御部(図示せず)により、図26に示
す定着ローラ205の中空部209に設けられたハロゲ
ンヒータ207をON−OFFして制御している。
【0056】次に、図26を用いて二種類の熱吸収用塗
料の塗布範囲を説明する。表面温度はT℃に温度制御さ
れるものとする。図26に示すXの範囲には比較的熱吸
収率の高い塗料が塗布されており、Yの範囲は比較的熱
吸収率の低い塗料が塗布されている。そして、ハロゲン
ヒータ207から放出される熱量が定着ローラ205の
軸方向で均一ならば、図27aのように定着ローラ20
5の熱吸収量は中央が多くて両端が少なくなり、また、
定着ローラ205にシートPを通紙状態ではシートPに
熱を奪われるので、定着ローラ205からの熱放出量は
図27bのように中央が多くて両端が少なくなる。これ
らを足し合わせると、図27cのように定着ローラ20
5の表面温度は軸方向のどの位置でもほぼ均一にT℃に
温度制御される。
【0057】〈実施例8〉次に、本発明の実施例8を図
28に基づいて説明する。なお、実施例7との共通箇所
には同一符号を付して説明を省略する。
【0058】本実施例は、実施例7の二種類の熱吸収用
塗料の塗布範囲を変えたものである。図26に示すXの
範囲には、比較的熱吸収率の低い塗料が塗布されてお
り、Yの範囲は比較的熱吸収率の高い塗料が塗布されて
いる。そして、ハロゲンヒータ207から放出される熱
量が定着ローラ205の軸方向で均一ならば、図28a
のように定着ローラ205の熱吸収量は中央が少なくて
両端が多くなり、また、定着ローラ205にシートPを
通紙しない状態では、熱放出量は図28bのように中央
が少なくて両端が多くなるのる。これらを足し合わせる
と、図28cのように定着ローラ205の表面温度は軸
方向のどの位置でもほぼT℃に温度制御される。
【0059】なお、以上に説明した実施例7及び実施例
8において、X及びYの範囲、並びにそれぞれの塗料の
熱吸収率は、画像形成装置ごとによって最適な値を決定
すべきものである。また、塗料の種類を二種類以上に増
やすことで、定着ローラの軸方向の温度分布に、より精
度良く対応し、均一な温度分布を得ることができる。
【0060】さらに、実施例7と実施例8は互いに相反
する効果を得ることになるので、画像形成装置ごとに最
適な方を採用すべきである。
【0061】また、図26において、Xの範囲は同じ塗
料を二度塗りし、Yの範囲は一度だけ塗ると、実施例7
と同等の効果を得ることができ、さらに、Xの範囲は一
度だけ塗り、Yの範囲は二度塗りすれば、実施例8と同
等の効果を得ることができる。
【0062】また、画像形成装置ごとに最適な熱吸収率
を、塗る回数を変えることで設定することが可能であ
る。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本願第一発明によ
れば、定着ローラあるいは加圧ローラに当接している分
離爪を各々独立に接離するように構成し、転写材の分離
に対して必要な分離爪だけを該ローラに当接させ分離を
行うことにより、不必要な分離爪の該ローラへの接触が
防げるので、該ローラへのダメージを軽減させ、該ロー
ラ表面の離型層の剥離を低減させることができる。
【0064】また、本願第二発明によれば、分離爪を転
写材の分離に必要な最小個数により構成し、また、各転
写材のサイズにおける適正な位置に分離爪を移動させて
配置させ、かつ、当該位置にて所定の往復動を行わしめ
るので、コスト的にも安価で、また、レシプロ幅を大き
く取れることから、ローラの同じ部分に分離爪が当接す
る時間を少なくし、ローラ全体に均一に分離爪を当接す
ることができる。その結果、ローラへのダメージを有効
的に軽減することができる。また、各転写材サイズに対
応した位置で微量幅のレシプロを行うことにより分離時
もローラの局所的摩耗を抑制することができる。故に、
ローラ表面の離型層の剥離を低減することができ、ロー
ラの寿命を向上させることができる。
【0065】さらに、本願第三発明によれば、オイル塗
布フェルトを定着ローラに付勢する付勢部材の揺動中心
がオイル塗布フェルトと定着ローラとの当接部より定着
ローラの回転方向で下流で、かつ当接部の接線より定着
ローラと反対側に位置することにより、定着ローラの駆
動時にオイル塗布フェルトの定着ローラへの当接力が増
大し、本来の目的であるシート端部の汚れを防ぎ、ま
た、画像形成装置を長期間使用しないときでも過度に定
着ローラにオイルを供給することがないためオイル汚れ
を発生させない。
【0066】また、本願第四発明によれば、定着ローラ
に当接するブレード部材に吸油手段をもたせることによ
り、オイル塗布フェルトと定着ローラとの当接部に掻き
取られたオイルが溜ることがないため、ブレード部材で
