JPH064373Y2 - 道路距離早見器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は地図上に記載した或る地点から他の地点までの
距離数字が地図上に穿設した小孔に、各都市町村全部を
即座に距離を示す数字が表示されるようにした道路距離
早見器に関するものである。

（従来の技術） 従来、道路距離早見表としては実公昭49-26720号公報が
ある。この考案は３枚の盤をそれらの中心部に取り付け
たハトメの周りに回転自在に重合し、内部の盤の回転に
基づいて起点とする地点から他の地点までの距離を示す
数字を表示し外面側の盤に穿った小孔内に表示するよう
にしたものである。しかしこの考案では以下の不都合が
ある。即ち三枚の盤をその中心でハトメ結合で回転自在
に取り付けた構成で有るため、距離を表すための数字を
内部の盤に表示する場合にハトメに近い部分では間隔が
狭く、遠い部分では間隔が広く記載しなければいけな
い。又内部の盤を有効に利用出来ない為、地図上に表示
出来る地点が少ないのみならずハトメに近い部分では表
示を行うことが出来ず大都市等の道路の表示には不向き
であった。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は地図上に記載した基準となる都市町村名を基準
地点表示すると、基準地点都市名を０としそれから各都
市町村までの距離数を確実に表示出来ると共に、都市町
村の範囲を広く表示出来るのみならず、かつ製作が容易
に行えるようにすることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、紙、プラスチックなどの適宜材料で、四角状
の偏平筒状、四角状の表記部の裏側に対向溝辺を形成す
る等して四角状の支持体１の裏側に収納部を成形し、収
納部に四角状の距離板体５をスライド可能に設け、支持
体１の表面に地図２を表記すると共に、支持体１の表面
の地図２を表記しない一隅部に基準地点表示孔３をあ
け、且つ、支持体１の表面の地図２の知得すべき都市な
どの表示位置の近傍に小孔４をあけ、距離板体５に表記
した基準地点都市名６を、支持体１の基準地点表示孔３
より表示できる位置の距離板体５の対向する隅部に表記
すると共に、距離板体５に表記した基準地点表示孔３よ
り表示した基準地点都市名６からの距離数７を、基準地
点表示孔３より表示した基準地点都市名６に対応する地
図２の都市などの表示位置近傍の小孔４より表示できる
位置に表記したものである。

（作用） 本考案は、四角状の支持体１の裏側の収納部に四角状の
距離板体５をスライド可能に設け、支持体１の表面に地
図２を表記すると共に、支持体１の表面の一隅部に基準
地点表示孔３をあけ、且つ、表面の地図２の知得すべき
都市などの表示位置の近傍に小孔４をあけ、距離板体５
に表記した基準地点都市名６を、支持体１の基準地点表
示孔３より表示できる距離板体５の対向する隅部（図示
の実施例では左上隅部と右下隅部）に表記すると共に、
距離板体５に表記した基準地点表示孔３より表示する基
準地点都市名６の距離数７を、基準地点表示孔３より表
示した基準地点都市名６に対応する地図２の都市などの
表示位置近傍の小孔４より表示できる位置に表記したか
ら、距離板体５をスライドさせて基準地点都市名６を基
準地点表示孔３より表示すると、基準地点都市名６から
の距離数７が小孔４より表示され、簡単に距離数を知得
でき、しかも、基準地点表示孔３より表示させる基準地
点都市名６を、距離板体５の対向する隅部に表記して１
隅部だけでなく、対向する隅部にも表記し、且つ、基準
地点表示孔３より表示する基準地点都市名６からの距離
数７を、該当する小孔４に対応する距離板体５の位置に
表記したから、基準地点都市名６を距離板体５の一隅部
だけでなく、対向する隅部も利用して多数表記している
為、多数の都市などの間の距離数を知得でき、その上、
基準地点表示孔３を支持体１の地図２を表記しない一隅
部に表記し、基準地点表示孔３と地図２とを分けたか
ら、地図２に表記した都市名などと距離板体５に表記し
た基準地点都市名６とを容易に識別できると共に、地図
が見やすく且つ距離数が読み取りやすいものである。

更に、本考案は支持体１に装着した距離板体５の基準地
点都市名６を基準地点表示孔３に合わせると、基準地点
都市の小孔4′に０の表示が現れ、他の各都市、市町村
等の小孔４には基準地点都市からの距離数７が表示され
る。また板体５を少しスライドさせると基準地点表示孔
３に次の基準地点都市名６が表示されこの基準地点都市
名６に対応して当該都市の小孔４内に０表示が行われ、
他の都市等の小孔４内に当該都市からの距離数７が表示
される。

