JPH0642561Y2 - ヘアードライヤーの付属吹出口 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は複数個のヘアードライヤ
ーを並列状態に挿入連結して、同時に使用できるように
したヘアードライヤーの付属吹出口に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】毛髪の癖毛を真直ぐに伸ばす方法とし
て、本考案者が案出した「Ｍｒ．ハビット法」という整
髪法が知られている。この整髪法の最重要ポイントは、
薬液塗布工程→スチーマー加熱工程→プレーンリンス・
トリートメント工程の終了後におけるブロー工程（膨潤
した毛髪を数cm幅にパネル取りし、この毛髪パネルをド
ライヤーの熱風によって順次に乾燥させる工程）にある
が、このブロー工程で使用するヘアードライヤーは、最
大容量のものでも１５００Ｗ程度である（現在、これ以
上のヘアードライヤーは製造販売されていない）ので、
前記ブロー工程における毛髪パネルの乾燥には熱容量が
不足し、毛髪全体のブロー乾燥に長い時間を要するとい
う問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】そこで、本考案者は熱
容量の大きい複数個のヘアードライヤーを並列状態に連
結して同時に使用することを案出し、二個のヘアードラ
イヤーを梱包用の粘着テープで連結して試験的に使用し
てみた。その結果、毛髪全体の乾燥時間が一個のドライ
ヤー使用の場合よりも半分以下で済み、ブロー作業の能
率を大幅に向上できることが判明したが、複数個のドラ
イヤーを粘着テープで連結するのでは、その連結作業
も、また各ドライヤーを個別に使用する際の分離作業も
面倒であり、しかも営業用として使用するのに体裁が悪
いという問題もあった。なお、このような問題は前記の
如き整髪法のブロー作業にのみ生じるものではなく、洗
った髪を乾かす時などにおいても同様に生じる。

【０００４】本考案は前記のような事情に基いて案出さ
れたもので、その目的は熱容量の大きい複数個のヘアー
ドライヤーを並列状態に挿入連結して、簡単に且つ体裁
良く同時使用できること、このドライヤー結合の同時使
用時に各ドライヤー吹出口から吹き出される熱風を誘導
して前方に集中噴出できること、各ドライヤーを同時に
使用する際の連結作業及び個別に使用する際の分離作業
が簡単な着脱操作によって容易に行えることを可能とし
た、従来には存在しない新規な構成で実用価値の高いヘ
アードライヤーの付属吹出口を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本考案のヘアードライヤーの付属吹出口は、ヘア
ードライヤーの熱風吹出口の外側に圧入嵌合可能な所定
長さの口嵌め筒部及び該筒部先端の口窄まりの吹出口部
を有する複数の筒口体を、その口嵌め筒部が複数個のヘ
アードライヤーを挿入連結可能な開き角の開筒状態とな
り、先端吹出口部が各ドライヤー吹出口から吹き出され
る熱風を誘導して前方に集中噴出できる隣接状態に一体
化させたことを特徴とする。

【０００６】なお、前記筒口体は金属製の別体筒口を溶
接し、或いは耐熱合成樹脂製の別体筒口を接着して、特
定の形に一体化させたものであっても良いが、製造を容
易にし大量生産によるコストダウンを計るためには、前
記筒口体を筒部開口端側の梁状連結部と先端吹出口部の
隣接結合部との二箇所で一体化させた耐熱合成樹脂の一
体成形品で形成することが望ましい。

【０００７】

【作用】前記構成のヘアードライヤーの付属吹出口は、
熱容量の大きい複数個のヘアードライヤーを並列状態に
連結してパワーアップさせる場合に使用するもので、前
記吹出口の口嵌め筒部にヘアードライヤーの熱風吹出口
を圧入嵌合して、複数個のヘアードライヤーを並列状態
に連結し、この連結状態で一つのドライヤー把手部を把
持し、各ドライヤーを同時に作動させて使用する。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して本考案の一実施例を説
明する。

【０００９】図１及び図２は本考案の第１の実施例に係
わるヘアードライヤーの付属吹出口を示すもので、この
ドライヤー・アタッチメントとしての付属吹出口（二口
吹出口）は、ヘアードライヤーＡの熱風吹出口Ｂの外側
に圧入嵌合可能なテーパー状の口嵌め筒部１ａ，２ａ及
び該筒部先端の口窄まりの吹出口部１ｂ，２ｂを有する
２本の筒口体１，２を、その口嵌め筒部１ａ，２ａが熱
容量の大きい２個のヘアードライヤー例えば１５００Ｗ
のドライヤーＡ，Ａを挿入連結可能な開き角θの開筒状
態となり、先端吹出口部１ｂ，２ｂが各ドライヤー吹出
口Ｂ，Ｂから吹き出される熱風を誘導して前方に集中噴
出できる隣接状態に一体化させたもので、前記口嵌め筒
部１ａ，２ａのドライヤー吹出口Ｂ，Ｂと圧入嵌合可能
な長さＬは、本実施例の場合８〜１０cm程度に設定さ
れ、また前記口嵌め筒部１ａ，２ａの開筒開き角θは、
本実施例の場合３０度程度の角度に設定されている。