掻き取られた紙粉がブレード部材を押し上げ定着ローラ
との間に隙間を形成しても、シートへのオイル汚れが発
生しない。このため、ブレード部材の清掃間隔が大幅に
長くするこどができる。
【0067】さらに、本願第五発明によれば、定着ロー
ラ内面に塗布する塗料の熱吸収率を変化させることで、
定着ローラの軸方向の表面温度の分布を均一にすること
ができ、安定した定着性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1装置の概略構成を示す断面図
である。
【図2】図1装置における定着装置の概略構成を示す断
面図である。
【図3】図2装置における分離爪が定着ローラから離間
した状態を示す断面図である。
【図4】図2装置における分離爪が定着ローラに当接し
た状態を示す上面図である。
【図5】図2装置における分離爪が定着ローラから離間
した状態を示す上面図である。
【図6】図2装置において転写材がB5Rの場合の分離
爪の接離状態を示す上面図である。
【図7】本発明の実施例2における分離爪の接離状態を
示す上面図である。
【図8】本発明の実施例2における分離爪の接離状態を
示す上面図である。
【図9】本発明の実施例3装置の概略構成を示す断面図
である。
【図10】図9装置にA4サイズの転写材が挟持搬送さ
れる場合の分離爪の位置を示す上面図である。
【図11】図9装置にB5サイズの転写材が挟持搬送さ
れる場合の分離爪の位置を示す上面図である。
【図12】図9装置にB5Rサイズの転写材が挟持搬送
される場合の分離爪の位置を示す上面図である。
【図13】本発明の実施例4装置の概略構成を示す断面
図である。
【図14】図13装置の定着ローラ停止時における離型
剤含浸部材の状態を示す図である。
【図15】図13装置の定着ローラ回転時における離型
剤含浸部材の状態を示す図である。
【図16】従来の転写材の両面に画像を形成する装置の
概略構成を示す図である。
【図17】図16装置における再給紙手段の概略構成を
示す図である。
【図18】図17の再給紙手段で給紙される際に転写材
に生じる汚れを説明するための図である。
【図19】図16装置に用いられる定着装置の定着ロー
ラに多量の離型剤が供給された状態を示す斜視図であ
る。
【図20】本発明の実施例5装置の概略構成を示す断面
図である。
【図21】図20装置に用いられる定着装置の概略構成
を示す断面図である。
【図22】本発明の実施例6におけるブレード部材の概
略構成を示す斜視図である。
【図23】従来のブレード部材を備えた定着装置の概略
構成を示す断面図である。
【図24】図23装置におけるブレード部材の当接部に
離型剤溜りが生じた状態を示す図である。
【図25】本発明の実施例7装置の概略構成を示す断面
図である。
【図26】図25装置に用いられる定着装置の定着ロー
ラの断面図である。
【図27】図26に示す定着ローラの熱放出量及び表面
温度分布を示す図である。
【図28】本発明の実施例8における定着ローラの熱放
出量及び表面温度分布を示す図である。
【符号の説明】
18 定着装置 29 定着ローラ 30 加圧ローラ 34 分離爪 38 ソレノイド(駆動手段) 45 モータ(駆動手段) 111 定着上ローラ 112 定着下ローラ 115 離型剤含浸部材 116 板バネ(付勢部材) 116’支点(揺動中心) SS 接線 T 当接点(当接部) 205 定着ローラ 207 ハロゲンヒータ(加熱手段) X 中間部 Y 端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小湊 隆成 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに圧接して回転自在に配設され、該
    圧接部にて転写材を挟持搬送することにより定着を行う
    定着ローラ及び加圧ローラのローラ対と、上記圧接部よ
    りも上記転写材の進行方向下流側で少なくとも該ローラ
    対のいずれか一方に接離自在に配設され、該ローラ対の
    長手方向に所定間隔を有して備えられた複数の分離爪と
    を有する定着装置において、各々の分離爪を独立して上
    記ローラに対して接離自在とする駆動手段と、該駆動手
    段を制御して上記ローラに当接する分離爪を適宜選択す
    るように設定された制御手段とを有することを特徴とす
    る定着装置。
  2. 【請求項2】 分離爪はローラ対に挟持搬送される各転
    写材の幅に応じた所定の位置に配設し、転写材のサイズ
    を検知する転写材サイズ検知手段を備え、制御手段は、
    該転写材サイズ検知手段によって検知した転写材のサイ
    ズに基づいて、該転写材の分離に必要な位置にある分離
    爪のみをローラに当接させ、他の分離爪は該ローラから