（実施例） 本考案を一実施例で説明する。

紙、プラスチック等適宜材料で形成した偏平筒状の支持
体１の表面に地図２を表し、地図２上の各都市、市町村
等と関連のない位置に基準地点表示孔３、及び各都市、
市町村等の箇所に小孔４を夫々穿設し、次いで前記した
偏平筒状の支持体１内に距離板体５をスライド可能に挿
入する。この距離板体５をスライド時に基準地点都市名
の文字が基準地点表示孔３内に１個づつ位置するよう
に、距離板体５に基準地点都市名６を複数個書してい
る。さらに支持体１の基準地点表示孔３に表示されてい
る基準地点都市名６に該当する小孔4′の距離板体の位
置に０を表示し、他の各都市、市町村等に該当する小孔
４内の距離板体５の位置に前記基準地点都市６からの距
離を距離板体５に距離数７として表記している。他の基
準地点都市名６も同様に距離数７を距離板体５に表記す
る。

従ってこの距離数７は第３図に示すように一列に基準地
点都市名６の数だけ表示さる。また基準地点都市名６は
実施例では距離板体５の左上部及び右下部の二箇所設
け、これに対応した位置に距離数７が表示されている。
また本実施例の距離板体５は上述のごとく表面に基準地
点都市名６群を二箇所設けているほか、裏面にも同様な
構成で基準地点都市名６群を二箇所設け合計40の基準地
点都市名６を記載している。

なお実施例に於いて、支持体１の形状は偏平筒状である
が支持体１内を距離板体５がスライド可能であれば特に
形状は限定するものではなく、第４図に示す如く支持体
１の上下の端部を後方に折曲げる構造であっても良い。

本実施例によれば、支持体１に装着した距離板体５の基
準地点都市名６を基準地点表示孔３に合わせると、基準
地点都市の小孔4′に０の表示が現れ、他の各都市、市
町村等の小孔４には基準地点都市からの距離数７が表示
される。また距離板体５を少しスライドさせると基準地
点表示孔３に次の基準地点都市名６が表示されこの基準
地点都市名６に対応して当該都市の小孔４内に０表示が
行われ、他の都市等の小孔４内に当該都市からの距離数
７が表示される。

なお都市町村間の距離は建設章の国道キロ数、または運
輸章営業キロ数によって記載してある。

（考案の効果） 本考案は上述のように構成するから或る地点から例えば
東京から他の都市までの距離を知りたいときは、基準地
点表示孔に東京の文字を合わせると東京に該当する小孔
内に０が表示させる、他の都市に該当する小孔内に東京
からの距離（例えば軽井沢に該当する小孔内には１６３
km）が表される。他の都市を基準としたい場合には距離
板体をスライドさせ基準地点都市名を基準地点表示孔に
合わせる。この場合に於いて基準地点都市名が東京と同
じ基準地点都市名群にない場合には距離板体を１８０度
回転させ、或いは距離板体の裏面に記載している基準地
点都市名を基準地点表示孔に合わせることにより距離数
を容易に知ることが出来る為、従来の道路距離早見器の
如く基準地点となる都市数が限られることが無く、本実
施例の場合では40箇所の基準地点都市を表示出来、道路
距離早見器として実用上有意義である他、構造が簡易で
あり従来の如くハトメ当を用いることがない為簡易に製
作でき、さらに安価に大量生産が可能である等優れた効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので第１図は本考案の
実施例を示す正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図、
第３図は本考案に用いる距離板体の正面図、第４図は本
考案の他実施例を示す断面図。 １は支持体、２は地図、３は基準地点表示孔、４、4′
は小孔、５は距離板体、６は基準地点都市名、７は距離
数。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】紙、プラスチックなどの適宜材料で、四角
   状の偏平筒状、四角状の表記部の裏面に対向溝辺を形成
   する等して四角状の支持体の裏側に収納部を成形し、収
   納部に四角状の距離板体をスライド可能に設け、支持体
   の表面に地図を表記すると共に、支持体の表面の地図を
   表記しない一隅部に基準地点表示孔をあけ、且つ、支持
   体の表面の地図の知得すべき都市などの表示位置の近傍
   に小孔をあけ、距離板体に表記した基準地点都市名を、
   支持体の基準地点表示孔より表示できる位置の距離板体
   の対向する隅部に表記すると共に、距離板体に表記した
   基準地点表示孔より表示した基準地点都市名からの距離
   数を、基準地点表示孔より表示した基準地点都市名に対
   応する地図２の都市などの表示位置近傍の小孔より表示
   できる位置に表記したことを特徴とする、道路距離早見
   器。