【００１０】なお、前記筒口体１，２は金属製の別体筒
口を溶接し、或いは耐熱合成樹脂製の別体筒口を強力接
着剤で接着して、前記の如き特定の形に一体化させたも
のであっても良いが、本実施例の場合には製造を容易に
し大量生産によるコストダウンを計るために、前記筒口
体１，２を筒部開口端側の梁状連結部４と先端吹出口部
１ｂ，２ｂの隣接結合部５との二箇所で一体化させた耐
熱合成樹脂の一体成形品で形成している。

【００１１】図３及び図４は本考案の第２の実施例に係
わるヘアードライヤーの付属吹出口を示すもので、この
ドライヤー・アタッチメントとしての付属吹出口（三口
吹出口）は、ヘアードライヤーＡの熱風吹出口Ｂの外側
に圧入嵌合可能な所定長さの口嵌め筒部１ａ，２ａ，３
ａ及び該筒部先端の口窄まりの吹出口部１ｂ，２ｂ，３
ｂを有する３本の筒口体１，２，３を、その口嵌め筒部
１ａ，２ａ，３ａが熱容量の大きい３個のヘアードライ
ヤーＡ，Ａ，Ａを挿入連結可能な開き角θ１，θ２の開
筒状態となり、先端吹出口部１ｂ，２ｂ，３ｂが各ドラ
イヤー吹出口Ｂ，Ｂ，Ｂから吹き出される熱風を誘導し
て前方に集中噴出できる隣接状態に一体化させたもの
で、前記口嵌め筒部１ａ，２ａ，３ａのドライヤー吹出
口Ｂと圧入嵌合可能な長さＬが８〜１０cm程度に設定さ
れていること、前記口嵌め筒部１ａ，２ａ，３ａの開筒
開き角θ１，θ２が３０度程度の角度に設定されている
こと、前記筒口体１，２，３が筒部開口端側の梁状連結
部４ａ，４ｂと先端吹出口部１ｂ，２ｂ，３ｂの隣接結
合部５ａ，５ｂとで一体化された耐熱合成樹脂の一体成
形品であることは、前記第１実施例と同様である。

【００１２】

【考案の効果】以上詳記したように本考案のヘアードラ
イヤーの付属吹出口によれば、その口嵌め筒部にヘアー
ドライヤーの熱風吹出口を圧入嵌合して、熱容量の大き
い複数個のヘアードライヤーを並列状態に連結すること
ができ、この連結状態で一つのドライヤー把手部を把持
し各ドライヤーを同時に作動させて簡単に且つ体裁良く
同時使用することができる。

【００１３】また、このドライヤー結合の同時使用時に
おいては、各ドライヤー吹出口から吹き出される熱風を
口窄まりの先端吹出口部で誘導して、前方に集中噴出さ
せることができ、これによって膨潤または湿潤状態にあ
る毛髪をパワーアップされた熱風で効率よくブロー乾燥
させることができ、ブロー時間の大幅な短縮が可能とな
る。

【００１４】しかも、前記吹出口の口嵌め筒部がヘアー
ドライヤーの熱風吹出口と圧入嵌合できる構成となって
いるので、各ドライヤーを同時に使用する際の連結作業
及び個別に使用する際の分離作業を簡単な着脱操作によ
って容易に行うことができる等の優れた効果を奏し、従
来には存在しない新規な構成で実用価値の高いドライヤ
ー・アタッチメントとしての付属吹出口を提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例によるヘアードライヤーの
付属吹出口をドライヤーセットの使用状態で示した斜視
図。

【図２】前記第１実施例に係わる付属吹出口の横断平面
図。

【図３】本考案の第２実施例によるヘアードライヤーの
付属吹出口を示す横断平面図。

【図４】前記第２実施例に係わる付属吹出口の正面図。

【符号の説明】

Ａ…ヘアードライヤー、Ｂ…該ドライヤーの熱風吹出
口、１，２，３…複数の筒口体、１ａ，２ａ，３ａ…各
筒口体の口嵌め筒部、１ｂ，２ｂ，３ｂ…各筒口体の先
端吹出口部、θ，θ１，θ２…口嵌め筒部の開き角、Ｌ
…口嵌め筒部の嵌合長さ、４，４ａ，４ｂ…梁状連結
部、５，５ａ，５ｂ…吹出口部隣接結合部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘアードライヤーの熱風吹出口の外側に
   圧入嵌合可能な所定長さの口嵌め筒部及び該筒部先端の
   口窄まりの吹出口部を有する複数の筒口体を、その口嵌
   め筒部が複数個のヘアードライヤーを挿入連結可能な開
   き角の開筒状態となり、先端吹出口部が各ドライヤー吹
   出口から吹き出される熱風を誘導して前方に集中噴出で
   きる隣接状態に一体化させたことを特徴とするヘアード
   ライヤーの付属吹出口。
2. 【請求項２】 前記筒口体が筒部開口端側の梁状連結部
   と先端吹出口部の隣接結合部との二箇所で一体化された
   耐熱合成樹脂の一体成形品であることを特徴とする請求
   項１に記載のヘアードライヤーの付属吹出口。