    離間せしめるように設定されていることとする請求項1
    に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 転写材上の画像の濃度を検知する濃度検
    知手段を備え、制御手段は、該濃度検知手段によって検
    知した濃度に応じて転写材の分離に必要な分離爪の個数
    を選択し、該個数のみの分離爪をローラに当接させ、定
    着が連続して行われる場合には、選択した分離爪の個数
    内で上記ローラに当接させる分離爪の組み合わせを変え
    るように設定されていることとする請求項1に記載の定
    着装置。
  4. 【請求項4】 互いに圧接して回転自在に配設され、該
    圧接部にて転写材を挟持搬送することにより定着を行う
    定着ローラ及び加圧ローラのローラ対と、上記圧接部よ
    りも上記転写材の進行方向下流側で少なくとも該ローラ
    対のいずれか一方に当接して配設され、該ローラ対の長
    手方向に所定間隔を有して備えられた複数の分離爪と、
    該分離爪を上記ローラ対の軸方向と略平行に往復動させ
    る駆動手段とを有する定着装置において、上記分離爪は
    所定の個数だけ配設されており、上記駆動手段は、転写
    材の幅方向の大きさに応じて該分離爪を該転写材の分離
    に適正な位置まで移動せしめ、当該位置で所定の往復動
    をさせるように設定されていることを特徴とする定着装
    置。
  5. 【請求項5】 互いに圧接して回転自在に配設され、該
    圧接部にて転写材を挟持搬送することにより定着を行う
    定着上ローラ及び定着下ローラのローラ対と、少なくと
    も該ローラ対のいずれか一方に離型剤を塗布する離型剤
    供給手段とを備えた定着装置において、上記離型剤供給
    手段は、離型剤を供給するローラの表面に該ローラの長
    手方向に沿って当接する離型剤含浸部材と、該離型剤含
    浸部材を上記ローラへ当接する付勢部材とを有してお
    り、該付勢部材の揺動中心は、上記離型剤含浸部材と上
    記ローラとの当接部より該ローラの回転方向下流側であ
    って、該当接部を通る該ローラの接線に対して該ローラ
    と反対側に位置することを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 互いに圧接して回転自在に配設され、該
    圧接部て転写材を挟持搬送することにより定着を行う定
    着上ローラ及び定着下ローラのローラ対と、少なくとも
    該ローラ対のいずれか一方に離型剤を塗布する離型剤供
    給手段とを備えた定着装置において、上記離型剤供給手
    段は、離型剤を供給するローラの表面に該ローラの長手
    方向に沿って当接する離型剤含浸部材と、該離型剤含浸
    部材が当接する該ローラに該離型剤含浸部材の当接部よ
    りも該ローラの回転方向上流側で該ローラと当接するよ
    うに配設されたブレード部材とを備えた定着装置におい
    て、上記ブレード部材には、該ブレードで掻き取られた
    離型剤を吸収する手段が設けられていることを特徴とす
    る定着装置。
  7. 【請求項7】 中空に形成され、中空部内面に熱の吸収
    効率を向上させる塗料が塗布されたローラと、該ローラ
    の中空部に配設された加熱手段とを有する定着装置にお
    いて、上記ローラの中空部は、ローラ端部と中間部とで
    熱吸収率が異なるように設定されていることを特徴とす
    る定着装置。
  8. 【請求項8】 ローラ端部と中間部にはそれぞれ熱吸収
    率の異なる塗料を塗布することとする請求項7に記載の
    定着装置。
  9. 【請求項9】 ローラ端部と中間部にはそれぞれ異なる
    回数で塗料を塗布することとする請求項7に記載の定着
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012063401A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置、画像形成装置
JP2012063742A (ja) * 2010-08-19 2012-03-29 Ricoh Co Ltd 記録媒体分離装置、定着装置及び画像形成装置
JP2014002376A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Xerox Corp 印刷システムにおいて剥離半径を制御する装置、方法およびシステム

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